その後のGS美神 2001 リポート5 六道冥子

頼りにしてるから〜

著者:まきしゃ


    え〜っと… おキヌちゃんが事務所に戻ってきてから2週間ぐらいたった某日…
冥子 「え〜〜っ!? そうなんだ〜〜っ! みんな〜、すごいじゃない〜?
  私たちが海外旅行に行ってるあいだに、いろんなことが有ったのね〜〜?」
令子 「まあね〜。 結構、ばたばたして、大変だったのよっ?」
冥子 「ふ〜ん、じゃあ、私とマーくんとが付き合うようになったときみたいに〜?」
令子 「あんたたちの時ほど、命懸けの大騒ぎにはなってないわよ。
  あんたたちは、異常なんだからっ!」
冥子 「あ〜〜ん、令子ちゃん、ひどい〜〜〜」
   
   
  この日から、2年ほど前のお話…
   
  2001年春 横島が卒業し、キヌが高3、シロとタマモが中2となる予定の春…
  六道女学院の職員室 学年末試験の採点を行っている教師たち…
桜井 「鬼道先生、順調に進んでますか〜? はい、お茶どうぞっ!」
鬼道 「あっ、桜井先生、おおきに。」
   
  鬼道のところにやってきたのは、
  美人で英語担当の熱血ニューハーフ教師、桜井健一(男)…
桜井 「鬼道先生、採点では、あんまり特定の生徒をひいきしちゃあいけませんよ〜?」
鬼道 「えっ? そないなこと、してまへんけど?」
   
桜井 「あら、それならいいんですけど。 女子校って、そういうところにチェックが厳しくって。
  特に鬼道先生は、生徒さんたちに人気が高いですから、ひいきすると悪い噂が
  あっという間に広がって、退職するしかなくなるんですよね。
  ほら、ときどき放課後にお気に入りの生徒を指導してるじゃありませんか。
  熱心なのもいいですけど、あんまりやりすぎると反感を買っちゃいますわよ?」
   
鬼道 「そない言われても…。 彼女たちが自主的に練習してるところに顔出して、
  たまにチェックポイントを指摘してやっとるだけやし…」
桜井 「それだけでも、嫉妬深い子は、反感もっちゃうもんなんですよ。
  いっそのこと、先生も私みたいに女装しちゃえばいいんだわっ!?
  そうすれば、みんなから好かれるようになりますよっ!?」
鬼道 「え、遠慮しときますわ…」
   
  会話の途中、六道理事長から内線で鬼道に電話がかかってくる
六道母 「鬼道先生? 採点が終わりましたら理事長室に来てくださいね。」
鬼道 「はい、わかりました。」
   
桜井 「えっ? 理事長からの電話?」
鬼道 「そうです。 なんや、採点終わったら理事長室に来てくれって…」
桜井 「えっ!? 鬼道先生っ! なんてことをっ!?」
鬼道 「えっ? どないしたんですか? 桜井先生?」
   
桜井 「だって、理事長室に呼び出しだなんていったら…
  お気に入りの生徒と、薄暗い放課後の体育館の用具室内で二人っきりになっちゃって、
  いい雰囲気になったもんだからって、あんなことや、こんなことをやっちゃって、
  それを、他の生徒に見られちゃって、理事長にもばれちゃって…
  それを叱責されて、依願退職…、いえ、懲戒免職かもっ!
  あああ、鬼道先生、かわいそう…」
鬼道 「勝手に話を作らんでくださいっ! 桜井先生っ!」
   
桜井 「あら、心当たりは無いんですか?」
鬼道 「まったく、ありまへんっ!」
桜井 「なんだぁ、つまんない… い、いえ、また一緒にお仕事しましょうねっ!」
鬼道 「は、はあ…」
   
  採点を終えて理事長室に入る鬼道
鬼道 「失礼します。」
六道母 「鬼道先生、お待ち致しておりましたわ〜〜
  先生の指導は〜、生徒たちに大変好評で〜嬉しく思ってますわ〜〜」
鬼道 「ど、どうも、恐縮です。」
   
六道母 「それで〜、今日来てもらったのは〜、鬼道先生に〜、教師を辞めてもらおうと思って〜」
鬼道 「ええっ!?」
六道母 「ここで〜、辞職願を〜、書いてもらえる〜?」
鬼道 「ちょ、ちょっと待ってくださいっ! ボ、ボク、ここで職を失うわけにはっ!
  なんで、ですかっ!? ボク、なんも悪いことしてへんはずですけどっ!
  り、理事長っ! ボクを見捨てないでくださいっ!!」
   
六道母 「あら〜、心配いらないわ〜〜 ちゃんと別の仕事を用意してるから〜〜
  教師を辞めてもらうのは〜、その仕事に専念してもらうためなの〜〜」
鬼道 「別の…仕事…?」
   
   
  美神事務所に挨拶に来た冥子と鬼道
令子 「ふ〜〜ん、鬼道さんが、冥子の助手をね〜〜〜。」
冥子 「そおなの〜〜。 お母さまが、そおしろって言うから〜〜。」
鬼道 「ボクも、GSとして現場に出ることになりました。 冥子はん共々、よろしゅうお願いします。」
   
キヌ 「あの…、先生、ということは、学校辞めちゃうんですかっ!?」
鬼道 「氷室か。 そなんや…。 ボクも、辞めたなかったんやけどな…。
  理事長はんに、冥子はんの助手以外の仕事は許さへん、いわれてな…。」
   
令子 「あら、それなら、すっぱり辞めちゃえば良かったんじゃないの?
  あんたの夜叉丸でなら、並みの悪霊を退治するのは簡単なことだわっ!
  独立しちゃえば、六道家との縁も切れて、すっきりするのに。」
冥子 「あ〜ん、令子ちゃん、ひどい〜〜〜」
   
鬼道 「いえ、それもかなわん夢ですわ…
  独立したら、GS協会や卒業生に圧力をかけて、ボクをつぶしにかかるいわれまして…」
令子 「あのおばさまなら、やりかねないわね。 かわいそうに…」
   
   
キヌ 「じゃあ、先生、もう今までみたいに、放課後の指導をしてもらえないんですね…」
横島 「な、なにぃ〜〜っ!? おキヌちゃんっ! こんな奴に指導してもらってただとぉ〜?
  女子校の放課後、薄暗い体育館の用具室内で男性教師と二人っきりでっ!
  うがぁ〜〜〜っ! ゆるせん〜〜〜っ!」
キヌ 「あああ、横島さんっ!」
   
  霊波刀で鬼道に襲いかかる横島っ!
鬼道 「夜叉丸っ!」
  バシュッ! キンッ! 鬼道の影から出てきて、横島の霊波刀をあっさりはね返す夜叉丸
横島 「うっ!」
シロ 「す、すごいでござるっ!」
   
キヌ 「横島さんっ! 変なことを妄想しないでくださいっ!
  私は、授業で習ったことの復習を、放課後先生に見てもらってただけですよっ!?」
横島 「堪忍やぁ〜〜 しかたなかったんやぁ〜」
  ぎぅ〜〜〜 キヌに耳を引っ張られる横島…
   
   
令子 「で、冥子。 あんた、鬼道さんに何を手伝ってもらうつもりなの?」
冥子 「う〜ん、わかんない〜〜」
令子 「はぁ? あんた、それも考えずに助手にしたの?」
冥子 「だって〜〜、お母さまが勝手に決めたんだもの〜〜」
令子 「親子なら、理由ぐらい聞いときなさいよっ!」
   
鬼道 「それは、理事長はんからボクの方にお話がありました。
  一番の目的は、除霊時に式神の使い方を指示することなんやそうです。」
令子 「そうね〜、それなら良くわかるわっ。
  冥子の場合、武器だけ立派で、使い方はちっとも進歩してないもんね〜。」
冥子 「あう〜、少しは進歩しているつもりなんだけどぉ〜〜」
   
令子 「最近は、ぷっつんしなくなったんだっけ?」
冥子 「そおよ〜〜? 最近は〜、5回に1度ぐらいしか暴走してないわ〜」
令子 「………、まだ0じゃないのね…?」
冥子 「でも〜〜、進歩してるんだからぁ〜〜〜っ!」
令子 「はいはい。」
   
鬼道 「それを0にするのも、ボクの役割なんやそうです。」
令子 「除霊するより、命懸けね…。」
鬼道 「それが一番心配なんですわ…。」
冥子 「マーくん、心配しなくても大丈夫よ〜〜? たぶんだけど〜」
令子 「怪しいもんだわね〜…」
   
   
  鬼道を連れての初仕事、深夜のスーパーマーケット…
冥子 「マーくん、今日のお仕事はここみたいね〜
  どうすればいいのか、教えてくれる〜?」
鬼道 「どうって… この仕事、Cランクの平凡な悪霊やろ…?
  クビラで捜して、バサラで吸い込むだけで、ええんやないの…?」
   
冥子 「そうよね〜。 あ〜よかった。 変なやり方したらマーくんに怒られちゃうかと思って、
  冥子、心配だったの〜」
鬼道 「あはは。 そやったんか。 冥子はん、そない緊張せんでもええで?
  ボクかて、冥子はんにかっこ悪いとこ見せられへんと思って緊張しとるし…」
   
冥子 「え〜? マーくんもなんだ〜。 なんだか、嬉しい〜〜」
鬼道 「そんなもんやで? ほな、仕事に取り掛かるでっ!」
冥子 「うんっ!」
   
  スーパーの野菜売り場に来た二人…
鬼道 「冥子はん、どうやらこの近くやで…」
冥子 「い、いやぁ〜〜〜っ!」
鬼道 「えっ! どないしたんやっ!?」
冥子 「あれ見て〜〜〜っ!」
   
  二人が見たものは、踊っている野菜たち… テケテンテンテン…
鬼道 「まあ、普通の人が見たゆうんなら、驚いてもええけど…
  冥子はんも、GS経験長いんやろ…? 悪霊が操っとるだけやがな…。」
冥子 「そうだけど〜〜 でも〜〜〜
  ああ〜〜ん、キャベツがこっち向いて笑ってるわ〜〜〜
  やだ〜〜、マーくんなんとかして〜〜〜っ!」
   
  鬼道の後ろに隠れる冥子…
鬼道 「なんとかしろって、さっきゆうたとおりにすれば、すぐに終わるで?」
冥子 「あ〜〜、タマネギが泣いてる〜〜 なんだか、かわいそう〜〜〜」
  悪霊の操る即席野菜ミュージカル(?)に、見入ってしまった冥子…
   
鬼道 「こら、あかんわ…。
  夜叉丸、出て来いっ! 悪霊捜して、やっつけるでっ!」
  バシュッ! 出て来ると同時に、悪霊の居場所を把握した夜叉丸
鬼道 「そこやなっ! 夜叉丸、やってまえっ!」
  バシィッ!! 隠れていた悪霊を引きずり出して、事も無げにやっつけてしまった夜叉丸
   
  踊らされていた野菜たちも、元に戻り動かなくなる… し〜ん…
冥子 「マーくん、すごい〜〜〜。 でも〜、もう少し、野菜の踊りを見ていたかったわ〜〜」
鬼道 「理事長はんが、なんでボクを助手につけたかが、よおわかったわ…」
冥子 「え〜? なんで〜? 冥子にも教えて〜〜?」
鬼道 「…………」
   
   
  翌日 六道家の冥子のGS用資料室だけど… なんだかとっても可愛らしい小部屋…
鬼道 「冥子はん、最近の仕事の資料、見せてもらいたいんやけど…」
冥子 「わかったわ〜〜 はい、これよ〜〜」
  鬼道に手渡されたのは、可愛いイラスト入りファインダー…
   
鬼道 「悪霊退治のファイルがこれやというのも、なんや変な気ィするな〜…」
冥子 「そお〜? かわいいのに〜〜」
鬼道 「まあ、冥子はんしか見いひんかったんやから、別にかまわんのやけど…
  えっ? これはっ? どういうことやっ!?」
   
冥子 「えっ? なにか、変なとこあるの〜? 冥子、不安〜〜〜」
鬼道 「仕事の量やっ! 月に3〜4件しか、やってへんかったんか?」
冥子 「そおなの〜〜。 最近、お仕事、減っちゃって〜〜」
鬼道 「う〜ん、だいぶん、世間の信用、落ちてしもたんやな〜…
  名家やから、もっと、仕事もろとるもんやとばっかり思ってたんやけど…」
   
  そんなところに冥子に電話が入る
冥子 「もしもし〜〜 六道冥子ですが〜〜 はい〜〜 お仕事の依頼ですね〜〜
  どんな霊障なんですか〜〜?」
  仕事の依頼が来たので、ほっとしている鬼道
   
冥子 「そうですか〜〜。 なんだか難しそうなお仕事ですね〜〜。
  それでしたら、令子ちゃんに頼んだほうがいいですわ〜〜。」
  コケる鬼道…
冥子 「じゃあ、今後は難しい仕事は令子ちゃんのほうにお電話してくださいね〜。」
   
  電話を終えた冥子に向かって…
鬼道 「な、なんで、引き受けへんかったんやっ!?」
冥子 「あら〜〜、聞いてなかったの〜? 難しそうなお仕事だったからよ〜?」
鬼道 「そんなっ! 十二神将の力をなんやと思うてるんやっ!?
  やっとる仕事もCランクやDランクの三流GSが扱うようなもんばっかりやないかっ!
  その力を正しく使うたら、美神はんや小笠原はんより、よっぽどすごい仕事が
  できるんやでっ!? ほんまに、宝の持ち腐れやっ!」
冥子 「でも〜〜、冥子、ケンカ苦手だし〜〜〜」
   
鬼道 「………、そやったな…。 ちょっと、言い過ぎたわ、ごめん。」
冥子 「ううん、私も、難しいお仕事もやらなきゃいけないことは、わかってるの〜〜
  でも〜、そういうお仕事だと〜、怖くて暴走ばかりさせちゃって〜〜
  結局、ほとんど失敗しちゃってたの〜〜…  ぐっすん…」
   
鬼道 「あああ、冥子はん、泣かんでもええってっ!
  そんな失敗、せんようにするために、ボクが助手になったんやからっ!」
冥子 「そうよね〜〜? マーくん、頼りにしてるから〜」
鬼道 「まかしときっ!」
  (…って、えらい仕事やるはめになってもうたなぁ〜… ほんまに大丈夫なんやろか…?)
   
   
  時間が有る(=仕事が無い)ので、冥子の指導をすることにした鬼道
  六道家のだだっぴろい庭に有る魔法陣で…
鬼道 「冥子はんも、六女 (←六道女学院の略称) の出身なんやから、やり方は覚えてるやろ?
  模擬霊的格闘を、やってもらうで?」
冥子 「覚えてるけど〜〜」
鬼道 「ほな、いくで? まずは、これからやっ!」
  レベル200の式神を冥子に戦わす鬼道
   
冥子 「ハイラちゃん、お願い〜〜」
  バシュッ! しぴぴっ! ハイラの針攻撃で、あっというまに倒される式神
冥子 「やったわ〜〜 マーくん、冥子、すごいでしょ〜〜?」
鬼道 「ああ…、ほんまにすごいわ…。」
   
冥子 「えっ? マーくん、褒めてくれるの?」
鬼道 「うん。 正直、もっと手間取るもんやとばかり、思っとったんや。
  プロなんやから、当然なんかもしれんけど、六女の生徒でここまでやれる子なんて
  一人もおらんかったしなっ。 さすがやで… ん?」
   
冥子 「冥子、うれしい〜〜」
  鬼道に駆け寄り抱きつく冥子っ!
鬼道 「えっ!? ど、どないしたんやっ?」
  鬼道に抱きつきながら、いきなり大声で泣き出した冥子…
   
冥子 「ああ〜〜ん マーくん、ごめんなさい〜〜〜 でも〜、私〜〜〜」
鬼道 「………、なんか、つらいことでも有ったんかい? ゆうてしもたら、楽になるで?」
   
冥子 「私〜〜 私〜〜 出来の悪い子なの〜〜〜
  お仕事しても〜 いつも失敗ばかりで〜〜〜
  令子ちゃんも〜、エミちゃんも〜、バリバリ仕事をこなしてるのに〜〜
  私のお仕事は〜減る一方で〜〜
  ここ何年も〜、みんなから怒られてばっかりで〜〜 褒められたことなんかなくて〜〜
  マーくんに褒められたと思ったら〜〜、うれしくなっちゃって〜〜
  そしたら、そしたら、私〜〜  ああ〜〜〜ん!!」
  冥子の目から、ぽろぽろ流れ落ちる大粒の涙…
   
鬼道 「冥子はん、ずいぶんつらい思い、してきはったんやな…
  もう、ボクが君のこと、誰にも怒られんようにしたるっ! 心配いらんでっ!」
冥子 「マーくん、ほんと〜?」
鬼道 「ほんまやっ! それに、君が活躍したら、ボクが褒めたるっ!
  いやってゆ〜くらい、褒めたるからなっ!!」
冥子 「ああ〜〜ん、マーくん〜〜 冥子、うれしい〜〜〜」
   
  どうやらマーくんも、腹をくくった模様…
  そらまあ、冥子はんに、ここまで頼られたら、見捨てるわけにはいきまへんわな…
  ん? 木立の影でもらい泣きしとるんは、理事長はんやおまへんか…
  マーくん、もう、失敗は、許されしまへんでぇ〜〜
   
  数日後 久しぶりのお仕事…
  鬼道の腕を両手でしっかり握りしめながら、現場にやってきた冥子
冥子 「マーくん、お願いね〜〜?」
鬼道 「ああ、まかしときっ。 ボクの指示通りに式神を動かしてもらえればええから。
  背後は、夜叉丸に守らせるから、前だけに集中してやっ!」
冥子 「わかったわ〜〜、マーくん〜」
   
  悪霊の様子を伺う鬼道
鬼道 「今日の相手は、Bランクやな…。 少し弱らせてからやないと、バサラに吸い込ませるのも
  難しそうや…。 アンチラとシンダラを使うて、上下から挟み撃ちにすればええやろ。」
冥子 「アンチラちゃん、シンダラちゃん、お願いね〜〜!」
   
  鬼道と冥子の指示に従って、悪霊に立ち向かう2匹
鬼道 「よっしゃっ! ええ感じやっ! 今度はメキラ使うて、バサラの前に悪霊を運ぶんやっ!
  バサラは、悪霊が来たら、すぐに吸い込むんやでっ!?」
冥子 「みんな〜、わかったわね〜?」
   
バサラ 『ンモ〜〜〜〜!!』 ズゴゴォォ〜〜〜〜!
  バサラが悪霊を吸い込み、無事、除霊終了!
   
鬼道 「よっしゃ、終わったで〜〜!」
冥子 「マーくん、マーくん〜〜、冥子、活躍したよね〜〜?」
   
  鬼道に褒めてもらいたくてしょうがない冥子… 鬼道の顔色をうかがっている…
鬼道 (ここまで、自信無くしとったんか… うん、失敗せんかったし、ええやろっ!)
   
  冥子に向かって、にっこり微笑む鬼道
鬼道 「ああ、冥子はん、ようやったでっ! ちゃんと、悪霊に集中しとったし、ボクの指示通りに
  動けたし、ゆうことなしやっ! そやろ? 夜叉丸。」
   
  コクコクッ うなずく夜叉丸
冥子 「マーくん、ありがとう〜〜! 夜叉丸ちゃんも〜、ありがとう〜〜!」
  とっても嬉しそうな冥子
  冥子の式神たちも、喜んでる冥子の波動に心地よさそう…
   
鬼道 「そこまで喜んでもらえると、褒めたかいがあるゆうもんや。
  ボクまで、嬉しなるなっ! そや、ご褒美あげるさかい…」
冥子 「えっ? マーくん、なになに〜?」
   
  チュッ! 冥子の頬にキスする鬼道
冥子 「えっ!?」
  どっごぉぉぉ〜〜〜〜ん!!!
   
   
  白井総合病院に入院している鬼道…
冥子 「ご、ごめんなさい…」
鬼道 「いや、悪いんは、ボクの方や… 褒美やゆうて、いきなりあんなことされたら、
  誰でも驚くさかい…  もう…、せえへんから…」
  何も答えない冥子… 鬼道の手を、両手でずっと握り締めている…
   
  しばらくして…
冥子 「マーくん〜〜…」
鬼道 「ん? 冥子はん、なにかゆうた?」
冥子 「私〜、うれしかったの〜〜…」
鬼道 「ああ、仕事、うまくいってたさかいな。」
冥子 「そうじゃなくて〜〜 その〜〜  ご、ご褒美が〜〜〜〜
  かぁ〜〜〜っ 二人とも顔真っ赤
   
冥子 「だから〜〜 その〜〜 今度の仕事で〜〜 うまくいったら〜〜 また〜〜
  その〜〜 あの〜〜  あうぅ〜〜〜っ!」
  恥ずかしくて言えない冥子…
   
鬼道 「(クスクスっ!) ええで。 また、ご褒美あげるでっ!」
  コクコクっ! 嬉しそうにうなずく冥子っ!
  どうやら、無事、カップルが誕生した模様…
   
   
  鬼道も冥子の看病のかいあって、1週間で退院し、再び仕事に復帰!
  Bランクの悪霊を、ビシバシ退治していく二人 もちろん、ご褒美つきっ!
   
  1ヶ月後 美神事務所に訪れた二人…
キヌ 「なんだか、見てるこっちがテレちゃいますね〜。」
横島 「ケっ! あんな男の、どこがいいんだかっ!」
   
  鬼道にぺったりと貼りついている冥子
令子 「まあね〜、鬼道さんが、冥子の助手になると決まったときから、こうなるか死ぬかの
  どっちかだとは思ってたけどね〜〜」
鬼道 「い、いや〜〜、死にかけた方も、一応、経験したんですけど…」
冥子 「令子ちゃん、聞いて〜〜! マーくんったら、すごいのよ〜〜?」
   
  話し出そうとする冥子を制止する令子
令子 「悪いけど、冥子のノロケ話を聞いてるほど暇じゃないのよ。
  今日、来た訳を教えてくれる?」
冥子 「え〜〜? 令子ちゃん、つめたい〜〜」
鬼道 「美神はんのゆう通りやで? ボクら、遊びに来たわけやないんやから。」
冥子 「そうね、マーくんの言う通りだわ。 ごめんね〜、令子ちゃん〜〜」
  鬼道の言葉にあっさり従う冥子… それが、ちょっと気に入らない令子…
   
鬼道 「実は、Aランクの悪霊を退治する仕事を、1つ廻して頂きたいと思いまして…
  Bランクの悪霊は、もう、二人でなら問題無く退治できるようになりました。
  そろそろAランクの悪霊退治にも取り組んで、冥子はんに自信つけてもらおうと
  思っていますんや。 どんなんでもええですから、1つ廻してもらえまへんやろか?」
   
令子 「あら、ちょうど良かったわ。 最近、仕事の依頼が多すぎて、断ってばかりでしたから。
  おキヌちゃん、保留中の仕事のファイルを見せてくれる?」
キヌ 「はい、ちょっと待ってください。」
  仕事の依頼が増えちゃったのは、冥子の断った仕事が、全部美神に廻ってるせいだけど…
   
  資料をぺらぺらめくりながら仕事を捜す令子
令子 「冥子、あんたも資料を見ながら、よさそうなのを選んでいいわよ?
  まあ、自信を取り戻すっていうのが目的なら、Aランクでも、楽な方がいいわよね?」
冥子 「えっと〜、難しい仕事でも〜、大丈夫よ〜? マーくんと一緒なら〜。」
   
令子 「へ〜、もう、充分自信は取り戻してるみたいじゃない。 なら、心配いらないわね。」
冥子 「うんっ! マーくんに〜、令子ちゃんやエミちゃんより〜、能力は上だって〜〜
  言われてるんだもの〜〜〜」
令子 「私より上っ!?」(ピキピキ)
キヌ 「あああ……」
   
  ギロッ! 鬼道を睨み付ける令子っ!
令子 「鬼道さんっ! ほんとに、そんなこと言ったのっ!?」
鬼道 「いえ…、その…、冥子はんに、自信つけてもらうために……」
令子 「言ったのねっ!?」
鬼道 「は…、はい…」
冥子 「マーくんが言ったことは、正しいの〜〜〜っ!!」
令子 「えっ?」
   
  鬼道が令子に問い詰められてるのを見て、いてもたってもいられなくなった冥子…
令子 「あんた、私より能力が上だと思ってるわけっ!?」
冥子 「マーくんが言ったことは、正しいの〜〜〜っ!!」
令子 「本気でそう思ってるわけっ!?」
冥子 「マーくんが正しいの〜〜〜っ!」
   
  バチバチバチッ!!
  この二人が知り合ってから初めて 令子vs冥子 の戦いの火花が飛ぶことにっ!
  ああ、それにしても、なんてしょうもない原因で…
   
令子 「わかったわっ! じゃあ、二人でこの仕事を片付けてみなさいよっ!
  その出来を見て、私のライバルになれるかどうか、見てあげるわっ!」
キヌ 「えっ? 美神さん、その仕事って…」
令子 「おキヌちゃんは、黙ってっ! 冥子、鬼道さん、いいわねっ!?」
冥子 「マーくんと一緒なら〜、大丈夫だもんっ! ね〜っ? マーくんっ!?」
鬼道 「あっ、ああ……」
   
  鬼道と冥子の帰った後の事務所…
横島 「あ〜あ、しょうもない喧嘩だなぁ〜
  おキヌちゃん、冥子ちゃんにやらせる仕事ってどんなの?」
キヌ 「その〜〜、超スーパーAランクの悪霊で、今までに何人もの一流GSが退治しようと
  したんですけど、大怪我したり再起不能になってる未解決の仕事なんです…」
   
横島 「なに〜? そんな危険な相手なの?」
キヌ 「ええ……」
   
令子 「この仕事に連れて行くのは、横島クンだけね。」
横島 「えっ!? それって、アツアツの冥子ちゃんカップルに対向して、
  こっちも、アツアツの二人ってこと… ぶっ!?」
令子 「なに、バカなこと言ってんのよっ! 危険すぎるから、残り3人は連れてかないのっ!
  あんたを連れてくのは、いざとなったら文珠で合体するためよっ!」
横島 「そんなに危険なんスか…」
   
シロ 「でも、そんな危険な相手なら、美神さんしか退治出来ないはずでござるのに、
  なんで保留中のファイルの中に、入ってたんでござるのか?」
キヌ 「その…、依頼金額が低かったから……」
シロ 「………」
   
   
  翌日 超スーパーAランクの悪霊を退治しに来た二人と、その様子を見に来た二人…
令子 「この悪霊、マジで魔族クラスのパワーがありそうね…
  危なくなったら、私たちもすぐに助けに入るから、冥子、無理するんじゃないわよ?」
冥子 「マーくんと二人でなら、大丈夫よね〜? マーくんっ?」
鬼道 「いや…、美神はんの言う通りや…。 この悪霊、まだだいぶ離れてるはずやのに
  物凄い霊圧を感じるんや…。 無理せんほうがええわ…」
冥子 「マーくん、わかったわ〜〜 令子ちゃん〜、危なくなったら助けに来てね〜〜?」
令子 「………、この娘は………」
   
  古びた洋館の中に入っていく4人…
鬼道 「どうやら、この中のようやな…。 冥子はん、準備はええか?」
冥子 「うんっ!」
  12匹の式神と、夜叉丸を引き連れて洋館のダンスホールに入っていく二人…
   
令子 「横島クン、おそらく、冥子たちだけじゃ無理だわっ!
  文珠は、ありったけ、持ってきてるわよねっ!?」
横島 「ええ。 とりあえず、6個ありますっ。」
令子 「じゃあ、2個、ちょうだいっ。」
横島 「えっ!? なんでっ!?」
令子 「あんたにいちいち指示してたら、間に合わないかもしんないでしょ?
  言われたとおり、さっさと渡しなさいよっ!」
横島 「へ〜い…」
  ぶつぶつ言いながら、冥子たちに続いてダンスホールに入っていく二人…
   
  ホールのステージには、問題の悪霊が悠然と座っている…
悪霊 『ふ〜ん、今夜は4人と大勢の鬼さんたちがお相手か。
  ゆっくりと、楽しんでいってくれたまえっ!』
   
鬼道 「冥子はん、悪霊の言葉に耳を貸すんやないでっ!」
冥子 「うんっ!」
  いつもより強く鬼道の腕を握り締める冥子…
   
鬼道 「クビラで霊視やっ!」
冥子 「うんっ!」
鬼道 「よしっ! 奴のエネルギー源は、腹の中央やっ!
  インダラの角で、一気に突き通すでっ! 残りはインダラの援護やっ!
  冥子はん、いくで〜〜〜っ!!」
冥子 「うんっ!」
   
  鬼道の指示通りに式神を操る冥子
横島 「えっ!? これが冥子ちゃんっ!? なんか、すっごく戦い方が様になってるような…」
令子 「そうね… 自信持つだけのことは有るわね…
  でも、今回の相手は、ハンパじゃないわ…
  あんたも、戦闘体勢とくんじゃないわよっ!」
横島 「は、はいっ!」
   
   
悪霊 『うっ! くっ! え〜い、邪魔くさいやつらめっ!』
  援護の式神たちに、手を焼いている悪霊
鬼道 「よし、今やっ! インダラ、行け〜〜っ!」
冥子 「うんっ!」
  グサ〜〜〜ッ! 角で悪霊の腹を突き刺したインダラっ!
  だが、急所のエネルギー源からは、わずかに外れた模様…
   
悪霊 『なかなかやるね〜〜 でも、これまでだっ!』
  バシィ〜〜ッ! インダラを手で払いのける悪霊
冥子 「きゃっ!?」
  インダラの受けた衝撃が、冥子にも伝わって来て、倒れそうになる冥子
   
鬼道 「冥子はんっ!? あかん、いったん式神を全鬼、影の中にっ!」
冥子 「う、うんっ!」
  なんとか持ちなおして、式神を引き上げさせた冥子
   
悪霊 『ん? どうやら、攻撃はそれまでかい?
  もう少し、相手してやってもいいんだよっ!?』
  勝ち誇ったように、冥子たちを挑発する悪霊
   
横島 「すっげ〜ヤな奴ですねっ!」
令子 「まあね〜、強い奴ってのは、自分の強さを相手に認めさせて服従させるのが
  趣味みたいなもんだからね〜〜」
横島 「それって、美神さんのことみたい… ぶっ!?」
   
鬼道 「冥子はん、メキラで夜叉丸を奴の後ろにっ!」
冥子 「うんっ!」
   
  メキラの瞬間移動で悪霊の背後に突如現れた夜叉丸
  夜叉丸の腕が悪霊の腹を突き刺し、エネルギー源を掴むっ!
悪霊 『グォッ!? グアアア〜〜〜〜〜ッ!!』
   
横島 「やったかっ!?」
令子 「気をつけてっ! 手負いの状態が、一番危険なのよっ!」
   
悪霊 『グギャァ〜〜〜ッ!!』
  バシィッ! 夜叉丸を突き飛ばす悪霊っ!
   
鬼道 「ぐはっ!?」
  夜叉丸の受けた衝撃が鬼道に伝わり、倒れてしまった鬼道
冥子 「えっ!? マーくんっ!? マーくんっ!」
   
悪霊 『くっ、これ以上相手してたら、こっちがやられる… 死ね〜〜〜〜っ!!』
  冥子たちに向かって霊波を放出する悪霊
   
令子・横島 「やばいっ! 文珠でっ!」
  バシュッ! 文珠の結界で、冥子たちを守った二人…
   
令子 「あんた、何やってんのよっ! 二人で、文珠の結界張るなんて、もったいないじゃないっ!
  文珠には、限りがあるのよっ!?」
横島 「だ、だって、いちいち聞いてる暇がなかったから…
  それより、ほら、次のことを考えないと…」
   
悪霊 『何っ!? 俺の攻撃を防いだだと〜〜っ!?
  こいつら、強すぎる…  いったん逃げたほうが…』
  ピシ〜〜ッ! 逃げようとした悪霊の足に、令子の神通棍のムチが絡みつくっ!
   
令子 「横島クン、私に抜かりは無くてよっ! さ、一気にやっつけるわよっ!」
横島 「い、いえ…、俺たちも逃げた方がいいかと…」
令子 「えっ!?」
   
冥子 「ふえっ、ふぇっ! マーくんっ! マーくん〜〜〜〜っ!!」
  暴走直前の冥子っ!
  冥子の呼びかけに、一瞬目を覚ました鬼道
鬼道 「あ、あかん… 夜叉丸…、冥子はんの影の中に…」
  それだけを念じると、再び気を失う鬼道
   
冥子 「マーくん、死んじゃダメ〜〜〜〜っ!」
  どぉぉぉ〜〜〜〜ん!!!
  式神たちの暴走が… ん? 暴走のときとはちょっと違う効果音…?
   
横島 「えっ? あれって、なんなんスか?」
令子 「あんたも、あれと似たのを見たことあるでしょっ!?」
   
  冥子の影から現れたのは、合体夜叉丸十二神将っ!!
   
横島 「でも、式神デスマッチのときは、7匹目で暴走したんじゃなかったでしたっけ?」
令子 「あんときは、鬼道さんの霊力でコントロールしようとしたからよっ!」
横島 「じゃあ、冥子ちゃんだとコントロール出来るんスか…?」
令子 「うっ! そ、それは…  横島クンっ! 私たちも合体するわよっ?」
横島 「えっ? あっ、はい。 ちょ、ちょっと待ってくださいっ!」
  文珠を用意するのにもたついている横島…
   
冥子 「ふぇっ! マーくんに、こんなヒドイ事する奴なんか、許さないんだから〜〜っ!!
  みんな〜〜〜! 悪霊をやっつけちゃって〜〜〜っ!」
合体式神 『まかせてくださいっ! 冥子さんっ!』
   
横島 「えっ!? 式神がしゃべったっ!?」
令子 「どうやらコントロールできてるみたいね… 私たちの合体は、とりやめよっ。
  ま、13体ぶんの脳が一体化したんだから、しゃべるくらいは出来るかもね
  それにしても、あいつ、無茶苦茶強そうよ…」
   
  令子のムチをなんとかはずそうとしていた悪霊に襲いかかる合体夜叉丸十二神将
  プチッ!  ひと捻りでつぶされてしまった悪霊…  合掌…
   
冥子 「みんな〜〜! マーくんを助けて〜〜っ!」
合体式神 『冥子さん、心配しなくても大丈夫です。 少し気を失ってるだけですから…』
冥子 「そうなの〜? あ〜、よかった〜〜!!」
合体式神 『鬼道さん、目を覚ましてくださいっ!』
鬼道 「う、う〜〜ん…」
  合体夜叉丸十二神将のヒーリングで、目を覚ました鬼道
   
冥子 「マーくん、大丈夫っ!?」
鬼道 「あっ、冥子はん… どないなったんやっ?」
冥子 「うん、式神のみんなが合体して、やっつけてくれたのっ!」
鬼道 「そやったんか。 コントロール出来るかどうか不安やったから、なかなかためせん
  かったけど、うまいこといったみたいで、良かったわ…」
   
令子 「ふ〜ん、鬼道さんのアイデアだったのか。 こいつ、なかなか凄いわよっ!」
合体式神 『いや〜、そんなぁ〜〜』
横島 「テレる式神って、なんか、不気味だな…」
   
鬼道 「でも、冥子はんの霊力、相当使うはずやから、もう、影ん中入って休んでや。
  ご苦労はんやったで〜〜」
合体式神 『では、みなさん、またお会いしましょうっ!』
  しゅわっち! 冥子の影の中に戻る合体夜叉丸十二神将
   
冥子 「夜叉丸ちゃんは、マーくんの影に戻ってね〜〜」
  冥子の影の中から夜叉丸だけが出てきて、鬼道の影の中に戻って行く
   
冥子 「令子ちゃん〜〜、ごめんね〜〜 令子ちゃんと、横島くんに助けて貰わなかったら
  私たち、やられてたわ〜〜 もう〜、あんなこと、言わないから〜〜」
令子 「冥子、私も、あんたのこと見直したのよ?
  以前のあんたに比べて、見違えるほど強くなってるわっ!
  私よりは弱いけど、エミより強いのは間違いないわっ!」
冥子 「令子ちゃん〜〜」
横島 「あんたなぁ〜、そういう言い方しか出来んのかぁ〜?」
   
令子 「じゃ、みんな、帰りましょっ!」
横島 「へ〜い」
   
冥子 「ね〜〜、マーくん〜〜 ご褒美は〜〜〜?」
鬼道 「あっ、そやったな。 こんな大物、倒したんやから、ボクにもご褒美あってもええやろ?」
冥子 「うん、いいよ〜〜っ!」
  令子たちのことを気にもせずに、熱いキッスをする二人… プチュ〜〜!!
   
  かぁ〜〜っ! 顔が真っ赤 になったのは、令子と横島の方…
令子 「あ〜〜もうっ! こんな奴らと、つきあってらんないわっ!」
   
   
   
  再び、2003年 おキヌちゃんが事務所に戻ってきてから2週間ぐらいたった某日
  旦那と二人で海外旅行に行っていた冥子が、令子の事務所に遊びに来ていた…
   
冥子 「令子ちゃんは〜、横島くんと〜つきあってるのよね〜?」
令子 「まあ、一応ね…」
冥子 「じゃあ、ご褒美は〜、令子ちゃんの方からなの〜?」
令子 「えっ?」
   
冥子 「だって〜〜、横島くんから、令子ちゃんへのご褒美って感じじゃないでしょ〜?」
令子 「わっ! バ、バカッ! あんたたちと、一緒にしないでよっ!」
冥子 「横島くんも〜、頑張ったら〜、ご褒美、欲しいわよね〜〜?」
横島 「ほ、欲しいっスっ! 冥子ちゃん、フォローありがとうございますっ!」
   
令子 「なに言ってんのよ、横島クン。 ご褒美が欲しければいつでもあげるのに…」
横島 「えっ!? マジっスか?」
  令子の前に唇を突き出す横島… 結果は書かなくても…
   
冥子 「横島くん〜〜 くじけちゃ、だめだからね〜〜〜」
横島 「痛くないご褒美を貰える日まで、頑張ります…」
   
END  

※この作品は、まきしゃさんによる C-WWW への投稿作品です。
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