「そのひと」って言い方に兵部の薫に対する愛情を感じるサンデー17号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 サンデー読みました。

 今週の「絶チル」についての感想ですが、既に椎名先生が今回のエピソードの真意についての解説をブログでなさっているので、詳しくはそちらをご参照下さい(感想になってない)。
 読者の「知性」を信頼してくれている様子が伺えるのが嬉しいですね。

 今回の物語としては、自分が父親を満足させるだけの能力を持っておらず、それ故に愛されない鬱憤を他人を傷つけることで晴らそうとするギリアムに対して、かつて自分が愛するものから裏切られたからこそ同胞たちが同じ目に会うことから守ろうとする兵部、という構造になっていたと思います。

 またギリアムは一度兵部に(殺そうと罠を仕掛けたにも関わらず、結果的に兵部が身を挺してギリアムの命を助けることになったという、彼にとっては)屈辱的な目に遭っているため、今回の攻撃にはその意趣返しも兼ねられている、というわかりにくい目的もあったのですが、兵部はその目的を見抜き、(皆本にその意志が筒抜けになっていることを知ってか知らずか)ギリアムの悪意には汲みしないことを声に出さない独白で答えるという、これまたわかりにくい形で返答していたのも印象的です。

 これは要するに、この「兵部が憎くてたまらないギリアム」と「そのギリアムの憎しみを飄々といなす兵部」の二人の間には、憎悪という感情を介した独特のコミュニケーションが成り立っていることを意味しており、記号的に表現すればギリアム×兵部が既に成立していると解釈するべきではないのでしょうか。今回の一件で、ギリアムはおそらく兵部に対して更なる執着心を持ってしまうでしょうから、このカップリングは今後さらに関係性が強化されてしまうこと請け合いです。
 ましてや、兵部は既にその実体はこの世にはなく、ギリアムは直接兵部に会うことも叶いません。もう逢えないとなれば、片思いは更に積もるものと相場が決まってます。切ないですねえ。

 斯様な関係妄想を一人で楽しめるようになれば、椎名先生がおっしゃるところの読解力を鍛えられるのではないかと思うのですが、その辺どうなんでしょうか?(と言われても)

 そして今回のチルドレン達の衣装は、「黒タイツ越しのパンチラ」のコンセプトを極限まで拡張し、「黒タイツの上にパンツ履いてるように見える」デザインになっているところが黒タイツフェチ的に嬉しかったです。
 ちょっとだけ「ちょっとエッチな少年マンガ」のスタンダードな感想を書いて終わり。


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今週のサンデー読んでる最中は、体内に巣食う極小エイリアンに自分も小さくなって戦いを挑むゲーム「Xマルチプライ」のBGMが脳内で鳴り響いてました

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