ご無沙汰しております。サンデー27+28号感想

BE BLUES!

 連載200回達成。名実ともにサンデーを代表する作品になったというか、むしろ「BE BLUES!」がないと今のサンデーって相当辛いんじゃないかと思ってしまうくらい、今のサンデーを支える作品になったと思ってます。

 その200回記念の巻頭カラーを飾ったのは、龍でも桜庭でも優希でも藍子でもなく、ノアとナベケンの二人でした。つまりこのマンガの主人公はこの二人ということになりませんかね?(突然)

 実際ノアさんは、身体能力のみならずエキセントリックな性格からしてもそのままスポーツマンガの主人公を張れるくらい色々な意味でキャラが強いですし、ナベケンはナベケンで幼少期から龍達と競って成長することで「努力・友情・勝利」を体現した実に主人公らしいキャラになったと言っても過言ではないくらい頼もしい存在である訳で、どちらも記念巻頭カラーを飾るに相応しい存在であることは間違いありません。
 まあ実際、ベンチからノアを躾がなってない犬のように睨んでる不機嫌な桜庭さんが巻頭カラーを飾っても一般的な読者は困ると思うので、今回はこの二人がカラーで良いと思いました。

 前回と今回はミルコ爺さんも驚くフィジカルっぷりを魅せつけるノアと、いろいろ吹っ切れてプレイに迷いがなくなった龍が目立った話でしたが、その一方でノアの当て馬的な演出に使われているマコさんはちょっと可哀想でしたね。桜庭と一緒にノアに逆襲できる時が来ると良いのですが。

アンペア

 新連載(先週の)。物語としては、諸般の事情でクラスの中で友達がいない優太君と、友達が欲しいけど明らかに空気を読む能力を欠いているために人造人間の美月さんによる、ボーイミーツガールな物語だと思われます。

 前回、友達がいない主人公の優太君が「友達」のあるべき姿について語るシーンがありましたが、「周囲が誰も信じなくても、信じてあげるのが本当の友達」っていう役割は、どっちかというと個人的にはそれは友達よりも肉親や恋人がするべきことなんじゃないか? 君は「友達」を少し重く考え過ぎてないか? とか思ってしまいましたが、こう感じるのは多分自分が友達の少ない嫌な大人だからだよなと自省しました。

 あと「アンペア」はせっかくヒロインが人間じゃないんですから、人間じゃない女の子の転校生ってさいこうじゃん! みんなそういう子と友達になりたいって思ってるはずじゃん! って視点を持って描いて欲しいなーと、かつて「電化製品に乾杯!」で椎名先生のファンになった自分としては思ってます。

なのは洋菓子店のいい仕事

 これも前回の話になってしまいますが、ライムが常に吸っているタバコには本当に秘密があったことに、今更興奮してます。
 弟のセージ君のみならず出てくる客が誰も彼のタバコについてツッコミを入れないので、元々そういう世界観なのかと疑ってましたが、彼はタバコがないと死んでしまう+現実には影響を及ぼさないものあるという設定がなされたことで、この問題はこれで解消。

 ライム本人が「タバコ喫ってるケーキ屋なんて前代未聞」って言ってるので、一応彼もその辺は気にしているんだーと感心しました。彼はそこまで非常識な人間じゃないのかも。単に態度がすごく尊大で底意地が悪いだけで。

tutti!

 単なる音楽好きのノンポリメガネかと思っていた土井君が、吹奏楽部のリーダーとして、そしてアレンジャーとしての意外な才能を発揮した前回、そして桜井君に負けないくらい個性的なメンバーが存在している(←好意的な表現)ことが明らかになる今回と、今後のバトルに向けてかなり盛り上げて来てますが、やっぱり桜井君の音楽バカっぷりが一番光ってました。
 その桜井君、最後のページで自信たっぷりに「俺達の演奏にビビってドタキャンすんじゃねーぞ!?」って対戦相手のオケ部部長を騙ってますが、こういう台詞を言うのは基本的にヤラレ役であると思われるので、おそらくこの勝負は(略)。

 あと前回、土井君が雨の中で頼城君を探し回って階段でコケて楽譜を落としたところで頼城君がその楽譜を拾うシーンは、何というかこう「不良が雨の降る中、捨てられてた子猫を拾う」的ながあっていいと思いました。

境界のRINNE

 高橋留美子先生デザインの萌えキャラが拝める回として貴重だと思いました(感想)。
 その萌えキャラ「みゅーみゅー」のデザインが微妙に歪んでいるのもポイントで、あれは前時代的なキャラデザイン(「みゅーみゅー」というキャラ名からして、『東京ミュウミュウ』が現役だった2000年代初頭くらい)の雰囲気を出すための意図的な演出だったのではないかと推測してます。

 そして『東京ミュウミュウ』と言えば「未来の地球にご奉仕するにゃーん!」の決め台詞が歴史的に有名ですが、彼女たちから見て未来に生きている我々としては、彼女たちが猫耳を生やしてまで願った地球生態系の保護を維持するべく、弛まぬ努力をしなければならないとの想いを新たにしました。全然「RINNE」と関係ないですが。

リオンさん、迷惑です。

 今回の三雲がゴスロリっ子悪魔のロゼッタに何故かモテる話を読んで思ったのですが、このマンガって実は主人公が幼女に囲まれてモテモテになる話なんじゃね? とか思いました。
 出てくる幼女がみんな(社会的な適性の面に対して少々問題を抱える)悪魔であるという根本的な問題はありますが、幼女から無条件モテることに比べれば種族の違いとか社会性とかは大した問題ではないと思われます。人間じゃない女の子さいこうの心意気があれば大丈夫です。

 まあその辺を度外視するにしてもロゼッタはとてもいい子であり、また彼女が現実社会を生きる上で他の人間の助けが必要な状況であるのも明らかなので、三雲は責任を取って彼女を幸せにしてあげて欲しいと思いました。


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「アンペア」作画の山仲剛太先生がサンデー超で連載していた作品。当時は独特の風味があるグルメマンガだなと思ってました

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