Archive for 2008/06

週刊女装少年サンデー28号絶チル感想

2008/06/14 14:05
絶対可憐チルドレン

お久しぶりです(゚д゚)ノ
もう「オーバー・ザ・フューチャー」編も第三話まで来てますが、今更ながら感想を。

とりあえず10歳の子どもになった皆本は大変にかわいいので、今週の週刊少年サンデーは週刊女装少年皆本ハーマイオニーに改名するべきでした(断言)。いや何かもう皆本少年の可愛らしさは異常

チルドレン達はそんなカワイイ皆本少年を女装させようとしてましたけど、これは決して彼女たちが女装少年に対して興奮を覚える倒錯趣味があるという訳では決してなく、「子どもになった皆本はカワイイ→カワイイ子にはカワイイ服が似合う→皆本少年には女装がよく似合うに違いない」という乙女回路による論理的な演算の結果によるものであり、皆本少年を目の当たりにしたあの年頃の女の子なら当然の反応であると思わざるを得ません。
よって、女装少年に対して興奮を覚える倒錯趣味があるのは、チルドレンではなくそんな彼女たちの行動に対してニヤニヤしてしまう我々の方です。勿論、作者の椎名先生も(略)。

あと賢木は、もうちょっと皆本に対する好意の表現を控えめにするべきだと思いました。

で、子ども時代の皆本といえばコミックス1巻1話で学校から「いらない子」扱いされていた暗い過去があるんですが、来週学校に行くということは、当然このエピソードでもその辺に触れる意図があると思われます。今回も、時折それを臭わせる描写がありましたしね。先週と今週は「皆本かわいいよ皆本」とハアハアしていれば良かったこのエピソードも、そろそろ次回から暗転して来るかも知れません。
個人的には、兵部によって「皆本少年と友達」という設定を吹き込まれたらしい東野が、その天才っぷりを目の当たりにしてどんな行動をするのかに興味があります。皆本×東野なのか東野×皆本なのか?(そっちかよ)

「大人が子どもになる」という展開は「美神」や「カナタ」にも出て来ていますが、「絶チル」でも既にキャリー編でやってますね。キャリー編の時は皆本が子どもになったキャリーを育てる展開でしたが、今度は逆にその皆本が薫達に育てられる形になるのが面白いところ。
皆本が急速に大人に育っていく姿を目の当たりにすることになるであろう薫は、キャリーを育てた皆本のあの時の心境を理解することになるのでしょうか。

[Clip]漫画家大戦勃発

2008/06/08 01:02

「漫画家大戦」勃発! – novtan別館
さながら革命闘争のような、漫画家vs漫画家*編集者の戦いが今始まった!

 今回の訴訟騒動は、陳述書から漏れ伝わる内部事情があまりにアレなのでつい深刻な心境になってしまうのですが、上記のエントリを読んで心の余裕を取り戻しました。
 こういうスタンスを忘れてはいかんですね(いかんのか)。

 そういえば雷句先生の陳情書を読んで(内容の生々しさとは違う意味で)感心したのは、何だかんだでちゃんと判りやすいものになっていることでした。だからこそこれだけネットで騒ぎになっているとも言えます。
 実際、「僕は編集部の中でも怖い編集といわれていてね。」なんて言葉をピックアップして記述している箇所は、雷句先生の主張である「編集者が権力を笠に着て漫画家を貶めている」凄く判りやすい例として、極めて有効に機能していると思います。
 来るべき陪審員制度時代における陳述書の書き方はこういう形になるのではないか? とか余計なことまで考えてしまいました。

 あと陳述書にも出てくる椎名先生の「担当編集者がチルドレン読んでない」件ですが、これは編集者が担当になるに絶チル読んでなくて椎名先生ガッカリ、という事だと解釈してます。担当になってからも絶チル読んでないとかは、流石にないですよね。ですよね。
 椎名先生が時折出す担当いじりネタは、読んでいてもシャレの範囲内で納まるよう配慮してくれている感がします。これからも色々大変だとは思いますが、今後も何か担当者がヘマしたらぜひネタにして下さい。とか無責任なこと書いて終わります。

[Clip]雷句誠先生、小学館を提訴

2008/06/07 14:44

 「金色のガッシュ!!」の作者の雷句誠先生が、生のカラー原稿を紛失した小学館を相手取って訴訟を起こした件。
 ブログに掲載された陳述書の内容があまりに生々しいことで話題に。

 提訴の内容は紛失された原稿の賠償請求なのですが、陳情書にもあるように漫画家が出版社や編集者から不当な扱いをされている現状を訴えることが、この裁判の本当の目的でしょう。橋口たかし先生のブログが(雷句先生が非難している)編集者を擁護する内容になっていることも、それを伺わせます。

 雷句先生の生々し過ぎる陳述書については、これが『自分が不当な扱いを受けたことに起因した』訴訟であることを考えれば、「裁判官に対して訴えるに至った思いの丈を汲んでもらう」という目的には極めて叶っているものになっているのではないのでしょうか。内容が事実かどうかはともかく、とにかく雷句先生が激しく怒っていることは伝わって来ます。
 実際これを読んだ人からかなりの共感を得ていることを考えると、陳述書を公開した時点で「不当な扱いをされている現状を訴える」雷句先生の目的は達成されたのではないか、と思ってます。

[絶対可憐チルドレン THE NOVELS感想

2008/06/02 00:07
絶対可憐チルドレン・THE NOVELS~B.A.B.E.L.崩壊~ (ガガガ文庫 み 4-1)
三雲 岳斗
小学館
売り上げランキング: 1442

 「絶対可憐チルドレン THE NOVELS」を読み終わりました。
 全体の感想としては、原作の持つフレーバーやテーマを上手く活かした上で小説オリジナルの要素を組み込むことに成功した、「絶チル」のノベライズとしての完成度が極めて高い小説だと思いました。要するに面白かったです。

 この小説が「絶チル」世界に持ち込んだ新しい概念は、基本的には以下の二点のみと言えます:

  • 気流を自在に操ることに特化したサイコキネシス能力を持つ謎の少女
  • 複数の予知能力者を集めて予知精度を上昇させるバベルの未来予知システムの概念を拡張した、複数の超能力者を集めることで超能力を増幅することができるシステム
  • (本当はもう一点あるのですが、終盤にならないと明らかにされない事なのでここでは割愛)

 今回の物語は、エスパーをノーマルの支配から独立させるという野望を持った男が、この二つを使って日本政府に対してテロを起こし、自分の野望を実現しようと画策する――というのが大まかな粗筋です。彼はこれらのリソースを使い、如何なる手段で政府と戦おうとするのか。そしてその脅威に対し、バベルは、そして皆本と「ザ・チルドレン」は如何に立ち向かうのか?
 登場人物や能力、装備などは、上記の要素以外はこれまで「絶チル」に出てきたものばかりです。皆本は限られた時間の中で、事件を解決するべく奮闘することとなります。

 この物語は、現実世界(この場合は「絶チル」の世界だけど)に最小限の「if」を持ち込み、それをギミックとして最大限に利用することでリアリティのあるストーリーを展開させる――という、実にハードSFチックな作品だなという印象を受けました。
 作者の三雲岳斗先生は後書きで『「絶対可憐チルドレン」という作品が本来持っている骨太な世界観や、その他の多様な魅力が感じられるような作品を目指してみました』と書かれていますが、読んでいても「絶チル」本来の世界観を極力活かしたリアルな物語を作ろうといることが伝わって来ます。
 実際、チルドレンと皆本のエロトークを含んだ会話も読んでいても、全く不自然さや違和感はありません。如何にも彼らならこういうやり取りするよなあ、と読みながら感心させられること請け合いです。

 あとこの話、後半になるとチルドレン達と対超能力装備を固めた謎の敵との戦闘シーンがメインになるのですが、これがかなり激しいというか容赦ないというか、敵が本気でチルドレン達を殺しにかかって来るのも特徴の一つかと思われます。物語に登場する対超能力装備は、基本的にはやはり全てマンガの中で出てきたものの応用であり、これもまた作品のリアリティを高める効果を生んでいます。
 このおかげで、かなり物語に緊迫感が出てます。一つ間違えればホントにチルドレン死んじゃう! みたいな危機感を、年甲斐もなく味わうことができました。

 そして物語の鍵を握る謎のサイコキネシス少女についてですが、(椎名先生のイラストから想像できるとは思いますが)端的に言えばそういうのが大好きなお兄さん達のハートを鷲づかみにする系の口調と性格を兼ね備えた期待通りの薄幸の美少女ですので、みんな大喜びして読むがいいです。

 総じて「絶対可憐チルドレン」のノベライズとして極めてよくできた小説だと思いますので、原作ファンの方ならぜひご一読を。
 アニメから入った人は、コミックスを(できれば11巻まで)読んでから読んだ方がより楽しめると思います。