保安官エヴァンスの嘘 一覧

ライバル登場→即落ち記念 サンデー31号「保安官エヴァンスの嘘」感想

保安官エヴァンスの嘘

 「ハードボイルドな西部劇」と「いい歳した男女が織りなす思春期みたいなラブコメ」を組み合わせた全く新しい少年マンガである「保安官エヴァンスの嘘」ですが、連載開始三ヶ月弱にして早くもセンターカラー+2話連続掲載という待遇を受けるなど、早くも今年のサンデーを支える大人気マンガの風格を漂い始めている感があります。実際すごい面白いです。

 今週の「保安官エヴァンスの嘘」は、先週の予告で「エヴァンスにライバル出現!」 みたいなことが書いてあったので、果たしてどんな奴が出てくるのか? もしかしてフィービーにアプローチを仕掛けてくる恋のライバルなのか? 「ラブひな」以降の現代ラブコメマンガには恋のライバルキャラの存在は不要という結論が既に出ているのではないか? 大丈夫か? と一方的に不安がっていたのですが、実際に出てきた「エヴァンスのライバル」ことマシューというキャラは「エヴァンスの恋のライバル」ではなく、むしろ「エヴァンスを一方的にライバル視しているけど、これからエヴァンスのことがどんどん好きになっていく」系のサブヒロインの一人みたいな立ち位置のキャラだったので安心しました(褒めてます)。

 初登場時は「西部一のガンマン」として名が知られているエヴァンスに喧嘩を売ることで自分の実力を測りたかったっぽいのですが、エヴァンスとの決闘に負けても彼が自分を捕まえなかったのは彼が自分の心意気を汲んだからに違いないと勘違いし、彼を男の中の男だと認めたように思われます。
 再戦した時に拳で本気で殴られて「前回より本気で戦ってくれた」と嬉しそうだった感じからしても、既にマシューの中にはエヴァンスへのフラグが立っているんじゃないんでしょうか。そう解釈しました。

 逆にエヴァンスからすればマシューは「常に女を侍らせてモテてるいけ好かない男」としか見えていない上に、過去にフィービーと何かあったんじゃないかと疑念を抱かせる存在であるため、彼のやることなすこと全てがエヴァンスの癪に障るようになっているのも面白いところで、このマシューというキャラはフィービーの絡みも含めて今後このマンガをより面白くしてくれるのではないか? と期待しております。

 あと今回は、普段は「神聖モテモテ王国」のファーザーの妄想に出て来る歴史の偉人並のことしか言わない(=カッコイイけど役に立たない)エヴァンスの父ちゃんが、「モテる清廉潔白な男は鼻持ちならんから、敗北を教えてやれ!」「女の過去は問うな! 元カレとの話なんか聞きたくないしな!」と初めてタメになることを言ってたのも良かったと思います(そこか)。

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モテモテ王国、まだ旧コミックス6巻以降のエピソードが載ってるコミックス持ってないんですよね(私信)


エヴァンスさんは、コミュ症です。サンデー22+23号「保安官エヴァンスの嘘」感想

 サンデー春の新連載陣第2弾として登場した「保安官エヴァンスの嘘 ~DEAD OR LOVE~」。

 父から様々なモテの教え(注:モテるとは言ってない)を叩き込まれた主人公・エヴァンスが、西部劇っぽい世界を舞台に街をならず者から守る保安官をしつつ、事件の度に巡り合う美女からさり気なくモテようと努力する(けど結局ダメになる)、ちょっとひねった形のラブコメディです。
 主人公が非現実的なモテを目指すコメディという意味では、かの「神聖モテモテ王国」の遠縁にあたる作品であるとも言えますね。

 第一話と第二話は、「美女が登場→エヴァンスに気がありそうな素振りをする(というか実際気がある)→エヴァンスが父のモテ格言を元にカッコいい立ち振る舞いをしてモテようとする→その振る舞いが災いして美女と別れることになる」という構成のこのマンガの基本的なロジックを紹介するかのようなお話であり、これはこれでとても面白かったんですが、第三話で「エヴァンスの幼少期からのライバル」を自称する賞金稼ぎの女性・オークレイがサブレギュラーキャラ的な扱いで登場したことで、俄然このマンガがラブコメとして面白くなって来たように思えます。

 このオークレイというキャラ、客観的に見ればどう考えてもエヴァンスを男性として意識しているんですが、「これまでの人生が射撃一筋だったため、恋愛経験が皆無でどうやって異性とおつきあいすればいいのか判らない」上、エヴァンスは彼女にとって「昔から何かと張り合ってきたライバル」という位置付けなため、「相手から自分を意識していることを悟られてマウンティングされることを極度に恐れる」あまり、エヴァンスに対しては意地を張り合うような態度しか取れないという、いわゆるツンデレキャラです。金髪碧眼ショートカットのツンデレキャラですよ。いいですよね

 もしこのマンガが「保安官エヴァンスの嘘」ではなく「神のみぞ知るセカイ」だったら、ツンデレキャラは容易にフラグを立てられてあっけなく攻略されてしまうところなのですが、残念ながらこのマンガの主人公のエヴァンスは桂馬のように女性心理の分析に優れた冷静なギャルゲーマーではなく、オークレイと同様に「父からモテの教えを受けて知識ばかりは豊富だけど、恋愛経験は皆無なのでどうやって異性とおつきあいすればいいのか判らない」というボンクラな上に、オークレイは彼にとって「昔から何かと張り合ってきたライバル」という位置付けなため、彼女に対しては「相手から自分を意識していることを悟られてマウンティングされることを極度に恐れる」あまり、無理して冷静にカッコよく振る舞おうとして失敗し、自らフラグをへし折る始末です。

 要するにこの二人は、既にお互いのことを意識している相思相愛状態であるにも関わらず、「相手のことが気になる」ことを相手に悟られないようカッコつけてコミュニケーションを取ろうとしないがために、お互いの心理を知るチャンスを自ら失ってフラグをへし折っている、似た者同士であると言えます。
 よりわかりやすく言えば、この二人はコミュ症ですね。コミュ症。

 現在のサンデーでコミュ症と言えば勿論「古見さんは、コミュ症です。」になる訳ですが、古見さんの場合は彼女とコミュニケーションを取ろうと頑張る只野くんのおかげで今ではすっかりクラスの仲間達とも打ち解けることができ、古見さんがコミュ症だからこそ成立する一風変わってるけど楽しい学園生活を送ることに成功しています。
 「古見さん」という作品は既に連載初期の「コミュ症だけどコミュニケーションしたい」という段階を乗り越え、彼女なりの青春をより楽しく謳歌することを目指す段階に来ていると言えましょう。

 しかし「保安官エヴァンスの嘘」の場合、エヴァンスもオークレイもピカピカの高校一年生ではなく、既にいい歳をした大人なんですよ。二人とも古見さんと只野くんのように青春を謳歌するどころか、これまでそのモテに対する歪んだ認識が災いしてモテとかそういうところとは全く無縁な人生を歩んだ結果、このような残念な大人になってしまったんですよ。
 「モテたい」と強く思ってはいるけどモテとは無縁だった人生を歩んで来た結果、色々と歪んでコミュ症になってしまったこの二人は、果たして意地を張らずにちゃんとお互いにコミュニケーションをしてマトモなカップルになれるのか。それとも「DEAD OR LOVE」のタイトル通り、最終的には愛を得られずに銃で決着をつける殺伐とした関係で終わってしまうのか。

 つまり「保安官エヴァンスの嘘」とは、オトナのコミュ症同士の恋の顛末を描いた、西部劇風大河ドラマである。今のところの自分のこのマンガに対する認識は以上になります。

 あとこれは推測ですが、エヴァンスの父ちゃんって絶対に女にモテてなかったですよね。

週刊少年サンデー 2017年22・23合併号(2017年4月26日発売) [雑誌]

第一回に登場したリズも魅力的な女の子だったので、刑期が明けたら登場して欲しいッスね


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