後書きです
皆様、お久しぶりです始めまして。永きに渡り沈黙を守っていたと言えば聞こえはいいが要は極めて遅筆な阿呆の桜華です。
西暦2002年9月7日。
白状すると、試験一週間前(爆)。
この日にようやく完成しました、人魔第九幕〜十一幕。みなさん、お楽しみいただけたでしょうか?
今回は前にもましてものすごく苦労しました。なにがってもうパピリオがパピリオがパピリオがパピリオがパピリオが!!!
……ああ、すみません取り乱してしまいました。
それでは、各幕に分けて色々とぶっちゃけましょう!
第九幕について
これ以降の三幕が暗礁に乗り上げる暗示となった幕です。
めちゃくちゃ悩んで書いた記憶があります。確か3月末から書き始めて、完成したのはゴールデンウィーク直前。完成度も低く、結局、GWに帰省した際の投稿を見合わせました。
その後、小竜姫のセリフが少ないと思い、一度全部書きなおしました。
今回は異常に長いですが、これはある手法を実験した結果です。
その手法の一つが、一行空けです。これによって結構読みやすくなったのでは、と思います。
もう一つは、構成上の実験です。読み終わった方はおわかりになられているでしょうが、物語を、
現在 → 敵の過去(会話) → 現在 → 味方の過去(会話) → 現在 → 敵の過去(あらすじ) → 現在 → 味方の過去(あらすじ) →現在
という風に組み立ててみました。
これにより、膨大な量に及んでしまい、『この後の二人もこれで行くのか?』と、自分の無謀さに冷や汗が流れました。結局、この手法でいこうと決意して次の幕を書いたのですが…………それはまた次項で。
第十幕について
暗礁に乗り上げた幕です(泣)。
てゆーかパピリオがパピリオがパピリオがパピリオがパピリオが!!!
ほんとにもう……
実を言うとこの幕だけで五回書きなおしてるんですよ。投稿したのは六回目のものです。ファイル名「zinma10-6」。
なにで苦労したかって言うと、パピリオらしくならないんですよね。や、だったらこれがパピリオらしいかというと決してそうではないんですが。
当初の予定では、パピリオが肉弾戦の末リュックに辛勝して2勝1敗こちらが有利だゴルァ! 的な展開を考えていたのですが。
書き進めているうちにですね、『これじゃ小竜姫のときと展開が違わない』と言うことに気付いてしまったのですよ。人物を入れ替えて同じ話をやってるだけだと。
そんなもの、面白くも何ともないでしょう?
そこで、『小竜姫で肉弾戦をやったから、パピリオたちには精神的な駆け引きで戦ってもらおう』と思い立ちました。
そのとき、頭にふとよぎった疑問。『精神的な駆け引き? そんなものにパピリオが精通してるかな?』
否。断じて否。
はっきり言ってパワーバカに過ぎないパピリオが、肉弾戦ならまだしも心理戦で勝てるはずがない。
パピリオの敗北が決定した瞬間でした。
さて、ここでオリジナルの魔族三体について少し。
この三体の設定として、「パワーは下級でも、それを各々の特殊な能力及び技術でカバーする」というものが当初からありました。パワーではパピリオは愚かマリーにすら劣っていようとも、それを覆すだけの技の持ち主。それが彼らです。
さらに物語を進める内に、Iholiさんからカクテルにちなんだ名を授けていただき、マリーも含めた四人になにか共通項を持たせたいという思いに駆られました。
そこで出たのが、『血』です。
マリーはあだ名があれだし、神魔のハーフという血統問題を抱えています。
それに続き、サミュエルに血を操るという能力を加えました。
リュックはなによりも血が好きという、当初はマリーにつけてあった設定を流用しました。もっとも、それが活かされるかどうかは疑問ですが。設定自体消えるかもしれないし(汗)
セザールは…………いいのが思い浮かばなかったので、マリーの兄として血の繋がりを持たせました。
このように、四人は血で括られています。
閑話休題。
パピリオの敗北が決定した後、私の観点は、『いかにしてパピリオを精神的に追い詰めて参らせるか』に移ります。
色々と考えました。幻影の中でパピリオにルシオラを殺させたり、横島を殺させたり、横島に殺されかけたり。
でも、どれもしっくりこないんですよね。とくにルシオラを出してしまったときは、『いかん』と思いました。彼女は後に出る予定なんで、ここで出したらその価値が薄れると思ったんです。
そんなこんなで紆余曲折した結果…………肉弾戦に戻りました(爆)。
しかし小竜姫のときとは違い、過去を徹底排除して一方的にパピリオがいたぶられる展開です。
さらに最後のほうではパピリオがリュックに操られて小竜姫に対して――――!
というところで以下次回!
にしても、サミュエルは一幕で消えたのに、生き残って勝利を手にした上に後の幕にまで引っ張るなんて。
やはり、設定に苦労したキャラは扱いが違いますね(笑)。
第十一幕について
今まで苦労したのがウソのよう。
一発OKにわかに信じられずに『え?これ、夢じゃないよね?』などと思わず頬をつねっちゃったねアッハッハな幕です。
いや、もう、愛の為せる業でしょうか? まあ、前回と前々回で苦労してる間に構想をまとめあげていたと言うのもあるんですが、それでも速攻で仕上がったのには驚き。
マリー、勇敢に戦うも……ああ、なんて扱い。せっかく神族の力を使えたのに。
神族の力って、魔族とはどう違うの? と言う疑問には、そんなに違わないと答えます。波長がわずかに違うのみですかね、根本的に霊力であることには変わりはない、と。
そして、無敵足るその能力でマリーを退けたセザールによる、人魔の完全覚醒。
物語は、終局に向かっていきます。
幕間について
毎回思いつきだけで書いているもの。
元々幕間は、ストーリーに映らない部分で登場キャラ(あるいは物語り全体)の掘り下げを行うために作ったものですから。
これからは、もはや登場することもないだろう人間たちのその後を書くつもりです。
いかがだったでしょうか?
物語もようやく終盤に差し掛かりました。予定通りに行くのなら、後……ええと……四幕か五幕で終わるんじゃないかな〜と思わないでもありません(汗)。
なんとか! なんとか今年度中には!
無謀に無闇に無計画に突っ走って苦労が自分に返ってくるのは世の常ですね。産みの苦しみ……
さて、長々と書き連ねてしまったので、ここいらで締めましょう。
それではみなさん、またいつか〜!
さ〜て、テストに向けて、物理と化学と生物と数学と英語と独語と…………フッ、死ねる……
[ 煩悩の部屋に戻る ]