椎名作品Q&A

No.304(00.1.31 22:05)
投稿者
鱸UKT
質問タイトル
Re: 神様なのに仏罰?
質問内容
〉 古い話ですが、美神さん達が一番最初に小竜姫のところに修行に行ったときに、お茶目な横島君に対して、小竜姫は「仏罰が下りますよ」と言っていました。
〉 神族だから「神罰」ですよね。    
〉                    ずーーーーっと気になっています。


神族には間違いありませんが、「プリンス・オブ・ドラゴン(その1)」に「仏法に帰依した竜神王陛下・・・」ってな感じの科白が出てきたように、「竜神」は仏教の神なので「仏罰」なのです。
竜神はヒンドゥー教の「魔竜」が仏教に取り入れられたもので、仏典の『法華経』には竜神を含め8種族のヒンドゥー教の神や魔物の王たちが仏法に帰依し、釈尊の説法を聞いたとあります。
これらが仏教の「天竜八部衆」で、仏法を守護し、一説には人の姿をとるとあります。
阿修羅立像が特に有名な、興福寺の天竜八部衆などは人の姿。ただし、諸説あり。
『天空戦記シュラト』(テレ東系列アニメ)とか『聖伝』(著:CLAMP)の元ネタです。(例が古い)

ちなみに「天竜八部衆」は以下の通り。(カタカナは梵語)

●天衆(てんじゅ;ディーヴァ)
「○○天」って名前は大体が天衆に属す。『極楽』でいえば「超神合体ヨコシマン!!」の韋駄天や「わが青春の宝船!!」の大黒天・弁財天・毘沙門天など。ちなみに月天(がってん)・日天(にちてん)・地天(ちてん)もいます。(^^;
※地天以外は男性神

●竜神(りゅうじん;ナーガ)
コブラの神格化で、水辺にいて降雨などを司る。インドのナーガは半人半蛇の姿で描かれる。

●夜叉(やしゃ;ヤクシャ)
森の神として福神・鬼神の両面を持つ。毘沙門天の部下とされる。

●乾闥婆(けんだつぱ;ガンダルヴァ)
帝釈天に仕える音楽神。仏教美術では琵琶を持った姿で表わされることが多い。

●緊那羅(きんなら;キンナラ)
人か否かの意で、人非人とも。歌舞神。半人半鳥あるいは半人半馬の姿で表わされることが多い。

●阿修羅(あしゅら;アスラ)
天に敵対するとされる乱暴な神。非天とも呼ばれる。

●迦楼羅(かるら;ガルーダ)
鷲の神格化。後はここ(http://www8.pos.to/~cwww/cgi-bin/motoneta/store/old/moto296.htm)参照。(手抜き)

●摩目侯羅迦(まごらか<「目侯」で一字>;マホーラガ)」
大蛇の意で、大腹行とも呼ばれ、コブラではない地を這って進む蛇の神格化。楽神とされる。

他にも四天王にそれぞれ2種ずつ配される「八部鬼衆」にも「竜神」がおり、また、『仏ゾーン』(著:武井宏之)に出てきたように「天竜八部衆」は「(薬師)二十八部衆」の一部だったりと色々説があります。

参考文献:『世界百科事典 CD−ROM版』平凡社
 
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