椎名作品Q&A

No.61(98.9.19 13:50)
投稿者
ホーエンハイム
質問タイトル
Re: 時間移動について
質問内容
〉正確には超ミクロの領域では「観測」するための外力により、
〉「位置」を知るためには「チカラの大きさ・向き」が
〉「チカラの大きさ・向き」をしるためには、「正確な位置」が
〉犠牲となって、同時にこの「2つのあたい」は得られない、だったと
〉聞いた事があります

〉本題の「ラプラスの魔」ですが
〉その特性からして「観察者」であっても、
〉この世界に干渉する事はしないはず
〉干渉して事象に変化を起こしたら、それは「予測」ではなく、
〉行為の結果の「必然」となるからです
〉望みの結果を出すために手出しするなら、どちらかといえば
〉「マックスウェルの鬼・悪魔」の方になるかと...
〉(こちらは、熱エントロピーの分野ですけど...)

 いささか話は神学的なんですが、「神の知」というものは人間のそれとは根本
的に違うんですよね。人間が物事を知覚するためには、そのための媒体が必要に
なります。つまり「見る」ためには電磁波(光)、「聞く」ためには空気の振動
など、起こっている事象などを伝達する物理現象を知覚することで認識するわけ
です。ですが「神の知覚」というものは、その仲介となるものを必要とせずに、
あるがままを歪めることなく知覚できると言われています。そんなことが果たし
て可能かというと、まあ常識的には無理なんでしょうが、どうせあのエライ方が
いるかどうかさえ断定できないんですから、あの方なら出来ると考えちゃって良
いんじゃないですか?で、そう考えればたとえ話が量子レベルになったとしても
一応、観測の限界というものは神様には存在しないことになります。こう考える
とラプラス〜はパラドクスではなくなるんです(非現実的なのは分かってます)。
同時に、これが出来るぐらいの存在なら、マクスウェル〜みたいなことも出来そ
うですし、それこそ何でもありですよ。何だか空しくなってきますが、そういう
可能性も否定は出来ません。そういう方達の視点から見れば、過去も未来も現在
も常に一つしか存在しないということも、あながち無いとは言えないんですよ。

 とりあえず非現実的な話はここまでにします。

〉>(人によって時間軸が異なるのではなく、世界によって異なる)、
〉>それ以外の過去は私にも知りようがありません。
〉>ただ(例えば)陽気で明るい貴方の性格が「みんなの人気者としてすごした小学校時代」のおかげか
〉>「陰気だった小学校生活に自ら終止符を打った」ためか、
〉>実際には(貴方のたどってきた時間軸が)前者だとしても
〉>このまったく同じ瞬間の存在する別(違う時間軸上)の世界では
〉>後者かも知れないのです。

 いわゆるパラレルワールドのことですか?世界によって異なるのはもちろんで
すが、異なる世界同士が交わることが基本的にあり得ない以上、それを「無限の
可能性」と考えるのは少々無理があります。

〉>実際大昔のことは解ってないじゃないですか。
〉>そこに人間が空想を遊ばせる余地がある以上、
〉>そこ(過去)には無限の可能性
〉>(正しくは「因果律を超えない範囲での無限の可能性」)が隠れていると思いませんか? 

〉空想はいいのですが
〉他人に認めさせるためには「確固たる証拠」が必要です

 過去のことは「解っていない」だけであって、それを空想で埋め合わせてもそ
れはやはり「可能性」止まりです。未知のものが既知のものになれば、他の可能
性はなくなります。我々の認識が現実や過去の事象に影響するはずもありません。
無限の可能性を紡ぎあわせた挙げ句に、過去は唯一のものとして現在につながっ
ており、現在を通過する度にやはり唯一つだけ後ろに残されていくはずですよ。
「真実は常に一つ」というやつですか。

〉「カラスは黒くない」とするためには
〉「白いカラス」を一羽でも捕まえてくればすむのですから


 「覚悟〜」ですね(クスリ)。いえ、懐かしかったんで。
 
この質問に対する回答を書く


目次に戻る 
fukazawa@st.rim.or.jp
[WebNote Clip]