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ラブヒナタ(←タイトル)
第3回 女日照り
アニメ版「ラブひな」は、本編よりもむしろライコスメールのCMの方が面白いと思いませんか!(挨拶)
それはさておき「MISTER ジパング」なのですが、ついに先週のサンデーにおいて、信長生涯のビッグイベントの一つ・帰蝶姫の輿入れ編が始まりました。
特に今回は、道三と帰蝶姫の逸話として絶対に触れなければならないエピソードである、「道三が娘に刀を渡して『信長ブッコロ!』『父上ブッコロ!』と言い合った
」話(←要約しすぎ)もちゃんと泣かせる話としてサポートされており、例によって歴史マニアな方は大満足されたに違いありません。
毎度のことですが、歴史マンガとしてやるべき事を丁寧にサポートしているこのマンガの真摯な姿勢には感心させられます。
また、帰蝶姫が正式にサブレギュラー陣に加わった事により、このマンガにもようやく色気が出てくる事を期待する読者も多いかと思われます。
まぁ、基本的にこのマンガのテーマはあくまで「日吉と信長の関わり合いの描写」にある訳であり、主役が男二人なんだから女っ気が全然ないのは致し方ないというか、むしろ男×男の関係望むところ! と気炎を上げるのが正しい歴史マンガへの接し方だとは思いますが、それでも魅力的な女性キャラが増えるのは大歓迎したい所存です。
とは言うものの、女子キャラが一人増えるからと言っても、素直に喜んでばかりはいられません。
このマンガに今まで出てきたサブレギュラークラスの女性キャラは(帰蝶姫を含めて)事実上二人しかいませんが、そのうちの一人である帰蝶姫はその性格上、いわゆる典型的な「ヒロイン」ではなく、むしろ信長と対等に渡り合えるだけの器量を持った、かなり攻撃的な性格の人物として描かれるのではないかと思われます。
即ち、カップリングの記述方法では、間違いなく「帰蝶×信長」になるに違いないと睨んでいます。早い話が姫様攻め。ああ、ここでも信長が受けだよ!(専門用語)
また、もう一人の女性キャラであり、萌え方面的に我らが男性読者の希望の星であったヒナタっちは、今じゃヒロインどころか蜂須賀家の長屋の飯場で働く文字通りの「飯場の花」となってしまい、最近はマンガの方に顔を出すチャンスすら与えられません。
いかな戦国時代の武将達が主人公のマンガとは言え、ここまで萌え女子キャラが出てこないと辛いよ! と思う方も多いのではないのでしょうか。
そこで今回は、今後このマンガに登場することが予想される女性キャラを(勝手に)取り上げ、(勝手に)そのキャラ像を想像し、萌えるのポイントを(勝手に)想定してみることにしました。
まぁ、元々このマンガにそういう要素を期待する方が間違っているような気もするけどな!(結論)
設定:織田信長・信行の妹
登場時期:1548年頃
登場時年齢:2歳(推定)
お市の方と言えば、キャラの立ち方では帰蝶姫を遙かに凌ぐ逸材として歴史マニアな方から愛されていることで有名です。「絶世の美女」と讃えられるわ、後に秀吉の側室となる淀君を産むわ、政略結婚で浅井長政に嫁いだのはいいけど浅井と織田が骨肉の争いを始めて困っちゃっうわ、最期は二人目のダンナの勝家とヒロイックに運命を共にするわと、戦国時代を女性の視点から語るには欠くことが出来ない人物です。
彼女が如何に信長関係者の間の羨望の的だったかってのは、後に彼女を巡って豊臣秀吉と柴田勝家が賤ヶ岳で争ったことからも判りますね(←歴史の捏造)。
しかし、このマンガの舞台となっている 1548年頃は、まだ彼女は生まれていないか、あるいは生まれていてもほんの幼児に過ぎません。きっとこの頃は、面倒見の悪そうな性格の信行に煙たがられたり、信長相手に「お兄たまぁ〜 そんなにしちゃらめれすぅ〜」とかすみ遊戯(エロゲー)もかくやと言わんばかりの甘えた声を発していたり、後のダンナとなる勝家がそんな彼女を見て幼児萌え感覚に目覚めたりしているに違いありません。
確かに2歳というのは立派な子供であり、この段階で彼女をマンガに登場させても物語の質にどこまで貢献できるのかは難しいところなのですが、しかし「ラブひな」においても、ヒロインの成瀬川なるが「いっしょにトーダイいこうね」と景太郎と迂闊な約束を交わしたのも、わずか2歳の時だったことを忘れてはいけません。
わずか2歳にして、その後の人生が決まってしまうこともあるんですよ! 2歳の幼児を侮るなかれ!(←いちいち「ラブひな」を引き合いに出すのは如何なモノか)
結論:椎名氏が描く幼女キャラは、子供美神にしろパピリオにしろ人気が高いので、出して下さい。
設定:織田信長の側室
登場時期:1550-55年頃
登場時年齢:10代中盤以降(信長よりも年上という説もあるらしい)
吉乃の方と言えば、歴史では信長に見初められて、帰蝶姫に内緒で信長が彼女の元に通う程の寵愛を受け、3人の子供(信忠、信雄、徳姫)を産んだにも関わらず、病弱な体質が災いして1569年に29歳の若さで病死してしまったことで有名な女性です。
「信長の子を残して若くして死ぬ」という辺りが、人が死ぬのを見るのが何よりも好きな鬼のような歴史マニア諸氏のツボを突く設定だと思いませんか?(思いません)
で、何故信長が彼女に惹かれたのか? ということなのですが、どうも彼女は面倒見が良くて母性愛に溢れるタイプの女性だったらしく、(「MISTER ジパング」でも触れられていましたが)幼少の頃から母親の愛情を受けることなく育った信長のツボに見事にハマった、という事のようです。また、心が優しくて控えめな性格だったという辺りも、信長にはクるモノがあったのでしょう。
そして、母性溢れる年上の女性と来れば、少年マンガの世界では乳が大きく描かれるのは必然と言えます。
「年上・母性的・控えめな性格・乳がデカい・病弱」ってのは、いわゆるお姉さん系の女性キャラ(声:井上喜久子)の構成要素として必須なものばかりであり、これに更に「天然ボケ」要素が入れば、立派な「ラブひな」の乙姫むつみのできあがりです。
結局、信長さまもそういうのが好きだったのな! オレらと一緒じゃん!
結論:「乳がデカい椎名ボケ女子キャラ」はおそらく本邦初公開となるので、出して下さい。
登場時期:1560年頃
登場時年齢:14歳前後
おね(ねね)と言えば、秀吉の奥さんとして有名な人です。陽気で頭が良い女性として知られ、その人柄は秀吉配下の加藤清正、福島正則、小早川秀秋といった名高い武将達から「母」と慕われる程であったと伝えられます。
秀吉(結婚当時の名前は籐吉郎)とは、同じ足軽長屋に住んでいた縁で知り合ったそうですが、きっと、二人が出会って結婚するまでには、「めぞん一刻」ライクなドタバタラブコメディがあったに違いありません。長屋暮らしとは言え元々武士の娘として生まれて足軽組頭の養父の下で育った彼女と、元々あんまりルックスが良くないし身分も役職も低いし暮らしも貧しかった籐吉郎との間に如何なるロマンスがあったのかは、歴史創作作家の腕の見せ所と言えましょう。
ああ、これで舞台が長屋じゃなくて温泉宿であり、そこの住人が足軽じゃなくて女子ばっかりだったら、立派な戦国版「ラブひな」になっていたのに!(いないよ)
えーと、「ラブヒナタ」というタイトルの割には、「ラブひな」の話ばかりで全然ヒナタっちの話してないのですが、でもここしばらくは彼女が話に絡むチャンスは希薄っぽいので致し方ないですな。今頃はきっと、ヒナタの雇い主となった蜂須賀小六が、ヒナタのエプロン姿を飯場で眺めながらときめきゲージを急上昇させているに違いない! と思われますがどうか。
歴史によると、小六は宮後八幡社の神官の家系の女性と結婚した(らしい)のですが、こっちのヒナタも、もしかしたら実はどっか凄い神社の神主の娘だったりとか、そういう設定が今後出てこないとも限りません。まさかこの二人、最後にはくっついちゃうのかしらん?
ダチの彼女を奪うとは、なかなかやるな小六!
もしそうなったら、蜂須賀長屋をヒナタ荘と改名して、「ラブひな」みたいに勝手に二人で幸せになってくれや!(決めつけ)
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