MISTER ZIPANGU > REVIEW 'LoveHINATA' > Vol. 8

00/ 7/25 萌える展開

萌える展開

 「MISTER ジパング」ですが、サンデー34号でついに大きな動きがありました。

 既に「心に常駐」など、他の感想サイトなどで触れられていますが、サンデー34号では、我らがヒナタっちが「天回宗」という単語を聞いた途端、脳裏に『そんな教団はこの時空には――ヒヨシが危ないわ!』という言葉が響き、その直後にヒロイックにブッ倒れてしまうという、いきなり萌える展開になってまいりました!

 いやその、決してヒロイックにブッ倒れたヒナタに萌えるという訳ではなく! キャラクター属性よりはシチュエーションに萌える私としては、「この時空には……」という、思わせぶりな台詞の方に萌えを感じたんですよ! 萌えを!
 以前、いきなり「この時空がどれくらい我々の歴史に近いのかはまだわからない」という解説文が出てきた時は、「話が脱線した時に困らないように、後ろ向きに伏線を張ったのか?」とか、「このマンガはファンタジーだってバラしてどうするよ!? 騙すならもっと上手く騙せ!」とか思っていたのですが、今回こうしてヒナタの口から(喋ってないけど)「この時空」って言葉が出てくると、途端に説得力が出てくるのが不思議です。
 今まで「日吉ラブ」以外のキャラ特性が今ひとつ出ていなかったヒナタですが、ここに来てようやくヒカゲとの絡みを活かした設定が出て来た様ですね。

 つうか、「時空」ですよ「時空」! これは早い話がエスエフ(=少し不思議)用語であり、即ち萌え! 萌えなのであります! オレのような趣向を持つ人間にとって、「時空」という単語はかなり尻(ケツ)に来ますね!  つまり、物心付いてから最初にマトモに読んだマンガが「ドラえもん」であり、かつ最初にマトモに読んだ古典SFはウェルズの「タイムマシン」、中学時代は藤子Fセンセの「T・Pぼん」に熱中してSFロマンにトキメキを憶え、コナミの「タイムパイロット」やタイトーの「タイムギャル」をゲーセンでやり込み、居酒屋では「アーリータイムス」のロックをたしなみつつ、子供の頃になりたかった「時計屋さん」への憧れを語りながらパートタイムで働く女性を口説きたくなるくらい時間跳躍ネタが好きな私と致しましては(←我ながら論理に無理があると思います)、「時空」という単語を観ただけで、ショートカット女子がヒロイックに倒れる姿を観た時よりも萌えるのであります!
 モエー! モエー!(往年の椎名へきるファンの声援を彷彿とさせながら)

 今回出てきた「時空」という概念を使えば、単なる歴史モノの枠では説明できなかったヒカゲの変な能力や変な台詞の数々の説明も簡単にできるので、おそらく「時空」という概念は、このマンガの構想段階から用意されていたものである可能性が高いです。つまりこのマンガは、最初から「超時空戦国ファンタジー」として設計された世界観を持っていた、という事になります。いよいよ伏線というか、「本性」を出して来ましたね、このマンガ。
 初めて「この時空がどれくらい我々の歴史に……」とか言い出した時はどうなることかと思ったのですが、どうやら超時空ネタが今後の物語に大きく関与してくることがプロットに組み込まれている事が明らかになった以上、こちらとしては大いに期待したい所存です。

 つうか、今度ばかりは信じていいのな?
 以前のアシュ編の時みたいに、最後の最後になって「もー気になる伏線もなくなって」とか「途中から収拾がつかなくなるんだもん」とか切ないことを言うのは、もう無しにしようぜ! な!
 よろしく頼むぜ! 兄弟!(←誰?)

MISTER ZIPANGU > REVIEW 'LoveHINATA' > Vol. 8

MISTERジパングページのバナー