2007/10/27

■「金剛番長」エントリにリンクを張って下さった皆さまありがとうございますサンデー47号感想

金剛番長

 「番長ってのは、漢の中の漢なんだよ!

 IMEの辞書に「おとこ」と入れると「」と変換する単語登録をしている皆さんこんにちは!(挨拶)
 そんな漢が大好きなみんなが待ちこがれていた、ドキッ! 漢だらけの新連載!! がキャッチフレーズの「金剛番長」がついに開始。第一話では、その誌面を全て「金剛番長は如何に凄い漢なのか」を解説することのみに費やすことで、我々軟弱な読者に対して「番長」の威力を見せつけることに成功したと言えましょう。

 劇中、金剛にチョップ一発で撃沈されたヤクザの若頭が、番長の偉大さを「弱い者には黙って手を差し伸べ、自分のスジは死んでも貫き通し、たとえ相手が百千の軍勢だろうとたった一人で立ち向かい、仲間の為には命張れる男」と説明してましたが、実際には若頭の若い頃はおろかワシの若い頃ですら、斯様な男子は既に絶滅していました。というか、そもそも最初から、そんな「番長」は現実には存在していません。現代社会における番長とは、「侍」とか「忍者」とか「釘宮声のツンデレっ娘」と同列の、形而上学的かつ観念的な存在に過ぎなくなっているのです。

 ですが、だからこそ「番長」なる概念は、男子としてのあり方の一つの理想として、常に現代に生きる我々の心の中に在らねばならないのです。男に生まれて来たからには、道理を大切にし、周囲から何と言われても動じない心を持ちたい! 車を肩に乗せたままヤクザの事務所に乗り込んだあげく、日本刀を片手で切断できる身体を手に入れたい! ついでに幼女からモテたい! と願う気持ちがあるからこそ、人は理想に向かって努力することができるというもの。
 「金剛番長」という作品は、我々読者の心の中に、再び「番長」なる存在を呼び起こさせるものになって欲しいですね。

 そして、この作品世界における「番長」が皆斯様に漢の中の漢であるならば、予告に出てきたサイコ番長とかX番長とかいったキャラ達も、番長を名乗るからには「漢の中の漢」たる資格を持っているということになるのでしょうか。彼らが信じる「自分のスジ」とは如何なるものなのでしょうか。不安です

結界師

 良守、単身で扇一郎にケンカを売った兄の身を案じるの巻。
 元々良守の力の源泉は「自分を守るために傷ついた時音を守りたい」から始まり、烏森の件とか志々尾の件とか色々あった結果、今では「自分に連なる者全てを守りたい」にスケールアップしつつある感がありますが、そんな彼の純粋な気持ちを知った上で「名家の正当後継者」という立場があるので下手に動けないことを良守に告げて散々葛藤させた挙げ句、まるでグレイ型宇宙人が使う異次元転送装置みたいな技で空中に穴を開けてそこに良守を吸い込んで隔離、そこで更に良守を精神的に苦しめようとする奥久尼の底意地の悪さが、たいそうステキな回でした。
 いやまあ「何事にも介入せず中立を保つ」を是とする彼女の立場からすれば、良守が自分の情報を元に扇一族の屋敷に殴り込みをかけた、なんてことは絶対に避けたいところなのでこの判断は当然なのでしょうが、でも奥久尼は内心で良守が動揺する様を見てニヤニヤしていたに違いありません。私には判ります
 暴走しようとする若者を諫める快感! これって年寄りにとって最大の悦びですよね! 奥久尼さんは陰険だなあ! というのが、今回の主な感想です。我ながらひどいね(なら書くなや)。

クナイ伝

 このマンガで二番目にカワイイ(しつこい)いずなちゃんが、「首にケガを負わせる不審者」と聞いた途端に妙な挙動を!
 何か臭うよ! 彼女はいつまでも「ただのボケキャラ」でいて欲しいのに!

 とワガママ言ったところで本編ですが、忍者のスーパーパワーを身に付けたクナイ君が調子に乗ってパパに怒られちゃうの巻。いわゆる「大いなる力には大きな責任が伴う(With great power comes great responsibility)」ことの大切さを教えるストーリーですね。
 今回のような話の流れは、子供が超能力を手に入れた系の少年マンガの序盤の展開としては極めてオーソドックスなものだと思うのですが、心なしかこういう話って最近あまり目にしなくなったような気がします。主人公を叱ることができる父親的なポジションのキャラや、叱られて素直に心を入れ替える主人公キャラが減ってきているからなのかも知れませんね。
 あと今回は、邪紅刀が増長するクナイを諫めようとしたり、逆にクナイを叱る父親からかばったりと、世話の焼き方がまるでクナイのお母さんみたいだなと思いました。今回のような物語には、こういう役回りのキャラも必要なんですよねー。邪紅はクナイに優しいなあ。

 にしても、P.98のクナイ君の腿チラの眩しさっぷりったら、もうちょっと並の男の子キャラでは考えられないレベルですよ! やっぱり「こんな可愛い子が女の子のはずがない」は真実だよな! というのが、今回の本当の感想です。我ながらひどいね(なら書くなや)。

金色のガッシュ

 ラスボスとして登場したはいいけどどうにも貫禄が伴わないクリアでしたけど、ついに自分のスタンドというか、術そのものに意識を乗っ取られて自我が消滅する羽目になるまで落ちぶれてしまいました。
 自分自身が術そのものということは、シン=クリアそのものは術を使えないということになりますが、素体の状態で既に清麿が「ダメだこいつ! 勝てねえ!(要約)」と匙を投げる程強いので、オレは強い! 小賢しい技なんかいらねえ! という、花山薫理論でつかまつるキャラみたいですね。クリア単体では滲み出なかったラスボスとしての貫禄が、もうイヤという程出てますよこの人。人じゃないけど。

マリンハンター

 死を招くシオマネキ!(海鮮ダジャレ)

 グッピーが服を切られておっぱい見えちゃってキャー!→シャークが殴られて吹っ飛ばされる、というシークエンスを読んだ直後、私の脳裏に80年代にコミック業界に吹き荒れていたエロコメブームまっただ中の頃の思い出が、次々と湧き出てしまいました。
 21世紀に入って何年過ぎようとも、エロコメディーは不滅なのだと思いました。

クロスゲーム

 ここに来て若葉のそっくりさんというか、典型的なあだち充マンガのヒロイン顔をしたキャラが出てきたよ! すげえ!
 地区大会が終わり、淡々と時間が流れているなあと思った途端にこの衝撃の展開。このマンガは本当に油断できません。

Posted at 19:50 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/10/21

■サンデー巻末指定席の座は「ワイルドライフ」で決まりなんでしょうかサンデー46号感想

クナイ伝

 主人公のクナイ君があまりに可愛すぎて女の子と間違えたと仰る方は、作者の緒里たばさ先生のサイトのこのイラストを見て、「こんな可愛い子が女の子のはずがない」という言葉の重みを噛みしめて頂きたいと思います(挨拶)。

 そんなアレで、「クナイ伝」がついに正式連載に昇格。基本的な設定は以前掲載された読み切り版と同じみたいですが、吸血能力を象徴する「邪紅刀」というアイテム(というか相棒)を登場させたところが違いみたいです。邪紅刀は、基本的に大人モードになった時の強引だけど頼りがいのあるクナイのことが突き刺したくて仕方がない程大好き! というところで何か妄想ができないかと思ったんですけど、残念ながらそこまでには至りませんでした。私の妄想のためにも、ぜひ邪紅刀の擬人化をお願いしたい所存です。
 あとこのマンガにおいてクナイの次にかわいいヒロインの二ノ宮いずなは、おそらく何らかの忍者的なパワーを秘めているのではないかと思われる伏線が張られていましたが、でもあえて「彼女は単なる天才的な天然ボケキャラに過ぎない」説を提唱していきたい。どこまでボケ倒せるか勝負して欲しいです。

 このマンガに対する唯一の気掛かりは、「普段は非力な子供だけど、イザという時には大人になって大活躍」というパターンは、以前サンデーで連載されていたけど短期で終わってしまった「暗号名はBF」と基本構成が類似しているところでしょうか。こういうタイプのファンタジーは、案外ヒットさせるのが難しいのかも知れません。
 ちなみに、椎名先生の元アシスタントという緒里たばさ先生の経歴も、「BF」の田中ほさな先生と一緒ですね(言いがかり)。

結界師

 部下を失った勢いで単身扇一郎の元に乗り込んで決着を付けようとする正守と、自分の抱える謎を解くためにやはり単身奥久尼の元に乗り込む良守。普段はウマが合わないこの二人ですが、周囲の心配を余所に無茶な行動をしたがる基本的な部分では似通っているんだよなあという、兄弟愛に溢れる話だと思いました。

 あと個人的に気になっている奥久尼の中身ですが、その背格好やスタイルから推測するに、多分ケロロ軍曹みたいな形をしたクリーチャーが入っているのではないかと思います。

マリンハンター

 サンデー公式サイトのまんが家バックステージを読むと、作者の大塚先生は読者からの「もっとエロスを!」と「エロスはほどほどに!」の両極端な意見の狭間で悩まされているように見えるのですが、ここは一つ椎名高志先生が語った「色気で人気が取れるなら全編裸にしとるし、色気を引っ込めて志が上がるなら誰も苦労せんわ、バカタレ」という尊い教訓を心に刻みつつ、読者のわがままな声に惑わされることなく、自分がベストだと思うマンガを常に描くよう心がけて頂きたいなと思いました。
 そういう意味において、今週の「大ダコの触手に絡まれるグッピー」のシーンが出てきたことは評価したいと思います。「なんでもいいから触手に攻められる美少女を描きたいんだ!」という作者の気概を感じさせて頂きました。本当はもっと太股に触手を絡みつかせて欲しかったところなのですが、今はとりあえず「大塚先生の描くエロの方向性は間違っていない!」と述べて行きたいです。触手さいこう(結論)。

 そして今週は海鮮斬空拳の使い手のカニ少年が出てきましたけど、これって「海鮮なのはむしろお前だ」と読者に突っ込ませる壮大なネタなのでしょうか。

魔王

 オイルライターって息を吹きかけただけで消えるものなのか、という疑問以上に個人的に気になったのは、何故あの極限状態において「出来るだけ長い言葉」として出てきたのが、よりによってフーテンの寅さんの口上であるのかという点です。いやまあ確かに長い言葉ではあるんだけど、この局面で現代男子高校生がパッと思いつくような言葉ではないように思えます。冒険野郎マクガイバーといいこれといい、安藤君はどんだけマニアなんだろう。

 今の男子高校生だったら、ここで出てくるべき「出来るだけ長い言葉」としては、「我々は一人の英雄を失った。これは敗北を意味するのか? 否! 始まりなのだ!」で始まるギレンの演説や、「諸君 私は戦争が好きだ」で始まるミレニアムの少佐の演説の方が相応しいのではないかと思います。これなら、今のオタク高校生男子なら余裕で暗唱できるはずです(決めつけ)。
 また、掲載誌がサンデーであるところを考慮すると、「執事を制する者は世界を制す!」で始まる「ハヤテのごとく」アニメ版第二期オープニングでも良いかも知れません。勿論若本ヴォイスの物真似で。更にそこからKOTOKOが歌うオープニングソングまで繋げることができれば、犬養の介入を待つまでもなく警官隊が取り押さえられる程の時間を稼げると思います。

 というか、今回の犬養の敗北の直接敗因は、やっぱり先週の段階で「冥土のみやげ」を悠長に述べていたことにあると思われます。次回は頑張って下さい(次回?)。

ハヤテのごとく!

 クラスメートの名簿のほとんどが伏せられていたところで、個人的には何故か「バキ」の大擂台賽編のトーナメント表を思い出してしまいました。第一回戦の最初の試合以外は誰と誰が戦うのかすら書かれていなかったアレです。多分畑先生は、クラスメートの設定をまだほとんど考えていないに違いありません。
 あと謎のクラスメートがみんな「20世紀少年」のともだちマスクを付けているのですが(参照)、「友○党ですか!?」という一発ギャグのためだけに名簿ネタを使うところが凄いです。多分来週以降はこの名簿はマンガの中に出て来ないんじゃないかと思われます。
 実は畑先生は、相当追い込まれているのかも知れません。

お茶にごす。

 姉崎部長は今サンデー最強の萌えキャラかも知れないと思いました。

Posted at 14:31 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/10/18

■サンデー公式サイトの次号予告に載ってる「金剛番長」が何かすごそうな件

 次週発売の週刊少年サンデー47号より、「ブリザードアクセル」の鈴木央先生の新連載・金剛番長が始まります。
 それで現在、サンデー公式サイトの「次号のサンデー」ページに「金剛番長」の予告が載っているのですが、このマンガに対する力の入れ方がちょっと凄いというか、これまでのサンデーの連載予告の常道を逸し気味な勢いを感じさせるものになっています。

 『日本征服をもくろみ、次々と金剛番長に襲いかかる悪の番長軍団。
  今回は特別に、その一部を紹介するぞ!!
  全員が、人間を超えた外見と戦闘能力を持つ超人軍団だ!!

 というアオリ文句と共に、このマンガに登場する「番長」の名前が載ってます。
 しかし、この番長達がとにかく凄い。というかおかしい

  • ホームラン番長
  • さそり番長
  • X番長
  • 原始番長
  • サイコ番長
  • 覆面番長
  • マシン番長
  • 圧殺番長
  • ヨロイ番長
  • 白薔薇番長
  • 狙撃番長
  • 念仏番長
  • 賭博番長
  • 居合番長
  • オオカミ番長
  • ミイラ番長

 何この番長のインフレ
 このマンガにおける「番長」という概念の自由さ加減は、エジプト代表ファラオガンダムやスペイン代表マタドールガンダムが登場した「機動武闘伝Gガンダム」における『ガンダム』の概念にも匹敵すると思われます。

 つまりこのマンガは、いわゆる「不良少年グループにおけるリーダー」という従来の番長の概念を極限まで拡大解釈し、とにかく何でもいいから一芸に秀でている、あるいは秀ですぎたばかりに人間の枠を飛び越えちゃったような男子が、何でもいいからとにかく持てる腕力をもって敵対する者を制圧する意志を持ってさえいれば、この世界では「番長」と呼ばれるようになる――と想像されます。石を投げれば番長に当たるような世界です。
 そうでなければ、ルックスだけで明らかに社会不適合者と判別できるサイコ番長原始番長、既に人間ですらないX番長、生きているかどうかすら怪しいミイラ番長、単なるナルシストの変態に過ぎない白薔薇番長などといった存在が、社会的なステータスである「番長」を名乗ることを許されるはずがありません。

 『いったい、どんな能力で金剛番長と戦うのか!?
  本編に登場するまでに、いろいろ想像してみよう!!

 しかし、この予告を読めば、作品世界における番長のインフレも、「名前と容姿からその能力を容易に想像できる」というベッタベタにステレオタイプなキャラクター達も、作者やサンデー編集部が明らかに意図的にやっていることがよく判ります。「金剛番長」という作品は、そんなステレオタイプな男達が、己の意地と番格を賭けてベタな戦いを繰り広げ続ける、極めてプリミティブな楽しさを持った血湧き肉躍る少年マンガになるはずです。
 いやもう、今から本編読むのが楽しみで仕方ありません! だってホームラン番長ですよ! 圧殺番長ですよ! さそり番長「701号」と呼ばれた過去を持つ元女囚で、『怨み節』を歌いながら登場するに違いないんですよ! このキャラ達を観てワクワクしないはずがありません!
 鈴木先生なら、その期待にきっと応えてくれるはず! 「とんち番長」以来の本格番長マンガに成長することを期待してます!

Posted at 01:17 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/10/14

■「ハヤテ」のNice Boat.ネタに畑先生の義理堅さを感じたサンデー45号感想

金色のガッシュ!

 やはり、鉄球でバリアの上から容赦なくヴィノーをガンガン叩くシェリーの姿は何度見ても面白過ぎます。クリア対ガッシュ・ブラゴ組のように「最強の敵キャラに共闘で立ち向かう」構図は少年マンガではよく見かけるシチュエーションであり、かつ少年マンガ的にも政治的にも極めて正しいのですが、でもこの「悪知恵が効く生意気な赤ん坊を美女が鉄球でぶん殴る」構図というのは、ちょっと他では類を見ません。
 いやまあ、このシーンはマンガとしては極めて面白いので、例え少年マンガ的や政治的に正しくなくても、一向に問題ないんですけどね。シェリーの杖に鉄球を仕込む企画を考えた雷句先生とサンデー編集部のセンスはやはり侮れません。

 鉄球を振り回して赤ん坊を叩くヒロインが出てくるマンガが読めるのは少年サンデーだけ!

お坊サンバ

 先週の感想で書くの忘れてましたが、最近このマンガのことを素直に面白く感じます。
 でもなんかこのマンガに対して「面白い」って告白するのが、もの凄く悔しく感じてしまうのですが! ツンデレっ娘の心境ってこんななのかな!

犬夜叉

 かつて桔梗に連れ回される程に溺愛されたために桔梗のミラクルパワーをその身に授かった琥珀の身体を巡り、珊瑚と奈落と殺生丸が命を賭けて奪い合うという、言うなれば琥珀総受け的なお話でした。「犬夜叉」というマンガにおいて、琥珀は持ち前のけなげ・はかなげ・いたいけっぷりを発揮して常にモテモテ(主に年上の女性から)な子だったのですが、ここに来てそのモテっぷりも極まって来た感があります。ここで琥珀を手に入れた者が勝ちだ! みたいな展開ですからね。琥珀はどこまでもモテモテだなあ。

 それはともかく(強調)、琥珀と珊瑚の「姉上! 今からでも間に合いますか!」「ああ…間に合うさ!」って台詞のやり取りは、彼らがこれまで辿って来た様々な苦難を思うと、感慨深いものがあります。
 かつてアニメ版で珊瑚と琥珀が折り重なるように倒れているシーンを見て、そのあまりにエロティックな雰囲気にやられて珊瑚×琥珀のカップリングの虜となってしまった私としては、いつの日か再び琥珀が珊瑚と平和に暮らせる日が来るといいなあと思う次第です。
 長めのフォローでした。

お茶にごす。

 駅の案内看板が「西口:駅前公園・コンビニ・サラリーローン」になってるとこにグッと来ました。この駅の駅前の即物っぷりというか、無味乾燥っぷりは異常。現代日本の下流社会の縮図がここに!(言い過ぎ)
 あと今回は、母校ではモテモテな好青年の樫沢も、開架高茶道部の前ではメタメタにょ! という話でしたが、なんというか茶道部の連中はやっぱり人としてひどいなあと思いました。でも、だからこそあまりに好青年過ぎて逆にうさんくさい彼のことを「髭」をネタにゲラゲラ笑うことができるんでしょうけど。やっぱり世の中には、バランスを取るためにも一定数は人として軸がぶれている存在が必要なのかもしれません。

魔王

 「君達は生贄なんだ。これから始まる革命のための…
 から始まる犬養の台詞って、専門用語で言うところの「冥土のみやげに教えてやろう」と同義ですよね? 「これをやったら絶対にやった奴は死ぬ」シチュエーションとしては「ホラー映画に出てくる暗闇でいちゃつくカップル」に比類するレベルの、絶対にやっちゃいかんアレですよね?
 そして今まさに、犬養の計画を無に介する唯一の能力者・安藤君が現場に迫ってます! さっさと計画を実行に移さず、「冥土のみやげに教えてやろう」なんて悠長なことやってるからこんなことに! 犬養あやうし!

 あと関係ないですが、ちょっと犬養さんは化粧が濃すぎてキモいと思います!(ほんと関係ない)

あいこら

 あやめが盃二に愛を伝えることで盃二がトラウマを告白する重要なエピソードだったのですが、そんなエピソードに対して「ブルマー攻撃」という、なんかタイトルが載ってるページでしか通用しないようなサブタイトルをあえて付けてしまうところが、このマンガの色々な意味で凄いところだよなあと思ってしまいました。

Posted at 11:14 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/10/07

■ああいう連中に愛されたからブルマは滅びたのではないかと「あいこら」を読んで思ったサンデー44号感想

MAJOR

 「オレの吾郎は現実のイチローよりもすごいぜ!」と作者の満田先生が言わんばかりの話でした。
 満田先生幸せそうだなあ。

結界師

 結界師一族の追い落としを謀る扇一族の陰謀が渦巻く渦中に放り込まれてしまった「裏会」が大変なことになったよ! みたいな回だと思うのですが、ちょっとまだ全容が見えていないので、ここ最近は我々読者も混乱させられっぱなしな感じ。この複雑さというか奥の深さっぷりは、(やっぱり複雑だと読者から指摘が来ているらしい)「絶チル」をも越えるのではないと思います。
 今の状況を整理するためにも、一度田辺先生も冒頭に増補版四コママンガを掲載して欲しいなと思いました。そのマンガの中くらいでなら、最近いまいち地味な時音も活躍できるのではないかと(ひどい)。

 あと前回、扇五郎が初登場した時、兄弟全員が風呂のようなものに入っている描写がありましたが、あれには何らかの意味があるのでしょうか。あれに浸かっていないと体が維持できないとか、あの風呂に浸かることで兄弟で肉体を共有している(ので一度に兄弟全員が登場することができない)とか、そんな感じ?
 そのシーンで扇一郎の姿がちょっとだけ出てきましたが、中身がゴン太くんみたいな毛むくじゃらでないのが判って残念です。

金色のガッシュ!

 先週でついにウマゴンが退場。最期はウマゴンの身を案じたサンビーム殿が自ら本に火を放つという形でしたが、この段階で退場するならもうこの形しかない! みたいな、美しい散り方でした。合掌(死んでません)。

 一方のブラゴは「ガッシュが来るまで、あえて力をセーブして戦ってたんだよ!」と自身の劣勢を弁解してましたけど、でもどうしてもこう「結局最期にはやられちゃうんじゃね?」的な雰囲気が消えないのは何故だろう。っていうか、ブラゴは専門用語で言うところのヤムチャ系? みたいな位置付けのキャラということでいいの?(ひどい)

マリンハンター

 まんが家BACKSTAGEを読むと、作者の大塚先生は「何と言われようとも、オレはこのマンガをエロくしてみせる! それが全男子読者の望みだからだ!」と使命感に燃えている様子。その気概や良しです。
 前回は触手系、今回はエビぞり系となかなかマニアックな路線で攻めてますけど、男子中学生読者のエロ妄想を一心に受けている大塚先生の脳内では、きっとグッピーが実に様々なエロシチュエーションで攻められちゃってるに違いないので、次回以降も遠慮しないで更にヒートアップして欲しい所存です。読者から「マリンハンターでサディズムに目覚めました!」って感謝の手紙が届くようになるまで、エログロバイオレンス路線を突っ走って欲しいですね!

 というか、ジャンプが「To LOVEる」「エム×ゼロ」に加えて「初恋限定。」を開始するなど、ある意味正統派のお色気マンガ路線を強化する一方、サンデーはエログロバイオレンスな路線を突っ走る「マリンハンター」、幼女がパンチラし続ける「絶対可憐チルドレン」、フェチズムを盾に真っ当なラブコメ展開を拒否する「あいこら」など、何故かひねくれてるマンガばかりが男性読者妄想充実系作品のラインナップに位置しているところが、雑誌の方向性や読者の傾向みたいなものが伺えて面白いです。何でこうなっちゃったんだろう

ハヤテのごとく!

 ついにヒナギクが大好きな西沢さんに告白したの巻(ミスリード)。ヒナギクにとって「ハヤテを好き」であることを西沢さんに告白するのは色々な意味で一大事であったはずなのですが、しかし西沢さんは既にその程度では全く動じないどころか、「私がハヤテ君を口説き落とすのが先か、ハヤテ君がヒナさんに告白してくるのが先か、競争かな?」と余裕の対応をする始末。何この貫禄。ヒナギクが西沢さんにメロメロになるのも納得です。
 しかも、本人は自身に貫禄が備わってきていることを全く自覚しておらず、あくまで自然体で振る舞うだけで貫禄が滲み出て来る点が、更に凄いと思いました。なんか今の西沢さんは、既に「マリア様がみてる」における福沢祐巳のような存在にまでレベルが上がってきているのかも知れません。末恐ろしい子!

 ナギに甘えられるマリアさんは、まるでお母さんみたいですね(一般的には褒め言葉)。

DIVE!!

 図書館に行く機会があったので「DIVE!!」の原作小説にちょっと目を通してみたのですが、今のマンガ版の展開って、まだ原作では2巻の前半部分くらいなんですね。原作は全部で4巻まであるので、まだ連載の方はしばらく続きそうです(打ち切られなければ)。

 連載の方ですが、相変わらず富士谷要一の自称ライバル・山田君のアレっぷりが面白いです。「王はオレだ!」とか言いながら背中から黒い羽を生やしてダイブする様は明らかに飛び込みマンガとしては異様。ただ、あれだけ騒々しい演技をした彼の後で飛び込んだ富士谷は、彼とは正反対の静かで美しい完璧な演技を見せた訳であり、結果的には王どころか噛ませ犬になっちゃってる感が強いです。
 まあ、今回のエピソードにおける彼の役目はあくまで「富士谷の引き立て役」であると考えられるので、そっち方面にキャラを立てるという意味では、この表現方法は極めて正しいと言わざるを得ないでしょう。山田君のおかげで、今回の選考会エピソードは楽しく読むことができそう。山田君はこの調子でヘタレ攻めキャラの称号を得ることができるのか、注目していきたい所存です。

Posted at 21:29 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/09/23

■ヒナギク炊き枕は、中のクッションも付いてこの値段ですか?(背面広告を読みながら)サンデー42号感想

金色のガッシュ!

 荒廃したロッキー山脈のど真ん中に一人で置き去りにされた恵の運命や如何に!(ミスリード)

 そして今回の最大の見所は、やはり満を持して登場したブラゴが、これまでとは比べものにならない圧倒的な攻撃力を発揮してクリアの首をパンチで曲げちゃうところなのですが、個人的にはブラゴよりもむしろシェリーが劇中で浮かべている鬼神の如き表情の方にグッと来ましたね。鉄球を仕込んだ杖で、赤ん坊のヴィノーをバリアの外から容赦なくぶん殴ってクリアへの指示を邪魔した時の冷酷な表情など、まさに鬼そのもの。魔物同士の戦いの趨勢は、パートナーの能力によって決定するのだ! と言わんばかりのアグレッシブさが満々です。
 今の状態でこんなだったら、もしもシェリーがかつての清麿の時のように完全鬼面体と化した場合、どんな残虐行為がクリアとヴィノーに対して行われることになるのか、もはや想像もできません。清麿のザケル連発を超える恐怖がヴィノーに迫る! 逃げてー! ヴィノー逃げてー!

 あと、クリアの完全体モードのクリーチャーっぷりというかキモさ具合を見て、「ドラゴンボール」の時代からの格闘マンガの命題である「如何にも人智を越えて強そうな肉体の表現」の難しさについて考えてしまいそうになりました。

ハヤテのごとく!

 商店街のランドマークに観覧車はありえNEEEE! と常識的な突っ込みをしそうになりましたけど、でも基本的にこの「ハヤテのごとく!」というマンガの世界はヒナギクとハヤテの二人にあらゆる艱難辛苦を与えるようにできているので、ヒナギクを困らせるためだけに地方の商店街に国内最大級の観覧車が造られてしまうのも致し方ないことなんだろうなー、と納得することにしました。ヒナギクに待ち受けるは大理不尽。

 そんな感じで、今週の「ハヤテ」は高所恐怖症なヒナギクが観覧車に乗るという拷問を受けつつも必死に強がって耐える一方、彼女が悶える姿を間近で観ている西沢さんが「強がるヒナギクさんはカワイイなあ」とニヤニヤしながら萌え萌えになる、という話であったと要約できます。
 西沢さんの前で言い訳できないレベルのあられもない醜態を演じてしまったヒナギクは、西沢さんに対してますます精神的に受けになってしまった訳であり、こんな精神下においてはもはや西沢さんに対して「ハヤテが好きだ」なんて告白する強気な行動に出るのは不可能ではないかと思われます。しかしこのままハヤテの件で引け目を感じているようでは、ヒナギクは(既にハヤテに対して告白済みの)西沢さんに対して精神的に対等な立場に立つこともできない訳で、つまりはヘタレキャラと化してしまうと言うことに。彼女のプライドはそれを決して許さないでしょう。どうするヒナギク! ヒナギクに待ち受けるは大理不尽!

 いやまあ「普段はしっかり者のヒナギクも、西沢さんの前でだけはヘタレに!」ってのも西沢×ヒナギク妄想を加速させる好材料になるので個人的には大歓迎なのですが(ダメ)。

マリと子犬の物語

 人間に取り残されて厳しい生存競争に晒されることになる犬、というシチュエーションは、私くらいの年代だと「南極物語」が思い出されます(オヤジ)。南極越冬隊に取り残された犬達が南極でサバイバルを繰り広げるという話です。
 で、藤子F不二雄先生の短編マンガの中には、この「南極物語」をパロディ化した作品があります(タイトルは失念)。それは「南極物語」を南極に住む動物たちの立場から見るとどうなるか? という内容で、端的に言えば「南極で平和に暮らしていた動物達に、凶暴な餓えた犬が襲いかかる! 南極で延々と繰り広げられる大虐殺の恐怖!」という話でした。人間の立場から見ると「人と犬との絆」を描いた美しい感動の物語も、その物語に巻き込まれた側から見れば「絆だか何だか知らないが、オレたちゃ迷惑だ! どっか余所でやれ! 余所で!」になってしまうという、皮肉混じりのブラックユーモアが光る話だったと記憶してます。

 つまり何が言いたいのかというと、犬のマリ達の食事シーンでは人間の残した食料しか食べてないので、その辺ちょっと動物同士のサバイバル感が出てなくて勿体ないなあと思いました(ヒドイ感想)。

イフリート

 ユウがニナミのおっぱいを見て奮起! 「ニナミを護る」という使命に目覚めたユウが、ついに同じ体を持つ難敵フェリクスを撃破したよ!
 これってつまり、あの朴念仁のユウが性的な意味で目覚めたって解釈でいいんですよね! 次回からはユウの回想シーンに入るそうですが、個人的にはユウがニナミの体を意識しちゃってギクシャクしちゃう、初心で純朴な姿を見てニヤニヤしたいです! 「RANGEMAN」亡き今のサンデーで真にラブコメができるのは、「イフリート」において他はないくらいの勢いですよ!

DIVE!!

 今週の「DIVE!!」を読んだ皆さんは既に同じ感想を持っているとは思うのですが、でもやっぱり言わないといけないと思うので言っておきます。今回出てきたライバルキャラ達は、どれもみんな登場するマンガを間違えています
 ここまで過激なライバルキャラが出てくるマンガは、サンデーでは「365歩のユウキ!」以来ではないかと思いました。将棋の駒を将棋盤に押しつけて駒を動けなくする腕力キャラとか、取った相手の将棋の駒を食べてしまう過食症児とかいう、やんちゃなキャラが沢山出て来てとても面白かった(個人的には)マンガでした。

 斬新なライバル達の登場で、俄然面白くなって来ましたね!(ハードなフォロー)

Posted at 00:44 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/09/19

■この号のお坊サンバが妙に面白く感じちゃう…くやしい!(ビクビクッ)サンデー41号感想

ダレン・シャン

 冒頭で作者のダレン・シャンさんが登場してましたけど、「日本のアニメが大好き!」という触れ込みな方なだけあって、何かこう海外のSFコンベンションに良く居そうな感じのお兄さんというか、国籍や言語関係なしですぐにオタトークで友達になれそうな、如何にもといった好青年だなあと思いました。
 勿論そういう意味では日本代表の新井隆広先生も何かこう同人誌即売会に良く居そうな感じのお兄さんというか、ジャンルやカップリング関係なしですぐに(略)な好青年であるという意味においては同様であり、きっとこの二人はこの対談を通じてオタクとしての魂の絆を結ぶことができたに違いありません。良い対談記事を読ませて頂きました。

 ストーリーの方は、バンパニーズとの戦争を経験し、そこで大切な存在であったエラを失い、しかもそんな惨状を目の当たりにしながらもなお殲滅戦を行うことに何の疑問も抱かない自分が所属するヴァンパイア共のアレっぷりに色々と幻滅したダレンが、色々と考えさせられる局面に立った回でした。シーバーの「誰かが導かねばならん…バンパイア一族を過去の暗闇から外の光へと」という台詞は、暗にダレンのこれから辿るべき道を暗示しているかのように思えました。
 既刊の原作のサブタイトルやあらすじも、何かそんな雰囲気ですしね(割と台無しな推理)。

結界師

 サンデー誌上における「ママになって欲しい男性キャラランキング」において「絶チル」の皆本に匹敵する人気を誇る我らが修史さんが、嫁を侮辱されて思わずお茶をぶちまけるの回。彼の嫁さんの守美子さんは現時点ではほとんど掴み所がない謎が多い人物なので、今回のエピソードで彼女の秘密の一端が明かされることを期待したいところ。
 とにかく守美子さんはまかり間違いなく「結界師」世界において人類最強であり、もはや神々のレベルに近いような部類に入るに違いありませんからね。D&Dに例えるところのイモータルレベルみたいなの(微妙な例え)。少なくとも、既に「人間」の領域は超越していらっしゃるのは確かでしょう。
 そんな彼女が何を考えているかなんてことは、所詮は人間レベルの発想でしかできずに矮小な陰謀を企む「裏会」の面々では理解できないと思われます。守美子さんは、そんな些細なしがらみからは既に自由な人間なのです。多分。

 そして予想される今回のエピソードの落とし所ですが、自身の肉親コンプレックスが原因で修史と騒動を起こしてしまった六郎が、修史の母性の深さに気付いてコンプレックスを克服、家族愛に目覚めて修史をママと崇めるようになる――という辺りが妥当でしょうか。これからは修史さんがクるよ!(予告)

金色のガッシュ!

 キャンチョメに続き、ついにティオが退場。ザレフェドーラが放つ強力な弾丸を己が持てる守りの技の全てを出して受け切り、無事にガッシュをクリアとの最終決戦場に無傷の状態で届けるという任務を果たし、最期にガッシュと「また明日!」と素直な笑顔で挨拶を交わして魔界へ帰るという、とても清々しくかつ美しいエピソードでした。登場した頃は疑心暗鬼の塊だった彼女でしたが、帰る時は仲間を心の底から信頼することができるまでに成長したのです。
 やがて訪れるであろう魔界でガッシュと笑顔で再開するシーンが、今から楽しみですね。その時はもう持ち前の釘宮ヴォイスで、凄まじいツンデレっぷりを披露して下さるに違いありません。

 そんな彼女の唯一の汚点は、自己の尊厳を賭けて戦った最期の相手が、よりによって「ファイア!」と叫ぶしか能がない、ポッと出の急造オッサン魔物のザレフェドーラであるというところなのですが、まあそれでも最期に戦った相手がウンコティンティン様だったウォンレイよりは遙かにマシでしょう。ウォンレイはホントにかわいそうだなあ(何)。

DIVE!!

 「ボクさ、飛込やってるせいで色々なもの失くした。友達とか、学校生活とか…彼女とか

 この子、明らかに彼女がいなそうな飛沫に対して、自分がかつて彼女持ちなリア充だったことを、ちょっと自慢してるよ!
 実際は寝取られたクセに! 生意気だゾ!(このシーンをこう捉えてしまう私の視点が歪んでいることは承知しております)

Posted at 01:30 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/09/11

■犬夜叉は今週のような話の方が人気あったりするんだろうかと思ったサンデー40号感想

結界師

 「結界師」世界における変態の巣窟(決めつけ)である裏会に、また新たな変態・探野耕造が登場。妖怪アンテナの数だけなら鬼太郎にも負けねえぜ! みたいなおかしな髪の毛を持つ、調査型の変態みたいです。
 名前からして如何にもトラブルに首を突っ込んで引っかき回すのが大好きっぽい、何かこう「好奇心猫を殺す」を自で行く末路を辿りそうなキャラではありますが、田辺先生の描くおっさん変態キャラはどれも妙な味があったりしてとても面白いので、何とかしぶとく生き残って欲しいところ。次週生き残ることができるか!

 そして新たなる新キャラとして、扇六郎が登場。どうやら、あの扇一郎の実の弟みたいですね。扇一郎は個人的に「あの袈裟の下には、ゴン太くんみたいなクリーチャーが入っているに違いない!」と既に決めつけているので、この六郎君もきっとあの頭巾や鉄仮面の下には何かとんでもない秘密が隠されているに決まってます。
 とりあえず、頭巾を外すとネコミミが出てくる展開を希望。兄がゴン太くんならこの展開もありえる!(ありえない)

 今週の結論:指を舐める利守は萌え対象です。

金色のガッシュ!

 「ワシが生まれて一ヶ月足らずでこのような相手に出会えるとは…ワシも運がいい

 このマンガ、ちょっと油断してるとすぐに再アニメ化されたら千葉繁が声優を担当することを前提としているような、色々な意味でおかしなキャラが出てくるので油断できません。
 というか、何故ヤングなクリアからこんなザレフェドーラのような渋いおっさんが出てくるのか。物語は最終局面を迎えているというのに、魔物の生態は今以て謎が多いです。

 あとティオのシールド防御技ですが、あれをゲームに例えると「ストリートファイター3」で超高速で飛んでくる飛び道具を延々とブロッキングし続けるようなものなのではないかと思いました。そう考えると凄い難易度高そう(変な例え)。

DIVE!!

 「ボクを心から満たしてくれる物! それは…飛込だけだ!

 オタクは何故オタクになるのかというと、世間一般で所謂「幸せ」と言われているもの(=イケメンになって友達増やして女子からモテモテでリア充)よりも、自分が好きなモノに没頭することの方が、自分にとっては遙かに価値があるのだ! と若くして見切ってしまい、モテを顧みずにソッチの道へと邁進してしまうが故に、そういったものに対して価値を見いだせない世間一般からは「オタク」と見なされてしまうのです。
 そういう意味において、今回ついに知季は飛び込みオタクとして開眼を果たしたことになります。現世のあらゆる「幸せ」を斬り捨て、己が本当に好きな飛び込みに人生を捧げる選択を、彼は行ったのです。カワイイ彼女を捨て、大好きな弟との関係も捨て、俗世からの解脱を果たした知季に、もはや恐れるものなど何もありません! そのあまりのオタクっぷりに、夏陽子コーチなんかもうクラクラきちゃってますよ! オタクも極めればちゃんと女子からモテる! モテるんですよ!(同じオタクから)

 そんなアレで何かもう「DIVE!!」は、自分にとっては求道的オタクマンガという定義になってしまっているのですが、そういう読み方は正しいのでしょうか。多分間違ってはいないと信じていますが。

あいこら

 「エンジョイアンドエキサイティング」を合い言葉に、割と出たとこ勝負な展開を繰り返しつつもめでたく連載100回達成。同時期に始まった「絶チル」と共に、編集長交代後のサンデーを支えて来たマンガだったと言えるでしょう。
 ただ、「絶チル」の100話が今後の更なる展開を予想させるものだったのに対して、「あいこら」の100話は桜子が他人の目を憚ることなくフェチ道を邁進するハチベエを人生の理想とするという、何かまとめに入ってるかのような印象を受けました。
 いやまあ実際のところこのマンガは構造的にはいくらでも継続できるようになっているので、まだこれから行けるところまで行くのではないかは思っているのですが。井上和郎先生はどこまで行くつもりなのでしょうか。

メテオド

 なんか気が付いたら巻末に移動。今後のサンデー巻末特別枠は「メテオド」に決まったのでしょうか。
 ここのところは明らかに超能力バトルものの様相を呈してきており、「『メテオド』はサンデーにおける『ナルト』的な位置付けのマンガに育てるつもりなのかなー」と思っていたんですけど、ここで巻末に移動したということは、暗に「アンケート人気が低い」ことを意味していることに?

 話としては、主人公の十威がある意味自分の「分身」とも言える存在・九曜と出会ったことで「自我」を自覚し、自らの「意志」によって隕石を破壊する道を選ぶという、この物語における大きなターニングポイントとなるエピソードが展開されていて今後の展開が気になりつつあるだけに、この微妙な掲載位置は何とも(略)。
 今回のドラマチックな展開をくぐり抜けて自我に目覚めた十威が、下宿先の餅売りの女の子とラブにコメっちゃうみたいな、如何にもサンデーに載ってるマンガのような展開を拝める日が来るよう、頑張って欲しいところです。

Posted at 10:45 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/08/31

■閃ちゃんおっぱい祭開催中のサンデー39号感想

金色のガッシュ

 正直なところ、今回のバトルでウマゴンもキャンチョメと同じようにリタイアするのではないかと思い込んでいたのですが、しかしガッシュとの友情のツープラトン攻撃で窮地を脱出、無事にガッシュ達と合流することに成功しました。
 キャンチョメが割とあっけなくクリアの長距離砲で倒されたのと比べると、両者の間で扱いにやや差があるような気もするのですが、この辺はやっぱりウマゴンとキャンチョメの人気の差なのでしょうか。ウマゴンは子供達に大人気だからなあ。やはり真にサンデーが低年齢路線を取るのであれば、週刊少年サンデーは週刊少年ウマゴンと改名するべきだと思います。

 あとウマゴンと言えば、サンデー36+37号でサンビーム殿が遙か上空から急降下しながらシェーに似たポーズを取りつつ「グルービー!」と叫んでいたシーンが印象的でした。明らかにやりすぎというか、生身の人間ならジェット機が飛ぶような高々度から落下しつつ斯様なポーズを取ることは不可能極まりないのですが、しかしその不可能をも成し遂げるのがサンビーム殿なのです。「ロックンロールはまだ始まったばかりだ!」というこの時の彼の台詞は、あらゆる不可能に対して反逆を試みて挑戦を続ける、原初の意味でのロックを彼が体現していることを意味しているのです。サンビーム殿はロックだ!

 今回ウマゴンが生き残ったことで、再び彼のグルービー芸が拝めるかと思うと嬉しいですね。最終決戦の場はロッキー山脈とのことなので、今度はぜひ地面に潜りながらロックを極めて欲しいです。サンビーム殿の戦いは始まったばかりだ! すぐに終わりそうだけどな!(ひどい)

DIVE!!

 予想通り、弟に彼女を寝取られた我らが主人公の知季。嘆くことはないよ! 寝取られ属性は萌え要素だよ! 弟に彼女を取られてベッドで悔しがって涙を流す姿に、全国の寝取られマニアは興奮してゾクゾク来てるに違いないよ!(←病気だよ)

 そして物語後半は、夏陽子コーチの生い立ちの告白に続き、知季に対して「あんたなら世界の頂に立つことさえ不可能ではないよ!」と激励する流れに。天性の飛び込みの才能に加え、恋人を失うことによって喪男パワーが急上昇している今の知季君なら、飛び込み界で天下を取れる程のフォース(暗黒面の)を得ることは容易でしょう。彼女にフられた勢いで世界を制覇して欲しいです。
 そして世界を制覇した暁には、その名声に釣られて再び元彼女が寄りを戻そうとして再びフラフラと近付いてくるのは必至の有様なので、それまでには「俺には女はいらねえ!」と高らかに宣言できるくらいの高レベルな喪男になって元彼女を見返して欲しいものですね! モテない男こそが人生の真の勝利者たり得るのだ! みたいな!

 ええ、絶対そんな展開になることがあり得ないのはよく判ってます!(なら書くなや)

マリンハンター

 「マリンハンター」はサンデーにおけるエロ担当だと思っていた矢先、実はグロとバイオレンス担当でもあったことが判明したエピソードでした。シャークがかつて住んでいた島は帝国海軍の大理不尽な侵略行為によって全滅、彼と恋仲にあった幼なじみの少女はともかく、そのついでにシャークの妹(幼女)まであっけなく三つ叉矛で突かれて血まみれになって殺害されるというブラッディな展開に、全国百万(ちょっとサバ読んだ数)のサンデー読者は呆気にとられたに違いありません。
 この辺の話は、帝国海軍のホエール少将の残酷さを演出すると共に、おそらくシャークがグッピーとシジミを文句を言いつつも連れ歩く動機の伏線として使われるのではないかと思うのですが、さすがに小さい女の子が血まみれになって無意味に死ぬシーンを見るのは辛いです。

 とは言うものの、こんなどぎついシーンをあえて持って来た作者と、この表現にゴーサインを出した編集部は素直に凄いなあと思います。かつて「きみのカケラ」でヒロインがクスリを飲まされて全裸で吊される描写を許容したり、「かってに改蔵」で羽美たんが毎度毎度猟奇的殺人を繰り返して大暴れするオチを許容したサンデーの懐の広さは、まだ死に絶えてはいなかった!
 まあでも、幼女殺害シーンを入れたからと言っても、それでこのマンガが面白くなるのかどうかは全く別の問題だと思うんですけどね(ドクロ)。

あいこら

 今回の話の最期の方で、手フェチの松山千鶴がクラスメートから「それって手フェチのこと?」「変態ってこと?」「うわーマジかよ」とヒソヒソ言われて引かれてるシーンがありましたが、しかしこのマンガの舞台になっている学園はハチベエを初めとして渋沢・辰巳・鹿野といった、「ケンイチ」風に表現するなら達人級(マスタークラス)の変態パーツフェチが所狭しと居並び、彼らが日常的に変態的な騒動を起こしていることを考えると、この学園においてたかが手フェチ程度でここまで不審の目で見られるとはとても思えません。
 というか千鶴の場合、手フェチという嗜好そのものよりは、ハチベエの手を自分のおっぱいで暖めるとか、ハチベエの指を舐めるとかいった、フェチに追随した行為の方が遙かに変態的ではないかと思われます。しかし、それも彼女が手を愛するが故の行動。「罪を憎んでフェチを憎まず」は、もはやこの学園の校訓であるべきです。

 「自分のフェチを肯定し、フェチ対象を持つ者と一緒に幸せになる」ことは、主人公のハチベエが乗り越えるべき大きなテーマの一つであることは間違いないところですが、ここに来てある意味ハチベエと同じ境遇にある千鶴を出すというのは、作者には彼女を通してこのテーマをより明確なものにして行く意図があるのか、それとも単にネタが詰まったので新しいフェチ持ちキャラを出しただけなのか。判断が難しいところです。多分後者の方が動機としては大きいような気がしますけど(ひどい)。

 あとなんかあやめさんが菊乃にときめいてる描写がありましたが、こういう話が出てくると何だか「サブキャラ同士が片づき始めると、そろそろこのマンガも潮時なのかなー」とか思ってしまいがちです。次回は連載100回記念でセンターカラーということなので、今後の流れについても注目していきたいところ。

RANGEMAN

 自分が生まれ変わったら腐女子になることは、もうアカシックレコードによって決定されていると信じています!

 そんなアレな妄想を抱かせた(抱くな)「RANGEMAN」も今回でついに最終回。元々は戦隊モノの要素に「変身すると恋した記憶を失ってしまう」という設定を絡めたラブコメディ路線を目指していたと思われるこのマンガでしたが、最終的には戦隊要素はほとんど消え去ってしまい、このマンガの本質的な部分のテーマであるところの風香と錬児のサドマゾカップルの奇妙な恋の行方のみを集中的に追いかけるという流れになってしまいました。
 限られた話数で物語を締めるためにはこうするしかない! という苦渋の選択だったとは思いますが、結果的にはこの選択によって恋愛物語としてはとてもキレイな形で集束することに成功しました。最終回最後のコマの「恋する乙女」と「下僕を服従させることに成功したサディスト」が入り交じった複雑な風香の表情を拝んだ時、このマンガの魅力はこのコマに集約されている! と、心の底から思いましたよ。
 あとは、記憶は失っても本当の恋を経験した錬児が人間的に成長している姿と、でもやっぱり風香の前ではマゾっぽくなってしまう変わらない姿が見られたのも、なんかこのマンガらしくて良かったです。

 「RANGEMAN」については作者のモリタイシ先生は最初から最期まで相当悩んだみたいですが、次回作ではこの経験が活かされたものになるといいなあと思いました。期待してます。

Posted at 21:13 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/08/26

■サンデー38号感想書きリハビリ中

マリと子犬の物語

 美しい犬! 愛らしい犬! りこうでかしこく忠実な人間の友!(挨拶)

 いわゆる災害パニック映画には、倒壊した家屋の中から犬が助けるシーンが必ずといって良い程挿入されていることからも判るように、災害をテーマにした物語における「犬」の重要性の高さは申すまでもありません。それが所謂「お涙頂戴物」であれば尚更。
 今回始まった「マリと子犬の物語」は、物語の舞台が中越地震の被害を受けた平和な農村であるとか、主人公の兄妹が既に母親を失っていたりとかいうのもありますけど、何より犬が四匹も出てくるところに、作り手側の「これで貴様らを泣かせてやるぜ!」という気合いを感じることができました。頑張って泣かせて欲しいですね。

 あとこのマンガの作画を担当している為永ゆう先生は、「ネイキッドモンキー柚希」や「飛べ!!ハミングバード」を読んだ限りにおいては、持ち前のカワイイ絵柄であえて美少女が脱衣して格闘するお馬鹿なマンガばっかり喜んで描いてる人という印象が強いのですが、今回はその絵柄のアドバンテージを最も素直に得ることができる原作を与えられたな、という印象です。逆にお馬鹿な要素は封印せざるを得ないみたいですが。
 まあ、この試練を乗り越えれば再び大好きな脱衣格闘マンガ(決めつけ)を描くチャンスも巡ってくるさ! と信じて、こちらも頑張って欲しい所存です。

DIVE!!

 そういやまだここでこのマンガの感想書いてなかった気がします。

 最初のうちは「何か主人公(知季)の才能の覚醒がやたらと早いなあ」というか、『主人公が努力するシーンを描写しない』タイプのスポーツマンガだと思っていたんですけど、新しいライバルキャラとして沖津飛沫が登場、主人公自身がダイバーとして更なる成長の必要性に自覚するようになってからは、物語に緊張感が出て来たように思えます。
 また、主人公のコーチ役の夏陽子は「アンタは才能あるんだからやればできるよ!」と激励はするんだけど、彼女の目的があくまで「クラブからオリンピック選手を輩出してクラブを存続させる」である以上、彼女は主人公に全てを賭けたりせずに逆に斬り捨てる可能性もある、という微妙なスタンスに徹している(ように見える)キャラであるところが、物語に緊張感を持たせることに成功しているように思えます。

 そして今週は、新技を会得できずに焦る知季の彼女が、実は弟と付き合っている事が発覚。いきなり修羅場編に突入です。こんなカワイイ絵柄の少年マンガなのに、「弟に彼女を寝取られる」というハードコアな話をこのタイミングで持ってくるとは侮れません。
 個人的には、このまま彼女を弟に取られてしまうものの、「何かを得るためには同等の代価が必要になる」という錬金術の掟によって、彼女と新技を等価交換した知季が更なる覚醒を遂げる! 飛び込み選手としてのレベルが上がると同時に、喪男としてのレベルも上がった! みたいな展開になって欲しいのですが、果たしてどうかな!(ダメだと思います)

 あと沖津飛沫が初登場した時から思っていたのですが、彼は海パンではなくフンドシを着用するべきだと思います。こんなにフンドシが似合いそうな男がサンデーに出てくるのは、サンデーでは「ケンイチ」のトール殿以来です。

マリンハンター

 短期連載から甦って正式連載へという、「絶対可憐チルドレン」と同じルートを辿った「マリンハンター」。世間的にはとりあえずヒロインのグッピーがシャワーシーンで乳首券を使用するマンガという認識が一般的な様ですが、個人的にこのマンガにおける真のヒロインはその生い立ちや性格、言動の重さ、滅多に肌を見せないもったいぶりさにおいて全てシジミの方が勝っているであると思っているので、とりあえずシジミに萌えながら読みたい所存。
 って言うか、もしシジミたんがグッピーのように脱ぐようなことがあったら、きっと雪崩を打ってみんなシジミ萌えになると思いますよ! みんな幼女が大好きだからね!(決めつけ)

 逆にグッピーの場合、脱いで下さるのは大変にありがたいんですけど、それ以外の要素というか性格的な部分に大変に難があるので、このままだとヒロインとしての座が本気で危うくなるのではないかと危惧しています。
 彼女も設定上は一応「生まれ故郷の島を侵略で失い、放浪していたところをシャークに救われた」という泣かせるバックボーンを持っているはずなのですが、彼女のボケた行動からはそういう背景を全く感じさせてくれません。どうやら作者は、彼女をおっぱい要員+天然のトラブルメーカーとして位置付けたい模様。
 今回は「貴重な飲み水を体を洗うためだけに大量に消費する」という彼女の行動がトラブルの原因となっていますけど、船上生活における真水の確保の重要性を全く認識していないという命懸けのボケをかますところを見ていると、彼女もこの路線に活路を見出すために必死なんだなあと思えて来ます。その努力が報われるといいですね(投げやり)。

魔王

 蝉が「ガメラが空飛ぶ時の回転数、凄すぎー!」って言ってるシーンに萌えた!
 このマンガは意外なところに萌えポイントが設定されているので油断できません!(そもそも萌えるシーンじゃないだろう)

 あと今回戦ってる相手の蝉って「大同人物語」に出てきた雑賀京一郎に似てなくない? とか思ったのですが、確認してみたら全然似てなかったので、自分の記憶力に絶望しました。

お坊サンバ

 「GS美神」に出てきた横島君の特殊能力・文珠は、あんなシリアスなストーリーの中でではなく、本来ならばこのマンガみたいな形で馬鹿馬鹿しく使われるべきだったんだよなあと、「お坊サンバ」を読みながらつくづく考えてしまう私がいたということです(ファンサイト要素)。

 それでめでたく正式連載となった「お坊サンバ」ですが、大坊主様がチワ丸のボケを総受けできる非常に面白いキャラになったためか、短期連載時代と比べると面白くなっているように思えます。それだけに、チワ丸達が冒険の旅に出て大坊主様の出番が減ってしまう展開に入ったのがちょっと残念。トイレに入ったまま空飛ぶ能力が欲しいところです。

Posted at 12:49 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/08/04

■こういう時代を俺達は生きた!「LOVEオートメーション」

LOVEオートメーション

 玉越博幸先生サンデー初登場。玉越先生というと我々の世代だとどうしてもかつてマガジンで連載されていた「BOYS BE…」な訳であり、まだベッタベタなラブコメマンガに対して耐性ができていなかった初心純真だった当時の我々は、「べ、別にアタシはこんなマンガ好きな訳じゃないんだからね! たまたま毎週マガジンに載ってるから、仕方なく読んでるだけよ!」と見え透いた言い訳をしてツンツンしつつ、内心では大喜びでデレデレしながら読んでいたものです。
 そして「BOYS BE…」の人気に対抗する形で、サンデーでも猪熊しのぶ先生作の同系統のラブコメマンガ「サラダデイズ」が開始。90年代少年誌におけるラブコメマンガの黄金期が到来したのです。そういう意味においても、玉越先生は一つの時代を築いたマンガ家だと言えるのではないのでしょうか。
 まあでも結局、その黄金時代の勝者となったのは、「BOYS BE…」の玉越先生でも「サラダデイズ」の猪熊先生でもなく、ラブひな」の赤松健先生だったんですけどね(ドクロ)。

 それで今回の「LOVEオートメーション」ですが、「ガチャガチャ」以降の玉越先生の作品らしい、安定感があって素直に楽しめる、とても上質のラブコメマンガになっていたと思います。「未来派ラブコメ!!」というアオリが入っているコマが90年代的な典型的玉越マンガのパンチラシーンだったのはご愛敬ということで。
 あと、もし本当にララみたいなアンドロイドが存在していたら、世の男性はみんな現実の女性を放ったらかしてララたんにハァハァしてしまうと思います。困ったものですね(褒めてるの?)。

Posted at 23:09 in マンガ::週刊少年サンデー |

■「結界師」界最萌えキャラの閃にライバル出現!の巻(サンデー35号結界師感想)

結界師

 新キャラの巫女のサキちゃんの可愛さは異常。何というかこう、「田辺先生、この辺で一つこうパッと萌えるキャラみたいなのを一つお願いします!」みたいな要請がサンデー編集部からあったのではないか? と思ってしまうくらいの萌えっぷりです。
 結界術の中でちょこんと正座し、両手をあわせてビクビクしながら結界師達の様子を伺う様は、彼女が被虐系萌えキャラであることを提示してます。いぢめられればいぢめられる程可愛さが増す、やっかいなタイプです。しかも伝言用の妖蝶を無限増殖させちゃったところからして確実にドジッ子です。萌え対象としてなかなか侮れないスペックを持つキャラと言えましょう。サンデーに被虐系ドジッ子萌えキャラが出てくるのは「聖結晶アルバトロス」のアルバトロス以来?(どうでもいい)

 「絶対可憐チルドレン」では、予知能力者をイルカにすることで「予知はするけどそれに介入はできない」作品世界における予言者の位置付けを明確にしていますが、「結界師」の場合はそのポジションに自分の予知にオロオロした挙げ句にドジを踏んで捕まってしまう程度に役立たずなキャラを配するところが絶妙です。彼女には、いまいち華が足りなくて地味だ地味だと散々言われている「結界師」のイメージアップに貢献して欲しいなと思いました。

 時音姉さんの入浴シーンは、華ところか色気が全くないところが、逆に彼女らしくて素敵だなと思います。

Posted at 17:36 in マンガ::週刊少年サンデー |

■西沢母は甲斐君と結婚しても同じ愚痴を言っていると思ったサンデー35号ハヤテ感想

ハヤテのごとく!

 ここのところ比較的いい感じにグデグデな、要するに割とどうでもいい話が続いていた感がある「ハヤテ」ですが、何か今週からいきなり物語が動き出しそうな衝撃の展開がスタートしました。
 あのナギがハヤテの為に自ら喫茶店でウェイトレスとして働いて金を稼ぐつもりになるだなんて、正直ちょっとビックリです。突然勉強をする気になったのび太君を目の当たりにして驚くドラえもんになった気分です。

 更に、これからは同じ店で働くことになった西沢さんと常に相対することになるということで、更に今回のバイトがナギにとって大きな試練となることは必至の状況に。
 西沢さんと言えば、かつてはサンデーにおける報われない女性キャラナンバーワンの座にあったものの今では人間的に大きく成長、小説版ではナギからは侮れない存在として認識され、ヒナギクからは憧れの存在として尊敬されるいう、まるで人類最強の恋する乙女のような完璧超人として扱われる存在となっています。畑先生はおそらく小説版の人間関係も律儀にマンガの方に反映させて来るでしょうから、今回はナギが西沢さんを意識することで彼女の成長を促すような話になるのではないか? という気がします。同様に、ヒナギクと西沢さんとの絡みにも期待していきたいところ。

 しかし、マンガの中ですらハヤテの誕生日まで半年以上あるということは、実際に我々がハヤテの誕生日イベントを読むことになるのは、いったい何時のことになるのでしょうか。ナギとハヤテの行く末を見守るためにも、まだワシラは死ぬ訳には行かないようじゃのうフォフォフォ、みたいな悠長な心境で見守っていきたい所存です。

Posted at 00:54 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/06/09

■「あいこら」の迷走っぷりが心配です(サンデー27号感想)

魔王

 新連載。同名の小説を原作に、「ジュブナイルリミックス」と称して少年誌向けにアレンジを施したもののようです。小説原作の「ダレン・シャン」が好評なので、サンデー編集部が「小説原作はイケる!」と踏んで調子に乗っていると見ましたがどうだろう(ひどい見方)。

 ただ原作ありとは言え、元の方は「超能力を身に付けたサラリーマン対大衆を扇動する政治家」という話であるらしいので、「超能力を身に付けた高校生対自称『正義の使者』の謎美形男子」という形になりそうなこのマンガは、原作とはかなり違ったテイストを持った作品になりそう。とりあえず最初のページから「第一章 安藤」とかやってくるからには相当な大作を志向しているのは間違いないので、これからじっくり楽しませて頂こうかと思います。こういう雰囲気のマンガは、個人的には嫌いじゃないです。こんなタイプの作品がサンデーに載るのは「トガリ」以来?

 とりあえず、内気な美少女が「ふざけたこと言ってんじゃねエ! ぶっ殺すぞ!」と叫んでいるシーンに萌えた(結局)。

結界師

 閃ちゃん祭り絶賛開催中な最近の「結界師」。女子にモテモテだろうが一切構わず、良守に対して相変わらず一途な想いを持ち続けている彼。自分の心の中にある良守に対するモヤモヤの正体がいったい何であるのかを自覚できない閃の可愛らしさに、もう萌え萌えです。
 良守も良守で、閃に対してかつての志々尾の姿を重ね合わせてモヤモヤしてみちゃったり何かしたりして、ああもうこの二人ったら! みたいな心境に(バカ)。閃が良守を合法的に監視する環境を作り上げた田辺先生の手腕には、ほとほと感心するばかりです。どこまで面白くなれるんだこのマンガ。

 あと、ネットでの感想を拾ってみると、「閃が学生服を着ていたので絶望した! 閃が本当にオトコノコだったなんてあんまりだ!」みたいなのが結構あって、みんなホントにそういうのが好きなのな! と思いました。
 ちなみに自分は、「閃の性別は男だが、中に入っている妖は女であり、完全変化すると完璧なムチムチボディ体型の妖怪になる」という説を提唱中です。完璧な幼女体型でも可です。

お茶にごす。

 いわゆる「痛車」ネタをオチに持ってくるとは想像できませんでした。船橋はヤンキー君(北沼)に対して痛車を渡すことを純粋に「いいこと」と捉えているっぽいのですが、その好意が結果的にヤンキー君へ制裁を課したことになっているところがスゴイです。正にコレは、「シグルイ」風に表現するところの「伊達にして帰すべし」です。かかる者の姿は「悪魔まークン強し」を世に知らしめ、まークンの名声を高むるに至るなり! なのです。

 あと茶道部の面々ですが、なんかこのエピソードにおける彼女たちって「普通の人々」の気まぐれな世論みたいなものを象徴している存在なのではないか? と思いました。そんな中にあって、夏帆が自ら船橋の退部を阻止するために動いたことは、彼女自身の小さな成長の証なのかも知れません。

ハヤテのごとく

 今更ですが、先週(6/3)に放送されたアニメ版オリジナルストーリーの気の狂いっぷりに感動しました。このご時世に、ゴム鞠を半分に切って胸に貼り付けたようなおっぱいキャラがぼいんぼいんするだけの話を作れるだなんてスゴイです。
 こんなおかしな話は、何だかんだで良識的な畑先生には絶対に作れないと思います。やっぱりアニメ作ってる人ってすごいな!(誉めてるのかけなしているのか判らないコメント)

 でも、このご時世にあえてリーフファイトを持ち出す畑先生は、違う意味でスゴイなあと思いました。
 アニメにしろマンガにしろ、創作に関わる人はあまねくスゴイのだな(頭が)と再認識させられた所存です。

うえきの法則+

 サンデー25号においてハピネス四枚刃編がわずか7ページで完結した時から急テンポで話が進んでいるというか、明らかに連載終了に向かって突き進んでいるという印象を激しく受ける「うえきの法則+」。

 今回のラスボスであるプラスの最終目的は「全ての人間の記憶を書き換え、全ての人間にとっての『大切な人』をプラスのみにすることで、唯一絶対の存在となる」ことらしいのですが、でもそれってMixiに例えると「プラス以外の参加者はプラスしかマイミクがおらず、プラスは全ての参加者のマイミクとなる」ことに等しいわけであり、もしそんな状態だったらプラスは沢山いるマイミクの日記を読んで常に返事を書いていないと「プラスさんはマイミクなのに日記を読み逃げした! 許せない!」とか、「最近プラスさんの名前が足あとに残ってない! どうしてマイミクなのに訪問してくれないの! 許せない!」とか、そういう類のたいそう面倒くさいトラブルが発生してしまうことは必至。
 どう考えても、全人類の心を支配する欲望よりも、全人類とマイミク付き合いしないといけない面倒くささの方が勝ってしまうと思われるので、プラスさんは早めに自分の考えが間違っていることに気付いて悔い改めるべきだと思います。

 人間関係をMixiに例えることにさもしさを憶えたので次。

ブリザードアクセル

 ついに今回で連載終了。吹雪はフィギィアスケートに愛される現人神となった! みたいな終わり方でしたが、五反田を筆頭としてフィギィアスケートに関わる人々みんなが吹雪のおかげで幸せになる最終回は、読んでいてとても幸せな気持ちになることができました。
 このマンガが読み切りでサンデーに掲載された時は、まさかこんな壮大なスケールな作品になるとは思っていませんでしたよ。とりあえずお疲れさまでした。鈴木先生の次回作もやっぱりサンデーなのでしょうか?

Posted at 15:08 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/05/27

■今週のテレパシー少年閃

結界師

 前回から登場の細波さんが面白いです。部下の閃ちゃん相手だと「俺を切るハラだろ。ま、俺も他のツテが固まりそうだし、望むところよ!」とか大見得切ってエラそうにしているのに、いざボスの正守の前に出て「お前、俺の敵か?」と言われただけでガクブルしてしまう、細波さんの小心っぷりに萌えました。
 今回の細波さんは、まるで事ある毎に「こんな会社辞めてやる!」と周囲に吹聴しているにも関わらず、上司にそのことを詰問されると何も言えずにうつむいて黙り込んでしまう、小心者のサラリーマンのようです。超人達がひしめく「結界師」の世界でこんな近親感あふれる俗物キャラが出てくるなんて、ちょっと嬉しいです。俗物として。

 一見するとどう考えても正守には太刀打ちできなさそうな細波さんではありますが、でも斯様な俗物だからこそ己がサラリーマン社会で生き残るための処世術に磨きをかけていることもまた間違いないところであり、今はガクブルしてる細波さんが如何に組織のボスである正守相手に小心者っぽく振る舞って己の保身に走るのか、同じ小心者として期待したいところ。がんばれ細波さん。次週生き残れるか細波さん。

 あと今回は、その細波さんや閃ちゃんが相手の心を読むことができる能力を持っていることが明らかになりました。ただその能力は「絶チル」の紫穂のサイコメトリーやちさとのテレパスとはちょっと趣というか使い勝手が異なっているようで、相手を自分の能力のフィールドに入れ、その上で相手の心を読むというプロセスを経る必要がある模様。つまり、これもまた「結界」の一種であるという解釈みたいですね。
 「結界師」の世界観に合った、このマンガらしい能力のデザインだなと思います。

Posted at 22:22 in マンガ::週刊少年サンデー |

■今週の金色のキャンチョメ

※まとまった時間が取れそうにないため、しばらくサンデーの感想は時間が空いた時に1作品単位で細切れで書いていきます(表明)。

金色のガッシュ!

だが…力を持つと、変わってしまうものもある。
 それに気を付けてくれ

 後の魔界の王である。(しつこい)
 最後のキャンチョメの背中が影になってるのが、ちょっと藤子F不二雄のSF短編集っぽい表現で良いです。多分キャンチョメは、ドラえもんのひみつ道具を手にした時ののび太みたいに増長してヒドイ目に遭うんだろうな、という予兆を感じさせる一コマです。

 あと今週の話を読んで、デュフォー×シェリーは成立するのだろうかと思いました。デュフォーの「頭悪いな」はきっと愛情の表れなんですよ(解釈に無理があります)。

Posted at 12:49 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/05/20

■今週の「犬夜叉」は女装マンガに入りますか?(サンデー24号感想)

ダレン・シャン

 今週から、原作では5巻目にあたる「バンパイアの試練」編に突入。「ダレン」はサンデーの表紙を飾れる程の人気があるみたいなので、この調子ならダレン本編は最期(11巻)まで無事にコミック化できそうな雰囲気になって来ました。日本でも人気が出てホントに良かったですねえダレンさん(なれなれしく)。
 ストーリーとしては、一人前の大人として認められる通過儀礼(「力量の試練」)が主人公に課せられたり、それをクリアするために修行をすることになったり、主人公の力になろうとこれまでに関わった仲間達が力を合わせようとしたりと、なんかこうここまで直球ど真ん中な「少年の成長物語」をするマンガなんて今時ジャンプでも読めないね! と思ってしまうくらいもの凄い正統派な少年マンガであり、読んでいてとても清々しい気分にさせて頂きました。

 あとダレンはクレスプリーとエラが元恋人同士だったことを知って「お似合いのカップルだ」と言ってましたが、クレスプリーもエラも共に強度のツンデレキャラなので、ツンデレ同士がカップルになるのは結構大変だったのではないかと思います。彼らが現在も恋人同士ではなくあくまで「元恋人」なのは、案外その辺が原因なのかも知れません。

結界師

 前回のエピソードで正守の良守に対する秘めたる気持ちが明らかになり、ますますソッチの方が盛り上がって来た「結界師」ですが、今回のエピソードもまた引き続いて正守が主役っぽいですね。良守の成長っぷりは既にもう十分描いたので、今後は物語に大きく関わることになる「裏会」を正守を通じてクローズアップしよう、というのが意図としてあるのではないかと思うのですが、でも本当は作者の田辺先生が本格的に兄萌えモードに目覚めてしまったからに違いない! と妄想してます(迷惑)。

 今回は久しぶりに夜未が登場。正守に対して色々とイヤミを言いつつも、結局はちゃんと正守のために働いてる彼女がなんかカワイイです。こういう女性が部下に欲しいです。
 更に今回は、久しぶりに閃も登場。今回初登場の細波を迎えた時の表情からして相当彼を尊敬しているっぽい閃ちゃんなのですが、なんか今回はこの細波と正守が対立しそうな話になる雲行きであり、閃も立場上この対立に巻き込まれる可能性がありそうな感じ。今の閃の笑顔が曇る時が来るかと思うと、本当に辛いです。閃は夜行のアイドルキャラってもう決まってますからね! オレの中で!(迷惑)

金色のガッシュ!!

 「そしてその成果が最初に出ることになるのは他でもない…
  このキャンチョメである

 後の魔界の王である。
 だったらいいのになと思いました。

 今回は、デュフォーに指を突っ込まれている時のブラゴの微妙な表情が面白かったです。

ハヤテのごとく!

 前々回でハヤテから悠々とクッキーを強奪することに成功し、己のヨゴレキャラとしての立場をより盤石なものにしたマリアさんでしたが、さすがに今回では若干のフォローが入ってました。
 本当にマリアさんがヨゴレているなら、ハヤテの事情を見透かした上であえてナギの「ハヤテはなぜマリアにホワイトデーのクッキーをくれたのだ?」という質問に対して「それもそうですねー」と素知らぬ顔で応えてすっとぼけるくらいのことは平気でするはずなのですが、さすがにそこまではまだ黒くなっていないらしく、ヒナギクと一緒にハヤテを苦境から救い出すという真っ当な活躍をしてしまいました。更には、ヒナギクにクッキーを渡すために帰宅が遅れるハヤテをフォローするという気遣いまで見せる始末。
 今回のマリアさんは、まるで心の優しいお姉さんみたいなキャラだったと思います。おかしい。まだまだですよマリアさん(ひどい)。

お茶にごす。

 先週の、顧問の先生と船橋・山田との土下座バトルがやたら熱かったです。理不尽な権力に対して決して服従しないぜ! みたいな戦いをちゃんとコメディの枠に収まる形で描けるところが、西森先生のマンガの凄いところだと思います。
 そして今週は、再びアニメ研究会を巡る話に。このマンガの世界は、どうしても船橋をケンカ道に戻そうとする悪意に満ちている模様です。果たして船橋の取る道や如何に。素直に彼が不良に頭を下げるとは思えませんし、別に彼が頭を下げても事態が改善するとも思えないので、またなんか騒動が起こりそうな予感がします。

読み切り:正直たぬきとたからもののやま

 以前超増刊で読んだ時と比べて、基本的な内容は変わってないなと感じました。あまりに美しすぎる物語であり、私のような汚れた人間にとって、このマンガはあまりに眩しすぎます。すまんがその玉をしまってくれんか。ワシには強すぎる…(「天空の城ラピュタ」のポムじいさんの声で)
 そんなこのマンガの唯一の問題点は、主人公の子狸の名前が「ぽんぽこりーちっちょリーナ三世」という、この作品の世界設定の時代と全く噛み合わないものになっているところでしょうか。なつかしいなあチチョリーナさん。この子狸もいずれはハードコアポルノに出演→政治家に転身、という運命を辿ることになるに違いありません(違います)。

シランくん

 最近はあまり突っ込めないうちに最終回を迎えてしまいました。個人的にはちょっと残念です。ホントです。

 「シランくん」って、企画意図としては昔々の少年雑誌に載っていた、「地球から重力がなくなったら!」とか「氷河期が再び襲って来たら!」とか「宇宙人が襲来したら!」とかいった、未来に起こりうる(荒唐無稽な)危機をマンガチックに誇張表現して読者の子供を怖がらせつつも面白くてタメになる系の読みもの記事を、今っぽいネタを使ってやってみよう! みたいな狙いがあったんじゃないかと思います。
 ただ、今だと法螺話を書いてもちょっとネットで検索すればすぐにウソとバレちゃうので、この手のもっともらしい記事を作るのは結構大変なんだなあー、と思いながら読んでました。とりあえずお疲れさまでした。

Posted at 12:58 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/05/04

■お約束を決して忘れないMAJORのギブソンの姿に感動したサンデー21+22号感想

結界師

 さよなら無道さんの回。無道さんが少年の姿になり、かつそれでも己の力ではこの世界を抜け出ることができないと知って絶望した表情を見せたコマを読んだ時は、「パワーアップする度に体が若返る」という異常な設定の素晴らしさに感謝したい気分で一杯になりました。
 今回のエピソードの表向きのテーマは「墨村兄弟の間の葛藤」を明確にすることにあると思われるのですが、裏テーマは「とっちゃんボーヤを描きたい」だったに違いない! と確信してしまう程の素晴らしさです。「そらっ! このままくらえ!」のコマなんて、もうこの無道さんは体だけでなく心までもやんちゃな少年に戻っちゃってる様が見て取れ、大変にラブリーです。たまりませんね
 それでいて、退場間際にちゃんと正守の心に闇を植え付けることも忘れていません。最期に元のおっさんの姿に戻ってしまうのが残念ですが、正守の心に疑念を起こすためにはベビーフェイスよりもおっさんフェイスの方が迫力が出るということでしょうか。

 あと、正守の「絶界」の正体が文字通りに「世界を拒む」ことで作られる(そして、良守の能力はそれとは違う)ということが判明。「絶界」ってつまり、絶界は誰もが持っている心の壁! 怖くて心を閉じるしかなかったのね! とかいう、ATフィールドみたいなのと似たような理屈でできてるってことですかね?

金色のガッシュ

 クリア・ノートにひどい屈辱を与えられたブラゴが、「コノウラミハラサデオクベキカ!」とメラメラしながら(してませんが)唯一のチャンスをモノにし、アシュロンとのコンボ攻撃でクリアに大打撃を与えることに成功。早くもクリアに対する復讐を果たしました。
 これでホントにクリアが死んだかどうかは謎なところが不気味ではありますが、何にしろブラゴが強力な力を手に入れたことは確実です。個人的にはやっぱり最期はガッシュとブラゴの宿命の対決で締めて欲しい感があるので、彼が生き延びられて何よりでした。

 「その体で『シン』を使えば死んでしまう!
 そして、この台詞がシャレであることにツッコミを入れるのはサンデー感想サイトの義務だと思いました。

ハヤテのごとく!

 アニメの方でヒナギクさんが登場したことに合わせてか、マンガの方でもヒナギク祭り再びといった雰囲気に。メインはハヤテと西沢さんの庶民派カップルのほのぼのコメディ話なんですけど、ヒナギクさんが今後何らかの形でこのエピソードに関わってくることは確実っぽいので、早く続きが読みたいなあと思いました。
 あと今回は、マリアさんの扱いがヒドすぎて萌えた。さすがは「ハヤテ」界最強のヨゴレキャラです(ひどい)。

 アニメの方ですが、やっとヒナギクさん初登場の回を観られました。桂先生はアニメで観るとかっこいいなあ。いいんちょはアニメになるともの凄く頭が悪そうだなあ。ヒナギクさんも最初は割とヒドい人だったんだなあ。

メテオド

 菌糸類型というとどうも世代的にどうしても「ナウシカ」とかそういうのを連想してしまうのですが、このマンガの世界もやっぱこう菌糸類型のデブリがはびこったおかげで腐海に沈んでいる街とかが沢山あるんじゃないかと思いました。
 でもその割には、下宿の管理人のアキが腐海の部屋を使って気に入らない客を追い返そうとしたりとかセコい用途で使っているところを見ると、実は菌糸類型はこの作品世界ではそれほど脅威なのではないのかも、とか思いました。

 今回は、十威の能力のデモンストレーションよりもアキの十威に対する態度の大人げなさっぷりの方が印象的でした。大丈夫なのでしょうかこの人。オブザーバーとしてよりも人として。

史上最強の弟子ケンイチ

 久しぶりにジーク様大活躍の回。彼の格闘スタイルやキャラクター性と「チベットの山奥で修行をしたので強くなった」という行動の因果関係自体は全く意味不明ですが、おかげで何かますます訳がわからない方向にパワーアップを果たして帰って来てより面白くなったので、細かいことは不問として行きたい所存です。
 でも、いくら修行しても首を後ろに捻ることは無理なんじゃないかと思った。

ブリザードアクセル

 「着氷のあまりの激しい衝撃が、氷上にブリザードを巻き起こす!
 後のブリザードアクセルである。

 みたいなマンガだったということで落ち着きそうですね。
 さすがに終局が近いのかなー

Posted at 17:32 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/04/21

■シランくんが「セカンドライフ」をネタにしていてビックリしたサンデー20号感想

メテオド

 去年サンデーに掲載された「究極論ヒロイン」の作者・四位春果先生が早くも再登場。
 「究極論ヒロイン」は、「引きこもり男子がアルティメットガールに変身して怪獣と戦う」という荒唐無稽かつオタクな設定と、怪獣という名の理不尽な暴力によって破滅した世界の再生と引きこもりによって荒廃した主人公の心の再生をリンクさせるというテーマの美しさが印象的な作品でしたが、今度の「メテオド」は、隕石によって怪獣が跋扈するようになってしまった世界と、その環境の中で逞しく生きる人々を描くという趣向のマンガになりそうな感じ。
 つまり四位先生って、基本的には怪獣が暴れるマンガを描きたいと思ってるタイプのマンガ家なのでしょうか。いいことです。

 その辺はともかくとして、こういう「メテオド」のようなタイプの話は個人的に好きなので、今度の展開に期待したいところ。あとは、犬耳が生えた純朴な少年を育てる妙齢の女性、というシチュエーションも個人的にはたいへんにツボです。大人の女性×天然少年カップリング萌え。超萌え(素直)。掲載誌が茜新社の雑誌ではなくサンデーであることが悔やまれる程です。
 撫子さんはなんか今回で退場みたいですが、今後物語の要所で戻ってくることを期待しておきます。

お茶にごす。

 社会常識的な意味での頭は悪くても暴力の世界から抜け出そうとする意欲だけはホンモノな船橋、都市伝説的に増幅した彼の噂を話す智花とそれを信じて彼を排除しようとする夏帆、その噂から来る恐怖を我慢して頑張って己の信じる「茶道」を説こうとする茶道部部長、そして何だかんだで船橋を助けようとする山田。これまでの話で、主なキャラクターの立ち位置や人間関係が見えてきました。
 そして今週の話は、「見てくれや評判はどうあれ、実際の行動によって人は評価される」という、このマンガにおける王道パターンを提示したエピソードだったのではないかと思います。船橋君を見た目ではなく取った行動で判断して彼を庇おうとしたアニメ部の人達に見られるように、彼の社会的な評判を覆すには自ら行動で示していくしかない、ということなのでしょう。最後のページの夏帆や山田の台詞を見る限りでは、まだそこへ至る道は遠そうですが。

 にしても、今回はアニメ部部長が格好良すぎでした。アニメが好きな人に悪い人はいないよね! 社会的にダメな人はいても!

金色のガッシュ!

 クリア・ノートは魔物の進化の果てに生み出された、魔物を消滅させるためだけの存在であることが発覚。つまり彼は歩く最終審判とでも言うべき存在なのであり、いよいよ話のスケールが神話のレベルにまで達して来た感があります。
 クリア・ノートがバオウ・ザケルガに対抗するために繰り出した「シン・クリア・セウノウス」という技の見てくれが神様っぽいところも、このマンガのレベルが既に神話の領域にまで達していることを象徴しています。「覚悟のススメ」に例えて言えば、移動菩薩ジャイアントガランみたいな存在ですねコレ。そのうちクリアが「最終審判! この手が救済つかまつる!」とか言い出してくれることを期待してます(しなくていいです)。

ハヤテのごとく

 アニメ面白いですね! 特にステーショナリーグッズのCMが!(お約束)
 本編の方が本格的に面白くなって来るのは、サンデー2004年52号においてハヤテがネコミミつけて女装した時からですので、早くアニメの方でもハヤテの女装が見たいです。見たいです。

GOLDEN AGE

 唯×近江の回(その表現はどうか)。唯は「ユースのトップチームにもない魅力がかもめ中にはある」とか「ボク、かもめ中の雰囲気が好きなんだ」とかいう遠回しな表現で近江に対する好きっぷりをアピールする一方、近江は「なんか信用できねえんだよな…お前は。腹の内が読めねえ」と相変わらずのツンっぷりを発揮しつつも、唯から教えてもらったアウトサイドキックでシュートを決めることでデレを表現するという、相変わらずと言えば相変わらずな様子が面白かったです。
 唯と近江は人間としても選手としてもタイプは全く異なるのですが、お互いがお互いの才能を認め合うことで二人の関係が成り立っているのは確かでしょう。そういう意味において、最後のページのハシラのアオリにある「唯をも虜にする近江の才能!」ってのはまさにこの二人の関係を象徴している言葉だと思います。それに、「虜にする」って表現で臭わせてるのも上手い! 唯は近江の虜!

最強! あおい坂高校野球部

 田中先生の絵のエッチな本なら欲しいです!(バカ)
 というか、まさかこのマンガで乳首券が発行される時が来るとは思いませんでした。油断できません。

 あと本編の方ですが、このままではあお高が勝っちゃいそうな雰囲気に。「ヤツをぶっとばさないと、おまえは解放されないぞ」という古谷の言葉が、今の光爾の行き詰まりを象徴してますね。
 これまでは北大路を中心としたあお高チームの成長がメインでしたが、「今のままでは北大路に勝てない!」と悟った光爾がかつての友情を思い出したりハイパー化したりするような展開になるのでしょうか。

Posted at 17:15 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/04/07

■新CMにどうしてもなじめないサンデー18号感想

お茶にごす。

 「クソがー!」の台詞を読んだ時、今自分は西森先生のマンガを読んでいるんだ! という実感が湧いてくるような気がしました。
 こんにちは(挨拶)。

 「敵とは自らが作り出しているものなのだ」と言ったのは「武心」の流星パパですが、なんか「お茶にごす。」の主人公・船橋君はそれを自ら体現してしまっているような生き様のキャラな様子。そんな彼が「俺は別に誰かを殴りたいわけじゃないんだ。皆と仲良く楽しく暮らしていきたいんだ」と言ってもあまり説得力がない気がしますが、そういう奴が主人公になるのが西森マンガなので、きっとそれは彼の本心なのでしょう。
 そんな彼が、おそらく今の彼には最も不釣り合いな場所である(しかし、彼がなりたいと思っている自分に必要な素養を得ることができる)茶道部に入っちゃったことによって、どんなドタバタが引き起こされるのか? というのがこのマンガのメインストーリーになりそう。果たして船橋君は、「武心」の流星パパの語る領域にまで達することができるのか。先は遠そうですが。

 「天使な小生意気」「道士郎でござる」とここのところ個人的にグッと来るマンガを描いて下さっているので、今度の「お茶にごす。」も期待してます。

ハヤテのごとく

 ナギの尻をエロっぽく触っても表情をまったく変えないハヤテは、ジゴロというよりはむしろ人でなしなのではないかと思いました(まちがった感想)。

 『とりあえず来週はひぐらし的に言えば解答編みたいな感じです。
 あと、物事をギャルゲーのタイトルに例える畑先生は、さすがオタク界の大物だなあと思った。

結界師

 非道で非情な無道さん大活躍で個人的に大喜びしている今シリーズですけど、今回ばかりは「いつもは強がってる兄の弱気な姿を見てしまい、動揺する良守」にグッと来てしまいました。これは、演出方法としては「勝ち気な女の子は泣くとかわいいの法則」の応用系であり、普段の姿とのギャップによって萌えさせるという典型的な手法なのですが、それゆえに威力は強力。見られた正守も見ちゃった良守も、もうお互いに対するときめきが止まりません。
 無道さんのアレっぷりばかりがつい目に付いてしまいますが、今回のエピソードの本当の目的は、兄弟間の関係性に変化をもたらして読者に妄想してもらうところにあったのですね。さすがです田辺先生(まちがった感想)。

ギャンブルっ!

 「オレとマサルじゃ次元が違う…
  これが今のオレとマサルの差…!

 別に損してる訳じゃないんだし、そもそもジャン君はリスクを犯さないことで損失を最小限に抑える戦略で投資をしているんだから、そんなに落ち込まなくてもいいんじゃね? とか思ってしまう自分は、ギャンブルには向いていない性格なんだなと思いました。

メルオメガ

 カイに対して好き好きオーラを出しているにも関わらず、カイが事ある毎にゲルダゲルダ言うようになっちゃったおかげですっかりフラレナオン状態になってしまったエリサですが、今回でようやくフォローが入りましたね。相変わらずカイに気持ちが通じていないので実はあんまり報われていないんですけど、まあなんか彼女も彼女なりに決意を固めたみたいなので良かったです。
 「ハヤテ」の西沢さんがすっかり報われない女じゃなくなっちゃった今、サンデーにおける報われない女性キャラランキングの頂点に立つのはこのアタシだ! という気概を持って、報われない女街道を邁進して下さい(ひどい)。

 あとは、エリサ同様にカイに対して好き好きオーラを出してるインガのツンデレな態度も良かったです。

RANGEMAN

 「だって、なんかアイツ犬みたいだもんね♥

 ついに錬児に対して自分がSであることを自覚した風香。相手を叩いたりつねったり髪を引っ張ったりしながら自分が彼を好きになったことを自覚するヒロインというのは、少年誌ではちょっと新鮮です。このマンガもついにここまで来たか! という感じ。
 あとは、錬児が自分をMであることを自覚し、文字通り風香の犬になることができればハッピーエンドですね! がんばれ! やっぱ「RANGEMAN」はヘンなマンガだなあ!(褒めてます)

ブリザードアクセル

 文字通り「自壊」しながら演技を続けるガブリエルの姿が印象的でした。
 これは正に、前に自分が書いた、「吹雪のクリーンかつ熱血なファイティングスタイルに心を動かされたガブリエルが、ついに自分のベアークローを壊した」みたいな展開ですよ! 燃える!(褒めてます)

Posted at 18:29 in マンガ::週刊少年サンデー |

■新「ゲゲゲの鬼太郎」はまるでコナン君みたいだと思ったサンデー17号感想

※一週間遅れましたが、書きかけていたのでせっかくだから上げておきます

ハヤテのごとく!

 アニメ第一話観ました。スポンサーにコナミの名前があったのを確認した時、奇跡ってこの世に本当にあるんだと思いました。
 「ときメモファンド」でコナミからケチをつけられたあの頃から幾星霜、今ではそのコナミにまでスポンサードする価値がある作品と認められるまでに商業的な成功を収めた「ハヤテのごとく」。かつて「美鳥の日々」や「かってに改蔵」を失って窮地に立っていたサンデーを救い、今ではサンデーを代表するマンガとなった「ハヤテのごとく」。この作品の快進撃を押しとどめるものは、もう何もありません。今の畑先生も明らかにテンション高いというかいい意味で調子に乗っているのは、バックステージを読めばよく判ります。畑先生には、この調子でこれからも頑張って欲しいですね。

 あとアニメの第一話ですが、この頃はマリアさんがいい意味で輝いていたんだなあと思いました。マンガの方では17号のカラーページを観れば判るようにすっかりヨゴレ役が板に付いた感がある彼女ですが、アニメの方でもこれからマリアさんがどんどんヨゴレ役に転落していく様子を楽しみにしていきたいと思います。

結界師

 ナイスチョビ髭オヤジだった無道さんが若返って大暴れの巻。帽子を脱いで自己紹介する時の「じゃーん!」がチャームポイントです。ヤングになっても独特のキモかわいさが失われないところは、さすが人外となった人はスゴイですね(まちがい)。無道さんの目的はこの調子でどんどん若返り、「赤ん坊よりさらに戻って全てを一からやり直したい」とのことですので、少年バージョンやショタっ子バージョンの更にキモかわいい無道さんも拝めるやも知れません。楽しみです
 人間生きていれば「人生やりなおし機」が欲しいと思うことはよくあることですけど、無道さんが過去に戻りたいと思う理由も案外個人的なことなのかも知れません。その辺の動機の描写が今後の焦点でしょうか。

金色のガッシュ

 クリア・ノート対アシュロン戦開始。なんかこれまでの戦いとは文字通りレベルが違います。ゼオンを倒してもう後はブラゴとの決着だけだ! とか思っていたのもつかの間、これまでの彼らの努力を台無しにするくらいの強さです。「世界樹の迷宮」で言えば、第一階層のボスを倒して「俺達強いじゃん!」と思って第二階層に行ったら、いきなり毒を吐くモンスターに遭遇してヒドイ目に遭っちゃった! 強さのレベルが違うよ! くらい違うのではないかと思いました(判りません)。
 あとは、とりあえずブラゴとシェリーが生き残っていたので安心しました。この二人には、何としてもこの屈辱を力に変えてクリア・ノートを倒すパワーを手に入れて欲しいんですけど、でもなんかここまで来るとさすがにブラゴでもどうにもできない気がします。あそこで消えていた方が幸せだったのにネ!(ひどい)

あいこら

 「もはや犯罪スレスレのアイテムだな…
 全国80万のサンデー読者が一斉に「それは犯罪だ」と突っ込んだに違いありません。変態の言動でみんなの心を繋げることができる、それが「あいこら」というマンガの魅力なのです。

 あと、あのハチベエが「クリスマスに彼女とヤリたい」みたいな、人並みなことを言うとは思いませんでした。彼にも普通の男子みたいな性欲はあるんだ。てっきり彼のフェチは性欲をも超越しているものだとばっかり。よかったなあ(なにこの感想)。

メルオメガ

 「恋は極力秘めるもの」と申したのは「覚悟のススメ」の葉隠覚悟ですが、「メルオメガ」のカイはもうなんか秘めるどころか事ある毎に臆することなくゲルダゲルダ言いまくっており、「もう誰も死なせない!」と叫びながら自ら敵の怪物の口に飛び込む熱血っぷりを発揮する有様です。姿形などどうなろうと関係なし! 俺の肉体は必勝の手段! なカイの覚悟そのものは大したものであり、常人なら8度死ぬ苦痛、よくぞこらえた! それでこそカイ! と褒め称えたいところなんですけど、でも結局今回はクーゲルの心変わりと、人類を超越した力を持つエッチな格好をした人魚の介入によって助けられた訳であり、まだ戦士としては色々な意味で未熟であるということを証明してしまった形になりました。敵を憎んではならぬ! 憎むべきは敵を恐れる自分の心! 滅殺せよ! 心を濁らせる愛憎怨怒! なのであります!

 いやまあ、それができたら熱血少年マンガの主人公にはなれないんですけどね! たとえ零式防衛術でも、ゲルダは殺せない!(なにこの感想)。

読み切り:ネイキッドモンキー柚希

 このマンガを読んだ三十代以上の旧パソコンオタクの男性達が、こぞって「ワシらが若かった頃には、『バトルスキンパニック』という脱げば脱ぐ程強くなる女の子が主人公のゲームがあってのう」と昔話をしているのが面白かったです(当然私含む)。裸身活殺拳は永遠に不滅。

 このマンガの作者の為永ゆう氏は、以前超増刊で女の子が恥ずかしい格好でプロレスするマンガを描いていた記憶がありますが、この「ネイキッドモンキー柚希」でもやっぱりそういうマンガが描きたくて仕方がない人なんだな、というのが今回の感想です。ポンポン脱いでいる割にはエロさよりも爽やかさの方が妙に強いのは、この人の絵柄の強みなのではないかと思います。
 もし続きを描くのであれば、『バトルスキンパニック』みたいに同じ裸拳の使い手のライバルが出てきて彼氏の前で脱ぎ合って(以下略)、みたいな展開を期待します。目指せ脱衣カードゲーム化。

Posted at 13:03 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/03/21

■ブラゴとシェリーのご冥福をお祈りします(サンデー16号感想)

ダレン・シャン

 せっかくの巻頭カラーなのにも関わらず、主人公のダレン以外は出てくるキャラがオヤジとジジイだらけだったのが妙に印象的でした。あまりにオヤジ密度が高かったせいか、リトルピープルのハーキャットがやたら可愛く見えてくる始末です。「ダレン・シャン」の硬派っぷりはかなり極まってるモノがあるよなあと思いました。

 ところで「ダレン・シャン」のメインターゲットであるローティーン男子って、やっぱりこのバンパイア総会みたいな「偉い大人が集まって話し合う秘密会議」みたいなのに憧れるものなのでしょうか。今回、ダレンの名前が参加者として名簿碑に彫られるシーンをマンガの方でピックアップしたのは、『なんかスゴイ会議に参加してオトナの仲間入りをしたい』という子供の願望を充足させる意味もあったのかなという感じがしたので、ちょっとそんなことを考えてしまいました。
 自分の場合は、子供の頃から何かああいうのは面倒くさそうでイヤだと思ってたタイプだったので、全然憧れとかなかったです。大人になった今でも、町内会の寄り合いとかに出るのは苦手です(ダメ)。

MAJOR

 かつてギブソンJr.にとって吾郎の存在は、いくら彼が吾郎を追い求めて泣いてすがろうとも、決してこちらを振り返ることなく自分の父のギブソンばかりを追い求め続ける愛するが故に憎い男だったのですが、ついに今週、その憎い吾郎の決め球を打ち崩すことに成功しました。ついにギブソンJr.は、吾郎に対して自分の存在を認めさせることができたのです。何故なら、今後吾郎は、ギブソンJr.と対戦する時はより彼を意識せざるを得なくなることは確実だからです。
 吾郎に惚れたばかりに涙で枕を濡らせた男はそれこそ数知れませんが、ギブソンJr.はそこで諦めることなく執念深く彼を追い続けたからこそ、ついに彼に比類する程の実力を手に入れることができました。今回の試合の結果はまだどうなるか判りませんが、今後ギブソンJr.は吾郎の良きライバルとして、共に野球界で活躍し続けることでしょう。共に活躍! ずっと吾郎と一緒だよ! 夢が叶ったよ! よかったねJr.!(そういうマンガだったっけか)

ハヤテのごとく!

 西沢×ヒナギク確定な展開に、全世界の中二男子が興奮まちがいなし! みたいな話だった今週の「ハヤテ」。優しく親しげに接してくれる西沢さんに不覚にもときめいてしまって真っ赤になるヒナギクさんとか、裸を見られて「もうオヨメにいけない…」としょぼくれるヒナギクに対して「じゃあ私がもらっちゃおうかな?」とすごいことをナチュラルに言ってしまう西沢さんとか、もう辛抱たまりません。自分が煩悩丸出しな中学二年生でないことが、本気で悔やまれます。
 にしても今回の下田温泉編は、西沢さんの成長が著しいと感じます。天敵だったナギとは名実共に「親友」となることができ、ハヤテとは一緒に楽しい思い出を作ることができ、そして今週はヒナギクさんを身も心もゲットすることに成功。登場当時は不遇の塊だった西沢さんがここまで成長するとは、なんか感慨深いです。もうむくわれないキャラだなんて言わせない! みたいな気概を感じます。

 あとは、せっかく宇宙人が登場して居るんだから、ハヤテが宇宙人のオーバーテクノロジーで女の子にうっかり性転換されてしまうという「かしまし」みたいな展開になれば、ハヤテと西沢さんとヒナギクが女の子同士でいくらでもイチャイチャできるようになったり、マリアさんの野望であるハヤテの女装化が合法的にいくらでもできるようになるなどのメリットが発生するので、ぜひマヤは宇宙に帰る前にハヤテのちんこを取って頂きたいと思いました。その方がみんなきっと喜びます。

最強!あおい坂高校野球部

 東王の古谷君が、ことあるごとに光爾のことを引き合いに出しているのが気になりました。
 そんなに光爾のことが好きなのか。好きなんだろうなあ。

犬夜叉

 「犬夜叉」界における連れて歩き回りたいキャラクターランキング第一位の座に輝く琥珀の周りでは、常に彼を連れて歩き回りたい者達による争奪戦が絶えない訳なのですが、その争奪戦に実姉の珊瑚がついに参加を表明。運命のいたずらで今は離ればなれになっている姉弟だけど、いつかは琥珀を取り戻して愛しい弟を連れ歩きたい! という珊瑚の気持ちが飛来骨に通じたのか、ついに奈落をも倒せる程にまでパワーアップを遂げました。実の姉までもを虜にするとは、琥珀の年上キラーっぷりはホントにすごいね!

 それはそうと、琥珀(の持つ四魂のかけら)に対してみんな「汚された」「汚された」言ってるので、なんか読んでると妙な気持ちになってムズムズして来ませんか?(バカ)

ブリザードアクセル

 吹雪とガブリエルの戦いは、即ち光と闇、陽と陰との戦いであり、週刊少年ジャンプ的な比喩を使うなら「キン肉マン」におけるキン肉マン対ウォーズマン戦みたいな話になるのではないか? と予想していました。吹雪のクリーンかつ熱血なファイティングスタイルに心を動かされたガブリエルが自分のベアークローを壊すとか、そんな展開です。
 しかしなんか今回の話を読んでいると、吹雪はガブリエルよりも先に周囲の選手の心を動かしてしまった模様。その威力はすさまじく、アメリカの変なカエル男とかヤンキー男といった悪魔超人を改心させて、正義超人に変えてしまう程です。フェイスフラッシュ並の威力だ! 吹雪おそるべし!

 みたいなことを、「あいこら」に出てきたパロスペシャルを見ながら思いました。あれ相撲技?

妖逆門

 アニメの終了に合わせる形で、今回で最終回。個々のキャラクターは魅力的だけど、キャラの内面を掘り下げるエピソードが少なかったためか、今ひとつ話にのめり込めなかったのが残念でした。眼鏡っ娘がカレーに漢方薬を入れる話とかは好きだったんですけどね!(←そんなことばっかり覚えてる奴)
 巫女っ娘の隠岐清ときみどりが仲良くイチャイチャしてるところに、ちょっとグッと来ました。清は妖怪にモテる娘だなあ。新属性?

Posted at 19:58 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/03/17

■「ケンイチ」カラーページの美羽は少年誌らしい健全なエロスを放っていると評価したいサンデー15号感想

結界師

 表紙に注目。普通、月をバックにポーズを取るのは「セーラームーン」の時代から美少女キャラの特権のはずなのですが、なんか今回は無道さんがその構図をやらかしてます。しかも、妙に様になっているところが恐ろしいです。月に変わって仕置きしかねない勢いですよ。彼はやはり並の変態ではないということなのか。
 本編の方も、自分がどうしようもない殺戮の鬼であることを自ら良守に話してしまった上、正守に対する当てつけのためだけに良守まで殺戮して行きたい意向を隠そうともしないところが、ますます無道さんの変態っぷりを浮き上がらせていると思いました。この世界の常識とはかけ離れた「得体の知れない存在」を描く田辺先生の技術は、着実に上がっているようです。

金色のガッシュ!

 いきなりクリア・ノートと自称する白シャツ青年に殴り込みをかけられ、ブラゴとシェリーはまったくいいところなしというか、むしろ「大魔王からは逃げられない…!!」(「ダイの大冒険」のバーン様の声で) みたいなクライシス極まりない状況に追い込まれてしまっており、これまでの展開から推測すると「ブラゴはここで敗退! ついに最強のラスボスとガッシュの戦いの幕が切って落とされる!」と予想するしかないんですけど、でもここで実はブラゴがこの危機的局面をどうにか切り抜け、受けた屈辱は必ず返す! コノウラミハラサデオクベキカ!(「魔太郎がくる!!」の浦見魔太郎の声で)と怒りに燃えて更にパワーアップを果たして最終的にクリアを撃破、最期はやっぱりブラゴとガッシュが王座を賭けてバトる展開に! になったらいいなあと思いました。妄想ですが。

 クリアの本の持ち主の赤ちゃんのデザインは、なんか今週の「ハヤテ」に出てきた宇宙人と似てますね。多分この子も宇宙人だと思います。

イフリート

 咎人会の関東支部長の人は前から目が細いというか、むしろ目がない?(物理的に)と思っていたんですけど、今週の最後でついにその目が開いてしまいました。
 この手のマンガにおいては、普段目が細い穏やかそうな人が目を見開くとたいていの場合はなんかスゴイことが起こると相場が決まっているのですが(相場価格は「眼鏡ッ娘が眼鏡を外す時は秘めた気持ちを告白する時」と同レートくらい)、なんか来週は今回の依頼人がもの凄い死に方しそうな雰囲気です。なんか体から変な黒いモノが出てますし。来週が楽しみです。

ハヤテのごとく!

 「あまり女だと思われてないとか…」「ん? お遊戯?

 アニメ版のキャストによると「天の声」は若本規夫氏が担当するそうなので、今から紙面上でナレーションを若本ヴォイスを脳内でシミュレートしている熱心なハヤテファンの皆さまこんにちは。
 自分が作ったマンガがアニメになっただけでもスゴイのに、そのアニメに若本規夫が登場するだなんて、きっと今頃畑先生は幸せの絶頂にいるんじゃないんでしょうか。若本ヴォイスを聞いて嬉しくならないアニメオタクなんて、この日本には存在しませんからね! オタクに生まれてよかったですね畑先生!(エラそう)

 今回初登場の宇宙人ですが、グレイを思い切り萌えキャラ化するとこうなるんでしょうか。

メルオメガ

 新属性爆誕! 悪のウサミミ少年!

 今週初登場の新敵役である、自称「マスターピース」のウサミミ少年。「かわいい」と「こわい」を微妙なバランスで配合させて、安西信行先生のキャラっぽくさせたらこうなりました! みたいな何とも言えない雰囲気が醸されており、評価に困ります。悪口を察知して耳を伸ばすところから推測するに、多分アレは飾りではなく本当に耳として機能しているのではないかと推測。いや別にどうでもいいことなんですが。
 そしてエリサが、いよいよ彼氏が昔惚れた女(ゲルダ)の存在に気付きつつあるようです。いずれは、彼氏が強くなったのは自分の為ではなくゲルダの為であることを知り、ゲルダに嫉妬するようになることは確実。存分に嫉妬するがいいよ! 嫉妬は女を美しくするよ!(ひどい)

あいこら

 「エロエロ研究会」というサブタイトルと内容のほのぼのさのギャップが熱いです。
 あと、マットの上で胡座をかいてる桐乃は、絶対パンツを恵一君に見られていると思います。

Posted at 17:09 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/03/10

■逃げてー!ブラゴ逃げてー!(ガッシュを読みながら)サンデー14号感想

結界師

 12号の段階では、ムッツリ正守と欲しがり屋さんな謎の男と一緒に閉塞空間に閉じこめられた良守が大ピンチ! な話かと思われていた「結界師」でしたが(思っていたのは自分だけです)、ここに来て更に新しい男・無道(チョビ髭)が登場。口に変な弾を撃ち込んで内蔵を破壊して相手を倒すという、「結界師」どころかサンデーの中においても相当にエグい攻撃方法を得意とする、まあ変態さんですね。変態。人間捨ててるみたいだし。

 今回の正守の目的はこの男であり、なにやら正守とは因縁がありそうな様子。人間捨てたくて仕方がないような人と因縁があるなんて、正守さんも大変だなあと思いました。
 そして、結果的にその変態の相手をしないといけなくなった良守はもっと大変そう。この変態さんは自ら「オレは若い子が大好きだ!」とハキハキと言い放つ程の強者の変態であり、そういう意味でも良守大ピンチ。良守の中に無道の黒いモノが(略)! みたいなことになったら色々な意味でこのマンガは終わりなので、正守には何としても良守を守って頂きたいと思いました。

 欲しがり屋さんの神様は心底役立たずっぽくて萌えです。

ハヤテのごとく!

 「ハヤテ」の下田温泉編のおかげで、新宿駅で伊豆急下田行きの電車をホームで待つ人達を見る度に「みんな『ハヤテ』に影響されて下田に行きたくなったに違いない!」と思うようになってしまいましたYO!(影響されてるのはむしろ自分です)

 最近の「ハヤテ」ですが、サンデー13号のオマケで色々な意味でおかしいとしか表現できないひな壇が付いて来たのが印象的でした。サンデーは少年誌という建前なのに、ひな壇がオマケって。ハヤテがお雛様役なのはいいけど(いいのか)。
 去年のバレンタインラブラブチェッカーもそうでしたが、「ハヤテ」の存在はことごとくサンデーという媒体の限界を乗り越えてきますね。アニメ化になってますます調子に乗る「ハヤテ」の今後のやらかし具合に注目です。

 そんな感じで営業方面は浮き足立っていますが、マンガの方は相変わらずのマイペースな「ハヤテ」なので安心して読めます。電車マニアの虎鉄が「俺はハヤテが女の格好をしていただからではなく、ハヤテだから好きになったんだ!」みたいな勢いでハヤテに迫ろうが、マリアさんが執拗にハヤテに女装させようと暗躍しようが、ハヤテがナギの全裸に全く動揺しなかろうが、「ハヤテ」世界の中では全て日常的なことなので、特筆することはありません。今のこのマンガは、全てが上手く回っていると思います。

うえきの法則プラス

 「これがソラの職能力だ!
 永きに渡る連載中断を経て、ようやくソラの本当の能力が明らかに。ハンバーガーを無限に食べてるのは伊達じゃなかったということなのか。「全てが倍に」ってのは地味に応用範囲が広そうなので、今後も要所で活躍できるんじゃないんでしょうか。高カロリー高脂質のハンバーガーを常に食べていても太らないのは、体脂肪の燃焼を倍にしているからなのか(どうでもいい考察)。

 あと、今回破れてしてしまいましたが、デムニエルのギャグのくだらなさは大変に高レベルであり、存分に楽しまさせて頂きました。「私はこのダジャレを言いたいがためだけに、この能力を生み出したのダ!」って、もう心底バカですね。愛せます。かつてあの伝説の「相手を眼鏡好きにする能力」を生み出した頃の、絶好調だった福地先生が帰って来つつあるなと思いました。

あいこら

 13号から登場した途端、いきなり「2次元はボクらを裏切らない! ボクらは2次元を裏切ってはならないワケですよ!」という名言を残した、体は軟弱だけど心は硬派なオタク少年の坂崎恵一君。コミックス1巻のオマケに載っていた初期構想版の「あいこら」の主人公は、確かこんな感じの軟弱男子だったような記憶があります。そういう意味では、先週と今週のこのマンガは、このマンガが取り得る可能性のあった一つの姿なのかも知れません。
 問題は、その可能性の結果が「2次元はボクらを裏切らない!」だったり、スクール水着+うさみみ姿でゲーセン荒らしだったりするところだったりするんですけど、まあ井上先生はもはやこういうマンガしか描けなくなっちゃった人なので(失礼)。

 自分がオタクであることを必死で隠そうとする弓雁ちゃんの気持ちは痛い程よく判るので、がんばれ弓雁ちゃん! というのがここ2週間の感想です。

RANGEMAN

 「確かに風香はこわいんだけど、不思議とキライとゆーわけではないってゆーか…
 普段から風香からヒドいことをされていても、心の中では喜んでいることを自覚した錬児君。もう一歩自分の心に踏み込むことができれば、錬児君も自分が真性のMであり、それ故に真性のSである風香と惹かれあう宿命にあることを悟れるのではないかと思います。
 そしてレミファンの存在価値は、錬児と風香がそれを悟るための試練を与えることこそにあるのです。

 宿命の関係と、それ故にもたらされる試練。果たして二人は、試練を前にして己の心を克服することができるのか。なんか本当に英雄譚っぽくなって来ましたね!

読み切り:ジャングルジュース

 爆弾甲虫ってヘコキムシのことだったのか!(挨拶)

 サンデーGXの看板マンガ「新暗行御史」のコンビが本誌に初登場。基本的には先週までやってた「マリンハンター」と似たようなパターンの超人バトルものに分類できると思うのですが、というか設定の無茶さ加減においては遙かにこっちの方が遙かにやらかしてると思うのですが、流石というか何というかインパクトがあって面白いマンガに仕上がっているなと思いました。

 「もし昆虫が人間と同じ大きさだったら、筋力がスゴイことになってたいへんなことに!」みたいな話は昆虫トークの定番ですが、それをそのままマンガにしてしまい、緻密かつ迫力ある描写でそれに無理矢理説得力を持たせてしまうのがスゴイです。
 あとスゴイと言えば、ヒロインに相当するお姉さんが20歳で妊娠してて、かつ途中で食われて死んでしまい、結果的に出産までしてしまったというのもなんかスゴイ。容赦がない少年マンガは大好きです(歪)。

Posted at 16:38 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/02/24

■サンデー12号感想

 先週は暇がなかったため感想書けませんでした。

GOLDEN AGE

 パスサッカーを主体とするチームを相手にする時は、高い位置から積極的にプレスをかけてパスを思うように出させないようにし、敵陣にボールを押し込めた上で奪取、そのまま速攻に持ち込む。
 やってることは極めてセオリーに沿った現代的サッカーっぽいのですが、でもこの垢抜けなさというか、奇妙な泥臭さは何なのでしょうか。これがナリアちゃんの超能力なのか。

結界師

 扉絵の良守の腿チラショットに反応!(挨拶)

 11号から新シリーズ突入。アニメの方で正守が出てきたのと連動してかどうかは知りませんが、正守と良守が「今夜はお前と俺でダブル結界師だからな!」みたいなエピソードが開始されました。正守と良守の関係は、どっちかと言うと正守×良守っぽく思えるので、何か今回の良守はヒロインみたいというか、やたら可愛く描かれているように思えるのですがどうでしょうか。これは私が、良守の腿チラに反応してしまうくらい敏感になっているからなのでしょうか。

 そして今回のエピソードにおけるボスキャラっぽい謎の男も登場しましたが、出てくるなり良守に対して「お前の体をよこせ」と言い出すところを見ると、相当の欲しがり屋さんみたいですね。こんな常時発情してそうな謎の男、およびストイックだけどやる時はやりそうな正守と一緒に閉塞空間に閉じこめられた、良守の貞操が心配です。

金色のガッシュ

 「もう『侍ごっこ』は終わりなんだよ!

 の台詞を初めて読んだ時は、アース殿ぶっちゃけ過ぎ! と思いましたが、でも最後のシーンでエリーに攻撃を命じられると再び「御意に!」とか言って侍口調に戻ってしまったので、もうアース殿は身も心も侍ごっこが染みついてしまっているんだなあと思い直しました。というかむしろ、エリーに命令されて喜んでいるようにも見えます。言うなればMっぽいです。この世のあらゆる人間はSかMかに分類されますが、アース殿は立派なMですね。Mの人だ。Mの人だ。
 いつかはアース殿とエリーが、「絶チル」の末摘さんと不二子ちゃんのように、殴られて喜ぶ人と殴って喜ぶ人みたいな理想的な関係になれたらいいね! でもアース殿は今回のバトルで負けちゃいそうだけどね!(ひどい)

 新キャラの魔物のゴームですが、私は「タイガーマスク」のミスターNOを思い出しました。のっぺらぼうの頭の部分に鉄球仕込んで頭突きして、タイガーマスクに首をチョップされて鉄球落とされて負けちゃった人。
 あと、そのパートナーのミールは、頭のアフロのパーツを切り落とすことで悪い性格が直って「いいひと」化すると見ました。パティが煙突状の髪を切ったらいきなり素直で可愛くなったパターンのアレです。望み薄でしょうか。

うえきの法則プラス

 先週号のチロルの「王子ガード!」が面白すぎました。まさか彼にあんなお笑い能力があったなんて!(能力じゃありません)

 そして今週号ですが、ソラがデムニエルに追いすがって「行かないで」といわんばかりの泣きそうな表情をしながらデムニエルのスーツの裾を後ろから掴む仕草に、思わずグッと来ました。このシーンだけを切り出せば、今話題の「ドキドキ対決 先手オレ!」に出てきてもおかしくない級のときめきシチュエーションですよ。
 唯一の問題は、この二人が別に愛し合っている訳でも何でもなく、むしろ殺し合う関係にあることなんですけどね(大問題です)。

ダレン・シャン

 前回はデビーが無事で本当に良かったと言うべきか、ガールフレンドのデビーをもおとりに使うダレンの思い切りの良さに対してツッコミを入れるべきか、悩むところです。

 そして今回ですが、いとも簡単に6年も時間が経ってしまう「ダレン・シャン」のスケールの大きさに改めて感心させられます。さすが世界的に売れてる児童小説。高橋留美子先生の「人魚」シリーズに匹敵するタイムスケールです(わかりにくい比喩)。
 しかし今度はバンパイア総会ですか。出席は基本的に強制ですか。なんかバンパイアの世界にも、年に一度の町内会の総会みたいなのがあるんですね。時間の流れを超越した壮大なスケールで展開するバンパイア・サーガも、社会のしきたりやしがらみの描写とは無縁でいられないということなのでしょうか。不死身のバンパイアをやるのも大変ですねえ(スケールが小さい感想)。

ハヤテのごとく!

 いい最終回でした。
 人を好きになることの大切さを教えてくれてありがとう西沢さん! 爽やかな感動をありがとう西沢さん!
 そしてさようなら西沢さん! さようならさようなら!

 今回の本編に関する考察は、コアなハヤテファンの皆さんが既に色々やっていると思うので細かい点は省略しますが、先週を含めた今度のエピソードでは地味にナギがよい子になっているのが興味深かったです。西沢さんと交流して名実共に友達となったことで、何か人間として成長したというか、他人を思いやる心を手に入れたというか。
 今回のエピソードは単に「みんなで下田へ電車で行って騒ぐだけ」みたいな単純な話になるものだと想定していたのですが、まさか西沢さんやナギがここまで人間的に成長するエピソードになろうとは。相変わらず「ハヤテ」は侮れないマンガです。アニメ化されるマンガはその辺の侮れなさ加減が違うね!(論理がよく判りません)

 ナギとマリアを介護するヒナギクさんは萌え対象です。

あおい坂

 「有坂イキイキしちゃって


イキイキしている有坂君

 有坂君のイキイキした表情があまりにヤバ過ぎます。あまりにヤバいので、私なんか思わずスキャンして携帯の待ち受け画面に登録したくなるくらいの勢いです。
 「高校球児は爽やかでなければならない」という世間的なイメージは所詮ファンタジーに過ぎない、と訴えている一コマと言えるでしょう。

イフリート

 先週は、「イフリート」がサンデーで唯一バレンタインをネタにしたマンガだったような気がします。これ以外だと、巻頭で「ハヤテ」のチョコレート臭がするナギのポストカードがオマケで付いてたくらいでしょうか。これは即ち、「イフリート」がサンデーにおけるラブコメ担当の座を「ハヤテ」や「あいこら」と競う覚悟があることの表明に違いありません。吉田先生はやる気だ!

 あと、ニナミは己の必殺武器であるところのおっぱいの谷間を見せるタイミングや頻度をわきまえている、節度を持った良いお色気担当キャラだなあと思いました。無闇に見せればいいってもんじゃないんですよ! 見えそうで見えないところにこそエロの神様が宿るんですよ!(熱弁)

メルオメガ

 Webサンデー「まんが家BACKSTAGE」の星野倖一郎先生のコーナーに、ゲルダのイラストが置かれています。
 実はネット上では「メルオメガ」のゲルダに関するイラストがほとんど存在しておらず、それ故に「メルオメガ」を読んでいない人に対してゲルダがどんなキャラなのかを説明することが極めて困難だったので、このイラストの存在は大変にありがたいです。もうゲルダ死んじゃったけどね!(ドクロ)

 それで話の方は、せっかくカイ達と故郷の町を奪った宿命の敵であるクーゲルがシリアスなガチンコバトルをしているというのに、おそらく15年くらい前だったら西原久美子がアテレコしていたに違いないおかしな(頭が)人魚が雰囲気をブチ壊して闖入、カイとクーゲルを彼女のペットのゴマちゃんが食べちゃった! という展開に。マジックストーンはゴマちゃんの腹の中にあるということなので、きっとラストはカイがマジックストーンを奪取してゴマちゃんの腹を引きちぎって復活! という展開になるのではないかと思います。ゴマちゃんあやうし!
 今週はちょっとだけエリサが活躍していたので、彼女も役に立つんだと思いました(ひどい)。

マリンハンター

 先週は、グッピーがおしげもなく乳首を曝してシャワーを浴びていたシーンが話題になってましたね。ほんと君たちはみんな乳首好きなのな!
 ちなみに自分が一番好きなマンガにおける乳首描写は、「シグルイ」3巻で虎眼先生に切り取られたいくの乳首を、牛股権左衛門が口に入れてクチュクチュ噛み潰すシーンです。これほど「乳首」を効果的に使用したマンガはそうそうないと思います。

 そして今週はヤドカリのフィッシュハーフであるシジミちゃんの過去が明かされましたが、なんか捨て子の状態でこの島に漂流してきて育てられたとのことらしいです。フィッシュハーフ(FH)って、普通の人間が後天的に薬の力を使って自らの意志でなるものだと認識していたのですが、当時赤ん坊だった彼女が自らFHになることを選んだとは考えられず、またFH化は大人の体であっでも相当に危険な行為だと紹介されていたので、シジミは生まれつきFHだったということになるのでしょうか。超人バトルがメインであるこのマンガでは比較的どうでもいいことのような気もしますが、ちょっと気になったので書いておきます。

クロスゲーム

 水輝が青葉にアプローチして徐々に関係性を深めていく一方で、光は東とずっと二人でイチャイチャしていたのが面白かったです。

妖逆門

 突如として腕だけが巨大化して敵を殴った妖怪三四郎を見て、「京四郎と永遠の空」の絶対天使を思い出した人?(いないよ)

ブリザードアクセル

 吹雪父の吹雪に対するツンデレっぷりが印象的だった今週の「ブリザードアクセル」。

 今週の「ブリアク」のページ数は18ページで、吹雪父が表向きツンツンしていたのが13ページ、部屋に籠もってデレデレしていたのが5ページ。よって、吹雪父のツン:デレ比は13:5=約7.2:2.8となり、一時期ネットで話題となったツンデレの黄金比である7.4:2.6に近似する値を示しています。今回の「ブリアク」における吹雪父のツンデレな態度は、そういう意味において極めて理想的なものであったと結論付けて良いでしょう。
 18ページのショートラブコメストーリーマンガにツンデレキャラを出す場合、最初の13ページはツンツンで最後5ページでデレデレとすることがツンとデレのバランスが取れていて良いということですね。勉強になりました(何この感想)。

武心

 マスターヨーダを師と仰ぐ万乗先生が、己の信じる正しい「武の心」の形をマンガとして表現した渾身の作品・「武心」が、ついに今回で最終回に。最期の最期で父と同じ境地に達し、自分の命を賭けても守るべき人を守るのが自分の使命なのだと覚悟を決めた流星を、父の形見が守ってくれた! というベタな展開でしたが、でもベタだからこそこのマンガは面白いので、これはこれで超オッケーです。
 そんな感じで、個人的には面白く読めていたこのマンガでしたけど、さすがに長期連載は無理でしたね。残念。万乗先生の次回作に期待します。

 あと、コミックス4巻の表紙はたいへんにあざといので、みんな一度見ておくが良いと思いました。

Posted at 19:18 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/02/10

■でもやっぱり自転車で一日で東京から下田まで行くのは無理だと思う(サンデー10号感想)

クロスゲーム

 あだち充先生のマンガは、普通だったら「新キャラ登場! 恋のライバル出現!」みたいな演出をするところを、あえて毎回淡々としたムードを保ち続けなら次々ともの凄い展開を飄々と繰り出すところが恐ろしいです。

結界師

 サンデー最強の母の座を狙う新キャラ・良守母こと守美子さんがついに登場したと思った途端、マトモに顔を出さずにそのまま龍に乗って退場。まだアタシが動く時期ではないのヨ! ということなのでしょうか。どこまで大物感を醸し出せば気が済むのでしょうかこの人。
 逆に言えば、再び守美子さんが登場した時こそ、烏森の謎を巡る本当の戦いが始まるのだ! みたいなことになりそうですが。

 あと時音は良守に対して「あんたら何か似てる」と言ってますが、個人的には守美子さんの遺伝子を最も色濃く受け継いでいるのは長男の正守のような気がします。なんかあの人放浪癖ありそうだし。あと見た目と裏腹に策士なところというか、底意地が悪そうなところは三男の利守に受け継がれたと思われます。良守が受け継いだのはそれ以外の、なんか性格が大雑把でいい加減なところ?

 母親が恋しい盛りの14歳の中学生を「マザコン」呼ばわりする時音は容赦がないなあ。

金色のガッシュ!

 どくさいスイッチー!(水田わさびヴォイスで)

 清麿がアホのビンタをおみまいされている間に、魔界は「どくさいスイッチ」やり放題みたいな、大変な世界になっていたよ! みたいな話に。「王になれば理想の世界を作れる」=人間関係を自分の好きなように再構築することができる、というのは面白いというか、何かリアルで生臭いです。
 「金色のガッシュ!」のメインターゲットはあくまで低年齢読者だと思われますが、こういう話をクライマックスの展開に持ってくるということは、ドラえもんの「どくさいスイッチ」のエピソードが作られた時代から現在に至るまで、子供が人間関係で苦労しているのは全く変わっていないということなのでしょう。多分。

イフリート

 悪人を凍殺する時、ニナミが別に脱がなくてもいいのにわざわざ服のジッパーを下ろしておっぱいの谷間を見せつけるのは、何か必然性があってのことなのでしょうか。皮膚が露出している方が温度が下がるとか何とか。あるいは、あれは単に彼女のポリシーなのか。露出がポリシー。
 どっちにしろ、半脱ぎ状態で膝立ちしている彼女はたいへんにエロいので、私としては大歓迎です。この調子で、いつかは世にあまねく半脱ぎフェチの方々をも唸らせるような存在になって頂きたい所存であります。

 ストーリーの方は、これまではヒートアップするユウがニナミに冷やされてクールダウンするパターンでしたが、今回は逆に冷えすぎたニナミをユウが暖めるというパターンで来ましたね。物語のラストで今回の依頼人が周囲の支えで救われるのと、ニナミがユウに救われるのがシンクロしているのも良かったです。
 たまにはこういうことも書かないと、「エロいシーンだけ見て喜んでる」と誤解されかねないので書いてみたがどうだろう。

マリンハンター

 少年サンデー本誌の読み切り、サンデー超増刊の読み切り、を経てついに短期連載の形で三度我々の前に表すことになった「マリンハンター」。掲載誌は違っても、魚の力を融合した「フィッシュハーフ」と呼ばれる者達が戦うバトルファンタジー、という基本路線は変わることなく継続しているところからするに、作者はこの物語に相当入れ込んでいるように感じます。

 とりあえず感想ですが、顎が尻状になっている敵の名前を「アゴシリー」と紹介しているコマで吹きそうになりました。いくらコブダイの能力を持ったキャラだとは言え、色々な意味であんまり過ぎます。
 あと、ヒロインは見てくれはともかく態度が激しくアレ気味なために、なんかもの凄く頭が悪い子に見えてしまって感情移入を疎外されてしまうのも辛いところ。名前が「グッピー」なので、もしかしたら彼女もグッピーのフィッシュハーフだったりするのでしょうか。ああ見えて彼女も一度に何百匹も子供を産んだり、産んだ自分の子供を食べてしまったりするのでしょうか。海洋世界はあなどれませんね!(まちがい)

メルオメガ

 ゲルダを失ってカイは弱くなったか? ! 断じて! みたいな感じで、カイがゲルダの死を乗り越えて成長したことを提示するエピソードでした。先輩格のナナシから「たった一晩でずいぶん男の顔になったやないか」と言われることで昨日の自分の行動や経験を肯定されるシーンは、定番の流れではありますがやっぱり読んでいてグッと来ます。今後は、この経験を踏まえて更にカイが成長していくようなエピソードを読んでみたいですね。

 そんなアレでゲルダと一夜限りの経験をして色々な意味でオトナになっちゃったカイに、同郷のガールフレンドのエリサはますますメロメロになっちゃったみたいであり、船の上で「私達ずっと一緒なんだから!」と遠回しにプロポースをする始末ですよ。でも、ゲルダのことを想って海の遠くを眺め続けるカイは、エリサの方を振り向きもせずに「うん」と気のない返事をするばかり。
 以上の展開を以て、「メルオメガ」のエリサはサンデーにおける報われない女性キャラランキングに名乗りを上げる資格を得たと判断しました。ゲルダとは違う意味で可哀想な子です(ひどい)。

あいこら

 己のフェチを刺激するパーツを持つ者は、どんなことがあっても必ず守る! 例えそれが犯罪者であっても! 罪を憎んでフェチを憎まず!
 というのがこのマンガのテーマである以上、今回のハチベエの行動も全て肯定されるのです。相変わらず凄いマンガだ。

RANGEMAN

 大塚を四つんばいにさせてその背中に乗る妄想をしてゾクゾクしている風香がエロくて仕方がありません。
 大塚君の人生は、風香をソッチの趣味に目覚めさせることに最大の意味があるのではないかと思いました。いいなあ大塚君(いいのか)。

Posted at 15:58 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/02/03

■ゲルダ追悼記念・サンデー9号感想

ダレン・シャン

 せっかくの巻頭カラーを、デビーとダレンのデートではなく、あえて逆さ釣りで怯えるエブラたんとそれを眺めてゲヘゲヘしてる変態マーロックの描写に費やしてしまうセンスに、心から敬意を表したいと思います。低年齢路線を取る以上は、男の子が本当に好きなのは美少女ではなく汚な臭くて不気味なモノであるという本質をサンデーは忘れてはいけないと思います。

 あと今週のダレンですが、如何にも義理で付き合ってる感が見え見えのデビーの家族との食事シーンと、エブラを助けようと下水道を奔走する時の必死な姿との対比が面白かったです。ダレンが本当に愛しているのはやっぱり(略)。

結界師

 カードゲーム第二弾の時音の能力って地味に強くないですか! カード引かれることを考えると相手は時音を弾くのを躊躇するはずですし、自キャラに時音を弾かせれば毎ターン追加ドローですよ! カードを引きまくって素早くコンボを決めろ!(場違いなコメント)

 本編の方ですが、次回はいよいよ良守母の登場っぽいですね。土地神クラスの龍を前座に使い、登場まで二週間も引っ張る演出をするからには、かなりの大物と見て間違いなさそう。「GS美神」の『村枝の紅ユリ』横島母、「ARMS」の『笑う牝豹』高槻母に続く、武闘派最強ママさんキャラの座を狙う気まんまんです。絶対なんか凄い異名を持ってそうこの人。次回からの大暴れに期待。
 でも、現在のサンデーにおける個人的最強ママさんキャラの座に位置している「ハヤテのごとく」のヒナギク義母もなかなか手強いですよ! あのボケっぷりや若作りっぷりはもはや芸術の域! ゆめゆめ侮るなかれ! いやしかし、真の最強母キャラは畑先生の母上の律子さんなのかも知れませんが! 畑先生がアシスタントを募集する際に「僕の母親の手料理が毎日食べられるので栄養が偏る心配はありません」と宣伝するくらいですから、相当強いことは間違いありません! 現実の母には勝てない!

兄ふんじゃった!

 そんなアレでサンデーにおける母キャラ戦線にも異変が発生しそうな雲行きなのですが、それに先駆けて「」がやってくれました。女装ネタは時々やらかしてるこのマンガですけど、女装した上でに扮するのは割と新機軸なのではないかと思われます。最強の母の座を狙っているのは、良守母や畑先生母だけではないということなのでしょうか。「絶チル」の葵ママもうかうかしていられませんね(何)。

史上最強の弟子ケンイチ

 結局、今回は乳首券が配給されなかったみたいですね。残念!(そこか)

メルオメガ

 ゲルダ死んだー!

 先週まではゲルダが助かってカイの仲間になること間違いなしな展開だったのですが、今週で急転。今度は、ゲルダカイを助ける代わりに自らが犠牲となって散る展開になってしまいました。いやもう凄いショックです。
 いやその、「暗い過去を背負った陰気で内気で垂れ目」というストライクゾーンを直撃するキャラがもの凄い死に方をしたからショックってのも勿論あるんですけど、それ以上に「この人のまっすぐな視線の先に、私の行きたい場所があるんだ」や「カイの言葉、やさしくて…私うれしくて」といった、「自らの命を賭けてもカイを守ろう」と決意するに至ったゲルダの心理に説得力を持たせる演出を散りばめて散々メロメロにさせた挙げ句、「私も…カイと行きたかった」と最高の笑顔でカイに自分の気持ちを伝え、彼を助けた上で儚く散華させるストーリー展開がお見事。完璧すぎます。ここまでされたら、ゲルダの「死」を納得するしかありません。

 今回のエピソードで、ゲルダは正ヒロインどころか、カイにとってのファム・ファタル的な存在にまで昇華されたと言えます。もし自分がカイの立場だったら、ゲルダに操を立てて一生童貞を誓うくらいの勢いですよ! 今週の「メルオメガ」はホントに凄かったです!
 でも、なんかちょっと生き返りそうな死に方だったけどな!(だいなし)

ブリザードアクセル

 「湖すら引き裂く破壊力!

 四回転半ジャンプの凄さを、湖の氷を破壊することで表現。
 フィギィアスケートマンガの演出方法としては何かが根本的に間違ってる気もしますが、「これはすごい」感だけは伝わって来るので良しとします。少年マンガの世界においては、主人公がスランプを脱出するためにはこれくらいやらないと読者に納得してもらえないんだなあ。大変だなあ。

武心

 今週の「メルオメガ」ではヒロイン格のゲルダがカイを守るために自分の命を投げ打ちましたが、ヒロインどころか登場人物の全てが「一人一殺」の潔い決意を持って次々と散華したくて仕方がない行動を取るのが「武心」というマンガなのです。そんなマンガなので、イザという時は犬でさえも散ることに躊躇はないのです! みたいな勢いで、今週はついに真弓の飼い犬のハリーが真弓を守る形で死亡。
 自分が真弓を守って散るために最適なタイミングをあえて待ち受けていたような、絶妙なタイミングで箱から飛び出して爆弾魔を押さえ込むハリーの姿を見ていると、万乗先生デザインの変な犬と言えども色々とわきまえてるなあ! と思いました。

読み切り:三つ星CLUB

 読み切り三連発企画の最期は、谷古宇剛氏作の料理マンガ。話としては基本に忠実で判りやすい作りで安心して読める漫画だなと思いましたが、でもサンデーにおける料理マンガはあの「焼きたて! ジャぱん」と比較させる立場に立たされることを考えると、ちょっと辛いのかも(比較するなや)。
 週刊少年漫画雑誌における料理マンガって、個人的には成功しているマンガが少ない印象があるのですが、成功作である「ジャぱん」とか「鉄板のジャン」とかを考えると、料理マンガって普通のことをやっていても厳しいジャンルなのかも知れません。

Posted at 17:46 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/01/27

■コナミは「ハヤテ」のカードゲームを作るべきだと思います(サンデー8号感想)

ハヤテのごとく!

 受験シーズンに合わせて執事検定をやらかすとか、アニメ化が決定して調子に乗ってる最近の「ハヤテ」。
 アニメがいつどこで放映されるかはまだ正式には発表されていませんが、現在テレビ東京系で日曜10時からやってる「メルヘブン」の後番組になるのではないか? との噂が出てます。「メルヘブン」は、記憶喪失になったドロシーが現代日本の財閥のお嬢さまに拾われてそこでメイドとして仕えさせ、彼女にメイド服を着せてお嬢さま相手に「おねえさま」と言わせた上、そのお嬢さまとTVA版「マリみて」最終話のラストシーンを彷彿とさせる抱擁をするエピソードを作るなど、実は結構好き勝手やってるアニメというイメージがあるので、同じ制作会社が作るのであれば「ハヤテ」も期待できるアニメになりそう。楽しみです。

 今回はアニメ化記念ということで「スーパービュー踊り子号で行く伊豆温泉旅行」の巻であり、静岡県出身の私としてもハヤテご一行が地元にやってくるのは嬉しい限りなのですが、でも静岡ではテレビ東京が映らないので「ハヤテ」が観られません。テレ東のアニメを観るためだけにCATVと契約したあの頃の思い出がよみがえる!(うるさいよ)
 静岡はそんなアレな状況なので、三千院家の力で静岡にもぜひテレ東のネット局を作って下さい。新幹線のぞみの停車駅や空港といったインフラ整備よりも、まずはアニメを見せろ! が静岡県民の総意です。

ダレン・シャン

 ダレンから変わらぬを告白され、咳き込んで照れを隠すクレプスリーが激しく萌えです。
 デビーもエブラもカワイイですけど、やっぱりこの作品はクレプスリー×ダレンがメインだよなあ。リバ可。

結界師

 サンデー6号の予告には「次回は新展開カラー! 烏森に空からトンデモない物が落ちてきて…」と書かれていましたが、サンデーで「空から落ちてくるトンデモない物」と言えばラムちゃんであることは自明であり、即ち次の「結界師」はきっと人間じゃない女の子が空から降ってくる話になるに違いないと思っていたんですけど、実際に降ってきたのは人間じゃない女の子ではなくでした。
 人間じゃないところしか一致してない! あんまりだ!(あんまりなのはむしろ自分です)

 あと今回は良守がやたらと頭脳派宣言してましたが、これはきっとアニメ版でコナン君から「この謎だけは結界術では解けない!」とか「妖ショータイムから謎解きショータイムに!」とか毎週「名探偵コナン」の前座扱いされるようなことを言われていることにムカついてるからに違いないと思いました。耐えろ良守。

メルオメガ

 「独りで悩んで苦しんでる友達の力になりたいんだ!
  一緒に行こうゲルダ!

 「フラレた女は口説き落としやすい」の理論を使って、故郷を失って心が揺れていたゲルダをカイが見事に口説き落としたエピソードでした。主人公達それぞれに負けられない理由があると、やっぱり物語に重みが出てきますよね。前作の「MAR」はその辺が弱かった感があるのですが、「メルオメガ」はその辺を上手く改善してストーリーに織り込んでいるなあという印象です。
 後は、ゲルダがカイの仲間に加わったことにより、一応ヒロイン役と思われているエリサの動向が気になります。どう考えてもエリサよりもゲルダの方が正ヒロイン度が高いので、このままではエリサの立場が危うくなるのは確実。嫉妬したエリサがゲルダの靴に画鋲を入れるとか、そういう展開にならないかなあ(なりません)。

妖逆門

 巫女の格好で粘液まみれになった隠岐清の姿に不意を付かれました。
 まさか「妖逆門」でローションプレイが出てくるなんて、なかなか侮れませんな!(まちがい)

RANGEMAN

 「女の子と付き合うということはつまり…こんな風に恐ろしいほどお金がかかるということだろう?

 いや奥田さんそれ恋でも何でもないですから! 単にタカられてるだけですから!
 奥田さん程のイケメンですら「金がなければ恋もできない」と信じ込んでしまう恋愛資本主義は、やっぱりよくない! と思いました。

 その奥田の見てくれに惚れちゃってる千代ちゃんや、レンジマンの見てくれに惚れちゃった今週出てきたツインテールの子は、果たして彼女たちが憧れている者の内面をも愛することができるのか! 「RANGEMAN」が訴えたいテーマが見えて来た気がする!(ホントかよ)

読み切り:クナイ伝

 普段は小さい子がオトナの姿になって大活躍するってパターンは、なんか「暗号名はBF」を思い出させます(サンデー的には不吉な連想)。

 そんなアレで、知る人ぞ知る緒里たばさ氏がついに本誌に登場。以前サンデー超増刊に載った「クナイ伝」のサンデー向け版の様です。
 話としてはやや詰め込み気味というか、台詞での説明が過多な印象は受けましたが(特に後半部分)、主人公のクナイ君を始めとしたメインキャラクターはどれも魅力がありますし、何より作者の中では彼らのキャラクターがキチンと固まっている印象があるので、かなり「連載」を狙ってる感が強い作品だなあと思います。

 もしこれが連載になったら、きっと毎回いづなちゃんが変な忍術でヒドい目に遭う系の話になりそう。犬になった彼女の姿にはたいそうグッと来たので、ぜひこの路線でお願いします。

Posted at 14:15 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/01/21

■サンデー7号感想追記分

あいこら

 先週は女を三股賭けするヒドい男だったハチベエが、今週になると「バカ」が付く程に桜子を愛している純愛男のように見えます。おかしいな?
 井上マジック炸裂! エンジョイ&エキサイティング!

己棲虫

 かつてサンデー超増刊に掲載された個人的注目作「己棲虫」が、ついにサンデー本誌に登場。超増刊に載った時は「マンガとしては面白いんだけど、『寄生虫』という存在そのものが少年誌とは相容れないので本誌に載るのは無理だろうなあ」と思っていたのですが、まさか本当に載ってしまうとは驚きです。「蟲師」のアニメが高い評価を受けている今、虫がイケる! という判断が働いたのでしょうか。「ムシキング」に寄生虫が登場する時代も近いですね!(遠いと思います)

 そんなアレはともかく、今回も寄生虫を題材にした独特のグロい雰囲気は健在。口から肌から処構わず人体から沸いて出てくる虫の数々の描写は相変わらず良いです。読むと体が痒くなること請け合い。勿論いい意味で。
 ストーリーは、少年誌向けということもあってか割と単純化されたものになっており、超増刊の頃よりも人間関係のドロドロさが少なめに感じたのがちょっと残念でしたが、このマンガは「虫がわんさか出て来て不気味だけど、でもちょっといい話」というアピールにはなったと思います。個人的には好きなタイプのマンガなので、再登場を期待したいところ。

Posted at 09:46 in マンガ::週刊少年サンデー |

■「アホのビンタをおみまいよ!」(三石琴乃ヴォイスで)サンデー7号感想

金色のガッシュ

 「こうして、清麿の『答えを出す者』の能力は消えた…

 勢いで作ってしまった新設定が後々になって都合が悪くなるというのは長期連載マンガではよくあることなのですけど、「都合が悪くなったからなかったことにする」とあえて決断し、更にそれをネタした1話のエピソードを作成、かつそれを全てギャグ(というか不条理マンガ)にしてしまった雷句先生のマンガ家としての才能の凄まじさに脅威を覚えました。
 あと、これを誌面に載せたサンデー編集部もすごいです。先週の「ジャぱん」最終回といい今週の「ガッシュ」といい、少年サンデーが目指す低年齢路線に沿ってさえいれば何をやっても許すよ! という意気込みを感じさせます。

イフリート

 前回は、ユウとニナミがあれだけアダルティな雰囲気を醸しているにもかかわらずまだヤッてない関係だったことにショックを受けましたが、今回はユウがニナミを「まだ人間のフリだけでもしていたい」とか言ってベッドに誘って(以下略)! みたいな展開になったのでビックリしました。この雑誌は低年齢路線を目指す少年サンデーなので、寝床での描写が「添い寝」で止まっているのがたいへんに残念です。カタそうな顔してるのに、ユウ君はその気になるのが早いなあ!(まちがい)

 あとニナミは格好もエロいんですけど、ユウに対する接し方が抱きついたりとか抱きしめたりとかいちいちエロく、しかもそういう接触をすることが設定上で裏付けられているので不自然さが全くないところが良いですね。それに、ユウに対して好意をむき出しにしており、常にデレデレしているのも良いです。この二人の相性の良さは、肉体的にも精神的にも性的にも最高レベルなのではないのでしょうか。
 そういう視線で、今後もこのマンガを読んでいきたいと思いました。この二人の行く末が楽しみです。

ハヤテのごとく!

 「結界師」のCM枠で、例の「ハヤテ」のショートアニメを見ました。ナギの声のハマリっぷりに感動。釘宮! 釘宮!(オタっぽく連呼)
 あと、アニメ内でのマリアさんの役割は「着替えしているところにハヤテが入ってきてキャー」みたいなことをされるのが最大の存在意義の、いわゆるセクハラ要員っぽいです。やっぱり彼女はそういう人なのね。アニメになっても、やっぱりマリアさんはかわいそうな人です。

 そしてそれを反映してか、今週のサンデーでも「隣のハヤテにお尻を触られたと誤解する」という役を与えられてました。要するに汚れ役です。どこまでも悲しい役が似合う女性ですよね彼女。連載が始まった頃は、仮にも主人公の憧れの女性という役回りだったはずなのですが、今ではすっかりこんな感じに。
 でも、だからこそ今では、人気アンケートで二位というポジションを手に入れられたのです。これからもどんどん汚れ役を引き受け、報われないキャラになって下さい(ひどい)。

メルオメガ

 「ゲルダの笑った顔、ぜったいカワイイと思う!

 ついにカイとゲルダの、共に生まれ育った故郷を失った者同士の宿命の戦いが開始された! と思ったら、なんかいきなりカイがゲルダを口説きにかかってますよ! ただの直情まっすぐ君かと思っていたカイが、ここに来ていきなり搦め手を! ゲルダにときめいたのかカイ! 同郷のガールフレンドはほったらかしかカイ!
 それに対し、ゲルダは明らかに動揺! ちょっと前はタッグを組んでたパートナーの男子が告白してきた時に「何を言ってるの」と一撃で切って捨てた冷徹なゲルダが、カイに対しては動揺を隠しきれない! 垂れ目気味の瞳も開く勢いだ! 脈か! 脈ありなのか! フラグ立っちゃったか! どうなっちゃうのこの二人!

 いやその、要するにゲルダはツボです。そうかーオレは不幸を背負った垂れ目キャラ萌えだったのかー

Posted at 01:36 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/01/16

■「シランくん」への突っ込みを書いてるサンデー感想サイトはここだけ!(サンデー6号感想)

シランくん

 サンデーに突如として登場した謎の新コラム「シランくん」。今回は石油枯渇の話。
 「およそ50年で地球上の石油が全て汲み尽くされる可能性がある」みたいな話はおそらく誰もが聞いたことがあると思いますが、自分が子供だった頃は確か「あと20~30年で枯渇」とかそんなこと言ってた気がします。50年ってことは、何か延びてるじゃん! やったね!(単純)

 それで現在推定されている石油の埋蔵量についてですが、「石油 枯渇」のキーワードで検索するとトップに出てくるThe Economist誌の記事「底なしのビールジョッキ」の翻訳山形浩生氏のサイトによると、原油の掘削・抽出技術の進歩などによって石油の埋蔵量は減るどころかどんどん増加しており、すぐに石油が枯渇するようなことはないとの見通しが示されています。むしろ「あと50年で枯渇」どころか、「今後 20 年から 50 年にわたり市場に供給されている原油の量は、どう見積もっても無限に等しい」と断言するコメントまである始末。
 少なくとも今回の「シランくん」で出てきたような、「近未来に石油が枯渇→服の材料である合成繊維が作れなくなる→みんな裸になる」という楽しい未来がやってくるようなことにはならないっぽいですよ。よかったねシランくん。

 石油に代表される化石燃料に関しては、上記の検索で出てくるサイトを調べて頂ければ判るように(埋蔵量の推測も含めて)色々と政治的な思惑なんかが絡んでグデグデな話になってしまっているのがアレなのですが、だからと言って今回のシランくんの結論のような「(石油が枯渇するのは)石油を大量消費している先進国の人間全員が犯人」なんて文明社会の否定に走るよりは、これらのグデグデな問題を技術開発への支援や政治的解決方法の模索などの手段で改善を試みる努力をしてみるのが、文明人としての前向きな態度のではないのかなあ、とか思いました。何より石油がなければサンデーも読めなくなりますしね。
 シランくんもサンデーの登場人物なら、絶望的な未来が提示されても決して立ち向かうことを諦めない「絶チル」の皆本を見習え! とかエラそうなこと言っておわり。

Posted at 00:14 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/01/14

■「ボクらは正月気分を抜かない!」は今年の座右の銘にしたい名コピーだと思ったサンデー6号感想(ポジティブ版)

金色のガッシュ!

 中学生の頃、「お前は将来何になりたい?」という質問に「ライトノベル作家」と答えたことがある人は挙手!(挨拶)

 自分は二十歳になる前くらいまで考えてました。こんにちは。
 で、中田先生改めTMリーがサラリーマンライフの安定性を熱弁しているシーンは、諸般の事情で何度も転職を経験している現役サラリーマンとしてちょっとモニョモニョしてしまいましたが、私が抱いていた「ファウード編が終わったことで、作者のテンションが下がってしまったんじゃないか?」という懸念は、『将来は妖怪になりたい』と答えた鈴木さんとそれに対するTMリーのリアクションを見たことで完全に払拭されました。雷句先生のギャグセンスは相変わらず侮れません。

結界師

 「なんなのこの状況…
  最悪…最悪だわ!! とくにあたしのポジション!

 時音さんが、やっと自分が置かれている状況を把握した!

 ツンデレも度が過ぎるとタダの嫌な女になってしまいますけど、今回は「ふとしたきっかけから幼なじみの男の子が成長していたことに気付き、彼にちょっとときめいてしまう」という少女マンガの定番的なメソッドを適応することで、どうにか正ヒロインとしての面目を保ったみたいです。
 その調子で、良守相手につかず離れずの微妙な関係をキープすることに気を使うのだ時音さん! 『良守の憧れの女性』の位置を維持できないと、正ヒロインとしての立場がなくなっちゃうぞ時音さん! ツンとデレのバランスが大事ですよ時音さん! 頑張れ時音さん!

 あと、「恋敵が分身して二人になって勝てそうにない」という理由で良守を諦めた樹里亜も、何かちょっと判定基準がおかしい気がするのですが、元々恋に落ちる判定基準がおかしい女性だったので、これはこれでアリなのかも知れません。
 さすがに彼女の出番はこれで終わりでしょうけど、ホントに面白いキャラでしたね。「結界師」の世界にはこれまでこの手のキャラが存在していなかったので、尚更新鮮でした。彼女の登場が人気投票以降であったことが心底悔やまれます。

GOLDEN AGE

 「なんたって今日のオレは、超絶好調だからよ!」「おお…絶好調にがついた!」「超絶だぜ!
 「いよっしゃあー! 激! 超絶好調!」「おお! がついた!」「近江さん!!

 バカだ! 近江君はバカだ! が付く程の超絶バカだ!
 「GOLDEN AGE」さいこう! っていうか近江君さいこう! 超さいこう! いいぞいいぞもっとやれ!

ハヤテのごとく!

 ヒナギク1位でハヤテがハーマイオニー込みで2位、マリア、ナギ、伊澄、咲夜と続くランキング結果は至って順当だと思います。
 でも、11位に1コマしか出て来ていないファーザーが出て来たのには驚きました。みんな「モテモテ王国」のことがホントに今も大好きなんですね! 「ハヤテ」の人気投票なのに、久米田先生よりもファー様の方が人気あるなんてビックリにょ!(そういう問題か)

イフリート

 「イフリート」の主人公カップルであるユウとニナミは二人でいると大変にエロいというか、今のサンデーにおいて唯一「性」の臭いを感じさせるカップルだと思っていたので、この二人が実はヤッてないことを今週知ってショックを受けました。まだそんなに清い、「ラブひな」に例えたらコミックス3巻レベル程度の関係に過ぎなかっただなんて!
 っていうか何やってるのよユウ! ただでさえエロいニナミがあんなエロく迫っているってのに! もしかして、ユウはもしヤッちゃったら勢い余って発火しちゃって女性もろとも全身火傷しちゃうのでヤろうと思っても実はデキないとか、そういう裏設定があったりするんですか!(これは少年サンデーです)

Posted at 00:18 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/01/08

■サンデー2+3号/4+5号感想(覚悟完了版)

焼きたて! ジャぱん

地球は守られた…だが、権利関係は…!?
 次号、感動の最終話!!

 最終話の前に権利関係をネタに煽られるマンガは、おそらく空前にして絶後だと思われます。
 あと、陸地が水没しないからといっても地球温暖化そのものが解決した訳ではないので、ぶっちゃけて言えば実は問題は何も解決していないのではないか? という気もしてくるのですが、このマンガに対してはもう何を突っ込んでも「でも、『ジャぱん』がやることだから仕方がない」という言葉で何となく「じゃあ仕方ないよね」と納得させられてしまう存在になってしまった以上、もう何を言っても仕方がありません。

 つまり「焼きたて! ジャぱん」というマンガは、ついに無敵の境地に達したのです。あらゆる批判も批評も無意味と化してしまう、という意味においての無敵です。  料理とそれを食べた者のリアクションの主従を逆転させることで料理マンガのセオリーと戦い、大麻の効能を謳い上げることで一般社会のモラルと戦い、堂々と他のマンガやアニメやゲームのキャラクターをパロディ化することで著作権と戦い、マンガ制作におけるあらゆる障害と戦い続けた結果、ついに「ジャぱん」はあらゆるものに対する自由を手にする存在となりました。あらゆる制約を破り続けることで、ついに「ジャぱん」は唯一無二の作品となったのです。
 全てを超越した作品となった以上、そのマンガがマンガとして面白いのかどうかといったことは、もはやどうでも良い問題なのです。

 橋口先生は、一体何と戦っているのか。そして、何を勝ち得たのか。
 最終回を刮目して待ちたい所存です。

武心

 ローゼンバッハ公国に話が移ってから、出てくる登場人物がみんな異様に潔すぎることで俄然面白くなってきた感がある「武心」。今回は極限まで追いつめられたイングラム王女が流星を守るために自ら銃を手に持つことで、己もまた覚悟を完了させた武心を持つ者であることを証明することに成功しました。
 そりゃまあ、自分の盾となって死んだ流星パパがあそこまで潔い死に様をしてしまった以上、もはやそう簡単には死ぬ訳には行かないですよね。これも一種のトラウマ?

 正直、このマンガがもう一度越年するのは非常に厳しい状況だとは思うんですけど、このマンガももう「マンガとして普通に面白い」とかどうとかいう領域を超えてしまっているような気がしてならないので、この調子で出来る限り突っ走って欲しいと思います。万乗先生の心意気を、私はもっと読みたいのです!
 二つ無き身を惜しまずに、我が身は進む仁のため! たった三文字の不退転、それが心の花である! みたいな勢いで頑張れ万乗先生。「覚悟のススメ」からの引用ですが!

シランくん

 今回は食糧自給率の話。日本の食糧自給率は先進国の中でもかなり低いという話は時折見かけますが、日本の食糧自給率を北朝鮮と比較して「北朝鮮よりも低いからヤバい」というロジックで危険性を訴える論法は初めて見ました。それって、単に日本は足りない食料を海外から輸入できるけど、北朝鮮はそれができないから「自給率」の数字が結果的に上がっているだけの話なんじゃないの? という気がするんだけどどうだろう(参考:北朝鮮の食料自給率に関する記事)。
 それに食料自給率の低さを提示して農業に対する危機感を煽るよりは、「外国との貿易をもっと活発にしよう」とか「日本の農業にもっと国際競争力を持たせよう」とかという方に話を持って行く方が建設的だと思います。将来を担う子供が読むことを狙っているなら尚更。社会に対して絶望するのは、久米田先生のマンガの主人公だけで十分ですよ!

 この手の「危機感を煽ってウケを取る」ことを狙ったタイプの記事って、どうも好きになれません。サンデー大丈夫?(←煽り)

Posted at 16:06 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/01/06

■サンデー2+3号/4+5号感想(今年の注目作版)

ハヤテのごとく!

 2+3号のコナンワールドといい、4+5号のゴーストスィーパーワールドといい、なんかもう「ハヤテのごとく!」はやろうと思えばどんなシチュエーションの下ででもキャラクターを自在に動かしてお話を作れるマンガになったんだなあ、とつくづく感じました。どれだけおかしな状況下でもちゃんとストーリーが成立しているのは、登場するキャラクターの個性やキャラ同士の人間関係が確立している証拠です。
 真面目な話、「ハヤテのごとく!」というマンガは、80年代に「うる星やつら」、90年代に「GS美神極楽大作戦!!」が雑誌内で果たした役割を継承するタイプの長期連載型コメディーマンガに成長する可能性が、かなり高いのではないかと思っています。2000年代のサンデーを代表するマンガは「ハヤテのごとく!」で決まりですよ! 去年のサンデーは「ハヤテ」でもってたようなものですからね! いやマジで! 畑先生はサンデーを代表する漫画家だなあ! 師匠の久米田先生はサンデーでもマガジンでも常に闇の道を歩き続けていますけど、畑先生は違う! 畑先生は光の道を歩く漫画家です! 今年は「ハヤテ」もアニメ化するしね!(公然の秘密)

 そして連載が長期化すれば、やがては「ハヤテ」も「美神」の終盤みたいになんか話がグデグデ気味になりつつ何となく連載が終了、その後に次回作の連載を始めても「『ハヤテのごとく!2』はまだなんですか? 新連載はいいから『ハヤテ』の続きを描いて下さい!」と前作のファンから延々と言われ続けるようになるに違いありません。ファンのわがままに永遠に耐え続けろ畑先生! 超人気漫画家は辛いね!(失礼)

ダレン・シャン

 はじめてのチュウ! 君とチュウ!
 デビーとのファーストキスのためだけにヴァンパイアの超能力を活用するダレンに、少年のとしての正しい情熱のかけ方を見ました。女の子のことで頭が一杯な思春期の男の子は、チュウのためなら空だって飛べるさ! 徹夜明けでデートだってするさ! みたいな心意気です。

 「ダレン・シャン」は、今のサンデーの中で最も少年マンガらしい少年マンガなのかも知れません。このマンガも、今年のサンデーの中軸を支える作品になるのではないのでしょうか。
 連載が始まった頃は、まさかここまでこのマンガが面白くなるとは思っていませんでしたよ(失礼)。

GOLDEN AGE

 今年のサンデーを支える作品という意味では、なんか「GOLDEN AGE」もその中に入るのではないかという気がムリムリして来るのが不思議です。マンガとしてはとにかく近江君のキャラクターが異様に面白いのが特徴で、彼を唯君がいじったり、小波がからかったり、浦田や蓮葉が世話を焼いたりすることでコントが成立するのがこのマンガの基本構造だと思われます(コント?)。
 サッカーマンガとしても「近江君の潜在能力を目覚めさせて彼をパワーアップさせてチームを勝利に導く」という明確な目的ができていますし、何よりメインキャラの近江君のキャラそのものに十分弄られる余地が残されていますので、このマンガはひょっとしたら今年最大の成長株になる可能性があるのではないのでしょうか。

 にしても、「不可能と思えるような困難な状況に放り込まれることで、逆に近江君のリズムと集中力は最高のレベルに達したんだ」って、これって要するに「ドカベン」の岩鬼の悪球打ちみたいなものですよね。成長する毎にどんどん近江君はフットボーラーとしておかしくなりますなあ。おいしいなあ近江君。

Posted at 13:21 in マンガ::週刊少年サンデー |

2007/01/02

■サンデー2+3号/4+5号感想(断片版)

※とりあえず、書いた側からアップして行きます

イフリート

 このマンガを読んで「ブラックエンジェルズ」を思い出してしまう私は、もう長く生き過ぎてしまったのかも知れません。
 こんにちは(挨拶)。

 第一話・第二話ともに、やられ役の悪人達のあまりに判りやすい雑魚っぷりが読んでいてちょっと気になりましたが、話によると主人公の灼熱+極寒コンピは何らかの組織の手によってこんな体にされてしまったということなので、いずれはその組織から送り込まれた超人達と超人バトルを繰り広げるような展開になるに違いない! と勝手に期待してます。
 また、作者の吉田正紀先生の前作「グランドライナー」は、魅力的な女性キャラが何人も登場しながらもイマイチ活躍できていなかった感があるので、今度はもうブリブリ女性キャラを動かして活躍させて欲しい所存です。それにしても、ニナミの格好はエロいな! 期待できそう!(短絡)

結界師

 新キャラクターである「六本木樹理亜」という素っ頓狂な名前を見て、思わずジュリアナ東京のことを思い出してしまいました。あの頃、私はあの近くで仕事してたんですよ。リアルに「GS美神」の美神令子みたいなおかしな恰好をしてるお姉さま方が、あの近辺を群れを成してウヨウヨしてたんですよ。みんな陽気に楽しく狂っていた時代。そんな平和な時代が日本にもあったんですよ。
 そんなバブル景気の頃に生まれた子供が、今ではもう高校に入る時代になったってことなんですよね。やっぱり、もう私は長く生き過ぎてしまったのかも知れません。

 そして本編ですが、ここんところ見せ場に恵まれなかった時音が久しぶりに目立つ話が来たと思ったら、こんな話ですか! みたいなエピソードに。しかも、今回の恋のライバル(語弊)であるところの六本木樹理亜があまりにキャラが立ちすぎているせいで、なんか時音さんが劣勢気味です。通常の3倍どころか20倍のスピードで良守を追いつめる樹理亜の姿は、既にギャグマンガの領域に突入しています。シリアスな少年向け活劇マンガであるはずの「結界師」のイメージさえもぶっ壊して暴走する樹理亜! このままではアニメが大人気放送中の「結界師」が、テレビじゃ映せないような破廉恥ラブコメマンガになってしまうことは確実! 良守が樹理亜の毒牙にかかってしまった以上、もはや奴を止められるのは時音だけ!
 もし「結界師」がラブコメマンガになっちゃったら、間違いなく時音さんは良守をいつまでもガキ扱いしてバカにし続ける、性格の悪いイヤな女の役になっちゃいますよ!(もうなってますが) ヒロインの牙城を守る意味でもがんばれ時音!

金色のガッシュ

 「オレはあいつらに…愛を受けていた…
 朝日を見ながら本当の意味での「愛」に目覚めるシーンをサンデーで読んだのは、「拳児」の最終回以来です。例えが古いですね。

 そんなアレでファウード編がついに完結。雷句先生が骨折した影響で椎名先生のスケジュールが狂ってしまい雷句先生が椎名先生のところにケーキを持って参上した事件などを筆頭に色々なことがあったこのエピソードでしたが、個人的にはやはり清麿が生まれ変わった途端に仁王立ちの決めポーズで登場して文字通りの魔神モードと化して大暴れし、読者から「それはもしかしてギャグで(ry」と総ツッコミを食らったシーンが忘れられません。
 その後、彼には「答えを出す者(アンサートーカー)」なる称号が与えられることになるのですが、魔神になって暴れたことに比べればそんなことはもはやどうでもいい領域です。

 今後の焦点は、生身の状態でファウードと対等にやりあったブラゴとガッシュの決戦になるんじゃないかと思うんですけど、現時点ではブラゴとガッシュの実力は伯仲していると思って良いでしょう。そうなると、勝負を決するのはパートナーの実力ということに。
 果たしてシェリーは、魔神モードと化して面白おかしくなっちゃった清麿に、面白さで対抗することができるのか否か。その辺に注目して行きたい。いや別に「ガッシュ」はギャグマンガじゃないはずなんだけど。

Posted at 23:34 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/12/09

■002,028,106(サンデー07年1号感想)

結界師

 人気投票のキャラクターの選び方が、異様に細かすぎてビビりました。比較的どうでもいい妖怪が沢山登場しているのはともかくとして、三能先生に取り憑いている三匹の蛇(ロクサーヌ・シモーヌ・ジョセフィーヌ)をそれぞれ分割して独立したキャラクターとして扱っているのは、さすがにやりすぎなのではないかと思います。
 投票できるキャラクターの枠は三人だけなので、この三匹で投票枠を埋めてウケを取れ! と読者を誘っているのか。それとも、この企画の担当編集者は、誌面に隙間があると落ち着かないのでどうしても枠を埋めなければ気が済まないという、強迫観念の持ち主だったのか。今後の展開が気になります(展開?)。

 ストーリーの方は、良守が烏森の地のことを感情を持った一つの人格のように扱っているところが面白いです。
 このマンガの真のヒロインは、時音ではなく烏森なのかも知れないと思いました。

ダレン・シャン

 ちょっと前までは実の妹にハァハァしていた初心なダレンに、いきなりかわいいガールフレンドが! 「女の子ってなんてやっかいなんだろう」だなんて、何か一端の彼女持ち男子みたいな生意気なこと言ってますよ彼! バンパイアになれば女子からもモテるということなのか!

 それはともかく、今回出てきたデビーは何かいいですね。素直に「可愛い」と思える子です。ごく自然にダレンを振り回す明るい性格や、「女の子はね、自分から男の子を誘うようなことはしないの!」という台詞に象徴されるこの年頃特有のちょっとおませな行動なんかが、たいへんに魅力的です。闇の世界に生きることを覚悟したダレンとは対極的な世界にいる、明るくてかわいくて元気なキャラクターですね。
 ここんところ、なんか性格がどっかしらひねくれた少女キャラが出てくるマンガ(絶チルとか)ばっかり読んでる気がするので、デビーのような普通に可愛いキャラが出てくると安心します。

うえきの法則+

 みんな大好き「うえきの法則」の福地先生が、久しぶりに帰って来たよ! つうことで、サンデー07年1号最大の目玉は文句なしでこのマンガ。「うえき+」のこれまでのあらすじは先週号で説明したから、もはやこれ以上の解説は不要! と言わんばかりに、いきなり崖っぷちのシーンから連載を再開する思い切りの良さは流石です。
 しかし今思えば、次回の展開がもの凄く気になる重要なシーンで連載が途切れていたんですねコレ。この止まりっぷりは、もはや専門用語で言うところのレイニー止め級と言っても過言ではありません(比較するな)。

 で、個人的に連載休止前の「うえき+」で最も気になっていたのは、ソラが常に食べてるハンバーガーの欠け方がコマによって一様ではないところ(マンガ内の時間経過とハンバーガーの減り方に一貫性がないため、まるでソラがコマ毎に新しいハンバーガーを食べているように見える)であり、それ故に「やっぱり福地先生は調子悪いのかな?」と思っていたりしたのですが、今回の「うえき+」ではその辺どうかと申せば、やっぱりまだちょっと大きさや形に小さな矛盾が見受けられる箇所がありました。
 福地先生の早期の復調に期待します(←嫌な読者)。

ハヤテのごとく!

 ナギがハヤテのベッドでシーツや枕の臭いを嗅ぐという行動に出なかったところに、畑先生のナギに対する愛情の深さを感じました。
 あと、毎週バックステージを更新し続ける畑先生は、私もおかしい凄すぎると思います。

犬夜叉

 新たなる仙人系じじいキャラ・薬老毒仙が登場。更に今回は、サブレギュラーじじいキャラであるところの刀々斎や冥加じいちゃんまで登場するという、じじいわんさかコメディーとでも言うべき心ときめくストーリーが繰り広げられました。高橋留美子先生のマンガに出てくるじじいキャラが大好きな私はもう大喜びです。じじい萌え。
 次回作はじじいが主人公のマンガを描いてくれないものでしょうか。

あいこら

 「思いっきり遠回しに、告白してんのとかわらなくね?
 遠回しでなくても告白していると思います。

 そんなアレで、今回は弓雁に恋する川谷君がハチベエを恋のライバルとして認めるまでの話だったのですが、ちょっと読み方を変えると「川谷君がハチベエを意識するようになっちゃった」系の話と解釈することが可能です(可能にするな)。
 あと、今回もまたヒドイ目にあった弓雁ちゃんでしたけど、「ヒドイ目に遭うと魅力がアップする」という彼女の傾向がどんどん加速しているように思えてなりません。

最強! 都立あおい坂高校野球部

 「あいつと夏の最後までいきたい!

 右京と野球を続けたいというみんなの気持ちが一つとなり、実力以上の力を発揮する。いま、右京はあお高野球部みんなのアイドルとなったのです。
 このマンガのヒロインは右京で決定。

武心

 城内の掃除を担当していると思しき、黒髪のメイドさんが気になります。一見すると、自分の持ち場の掃除のことしか気にしていない堅物以外の何者でもない彼女ですが、相手が流星であろうが暗殺者であろうが自分のペースに持ち込んでしまうしたたかさは、彼女がただ者でない伏線であるような気がしてなりません。何より、彼女は普通のメイドにしては眼光が鋭すぎます。
 国王が暗殺者から常に狙われるような王宮でメイドをしているからには、やはり彼女もまた武の心を持つ強者なのかも知れません。実は彼女は王家に仕えるメイドの間で密かに伝承されているローゼンバッハ流メイド活殺拳の使い手だったとか、そういう展開を超希望。万乗先生ならやってくれるはず!

シランくん

 しりあがり寿先生デザインのコナン君のバッタモノが出てくるっていうから、てっきり「名探偵コナン」を激しくグダグダにした、「真実は一つとは限らない!」とかそういうノリのブラックユーモア溢れるコーナーになるかと思っていたのですが、実際読んでみたらなんか割と普通の子供向けの反体制系時事講座っぽいです。「夕刊ゲンダイ」の1面の記事をマイルドにしたみたいな感じ。そんなこっちゃ、この分野のパイオニアたる久米田先生の「さよなら絶望先生」には勝てませんよ!
 まあでも、「国債は買うと国が利息が付けてお金を返してくれる、国民にとっても魅力のある投資の対象なんだ! 国債の金融商品としてのメリットを、株や定期預金と比較してみよう!」とかやり始めると全然違う企画になるので、少年誌としてはこの程度でちょうど良いのかも知れません。

Posted at 23:46 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/12/02

■少年サンデーの目指す低年齢路線を改めて検証します(サンデー52号感想)

ワイルドライフ

クラスの話題を独占するのは、我らがサンデーだッ!!」(表紙より)

 少年サンデーは、まだ低年齢路線を目指すことを諦めていなかった!

金色のガッシュ!

 ついに対ゼオン編完結。実力的には拮抗していると思われる両者でしたが、多くの仲間達に支えられて王家の証である「バオウ」の力を制御することに成功し、かつ自分の本の主であるデュフォーの凍てついた心をも溶かしたガッシュの力をゼオンが認め、自らガッシュに膝を屈するという形になりました。
 そんな感動的なエピソードの今回でしたけど、個人的にはガッシュ父と母にあまりに物理的な体格差があったため、「この二人はいったいどうやって繁殖してゼオンとガッシュを作ったのだろうか?」ということがどうしても気になってしまい、最後まで物語に集中することができませんでした。
 低年齢路線…(己の手を見つめながら)

ハヤテのごとく!

 今週のタイガ坊ちゃんの可愛らしさは異常。そのうち女装するようになると思います彼。
 少年マンガとオタク向けマンガの橋渡し的な存在意義を持つ「ハヤテのごとく」としては、現代オタク業界には「こんな可愛い子が女の子のはずがない」という思想がトレンドとして存在することを、よい子のみんなにも教えてあげる必要がありますからね!

 ストーリーの方は相変わらず畑先生独特のセンスが炸裂しており、桂先生というこの漫画最強のダメ人間が主人公であったにも関わらず、姉思いのヒナギクさんのおかげでたいへんにハートフルなシナリオに仕上がっていると思いました。

結界師

 「結界師」今週最高の萌えポイントは?

  1. 操ちゃんの泣き顔
  2. お姫さま抱っこされる箱田
  3. 暗闇で目が光る奥久尼

 自分は3.です。

メルオメガ

 常に眉をひそめて陰気な表情をしているゲルダのことが、最近気になって仕方ありません。
 一見すると気弱そうに見える彼女ですが、以前「お前のことが好きだ」とか言い出したパートナーのモラスクを「何言ってるの」とあっけなく見捨てる冷酷さを持ち合わせているところが侮れません。ツンレデとか素直クールとか、そういうステレオタイプな性格設定を超越した何かを感じさせるキャラだと思います。また、地味ながらも絶対領域を装備しているところも油断できません。
 Wikipediaの記載を読むと、ゲルダと主人公のカイは、共に「雪の女王」から名前を持ってきたキャラクターみたいですね。ということは、今後彼女はカイと何か関係を持つ最重要キャラに成長する可能性は十分あり得ると思われます。今後はその辺に期待しながら読んでいきたい所存です。

 あと全然関係ないですが、「雪の女王」というとNHKアニメ版第19話『マッチ売りの少女』における大谷育江ヴォイスのマッチ売りの少女のいたいけさ加減と報われなさ加減が最高に泣かすので、よい子のみんなはクリスマスになったら『マッチ売りの少女』の録画を見て、この世にはどうにも救いようがない辛い悲劇も存在することを知り、人の善意の限界と無力さにうち拉がれてわんわん泣くが良いと思いました。
 キッズアニメの話とかしてちょっと低年齢路線に迎合してみたがどうか。

史上最強の弟子ケンイチ

 車椅子拳法!

 これはキた! 久々にキタよ! これは凄い!
 なんというかこう、正しい少年マンガを読んだって気がしてたいへんに清々しい気持ちになれました。

RANGEMAN

 レッド大塚の恋に対する一途なバカさこそが、この世界を救う原動力となるのだ! というこの作品における最大のテーマを高らかに謳い上げた、感動のエピソードだと思いました。いやマジで。
 ある意味、これも極めて正しい少年マンガの姿なのではないのでしょうか。

あいこら

 そんな感じで少年サンデーの目指す低年齢路線の鱗片が伺えた今週のサンデーだったのですが、その路線に似つかわしくないマンガが二つありました。そのうちの一つが「あいこら」です。
 今回は川谷君が妄想する「ハチベエに襲われる弓雁ちゃん」のシーンが二回出てきますが、この二回とも大変にいやらしいので困ります。というか使えます。特に二枚目がヤバいです。この絵の弓雁ちゃんの表情のエロさは、もうただ事じゃないですよ! 弓雁ちゃんは不幸な目に遭えば遭う程どんどん美しくなる、困ったタイプの美少女キャラだったのか! これはヤバい! ちょっとトイレ行って来る!(サンデーを持ちながら)

焼きたて! ジャぱん

 そしてもう一つは「焼きたて! ジャぱん」に出てきた褐色美少女ミーシャ。ベッドの中でパンツ1枚の姿で潜んで夜這いをかまそうとしていたという、直球極まりない展開でした。彼女がパンツを履いてたのは、少年サンデーの少年誌としての最後の理性の表れ以外の何者でもありませんが、しかしパンツ履いているにも関わらずこんなにエロいというのは何事か! 何事なのか! ちょっとトイレ行って来る!(またか)

 橋口先生は元々スレンダー美少女の描写には定評があったのですが、久しぶりにその実力を発揮できる展開が出てきたなあと思いました。
 ストーリー本体の方は、もはや突っ込む行為自体が無粋なので突っ込みません。

Posted at 23:06 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/11/25

■流星ママみたいな女性と結婚したいサンデー51号感想

ダレン・シャン

 「ダレンに会えて良かった」というサムの最期の言葉を聞きながらダレンが血を啜って泣き叫ぶシーンが印象的でした。しかもその時のダレンの眼が完全に吸血鬼のソレになっているところが、このシーンの持つ凄みが強調されていて更に良いです。このシーンを絵にできただけでも、「ダレン」を漫画化した甲斐があったのではないのでしょうか。
 「ダレン・シャン」の原作者のダレン・シャンさん(ややこしい)は日本のマンガとかが大好きな人というか、要するにオタクな人だと聞いたことがあるんですけど、きっとこのシーンを読んだらオタクっぽく大満足して頂けるんじゃないかと思いました。オタク冥利に尽きるとは、まさにこのことですよ! 良かったですねダレンさん!(エラそう)

GOLDEN AGE

 自身のパートナーの条件として「獣のような激しさ」と「自分のプレーを読み取る繊細な心」を持ち合わせている人を上げた唯君ですが、これは即ち近江君のことを指していることは明白。「GOLDEN AGE」という作品は唯君が近江君を自分好みのパートナーに育成(唯君が求めているのは「獣」なので、むしろ調教)していく様を描いていく大河サッカードラマであることが、改めて提示されたエピソードだったと言えるのではないのでしょうか。
 にしても、近江君の「ここであきらめたらオレのプライドが許さねえ!」は面白すぎます。こんなカッコイイ台詞をこんなマヌケなシチュエーションで平気で使える彼のキャラクターの天然っぷりは素晴らしいです。調教しがいがありますね。

結界師

 ストーリー的には、あの強大な黒兜をも簡単に壊してしまえる程に強力な上、良守に黒兜を倒す力を与えようとするなどといった「意志」らしきものをも持ち合わせている烏森の力の不気味さの一端が提示されたという意味において有意義な回でしたが、肝心の時音側のエピソードは「時音にビビった箱使い弟が勝手に撤退、時音があっけなく脱出して終わり」というヨンボリしたもので終わってしまいました。ここんとこ地味な時音さんが久しぶりに大暴れする展開を期待していた向き(オレとか)にとっては、何だか大変残念な結果に。
 良守が(連載初期のように)しきりに時音の身体を心配していたのは、現在連載初期のエピソードを放映中のアニメ版に対するフォローなのでしょうか。ここだけ時音がヒロインっぽかったです。良かったですね時音さん(良いように聞こえない)。

 なお、箱使い弟が潜んでいた部屋はかつてあの兄弟が生活していた部屋のようなのですが、座布団は二つあるけど布団や枕が一つしかないのが、ちょっと気になります。あの兄弟は同じ布団と枕で一緒に寝ていたのでしょうか。であれば、弟が兄を失って怒るのも仕方ないと思います。広がる妄想。

助けて! フラワーマン

 「北斗の拳」の掟に従って本来なら不細工なザコキャラでなければならない不良のモヒカンが美形って、こりゃまた一体どういうことですか!
 世紀末救世主伝説を超えて生き残ったモヒカンキャラのニューウェーブを見た!

あいこら

 友達相手に「あいつのことなんか別に好きじゃない」と虚勢を張ってドツボに嵌るというストーリーは、少年マンガの世界では基本的には男性キャラがやることだと思うんですけど、あえて性別を逆転させることでツンデレ桜子がそのツンっぷり故にハチベエを窮地に追い込んでしまうことになるエピソードに仕立てたのが面白かったです。こういう話も作れるマンガなんだなと感心。
 確かに単純なハチベエなら、いくらヒドいことされても簡単に回復できますからね! 使いやすいキャラだなあハチベエ!(ひどい)

 後はラストシーンの弓雁ちゃんですが、これはヤバいです。弓雁のあの目は、間違いなく人を殺す覚悟を持った者の目です。井上和郎先生のマンガでこんな瞳を持ったキャラが出てきたのは、「美鳥の日々」のサンディの夜這いシーン以来なのではないのでしょうか。
 井上先生は普段は変態マンガを描いているにも関わらず、時折キャラにこういう目をさせることがあるので侮れません。

焼きたて! ジャぱん

 今週の話を描き始めた時、もしかしたら橋口先生はまだ黒マントの中身を何も考えていないのでは? と思いました(感想)。

ブリザードアクセル

 吹雪と六花のラブラブエピソードもついに終結。ここまでゲロ甘なラブロマンスをサンデーで読める機会はもうそうそうないのではないかという気もしますし、何より結果はともかく決勝戦までやって欲しかったと思うとこの展開はちょっと残念ですが、これ以上やるとフィギィアスケートマンガとしての限界を更に突き抜けてしまいかねないことを考えると、この辺がちょうど良い潮時だったのかもしれません。

聖結晶アルバトロス

 サンデーの巻末間際、いわゆる名誉席の常連だったみんな大好き「聖結晶アルバトロス」も、ついにここで最終回。紛う事なき立派な打ち切り最終回でした。ここまで堂々と「俺達の戦いは始まったばかりだ!」的な話をされると、むしろ清々しさが漂って来ます。言うなればアルバトロス大往生。

 思い出してみれば、読み切り版(アルバトロスが宝石泥棒だった奴)は正直なところ「いくら何でもこれはヤバい!」と思わざるを得ない内容だったり、連載版の初期は中身よりもアルバトロスの裸マントが話題になったりと、色々と前途多難を予想させるマンガだったにも関わらず、連載が進むに連れてどんどん「正統派ファンタジー格闘マンガ」のスタイルを確立、作者が経験を積んで成長して行くのが読んでいても実感できる作品だったと思います。
 もし、まだサンデー超増刊が月刊誌として健在だったら、おそらくそちらに移行しても連載を継続させる価値はあるマンガだと思うのですが、歴史に「もし」は許されない以上、ここでの連載終了もやむなしでしょう。

 何にしろ、若木先生おつかれさまでした。次回作を期待します。

参考

 →HoneyDipped

 Webサンデーで触れていた、若木民喜先生のブログ。
 今頃はきっと、何だかんだ言いながらもDOAX2をやり込んでいるに違いありません。

Posted at 13:27 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/11/21

■サンデー50号感想(遅れました版)

結界師

 黒兜を操作して街を破壊できるゲームがあったら買います(感想)。

ダレン・シャン

 あまりに今の展開が少年マンガとして緊迫極まっているので、ついに原作(小説版2巻)を本屋で立ち読みしてしまいました。
 そしたら、なんかホントにそのまんまだったよ! RVの腕ちょんぱも、今回のサム残酷ショーも、本当にマンガと一緒だったよ! すげえ! 「ダレン・シャン」すげえ!
 「マンガが面白くて原作読んだらオレの負け」ルールに従い、私は今週ダレン・シャンに全面敗北を喫してしまいました。「ダレン・シャン」原作小説版は、小学館から絶賛発売中! 汚くて臭くて不気味なモノが大好きなよい子のみんなは、「ダレン」をモリモリ読んで闇の世界を垣間見て震えるが良いと思うよ!(←巧妙なアフィリエイト)

 血を飲むことを拒否していたヴァンパイアが血を飲むエピソードの重要さ加減については、伝説のTVアニメ版「ヘルシング」におけるセラスのアレで重々承知している世代の私としては、次回のダレンの行動がマンガ版ではどのように描写されるのか注目して行きたい所存です。

焼きたて!ジャぱん

 時折「今の『ジャぱん』のどこが面白いのか判らない」という感想を見かけますが、そういった方には「考えるな、感じるんだ」という截拳道(ジークンドー)の心意気でこのマンガに臨んでみることをオススメします。
 今の「ジャぱん」は様々な奇跡的な経緯をたどってこのような結末を迎えることになった、存在自体が奇跡的なマンガなのです。「奇跡」とは通常なら決して起こりえない常識の埒外から生じるものである以上、理論的に「ジャぱん」とは何かを追求しようとしても無意味なのです。ただ感じて悟りを得ることこそが、「ジャぱん」の面白さを知ることに繋がるのです。一介の料理マンガとして終わることなく、悟りの境地を切り開いて伝説を造り上げた「ジャぱん」に栄光あれ! なのです。

 通常のロジックであればこのマンガも幕引きが近いはずなのですが、「ジャぱん」には通常のロジックが通用しないから恐ろしいですね。

武心

 流星パパがいきなりイングラム王女の盾となって死亡。
 今回のパパの死に様に関しては、いくらボディーガードの仕事は身体を張って主人を守ることであるとは言うものの、よりによって首で標を受けることはないんじゃない? 素直に腕を伸ばした方が良かったのでは? と、サンデーを読んだ人全てが突っ込んだに違いありませんが、この辺は「Zガンダム」でフォウがカミーユを庇うためにあえて頭部で攻撃を受けて死んでしまったのと同様の「如何にキャラを印象的に散らせるか」という演出の話なので、ここは素直に「パパかっこいいなあ」と感心するのが良き万乗ファンとしての勤めなのではないかと思われます。
 首に刺さった相手の飛び道具を引っこ抜いて投げ返すパパさいこう! 息子に対して「別れには笑顔が相応しい」と言い張って無理矢理笑わせるパパさいこう! 散り際の微笑みが見事なパパさいこう!

 徐々に「武心」も、存在自体が奇跡であるレベルのマンガに近付いてきました。良いことです

ハルノクニ

 思想や信教の自由や多様性が保証されていることこそが、その社会が本当に成熟しているかどうかを推し量ることができる重要な証となる――と私は思うのですが、「世界に冠たるべき美しい我が国に相応しくない奴はぬっ殺す!」と叫ぶ榊首相と、「豊かでなくても平和な生活を満ち足りて過ごせる国になろう!」と叫ぶハルにゃんが同列に存在することができる今の日本って、別にそんな悪い国じゃないじゃん? みんなそんなにカリカリしなくても良いじゃん? 「ハヤテのごとく」第36話のサブタイトル・『現在が大事だ!! 現在を守ろう!! 「世界を革命しない力」!』を我が国の国是としても別に構わないじゃん? とか思いました。
 作品の趣旨に反した、たいへんに後ろ向きの感想で申し訳ない。

 何はともあれ、現代社会の意識を背景とした社会派作品を週間少年マンガ誌に掲載し、無事に連載を完結させたことは素晴らしいと思います。
 おつかれさまでした。

Posted at 13:45 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/11/12

■愛をわしづかめ! サンデー49号感想

ダレン・シャン

 我が国が誇るホンモノの環境戦士・ムツゴロウさんこと畑正憲氏は、かつてライオンに指を噛み千切られても全く動ずることなかったばかりか、「こんなかわいいライオンにだったら、指だけでなく体全部を食われたっていい」とまで語ったと伝えられていますが、環境戦士RVには到底そのような真似はできなかった模様。自分が助けようとした動物に両腕を噛み千切られたくらいで発狂してしまうなんて、RVはムツゴロウさんと比較すると所詮は動物愛護の精神においても小物に過ぎなかったということなのでしょう。
 「動物の解放」という題目を実現するのが如何に困難なことであるかを、RVは身を以て知ってしまう結果になってしまいました。さようならRV。そして教訓をありがとう(ひどい)。

 そんなRVの余計なおせっかいで、余計に事態は悪化。サムを巡るウルフマンとダレンの戦いはもはや避けられなくなって来ましたが、明らかにダレンは劣勢です。以前クレスプリーが言っていた「ヴァンパイアが血を飲んだ人間は、ヴァンパイアの中で永遠に生き続ける」という言葉が、ますます重みを持って来る展開に。さようならサム! そしてありがとう!(きめつけ)

結界師

 アニメ版では「あたしがヒロインよ! ヒロインなのヨ!」みたいな感じで良守(および視聴者)相手にブリブリ言わせている時音さんですけど、マンガ版の方ではすっかり不憫な立場に立たされてます。今週なんか、閉じこめられた壁とにらめっこしただけで出番が終わりという有様ですよ。良守が大怪物相手に大立ち回りを見せ、烏森の力を得て更にパワーアップを果たそうとするなどますます主人公らしい活躍をしたのとは、あまりにも対照的です。
 この調子だと、人気の面でも時音のパワーアップ版とも言える刃鳥さんに奪われかねません。というか刃鳥さんって、普段は裏会実働部隊サブリーダーとしてツンツンした態度を取っているけど、正守と二人っきりの時はデレデレしたい! とか思ってる系のツンデレキャラに、鍛えればなれそうな気がしませんか皆さん。時音あやうし。超あやうし。がんばれ正ヒロイン。

ハヤテのごとく

 ハヤテの感想を書いてあるサイトを読むと、最近とみにおっぱいが目立つようになった上に料理上手というスキルまで披露した咲夜に関する話題は多いのですが、ネコミミでハヤテを籠絡しようとしたマリアさんに関する話題はあまり(というかほとんど)みかけないような気がします。
 「ハヤテ」界におけるもっとも報われない女性キャラって、やっぱりマリアさんなのではないのでしょうか。でも、今回の「おひまをいただくニャン!」なんて、世のOLが退職する時に上司に言って欲しい台詞ナンバーワンクラスの破壊力ですよ! がんばれマリアさん!

 そして、やっぱりマリアさんは、メカハヤテと結婚した方が良いと思います。

あいこら

 ハチベエがフェチを捨てられないのは最初から判っていたことなので、今回のストーリーは冒頭から結論に至るまで全てが予定調和的な展開であった、と言えばそれまでのエピソードだったのですが、とにかくハチベエをフェチの側に戻そうとする連中のやることなすことがあまりに面白過ぎるので、それだけで十分楽しめました。

 特にヤバいのが、科学部の辰巳与一郎。彼の科学技術力の高さは、あの伝説の3Dメガネの回で彼が弓雁ちゃんのおっぱいを見たいがためだけに「服が透けて見えるメガネ」を開発してしまったところからも伺い知ることができますが、そんな彼が技術力の全てを結集して作ったのが、よりによって「ミラクルバスト付きエプロン月野弓雁モデル」であるというバカっぷり。つけて良しもんで良しはさんで良しですよ。はさむって。はさむってアンタ。「愛はここだ! 愛をわしづかめ!」 わしづかめってアンタ。
 そんな一連の気が狂った(良い意味で)騒動の果てに出てきたのが、フェチ界の相田みつをこと油坂先輩が放った名言「フェチは別腹」。恋愛だけが正しい愛の形だと信じ込んでいるこの世界に、フェチという概念を使って変革を起こそうと戦っている油阪先輩(=井上先生)だからこそ出てきた名台詞です。フェチ戦士油坂おそるべしであります。彼なら、例えフェチに両腕を食いちぎられても一向に動じないに違いないね!

 そんなアレな話だったので、「いきなり恋愛マンガに走るだなんて、井上和郎先生はどうかしてしまったのではないか」という懸念は、今回のエピソードで払拭されたのではないのでしょうか。ラブとフェチを融合させるために戦う井上先生の今後の活躍に期待します。

お坊サンバ

 数珠に念力を注入することでパワーが発動するって、それアンタ「GS美神極楽大作戦!!」の横島君の文珠!(ファンサイト要素)

 個人的には結構このノリは好きなので、読む分には問題ないです。サンデー本誌に出てきたこともあり、飯島浩介氏のマンガ特有のアクの強さもいくらか軽減されているみたいですしね(これでも)。
 このマンガにおける最大の問題は、これが「クロスゲーム」の代わりに連載されているということだと思います。

RANGEMAN

 今現実社会の日本において足りないもののは、エロ妄想で頭の中が一杯なドジっ娘の存在である! と、返す返すも思ってしまいました。

Posted at 12:50 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/11/05

■「アルバトロス」のユウキ母の可愛さはもはや異常の域(サンデー48号感想)

ダレン・シャン

 町内の図書館の書籍検索システムで「ダレン・シャン」全12巻のあらすじを読み、そのスケールの壮大さっぷりに驚愕している私ですがこんにちは。
 どのくらい壮大なスケールなのかと言えば、もしサンデー連載版「ダレン・シャン」が今のエピソードで終了してしまったとしたら、「俺達の戦いは始まったばかりだ!」という言葉を最期に10週で連載が打ち切られた週刊少年ジャンプのマンガの新人作家が脳内に抱いていた壮大な構想に匹敵するくらいの壮大さですよ(判りません)。
 というか、今やってるエピソードって、原作で言えばまだ2巻目みたいです。先が長い。

 「ダレン・シャン」が斯様に壮大な作品である以上、今回あっけなくダレンに撃退された環境戦士RVなどは、所詮は小物に過ぎないということだったみたいです。「人間がウルフマンのエサなら、人間が殺されても仕方がない!」とか言っておきながら、いざ自分が人間以上の存在であるダレンに殺されそうになると「寄るな化け物!」と言い出す偽善者っぷり。まさに小物。動物のためなら死ねるんじゃなかったのか!(RVは言ってません)
 それに比べると、サムは大物というか、自分のわがままが簡単に通ると思い込んでいる子供は無知であるが故に強いんだなあ、と思ってしまいます。ちょっと前まではダレンも同じことやってたかと思うと尚更です。

 あと、「人間なんかに僕たちの気持ちがわかるもんか!」っていうダレンの台詞は、今週の「絶対可憐チルドレン」における薫の「皆本はノーマルだからそんなことが言えるんだ!」にも通じている部分があると感じました。人とは異なる才能を持ってしまった超人が必ず抱える苦悩を、シチュエーションは異なりますがどちらも描いているように思えます。
 超人モノなら必ず直面するこの問題をどうやって乗り越えるのかに注目。でも、なんか「ダレン」の方は悲劇しか待っていない気がしますが。

結界師

 「まだいけます。今、背負ってるものの大きさ刻みつけましたから
 時音が囚われていると知った時は焦って拙攻に走ってしまっていた正守が、学校の外に広がる街を見て急に落ち着きを取り戻すシーンが印象的でした。オレが主人公だ! みたいな気概を感じます。さすがアニメになった作品の主人公はやる気が違う!
 オレが羽鳥さんなら、今頃は良守に惚れてるね! っていうか、例え奥久尼でも惚れる!(言い過ぎ)

ハヤテのごとく

 「GS美神極楽大作戦!!」でマリアが美神の下で働くことになり、マリアのあまりの有能さに嫉妬した横島が「機械がオラ達から仕事を奪うー!」とラッダイト運動的な泣き言を言い出すエピソードを思い出しました(ファンサイト要素)。

 「ハヤテ」のマリアさんは、このメカハヤテと結婚したらどうかと思った。

GOLDEN AGE

 「今回は白河の『魔法』はたしかになかったはず…こいつ…ただの策士ではないのか…
  計り知れない…!

 何を考えているのか判らない時の唯は、何も考えていない事の方が多いのではないか? と思いました。というか、この子は絶対深いことは何も考えてないね!(決めつけ)
 周囲が勝手に「何だか判らないけどとにかく凄そうだ!」と思うことそのものが、唯君のマジックなのかも知れません。

あいこら

 ラーブ! アーンド! コラージュ!(タイトル再確認)

 「フェチ修行のため連載をお休みします」という前代未聞の理由で連載を休んだ井上先生が、休載開けで始めた新展開がハチベエと桜子のラブラブ展開だったということで、読者の間で多少の動揺が広がっているように思えます。「もうすぐこのマンガは終わるのではないか?」という悲観的な意見も、ちらほら見受けられます。

 確かに、普通のラブコメマンガであれば「主人公がメインヒロインに告白して相思相愛に!」という展開はそのままラストになだれ込むのが常道なのですが、しかしこれは普通のラブコメマンガではなく、異常なフェチマンガであるところの「あいこら」なのです。しかも作者は、変態漫画家の第一人者の井上和郎先生。井上先生のマンガがこのまま素直かつ常道な路線でラブコメ一直線となるかと申さば、これは否! 断じて否! と申し上げるしかないのであります。むしろ、今回の展開で桜子が完全無欠なツンデレキャラと化したことで、更にフェチ的な要素に拍車がかかる可能性もあります。
 また、例え桜子がハチベエと相思相愛関係であろうとも、ハチベエを巡るパーツ女子達の戦いは終わった訳でも何でもなく、逆に「しかし! これは敗北を意味するのか?! 否! これは始まりなのだ!」という展開になるのは間違いありません。更に、桜子には過去に恋愛関係で友人とトラブルになっていじめられたというトラウマを抱えているので、それを乗り越えなければならないという障害もあります。それより何より、あのハチベエにマトモな恋愛ができるのかという大問題が(略)。

 前作「美鳥の日々」においても、セイジと(右手状態の)美鳥が相思相愛状態になってから「本当にこのままの関係で良いの?」と二人に問いかけるエピソードを通して二人が普通の男女の関係を築く決心をするまでを描いたりするなど、井上先生はそういう系統のストーリーを作る能力にも長けていることも忘れてはなりません。井上先生はただの変態漫画家ではなく、愛を描ける変態漫画家なのです。フェチとラブを等しく描ける天才的な変態漫画家・井上先生が描く今後の展開に期待したいですね!

 とか書いていきなり連載が終わったらやだなあ(だいなし)。

目次の質問
  • モリタイシ先生の答「言いにくいレベルの二次元のキャラなので言えません
  • 畑健二郎先生の答「ゴザ16世皇帝陛下

 二次元への愛における器の大きさで、畑先生の勝ち。

Posted at 00:03 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/10/28

■「結界師」アニメ第3話録画失敗記念・サンデー47号感想

結界師

 「結界師」で検索してこのサイトにたどり着いた皆さん、こんにちは!
 結界師で好きなノーマルカップリングは、正守×夜未です!(唐突)

 今回のマンガの方は、「黒兜に食べられる→再生→黒兜に食べられる」を何度も繰り返す、髪の妖怪の体当たり演技に心を打たれました。
 あと、黒兜そのものも妖怪としてカッコイイです。でっかい怪獣が建物の中から登場して破壊しながら大暴れするシチュエーションが大好きなんですよ私。やっぱ妖怪モノは、妖怪が格好良くないとね!

 しかし今週のサンデーは、応募者全員サービスの良守フィギィアのアレっぷりに全てを持って行かれた感があるので、本編が霞んでしまったのが残念です。耐えろ良守。

ダレン・シャン

 クレスプリーのダメ親父っぷりがどんどん愛らしくなってきました。友達からの無理なお願いをどうしようかという子供っぽい理由で悩んでるダレンよりも、そんな子供とどうやって関係を築いていいのか判らなくて悩むクレスプリーに感情移入してしまうなんて、身も心もすっかりオヤジだなあハハハ(笑えない)。
 そして環境戦士RVがヤバいです。彼からはホンモノの香りがしますよ! 「サイガアンテロープのためなら死ねる!」とか日常的に言ってそうでヤバいです! 動物たちを救うためなら人類をも絶滅させる勢いで戦うに違いない環境戦士の襲撃に対し、フリークス達が如何に立ち向かうか楽しみですネ!(だんだん方向性を間違えてきた)

助けて! フラワーマン

 リーゼント+グラサンという前時代的なヤンキーファッションの主人公が花屋をやってるギャップが作品世界の根幹を成しているこのマンガですが、個人的にはむしろ花屋のお姉さんの方が明らかに花屋でないような気がしてなりません。
 というか、何故彼女は、花屋に似つかわしくないあんな派手な恰好をしているのでしょうか。きっとここにも主人公と同様、何かもの凄い秘密があるに違いない! と思っているのですがどうか。思い込みすぎ?(そんな気がする)

MAJOR

 「『MAJOR』とは、吾郎が単身アメリカに乗り込んで見事父の敵を討つまでの過程を描いた、大河野球ドラマである!」と信じていた私の認識が、ついに粉々に砕け散ってしまいました。美しい物語に対して素直に感動できない自分がここにいます。べ、別にギブスンに対する桃子さんの態度に感動したって訳じゃないんだからね!

ハヤテのごとく!

 ボク達は、そんな若作りなマリアさんが大好きです。

あいこら

 今週のサンデーの感想を書いてるサイトを覗くと、ことごとく「こんなラブにひなってるマンガなんか『あいこら』じゃねえ! ラブはいらねえ! フェチを見せろ!」みたいな反応になってるのが面白かったです。ホント、みんなフェチが好きなのな!
 あと今回は、盃二が悩めるハチベエに対するアドバイスする友達役という、まるで常識人みたいなポジションに立っていたのも面白かったです。このマンガに出てくる男性キャラは、基本的に変態ばっかりだからなあ。

GOLDEN AGE

 蓮葉と浦田の間にフラグが!

 っていうか、もうこのマンガ、少年同士がフラグを立て合うマンガにしか読めません!
 たすけて!

ハルノクニ

 死ね! 死ね! 死ね死ね死ね死ね死んじまえ! 日本人は邪魔っけだ! 黄色い日本ぶっつぶせ! という、「死ね死ね団のテーマ」並に日本人を殺していきたい意気に溢れた榊総理の演説が素晴らしかったです。
 ここまで国民を弾圧する思想を持った指導者がサンデーに出てきたのは、「神聖モテモテ王国」のファーザー以来なのではないかと思います。自分がモテる為に他の男を皆殺しにするのも、自分が理想とする美しい国作りに邪魔な人間を皆殺しにするのも、客観的に見ればやってることにあんまり大差はないですよねー。

 頬を紅潮させた麗秘書官は萌え対象だと思いました(感想)。

武心

 「新章ロイヤルガード編」ってアンタそれ「一番湯のカナタ」!(ファンサイト要素)

 イングラム王女が出た時、かつて「ダンドー」を読んでいた人はまかり間違いなく「ラミアたんキター!(AA略)」と叫び声を上げたに違いないです。やっと「武心」にも、レザースーツでスライディングをかましてくれそうなキャラが! そうでなければ万乗先生のマンガじゃないよね!

Posted at 16:43 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/10/19

■生存報告+今週のハヤテ

 こんにちは!
 好きな「ネギま」のカップリングは相坂×朝倉です!(挨拶)

 というかお久しぶりです。
 最近は公私ともに色々と忙しく、また週末も出かけることが多くなって来ている関係で、今後はこれまでのような形でのサンデー感想を書くのが極めて難しい状況です。
 ですので、とりあえずしばらくの間は、短い形の感想を不定期でちまちまアップするスタイルでやってみようかと思います。

ハヤテのごとく!

 いつもサンデーは駅の売店で買って電車の中で読んでいるのですが、昨日駅のホームで電車を待っている間にさっき買ったばかりのサンデーを読もうと思っていたところ、自分の前に並んでいた人もサンデーを開いていたことに気付きました。
 当然のことながら開いていたページが目に入ったんですけど、何故かそこにはファーザーの姿が。よりによってそこは「ハヤテのごとく」の最終ページだったのです。サンデー46号最大のサプライズが、読む前からいきなり台無しに! ひどい! マリアさんひどい!(責任転嫁)

 モテモテ王国と言えば、ナギが一方的にあらすじをしゃべりまくるシーンも「神聖モテモテ王国」リスペクトネタですね。遙か以前に終わったマンガであるにも関わらず今も十分ネタとしてのインパクトを失わない、「モテモテ王国」の偉大さ加減がよく判ります。
 なので、小学館は「モテモテ王国」のコミックス未収禄話と、増刊時代の読み切りマンガ(「極道さんといっしょ!」等)を一つにまとめた単行本を、可及的速やかに出版するべきです。小学館は「モテモテ王国」を出版するために存在している出版社であることを忘れるな!

 あと、ハヤテの描いた「花の魔法少女ブリトニー」は、今週から始まった花屋が舞台の短期連載マンガに対して間接的にケンカ売ってるなあと思いました。「花屋が舞台のマンガを今作るなら、基本はコレだ! コレを超えるマンガを作ってみろ!」みたいな勢いで。
 ハヤテ(=畑先生)は「ある程度上手な絵で、そつのない話ならそこそこ入賞する」と申しておりますが、そんなマンガを作るのが如何に難しいことなのかは、サンデー超増刊を読めばよく判って頂けると思います。つまりこれは、畑先生から新人作家に対する、ひねくれた形での叱咤激励なのです。さすが、漫画賞の受賞経歴がまったくないにも関わらずスターダムにのし上がった畑先生はやることが違う!

 連載100話到達おめでとうございます(フォロー)。

Posted at 07:42 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/10/09

■落ち着きがない子は漫画家に適していることが判明したサンデー44号感想

史上最強の弟子ケンイチ

 アニメ版第一話を観ましたが、ケンイチの卑屈な行動が声優の関智一氏のスネ夫ヴォイスとピッタリとマッチし、彼の情けなさを一層引き立てることに成功していますね。今のマンガの方だと「ボクを信じて!」とか格好いいこと言ってる彼ですが、本来の彼はこういうキャラだったんだよなあと再認識した所存です。
 そして美羽の必殺技はホントに人が殺せそうというか、途中の首を捻りながら膝蹴りを入れたところで普通の人なら余裕で死ねると思われるので、よい子は真似してお友達に光鵬翼を試したりしないでネ!(できません)

結界師

 『よくも兄者を…地獄見せてやる

 一度倒した敵役の俳優を使い回し、「お前この前死んだはずだ!」と突っ込まれると「俺はその弟だ!」と言い返す伝説の『Gメン75』香港編メソッドを、まさか「結界師」で読めるとは思いませんでした。
 でも、彼の後先考えてない怒りっぷりを見る限り、なんか兄と同じ轍を踏んで再び自爆しそうな勢いですけどね。兄ふんじゃった!(上手いこと言った気分)

ハヤテのごとく

 好感度が上昇した結果、ヒナギクのハヤテに対する呼び方が「綾崎君」から「ハヤテ君」に変化。呼び名が名字から名前に変わるだなんて、何だかときメモみたいですね。Only Love!(アニメ版)

 その辺はともかく、今回のヒナギク編はキレイにまとまっていて良かったと思います。ヒナギクがハヤテの事を好きだと自覚して認めることが、彼女自身を過去の束縛から解き放って自身の成長を促すことに繋がっていたという、二人の関係を単なる恋愛感情に留まらないよりメタ的な意味を持たせた構成はお見事。
 ハヤテの「今も…怖いですか?」という問いかけに対する、ヒナギクの「怖いわ。でも…悪くない気分よ」という回答は、今のヒナギクに対するハヤテへの感情を表すと同時に、ハヤテに対する意識を自覚できるようになった自分自身に対する感想も込められていたのではないのでしょうか。

 こんな深い脚本を作れるようになっただなんて、畑先生はすごいなあと思いました(褒めてます)。

 『他にもヒナギクの待つ時計塔に遅れてきたせいで、ヒナギクと戦うことになったハヤテが、その最中、実は女装の呪いが解けていなくて、再び女装姿となりヒナギクとの戦うことを渋々承諾。』

今週のマンガ家BACKSTAGEの畑先生のコメントより引用

 しかし、このシーンだけは何としても読みたかったです。
 畑先生は今回描けなかったこのシーンを同人誌にして出すべき。

ダレン・シャン

 ほのぼの展開が続いて読者をほんわかさせたところで物語を急展開させ、読者をどん底に突き落とす。ドラマチックなストーリー構成手法における基本中の基本ですが、だからこそ効果的でもあります。今回登場したデズモンド・タイニーはこの物語におけるかなり重要な人物らしく、いよいよダレンの物語も本編に差し掛かってきたのかなという感じ。
 なんか、原作読んでた方がこのマンガもより面白く読めるんじゃないかという気になって来たよ! 小学館の狙いにハマりつつあるよオレ! ヤバい!(ヤバいのか)

あおい坂

 本当に監督抜きで勝っちゃったよ!
 鈴ねえ監督の采配よりも、ドリル教頭の涙の方が強い! という結論に! いいのかそれで!
 それで、いいのだ!

 少年マンガ的には心底正しい展開なので、この調子で決勝戦まで突っ走って下さい。

GOLDEN AGE

 ナリアちゃんとモヒカンの間にフラグが!
 蓮葉と橋本君の間にフラグが!
 浦田と近江の間にフラグが!

ネコなび

 水曜日の段階ではただ旗が立ってただけのペロ先生のサイトでしたが、その後は毎日姫ちゃんの写真を掲載したり、Webコミックの連載を始めるなど、日々順調にコンテンツが増えてるみたいで何よりです。

 個人的に評価したいのは日記ページがちゃんと「1日=1つのURL」となっていることで、これは即ち個々のページが「パーマリンク」(一意のURLが一意のコンテンツと結びついていることが保証されているリンクのこと。「固定リンク」とも言います)を持っていることを意味しています。こうすることで、ペロ先生の日記の個々のページに対するリンクを容易に張ることができるようになります。つまりはパーマリンクがあることで「みんな、10/4の姫ちゃんの写真は見た? マンガとソックリなんでビックリしちゃいましたよ! カワイイですね! テヘ!」みたいなエントリを書くことが簡単にできるようになる訳で、我々読者にとってよりペロ先生のサイトを話題にしやすくなるというメリットが生まれるのです。
 この「パーマリンク」は、所謂「Web2.0」時代における重要な概念の一つと言われています。

 サンデー公式サイトのマンガ家BACKSTAGEは優れたコンテンツなのですが、この「パーマリンク」という概念が存在していないため、URLと内容が一致しなくなるというデメリットがあります。具体的には、BACKSTAGEの最新記事は常にURLが一定であり、そのURLが指す内容は1週間単位で変わってしまうため、今週BACKSTAGEにリンクを張ってその内容に言及するエントリを書いても、来週になったらその言及がリンク先と一致しなくなってしまうのです。
 更に極端な例を挙げれば、「ネギま」の赤松健先生の日記は、個々の日付に対して直接リンクを張ることが不可能な作りになっています。このようなスタイルの日記ページは昔はよく見られましたけど、個々のエントリに「パーマリンク」が存在するのが普通なブログが主流となった今では時代にそぐわなくなりつつある、と申し上げざるを得ません。

 はからずも日記に「パーマリンク」を導入したペロ先生のサイトは、それだけ我々ブロガーにとってフレンドリーであると申せましょう。ペロ先生は判っていらっしゃる! 赤松健先生よりもススんでますよ! Web2.0っスよ先生!
 でもまあ、無料で使えるブログサービスやブログツールを利用すれば、パーマリンク付きの写真日記サイトなんて簡単に作れるんですけどね!(ドクロ)

あいこら

 虚栄心とプライドにまみれていた高貴な身分の女王様が真実の愛に目覚める、という感動的なエピソードのはずなのですが、普通の感動エピソードには絶対ならないところが、フェチを前面に掲げる「あいこら」のシステム的に優れた点だと思います。

 「次号、作者フェチ修行のため休載致します
 こんな理由で休んだ漫画家は、歴史上には存在しないと思われます。画期的だ!

Posted at 16:04 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/10/01

■合い言葉はBee。そういう時代を俺達は生きた。サンデー43号感想

ハヤテのごとく

 DVD収録時には時系列順の方が良いと思います(挨拶)。

 今回のエピソードの物語としてのポイントは、伊澄が「生徒会長さんは(武器を持つことによる感情の高ぶりも)完璧にコントロールできてたので大丈夫でしょう」とか言ってるその裏で、ヒナギクが感情を昂ぶらせてあられもない事を次々とハヤテに対してやらかしてしまっているところにあると思うのですが、まあとにかく今回はヒナギクさんの大活躍のおかげで最初から最後まで面白かったですね。合い言葉はBeeとか(そこかよ)。

結界師

 利発な操ちゃんが大活躍。サンデーにおける絶対可憐チルドレンの座を奪いかねない勢いで猛烈にカワイイですよこの子。さすがアニメになるマンガは勢いが違いますね! こんなエピソードを読まされちゃったら、いったいこれからどうしたら!(おちつけ)
 そして、そんな彼女に対して大人げなさを遺憾なく発揮している箱男も熱いです。っていうか、「箱男」と書くとなんか江戸川乱歩の猟奇小説の登場人物みたいだ。猟奇男対ゴスロリ少女。

 触手に襲われて「にゃー」とか言ってる閃ちゃんは萌え対象です。

クロスゲーム

 ここのところの展開は、登場人物達の心理を淡々と表現するあだち充作品の魅力が遺憾なく発揮されていると思います。
 何というかこう、勝負は戦う前から既に決している! みたいな雰囲気が熱いです。

ダレン・シャン

 『俺の蛇のハラと同じ味さ! なめてみろよ!

 蛇少年エブラがいきなりダレンにエロいアプローチを!
 舌をペロペロ出してダレンを挑発! エブラ君ってば、なんて積極的なんだ!(こういう読み取り方は自分でもどうかと思った)

ハルノクニ

 この世界のあまねく兵器が全部ネコ型だったら、きっと世界はもっと平和になれるのになあと思いました。

焼きたて! ジャぱん

 最大最後最強の敵との最終決戦を前に、続々と仲間達が主人公の元に集結! という少年漫画的には最高に熱い展開なはずなのですが、誌面から仄かに感じられるこの微妙な頭のおかしさは、一体どこからやって来るのでしょうか。

 「ジャぱん」連載開始最初の構造段階では、霧崎氏と東の決着方法は間違いなくこんな形ではなかったはずであり、今回の話を読んでいるとつくづく「ジャぱん」というマンガが如何に数奇な運命を辿ってしまった作品であったのかを、改めて思い知らされた気がします。即ち、現在の主観漫画誌の中で、最も連載マンガの深淵に近い位置にある作品。それが「ジャぱん」と言えましょう。
 「ジャぱん」を読む者は、その過程で自らがヒューパンと化さぬよう心せよ。おまえが長く「ジャぱん」を覗くならば、「ジャぱん」もまた等しくおまえを見返すのだ。――と、ニーチェも「善悪の彼岸」の中で言ってました(言ってません)。

聖結晶アルバトロス

 アイビスが死ぬ間際にユウキのことを!
 そんなに彼のことを愛していたのか!(まちがい)

Posted at 00:47 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/09/27

■サンデー42号感想

 お久しぶりです。忙しいです(近況)。
 先週号の簡単な感想を書きました。

犬夜叉

 他人の不幸をサイコメトリーして楽しむ趣味を持つ変態エスパーが敵だった! という話だったんですね(まちがい)。

史上最大の弟子ケンイチ

 アニメ版の声優がおかしなことになってますよ! なにこの豪華キャスト!
 ハーミットなんか「GS美神」の横島君じゃないですか!(そういう比喩はどうか)

メルオメガ

 ドロシー再登場よりも、主人公の幼なじみ女子のハイキックの美しさに萌えました。

ダレン・シャン

 生きるためにはいい歳して半ズボンのおっさんの血をも啜らなければならない、吸血鬼稼業の大変さを思い知りました。
 あと、クレスプリーがどんどんダレンに扶養してもらってるダメオヤジみたいになって行くのは萌え対象だと思います。親父萌え要素までもを仕込んでいたとは、さすがワールドワイドな児童小説は違う。

ハヤテのごとく

 「なんでハヤテを女装させたままヒナギクと対決させなかったんだー!」という女装ファンの魂の叫びが聞こえて来るような展開でした(幻聴)。
 というか、結局女装ってメインストーリーには絡まない、単なる読者サービスだったん?

ゴールデンエイジ

 『勝手にそんな事したら、あの性格悪い白河がオレをホケツにすんべ?
 すっかり唯君に心を支配されてる近江君が愛おしいです。

あおい坂高校野球部

 ラスト3ページは歴史に残る展開だと思います。

絶対可憐チルドレン

 カラーページに登場した格好良いパンドラの面々と、最後に登場した電磁波義兄弟の変態っぷりとのギャップが熱いです。兵部はテレビ映えする仲間だけを出演させたに違いありません。
 とりあえず、黒髪ツインテール少女の登場を希望。私の予想では、この娘は腹黒キャラだと思います。紫穂と一緒に葵を弄んで欲しいです。

 「もしかして何か…」というちさとの独白は、今後の展開への伏線になるのでしょうか。変態兄弟は「チルドレンの正体をバラす」とか言ってるしなあ(感想)。

ブリザードアクセル

 この回の小雪ちゃんのエロさ加減は尋常ではありません。ちょっと前まではにぎやかし担当のロリキャラだったはずの彼女に、一体何が!
 恋は女を変えるってホントだったのね!

武心

 ついに万乗パンツの封印が解かれた!

Posted at 07:53 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/09/18

■この世には二種類の人間がいる。石原さとみの袋とじグラビアを開封する人と、しない人だ。(サンデー41号感想)

結界師

 『この謎全て、私が解いてみせましょう
 真実は常に一つ!(キャッチフレーズ)
 奥久尼の法衣の中に入っているのは、サンデーで活躍中の少年名探偵のなれの果てみたいなクリーチャーなのではないかと思いました。身長もちょうどいいですしね(ですしね?)。

 そして、その箱の中に取り込まれた操ちゃんが早くも再登場してくるとは意外でした。しかも緊縛された状態で。
 この衝撃的な再登場シーン、そしてその状態から縄に仮初めの命を与えて難なく危機を脱出してしまう彼女の利発さが描写されたことで、一気にそういうのが大好きなマンガファンの間で彼女の人気が上昇したに違いありません。ホントみんなそういうの好きな! と決めつけて次。

ハヤテのごとく!

 絶対領域を装備した男の子が主人公のマンガを読めるのは「ハヤテのごとく」だけ!(挨拶)

 畑先生も主人公を女装させるのが好きな作家さんだと思うのですが、その割には井上和郎先生や哲弘先生みたいな「変態漫画家」呼ばわりはされてませんよね。これはおそらく、誌面から「女装キャラ描いてるけど、でもやっぱりちょっと恥ずかしいの!(*ノノ) 」っていう感じの恥じらいオーラが滲み出てきているからではないかと私は思うのですが、その辺どうでしょうか。
 逆に言えば、井上先生や哲弘先生の作品からは、その辺の恥じらいを突き抜けた勢いのようなものを感じます。畑先生の作品は、そういう突き抜け感がないところが、逆に独特のほのぼのした魅力を醸し出しているのかも知れませんね。

 あと今回は、ヒナギクの歌をバックにハヤテが走るというアニメみたいな演出がなされていましたが、こういう形の演出はマンガで初めて読んだ気がします。というか、こんな演出を実際に実行に移せるのは、間違いなく畑先生だけだと思います。こういうところにも、畑先生の人柄というか趣味が反映されていますね。
 きっと「ハヤテ」のファンの人達は、みんなそんな畑先生の人柄に萌え萌えになっているからファンになったんじゃないかと思います。

妖逆門

 読者サービスの入浴シーンで真っ先に裸の姿が描かれてこそヒロインの証であると言えますが、そうするとこのマンガのヒロインはこの文月詩織だということになりますが、それでいいのでしょうか。カレーに漢方薬を入れることで自分の知性をアピールするタイプの、クールビューティーな女性がヒロイン。新機軸です。いや別に個人的にはそれでも一向に構いませんが。
 あと、眼鏡を外した顔をあえて描かないところを見ると、作者の田村先生も眼鏡っ娘の素顔の価値を理解している様ですね。安心しました。

GOLDEN AGE

 モヒカンスタイルは雑魚の証であるだけでなく、うっかり道を走ると不信人物だと警察に思われて逮捕されてしまうご時世なのに、あえてモヒカンな髪型を貫く宮内君は、今時珍しいロックな心を持った少年だなあと思いました。
 そんな彼をあえてセンターフォワードとして起用する唯君も、勿論ロックです。これはきっと、自ら弱小チームだと思いこんでいるかもめ中サッカー部に渇を入れるため、唯君はあえてロックのスピリッツをチームに持ち込もうとしているのです。「自分が好きなモノへの情熱を無くしたら、何も先に進まねーぞ! それが嫌ならやろうぜ! オレらのロックをよ!」(今週の「あいこら」のスタローン前田の台詞)なのです! それこそがロック! モヒカンとロックの魂がサッカーに融合した瞬間です!

あいこら

 そんな感じでロック魂に溢れている「あいこら」なのですが、今回は『セックス・ドラッグ・ロックンロール』なロックの原初的なスピリッツを現代少年マンガの世界で表現するとこうなる! みたいな、心底無茶苦茶なエピソードだったと思いました。
 歯でギターを弾いたり自らギターを破壊したりするパフォーマンスを披露する部分なんかは、もうロックの極み。一見するとただ暴れているだけの彼らですが、真のロックヴォーカリストである筋居スウが彼らの中に「熱さ」を見つけ出してバンドに戻ることを決意したところを見る限り、ああいう破壊的な熱狂こそがロック的には正しい熱さなのです。ハゲのおっさんが髪の毛を掻きむしるのも、ヌンチャクで自傷するのも、犬がボーカルなのも、みんな破壊的であるという意味において共通しており、即ちそれこそがロック。ロックは衝動だ! おさえきれぬ激情だ! 言葉を超えた魂の叫びだ! なのです。
 多分。

地底少年チャッピー

 前回に全く予告なしでいきなり最終回ってアンタ!
 そんなところでロックなことをしなくても!

今週の質問:

 『運動会で一番好きだった種目は何ですか?

 運動会が好きな人間は、基本的に漫画家になってはいけないと思われます。
 従って、満田先生の回答が一番漫画家として正しい回答です。子供の頃に運動会で校庭の隅で膝を抱えて震えていても、大人になったら日本を代表するスポーツマンガを描ける漫画家になれるのが、マンガという表現媒体の素晴らしいところなのではないのかな、と思いました。いやマジで。

Posted at 14:11 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/09/10

■お前みたいな奴がいるから戦争がなくならないんだサンデー40号感想

金色のガッシュ

 今週の話を読んでみた感想なのですが、結局は父と子のディコミュニケーションが全ての原因だと思われるので、ゼオンは「父の愛をガッシュに取られた」と思いこんで世界を巻き込んだケンカをガッシュとする以前に、まずはカウンセラーを雇い、父親やガッシュを交えた形で一度この辺についてキチンと話し合った方が良いのではないかと思いました。家督(魔界の王の座)や遺産(バオウ)の相続の問題もあるので、合わせて弁護士も呼んでおいた方が良いかも知れません。

 あとは、ゼオンが放った「ジガディラス・ウル・ザケルガ」の化身が「ジガアアア」ってちゃんと叫んでいたシーンで和みました。ジガアアア。

ダレン・シャン

小学館のダレン・シャンのサイト
主人公ダレン少年が1巻のラストでは死んでしまう!?」より引用:

 「なぜそんなことになるのかって? それこそ読者の皆さんに問いたいことなんです。
  あなたは友情のために、自分のことをどこまで犠牲にできるか? 死さえも恐れないかと…。
  1巻のクライマックスは、ダレン少年と、バンパイアのクレプスリーが取引したことが何か! が重要なのです。」

 主人公のダレンは友情のために自分の人間としての命を犠牲にする選択を下しましたが、その結果として彼は文字通り「全て」を捨てることに。彼が選択の結果捨てたものの重さを描くことで、人生における「選択」という行為が如何に重いものであるのかを描いていた回でした。
 「ダレン・シャン」が、人生における選択と決断の重要性をここまでキッチリ描いている物語だったとは意外。さすがは世界各国で読まれている児童文学というだけのことはあるなあと感心させられました。

 人生とは選択と決断の繰り返し。そして人生とは後悔の繰り返しでもあります。命を賭けて守った友人から恨まれてしまうだなんて、何て皮肉なことなのでしょう。ダレン君が無類のクモマニアだったばかりにこんなことになるなんて、人の運命って判らないものですよねー(何か違う解釈)。

GOLDEN AGE

 「未来は自分で切り開いていくんだ!」とか上手いこと言いながら、近江君を自分のいいように動かしていく唯君が心底恐ろしいエピソードでした。すっかり近江君は唯君の虜だなあ。身も心も。

あいこら

 今少年漫画界では、週刊少年チャンピオン連載の『椿ナイトクラブ』の作者の哲弘氏が、現在井上和郎先生が保持している「変態漫画家」の称号を継ぐ男として注目を集めていますが、しかしそうやすやすと変態漫画家の名を譲る訳にはいかない! オレは変態漫画家としての懐の広さが違うのだ! みたいな勢いで、今回は13ある井上先生の変態技の一つである変態デスメタルネタで攻めてきました。デストローイ! デストローイ!
 「ノーパンしゃぶしゃぶ団地妻」や「エロい顔した女教師さち子32歳」のどの辺がロックなのかは、真のロックたるものを知らない我々読者にとってはもはや理解できない領域に達しているのですが、とにかく「DMC」のおかげで漫画界におけるパンクシーンが熱くなってる今だからこそできる旬なネタをやってしまおう! という気概だけは感じられます。次回もきっと、変態漫画家のタイトルホルダーとしての実力を見せつけてくれるに違いありません。

 しかしホントみんな女装美少年好きですよねー(椿ナイトクラブの感想を読みながら)

RANGEMAN

 「全てが勘違いな訳じゃない!」と自分のときめきを正当化して、見事立ち直ることに成功した錬児君。一般的には奥田君が先週言ったことの方が理にかなっているのですが、でもそういうことを抜きにして自分の気持ちに素直になって超ときめいちゃう自分自身を認めてあげたい! 若いんだし! みたいな話でした。
 特にラストシーンは格好良かったですよね。全裸以外のシーンで素顔の錬児君が格好良くなるのは、これが初めてなのではないかと思います。

 しかし彼が守ったのは、本当に地球だったのか。なんか彼は違うモノを守らされているだけなのではないか? という気もします。今回のエピソードでテーマ的な部分はかなり明確になったと思うので、今後の更なるストーリーの盛り上がりに期待したいところ。

ハルノクニ

 同時多発テロは、実は国家が仕組んだ陰謀だった! という衝撃的なストーリー展開が開始された今週の「ハルノクニ」。
 現実社会でも、この時期になると「911テロは全て米国政府が仕組んだ陰謀だった」と主張する911陰謀説なんて話が出て来るものですが、今回のエピソードはそれをも連想させる狙いがあったのかも知れません。

 今の時期にあえてこのエピソードを掲載するように最初からタイミングを謀っていたのであれば大したものだと思いますけど、でも「連載をそろそろ終わらせたいので、この辺で一つまとめの方に!」みたいな話が裏で出てきた結果だったりしたら(以下略)。連載を間に合わせるのが先決である週刊少年誌で陰謀を仕組むのは難しそう。
 これで「『ハルノクニ』には国家が仕組んだ陰謀を伝えるメッセージが含まれている!」とか、「国家への反逆を題材にした『ハルノクニ』の存在そのものが、陰謀とは所詮はマンガの中だけの出来事であると子供達に思いこませる、小学館と政府の陰謀なのだ!」とかいう話が出てきたら、陰謀説としては完璧なのですが!(顰蹙)

武心

 先週で柔道を超えた戦いを行ったかと思ったら、なんかいきなり主人公とライバルの真剣勝負の一騎打ちな展開に! こんなぶっ飛んだ展開になってしまうとは、さすがに予想すらできませんでした! 
 まさか「連載をそろそろ終わらせたいので、この辺で一つまとめの方に!」みたいな話が裏でうわなにをするqあwせdrftgyふじこlp;@:

Posted at 12:47 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/09/03

■ヒナギクとハヤテはホントに可哀想だなあ(サンデー39号感想)

MARΩ

 「メルは滅びぬ! 何度でも蘇るさ! メルの力こそ人類の夢だからだ!」みたいな勢いで、みんな大好き「MAR」が新たなる作家・星野倖一郎先生の手によって早くも復活を遂げました。「メル」のアニメやゲームがなおもリリースされ続けている今、その要となるコミックの存在は必要不可欠なのでしょう。がんばれ週刊少年サンデー(何)。
 前作の作者の安西先生は原案という形で名前が残ってはいますが、基本的には世界設定を引き継いだ全く新しいマンガになる、という解釈で良いのでしょうか。星野先生の今後の活躍に期待します。

ダレン・シャン

 人ならぬ力を得てしまった主人公が、妹の無防備な姿に対して破壊的な衝動を抱いてしまうことで、自分が既に「人間」ではなくなっていることを自覚させられる今回のエピソードは、かつて連載されていた「クロザクロ」を思い出させます。
 つまり、兄が思わず妹にハァハァしてしまうのも洋の東西を問わないと言うことなのでしょう。空前の妹萌えブームは既に国境を越えていた!

結界師

 個人的に「悪のゴン太くん」と呼んでいる扇一郎が再び登場。私が彼をゴン太くん呼ばわりする理由は、あの法衣の中には絶対にゴン太くんみたいなクリーチャーが入っているはずだ、という個人的な憶測によるものです。どうでもいいですね
 そして更に今回は、「奥久尼」という名の裏会幹部が登場しました。彼女もまた裏会幹部に相応しいクリーチャーっぽい雰囲気が法衣の中から漂っており、ゴン太くんに負けない不気味さを醸し出しています。婆さん系キャラということで、「結界師」界最強キャラである時子さんとの対決もして欲しいところ。

 あと今回は、「新作のチョコケーキ持ってきたぞ!」「あたしチーズケーキのがいいー」という、良守と時音の妙にダラけた会話がオモロかったです。知らない間に随分仲良くなってるなあこの二人。

最強! あおい坂高校野球部

 『勝って。おねがい。

 少年マンガの世界には「勝ち気な女の子は泣くと可愛い」という絶対的な法則が存在していますが、ついにここでドリル教頭がその大技を繰り出しました! ツンデレ少女の愛の告白にも匹敵するその衝撃に、あおい坂ナインがいきなり奮起! これは熱い! 超燃える展開ですよ!
 「でも、もしこれであおい坂が逆転で勝っちゃったりしたら、結局このチームの監督は誰でもいいってことになりませんか? 鈴ねえの立場がなくね?」と突っ込みたくなる人もいるかも知れませんが、しかし今週の展開は少年マンガ的には極めて正しい展開なので、これでいいんですよ! 少年マンガの中ではこれこそが正しいんですよ! そういう冷静なツッコミをしたければ「おお振り」読めって話ですよ!
 次。(←何)

犬夜叉

 生き返ったりんを見つめる殺生丸様の、悟りきった表情が印象的でした。生命を扱う大切さと共に、りんに対する特別な感情も芽生えたに違いありません。しかも母親公認の間柄ですよ。良かったですね。
 そして、犬夜叉界における連れて歩き回りたいキャラクターランキング第一位である琥珀が、自ら殺生丸様に付いていくことを決意してしまいました。これで殺生丸様さまは、連れて歩き回りたいキャラクターランキング第一位の琥珀と第二位のりん、そして第三位の邪見を連れて歩くというグランドスラムを達成したということに。生命を扱う大切さに目覚めた殺生丸さまは懐の広さが違う!

 その一方で、本来であれば奈落を倒せる唯一の存在である琥珀を連れて歩かなければならない犬夜叉かごめチームは、なんか一見して変態っぽい妖怪が支配している村で足止め食ってますよ。すっかり殺生丸さまにメロメロになっちゃった琥珀を、犬夜叉かごめチームは取り戻すことができるのか。今後は、そういう視点でこのマンガを読もうと思います。

ハルノクニ

 今までコウに痛くすることでその愛を伝えてきたキリコさんが、コウから痛くされることで更なる愛に目覚めてしまった! という回だと解釈しましたがどうか。
 やっぱり性格が歪んでる女性キャラっていいですよねー(←同意して下さい)

焼きたて!ジャぱん

 もはや通常のマンガの評価基準では全く推し量ることができない世界に突入している「ジャぱん」ですが、いよいよパン対人類の最終戦争が開始される勢いに。この、明らかに出たとこ勝負で後先を全く考えていないに違いないストーリーは、80年代のジャンプ黄金期のソレに匹敵するのではないかと思われます。
 こういうマンガを読んでいると、つくづく週刊連載マンガの今後の展開を予想する行為そのものが如何に空しいモノであるかを実感させられます。先を全く読めないダイナミズムこそが週刊連載マンガの真の姿なのだ! 全ては予測不可能であり、即ち色即是空! 空即是色! 受想行識! であるということを、「ジャぱん」は我々に伝えているのではないかと思いました。
 頑張れ橋口先生(フォロー)。

ブリザードアクセル

 サンデー最強のラブラブカップル・吹雪と六花の手にかかれば、「カルメン」ですら途端にエロ小説に!(まちがい)

Posted at 12:43 in マンガ::週刊少年サンデー |

2006/09/02

■真・葵祭り(サンデー超増刊2006年秋号感想)

 お久しぶりです。今更ですがサンデー超増刊2006年秋号の感想とかを。
 というか、具体的には「葵DESTRUCTION!3」の感想です。

葵DESTRUCTION!3

 今やすっかり変態漫画家の名を欲しいままにしている我らが井上和郎先生の、出世作にして代表作の第三弾。

 初代「葵DESTRUCTION!」は、「38歳のオヤジがショタっ子」という異常な設定が当時のサンデー読者の悩に破壊的なダメージを与えて大評判となったものだが、ショタキャラが己の武器であることに気付いた井上先生はその後、女装が似合う美少年な「美鳥の日々」の真行寺耕太、ちんこを含めて完全無欠のショタっ子「春らんまん!」(ヤングアニマルあいらんど掲載)の桜木春、容姿はともかく尻だけは超美少女クラスである「あいこら」の菊乃盃二と、読者の悩をことごとく破壊しにかかる兵器級のキャラクターを次々に投入。今ではすっかり伝統芸の域に達した感がある。
 「葵3」は、そんな井上先生の伝統芸を再認識するマンガであったと思う。葵パパの安定した可愛らしさは相変わらずだが、今回は更に豊島さんという「葵」ファンの期待を裏切らない正体を持つ新キャラを登場させ、その異常な世界に更なる安定感をもたらせることに成功している。今後も末永く読み続けていきたいマンガだと思った。

 あとは、「葵1」の頃は葵のショタな魅力の否定に躍起になっていた感がある葵の息子の哲夫が、徐々に「自分は葵パパにメロメロである」ことに自覚的になって来ているように読めるのも面白いところ。「葵2」の次回予告に出て来ていた禁断の親子愛を超増刊で読める日は来るのか!(来ない方がよいと思います)

その他

 他のマンガの中では、超増刊読者にはお馴染みのクリスタルな洋介先生の「照れ屋ナックル」が群を抜いて面白い。ヒロインがツンデレ的な行動を徹底的に行うことでギャグを成立させているセンスも良いし、そんなツンデレヒロインのわがままを受け入れる懐の広さを持った主人公のメガネ君との関係も、読んでいて気持ちが良い。あと、何よりヒロインがカワイイ。こんなおかしなキャラをカワイク描ける洋介先生侮り難し!(褒めてます)

 あとは、少女マンガチックな繊細な絵柄なのにも関わらずストーリーがやたらと破天荒な「飛べ!! ハミングバード」(為永ゆう先生)が印象的でした。これも、何だかんだでヒロインのわがままに付き合ってる主人公役の少年との関係性がいい感じ。自分はそういう関係に弱いのか。

Posted at 11:37 in マンガ::週刊少年サンデー |