「スペシャルリポート  トゥモロー・ネバー・ダイ!!」 について…

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No.12005/06/20 02:53 るかるか

ようやっと落ち着いて時間取れたので、DVD-BOX特典マンガについて、今回はネタバレ無情!でカキコしてみます。
特典マンガを未読、あくまで自分で読むまで内容を知りたくない方は、このスレッドにおける私のカキコはスルーして下さい。
おまけにかなり長くなってしまったので、分割連投カキコしますがご理解頂きたく…
 m(_ _)m {ヒラニ,ゴヨウシャ…
…んで、まずは大雑把なアラスジをば。


≪某所コンベンションセンターで開催の“あるパーティー”に出席してきた美神除霊事務所の御一行様。 美神さん至極ご満悦なこのパーティーの名は、「DVD-BOX完成記念プレミア発表会」! 懐かしい面々が続々と集う華やかなパーティー会場…でも、何故かマスコミ関係者の美神を見る目が妙な気配です。 そうこうする内に式典が開幕し、華々しく壇上に現れたのは…カオっさん&厄珍の二人! 実はDVD-BOXとは…「デモンズ・ヴァーサタイル・ディマウンター」=「汎用妖怪分解装置」の事! TVアニメとはナ〜ンにも関係のないこの装置(いえ、実はチョコット関係もあるのか?)、コレさへあれば霊能力に関係なく除霊が可能と言う、カオっさん渾身の一大発明品!! DVD-BOXの前には、既にGSは「過去の遺物」なのか? 天国から地獄へ…美神に、余りにもトートツに突き付けられた<失業の危機>!! どうする!? どうなる!? 美神令子!!≫


…とまぁこんな感じで物語が進んでゆきます。
以降の展開は伏せますが、何しろアノお騒がせコンビが造った発明品ですから、『極楽』ファンなら後はもう推して知るべしって感じでして…(w
↓ 以降、感想デス。

No.22005/06/20 03:02 るかるか

(続き)
さて、本作の大前提として一番に留意すべき事は…これは「外伝」と言うよりも、あくまで「番外編」に位置付けられる作品なのだろうな…と言う事です。
何よりも、本作を「連載本編と同じ時系列上」で展開する物語には据え難い事が要因。

DVD-BOXが大本のネタとして扱われている事もそうですが、他にも “今現在の視点に立った、 『極楽』による『極楽』のセルフパロディー”的な要素が多々見られるのが大きい為です(もっとも『極楽』は元々そういう要素をも持った作品でしたけどネ…ただ、今回はネタの振り方がそのままストーリーの骨子に繋がっていると判断しましたので)。
更に、おキヌちゃんは「アニメ仕様(椎名先生注)」として “幽霊バージョン” で登場してますが(“霊体離脱”では無いのがポイント)、この辺の“遊び”も本作の位置付けを象徴しているかと思えます。

( 尚、セルフパロには、連載当時からの“時代の変化”について、椎名先生ご自身が少なからず意識なさっている様子も伺えます…その為、ネタ的に少々生々しさを感じさせるものもありますね (w …私はそれらも素直にギャグと受け止めて面白く読ませて頂きましたけど (^^) 。 …ただ、何時の日か『GS美神』の続編が描かれる事があるとしたら、こう言った“時代の変化”を作品世界内でどう処理するのか、少なからず興味有りです。 とは言っても…この作品世界自体、既に連載開始時と連載終期とでは相当な変化を経ていますから、何事も無く続いちゃう可能性の方が大でしょうけど f(^^;;;; )


しかし! そうは言っても24ページに渡る本作、十分に“『極楽』なストーリーマンガ”として成立しており、決してオマケマンガとしてお茶を濁す様な半端な作品には終わっていません。
お馴染みのパロディ要素やギャグ展開、テンポ良く進むストーリー…間違いなくこれは『極楽』そのものであって、先述の様に作品の位置付けこそ特殊ですけど、作品自体は『極楽』の一エピソードとして十二分に楽しめます。
(ただ、個別のキャラに絞った話ではないので…例えば、横島クンにもっと活躍して欲しかった!とか、冥子チャンには暴走して欲しかった!…と言う様な物足りなさは“読む人によっては”感じるかもしれませんね)

No.32005/06/20 03:08 るかるか

(続き)
尚、画柄についてですが…これは驚くほど本編連載時(特に晩期の)のイメージに沿ってました。
ワイド版コミックスの表紙イラストから、先生ご自身の筆致にも『極楽』連載終了後の“経年変化”を実感&覚悟はしていただけに、これは少々意外でもありました。 細かく言えば、確かに変化はあります…が、恐らく大概のファンは違和感無くアノ懐かしい作品世界に“回帰”出来るのではないかと思います。
そして画に留まらず…キャラクターは物語の中でこそ命を得るってことでしょうか。
5年もの歳月を経ながらも、何らギャップを感じさせずにキャラが何時も通りに動き出す様は、これもある意味凄い事だと思えますね。


最後に…どうしても触れておきたいのが、おキヌちゃんのラストのセリフ!
「…それってたぶん――時代が変わっても、いつになっても 美神さんは美神さんってことですよ…!!」 (使用状況は伏せます)
不覚にもホロリときました…単に話の流れとして発せられただけのセリフには思えなくて。
これは、『極楽』に惚れ続けていて、そして時代が変わろうとも『極楽』を愛し続けようとしている“椎名ファンの皆さん全ての心を代弁したもの”なのだろうな…そう感じましたし、同時に、そんな私たちに向けた“椎名先生からのお礼”でもあり“エール”でもある…私はその様に受け止めました。
その一言に、椎名先生とファンの間に繋がる“何か”を感じる事ができたんですね…これは正に使途が特化した“特典マンガ”だからこそ出来得た“メッセージ”だと思えます。
DVD-BOXは高価な商品なだけに是非買って下さいなんて言えませんが…ツテを介して本作を読む機会を得られる様でしたら、出来るだけ多くのファンに読んで頂きたい、そう思わせる私的好シーンでした…でも、ちゃんと“オチ”が付いてますが(w


…と、まぁ長々とスイマセンでした。
結論を言えば…他の読切作品、例えば『GSホームズ』の様に一本の作品としての錬磨された完成度の高さこそ求められないものの、何時もの『GS美神 極楽大作戦!!』として普通に楽しめる作品に仕上がっていると思えます…そして、この作品の目的としてはそれが一番肝心な事でしょうし、実際、私も大満足でした。
DVD-BOXの目玉コンテンツである以上、当分は難しいかもしれませんけど…何時かはコミックスに収録されて、もっとたくさんのファンの目に止まると嬉しいです。

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