ホタルはどうして夜に光るの？

　雄のホタルは、光りながら水辺を飛び回り、雌を見付けようとする。雌のホタルは、基本的には水辺の草かげで淡い光を放ってじっとしており、雄が近付くと強い光を放って自分の存在を告げる。ホタルにとって、光とは言葉そのものであると言える。　

　ゲンジボタルの発光器は、雄は腹部の第５節と６節、雌は第５関節のみにある。雌の第６節は薄赤色で第４節までの色と違っているが、発光はしないそうだ。よって、雄・雌の区別は、発光する体節が一本か二本かで区別できる。
　が、ホタルビギナーな君たちに識別できるかどうかは保証しかねる。

　ついでに雑学的な知識になるが、最近の研究により、同じゲンジボタルでも、関東と関西では、光の明滅する周期が異なっていることが判っている。ホタルは発光器による明滅でコニュニケーションを取るため、明滅のタイミングが異なるホタル同士では双方とも互いを仲間と認識できないという。　

　関東と関西で明滅が異なる理由はまだ判っていないらしいが、ゲンジボタルそのものが日本の風土に根差した生態を取っている以上、関東と関西の文化・環境レベルでの相違が影響しているのではないのだろうか。　

　関東の芸人＝コント５５号と関西の芸人＝横山やすし・きよしの漫才が、同じ「漫才」でもかなりノリが違っていたのと似ているのかも知れない。うそ。