美神 令子・その人生・その愛
GS Mikami 1996 Conventional Wizdom の最終集計を行った。
まず、今回の投票数が前回よりも少なかったのは、予想していたとは言え、ちょっと残念だ。ここのところ更新をサボリ気味だった+著名なサーチエンジンへの登録や宣伝を怠ったのが祟り、C-WWW 参照数が減少しているのかも。
いくら趣味でやってるものとは言え、もうちょっと広報活動はしっかりやらないとなー、と思う今日この頃だ。まずは Yahoo! だな(オイ)
で、Conventional Wizdom の結果だが、やはりと言うか何と言うか、トップは横島であった。この Conventional Wizdom では投票の主眼を「活躍したかどうか」に置いているため、どんなエピソードでも常に活躍している横島の方がポイントが高くなるようだ。
これが純粋な「キャラ人気投票」だったらトップは間違いなくおキヌちゃんになるのであろうが、「活躍したかどうか」を判断基準にすると、人によって評価にばらつきが出て来るようだ。
キャラの好き嫌いとは別のレベルでマンガを冷静に読んで分析している読者もいる、という事だろう。この辺の考察については Conventional Wizdom の結果発表ページで述べているのでそちらを参照してもらうとして(と言いながらも、実は大した事は書いてないが ^^;)、ここでは「何故、96年はシロがマンガに出て来なかったのか?」という点に注目してみたい。
シロは、95年度の Conventional Wizdom では3位に入る、かなりの人気を誇ったキャラであった。サンデー本誌の方でやっていた人気投票企画でも名前が載り、椎名高志氏もそれに対して「こんなに人気があるなら、シロも出さなきゃいけないなぁ」とか何とかコメントしていた(ような気がする)。
彼女が主演した「ダンス・ウィズ・ウルブズ!!」編は、始めの頃は展開が行き当たりばったりしていたり、連載途中で一端休載が入ったりと、当時リアルタイムで読んでいた私は、「おいおい大丈夫かよコレ」と、結構ハラハラしていた覚えがある(笑)。
だが、シロが美少女に化けた途端にストーリーがいくらか安定し、同時にシロに対するキャラ人気が大爆発した。シロは「ダンス・ウィズ・ウルブズ」編を盛り上げた立役者であるのだ。そんな人気者であった彼女が、何故出てこなくなったのか?
大きな理由としては、この後始まった「スリーピング・ビューティー」編以降の気合いの入った構造変革の合間で削られた、という点が上げられるだろう。この頃は長編エピソードの連続で、シロが登場できる余地がなかったのは確かだ。
だが、去年の後半はその波も一段落し、比較的穏やかな話が続いている。彼女を出せるチャンスは、無くは無かったと思うのだ。これは、小鳩などの「出た時には人気が出たが、その後登場しなくなった」系のキャラも同様だ。で、何故かと言えば……結局は、「そのキャラを出しても人気やエピソードの向上があまり見込めないから」という事になってしまうのではないのだろうか。
かなり以前の話だが、どこかのメディア(Nifty だったかな)で、椎名氏がこんな事を言っていたのを思い出す:
「漫画のキャラクターはブロードウェイの役者のようなもので、客を呼べて舞台を盛り上げられるキャラクターは残り、そうでないキャラクターは消えて行く」
……要するに、「消えて行くキャラは、残るキャラに比べて人気を取れない」という事だ。マンガの中では、出番を巡って激しい競争が(作者の頭の中で)行われているのだ。
シロがマンガに登場しないという事は、この競争に勝ち残れなかったという事になるのであろう。確かに、シロが登場した最後のエピソード「犬には向かない職業!!」編は、私にはあまり面白いとは思えなかった。
面白くない要因が、シロにあったのか、それとも別の要因にあったのか、までは判らないが……
私個人の感覚としては、椎名氏は、沢山のキャラクターを登場させることに、かなり気を遣っているように思える。エミやタイガーは、かなり救われている方だと思う。
だが、95年→96年の Conventional Wizdom のランキングを見ても判るが、登場する新キャラクターは増える一方である。去年も魔鈴めぐみや一文字&弓、ヒャクメといった魅力的な新キャラが登場して来た。競争は激化する一方である。来年の今頃は、これらのキャラがどんな評価を与えられるのか……こういう視点で長期連載マンガを読んでみるのも、また楽しいものだと思う。
……とか何とか言いながら、いきなり来週シロが出てきちゃったりするんだろうなー
その時は、すまん>シロ(笑)
「GS美神」に異常に入れ込んで人生間違えてるみんなー
今週からここで新コーナーを始めるよー(ただし次回予定は未定)題して、「GS美神・フェティッシュ大作戦」。
マンガに出てくる色々なモノに対して異常な執着心を沸き上がらせ、一人で身悶えして悦ぼうっていう寸法さ。へへん。みんなにも、「小竜姫さまのミニスカ」とか「美神のヘソ」とか「シロのカットジーンズの尻尾の部分に開いている穴」とかを妄想して一人で悶々とした、青く甘酸っぱい思い出があるだろう。
恥ずかしがることはないぜ! キミもボクもみんな愉快で哀れなフェティシストなのさっ! 青春とは青い春って書くモノなのさっ! フォントも青いぜ!
と、ひとしきりテンションを無理矢理上げたところで、フェティッシュ大作戦に行ってみよう!
今回はコレだ!
おキヌちゃんのハナミズ
どうだったかな? 何かヘソの下辺りに来るモノはあったかな?
ヘソの下って、専門用語で表現すると丹田って言うんだよな。勉強になるよな。では、また来週!
……これじゃまるで変態だな>オレ
それはともかく(笑)、ここ最近はGS美神がマジで面白くなって来ている、という意見を聞くようになった。
「ここ最近」の「ここ」は、私個人の感覚では、25巻に収録された「私を月まで連れてって!」編以降の連載分を指すと考えている。確かに「私を月まで」編以降のGS美神は概してノリが良い話が多く、作者が元来の調子を取り戻しているな、というのがマンガを読んでいて感じ取れる。一時期はホントに不調だった時期もあったという話も聞いた事があるが、今はもう完全に脱出したようだ。良かった良かった。
また、ここしばらくは1〜2話で完結するタイプの比較的短い話が続いているのも、今のGS美神にとってはプラスに働いていると思う。
昨年は5〜10話構成の長編がメインだったのだが、これは「疾風怒涛の新展開!」みたいな展開のマンガが読める反面、そういう激しい話をGS美神に求めていないタイプの読者を遠ざけてしまう。
毎週サンデーを買っており、GS美神が好きな読者の中にも、「長いGS美神の話は読み飛ばしちゃう」という人はいるのだ(ホント)。それに加えて、「サバイバルの館」「バッド・ガールズ」編では、話数そのものは長いのだが、その内容は必ずしも終始一貫しておらず、週刊ペースで読んでいた時には話を意図的に引き伸ばしているような印象さえ持った。
これは、「スリーピング・ビューティー」辺りから続いてきた戦略である「長編の連続で押しまくる」、という話作りを維持することが困難になったとも言えるのではないのだろうか。このタイミングで昔の様な短編メインのマンガに戻ったのは、「GS美神」を人気を保ったまま連載を継続させるためには良かった事だと、私は思っている。
ただ、あまり短編の話ばかりを続けていても、「デッド・ゾーン」「私を月まで」編辺りでせっかく盛り上げた最大最後の敵・アシュタロスの存在感が薄れてしまう、という危惧もある。
ここまで魔族や神族との関わり、そしてGS美神というマンガの最終的な方向性を示してしまったのだから、せめて彼らの存在を時には匂わせておかないと、「ただ続いているだけ」の締まりのないマンガになってしまう、という事も有り得なくはない。コミックス収録時の事を考えると、あと5週間後辺りに長編シリーズものが来る構成になるのだが、はたして従来のパターンで長編を持ってくるのか、それともまだしばらくはお気楽に読める短編メインの話を続けるのか? 期待したい。