美神 令子・その人生・その愛
私 (fukazawa) が今後の C-WWW でやりたいなと予定していることについて、軽く書いておく。
まず、以前にここで書いた「椎名高志作品博物館」だが、Cna-BBS の方で「コミックス未収録の一覧を作って欲しい」みたいな要望もあったので、現在コミックスやアニメグッズやゲームなどの情報も集めた形のものを作成している。
連休明け辺りに公開する予定。あくまで予定。逆に、以前にここで書いた「バーチャル読者アンケート」は、まだ時間がかかりそうだ。実は何も考えていない。
同じく Cna-BBS で意見が上がった「ベストVSコンテスト」は、「ベストカップルコンテスト」の流用で良ければ簡単にできそうなのだが……これも、まだ思案中。
その「ベストカップルコンテスト」は、なんかコメント回りで盛り上がっているので、コメントした人の名前を明記できるようにした方がいいのかも知れない。こういう盛り上がり方は当初予想していなかったので、現在やや困惑している。
本当はこれらの事は連休中にさっさとやろう思っていたのだが、いざ連休になると遊んでばっかりで、全然進んでいない。サターンの「グラディウスデラックスパック」と「Jリーグ・プロサッカークラブをつくろう!」が面白くってつい。
本編の方ではめでたくおキヌが復活し、さらに最後の方では今後のラブコメを示唆するような台詞も出てきて期待が高まるところではあるのだが、復活したニューおキヌに対しては若干の懸念がない訳ではない。
例えば:
- 今後のハードな展開について行けるのか?
おキヌについては、「極楽大作戦!」で格闘ベースの長編のシリーズものが主軸になった頃辺りから、おキヌちゃんの活躍するようなシチュエーションも次第に少なくなっていった、という傾向があった。これは、幽霊おキヌのキャラクター性と、「極楽大作戦!」のストーリーの方向性とがマッチしなくなって来た、という事を意味すると思う。
作者の側はこの点を踏まえ、それを打破する目的で「スリーピング・ビューティー」編でおキヌを生き返らせたのではないのだろうか。ただ、復活したおキヌちゃんは、先週の話の中で巫女の衣裳をした点から推測するに、椎名氏としてはあまり以前のイメージを崩したくないようだ。それはそれで良いことなのだが、しかしおキヌのキャラクター性が以前の状態と大して変わらなければ、結局以前のようにおキヌが活躍できる場面が減ってしまう可能性は、大いにあると思わざるを得ない。
おキヌをこの時期に復活させたということは、彼女の今後についての明確なビジョンが作者の側にあるはずだ。おキヌの能力や個性を活かしたストーリー展開を、積極的にしてくれることを期待するところである。
- さらば、昔愛した女達よ
おキヌの出現でまかり間違いなく存在感が霞んでしまうのが、小鳩だろう。去年の今頃は「対美神の本命かっ」と目されていた彼女ではあったが、おキヌで本格的にラブコメし始めるとすると、もうその方面での出番はなくなることが危惧される。
さらに悲しいのがシロだな。もう出てこないんじゃないの(笑)。
それはともかく(笑)、今後ラブコメが進展する展開になった時に期待しているのは、「やたら意固地な美神がおキヌによって変わる」点だ。おキヌの深く静かな秘めたる愛情は、横島に対して過剰意識を持ってしまって意固地になっているとおぼしき美神に、「真実の愛」とは何かを示唆するに違いないぞ。おお、なんか凄いじゃん。
……とか何とか言っておいて何だが、個人的には、ラブコメを全面に押し出すよりも、以前のようにフレーバーの一つとして味付け程度に使って欲しいなー、とも思っている。
- おキヌちゃんを見てるだけでムズムズ
連載開始当時、おキヌちゃんは美神と横島の間を緩衝するキャラクターとして創造された(と、確か椎名氏がサンデーのインタビュー記事で言っていたような気がする)。そのためか、最初の頃の彼女は、どちらかというと適度なボケ役に回ることが多かった。
しかし、時が流れるに連れて清純派アイドル的な「心の優しさ」とか「慈愛の心」を徐々に発揮し始め、そして16巻の「死神なんかこわくない!」辺りで、現在のおキヌのキャラクターイメージが確立されたと思われる。で、今回の「スタンド・バイ・ミー」では、そのおキヌの「慈愛」が大爆発した。あれこそが、復活したおキヌの真の売りなのだろう。なんか、今後もあの線でガンガン来そうな気がする。
それはそれで良いことだと思うのだが、個人的にはちょっとだけ問題がある。
あまりに慈愛に満ちあふれた彼女の台詞とかを見ていると、何か見ていてお尻とかがムズムズしてくるのだ(笑)。
彼女のもの凄い純情な心を見てしまうと、かえって「こんな女の子が、今の日本に存在できるはずがない。あまりに完璧すぎる」と思ってしまう……。
私は結局、辛い世間に揉まれた挙げ句、おキヌちゃんのようなピュアな存在を容認できない程度まで歳を取ってしまったのかもしれない。やれやれだぜ。
5/ 3 〜 5/ 4 にかけて東京ビッグサイトで行われた「Super Comic City 5」に行って来た。
この手の大規模な同人誌即売会に行くのは約6年ぶりになるが、規模の巨大さはともかく、昔に比べて、参加者の女性の容姿が格段にレベルアップしているのには驚いた(笑)。同様に男性参加者も、スマートなファッションセンスを身に付けている者が増えたようだ。
まぁ、どちらも、あくまで「昔に比べて」だけど(^^;)。この界隈は、昔はもー体型が痩せ過ぎ/太り過ぎの両極端な連中ばかりでセンスも社会性も微塵もない、というのが大半を占めていた時期もあったのだが、その頃に比べれば、少なくとも一般社会で通用するレベルのセンスや行動を身につけている人が大半を占めている、と見ていいと思う。
今ではこーいうオタク的な文化が社会的に徐々に認知されつつあるらしいが(コスプレとか美少女ゲームとか同人コミックとか)、これらの文化に関わっている層の「社会性」が変化しつつあるのがその一因になっているのかもしれないな、と少し思うようになった。
……というオタク文化論はともかく、ここで入手できたGS美神関連の同人誌のレポートは、おそらく藤宮 ケイ氏が Web で公開してくれるだろうから、みんなで期待しよう。
後は任せた(笑)
前からやりたかったデータ集ページ、「椎名高志作品秘宝館」をようやくオープンできた。基本的には昔の Nifty-Serve GS美神会議室のログから引っぱり出して来たものばかりなので、その辺を知っている人には新鮮味に欠けるけど。
で、個人的に興味深く感じたのは、アニメ感想の中で出てくる「アニメ版GS美神の初期企画段階でのキャスティング」の話。特におキヌのキャストが最初は西原久美子さん(冥子の声)で、逆に冥子のキャストが國府田マリ子さん(おキヌの声)だったつーのは、今考えてみると凄い。
ちょっと想像してみよう。……すぐに怖い考えになること請け合いだ。もしもこのまま放映されていたら、國府田ファンが高じて「おキヌちゃんファン」→「GS美神ファン」という経路を辿った大多数(笑)の読者は、いったいどうなっていたのであろうか。
ひょっとして、現在のおキヌファンが、そのまま冥子ファンにでもなっていたりするのだろうか。
そうなった場合、本編にどんな影響が及ぼされるのであろうか?
歴史に「もし」は許されぬが、もし……。
……まぁ、考えないことにしよう。
今はただ、アニメ企画スタッフの判断が正しかったことに安堵し、そして正しい歴史が流れていることを感謝するのみである。
終わり。
現在サンデーで連載されている「サバイバルの館」(その2)の、おキヌと横島の密室でのあのやり取りに対しては、おキヌファンは私の知る範囲でも両極端な反応があった。諸手を上げて歓迎している人がいるかと思えば、「横島殺す!」と息巻いている人もいるという、なかなか複雑な状況になっている。
私個人の意見としては、やっぱり「人間になったおキヌちゃんが横島に初めて告白する」というせっかくのシーンを「単なるギャグ」にしてしまったという点で、非常にもったいない事をした、と思っている。
とにかく、おキヌに対する横島の態度がまずい。なんか彼の態度は「作者が無理矢理ギャグにしている」ように見えてしまい、すげーガッカリ(これマジ)。作者は単なるギャグの一つとして読んで欲しかったのだろうが……。ここからは推測になるが、復活したおキヌとそれに対する横島の二人をどう動かしたらいいのか、実は作者サイドもちゃんとした指針を決めかねているのではないのだろうか。
「横島が過剰にカッコ良くなったり道化を演じたりする」展開は、以前横島がパワーアップした後(母からの伝言)や、しばらく物語が停滞していたシロ編(ダンス・ウィズ・ウルブズ)などでも見られたが、現在の状況はそれに似ているような気がする。
この頃のGS美神は、そんな訳で私はそれほど面白いとは思っていなかった。現在の「サバイバルの館」も、実は同様だ(今回の原因はそれだけじゃないんだけどね)。現在の横島は私から見るととても「男としてカッコ悪い」し、そんな彼に恋してしまっているおキヌはもっと可哀想だ。「好き」と言った女性に対してあんないいかげんな態度しか取れないような男には、おキヌちゃんどころか美神すら許さん(笑)。
とにかく、せっかく復活したおキヌを今後キッチリ活躍させて欲しい、と願わずに入られない。「GS美神」を読者が面白がって読んでくれるかどうかの鍵は、やはりおキヌが握っているのだろうから。
5/20 はサンデー超増刊号の発売日だが、皆さんは「ジパング」をもう読まれただろうか?
この話はマジで面白いと思うので、とりあえず読んでみることをお奨めする(立ち読みでも可)。なんと言っても、主人公のコロンブスがオヤジ。
敵のクーロン船長もオヤジ。
雑魚の三下も主人公の仲間も、みんなオヤジ。
そんでもって「ジパング」はガキ。
熱いオヤジとガキが大活躍!
これこそが椎名作品の神髄っすよ、神髄。いやマジで。
GS美神とは全然関係ない話で恐縮だが、知る人ぞ知る "World Wide Wotaku" というページの中の、須藤 玲司さんという方が書いている「をたく日記」が結構面白い。
特に、「ナースエンジェルりりかSOSを語る」というところが、まぁ何というかとにかく凄いと思った。内容がすごい濃いのはもちろんだが(笑)、「熱狂している作品を冷静に分析して、その作品の何が面白いのかを論ずる」というようなスタンスで書かれている(ように見える)ところに感銘を覚えた。
そして、何よりもわかりやすく、面白い。私は「りりかSOS」を一度も見たことはないのだが(そもそも静岡で放映されていたかどうかも知らない)、そんな私ですら「りりかSOS」がどんな作品で、そして何処が素晴らしかったのか、という事を簡単に理解することができた点は、とても重要だと思う。
客観的な視点から作品を分析できる冷静さとそれを明るく楽しく表現できる能力、それこそがやはり人から愛される、アニメを始めとしたオタク/アングラ系文化のファンの姿なのではないのだろうか(ホントか?)。
アニメと言えば、やはり気になるのが「GS美神」の再アニメ化の話だろう。本放送が終了してからかなりの時間が経ったが、いまだに「再アニメ化」を期待するファンも多い。
しかし、私個人としては、冷たい言い方になるが「アニメのGS美神は、もう『終わった』作品である」と思っている。TVアニメに映画にノベライズにラジオドラマにCDドラマ、と一通りのメディアミックスをやり尽くしてしまった感がある「GS美神」を再びメジャーなメディアに復活させるには、並大抵ではない程の力が必要なのではないのだろうか。……あの業界のことはよく知らないけど。
それに、当時の小学館が、それほどアニメの「GS美神」をバックアップしていなかったように見えたのも、今考えれば残念だ。「GS美神」の後を継いだ「ママレードボーイ」は、掲載誌のりぼんの宣伝が、それはもう凄まじかった。本編よりもCMの方が面白い時もあったくらいだ(笑)。
それのおかげか、あの朝の時間帯は「りぼん」掲載マンガの常駐席となったイメージがある。これは出版社にとってはかなりの利益になるであろう。現在は小学館も「H2」「コナン」のアニメのCMではかなり力を入れており、そのせいかコミックスの売り上げもかなり上がっているようだ。サンデーにはアニメ化に適した作品が結構揃っていると思うので、ぜひこの調子でガンガンアニメ化攻勢をかけて頂きたい。……とりあえず、「神聖モテモテ王国」なんかどうだろうか(笑)。
「GS美神」も、TVアニメとまでは行かないものの、せめて劇場版をもう一度やって欲しいなーと、かすかな期待を持っている。並映は……「MAJOR」と「神聖モテモテ王国」を希望する(笑)。
「GS美神・極楽大作戦!!」に出てきそうであまり出てこないもの:
- 眼鏡っ娘
- 猫耳・肉球つき猫系少女
- ケルト神話系の妖精とか神々とか
- 超能力少年(美形限定)
- 復活ユリ子ちゃん
復活おキヌちゃんと見分けがつかなくてさぁ大変- 横島の母
美神を上回る史上最強最大の女性キャラであることが期待される- ぬるぬる触手でロコツにえっち系の妖怪
しかも最初の犠牲者は横島。女性読者層の加虐意識に強烈にアピール
……続かない。