「美神令子・その人生・その愛」スペシャル
レポート334・「ジャッジメント・デイ!!」その7騒動
(98/ 7/28)
サンデー98年34号に掲載された「GS美神・極楽大作戦!!」の「ジャッジメント・デイ!!」(その7)は、現在人気最高潮のキャラクター・ルシオラが、瀕死の横島の命を助けるのと引き替えにして自らは犠牲となって果てる、という、まさに「ルシオラの死」そのものを描いたエピソードとなりました。
当然ながら、今までルシオラを熱烈に応援していた読者の間では、このあまりと言えばあまりな展開は、当然ながら大きな物議を醸し出すことになりました。
このコーナーは、その「物議」がどんなものであったのかをここで紹介し、ファンがこの衝撃の展開をどう捉えている(いた)のかを考えてみよう、という趣向の元、急遽作成しました。
なお、ここに上げられている発言は、主に「ベストカップルコンテスト」の横島・ルシオラ組、「ルシオラオンライン」の各コーナーの書き込みから引用したものです。
引用元の文章を書かれた方には、無断でここに再掲載した事に対してお詫びを申し上げます。
ファーストショック
今週のサンデー連載の構成は、最後のシーンの「ルシオラの死」を劇的に演出する様に計算されている、と言っても過言ではありません。そして、この演出方法に、大半の読者は見事なまでにハマってしまいました。
初めて「ジャッジメント・デイ!!」(その7)を読んだ読者のショックの激しさは、この
C-WWW の書き込みにも現れています。
今週号を読みました・・・。
ひょっとして、これで終わりなんですか、椎名先生?
(・・・冗談を言う気にもなれない)
(虚空蔵)
今、空しさと脱力感で一杯です・・・。
「大丈夫」って、すごく良い表情で微笑むから・・・、
ベスパの涙と一緒に、一生胸に残ると思うから・・・。
(華羅)
初登場から丁度1年…
1年の寿命というのは、こういうこと…?
横島…ルシオラが…逝っちゃったよ…
おまえとの夕日の思い出だけを抱えて…
惚れた女の灯が消えたこともしらずに…おまえは…
だめ…涙が止まらない……
(うるうる)
某友人Hからルシオラが死んだと聞かされて、すぐに近くの喫茶店でサンデーを手に取った。
そして、読んでみると・・・
な、なんと!ルシオラが本当に死んでしまったではないか!!
目頭が熱くなり、思わず涙が頬を伝っていた。
場所が喫茶店にもかかわらず・・・
そして、何度も読み返してしまった。
それからというもの、某友人Yにあたりちらしたりとさんざんな生活を送っている私です。
(ラーカホープ)
今週号、あけていきなりこれですよ。
「この表紙ヤバすぎるっー!!」
サンデーはフライングして読んでるので、もう結構な時間がたちましたが、まだ頭が混乱してます。
ショックです。・・・かなり。
まだ彼女を”完全に死んだ”と決めつけるのは早いかもしれないけど、それでも、今週号のルシオラの、少しも動けない身体をみて・・・(顔だけは元気でしたが)とじゆく目をみて・・・・・、誰にも看取られず一人逝った彼女を見て・・・・、
悲しくてしょうがありません。
そしてルシオラの身に起こった事が伝わるパピリオのコマのとなりで、何も知らずに、
「待ってろ!ルシオラ!」
とアシュタロスに向かっていく横島クンがまた泣かせます。
もし、ルシオラが最後までこのままだとしたら、東京タワーをみるたびに「あそこでルシオラが・・・・。」なんて思っちゃうかもなぁ。
(なつえもん)
納得いかん
という訳で、今回ヒロイックにルシオラを消滅させた椎名先生ですが、当然ながらこの展開をそのまま受け入れられずに「あんまりじゃないッスか、椎名先生!」という感想を持った読者の方も多かったようです。
この前の「甘い生活!!」その4の時もそうでしたが、どうも椎名先生はルシオラファンに厳しい展開を持ってきますなぁ。
ルシオラはGS美神の人気復活のために一年の寿命で作られた道具で、それが済めば用無しってわけかい?
そんで「処分したよ。必要のなくなった道具をきみはどうする?当然だろ?」つうのが作者の本音かい?
納得がいかん。ルシオラアアアッカムバアアアック
(ビートルジュース)
もしかして、椎名先生にとってはルシオラって邪魔な存在だったのでしょうか?
・・・いえ、今週号の展開があまりのもムリヤリなように見えるので・・・。
こんだけ、主人公を圧倒するんだから、もはや、これしか手が無いとお考えになったのではないかと・・・。
(虚空蔵)
こんな結末認めん!俺は断じて認めんぞ!
これじゃあ、横島君は、パピリオは、残された者はどうなる!残された者の気持ちは!
生きていれば、たとえ横島君と結ばれなくたって、何処かで他の幸せを掴む事だって出来る。でも死んでしまったら・・・「後悔しない!」なんて言葉は本当に幸せを掴んで寿命をまっとうした者だけがいえる言葉じゃないのか?ルシオラはまだやり残したことがいっぱいあるだろう。それとも主役のためにサブキャストは死ねというのか?そんなこと不条理絶対に認めんぞ!
私は信じています。ルシオラが帰ってくることを。このままルシオラ無しに結末を迎える何てことになったら、私は・・・
(ポチ)
大昔の前世編(平安京に行った時の話)で、美神と横島の前世がああいう形で出ちゃった以上、最終的にそのカップリングにおさまることが読めた分「案の定かなぁ・・・」というのが今回の本音。
でも、このまま美神だけ復活してそーなるとしたらヤな展開の極致だけに、今後の流れは余計に気になっちゃいますねぇ・・・
このままだと、残ったパピリオがかわいそーだぞ。
(神泉 涼)
椎名先生を信じる
しかし、流石にルシオラクラスの重要キャラクターを、単なる次週への「引き」だけで死なせてしまうという事は、あまり考えられないと思われます。ルシオラを死なせたのは、まず間違いなく今後の重要な伏線に違いないでしょう。
ただ、そう思えるかどうかは、読者がどこまで作者を信じているかにかかっている問題なんですけどね。
大丈夫ですよ(そうでなきゃ、私がイヤだ)!
処分発言事件、甘い生活(その4)事件、いままでだって何とかなってきたんだから。
こんだけ強まったこの2人の絆、美神さんどころか作者にだって断ち切れっこありませんよ!
私はルシオラが生きて、横島と共に一緒になり、未来を歩む・・・・そういう話を見たいんだ!アシュタロスをGS達が倒す話を見たいんじゃない!
こんな悲しい思いを読者にさせたままにしておく椎名先生じゃない!そう信じてます!
(ヘルシング)
復活するのか?
だが、一度死んでしまったからと言っても、色々と理屈を付ければ復活できたりするのが少年マンガの世界。実際問題として、本当にルシオラが「もう二度と復活できない」と考えている人は少ないのではないのでしょうか。
何と言っても、今は「コスモプロセッサ」「文珠」の二大万能アイテムが物語の主軸でブイブイ言わせていますので、これらを使えばルシオラの復帰も十分期待できます。っつうか、死んだ魔族が一斉に復活し、さらに美神までこれを使って復活しようとしている以上、ルシオラの復活を期待するのは読者としては当然です。
ルシオラが復活するかどうかは、今後の展開の注目点の一つとなり得るでしょう。
死んじゃいましたね、ルシオラ。しかもかなり、安直な手段で。
強制退場させられたルシオラが復活することはないんでしょうね。宇宙処理機つかえばできそうだけど、相当うまく話もってがないとチープになっちゃうし、美神・横島ペアを作るために退場さえせられたルシオラを生返らせわけないしなぁ。
ルシオラが強制退場させられ、おキヌはその他大勢的な扱いを受けている今、美神・横島ペアを阻むものは無くなりましたね、こうなったら、美神・横島ペアで話が盛り上がり、面白くなるのを期待しましょう。ていうか、そうならんとルシオラがむくわれん。
私は信じます!ルシオラが戻ってくることを。そうでなけりゃこの怒りと悲しみはどうすればいいんですか?誰か教えて下さい。
(ポチ)
まだ「死んだ」と、きめつけるのは早い、
「バイザー」が、消えずに残っていたではないか、
「霊代謝機能を落として『冬眠モード』に入った」と、考えたい
そう、無茶な事だけど...
横島が迎えに来てくれる事(=アシュタロス撃退)が「万分の一」でも、可能性があると信じて、横島を送り出してのでしょう
「最後」だと思っていたら、一分でもそばに居て欲しいと思うだろうけどそのために手後れになっては、彼女の本意ではないでしょう
ごめん、論理がちょっと変ですか...
「日はまた昇る」...そう信じています
(TOMO.KIN)
メデューサ他、魔物を生き返らせることができるっつーのは、美神復活じゃなくて、ルシオラ復活の伏線だったんじゃないかなー?と楽観的なことを思ったりするのですが。
(ろみ)
果たして、彼女は幸せだったのか?
愛する男性を護り抜いて、そして死んだルシオラ。
果たして、彼女の取った選択は正しかったのでしょうか?
そして、彼女の短い生涯は、果たして本当に「幸せ」だったのでしょうか?
こっこんなはずでは・・・
ちくしょう!!
ルシオラがいないGSなんてっ・・・
うううううぅ
ルシオラ、幸せだったかい?
(ルシオラLOVELOVE会・会長)
GS美神がどんな展開になろうとも、ルシオラには幸せになって欲しかった!
GS達が敗れ、アシュタロスが世界の支配者になろうともルシオラには幸せになって欲しかった!!
たとえ漫画としてのストーリーが破綻し、話がメチャクチャになろうと、ルシオラにだけは幸せになって欲しかった!!!
(さよならルシオラ(泣))
幸せと言うものを考えてその人にとってどうなることがどうなってしまうことが幸せなのかと言うのを考えると、やっぱりその人にしか分からないと思う。
ルシオラにとって、横島が傷つき倒れる事は、またはもし死んでしまうような事は、どれほどの不幸なのか。計り知れないものである。
あの場でとった行動が正しいとか最良とは言い切れないけど、ああでもしなきゃいられなかったと思うんだ。だから消える間ぎわまで全くの不幸を感じていたとは思えないんだよね。とは言っても生きていてこその幸せ。生きていればルシオラにはもっともっとたくさんの幸せがおとずれるはず。
だからね横島。あなたには、あなたを救うという事の為にすべてを擲ったルシオラをあなたが幸せにしなくてはならない。戦いに勝ってルシオラともう一度夕日を見る事が出来る事を祈ってる。だからだから、何とかしてお願いだから
(いぶき)
おキヌファンの反応
横島=おキヌのカップルを支持するおキヌファンに取って、ある意味おキヌの強烈なライバルであったルシオラの消滅をどう見ているかと言うと……割と冷静な様ですね。
以下の意見で述べられている「ルシオラの消滅により、最終的に横島は美神とくっつく」展開への誘導に対しては、美神=横島カップルを支持する層にも抵抗感が見られます。この辺は今後どうするつもりなんでしょうかね?
本誌はとんでもないことになりましたね。よもやルシオラがあんな最後を迎えるとは……。
それはやっぱり、おキヌファンとして、ルシオラがいなくなれば横島−おキヌカップルの障害が一つ減るな、なんてやましいことを考えなかったと言えば嘘になります。でも、あんな結果は認めないー。いろいろあって、納得した上でやっぱりベストパートナーはおキヌちゃんだと横島に悟って欲しかったのに……。このまま安直に美神−横島路線に行ってしまうのか?
それは美神ファンの人も納得が行かないですよね。
逆転満塁ホームランを期待してます……<椎名センセ
(のぶ)
ポエミング
「不幸は人を詩人にさせる」と申しますが、あまりのショックにポエムが入ってしまった方もおられます。
という訳で、今回はこのポエムをご紹介。かなり泣きが入ってます。
彼女が去った日の夜、東京は雨・・・。
雨は雷を伴い、激しく、そして冷たく降っています。
さながら、蛍が短い命を愛の為に振り絞って瞬くように様に、夜空が煌いています・・・。
生きとし生けるものはいずれこの瞬間を迎えなければならないけど、
こんな悲しみは・・・。
でも、彼女は惚れた男に命を捧げる事で本当に彼と一つになれた・・・。
これは自己犠牲ではなく、霊子レベルまで一つになれたという、究極の愛だと、私はそう思いたい。
だからあえて私は「一緒になれておめでとう!」と彼女に言いたい。
彼が生きている限り、あなたの魂も彼と共にあるのだから・・・。
私はあなたの事、決して忘れない・・・。ルシオラ、大好きでした。
(キャプテン T)
まとめ
前回の「美神令子・その人生・その愛」スペシャル(頭の悪いタイトルだな、コレ(笑))にも書きましたが、ルシオラが死んだ意味や理由は、連載が進むにつれて明らかになっていくはずです。C-WWW
や Cna-BBS に書かれた感想や予想も、その多くは「今後の展開が読めなかった頃の、過去の発言」として忘れ去られてしまうでしょう。
しかし、それが出る前の今、あえて「熱心なファン達の間であのシーンがどんな形で受け入れられたのか」をリアルタイムで残しておくことも、今この時の熱気を伝える意味でも有意義な事であると思い、今回もこのようなページを作成しました。
ここに転載・引用した発言を書かれた方をはじめ、C-WWW や Cna-BBS に参加している皆さんの熱意に敬意を表しつつ、キレイにこのコーナーを終了したいと思う次第です。
※転載した発言を書かれた方々へ:
もし、このような形で取り上げられることが不本意であると思われた方は、私までご連絡下さい。対象発言を速やかに削除します。
[ 美神令子・その人生・その愛へ
]
fukazawa@st.rim.or.jp