操作レポート1ファースト・インプレッション名称)GS美神 分類)カードバトル・アドベンチャー 機種)PCエンジン スーパーCD−ROM2 ソフトハウス)バンプレスト メディア)CD−ROM 定価)8800円 発売)1994年7月29日 CD−ROMであるからにして,登場人物が,TVのあの声優さんが,しゃべりまくる。CDならではのHiFiオープニング「GHOST SWEEPER」も躍動的で感動的ですらある。ちなみにオープニングに出てくる登場人物は,主役の3人組以外では,冥子と式神,ヘンリー,ジョー,ボビー(TVのアーノルド,シュワルツ,ネッガー),タイガーとエミ,唐巣神父とピート,鬼門,天竜童子に小竜姫,マリアとDr.カオス,厄珍,愛子ちゃん,そして,ヒミコである。(お,そういや,タイガーはTVに出なかったからこれが声優さんの初登場だ!) もっとも全員が本編に関係してくるかというと・・・どうもそうではなさそうではある。 ゲーム・システムとしては,シナリオモード(アドベンチャーゲーム)と,コンピュータ相手のカードバトルモードの2つを選べるようになっている。
カードバトルはジャンケンとトランプを合わせたようなシステムで,偶然性が強いものの,ある程度の,つまりトランプ並みの戦略は立てられる。そういう意味では反射神経や深読みや特殊な能力は要求されないので,万人向けといえる。ゲーマーには物足りない面はあるが。もっとも,CD−ROMならではの音声(かけ声)とアクションが楽しいので,楽しみ方が別次元のものではあるとはいえよう。流行の同キャラ対決も可能である。美神さん,横島くん,おキヌちゃん(!),エミさん,ヘンリー・ジョー・ボビーの3人組(まじで3人で攻撃してくるのには笑った!),タイガー,冥子ちゃん,Dr.カオス,マリア,大家のばあさん,といった面々を自由に選んでの対戦が可能。気に入ったのは,エミさんが「防御」すると例の3人組が盾になって攻撃を防ぐこと,横島が「防御」すると「イヤじゃ〜」と叫んで逃げ回るところである。それと最弱のおキヌちゃんで勝利すると「幽霊でもやれば出来るんですね!」と叫ぶところか。おキヌちゃんにはGSの才能があるのでは,と会議室で以前話題になったことがあるが,それがうなづけるような攻撃方法でもあった。(「呪う」とか「祟る」とかを予想していたのだが・・・。) シナリオ・モードはとりあえず3部構成からなっているようだ。第1部「夢の中へ」,第2部「美神と美神」,第3部「史上最大の決戦」。第1部と第2部は,大分アレンジされてはいるとはいえ,ナイトメア編と「マネキンは招く」が基本になっている。完全にオリジナルといえるのは第3部で,なんと海に落ちて行方不明になったテレサの続編なのだ。これにはワクワクさせられた。ストーリーはあえて省略する。 シナリオ・モードのもう一つの特徴として,報酬と経費の差(利潤)があるようだ。経費は,アイテム以外にカードバトルで使用したお札の代金も含まれるようで,とするとカードバトルを効率的に行わないと赤字になってしまうようだ。初操作レポートという訳で,当然ながら,赤字を出してしまった訳だが,どうやら黒字を出した場合には別のエンディングが用意されていそうな雰囲気である。 アドベンチャー・ゲームは選択できるコマンドをすべて選択してみるのが基本なのだが,選ぶ順番に多少の融通性があるため,聞き逃した台詞も多そうだ。 アドベンチャー・ゲームの宿命的な欠点としては,続けて2度選択しないと現れない場面があるため,疑い深くなって余計に何度も同じ操作をくり返し,その結果,何度も同じ台詞を聞く,という現象が挙げられる。結構イライラするもので,もっと気軽にできてもいいかな,と思った。極端な話,ストーリー部分はほぼ1本道にしてしまい,その分,カードバトルを増やす,とか。RPGと違って経験値システムがないため,難しい点はあるのだろう。 とはいえ,全体的にみると,CD−ROMの特徴を生かした作品に仕上がっていると言ってよいだろう。シナリオ・マップ中にバンプレストの事務所(?)があり,「GS美神のパート2の企画しようかなと考えています」(微妙な言い回し!)とか言ってくれているので,次回はRPGモノを私は期待したいと思う。冥子役になって式神を自由に操ってみたいものである。(バビル2世の女性版かもしれないが・・・。) で,次の私の目標は黒字を出すこと,使いそこなった厄珍のアイテムをちゃんと利用すること,である。いざ,真のエンディングを求めて! ちなみに,PCエンジンのグラフィックス性能は,3DO並みとはいかないので,ああいったシーンの解像度があまりよくなかったのは少々残念ではある。自己規制もほどほどにネ。 おっと,もう一ついい点があった。ラストでセーブできるので,いつでもエンディングを見ることができるのである。エンディングのノリもオープニングに劣らず素晴らしい。なかなか粋な計らいといえよう。ついでにいうと,「つづきから」のスタートはTVでのあのタロットカードのシーンとBGMから始まる。こういった演出も素敵ではある。
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