No.1 | 2000/09/04 00:31 | カラサワ(初めまして) |
No.2 | 2000/09/04 03:19 | あしの(asinom@sky.plala.or.jp) |
〉初めまして。カラサワと申します。
はじめまして。あしのともうします。ぼくも立ち読みしたとき似たようなことを感じていて、
コミックスがでたらまた考えなおそうと思ってたんですが、タイミングよく書き込みなさってたので、
それに乗じてレスを。
〉あれを見て、「あれが女の限界か!?」と言う思いにとらわれました。何故そう感じたの
〉か、自分でもまだよく整理できていないのですが、一瞬、読んでいて、ものすごく悔しい
〉と感じました(ちなみに、あえて述べますと、私も女です)。
「少年まんがでの男装する<少女>」は、テヅカまんが以来の伝統を誇っていて、
とはいえ、なにしろ「リボンの騎士」さえぼくは読んでないんで、知ったようなこと言えませんけども、
ただ、ぼくが読んできたいくつかの作品を思い浮かべるだけでも、この伝統は脈々と続いていて、
男装に限らず男まさりの少女と広げれば、例えば『修羅の刻』1から『ワンピース』1に至るまで、およそ、
──胸がふくらんできて、女であることを自覚する、
という場面が、イニシエーションのようにあるわけです。これ、ずーっと気になってまして。
しかも、今回の『ジパング』はそこからさらに踏み込んでる。胸の膨らみに<女>と<男>の間を揺れるだけじゃなくて、
侵入者の撃退より、自分の裸体を隠すことを優先させてしまう、そこに「内なる<女>に気づく」加江がいる。という構図。
んが、ほんとに「内なる<女>」なんてものがあるのかよ、と言いたくなります。それは
<男>の書き手や読み手の幻想なんじゃないのか、と。
今回の最終コマは、<女>だてらに(<女>のくせに)家督をつぐつもりなど……、というような、
身内の人間の謀略を匂わせるフキダシで終わっている。で、この企みはヒヨシと五右衛門の活躍で
解決すると思われるので(身もフタもない?)、「<女>だてらに」という、敵方の
あからさまにわかりやすい男:女=優:劣、という図式は否定されるはずなわけです。
でも、このエピソードを経つつも、ヒヨシや五右衛門に助けられたことに思いを馳せて、
結果的に「いわゆる<女>であること」(=結局、「内なる<女>」を自分も持っていること)を
加江が受け入れるような描写が最後にあるなら、なーんかいやだ。
「いわゆる<女>」を超えるような、
もっと高次での、新しい<女>像を、加江には獲得してもらいたいんですが。
けど、その可能性はなきにしもあらず、とも思います。今回でも、
加江のふろ場の描写には、かなり自覚的にコマが使われてますよね(単に読者サービスってだけじゃなくて)。
明らかに「内なる<女>」と加江との対峙、を自覚的に描こうとしてるわけです。
どういう方向になるかはまだわかりませんけど、
少なくともこの回のなかで、男/女、の問題をまな板に載せることに自覚的ではあると見受けられるわけです。
まな板に載せつつも、料理したつもりがぜんぜん料理できてなかった、ということは考えられますけど。
あとは、ちがう展開も考えられます。
男/女という分け方に批判的に見える加江がいちばん、単純に批判してる自分を疑うことがないだけに、
男/女の幻想に、かえってどっぷりとらわれてるかもしれず、
加江じしんがそういった落とし穴に入り込んでいることの誤りに、
ヒヨシなり五右衛門なり物語なりによって、加江が気づかされていくような結末ならば、
たぶん今回の「悔しさ」は杞憂に終わるんじゃないでしょか。
でもこの展開予想は、、、オッズの高そうな賭けだなあ。
長くなってすんません。しかもあんまりまとまらなかった…。
ついしん──すんげえマニアックな話ですが、池波正太郎『剣客商売』シリーズの三冬も、男装して凛としてるんですが
幻想からはついに抜け出せませんでした。ちなみに鴎外『渋江抽斎』に出てくる「五百(いお)」は、
入浴中に賊が家内に入ったのに対して、風呂上がりの裸姿で撃退する(たしか)。それはそれでけっこう痛快。
No.3 | 2000/09/08 10:29 | fukazawa(fukazawa@st.rim.or.jp) |
#266 カラサワさん
〉単純に言いますと、松下加江の事です。最後の、入浴中に何者かに襲われて、立ちあがる
〉のだけれど、自分の今の格好を思い出して、座り込んでしまうシーン。
彼女については、やはりこの辺がテーマとなるでしょうね。この回は、男じゃないと
なれない(と思われている)領主になろうとしているのに、自分の性別が女であるとい
う矛盾をどう克服するのか、という問題を提示したエピソードだったと思います。
逆に言えば、この回のエピソードは彼女の今後の精神的な成長を予知させるシーンで
あるとも言えます。
まぁ、もしあのシーンで加江が体を隠さないでその場で反撃するような行動をしたら、
加江は既に椎名マンガ界最強の女性・美神令子と精神レベルがいきなり同格であるとい
う事になってしまいます(笑)。いつかは「風呂場に何かの拍子で迷い込んだ日吉を、
躊躇せずに蹴り倒す加江」みたいな形で、彼女が人間的に成長した姿を少年マンガらし
く演出するシーンを見ることができる日も来るかも。
こういうのを「成長」というのかどうかは、大変に謎なのですが。
後、加江には「歴史上に存在し得ない彼女が、何故この世界に存在しているのか」と
いう謎もあるのですが、この辺は解決されるのでしょうか? 今回の松下家のお家騒動
の首謀者(=加江を謀殺して家長になりたがっている人物)は、例の天回宗と何か関わ
りがある人物なのかな、とか思ってますがどうか。
以前、チャット(IRC #ジパング)で、「あの城の地下牢には『松下加兵衛』(本物)
が鉄仮面を被せられて幽閉されており、彼は復讐の機会を狙っているのだ」という展開
予想を書いたのですが、誰にも相手にしてもらえませんでした。
この展開はどうですか?(ダメだろう)
fukazawa / 一行知識:今川義元の母・寿桂尼は、自ら領国経営を行い「女大名」と呼ばれた
No.4 | 2000/09/09 01:04 | カラス |
サンデーとは違いますが、偶然にも今週の某雑誌の女剣豪物語「あずみ」(知ってます?)
も入浴中襲われました。
こちらは堂々すぎるほどに戦ってました。
あれは、あれで問題だと思いました。
No.5 | 2000/09/09 23:15 | TOMO.KIN |
〉 サンデーとは違いますが、偶然にも今週の某雑誌の女剣豪物語「あずみ」(知ってます?)
〉 も入浴中襲われました。
〉
〉 こちらは堂々すぎるほどに戦ってました。
〉 あれは、あれで問題だと思いました。
あれは「忍者」だと思ってたけど...>あずみ@キリングマシーン(^^;)
No.6 | 2000/09/10 00:31 | カラス |
〉〉 サンデーとは違いますが、偶然にも今週の某雑誌の女剣豪物語「あずみ」(知ってます?)
〉〉 も入浴中襲われました。
〉〉
〉〉 こちらは堂々すぎるほどに戦ってました。
〉〉 あれは、あれで問題だと思いました。
〉
〉あれは「忍者」だと思ってたけど...>あずみ@キリングマシーン(^^;)
そうそう、五右衛門と同じ立場でした。環境が違いました。
しかし、それなら五右衛門も女性ならなぁ・・・
初めまして。カラサワと申します。
椎名作品は大好きなのですが、書き込み下手で、ホームページにお邪魔しても書き込みは
一切してこなかったのですが、今回のサンデーの展開を見て、少し思った事がありました
ので、初めて書き込み致します。
単純に言いますと、松下加江の事です。最後の、入浴中に何者かに襲われて、立ちあがる
のだけれど、自分の今の格好を思い出して、座り込んでしまうシーン。
あれを見て、「あれが女の限界か!?」と言う思いにとらわれました。何故そう感じたの
か、自分でもまだよく整理できていないのですが、一瞬、読んでいて、ものすごく悔しい
と感じました(ちなみに、あえて述べますと、私も女です)。
加江には、彼女の望むとおりにおおらかに生きていってほしいです。
戦国時代は、女も強かったんだぞ!!(><)。
・・・下手な書き込みで失礼しました。では。