What's New!


04/02/28  (更新情報へ)  サンデー13号感想

■Sword of Light and Shadow

 「自分が大富豪になった時にやりたいことリスト」の中に、
  「アニメ版『マリア様がみてる』の脚本を、納得いくものに修正して作り直させる
 が入っている皆さん、こんにちはー!(挨拶)

 お久しぶりです。椎名高志ファンホームページ C-WWW の管理運営を行っている深沢です。
 「ふたりはプリキュア」で例えると、白よりも黒い方が好きなタイプです。よろしくて?

 あのアニメ、「主役の二人が手をつなぐとパワーアップして手から雷を発射できる」という凄まじく百合っぽい設定が私のツボにはまったので毎週喜んで観ているんですけど、前作「明日のナージャ」の比どころじゃないキャラクターグッズの番組内での宣伝っぷり、「ザケンナー」「ジャアクキング」とかいった知性のカケラも何も全く感じさせない敵のネーミングセンス、戦いよりも愛よりも食欲を優先させちゃう乙女心を「♪チョコ食べまくる! くる! くる!」というアッパーかつアシッドな歌詞で高らかに歌い上げたエンディングテーマなど、何というかこう得も知れない不安を掻き立てる要素が沢山あり、色々な意味でとっても微妙なアニメだと思いました。その辺みんなはどうかなー?

 やっぱ黒より白ですか? ほのかたん萌えが基本ですか? っていうか、彼女の「うんちく女王」ってニックネームは、実は誉め言葉になっていないんじゃないかと思いませんかー? 思いますよねー?(どうでも)

(='ω')ノ

 そして最近のサンデー絡みの話題といえば、前に読み切りで掲載された「ハヤテの如く」の中の台詞が原因で、コナミが小学館に対して「『ときメモファンド』について不適切な表現があった」と抗議し、今週号のサンデーに謝罪記事が載った、という事件がありましたね。

 コナミ側が苦情を言った件については、仮にも「ときメモファンド」という実在する商品をマンガの中でネタとして使う以上、事実と異なる表現がないかどうかを事前にサンデー側がチェックしなかったのは明らかに過失であり、迂闊な行動だったと評価されても仕方がないと思います。
 特に「ハヤテ」はオタクネタをギャグにする手法を選択したマンガですし、それに「ときメモファンドは元本割れを起こしていない」ってことは金融にそれほど詳しくない私ですら既に知っていたくらい(オタク達の間では)既知の事項となっていたくらいなので尚更です。やっぱりあのマンガの作者の畑さんには、まだオタク知識がちゃんと身に付いていなかったのでしょうか?

 実際、ゲームやアニメの制作会社に対する投資は、融資する側の銀行などにとっても開拓中の分野なんだそうで、制作資金調達のためにファンドを組んで一般(特に、その作品のファン層)から投資を募るタイプの金融商品は今後も登場してくるんじゃないかと思われます。
 そんな中で、「ゲームファンドは儲からない」というパブリックイメージをこれ以上定着させられちゃたまらん、って判断でクレームをつけたんじゃないんでしょうか。

 しかし個人的には、この事件そのものよりも、「ハヤテの如く」を読んだことがない人が皆ことごとく「この問題を引き起こしたマンガは『かってに改蔵』に違いない」と思い込んでいたことの方が、遙かに面白かったです。
 いやまぁ、確かに久米田先生は、事あるごとに問題がありそうなネタを振りまいてますが! 某有名カードゲームのことを「まるで金を刷っているようだ!」なんて茶化したネタとかもありましたが!

 何というか、今回の件で逆説的に久米田先生の偉大さを感じました。やっぱり先生はみんなから愛されてるなぁ。
 畑先生も、いつかこの領域に到達できるようにがんばって下さい(フォロー)。


■リフォームの匠を呼べ!(海原雄山の声で)

 あと、ARTIFACT さんでネタになっててビックリなサイトリフォームの件ですけど、近日中にこのサイトの利用実態を調べるアンケートの実施を計画しています。
 その時はご協力をよろしくお願いします。

 今は「ウェブログ入門」を読んだりして、BLOG の機能についてお勉強中です。
 やっと Trackback の仕組みが理解できたよ! こりゃー便利だ!(遅)


 
■ファンタジスタ次回最終回記念・サンデー13号感想
  1. 「何かこう、3Dに生えてるよなぁ〜」(思春期刑事ミノル小林)
  2. 支店長(こわしや我門)
  3. 今週の「いでじゅう!」
  4. 今週の綾瀬貴子(美鳥の日々)
  5. 「なんだ〜オレってモテるじゃん!」(モンキーターン)

1. 「何かこう、3Dに生えてるよなぁ〜」(思春期刑事ミノル小林)

 このコマが出てきてから、このマンガは加速度的に面白くなったと思いました。
 このマンガの作者である水口尚樹先生は、これまでは主にオッサン臭い漢達が主人公のマンガを得意としていたというか、むしろそういうマンガしか描いていない漫画家という認識しかなかったので(失礼)、今回の新連載で少年を主人公に持って来たのは意外でした。
 相変わらずサンデーは少年が大好きみたいですね(にこやかに)。

 男なら誰でも頭の中に中学二年生レベルのエロ思考ルーチンを内蔵しているものですが、読者のそういう中坊な部分を揺さぶることができるか否か。このマンガがギャグマンガとして成功するかどうかは、そこにかかっていると思います。

2. 支店長(こわしや我門)

 今週のこのマンガの最萌えキャラは、表紙を飾った國生さんではなく、「人の命は地球よりも重い」というタテマエを唱えることも、また銀行の支店長という立場で財産を守る行動もせず、ただひたすら主人公チームを囃し立てることに終始した支店長に大決定。彼の人でなしっぷりはもはや感動的です。「ワイルドライフ」に出てきたペンギン博士を超えてます。アニメ化したら、ぜひ声はシャアの人に!(嫌)

 そして、相変わらず優さんと辻原さんの爽やかメガネキャラ二人組が怖いです。一応人命がかかっているにも関わらず、終始にこやかだったのが底知れません。こいつら、絶対もの凄い修羅場くぐってるね! あれは人を殺したことがある奴の目だよ!
 このマンガ、主人公とヒロインは割と正統派なキャラなので騙されそうですが、実はもの凄くアナーキーな作品を目指しているのではないのだろうか。

3, 今週の「いでじゅう!」

 オチがないよ!(挨拶)

 いつもの「いでじゅう!」なら、最後の1ページでこれまでのいい雰囲気をブチ壊すオチが必ず入っているはずなのにおかしいな? と思った方も多いはず。というか私がソレです。初めて読んだときは、今週は1ページ足りないんじゃないかと本気で思いました。
 予定調和の中で永遠にぬるいラブコメを続けると思われていたこのマンガですが、もしかしたら運命が変わってきたのかも。今後に注目。

4, 今週の綾瀬貴子(美鳥の日々)

 今回の「美鳥の日々」の最大の見所は、言うまでもなく男物のYシャツを着込んだ綾瀬が「男の人の背中って広ーい!」って言うところなんですけど、でもこのコマを見た時、私の脳裏には「敗北」という言葉が浮かんできてしまいました。

 はっきり言って、これじゃダメです。ダメダメです。これではセイジには勝てません。今回程度の綾瀬のブッ壊れ方では、もはや「オレは右手に生えた女の子が大好きだ!」とカミングアウトして人間としてのレベルが上がったというか、人を超えて神に近付き、デミゴッドとも呼べる領域にまでレベルアップを果たしたセイジ君には、まったくキャラとして対抗できていません。セイジと綾瀬とでは、もうキャラのポテンシャルの差が開きすぎてしまった感があります。
 一応最後のコマのハシラには「次のアタックには要注意だね♥」なんてフォローが入っていますが、現状の綾瀬のままでは、もはやセイジに勝つどころか挑む資格もないと申し上げざるを得ません。彼女がセイジに対抗できるキャラになるためには、これまでとは違ったアプローチを取る必要があるのではないのでしょうか。

 というか、先週のインパクトが凄すぎて、この程度じゃもう感じない体になってしまったようだよ……

5. 「なんだ〜オレってモテるじゃん!」(モンキーターン)

 「オレってもしかして女子からモテてる?」と自覚した男の子が取りがちなエロ妄想がダダ漏れになってて、とても好感が持てます。

 これこそが中学二年生レベルのエロ思考ルーチンって奴ですよ! いくら競艇界の若手ホープだからと言えども、男の子の中身はやっぱりこうじゃなくちゃな!
 「思春期刑事」も「D-LIVE!」の斑鳩君も、彼の中坊っぷりを見習え! と思いました。

 

更新情報:

 


04/02/22  (更新情報へ)  サンデー12号感想

■She'll be back

 ルシオラ!(挨拶)

 というかお久しぶりです。
 こちらは、私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンホームページ C-WWW です。

 毎月一回地味に発売されているワイド版「GS美神極楽大作戦!!」ですが、今月発売の15巻では、ついにあの「アシュタロス編」が掲載されるところまで話が進んでいたりします。
 私の感覚だと、ワイド版の発売が始まったのはまだほんのちょっと前の出来事だったような気がするんですけど、いつの間にかもうそんなところまで話が進んでいたなんて驚きです。時間の感覚がどんどん鈍くなっているのを実感する今日この頃。
 オレも歳を取る訳だよ…(膨れ気味の下腹部を見ながら)

 それで「アシュタロス編」と言えば、やっぱりその代名詞となるのがルシオラというキャラの存在。
 最初は美神令子の宿敵・アシュタロスに造られた魔族として、この手の物語によくある「悪の女幹部」的な立場の敵キャラとして登場した彼女でしたが、その後色々あって横島君と相思相愛の激ラブ状態に(ワイド版では多分、次の巻でそうなります)。それにつれて、ストーリーの方も本筋であるはずの美神対アシュタロスそっちのけで「オレのことが大好きな人間じゃない女の子が押し掛けて来たよ!」みたいな、なんだか妙な(でも、とても椎名高志らしい)方向に進むようになります。
 それと時を同じくして、ルシオラというキャラは、元々人間じゃない女の子が大好きな傾向が強い椎名ファン達の間で熱狂的な人気を獲得するに至りました(いやその、別に人気が出た理由は、彼女が人間じゃないからという訳でもないんだけど)。結果的に、彼女の人気の高さがその後のストーリーに大きな影響を及ぼすこととなったのです。

 アシュ編がサンデーで連載されていた頃は、毎回毎回物語がダイナミックに転がっていく感覚を味わうことができて、ホント面白かったのを覚えています。毎週水曜日は午前3時半ぐらいに近所のコンビニに出かけ、サンデーを買って「美神」読んでから就寝、4時間後に起きて「ちこくちこく〜!」とか言いながら口にパンを加えて出勤! みたいな、社会人失格気味な生活をするのも苦にならないくらいハマってた記憶があります。こういう面白がり方ができるのが週刊連載マンガの良いところなんだなー、と初めて実感したのもこの頃でした。
 いやもう、若いって素晴らしいですね!(膨れ気味の下腹部を見ながら)

 でも、結局ルシオラはその後猛烈に悲劇的な運命を歩むこととなり、それはやがて「極楽大作戦」という作品そのものの運命にも大きな影響を与えることになるのですが、まぁその辺の話はまたいずれということで。
 この話題は、椎名ファンにとってはフレームの元に成りかねませんからね(ドクロ)。


 あとルシオラと言えば、初登場時と横島君に惚れるようになってからとでは、キャラの造形がまったく異なっているのも特徴です。後にみんなをメロメロにすることにある彼女も、最初に敵として登場したときはそりゃもう(中略)。
 何というかこう、この頃はまだ作者自身もこの娘があんなことになるなんて全然思っていなかったんだろうなぁ、と思うような描かれ方をしています。「彼女はまだ、自分がこれから辿ることになる過酷な運命を知る由もなかった…」と横にキャプション入れたいくらいです。

 で、ワイド版15巻では、後の運命の美少女のアレっぷり(←言い過ぎ)が多少なりとも修正されているかどうか興味があったので、ちょっと比較してみたのですが:

コミックス版(29巻)  ワイド版

 そうでもなかったようですネ!
 ありのままってステキよ!(フォロー)


■先輩とぼく

 そして全然話は変わるのですが、先週の週末にちょっと都内に泊まりがけで出かける用事があったので、道中の電車の中で読もうかと思って「先輩とぼく」(沖田雅/メディアワークス)という電撃文庫のライトノベルを買ったんですよ。これに関する事前知識は全くなかったんですが、帯には「電撃ゲーム小説大賞銀賞受賞!」と書かれていたし、買った本屋では同時発売された他の電撃文庫のノベルの中でも一番売れているように見えたのでハズレじゃないだろう、と思って。
 それに、タイトルやイラストもキャッチーで、自分の中の姉萌え袋がグッと来ましたしね(弱い)。

 そんな軽い気持ちで読み始めたんですけど、でも読み終える頃には「実はこれ、すごい小説なんじゃないんだろうか?」と思ってしまうようになってしまいました。勿論、ここでわざわざ取り上げるくらいなので、すごいの意味は全然違います
 これは小説として評価するよりも、むしろこの小説を書いた作者のセンスを、そしてこれが電撃文庫の新人賞を受賞したという現象そのものを評価するべきなのではないのだろうか? と思うのです。

 この小説のあらすじを簡単に説明すると、「宇宙人にアブダクションされ、憧れの先輩女子と脳みそを入れ替えられてしまった主人公の少年が様々な騒動に巻き込まれる、ドタバタラブコメディ」ということになります。こう書くとなんか面白そうに思えてきますし、実際おもしろいんですけど、その面白さが小説本来の面白さとはちょっと違ったところにあるような気がするのです。
 読んでいてまず気になるのが、文章の書き方や表現描写がものすごく素朴というか素直というか、とにかくもの凄く平坦な印象を受けるところ。たとえば、この作品の主人公には『幽体離脱ができる』というすごい特徴があるのですが、その能力が初めて披露されるシーンの描写はこんな感じです:

 「唐突だけどぼくにはある得意体質がある。幽体離脱しやすいのだ。先輩が言うには一度臨死体験をしたせいで、幽体が抜けやすくなっているのだそうだ。今も幽体離脱して自分の身体を見下ろしている。まあそんなことはどうでもいい。

 どうですかこのグルーヴ感!
 「そんなことはどうでもいい」て! どうでもいいてアンタ!

 この小説、心理描写だけではなくキャラの書き方から状況描写に至るまで、万事がこの調子で描写されています。表現的には正直「稚拙」と言われても仕方がないレベルだと思うのですが、でもこの表現スタイルで終始押し通したのが逆にこの小説の最大の魅力というか、味になっているのもまた事実。延々と読んでいるうちに、この小説を書いた作者の穏やかなそうな人柄を想像できるようになり、何だか妙に幸せな気分になって来る程です。
 おそらく、これはニュータイプの癒し系小説です。どこがニュータイプかと言えば、最大の癒やしキャラは作品内の登場人物よりもむしろこの作品を書いた作者自身である、というのがニュータイプです。このような小説をこれだけのボリュームで書けるような人が、悪い人であるはずがありません(決めつけ)。後書きを読めばよく判ります。友達になりたいタイプです。

 この作品の中には、バレンタインデーの日付を「2月24日」と書いてしまっているという、ラブコメとしてはかなり致命的な誤植が存在していたりもするのですが、でもそれすらも読んでいるうちに許せてしまうようになること請け合い。

(='ω')ノ

 私は最近あまりライトノベルは読まなくなっちゃった方なのですが、「ブギーポップは眠らない」「イリヤの空 UFOの夏」「キノの旅」といった系統の作品に人気が出る傾向、また新しいスタイルの文芸誌「ファウスト」の創刊など、ここ数年間の一連の動きを見る限りにおいては、この業界はどんどん先鋭化・サブカル化の方向に進んでいるのかなー、と漠然と感じていました。
 それだけに、全然先鋭でもサブカルでも何でもなく、むしろそういったトレンドとは全く別の方向を向いているように思えるこの作品の存在は、実はすごい深遠な意味を持つのではないか? と深読みしたくなります。

 この作品、いわゆる「SF小説」としてのセンスオブワンダーな面白さはほとんどなく、上述の誤植を含めて突っ込みどころには事欠きません。多分、ダメな人には徹底的にダメです。
 この作品を楽しむためには、作品内で多用されているマンガやアニメから引用された「お約束」に関する知識とそれを脳内で補完できる想像力、および独特の文章表現を受け入れて萌えられるだけの度量の広さが必要とされるのではないか、と推測されます。そして、そういう作品が受賞したということは、今のライトノベル業界には、その高いハードルを楽々と越えられる読者がたくさん存在しているということを意味しているのかも。実際、この作品の評判をちょっと調べてみましたが、総じて評価は思った以上に高いです。すげえ。

 落語や歌舞伎といった古典文学を楽しむためには、受け手の側にもそれなりの知識や教養が、そして何よりもジャンル独特のワビ・サビを感じ取るセンスが必要とされると聞きます。ライトノベルのファンも、またそれと同レベルの悟りを既に会得しているのかも知れませんね。
 「スレイヤーズ!」が富士見ファンタジア大賞から登場して約15年、ライトノベル業界もついにワビサビの領域にまで達したのか、と思うと感慨深いです。「先輩とぼく」は、そんなメタなレベルで楽しめる小説だと思いました。

 ……すみません(おわり)。


 
■「ダンドーアニメ化! マジッスか!」記念・サンデー12号感想
  1. 橋口たかし先生受賞の言葉(焼きたて!ジャぱん)
  2. 「それは秘密だ」(結界師)
  3. 「ピョンタコ先生の次回作にはあまり期待していません。」(みんなのチャンポッピ!)
  4. 「オレは美鳥を、この右手から失いたくないんだ」(美鳥の日々)
  5. P.330の青島さん(モンキーターン)

1, 橋口たかし先生受賞の言葉(焼きたて!ジャぱん)

 オチの部分以外は至ってマトモなコメントです。このコメントと、橋口先生や担当の冠氏が他の雑誌のインタビューで述べていたおもしろおかしいコメントと対比させると、結構面白いかも知れません(失礼)。
 あと、コメントの中でも担当の冠氏に対する謝辞が述べられていますが、すっかり氏は「ジャぱん」ファンの間で有名になりましたね。サンデーでここまで有名になった担当編集者って、「うる星やつら」時代の高橋留美子先生の担当のO島氏以来?(古い)

 あとマンガの方は、今週のサンデーで「ジャぱん」の次に「コナン」が載ってる、という現象そのものが面白かったです。

2. 「それは秘密だ。」(結界師)

 今回の視点キャラとなった主人公の同級生・百合奈のモノローグの締めの言葉がこれ。今回の物語を締め括るに相応しい言葉です。
 この言葉の中には、その「秘密」を己だけが知っていることを誇りに、自分のやっかいな能力を受け入れてこれからの日常を前向きに生きていくことを決めた彼女の心境が、簡潔に表現できているんじゃないかと思います。やっぱり、正統派の少年漫画はこうじゃないとね!

 前回と今回の前後編は、「『結界師』とはこういうマンガなんですよ!」というプロモーションとして最高レベルの完成度なんじゃないかと思いました。ついこの間に初の週刊連載を獲得した新人のマンガとは思えないくらい技巧的な作りに感動。私なんか、うっかりコミックス1巻を買ってしまいましたよ(弱い)。
 このマンガ、来年か再来年の小学館漫画賞の候補に上げられても決しておかしくないと思います。いやマジで。

3, 「ピョンタコ先生の次回作にはあまり期待していません。」(みんなのチャンポッピ!)

 一度見たらなかなか忘れられない、まるで悪い夢のような絵柄と内容が特徴のピョンタコことピョコタン先生が、ついにサンデー本誌に登場しました。おめでとうございます。誉めてるように読めますか?(いいえ)

 今回のような、同じパターンをしつこく繰り返す系統のギャグは個人的には好きなので楽しく読めましたが、さすがにこの人のマンガは色々な意味で人を選びそう。次回登場なるか?

4, 「オレは美鳥を、この右手から失いたくないんだ」(美鳥の日々)

 はい、この台詞は男子も女子も全員注目! ここ重要ですよ!

 今回、ついにセイジは「オレは右手に生えた女の子が大好きだ!」と告白しました。彼は「美鳥という女の子が好き」ではなく、あくまで右手に生えた状態の美鳥が大好きだ、と言ったのです。これって凄いことですよ! カミングアウトですよカミングアウト! このサイト的に表現するなら、「パンドラ」で主人公の海老名君が「空から降ってきた人間じゃない女の子サイコー!」と言ったのと同レベルのカムアウトっぷりですよ!
 よく言ったセイジ君! 君はエラい!

 でも、エラいからと言ってもそれが社会的に正しいかどうかは微妙なところ。美鳥の姿形が既に人間のソレですらないという問題もありますけど、それより何より、美鳥の本体が寝たきり状態になっており、それが彼女の家族を不幸にしてしまっているという重い現実が、この道を選んだ彼ら二人に重くのしかかって来ることになるのです。
 果たして彼らは、その現実とどう戦うのか。それとも現実から逃げ、二人の世界に引きこもることを選ぶのか?

 もうすぐアニメが始まるってのに、いきなりこのマンガの暗部に踏み込むシュートな展開にあえて舵を切る決断をした井上先生は、やっぱり凄いと思いました。

5. P.330の青島さん(モンキーターン)

 「美鳥」のセイジがの方向にカミングアウトしたとすれば、「モンキーターン」の青島さんはの方向にカミングアウトを! うわーホント青島さんカワイイなぁ!
 今週号を読んで、あまねく競艇選手はみんな青島さんを嫁にするべきだ、という思いが確信に変わりました。お前達も、嫁にするならああいう子を選ぶんだね! アタシの若い頃にソックリだよ!(←誰?)

 土曜日に放送されたアニメ版では、彼女が萩原先輩から「波多野クンと洞口クン、どっちを彼氏に選ぶの?」なんてことを言われていたのが、タイミング良くてちょっとグッと来たり。

 

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04/02/13  (更新情報へ)

■「で、どれが詩織?」といった始末。(別名:近況報告)

 "Fate/stay night" のネタバレはありません!(挨拶)

 というか、そもそも買ってませんやる暇ありませんすみません。深沢です。
 「Fate やってるので更新遅れます」という言葉がそこかしこのサイトで見受けられた聖杯戦争まっただ中な激動の時代もようやく過ぎ去りつつある今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。


 いやその、実はこの前藤宮ケイさんから「月姫」を借り受けることに成功したので、「fate」の発売日にあえて「月姫はじめました!」とここに書いたらちょっと面白いんじゃないか? とも思ったのですが、会社12時間通勤4時間睡眠6時間その他2時間という今の生活スケジュールでは、どう考えても総プレイ時間が30時間じゃ済まないゲームを遊ぶ時間を捻出するのは不可能だと判断しました。
 ゲームも大事だけど、今の仕事はもっと大事なんですよ! と常識人みたいなことを言わないとヤバい状況に追い込まれているくらい、本職の方が忙しいのです。よんぼり。

 元来私は、ビジュアルノベル系統のゲームに『ゲームとしての面白さ』を見いだせない古いタイプのゲーマーなんで、いわゆる『ギャルゲー』をプレイする習慣や意欲もあんまりないのですが、でも「Fate」は評判聞いていると何か(ノベルではなく)ゲームとして本気で面白いっぽいので、今の仕事が片づいて時間がとれたらプレイして行きたいと思っております。「今年のゲームは『Fate』と面白さを比較されることになるから大変だなぁ!」みたいな事まで言われたら、元ゲーマーとしては黙っていられませんにょ!
 今はこんな私ですが、昔はオレも一ゲーマーとしてブイブイ言わせていたんですよ! 「チェルノブ −戦う人間発電所−」を1コインクリアしたりとか!(ジャンルが違います)

 ――えーと、今働いているプロジェクトが本格稼働するのが今年の10月以降なので、ゆっくりゲームをプレイできるようになるのは来年の正月くらいですか? どうなってるの?
 なんか、もうその頃には「月姫」同様、「Fate」もアニメ化が決定されてそうな気がします。
 それで、またコアなファンから非難ゴウゴウな内容になって大騒ぎに(ヒドイ)

 そういや「月姫」のアニメ版もこの前最初の方を初めて観させて頂きましたが、なんか「サイファイハリー」みたいな雰囲気の作品だなぁと思いました(←酔っぱらいながら観たので、おそらく相当な勘違いをしていると思われます)。あとはアルクがかわいいと思った。
 原作知らないのでこんな程度の感想です。やっぱり最近の話題にはついていけません。生まれてすみません。

サイファイハリー
 何年か前に、「勝負師伝説 哲也」と一緒に深夜枠で放送されていたサイコホラーアニメ。貧弱な坊やだったハリーが、「スプーンを曲げようと念力を出したら、一緒に他人の首まで曲がっちゃう」というやっかいな超能力に目覚めてしまい、その上謎の組織が彼を追いまわすようになってしまってハリー大ピンチ! という作品。
 ヒロイン役の声優の堀江由衣が第一話でやたらエロい声で悲鳴を上げ続けるシーンにグッと来たのがハマったきっかけだった(←バカ)のだが、個人的にはむしろハリー同様サイキックな能力を持つ謎の少女・ジノリ役の野上ゆかなの演技が素晴らしかったのが印象深い。あと、ヒロインの友達ナンシー役の声優の演技が最初から最後まで棒読みっぽかったり、金田朋子がヨゴレ役のサイキッカー少女の声優として登場したりと、マニアにとっては見所が多い(多分)。80年代アメリカのSFドラマ的な作品世界の雰囲気も魅力的。
 でも、世間的な評価は、限定版がビデオ屋のワゴンセールで売られるレベルっぽい。あー


■ありがとうなきもち

 あと、「はてな」の『もう一回見たいと思うサイト』という質問でこのページを紹介して下さった方、どうもありがとうございます。

>開いたときに何のページか分からなくて少しストレスを感じました。と思ったらTOPではなかったんですね。
 そして質問者の方、ここが何のページが判らなくてすみません。

 今更ですが、ここは私こと深沢が管理運営を行っている、少年漫画家・椎名高志先生のファンのためのホームページを標榜している、C-WWW という名のサイトです。主に椎名高志先生の作品や、週刊少年サンデーに載っているマンガの話題を取り上げることを目的にしています。
 ただ、この更新情報ページだけは実質的に私の日記ページと化していますので、その辺は判っていただきたい(わがまま)。本来の目的がご所望の方は、このページの一番上にあるサイトタイトルロゴをクリックしてインデックスに戻って下さるようお願いします。

 というかですね、Blog全盛のこの時代、このサイトの作りって(日記サイトとしても、ファンサイトとしても)特殊というか標準的ではないというか、結構妙なことになっているのは自覚しているんですよ。「わかりにくい」という意見も時々伺います。
 ただ、どう構造を変えたらいいのかが難しいところ。この更新情報ページだけなら Blog 化した方が私にとってもこのページを参照して下さっている方々にとっても都合が良さそうなのですが、他のコンテンツとの整合性の問題もありますしね。いっそのこと、リフォームの匠にお願いしたいくらいであります。

 ただ実際のところ、今の私は自由になる時間がほとんどないので、今の規模のサイトを今後も維持するのは、さすがに難しいと思っているのが実状です。
 「絶対可憐チルドレン」が始まる時期を機会に、大幅なコンテンツの見直しに着手したいと考えています。その時はご理解とご協力をよろしくお願いします。

 さて、来週もバリバリ残業しないとな…(よんぼり)


■ハッピーバレンタイン記念・サンデー11号感想
  1. 國生さん(こわしや我門)
  2. 律儀にバレンタインンデーネタをやってくれた「いでじゅう!」
  3. 浅野ゆきな(美鳥の日々)
  4. 八角・ボガード・クリプテン(暗号名はBF)
  5. 今週の「KATSU!」の展開

1, 國生さん(こわしや我門)

 な! いいだろこの娘!(鼻息)

 諸般の事情であえなく一時休刊に追い込まれたサンデー超増刊(ウソ。4月にリニューアルそうです)が繰り出した『最期の新人』藤木俊氏が、ついに本誌に初登場。超増刊連載時に好評を博した「こわしや我門」が、空前絶後の解体業者ブームという時流に乗りつつサンデーにやって参りました。
 個人的には、今回の冬の新連載陣の中では最も期待している作品です。

 解体業者が実は国家の依頼で動く秘密破壊組織だった! という妙な設定に始まり、零細企業とはいえ何で高校生が社長や秘書やってんだとか、いくら「特別な軍用ナイフ」でもナイフでコンクリートを一振りで斬るのは物理的に無理だとか、殴るだけで間接外れる「仙術」ってのも正直どうなのよとか、色々とリアリティに欠ける要素がてんこもりで突っ込みどころに事欠かないマンガではあるのですが、でもそんな無粋な突っ込みを一切許さない勢いがこのマンガにはあると思います。話の緩急の付け方も上手いですし、新人作家の第一話としては大成功なんじゃないんでしょうか。
 主人公や國生さんの事情についてはおいおいフォローがあるはずなので、その辺の掘り下げにも期待。あと、メガネ技術者・森永優の素性の知れなさにも期待。彼女、絶対マトモな経歴の持ち主じゃないね!

 しかし、これといい「BF」といい「十五郎」といい、新連載は全て『主人公が国家権力をバックに非合法的な活動を行う』系統のお話が揃いましたな。今はそういう時代なのか。
 主人公がハンマーを持って「突貫!」と叫んで突進するマンガというと、個人的には能田達規氏の「がらくた屋まん太」を思い出します。このマンガは、主人公が営む「がらくた屋」が、警察に怒られたり国家の諜報部員を煙に巻いたり墜落した米軍の戦闘機を勝手に解体したり地衛隊と悶着を起こしたりと、とにかく自分の信念と相反するものとは相手が何であれ戦っちゃう反権力っぷりが魅力の一つとなっていました。
 それでいて、ちゃんとハートウォームなお話としても成立しているのがスゴいところ。

 「こわしや我門」が気に入った方は、比較の意味でも「がらくた屋まん太」をチェックしてみることをオススメしたい。
 唯一の問題は、もうこのマンガが絶版になってるところなんですけどね(大問題です)。

2. 律儀にバレンタインデーネタをやってくれた「いでじゅう!」

 かつてはこの時期にバレンタインデーをネタにしたマンガがよりによって「名探偵コナン」と「ダイナマ伊藤!」だけだった、なんて不毛な時期もあったサンデーですが、でも今は違う! サンデーには堂々とラブコメができる、「いでじゅう!」があるではないか!
 つうことで、その存在に敬意を表して第二位。

 林田と森さんには、永遠にこのレベルでもじもじやってて欲しいと思いました。

3, 浅野ゆきな(美鳥の日々)

 以前彼女が登場した時は「この娘は今頃、立派な同人女子に成長しているに違いない」と予想しましたが、実際に再登場してみたらホントにそうなっていて心底ビビりました。彼女のステレオタイプな腐女子っぷりは、まったく非の打ち所がないというか、むしろ手の付けようがないレベルに達していると思います。この娘なら、あの高見沢にも十分に対抗できる! このマンガは、どこまで俺達のハートをヤスリがけすれば気が済むんだ! もっともっと!
 唯一残念なところは、ハマっているジャンルが違うために、サンデーが誇る同人女である「かってに改蔵」の神崎さん相手にリバースカップリング論争で盛り上がれないところでしょうか(残念なのか?)。

 あと、芸能人でもない普通の男性をやおいのネタにするのは若干やりすぎな気もしますが、以前ゲーム友達の現役高校生から「同じクラスの女子から、自分と他のクラスの男が絡んでるマンガを見せられた〜」とボヤかれた経験もあるので、こういうマンガを描いちゃう娘さんは世の中にたくさん存在しているに違いないと勝手に推測しています。

4, 八角・ボガード・クリプテン(暗号名はBF)

 暗号名はデブ!(挨拶)
 「怪奇千万!」の十五郎に続いて、このマンガにも小デブ系少年キャラが登場。自分の都合しか考えていない性根の悪さもソレっぽいです。いくら変身後は美形になるからと言えども、何故今わがままな性格のナス顔デブ系少年キャラが登用されるのでしょうか。今はそういう時代なのか。オレの知らない間に、時代はそこまで動いていたのか。これがショタエンターテイメントの新しい形なのか。
 っていうか、むしろパタリロの再来?

 物語の中では、「エンブリオ」なんていうヤングノベルに出てきそうなイカした名前の特務組織やら、そこに所属しているクセのありそうな子供達やらが登場し、いよいよ作品世界を広げる方向に本腰が入ってきた様子。
 この作品が連載として人気を集めて成功できるかどうか、ここが勝負所と言えましょう。

5. 今週の「KATSU!」の展開

 私が個人的に「あだちの間合い」と呼んでいる、相変わらずのあだち充作品独特のペースと雰囲気を保って淡々と話が進んでいるように見えるこのマンガなのですが、「ボクシングのインターハイ」という舞台にしろ、勝ち進む毎に徐々に才覚を現していく主人公にしろ、一人の少女を巡って駆け引きが活発化しているところにしろ、実は今このマンガはクライマックスに向かって突き進んでいる真っ最中じゃ? と今週になって初めて気付きました。
 この認識は正しいですか?

 

更新情報:

 


04/02/08  (更新情報へ)

2/8暫定更新: サンデー10号感想、CONVENTIONAL WISDOM投票結果を公開。
今度暇ができたら、掲示板にお返事を書きます…


■次週新連載「こわしや我門」はヒロインの国生さんに要注目・サンデー10号感想
  1. デモルトの尻尾にしがみつくレイラ(金色のガッシュ!!)
  2. 「ハヤテの如く」〜「美鳥の日々」4コマの雑誌の雰囲気
  3. 墨村繁守68歳(結界師)
  4. 泣いてる顔がかわいくない春日さん(D-LIVE!)
  5. 五十嵐さん(ロボットボーイズ)

1. デモルトの尻尾にしがみつくレイラ(金色のガッシュ!!)

 先週はさんざん面白いところを必要以上に見せてくれたレイラですが、今週は今週で敵だろうが仲間だろうが何でも一本背負いで投げまくるという、これまた必要以上に面白い新たな一面を披露。デモルトの足場を光線技で崩す→ダッシュで接近→一本背負いのコンボ攻撃がグルービーです。
 その一方で相手を自分の意図する行動を取るように言葉で挑発するクールさも持ち合わせていますし、実はこの娘相当やりおるのではないかと思われます。情熱的でありながらもあくまで理知的に戦いを進める辺り、清麿とも息が合いそうな感じ。

 おそらく、雷句先生は後先考えないでレイラのキャラを作っていると思われますが、結果的に回を追う毎にどんどん魅力的になってきているので、もうこうなったらこの調子でガツガツレイラを大暴れさせて欲しい所存。
 マンガを作るためには何よりもまず作者の勢いが一番大事なのだ、という良いお手本ですね。

2. 「ハヤテの如く」〜「美鳥の日々」4コマの雑誌の雰囲気

 技術的にはまだまだ発展途上な新人作家が描いたキャラ萌えマンガと、実力十分な作家が描く4コママンガの組み合わせは、なんかちょっと前の電撃大王とかソレ系のオタク向け月刊誌みたいな雰囲気があり、読んでいて妙にモゾモゾしました(尻が)。

 それで「ハヤテの如く」に関してですが、何というかこう『そんなに無理してオタクっぽいネタを使わなくてもいいのに…』と思いました。サンデーが誇るソレ系漫画家・久米田先生と絵柄が似ているアドバンテージを活かそうとした意図は分かりますが、まだ作者の中でオタクなネタを完全には消化し切れていない様子が伺えます。「仏像彫って魂入れず」といった感じ。久米田先生や井上先生の域まで到達するには、まだまだ修行が必要ですね。
 とりあえず畑先生は、「魂の入ったオタクとはどういうものなのか」の悟りを得るため、「かってに改蔵」の神崎さん一家に居候して精神修行をしてみてはどうかと思った。

3. 墨村繁守68歳(結界師)

 オレもこんなジジイになりてぇ! と思いました。

 今回「裏会」の解説が出てきましたが、とりあえず「『裏会』という組織は、性格が悪い人間が集まっている根性曲がり軍団だ」という私の認識がそんなに間違ってはいなかったことが判って良かったです。
 夜未クラスのダメ人材がゴロゴロしているとなると、今後の展開にも期待できそうですね! 根性が曲がったキャラが大好きな私としては!(そういうマンガじゃねぇっつの)

4. ・泣いてる顔がかわいくない春日さん(D-LIVE!)

 少年マンガの世界における不文律の一つに「勝ち気な女の子は泣くと可愛い」というのがありまして、いつもなおてんばなあの子があんな表情を! うおー超ト・キ・メ・クー! つう感じで恋が始まったりするのがお約束だったりするものなのです。
 が、そんなコッテコテなネタも、写実的な描写が得意な皆川先生の手にかかると、何というかこう妙にリアルというか、「みっともなく泣いてる女の子の表情は、やっぱりみっともない」という純然たる事実がそこに浮かび上がって来る訳ですよ。さすがです皆川先生!(誉めてるつもり)

 いやでも、あんなみっともない泣き顔を晒すということは、それだけ彼女が精神的に追いつめられていたということを意味するのであり、その窮地から救い出してくれた斑鳩君に対しては今頃好感度ゲージがMAXまで振り切れていること確実。「普段おてんばな女の子が異性を意識しだすと急に可愛くなり、かつちょっとドジっ娘になる」もまた少年マンガの世界における不文律の一つなので、春日さんの今後の乙女っぷり+ドジっ娘っぷりに期待したいところです。

 そして斑鳩君には、そろそろ少しは女に興味を持てと言いたい。

5. 五十嵐さん(ロボットボーイズ)

 最終回で初登場の、しっかり者で理系でメガネな下級生女子の五十嵐さんが素晴らしい。今回限りの登場がもったいないくらいの萌えキャラです(オレにとって)。この娘は世間一般ではあまりモテないタイプですが、でも理系オタクのグループの中では案外こういう女子こそがモテたりするんですよ。よく判ってるなぁ!
 彼女があと1年早く生まれていたら、「ロボットボーイズ」の運命は大きく変わっていたんじゃないかと思いました。マジで。

 このマンガに対する今の心境は、「心情的には応援したかったんだけど、盛り上がるとっかかりを見つけられないまま終わってしまった」といったところ。
 この時期の男の子にとって最も重大な関心事である「女にモテる」という道をあえて放棄し、周囲の女子から迫害されながらも自分が決めた道を信念で貫く理系ボーイ達の青春を描く! という作品の方向性(←これであってますよね?)は大いに共感できるので個人的には結構楽しみにしていたのですが、でもやっぱりサンデーを読んでいるのはオレみたいな奴ばかりではなかった、というのが最大の問題点だったのかも。
 それに、なんか結局あいつら、最後は微妙にモテてたし! なんかムカツく!(狭い)

 まぁ何にしろ、少年誌上にフィクションやファンタジーではない「リアルなロボット制作」というジャンルを開拓した意義はあったと考えます。これに続くマンガは、いつかきっと作られると思う。ジャンプ辺りでやってもらえないでしょうか。

 

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04/02/01  (更新情報へ)

2/2更新: サンデー9号感想を書きました

 「美鳥の日々」のドラマCD買った人?(挨拶)

 というかお久しぶりです。椎名高志ファンホームページ C-WWW の管理運営を行っている深沢です。
 最近は本職の仕事の方がいきなり佳境に入ってきて大変にアレな感じなのですが、「美鳥の日々」のドラマCDやら「マリア様がみてる」のドラマCDやらを通勤電車の中で何度も聴いて脳みそをバラ色に染め、変な脳内物質とかを分泌させてテンションを無理やり上げる作戦で、何とかがんばって生きてます。
 この調子なら、右手からリリアン女学園の生徒が「ごきげんよう」とか言いながら生えて来そうな幻影を見られそうな勢いですよ。死にそう

 そんな状態なので、2月中旬までは更新頻度が落ちます。ご迷惑をおかけますが、よろしくお願いします。
 しかし美鳥役の声優の中原麻衣さんの声は、脳髄にいい感じに刺さりますね! この調子なら、アニメ版の美鳥も愛せそうな気がします! 「セイジ君のエッチ!」っていう声の方がよっぽどエッチだYO!(バカ)


■逆ジェンダーエンターテイメント

 今回は、オタク・サブカル文化系BLOGとして有名な ARTIFACT の1/24に掲載された「逆ジェンダーエンターテイメント」(簡単に言えば、『思春期の少年向けの、元気な女の子が主人公の作品』のことっぽい)という記事の中に対して、今更ながらになりますが少し。

逆ジェンダーエンターテイメントより:
 少年サンデーは少年ジャンプに比べて、女性が主人公の漫画が結構多い感じがします。『GS美神』(椎名高志)、『いつも美空』(あだち充)、『LOVe』(石渡治)、『なぎさMe公認』(北崎拓)、『パンゲアの娘 KUNIE』(ゆうきまさみ)などなど。

 これを読んで、少年サンデーは女性が主人公の漫画が結構多い時代もあったんだ、と久しぶりに思い出しました。
 そして同時に、これらの作品が掲載されていた90年代後半〜一昨年までとは違い、現在のサンデーには女性が主人公のマンガ、この記事で言うところの「逆ジェンダーエンターテイメント」に該当する作品がひとつもないことにも気付きました。
 『女性キャラが主人公格として存在しているマンガ』なら「美鳥の日々」や「犬夜叉」の名前を挙げることはできますが、これらの作品は(『GS美神』や『なぎさMe公認』のような)少年読者が女性キャラの活躍を見て素直に楽しむことを目的にしている系統の作品とは言えないと思います。『天使な小生意気』が、そういった路線の最後の作品でしょうか。
 現在の週刊少年マンガ誌に掲載されている中で「逆ジェンダーエンターテイメント」に最も近い作品は何だろうと考えたところ、みんな大好き津村斗貴子さんがバトルからコメディに至るまで大活躍しているジャンプの「武装錬金」が浮かんだのですが、この認識は正しいですか?(と言われても)

 私の場合、まだ子供だった頃に姉の部屋に忍び込んで「オリンポスのポロン」やら「はいからさんが通る」やら「王家の紋章」やら月刊プリンセスやらを読んだのがマンガの原体験だった(←やっかいな経験だ)ということもあってか、昔から女の子向けに作られた女の子が主人公の作品を『男の子』として楽しむことにはあまり抵抗がありませんでした。
 そんな私の感覚で行くと、『GS美神』のようなやんちゃな女性キャラが大活躍するタイプのマンガは、「王道」とまではいかなくてもマンガの作り方の中では割と主流に位置している定番モノだという感覚があったんですけど、『GS美神』系統の作品が現在少年マンガ雑誌からほとんど死滅してしまっている状況を考えると、実際にはそうでもないということなのでしょう。


 そして、このタイプの作品に対するサンデーのスタンスを読み取ることができるのが、サンデーが毎週発行している漫画家志望者向けメールマガジン「まんカレ通信」の中にあった、「女の子が主人公の作品を描きたい!!」という質問への回答。
 この中には、次のような一文があります。

 だが、男の子と女の子、どっちの主人公のほうが描くのが難しいか!? となったら、女の子だろう。まんがは「読者に共感してもらうこと」が重要な要素!! サンデーの読者は男の子が圧倒的に多いので、男の子を主人公にしたほうがより読者の共感が得られやすいんだ。

 勿論、回答の冒頭では「女の子が主人公でもOK!!」と述べており、キャラが面白ければ主人公が男だろうが女だろうが全然構わないというのが大前提であることを強調してはいますが、その上で「でも、女の子を主人公にしたマンガでウケを取るのはちょっと大変だぞ!! がんばれ!!」と諭すような内容になっています。

 つまりこれは、マンガを編集・発行している立場の人間の中には「女の子が主人公のマンガは読者に共感してもらうのが難しい(=売れにくい)」という共通認識が存在していることを意味します。少年マンガはキャラに少年読者が共感できてこそナンボのものであり、作者の側に『男の子が、男の子の視点で、女の子の活躍を読んで楽しむことができるマンガを作る』というメタ的な視点を求められる「逆ジェンダーエンターテイメント」的な考え方でマンガを作るのは、やっぱり色々と難しいんじゃないかと思います。
 今のサンデーには、もはや美神令子の居場所はないのでしょうか。

 その代わりとして(?)最近のサンデーで目立って増えて来ているのが、主人公がいわゆる「ショタ」に属するような、ソッチ系統の雰囲気を持つ少年を主人公にした作品。これらの作品の主人公の少年は、どれも見た目は女の子みたいにカワイイんだけど、目標に対しては純粋で一途な態度を貫く性格の持ち主、というところが共通項です。この路線の作品の代表格が「焼きたて!ジャぱん」ですね。
 このタイプの作品の利点としては、見た目はカワイクても中身=ジェンダーはれっきとした男の子であるので少年読者の感情移入の対象として成立する(のを見込める)こと、および女の子の読者から見ればそのまんま「逆ジェンダーエンターテイメント」として物語が成立する上、主人公のキャラがキャッチーでとっかかりやすいので、そういう作品が大好きな女性読者を引き込める(のを見込める)こと、という点が考えられます。
 男の子がモリモリ成長していく王道マンガの連発で大躍進した少年ジャンプとはやや違ったアプローチです。ある意味サンデーらしい、ひねくれたアプローチとも言えます。

 ただ、サンデーもその「ショタエンターテイメント」路線(仮称)が成功しているかと申せば必ずしもそうとはいえず、むしろマンガとして失敗してしまった作品の方が印象に残ってしまっているような気がします。「旋風の橘」「365歩のユウキ!!」「売ったれダイキチ!」「ロボットボーイズ」など、列挙に暇がありません。勿論、我らが椎名高志先生の「一番湯のカナタ」もその仲間ですが(ドクロ)。
 あまりに最近この手の作品が多いのを警戒してか、2ちゃんねる少年マンガ板のサンデースレでは「また主人公が子供のマンガかよ!」みたいな罵声コメントまで飛ぶ始末(主人公の子供時代が出てきた「結界師」第一話が載った頃。「結界師」がそうならなくて良かったですネ!)。

 個人的に、この路線はそろそろ行き詰まりに来ているような気がしてなりません。これらの作品の中には、「主人公よりも相方のヒロイン役の方がキャラとして面白い」とか「いっそのこと、主人公の性別を女の子にした方が面白いんじゃないの?」とか思うようなものもありましたし(例:主要登場人物の性別が全て逆転している「一番湯のカナタ」を妄想してみよう)、「男の子を主人公にしたほうがより読者の共感が得られやすい」という考え方は、絶対のものではなくなっている感じがします。
 実際、私は子供の頃、女の子が主人公の少女マンガを何の抵抗もなく共感しながら読むことができていた訳ですし。いやその、オレの感覚がちょっとおかしいというのは認めますが。


 現在、「マリア様がみてる」を代表とする乙女/百合系作品がオタク界隈のムーヴメントのトレンドのひとつになっていますが、これって男性から見れば立派に「逆ジェンダーエンターテイメント」として成立している作品なんですよね。
 今のこの動きには「萌えるものがないオタクが萌えてるだけ」という見方もあるようですが、これらの作品には『萌え』とかそういうところを越えた、「男の子が男の子の視点のままで楽しめる女の子が主人公のエンターテイメント」として必要な何かを持ち合わせているのではないか? と思うのですがどうだろう。

 つまり何が言いたいのかといえば、もっとオレ達に「逆ジェンダーエンターテイメント」的な作品を読ませろ! ということなのですが。オレは女の子が大好きだ!(←意図を誤解されかねない微妙な発言)
 そういう意味でも「絶対可憐チルドレン」は期待できそうな作品です。「元気な女の子が主人公」のマンガが今のサンデーに存在していない現在、「絶チル」はその穴を埋め合わせる作品として成長することができるのかどうなのか。かつて、ソレ系統のマンガ『GS美神』でブイブイ言わせた椎名先生の手腕に注目したいところです。

 
■『焼きたて!ジャぱん』の小学館漫画賞受賞おめでとうございます・サンデー9号感想
  1. 思い出すのが遅いレイラ(ガッシュ)
  2. ギブソンJr.参上(MAJOR)
  3. 哀川翔×井上和郎
  4. おっぱいが大きいキャディ−(暗号名はBF)
  5. 炎陽玉(結界師)
  6. 番外:政族の長(きみのカケラ)

1. 思い出すのが遅いレイラ(ガッシュ)

 先週まで悲劇のヒロイン役を演じて読者の涙を誘っていたレイラまで、あえて面白いキャラにしないとどうしても気が済まない雷句先生の心意気は、どこまでも美しいと思いました。

2. ギブソンJr.参上(MAJOR)

 現在「MAJOR」で展開されている悟郎のメジャーリーグ挑戦編は、その目的を突き詰めれば「かつての父のライバルであり、自分の人生を大きく変えたギブソンと、野球人として再び相まみえること」であると言えますが、ついにギブソンの息子と思しき人物と遭遇するところまでたどり着きました。父の敵討ち(まちがい)をするための彼の旅も、いよいよ終局に差し掛かってきたと見るべきでしょう。
 悟郎ちゃんの性格はアメリカ行ってから随分と丸くなった印象が強いですが、逆にギブソンジュニアは昔の悟郎よりも遙かに邪悪度が高そうです。オヤジと戦いたければ、このオレを倒してから行け! くらいは平気で言いそうなタイプだと思いました。

 行け悟郎! 戦え悟郎! 敵の息子は敵と同じだ!(ミスリード)

3. 哀川翔×井上和郎

 まさかサンデーで(色々な意味で)話題作の「ゼブラーマン」の姿を見ることになろうとは、本気でビックリです。これも、作品内で哀川翔のファンであることを公言し続けた井上先生のおかげ! さすが、どうしようもないくらいホンモノのVシネファンである井上先生は違う!

 その「ゼブラーマン」はオモロそうなので私もぜひ観てみたいんですけど、でもなんか映画館へ行ったら観客が春休みの親子連れと哀川翔ファンのソレっぽい感じな漢達で二分されているような気がして怖いです。
 果たして、映画館の中には自分のようなオタクの居場所はあるのでしょうか。

4. おっぱいが大きいキャディ−(暗号名はBF)

 ついに連続眼鏡記録がとぎれてしまったのは残念ですが、連続巨乳記録はいまだに更新中のこの作品。この調子なら、この記録は当分続きそう。
 というか、たかがゴルフ場のキャディーさんがこんなおっぱいが強調される服装をしているのは、絶対におかしいと思いました。なんだこのゴルフ場! ここはそういうとこなのか!(どういうとこだ)

 あと P.183には、こちらにを突き出しながら振り向いている七海少年の姿が載っていますが、あれは一体何を我々に訴えようとしているのか、意図を汲み取るのが難しいところです。自分の所属している組織を紹介しているシリアスなシーンなはずなのに、何故わざわざ彼はを向けながら愛敬を振りまいているのか?
 ところで、今私の中で今一番尻がカワイイと思っている少年キャラは「魔法先生ネギま!」のネギ君なんですけど、今回の尻を強調したポージングは、七海少年も美尻少年レースへ参加する意志表示と見て良いのでしょうか。

 これ以上とか言ってるとまた誤解されるので次。

5. 炎陽玉(結界師)

 「結界師」の今回の注目は、前回初登場の坊主二人組。前回までは単なる名無しのやられ役系ザコ僧侶かと思っていたのですが、なんだこいつら! 無茶苦茶強いじゃん! しかもやたらカッコイイ!
 手からブーメランカッターを発射したり、念力でファイアーボールを撃つだなんて、普通のマンガだったら主役級のキャラじゃないと使えないような必殺技を最初から装備してますよこいつら! 主役のはずの良守と時音が、「結界」だなんていう地味極まりない技しか持っていないのとは対照的だ!
 しかもそのうえ、性格がすげえ悪そう! こいつら、この後で絶対夜未に対して少年誌じゃとても描写できないような審問(中断)!
 夜未の性根の歪み方もなかなかステキでしたが、こいつらはその遥か上を行ってそうな感じ。もしかして、「裏会」ってのは根性が歪んだ奴しか所属できない、存在自体が陰気な組織なんでしょうか。

 そして、今回のエピソードのもう一つの焦点であった時音のことですが、やっぱり彼女はとっくに父に対する感情の整理を済ませていたみたいですね。これくらいでは動じない彼女の心の強さが印象的でした。
 もしまた夜未が登場するようなことがあったら、今度はこの調子で夜未をバンバン理詰めでいじめる側に回って欲しいです。彼女には、気の強い学級委員長タイプのいじめっ子になれる資格があるとみた!(みるな)

番外:政族の長(きみのカケラ)

 彼女は、普通なら「政族の長として生まれてきたばっかりに…」とその境遇に同情するべきキャラなんですけど、個人的にはむしろ「このマンガに登場してしまったばっかりに…」という方向性で同情したくなりました。相変わらずしん先生は絶好調だなァ!

 また、連載が再開された時には載っていた「残り話数のカウントダウン表示」が最近紙面に出てこなくなったのが、ちょっとだけ気になります。これってどういうことですか? 当初の予定よりも早く連載が終わる可能性があるってこと? それともその

 

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