2007/10/28

■皆本の弁当にかける熱意に彼の愛の執念深さを感じたサンデー47号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 ホント椎名先生は、「教育的指導!!」の頃から「小さい頃女の子にいじめられたことがトラウマに!」的な話が大好きですね! と思いました。
 でも兵部少年はあまりにカワイイので、不二子ちゃんがいじめてかかるのも判る気がします。というより、ここで不二子が兵部をいじめないと、そもそも椎名マンガとして成立しませんよね。ひどいマンガだよね(ファンサイトだからできる表現)。

 そして本編の感想ですが、今回はちさとの「私だって――エスパーなんだから!」に尽きます。何かこう全てがかわいすぎる。紫穂と葵のエロトークに聞き耳を立てて文字化けしつつ慌てるところも、薫と東野が楽しげに語らってる思念波を感じて嫉妬してスコップ持って地面を必死に掘ってる姿も、何もかもかわいいです。前回出てきた「パジャマ姿で兄の膝の上に座る」妄想と併せて、殺伐とした絶チル界における妹系和みキャラの立場を確立したと言えるのではないのでしょうか。
 あと私の場合、そもそも彼女がエスパーであることをすっかり忘れていたので、能力使ったのが純粋に意外だったというのもありますが(ダメ)。

 そして紫穂が葵に蕩々と語った洞窟妄想ショーは、このシチュエーションから実際に男女が親密な関係に至ってしまう話はこれまでマンガで散々読んできたので、確かに二次元世界ではこうならないとおかしいという意味で、大変に説得力がありました。葵やちさとが動揺するのも納得です(納得するな)。
 コミックス3巻「瞳の中の悪魔」における潜水艦エロ妄想もそうでしたけど、なんだかんだで紫穂もベタな展開が大好きみたいですね。というか、むしろ作者が好きなのか。あまりにベタ過ぎて本編ではそういうことできないけど、「妄想」の中という設定であればいくらでもベッタベタなネタを使うことができるぜ! というアドバンテージを有効活用してると思います。
 紫穂の妄想の中の薫はいつも以上にに可愛らしいので、今後も隙あらば紫穂にはどんどんエロ妄想をして頂きたいです。そしてその妄想でウブな葵を惑わせて頂きたい所存です。

 でもまあ、実際の薫と東野は、「小学校の修学旅行における男子部屋トーク」的な雰囲気を感じました。まだこの二人の関係は「擬似的な男子の友情」で留まってるみたいですね。東野が性的に成長するまでは、まだこんな関係が続くのではないのでしょうか。

Posted at 21:48 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/10/22

■むしろ弁当は茶色いオカズだけあればいい子だったサンデー46号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 このマンガが始まった頃の朧さんはたいそうミステリアスな存在で、「実は『普通の人々』のスパイなのではないか」とか「片眼を隠しているけど、あの眼からはレーザーを発射できるに違いない」とか色々と妄想の種が尽きない人だったんですけど、そんな彼女が今ではドジっ娘キャラになってしまうだなんて、なんかもう行くところまで行ってしまいましたね。
 「一番湯のカナタ」のユウリもそうだったんだけど、椎名マンガでは妙齢の普通の女性が活躍できる余地が少ないのかも知れません。作者が異常な女性が好きなタイプなので仕方ないのか(ひどい)。

 それで今週の話ですが、ここのところ続いていた「黒い幽霊」絡みから離れた、ちょっと中休み的な内容になりそうです。とりあえず今の段階で言えることは、薫は自分の要求通りに弁当を作ってくれるマジメな性格の皆本のことが本当に心の底から好きなんだなあということと、ちさとの皆本兄妄想の完璧さというかイチャつき方は客観的に鑑みればもはや犯罪レベルに近いものがあり、いくら当事者が「お兄ちゃんは悪くない」と言っても周囲の大人には判ってもらえないのも致し方ない、ということでしょうか(微妙に遅れた時事ネタ)。

 あと、一番最後のページで葵と紫穂が山の中に取り残された薫と東野を案ずる描写がありましたけど、葵が「雨の中ではテレポートでけへん」と救出の可否の心配をしているのに対し、紫穂は「あの二人、ずぶぬれで二人きり…」と薫と東野の関係が妙な方向に進展することを心配しているところが面白いというか、性格が出ているなと思いました。
 きっと今の紫穂の頭の中には、洞窟かどこかで焚き火をして雨宿りしている二人がいつしか「その火を飛び越えてこい!」的な雰囲気になってそういう関係に至っちゃう、『潮騒』チックなストーリーが渦巻いているに違いありません。紫穂は発想がエロ過ぎます(ストレート)。

 そして紫穂と言えばなんか味覚の感覚も進化しているらしく、料理された食材だけではなく、料理を作った料理人の思考までをも読み取る能力を得るレベルまで来ている模様。このマンガのサイコメトラーの能力解釈の拡張っぷりも、いよいよ半端ではなくなって来てます。大丈夫か紫穂。人として

Posted at 01:02 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/10/14

■日本政府は変形するF-22を開発して国防の要にするべきだと思ったサンデー45号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 さすがは「昔取った杵柄」と言うべきか、増補版4コマが回を追う毎に面白くなって来てます。キャラクターの特徴を端的に紹介する、という意味ではホントよくできてますね。
 そろそろネットでも、「本編よりも四コマの方が面白いんじゃね?」的な感想がちらほら見られるようになって来るのではないかと思われます。っていうか、もう言われてる?(憶測)

 本編の方は、今回でビー・マイ・フレンド編が無事完結。クライマックスは『トリプルブースト→薫の背中に羽が生えて洗脳を解く』、という前回と同様の流れでしたが、前回はあまりにシチュエーションがシリアス過ぎた反動が出たのか、今回はブルサガリのバッタものに変化したティム君を薫が蹴り飛ばす、というコメディ的なものになってました。
 この現象ですが、椎名先生は昔からシリアスな展開が続くとどうしても肝心の決めシーンでギャグを入れないと気が済まなくなる傾向があるので(その極北が「GS美神」アシュタロス編のクライマックスで出てきた「奥の手」の文珠)、これはこれで椎名マンガの味の一つである、と解釈して頂ければ幸いです。

 あと今回はナオミちゃんがちょっと皆本にクラクラ来てたシーンがありましたけど、ナオミちゃんは好き勝手に蹴り飛ばせる主任の下でないとストレスが溜まる性格なので、多分皆本の下では活躍できないんじゃないかと思われます。主任としては尊敬できる人格の皆本を谷崎のように蹴れなくて悩んだ挙げ句、結局蹴り飛ばしちゃってヘコむナオミちゃんのカワイイ姿を見てみたい(ダメ妄想)。
 薫の「女子高生に手を出すとは! このロリコン!」の台詞は、「お前が言うな」的な突っ込みを誘う意味で上手いなあと思いました。

 「ハヤテのごとく」みたいなロジックで国家に身柄を売られた皆本がかわいそうです><

Posted at 14:34 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/10/06

■あれが最期のナオミちゃんフィギィアだとは思えないサンデー43+44号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 お久しぶりです。
 土曜日が空いてないと感想とかが全く書けない今の時間の使い方を改善して行きたい所存です。

 で、今更ながらですけど、やっぱり扉の四コママンガは面白いですね。本編の紹介になっているかどうかはともかく、主要キャラクターの面白いところをきちんと紹介するように出来ているところは流石。特に紫穂のヒドさというか黒さはかなり極まっており、見ていて心が暖まります。
 もう15年以上も前に掲載された「Dr.椎名の教育的指導!!」を越える四コママンガが結局サンデーでは登場できなかったことを考えると、もはやサンデーで四コマを連載できる資格を持つのは椎名高志先生だけなのかも知れません。「次回作は四コマでお願いします!」とサンデー編集部から言われる日も近いと思います(近いの?)。

 本編の方は、以前「ガール・フレンド」編で出てきたチルドレンの出会いのシーンを薫の側からの視点で改めて描くことで三人の絆が如何にかけがえのないものであるかを解説した前回、そして現場の奮起で薫と皆本が到着するまでみんながんばった今回、という話の流れに。
 前回の方は、薫の母の傷害事件を報じる大衆週刊誌を1コマだけ挿入することで「薫の超能力のために何が起こったのか」を暗示し、それが当時の薫が自分の力を嫌うきっかけとなったことを端的に表現しているところが上手いな、と思いました。こういうのをドライにさらりと表現できるのがプロだよなあと感心。
 あと、5歳の時の葵が超能力を使うシーンでパンチラすることで可愛らしさをアピールしてましたが、これを見た時に四コマの方の「出た! 計算!!」を思い出してしまった私の心は穢れているんでしょうか。

 そして今回は、ティムが薫の乗ってきた戦闘機を見て「消防車よりあっちの方がカッコイイ!?」と悔しがってるのが面白かったです。話の中でも薫が登場してからはイニシアティブがチルドレン側に移っているところからすると、おもちゃマニアのティム君には案外こういう攻撃が効くのかも知れません。
 あと薫が戦闘機を奪取する時にパンツを見せていても葵の時のような計算っぷりを感じないところは、さすが薫の人徳といったところでしょうか(ひどい)。

 今回の最後の方に「黒い幽霊」の黒幕っぽい謎の男が出てきましたけど、彼の正式名称が明らかになるまでの間、とりあえずこいつのことを「バビッチ佐野」と呼称することにしました。「マリちゃんたすけて!」に出てきた変態の親玉のアレです。話の最後の方に椅子に座りながら偉そうな態度で出てきて、思わせぶりなことを言う(でも言うだけ)ところがソックリだなあと思ったので。
 彼がバビッチ佐野と同様の立場の人間であるとしたら、きっとその配下には変態が沢山いるに違いありません。ティム君に指令を伝えている金髪女子も、きっと相当な変態なんだろうなあ。彼女の活躍が楽しみです。

Posted at 20:51 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/09/23

■人形になってもパンチラを披露する葵の勇姿を僕たちはきっと忘れないサンデー42号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 そのうち、紫穂が長門みたいにデータベースからSQL言語で情報を引き出す描写が出てくるに違いない!(挨拶)

 で今週の「絶チル」ですが、紫穂と葵がオモチャにされちゃったの巻。特にフェルト人形にされちゃった葵の可愛らしさは度を超える萌え萌えっぷりであり、メーカーはんはチルドレンギアを商品化する前に葵人形を商品化するべきだと思ってしまうくらいでした。お腹を押すと「ひあっ!」と叫んで手足をジタバタする機能付きでひとつ。マジでどうでっかメーカーはん(何処)。

 勿論、ブロック人形化された挙げ句に左脚パーツが取れちゃって行動不能にされた紫穂も、かつて「ヤンマガUppers」に掲載された「ASTRO GIRL 脆腕伊号ちゃん」以来となる椎名先生のロボット美少女パーツ欠損フェチなるやっかいな性癖っぷりを堪能できるという意味において、とってもステキでした。そういや澪も割とカジュアルに自分や相手の四肢を取り外す技を持ってますし、椎名先生はやっぱりそういうのが好きに違いありません(決めつけ)。
 というか、ティム君はさすがオモチャマニアなだけあって見る目がありますね。将来はオモチャの商品開発をする職に就いたらどうだろう。そしてそこで葵の人形を(略)。

 とか言いながらも、今回のバトルはティム君があまりに強すぎるため、相当な大ピンチ状態です。何故彼があんなに強いのかと言うと、彼の能力は「オモチャ」に限定されているものの、逆にオモチャが絡んでさえいればどんな効果も自分で好きなように後付けで設定できるから、という強みがあるからではないかと思われます。「バリアがあるから効かない――と!」「これに当たるとお前もオモチャに変身する――と!」の「――と!」の部分が、如何にも今考えた設定感が出てます。
また、彼に相対するチルドレン達も「アニメに出てくるロボットの能力」をイメージできてしまうため、彼の「ボクの考えた最強ロボット」妄想に付き合ってしまい、結果的に彼の幻覚能力にやられてしまっているように思われます。よって今のティムが乗っているロボットは、おそらく「銃夢」に出てきた火星大王並の強さを持っているはず。「全長320m、重量80万8千トン(夢尺度)。特徴:無敵」のあれ並に無敵。

 なので、「薫のブースト能力で洗脳を解く」以外でティム君をどうにかしようと思うのであれば、ティム君の無敵ロボ妄想に引きずられない、一度もロボットアニメを観たことがない人物を持ってきて相対すればいいんじゃない? と思ったのですがどうだろう。
 例えば、幼少期から妙に頭が良かった皆本は、子供の頃はロボットアニメを「幼稚な番組」と決めつけて観ていなかったに違いないので(決めつけ)、皆本ならきっと何とかしてくれるはず! とか思いました。で、この更に事件でロボットの格好良さに目覚めてしまい、事件後にロボマニアになればより完璧ですね。歳取ってからこの手の趣味にハマると抜けられませんからね(何)。

 冗談はともかく、実際この局面をどう打開するつもりなんでしょうか。次回が楽しみです。

Posted at 16:18 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/09/15

■33号に出てきた金髪サイコキノ姉さんが死ななくて良かったです(サンデー41号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 椎名先生クラスの重鎮が雑誌の巻末に座ると貫禄がありますよね!(挨拶)

 今まで散々ネタにしてきたサンデー巻末指定席に、ついに我らが「絶チル」が座る時がやって来てしまいました。いやまあ実際問題として、将来有望な四位先生の「メテオド」が巻末に来るよりは、既に実績も安定性もある椎名先生の「絶チル」が巻末の方が、サンデーの為にはいいのではないかという気がします。
 いや別に椎名先生はもはや将来有望ではないとかいそういう意味ではなく、一種の名誉席でもある巻末に位置する作家には、かつての藤田和日郎先生と同じ貫禄が必要ということであり(以下泥縄的フォローが続くので略)。

 そしてここ最近の「絶チル」ですけど、前回に引き続いて「黒い幽霊」絡みの少年エスパーが海外からやって来てチルドレンと戦うという展開に。しかも今回のエスパーであるティム君は最初から(エスパーであれば誰でも能力を強化可能な)チルドレンのブースターを奪う目的を持っており、これはおそらく今後も「黒い幽霊」所属のエスパーはチルドレンを狙って攻撃を仕掛けてくることを示唆しています。

 即ちこれは、「特殊な能力を持った敵が、毎回手を変え品を変え襲ってくる」というバトルまんがとしての基本フォーマットが確立したということであり、このフォーマットに沿った形であればいくらでも話を作ることが可能であることを意味しています。
 しかもそれと平行して、「遠くからチルドレンの成長を見守る兵部! 彼らパンドラは今後どう動くのか!」とか「薫が変化させたブースターの真の力とは何か! その力は何を意味しているのか! 皆本はその力に対し、如何に向き合うのか!」とか「『黒い幽霊』の正体とは何か! 彼らの憎悪は、世界を人種間戦争に導く引き金となるのか!」とか「皆本と薫の関係や如何に! この二人が『男女』の関係となれる日は来るのか!」とか、エピソードを盛り上げる仕掛けも満載。
 つまり「絶チル」は連載作品としての構造が現在極めて高いレベルで安定しており、更なる長期連載にも十分に耐えられる体制が整っていると言えるのではないのでしょうか。しかもサービス精神溢れる椎名先生は、43号から毎回オマケで四コママンガまで描くそうじゃないですか。完璧ですね。

 なので、もしこのまま掲載位置が巻末で安定しても、我々ファンは一向に動じることはないと思いますよ? よ?(震える手でサンデーを持ちながら)

 今回のエピソードの見所としては、勿論トランスフォーマーオタク丸出しな「黒い幽霊」のティム君が繰り出すロボットと戦いつつ、如何にして彼の「洗脳」を解くのか、という点にあると思われますが、劇場映画版「トランスフォーマー」は聞くところによるとスクールカースト最下位に位置するナードな少年が主人公であるということなので、きっとこのティム君も同様にナードであり、学校のジョックス共にヒドイ目に遭わされたトラウマを持っているに違いありません。ですので、そこのところを上手くケアしつつブースト能力を使って洗脳を解いてやるのが肝要なのではないか、と思いました。全て私の妄想ですが。

 今回の結論:ナオミちゃんの手を両手で包み込むように握っている葵がカワイイです><

Posted at 16:40 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/09/01

■連載100回おめでとう記念・サンデー39号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 連載100回記念カラーの回。かつての「一番湯のカナタ」打ち切りという惨劇のトラウマからなかなか抜け出せず、読み切り版掲載から正式連載が始まるまでに2年間という途方もない時間を要し、始まったら始まったで作者自身も「こんな主流から外れたマンガはいつまで続けられるか判らない」という趣旨の愚痴をこぼすなど、連載が始まった頃は長期連載化するだなんて誰も思っていなかった「絶対可憐チルドレン」が、ついに100回目に突入ですよ! もう2年連載しているんですよ! 前連載作品「一番湯のカナタ」が3巻で打ち切りになった椎名高志先生のマンガが!(しつこいよ)

 今回はさすがにセンターカラーで普通に祝ってもらえましたが、ここ最近は雑誌での掲載位置が下位に沈みがちだったり、その一方でサイン会に駆り出されたりと、この作品が冷遇されているのか厚遇されているのかよく判らない微妙な立場にいることは代わりありません。まだ物語的にも志半ばな感じなので、何とか長く続いて欲しいものです。
 いやまあ多分しばらくは大丈夫だと思うのですが、こう「絶チル」の場合は生い立ちや立ち位置が相当アレなので、どうしてもネガティブな方に考えが行ってしまうのは仕方ないのです。そういや「椎名高志というペンネームは『しかたないし』のアナグラムから作られた」って話はどこから聞いたんだったかなあ(どうでもいい)。

 100回目を祝ったところで今週の感想ですが、今回はついに薫がエスパーの女王としての「合成能力」を生成する力を手に入れたの巻でした。これまで彼女たちはあくまで「一つの能力のエキスパート」という立場だったのですが、ここに来て「三人の力を合わせると新しい力が芽生える!」という方向に路線をシフトして来た模様。今回生まれた能力は「強制催眠を解除する」でしたが、雰囲気的には薫の「エスパーを守る」目的が叶うのであれば、状況に応じて他の能力も合成できそうなものを感じました。
 また今回は薫の「女王」能力の覚醒を描きましたけど、葵の「女神」や紫穂の「女帝」についても、単なるキャッチフレーズではなく、薫のような具体的な能力が伴う可能性が出てきました。紫穂は今でも十分に将来世界を支配する女の才能の鱗片を見せてるし、葵は既に萌えという名の信仰の対象になっているのに、この子達がこれ以上の更なる覚醒をする可能性があるということに!? 葵が更にすごい萌えキャラになっちゃうん!?(まちがい)

 あとこれは個人的な妄想なのですけど、今回の薫の「他人の能力を吸い取って我がものにし、放出する」という合成能力って、実は「一番湯のカナタ」に出てきたカナタの王族としての能力である「千手王羅」と基本的には一緒なのではないか? と思いました(お手元に「一番湯のカナタ」1巻をお持ちのレアな方は、P.154~P.158を参照)。
 「千手王羅」は仲間が増えれば増えるほどパワーが増すという特性があるが故に、「千手王羅」がある=人を束ねる王の器を持っている、という理屈でしたが、これは今回の薫の合成能力でも成立する理論であると思われます。おそらく薫の力も、仲間のエスパーの数が増えれば、より強力な能力を使えるようになるはず。それ故の「女王の力」なのですからね。
 何というかこう、「カオル様は『王の器』を示した! よりによってこの力、千人の配下がいれば文字通り一騎当千の武将にもなりうる大器!」(セイリュートの声で)みたいな感じ?

 というか、このタイミングで「カナタ」のことを思い出すなんて、自分でもちょっとどうかしてると思いました。

 薫にパワーを吸い取られつつ「や…待っ…」と感じちゃってる葵は萌え対象です。

Posted at 12:30 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/08/26

■真木シローがブレイクの予感!(腐女子的に) サンデー36/37+38号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「鉛は超能力を通しにくい」という設定の元ネタは、鉛の管の中に紙を入れてそこに書いてあることを透視能力者に読ませようとした、古の実験に由来しているのでしょうか?(挨拶)
 その辺はともかく、ここ2週間の「絶チル」の大雑把な感想です。

サンデー36/37号

 真木シロー、チルドレンに破れるの巻。ピンチになっても兵部の言いつけを守って紫穂のスタンガン攻撃を素直に食らう真木が妙にカワイイです。あと、紫穂がスタンガンを持ってくすくす笑っている陰険極まりない表情と、トドメを刺す時の幸せそうな表情が印象的。紫穂の性格の歪みっぷりはもはや芸術の域です。将来世界を支配する運命にある女はやはり違う。

 ストーリー的には、チルドレン達が「黒い幽霊」の存在と兵部の目的を知り、その上で「黒い幽霊」を自らの手で捕まえようと決意を固めるエピソードでした。
 薫の「何かできるかもしれないじゃんか!」という純粋な気持ちを皆本が汲み、危険な任務に自らゴーサインを出すという展開は、薫の期待に皆本が応えることができなかったコミックス8巻「逃亡者」のエピソードの対比として読むことができますね。

サンデー38号

 薫が「黒い幽霊」と相対するの巻。兵部と互角にやり合う力を持つ「黒い幽霊」相手に1対1ではさすがの薫も分が悪いのですが、チルドレン三人組と皆本が束になってかかれば勝機はあるぜ! という、次回の解決編に希望を持たせる展開でした。
 個人的には、兵部に「あたしが何とかするから!」と語りかける薫がやたら可愛く描かれているのが、ちょっと気になりました。これは薫の内面の成長を意味しているのか、それとも薫にとって兵部はやはり「特別」な存在であることを暗示しているのか。

 あと今回は、葵がレンチを銃の中に直接テレポートさせて銃を封じるという能力の使い方をしていたのも印象に残りました。描写はさりげないのですが、「能力の対象にされると物理的に防ぎようがない」という意味において、これはかなり凶悪な攻撃方法です。「結界師」で時音姉さんが鋭利な結界で妖怪を串刺しにしていたのと同じくらいエグいです。
 でも、マンガの中でのこのシーンの扱われ方は極めて地味。「実は強いんだけど扱われ方は地味」というところが実に葵らしいなあと思いました。葵かわいいよ葵(フォロー)。

 次回は100回記念ということで、巻中カラーだそうです。巻頭カラーでないところがこのマンガの今の限界です(エラそう)。
 「薫がいない時に葵が宙に浮いているのは、小刻みにテレポートを繰り返しているから」という説明が本当かどうかはアニメ化されれば明らかになると思うので、アニメ化されるまで何とか連載を継続して頂けるよう、次回はアンケートを出してみたいと思います。

Posted at 21:45 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/08/05

■「パンドラ」を悪の組織と紹介するハシラの文章にそろそろ違和感を感じて来た人の数→(サンデー35号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 お久しぶりです(絶チルカテゴリーでは)。
 ここのところの話の感想を少し書きます。

・キャリー編

 皆本が幼女を育成することは、やっぱり彼の宿命だったんだなあと思いました(端的な感想)。
 また、このマンガにおいて「エスパーの背中に生えた羽」とは、純粋に誰かを護りたいと願う力の象徴であるということが提示されたエピソードでもあります。以前澪が薫の背中に「羽」の幻影を見たことがありましたが、あれもまたエスパーという「仲間」を護りたい薫の意思の表れだったのでしょう。

 あと比較的どうでもいいこととしては、最終話で結局皆本はキャリーとどこまで行ったのか(性的な意味で)が気になります。皆本が童貞なのか否かは、この作品を深く読み取る(=あらぬ妄想をして楽しむ)上において非常に重要なポイントだと思うのでつい。この前のサイン会の時、椎名先生に「皆本って童貞なんですか?」と聞いておけば良かったYO!(バカ)

・黒い幽霊編

 バンダナ+ボサボサ頭だと、どうしても「GS美神」の横島君を想像してしまいます。横島君格好良くなったなあ(まちがい)。

 それで今回は、ついにエスパーを純粋に兵器として使用する意志を持った組織の存在を臭わせる展開に。
 これまで、このマンガの中でのエスパーの敵役はエスパー排斥組織であるところの「普通の人々」が担ってきたのですが、今回の敵はエスパーをも自分の意のままに操ろうとしているという意味で、「普通の人々」とははるかにスケール感が違います。兵部率いる「パンドラ」はあくまでエスパーの解放を目的とした組織なので、今回出てきた連中はまさに兵部にとっての天敵であると言えましょう。

 そして薫は、上述したように同じエスパーを護りたいという強い意志を持っているので、そういう意味において薫は兵部と同じ目的を共有しています。兵部はまだ薫にそんな「汚い」組織があるということを知らせたくないみたいですが(結局はエスパー同士の殺し合いになってしまうからだと思われ)が、でも多分今回の一件で薫は何かを知ってしまいそうな気がしてなりません。徐々にストーリーは悲劇的な方向に流れつつあるように思えます。

 この辺はこのマンガにとって極めて大事な部分だと思うので、焦らずじっくりと話を進めて欲しいですね。
 雑誌での掲載位置が下がり気味なのが相変わらず気になりますが(ドクロ)。がんばれ読者アンケート。

Posted at 13:01 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/06/09

■皆本光一17歳のプリティフェイスに全米が萌えた!(サンデー27号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 「ちなみに葵がこの衣装を着てる理由はものすごくくだらないのであまり気にしないでください。」とのことでしたが、本当に心底くだらない理由だったのでビックリしました。
 あと葵はお経が書けるのか。さすが京都出身(関係ない)。

 そういうアレで今回の話ですが、展開的にはキャリーの顔見せ的な話でした。キャリーはコメリカの大学が行った超能力実験によってキャロラインの脳より覚醒した精神生命体なのである! みたいな感じっぽいですね。いいなあ超能力実験(いいのか)。
 映画の「キャリー」が作られた時代って、「ソ連の脅威に対抗するための超能力を開発するのだ!」みたいな理由でヤバい実験をやらかしてしまい、それが発端になってヤバい事件が起こってしまうという筋書きのSFホラー映画が沢山作られていた印象があるのですが、椎名先生はそういう映画が大好きに違いないので、今回のエピソードは多分そういう映画のイメージを下敷きにしているんじゃないかと勝手に思っています。
 いやその、自分はその手の映画は「炎の少女チャーリー」しか見たことないのでよく知らないけど(いいかげん)。

 あと皆本の説明によれば、彼女は実体を持たずにキャロラインの脳に住んでいるとのことなのですが、個人的にはここから「ブラックジャック」のピノコみたいな存在をイメージしました。本当はキャロラインと一緒に双子として産まれてくるはずだったキャリーが、何らかの原因でキャロラインの脳に寄生した状態になってしまったとか、そういう感じです。
 彼女が「生まれた」のが3年前の超能力実験の時だったとすると、彼女は現在も3歳児と同レベルにしか(頭が)成長していないということになるので、彼女が幼児っぽい言葉を話すのはその辺が原因なのかも知れません。

 ただ何にしろ、キャリーの存在を一言で要約すれば「空から降ってきた人間じゃない女の子」なのであり、皆本はそんな「空から降ってきた人間じゃない女の子」に一目惚れされてモテモテになっちゃった訳なのであります。何このラムだっちゃ。
 やっぱり椎名先生は、そういう話がホントに好きなんですね! というのが今回の結論です。空から降ってきた人間じゃない女の子最高。

 あと今回は、皆本を瓶で殴りつける時の賢木の表情がなにげに良かったです。
 よっぽど皆本を殴るのが嬉しかったんだなあ。

Posted at 19:54 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/06/02

■未来の日本がこのマンガみたいな宇宙技術大国になれるといいなと思ったサンデー26号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「キャリー」は怖そうなのでまだ観たことありません(ヘタレ)。

 それで今週のサンデーの「絶チル」ですが、いよいよ皆本の過去話開始。
 コミックス9巻では末摘さんが皆本の元彼女に変身して皆本をビビらせてましたが、ついにそのホンモノが登場しました。"どっち"が元彼女なのかはまだ判りませんけど、漫画的に面白い方はキャロラインではなく明らかに「キャリー」なので、キャリーが元カノということで決定。
 確かに皆本は、相手がエスパーだろうがノーマルだろうが分け隔てなくボーダーレスに付き合うことができる男ですが、幽霊というかエクトプラズムというか、そんな実体のないスピリチュアルな女性とも恋愛ができるだなんてスゴイです。既に三次元とか二次元とかそんなレベルを超越してます。彼はきっと、この歳にして既に本当の愛は肉体的にではなく精神的に結ばれることであることを悟っているに違いありません。皆本が女の裸にあまり興味を示さないのも、おそらくそれが原因だと思います。モテる男は違いますね(バカ)。

 あと今回は、地味に朧さんがカワイイです。ダブルフェイスに盗聴させてプライバシーを暴こうとしてるところなんか、やってることが「スキャンダルの館」編の不二子ちゃんと大差ありません。朧さんは、将来的には今の不二子ちゃんみたいなお局様になれそうだなと思いました。

 そして、ブルマ姿でモップを破壊する葵は萌え対象です。
 倒れて皆本に抱き抱えられてるキャロラインも、地味に萌え対象です。

Posted at 20:36 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

■皆本光一は戯れの出来ぬ男よ(サンデー25号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 これも今更ですが、先週のサンデーの感想を少し。

 皆本はどうやら兵部が薫達に話したことを全て聞いていたと思われますが、これを知った上で皆本は兵部に対して何と言うつもりなのでしょうか。
サンデー24号絶チル感想より

 サンデー24号を読んだ読者はみんなこんな展開が来るかと予想したはずだったんですけど、蓋を開けてみたら皆本が言った言葉は「メガネ知らない?」でした。この重大な局面で「メガネメガネ~(額にメガネを乗せながら)」なレベルのボケを持ち込んで来ましたよこの男。何この天才的な天然ボケキャラ。お目々が「з」の形になってたらより完璧だったのに!(まちがい)

 最初にこの話を読んだ時は「メガネがなくて見えないまでも、兵部とチルドレン達の会話は聞こえていたはずだから、皆本は状況を判った上であえてボケているのではないか?」とも思ったのですが、しかし皆本はそのような腹芸が一切使えない、シグルイ風に表現するところの「皆本光一は戯れの出来ぬ男よ!」な人間なので、それはなさそうです。
 まあ、ここで皆本が兵部と対決モードに入ってしまったら、即チルドレンやパンドラのロンゲ男を巻き込んだハルマゲドンが開始されてしまって連載が終わってしまうので、今回は皆本のボケのおかげで助かったと言うべきなのかも知れません。

 あとこの回の見所は、後半の薫と兵部の会話から垣間見える、皆本とチルドレン達の関係のあやうさでしょうか。現在は愛情にも似た強い信頼関係で結ばれている皆本とチルドレン達ですが、そのような関係は社会情勢(国家の敗戦やエスパーとノーマルの対立)といった外部的なきっかけで簡単に崩れてしまう可能性を持っていることを、兵部とその上官の関係の結末が示していると思われます。実際、現時点での「未来」では、それが崩れてしまった故に薫はバベルを出てしまったんでしょうし。
 この回の最期に出てきたオルゴールは、現時点での皆本とチルドレン達の信頼を象徴するアイテムとして、また「未来」では「あの頃は良かった」的な(あるいは、「私たちはあの頃と何も変わらない」的な?)メモリアルアイテムとして、今後も物語の重要な局面で登場することになりそうな感じがします。

 そして、皆本に予備のメガネをかけさせてあげている葵は萌え対象です。

Posted at 16:41 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

■付け髪ブーストした薫がかわいい絶対可憐チルドレン9巻感想

 今更になりますが、せっかく「とらのあな」で特典付きを買ったので。

 ストーリー的な進展としては、「ギフトオブチルドレン」編で『タケシ君の才能は「神からの贈り物」なんです。何か意味があって彼に与えられたのではないでしょうか』という台詞の形で、このマンガにおける超能力は「個性的な才能」のメタファーであることをマンガの中で改めて提示し、さらに『能力を抑えることより、パワーをアップさせることに重点を置いてる』新アイテムを登場させることでチルドレン達の今後の教育方針を示したことが印象的でした。
 新アイテムに関してはEECMが搭載されていないという不具合もあったみたいですが、まあそれのおかげで「マジック・ガールズ」編で澪のバカっぷりに萌えることができたので、良しとして行きたい所存です。

 おまけマンガは、やっぱ「スキャンダルの館」ではせっかく女性陣の入浴シーンがあったのにあまりおっぱいとか出て来なかったから何とかして下さい! みたいなコメントが読者からたくさん届いていたんだろうなあと思いました。
 あと賢木はそろそろ、女の子といちゃいちゃするよりも皆本をからかっている方が楽しくなってる自分の本当の気持ちに気付くべきなのではないかと思った(何)。

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Posted at 14:39 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/05/20

■兵部の残酷トークを聞きながら平気でご飯を食べる紫穂は萌え対象です(サンデー24号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 若い頃の兵部のやんちゃな姿よりも、最後に出てきた寝起きの皆本の姿の方にエロスなときめきを覚えた人?(挨拶)

 そんなアレで、今週は兵部の過去話。元々は世のため人のため仲間のために超能力で戦うやんちゃで純真な熱血少年だった兵部が、現在のようなひねくれ男になるに至った経緯が、ついに明らかになりました。
 つまり兵部は「将来超能力者のリーダーとなって世界を滅ぼす」と予言されたが為に信頼していた上司に「人類の敵」とみなされて撃たれてしまい、そして「人類の敵」とみなされて撃たれたことがきっかけとなってノーマルが支配する今の世界に絶望、超能力者のリーダーとなって世界を滅ぼそうとしているということになります。破滅の未来を予言してしまい、それを回避しようと行動したが為に、結果的に予言通りのことが起こってしまう――という悲劇に、兵部は巻き込まれてしまった訳ですね。

 皆本の(そして、このマンガの)究極の目的は、将来起こるであろうこの「悲劇」の発生を回避することにあるのですが、兵部からすればそんなことをしても全くの無駄であり、最終的に薫達は自分の仲間になることが決まっていると思うのも、ある意味当然のことと言えましょう。
 皆本はどうやら兵部が薫達に話したことを全て聞いていたと思われますが、これを知った上で皆本は兵部に対して何と言うつもりなのでしょうか。そして兵部は、その皆本に対して何と言い返すのでしょうか?

 椎名先生のブログでは、今回のエピソードを皮切りに本格的に話が動き出しそうなことが書かれているので、そういう意味でも次回の話はかなり重要な意味を持ちそうな感じ。次回が楽しみです。

 そして比較的どうでもいいこととしては、特務時代の不二子と兵部はいい感じのカップルだったみたいですね。あと子供の頃は、兵部は不二子に相当いぢめられたんじゃないかと思います。当時の写真の雰囲気からして。
 この話がコミックスに収録される時には、ぜひ子供時代の不二子×兵部のエピソードをオマケマンガとして載せて下さい椎名先生。不二子ちゃんが兵部を3ページに渡って延々といぢり続ける話をおねがいします(わがまま)。

Posted at 20:11 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/05/04

■私服の兵部がオシャレな首輪を! サンデー21+22号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 ここしばらくは掲載位置が低い割に(←余計)比較的緩めの話が続いていた「絶チル」ですが、今回は久しぶりに引き締まった形で始まりました。椎名先生によれば「いよいよ未来のパートと現代のパートをつないでいく作業を開始しようと決めたため」とのことであり、長らくの間謎となっていた「何故将来の三人はバベルから離反してノーマルと戦うようになったのか」についても、今回のような演出を使う形で徐々に明らかにされていくのではないかと思います。
 全貌が明らかになるまで連載が続くといいんですけどね(ドクロ)。

 あと今回の話を読んで何となく思い出したのが、以前完成原稿速報にあった「単行本のアタマでは毎回『ねえ、皆本…おぼえてる?』という薫のナレーションで始めたかった」というアレです。何か今回は、未来の主人公が過去を回帰するという意味においてはNANA式演出っぽいですし、未来のシーンから繋がる現代の平和なシーンがそのまんま『あの頃のあたしたち それが永遠に続くような気がしてた いつか終わる日が来るなんて思いもせず ただ笑っていたね』に繋がる演出になっているのもソレっぽい感じ。何かこう、今のうちに平和な気分を満喫しておくがいいさ読者共めワハハハ、みたいな作者の意図を感じます。
 このエピソードの見所としては、冒頭に出てきたオルゴールが今後どのタイミングでどんな意味を持って出てくるのか? というところと、完成原稿速報でも出てきている兵部の過去話がそれにどう絡んでくるかというところでしょうか。

 そして比較的どうでもいいこととしては、未来の薫が部屋の鍵を開けたりスイッチを入れたりする動作をサイキックで行っていたり、葵が歩いてもわずか数歩くらいの距離をわざわざテレポートしたりと、なんかこいつら大人になったら超能力を好き勝手に使っているよなあと思いました。皆本がいないところでは超能力を使って楽をしようとしているところは、子供の頃と全然変わってないってことなのでしょうか。
 逆に言えば、皆本がちゃんと躾けて日常生活でサイキックを乱用するのを改めれば、未来の悲劇は回避できる可能性があることに?(多分違う)

Posted at 20:15 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/04/21

■つまり、近未来の日本ではブルマが復活するってことですか椎名先生(サンデー19+20号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 「絶対可憐ワイルドキャット」編こと「ナオミちゃんの秘密を暴いて遊ぼう」エピソードですが、結局なんかナオミちゃんは秘密も裏も表も何もなく、素直で可愛くて正義感が強くて人を信じることができる、社会的にヤバいくらいい子でした! みたいな話でした。
 時々ストレスが溜まって暴れたりもしますが、暴れるのは普段から谷崎相手に大っぴらにやってることなので、既に秘密でも何でもないですよね。また、相手に話を聞いてもらうために笑顔でピアノを破壊するのも、全てを穏便に済ませようとする彼女の誠意の表れなのです。

 ただ、これはあくまで椎名高志のマンガなので、主人公のチルドレン達はそんな正統派の美少女であるところのナオミを見て思わず「ケッ」とか悪態をついてしまう、歪んだ性格の持ち主ばかりな訳なのですが。この辺は「GS美神」でピートの完璧っぷりを見てひがむ横島と構造が一緒であり、ある意味椎名マンガにおける伝統であると言えます。多分椎名先生は、真っ当な美少女キャラをヒロインに据えるようなマンガは死ぬまで描けないんじゃないかと思います。

 あと今回ちょっと意外だったのは、ナオミをこんないい子に育てたのが谷崎であり、ナオミもそれには感謝しているという点。谷崎はナオミの能力を(自分がナオミのストレス解消役となることで)引き出すことができるという意味においてのみ優秀な指揮官であると思っていたんですけど、ナオミちゃんくらいの年頃の女の子をキチンと育成できる才能もあったというのは意外です。谷崎もちゃんとそれなりに有能な人材だったということなのでしょう。信じられませんが(ひどい)。

 そして、もし皆本が女子校の制服を着たとしたら、その姿は大人バージョンの葵が同じ制服を着た時と似るんじゃないかと思うのですがどうでしょうか。同じ眼鏡キャラだし。葵は胸もないし(ひどい)。

Posted at 20:48 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/04/08

■今週の萌え対象は素肌にワイシャツ姿の皆本でした(サンデー17+18号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 「若い連中はね、伝統やしきたりなんか、その気になればいつでも破壊できるのよ。
  その力、未来を創ることに向けさせてあげなさいよ

 今時の若者に対して肯定的なことを言ってくれる大人が存在しているのは、なんかもう二次元世界だけじゃないかという気がする今日この頃です(挨拶)。
 そんなアレですが絶チルの二週分の感想。

サンデー17号

 「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」こと「国王陛下のチルドレン」編エピソードのまとめ。コンセプトが「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」なので全体的なノリは割と軽めな印象でしたが、最期に10年後の薫と皆本の例の予知シーンを出すことで、このエピソードの結末もまたエスパーとノーマルの最終戦争が起こるか否かという未来に繋がっているのだ! ということを意識させる作りになっているなと感じました。
 更に、その予知を見ているのが兵部であり、かつ兵部が予知を見るために使っているのが「伊八号」と書かれた変な機械? っていうか、伊号シリーズということはあれの中身はイルカの脳みそか何か? というのも、ちょっと興味をそそられます。兵部が「未来」を知っているのは、伊号のじいちゃん(九号)から聞き出した訳でも彼自身が彼自身の能力で予知した訳でもなく、独自の伊号を確保していたということだったのね。

 その予知シーンですが、1巻と比較すると皆本が銃を撃つまでの間に躊躇う時間がちょっとだけ長くなっているところが違ってますね。この躊躇ってるわずかな時間で、皆本か薫が相手を口説き落とす台詞を言って相手を思いとどまらせないとダメ、という状態っぽいです。このLIPSはちょっと難易度高いですよ(まちがい)。
 不二子ちゃんがしきりに皆本に対して「チルドレンとデキちゃえ」とけしかけているのは、デキちゃえばそもそもこのシーンが発生しない未来になるからなんですけど、やっぱりまだ今のチルドレンにはそういうのはまだ早過ぎるというのが今回のオチ。後ろから刀で仲間をバッサリやる気まんまんな陰険極まりない紫穂が、この回の萌え対象です。

サンデー18号

 この完成原稿速報のイラストを見た時、ナオミちゃんしばらく観ないうちにすっかりおキヌちゃんみたいになったなあと思った人?(挨拶)

 ナオミちゃんは、その名前の由来からして谷崎主任と絡むネタが多用されるのは致し方ないところなのですが、このままこの調子で彼と付き合っていると、いつかナオミちゃんが何だかんだで谷崎に心を許してしまうようになるんじゃないかと心配です。本気で
 もしかしてバベルには、ナオミちゃんと釣り合いが取れるレベルのマトモな成人男性が、皆本以外には誰もいないのでしょうか。いないんだろうなあ。いい男はきっとみんなパンドラの方に行っちゃってるんだろうなあ。実は人材難なのかバベル。

 基本的なストーリーはナオミが万引きやらかした疑惑の調査、ということになってはいますが、前回の「国王陛下のチルドレン」編の主眼が「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」であったのと同様、今回の話はあくまで「ナオミちゃんの秘密を暴いて遊ぼう」というところにあるっぽいので、また今回も気楽に読める話になりそうです。
 あと、疑惑の解析写真ですが、万引きする時にわざわざ自分の所属する組織の名前が書かれたバッグを持っているのはおかしくね? と誰か突っ込まないのかなと思いました。

 そして、シャワーシーンでは見事にトリックにひっかかりました。
 満員電車の中で震えて笑いを堪えてましたよ(不信人物)。

Posted at 00:46 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/03/24

■象は重要! 大きい! 力持ち!(吹き飛ばされる象のコマを観ながら)サンデー16号絶チル感想

 椎名先生のことだから、ドラ映画に「エスパー魔美」が出てることは当然察知しており、初日にダッシュで鑑賞し、魔美が出てくるとこだけ観て出て来るくらいの勢いだったんじゃないかとばかり思っていたので、このコメントは意外でした。
 先生も忙しかったり体調崩したりで大変そうですが、ぜひドラ映画を鑑賞しに行き、せめて魔美だけでも観て帰ってきて下さい。魔美ちゃんを「TPぼん」のリーム姐さんと同じくらい崇拝している40代藤子不二雄ファンの代表格である椎名先生なら、それだけでもきっと元を取れます(ひどい)。

 その辺はともかく「国王陛下のチルドレン」編こと「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」エピソードの第5話にして最終話の感想ですが、オチにわざわざレズビアンショーを再び持ってくるところが椎名先生らしいなと思いました。現代百合ブームに迎合しているようでいて、その実明らかに外しに来ているこのセンスは流石です。
 なので、以下は余談。

  • 野上葵。超度7のテレポーター。大人バージョンでも微乳。
    確かに葵の乳の未来のなさは彼女の重要なアイデンティティなのですが、こうもハッキリ書かれるとせつないです。「超巨乳」と書かれた紫穂と比べるとその差は歴然。おっぱいの性能の違いは戦力の決定的差ではない、とシャアも言ってるじゃないですか! 担当さんヒドいなあ!(自分がこれまで書いたことを棚に上げながら)
  • 愛する者のためなら時には手段を選ばず戦う必要がある、違いマスかー!?
    目的のためなら手段を選ばない男・バトゥラの本領発揮。言っていることは筋が通っていて格好いいんですけど、どこかうさんくさい雰囲気があるのは何故だろう。いちいち歯が光ったりするからでしょうか。
  • 歴代の巫女をいつの間にか説得していたセラは、ああ見えて結構侮りがたい女性だなあと思いました。クラスの女子に根回しして味方に付ける政治力! なんて恐ろしい子!(まちがい)
    案外、あのバトゥラ王子とお似合いなのかも知れませんね。お幸せに
  • 石像に押し倒される紫穂と、後ろから襲いかかられてる葵は、萌え対象というよりもはやエロいです。最後のページの薫×マサラよりも使えると思います(使うの?)。
  • 強引に迫りすぎるとオトコは引くわよー!
     この時、全国百万のサンデー読者が一斉に「アンタが言うな」と突っ込んだに違いありません。

 あと、今回出てきた話の中で今後に影響が出そうなのが、「レベル7は単にレベル6を超えていて計測不能だから『レベル7』なのであり、レベル7同士だからと言っても力が同じとは限らない」という概念が出てきたことでしょうか。薫の力は時々度を超えてスゴイことを引き起こしたりしてますが(コミックス2巻でECMを破壊したり)、それに「イヤボーンの法則」以上の説得力を与えることができそうな概念だと思いました。

 今回は以上。ドラ映画観たいなあ。

Posted at 14:42 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/03/17

■CoCo壱のカレーは高カロリー物質なので気を付けて摂取して下さい先生(サンデー15号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 椎名先生がキャラデザに参加したことでこのサイト的に重要なアニメ「大江戸ロケット」が、テレビ神奈川では4月から放送されないことを知ってショックを受けてます。
 これはつまり、神奈川から埼玉に移住しろということなのか!(そんなにか)

 その辺はともかく、「国王陛下のチルドレン」編こと「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」エピソードの第4話。
 今回は最初から最後までチルドレンがアダルトチェンジしっぱなしであった関係で、もはや「絶対可憐チルドレン」というタイトルと内容にズレが生じている気もしますが、今回の趣旨は「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」なのでその辺はあまり気にしない方がいいのではないかと思われます。
 なので、以下は余談。

  • ここの感想掲示板を始め随所で言われていますが、大人になった葵はホントに胸がないですね。コミックス1巻の頃と比べても、明らかに退行してます。実際に大人になった訳でもなく、サイコパワーで擬似的に大きくなっているように見えているだけという設定下にもかかわらず、相変わらず胸がないのは流石です。胸がないのは葵のアイデンティティなのです。
  • それに対して、紫穂は優遇されてますね(胸が)。あと、武器を持てばその武器の最適化された使い方を知ることができる、というこのマンガ特有の拡張サイコメトリー能力は今回も健在。紫穂の能力の融通性の高さを改めて思い知った感じ。
  • また、葵も「初めて持った弓を自在に使いこなせる」という形で自分の能力を有効に活かせることを表現しているので、そういう意味では葵も紫穂同様に成長していると言えるでしょう。
  • 一方、薫は葵や紫穂と違ってあっけなく武器を破壊されてましたが、今回は「武器=自分の超能力のメタファー」として表現されているので、まだ薫は他の二人ほどには成長していないということに?
  • ヒロインがトゲ付き鉄球を武器にする少年マンガは初めて見ました。
Posted at 19:11 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/03/11

■椎名マンガで「セラ」と言えば、「ネクサス」に出てきた死んでる褐色美少女のことを指します(サンデー14号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 「国王陛下のチルドレン」編こと、「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」エピソードの第3話。
 今回はレズビアンショーあり濃厚なキスシーンありアダルトチェンジありと、サービス精神旺盛な話でしたね(一部ウソ)。さすが、作者自らが設定に納得できていなくても「だってやりたかったんだもん」の一言でごり押ししてしまっただけのことはあります。
 なので以下は例によって余談。

  • 先週の話を読んだ時から何となく感じてましたが、なんか「国王陛下のチルドレン」編は全体的に話の雰囲気が「GS美神っぽいような気がします。時期的には、「GS美神」のコミックス23~28巻くらいに載ってそうな感じの話っぽい(細かい)。レアメタルとか残留思念とかいう「GS美神」にも出てきたテクニカルタームを使って、既に死んだ先代巫女の「幽霊」の存在を説明しているからでしょうかやっぱり。
  • つまり、この漫画の世界でサイコメトラーが遺留品からその持ち主の思考を読み取れるのは、「残留思念」という概念が存在しているからということですね。なら、やっぱり巫女が霊媒となって先代の霊を体に落とすのも、サイコメトラーが遺留品をメトるのも、やってることは一緒ということになります。紫穂は「GS美神」の世界に行けば立派に霊能力者扱いされそう。
    結論としては、「幽霊なんか絶対触らない!」と言ってる紫穂は、結果的に毎日幽霊を触ってるということになります。よかったね紫穂(ヒドイ)。
  • 本気で好きなら、そんなカベなんでもないじゃん!? あたしたちが超えさせてやるよ!!
     マイノリティ(エスパー)が壁を乗り越えてマジョリティ(ノーマル)と和解する道を示すことがこのマンガのゴールであると考えられるので、それと同じ対立構造を持った今回のエピソードは「絶チル」でやるに相応しいなと感じます(主人公のチルドレン達が当事者に感情移入した状態になるので)。エピソードの雰囲気が似ているとは言うものの、この編が「絶チル」が「GS美神」とは大きく異なるところ。
    仮にこのシチュエーションに「GS美神」の面々が放り込まれたら、仮にマサラと戦うとしてもチルドレン達とは全く異なる理由で参戦するのではないかと思われます。
  • 今回の葵の萌え対象は、「玉座」にエスパー達の残留思念が残っていることを知らされて皆本の腕にしがみつくシーンかなと思いましたが、不二子×マサラの絡みを見せつけられて赤面してるところに紫穂から「嬉しそうね?」と突っ込まれているシーンも捨てがたいです。これも前から思ってましたが、葵はそういうのにも興味ありそうね? お年頃?
Posted at 01:10 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/03/03

■絶対可憐チルドレン8巻

 今更になりますが、「絶対可憐チルドレン」8巻を購入しました。
 買ったのは発売日当日。「とらのあな」で購入できたので、例の購入特典カードのおまけつきです。

 ストーリー的には、とっとこ桃太郎が登場する「逃亡者」がメイン。このエピソードは、連載終了後に思い返してみると「ここがかなり重要な意味を持つ話だったんだな」と感じられるような、後の展開に影響を与える大きな分岐点となったエピソードなのではないかと思われます。
 この時は「『大丈夫、心配しないでいい』って言ってくれないの?」と皆本をなじった薫でしたけど、先週のサンデーに掲載されたエピソードの中では「正しいことしかできない皆本と一緒なら――」と皆本を評価しているところから考えると、あの時の皆本が(自分が言って欲しいことではなくて)「正しい」事しか言ってくれなかったことに対して納得しているように思えます。薫も精神的に成長しているということでしょうか。

 オマケマンガは、紫穂が皆本少年をいいようにからかっているのが面白かったです。さすがは、将来「女帝」と呼ばれて日本を支配する女!

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Posted at 16:25 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

■掲載位置とかもうどうでもよくなって来たサンデー13号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「国王陛下のチルドレン」その1~2のまとめた感想です。
 今回の話は基本的には「チルドレンをドレスアップして遊ぼうというのが主な目的」とのことですので、あまり深いこと考えずに『チルドレンかわいいなあ』とか言いながら萌え萌えしてればいいやと思いました。
 なので以下は全て余談です。

  • 今回出てきたインパラヘン王国のバトゥラ王子ですが、最初象に乗って登場した時は「エマ」のハキムのような、行動や言動は突飛だけど中身はマトモな人なのではないかと思っていたものの、なんか13号を読む限りでは全然そんなことないみたいです。いやまあ「目的のためなら手段は選ばない」という意味ではやってることはマトモなのかも知れませんが。冷静におかしなことができる人は恐ろしいなあ。
     特に「輸出止めますよコノヤロウ?」が面白過ぎます。爽やかに笑いながらのこの一言が、彼の性格を端的に表していると思いました。
  • チルドレンかわいいなあ』が本筋である今回のエピソードにおいて、本来的には最もチルドレンかわいいなあとチルドレン達に言わなければならない立場の皆本は、相変わらずのツンデレっぷりというかムッツリスケベっぷりが災いして、素直に「カワイイ」が言えませんでした。
    この頑なさは、『「カワイイ」と言ってしまうと、自分が子供も愛せる人間であることを認めてしまうことになる』と思っているからなのでしょうか。素直に認めれば楽になるのに(まちがい)。
  • にしても、例え子供相手とは言え素直に女性を褒められない不器用な彼が、どうやってコメリカ時代は女性と普通に付き合えていたのか、不思議といえば不思議です。一方的に惚れられて押し倒されてなし崩し的に(以下略)! だったんでしょうか。だったんだろうな(決めつけ)。
  • そして最後に出てきたチャクラムを持った恥ずかしい格好の女性ですが、体に「覚悟のススメ」の零式鉄球みたいなものを埋め込んでいるところを見ると、何らかの力で超能力を増強しているのかも知れません。この人が今回の敵?
  • 今回の萌え対象は、紫穂に渡された薔薇の花束を見て「いいナー」と言ってる朧さんに決定です。
    証文を渡されて目の色が変わっている葵は萌え対象としてはより高度なのですが、本来はこれが葵の本質的な姿なので、葵萌えのみんなは頑張って萌えてみて下さい。君ならできる(無根拠)。
  • あと前回12号の「正しいことしかできない皆本と一緒なら、あたしたちいい子でいられるんだ」の薫の独白と、それに対する「そんな優しさが通用するのは幼い間だけだ」という兵部の言葉は、現在での彼らの立ち位置を表現していると受け止めました。
    保護者に頼る薫の考え方が幼いのは当たり前として(まだ子供だから)、それを「幼い」となじる兵部もやっぱりまだ考え方が『幼稚』なのではないかという気がするのですがどうだろう。
Posted at 13:33 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/02/24

■サンデー11号絶チル感想

 今更になりますが、サンデー11号(マジック・ガールズその2)の感想です。

 サンデー10号を読んだ段階では、「マッスルのビッグマグナムが大活躍しそうな予感」と書きましたが、実際にマッスルが活躍したのはビッグマグナムではなくの方だったみたいです。まさかあのタイミングで皆本の唇を奪うとは! 奴はとんでもないモノを盗んでいきました! 皆本の唇です! みたいなアレでした。
 というか、今回マッスルが出てきたのは、「逃亡者」のエピソードに初登場した時には奪えなかった皆本の唇を奪うためだけだったみたいです。椎名先生の脳内に棲んでいるマッスルは、皆本の唇を欲しいがために今回のエピソードでコレミツに変わって澪の同伴となることを椎名先生に直訴したに違いないと思います。椎名先生大丈夫でしょうか(頭が)。コミックス8巻の出版作業がよほど堪えたのか。

 ストーリーとしては、機能的な欠陥が明らかになった新型チルドレンギアには、チルドレン達の超能力を合体させてパワーを増幅させるブースター機能が搭載されていることを提示した点、および澪がチルドレン達に対して自ら協力する意志を見せた点が重要だと思われます。強い超能力を持っていたが故に子供の頃から差別され続け、誰に対しても頑なだった澪が心を開いていく描写は、「絶チル」における大きなテーマの一つとなっているのは間違いないところでしょう。
 あと合体技については、やっぱり椎名先生はそういうのが好きなのな! という感じ。「GS美神」にも出てきましたよねこんな技。

 ブースト時に薫に腰を抱かれて寄り添って赤面している葵は萌え対象です。

Posted at 21:46 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/02/10

■金に金がぶつかり合う激痛が快感に変わるサンデー10号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「まだ勝負はついてないわーっ!!
 澪がすっかりアホの子に!

 彼女の髪型は心の頑なさを表しているとのことで、確かにコミックス5巻を確認すると最初に出てきた時(前期型)と皆本に叱られて風呂に入った後(後期型)とでは髪型が違っています。現在の髪型は後期型の方で、それだけ皆本に対して心を開いているという意味では好ましいキャラになりつつあるのですが、それと引き替えに初登場時の凛々しさを失って来ているのは間違いなさそう。
 初登場の時も確かに彼女はアホの子ではありましたが、「教育を受けていないため、漢字が書けなかったり社会的な常識を知らなかったりする」という意味でのアホであり、「戦士」としては極めて有能なイメージがありましたけど、今回は戦闘でもあっさり紫穂にやられてしまうなど、すっかり全ての意味に置いてアホの子に。
 「空気抜いたら何が困るの?」は、今の彼女の足りてなさを象徴する名台詞だと思いました。アホな子ほどカワイイってホントなんですねー

 あと、マッスルが早くも再登場。人気あったんでしょうか。あったんだろうなあ。子供にも腐女子にも(腐女子?)。
 今回の彼の衣装はジャケットとネクタイと革パンツとブーツのみという、前回登場時よりも遙かにオシャレな出で立ち。カッコイイです(真顔で)。コート+背広姿の皆本とのツーショットは、二人の身長差と相まってかなりいい感じにキマっていると思います。後ろの方で薫や澪が思わず二人を凝視してしまうのも納得です。
 「絶チル」では女の子達の衣装には気を使っているみたいですが、マッスルの衣装もやっぱりハードゲイ関係の書籍を調べた上でデザインしたりしたのでしょうか。気になります(気にするな)。

 ストーリーの方は、この二人とチルドレン達が一緒に地下の金庫に閉じこめられた! というシチュエーションからして、今回ばかりは彼らが協力し合ってこの状況を何とかするという話になりそうです。物体の材質を変化(硬化)させるマッスルのビッグマグナムが大活躍しそうな予感。
 ただ、どっちにしろ何らかの形で超能力が使えるシチュエーションにならないと協力するも何もないままみんな死んでしまうので、まずその辺をどう解決するつもりなのかな? というのがポイントでしょうか。

 札束を前に「2、3枚ガメてもわからんかも…?」とハァハァしている葵は萌え対象です。

Posted at 19:58 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/01/27

■でも、ヒュプノは写真には影響しないと思います末摘さん(サンデー8号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 掲載位置! 掲載位置!(またか)
 そして、最後のページにおけるメインキャラ総出で好き勝手な台詞を喋る構成は、「一番湯のカナタ」最終回の最終コマを連想させます!(オレに) 不吉! これは不吉だ!

 そんなアレな心配をしてしまって体に良くないと思ったので、健康のために今週も読者アンケートを出すことにしました。DS下さい(本心)。

 本編の方は、今週も末摘さんの話。前回のメイドの格好してM属性全開だった末摘さんで割とお腹いっぱい気味だったのですが、今回はついに末摘さんの素顔が曝されてしまいました。いやまあ、椎名高志のマンガを昔から読んでる人にとっては「ああやっぱり彼女はそうだったのか」というネタではあるのですが、個人的にはむしろ「ついにこのマンガでもやっちまった」みたいな心境に。

みなさんのご推察通り、あれが前担当が猛反対したネタです(笑)。
ウケるウケないの問題ではないのです。業というか病というか・・・ただやらずにいられないのです。

椎名百貨店 完成原稿速報07/01/26より

 作者の椎名先生が自らやっちまった理由を述べていますが、確かにああいうキャラが出てくる理由はもう「椎名高志のマンガだから仕方がない」としか説明できないのでしょう。個性というのは、きっとそういうものなのです。

 しかし、その「末摘さん女華姫化」を防いでいたのが前担当編集者だったとは知りませんでした。かつて、椎名先生の業のままに任せたらイルカにされていた兵部を「イルカはかんにんしてー!」とか言って阻止したのもこの担当の方だったと思いますが、逆に言えば今の担当の方はそういった椎名先生の業を制御するつもりはないということなのでしょうか。だとしたら、これからの「絶チル」には作者の業から生まれた、何かとてつもないイドの怪物みたいなモノが出てくるのかも知れません。
 何書いてるのか判らなくなってきた(またか)。

 あと今回は、皆本はコメリカ時代の彼女にまだ未練があることが明らかになりました。皆本は、事ある毎に「ボクはマトモで正常な人間です!」と言い張って自分がロリコンムッツリスケベではないことを主張していますが、「昔オトナの女性と付き合っていた」ことが皆本の中で心理的な防御壁となっていることは間違いありません。
 なので、チルドレンや不二子側としては、皆本をチルドレンに恋するようにするためにはこの根拠を突き崩す必要があるのではないかと思いました。つまり、前の彼女と別れたのはお互いの進む道が違ったからではなく、自分が十歳年下の子としか付き合えない性癖を持っている人間であることを、皆本自身に納得させる必要があるということですよ(ダメそうだ)。

 「あかんて! ドリルはかんにんしてー!」と泣き叫ぶ葵は萌え対象です。

Posted at 15:42 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/01/20

■来年も新年会のエピソードを読めるといいなと思いました(サンデー7号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 掲載位置! 掲載位置!
 サンデー巻末席を巡る「ブリアク」「絶チル」「武心」の戦いは、まだ終結してはいなかった! いや多分、今号の掲載位置が後ろから二番目だった理由は、冒頭のトリプルアクセルネタを一個前の「ブリアク」から繋げるためだけだとは思うのですが!
 あと最後のページにおけるメインキャラ総出で大風呂に入る演出は、「一番湯のカナタ」最終回の最終コマを連想させます!(オレに) 不吉! これは不吉だ!

 そんなアレな心配をしてしまって体に良くないと思ったので、健康のために今週は読者アンケートを出すことにしました。こんにちは。Wii下さい(本心)。

 話としてはここ最近の緊迫した展開とはうって変わった、基本的にインターミッションというか割とバカ話っぽいエピソードになりそうなので、あまり細かいこと気にしないでゲラゲラ笑えばいいやと思いました。ドリルとか。「Mの人だ」とか。食べ物を薫の超能力で浮かされてお預け食ってる初音とか。
 個人的には末摘さんのメイド姿があまりにツボに入ったので、来週号が出るまでは末摘さんの出てるページをニヤニヤしながら見て過ごすことにします。あえて不二子を「奥さま」と呼ぶところなんか、さすが彼女はよく判ってる! 「山奥の洋館」というシチュエーションを考慮すると、メイドが仕える相手は「お嬢さま」よりも「奥さま」である方が遙かにエロい雰囲気が出るということを、末摘さんは本能的に理解しているに違いありません! 「奥さま」からいぢめられた方が、M属性のメイドとしてはより燃えるでしょうしね!
 今週のキャラ紹介では、末摘さんは「不二子の知人。能力は…?」と書かれていますが、彼女の本当の超能力はヒュプノではなくソッチの方に違いありませんよ!(何書いてるのか判らなくなってきた)

 「皆本のコメリカ時代の彼女」の話が一応今回のメインということになりそうですけど、今後実際に出てくる可能性はあるのでしょうか。皆本が賢木を撲殺するくらい話を出させるのを嫌がると言うことは、きっとロクな人じゃないんだろうなあ(きめつけ)。
 次回は、完成原稿速報に出てきた「ツンデレっぽく赤面しながら強がり言ってるようにしか見えないチルドレン」がどんなシチュエーションで使われているのかに期待。

Posted at 16:23 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2007/01/10

■ここは椎名高志先生のファンサイトです(2+3号~6号絶チル感想)

(07/01/13追記)

絶対可憐チルドレン

 ギャー!(挨拶)
 今日はもうサンデーの発売日じゃん! 二回分の「絶チル」の感想は後でゆっくり書こうと思っていたら、ゆっくりし過ぎたよ!

 みたいな状況なので、ここ最近の感想なんかについて、逐次思いついたことを書いて行きます。随時更新予定。

原作原理主義

原作の絵以外はパチモン扱いの原作原理主義者だったっつーか。「アニメ~? ふふ~ん?」みたいな。「まああれはあれで悪くはないけど、原作に忠実とは言えないよね~~~? ほほ~ん?」みたいな。あの頃のワタシを殴りたい。

Webサンデーまんが家BACKSTAGE 06/12/27より

 これ、自分にとっては「GS美神」がまさにソレです。アニメ版なんか、まさに「アニメ~? ふふ~ん?」みたいな位置付けです。いやだってアニメ版は違うし! 色々とな! 例えば「幽霊潜水艦を追え!」の回では、出てくるのが貝枝と鱶町(「沈黙の艦隊」の海江田と深町のパロディ)じゃなくて野村と長島になっているのが違う! 許せない! 名前が海江田と深町でないと、潜水艦をネタにしたパロディの意味がないじゃん! 「沈艦」と「美神」は出版社が違うという事情は判るけど、でも権利関係なんか知らNEEEE! これだからアニメは! みたいな事を吼えていたあの頃ですよ。

 また「美神」のアニメ版からは、マンガとアニメは制作過程から何から何まで全くの別物であることを学びました。アニメ版の不出来の文句を椎名先生に対して言ってるNifty-Serveのアニメフォーラムの書き込みを読んで、「彼はマンガとアニメは別物だって知らないのかな? プ」みたいな優越感に浸ったりしてました。あの頃の若かった自分が懐かしいです。

 でも当時の自分が今隣にいたら、間違いなくぶん殴ってると思いますけどね! だってこいつ態度ムカつく!(最悪)

前々回

 まず前々回(サンデー2+3号)の話。コナンサンタの号です。メリークリスマス!

 この回で印象的だったのは、タケシ君に超能力があることが判った時のジャイアンモドキとのび太モドキの態度の変わり方。普段はジャイアンモドキにいじめられているのび太モドキでさえ、エスパーの力で彼らの中の秩序が乱されることを恐れてジャイアンモドキを庇う行動に出たというのが、如何にノーマルにとってエスパーの存在が驚異であるのかを端的に表現していたと思います。
 つまりは、タケシ君のパパの本が言うところの「社会の混乱をもたらすエスパーの象徴」に、タケシ君がなっちゃった回ですね。「力」を持つと増長しちゃうのはノーマルだろうが何だろうが人間なんだからみんな一緒ということでしょうか(「子供が超能力を持って最初にやること」に対して「部屋の模様替え」を連想する皆本以外は)。

 あと、この回のタケシ君の調子に乗りすぎっぷりは、「GS美神」の「サイキックパワー売ります!」の回の横島君を彷彿とさせます。横島の頭の作りは小学校三年生並だということなのか。

前回

 前回(サンデー4+5号)の話。昨年の最終号です。よいお年を!
 年賀状プレゼントの締め切りは17日なので忘れずに!

 この回ですが、ここの感想掲示板における『「なあ・・・最近の「絶対可憐チルドレン」の薫って、なんか可愛くね?」』の問いかけに激しく同意。この回における薫のかわいさは異常。中高生でなくても悶々とするね! 
 攻撃をかわして急接近→人差し指を立ててお説教コンボを食らったタケシ君なんか、小学校三年生の分際で赤面してますよ! 思春期前なのに女を意識! 脱がせたらまだこどもちんこの年なのに!(ちんこ言うな)

 紫穂くらいの精神的成熟度なら、自分がかわいいことを意識してあえてこういう振る舞いをすることもあるのかも知れませんけど、薫の場合は至って無意識というか(絶対可憐な変身シーンの間抜けさからも判るように)天然でやっているので、なおタチが悪いというか。これも「女王」の素質の一つなのでしょうか。

今回

 明けて今回(サンデー6号)。あけましておめでとう! おめでとうおめでとう!

 この回で「ギフトオブチルドレン」編が終了。エスパーの力は「神からの贈り物」であり、それがどんなものであれ愛するべきだという皆本の主張が、このエピソードのテーマだったと見て間違いなさそうです。
 コミックス1巻の作者のコメントにも書かれているように、このマンガにおける超能力は本人にはどうにもならない「個性」や「才能」のメタファーであり、それが例え(前回のトビラに書かれた「他人よりも高い能力を持つことは、辛いことや悲しいことの方が多い」のように)どんなに社会的にアレなものであろうとも、持って生まれた個性や能力は大事に育ててあげなければいかんよね、という「絶チル」のテーマを改めて思い出させる話でした。

 あと、このエピソードの初回からの焦点となっていた「反エスパーな主張をする社会学者のタケシ君の父親」ですが、息子がエスパーになった途端にいきなりエスパーの理解者に早変わり。こんな親バカ見たことないよ! 「GS美神」の唐巣神父を陰険にしたようなハードな見た目の割に、転ぶの早いなあ! みたいな感じ。
 当事者になってみて初めてエスパーも守らないといけない存在だったと気が付いた、と好意的に受け取るのが筋だと思うのですが、もの凄くひねくれて深読みすると「状況によって攻撃する対象を簡単に変える、移り気で気まぐれな一般大衆の姿」みたいなものも見えてくるような気がしました。普通の人々はおっかねえなあ!(素直に読め)

 また、今回チルドレンが装備するリミッターが大幅にバージョンアップ。「能力の抑制」ではなく「能力の増強」を重点に置いているということで、ついにコミックス1巻の薫の台詞『キミもチルドレンギアで強くなろう!』が本当に実現してしまったことになります。デザインも、初期のものと比べるとよく判りますが大幅に可愛らしさがアップしてます。特に葵と紫穂のが。
 バベルはバンダイと提携して商品化を模索しているに違いないと思いました。

 「ウチ、子供は2人がええなっ♥
 全国の葵のお父さんが許しませんよ!

アニメ化決定(脳内で)

今年はいいことがたくさんありますように。ってか、あるような気がする。いや、いいことをたくさん起こしましょう、一緒に。

なんでかって言うと、大人の事情によりコミックスの発売を急遽ひと月早めることになっちゃったんですね。

椎名百貨店 完成原稿速報 07/01/09より。傍線はfukazawaが追加

 椎名先生のこの匂うコメントや、前述のチルドレンギアのバージョンアップ、あと如何にもな変身シーンなんかから、「そろそろ絶チルがアニメ化するのではないか」みたいなネタをネットで見かけるようになりました。本職の声優の方が「兵部少佐をやりたい!」というエントリをブログにアップしているのを見かけた時にはちょっと感動。確かに、役者として兵部を演じてみたいという気持ちは激しくよく判ります。
 ちなみに、「絶チル」読んでる時の自分の脳内ヴォイスを分析してみると、朧さんは鶴ひろみの声っぽいです。あとマッスル大鎌はなんか千葉繁。サンデーの子供向けアニメ枠で放送されることを想定すると、「ガッシュ」では若本規夫と並んで切り札として大活躍した千葉繁は絶対どこかで起用されると見てますがどうか(と言われても)。

 でもまあ「絶チル」はアニメ化がどうこう以前に、まずはサンデーでの掲載位置をどうにかしないといけないんですけどね! みんなアンケートを出そう! 今年は自分も1通くらいは出そうと思います!(ひどい年初の目標)

Posted at 07:34 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/12/19

■絶対可憐チルドレン7巻

ASIN:4091207081

 お久しぶりです!(生存報告)
 作者も認める恥ずかしい表紙が目印の、「絶対可憐チルドレン」の7巻を購入することができました。以下短観。

 この巻は、葵メインのエピソード(葵まつり編)と紫穂メインのエピソード(タッチ・ミー・イフ・ユー・キャン編)がメインとなっています。
 葵の方は、その空間認識能力の応用力の高さをストーリーの中で提示しつつも、基本的には「葵かわいいよ葵」とブツブツ呟きながらニヤニヤ楽しんで下さい系のエピソードになっていますが、紫穂の方は(椎名先生の「紫穂はあらゆる武器や機械を操作できるのです」という言葉が示しているような)彼女の能力の応用範囲の広さと強力さ、そしてそんな能力を子どもの頃から持っているが故の苦悩が改めて提示されたという意味において、色々と考えさせられるというか、より妄想をかき立てられる作りになっているように思いました。
 巻が進む毎に、紫穂は能力も人格もどんどん趣が増して行きますね。将来が楽しみな子です。

 ですので、オマケマンガにおける紫穂の悪趣味っぷりは、むしろ萌え対象です。
 生命を食べるという行為の本質を、紫穂は知っているのです。

 あと、末摘さんはこのマンガに出てくる人物にしては極めてマトモな感性の持ち主なので、「絶チル」のキャラと結婚したい! とか言ってる病んだファンの皆さんは、みんな末摘さんと結婚するが良いと思いました。

Posted at 13:44 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/12/10

■今はかわいいタケシ君も、将来はパパみたいな顔になっちゃうのか…(サンデー07年1号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 「だって、エスパーになっても親がこれじゃ
 と、話がタケシ君の父親に及んだところでタケシ君の超能力が発動したということは、タケシ君は父親に対して何らかの反感を持っているということを意味しているのではないか? と思いました。父があんな本まで出しちゃうレベルのゴリゴリのアンチエスパー派だと、息子の彼も色々苦労してそうな感じ。エスパーレベルが陽性の女の子と仲良くなろうとして親に叱られたりとかありそう(妄想)。
 社会で圧倒的な力を持っているノーマルと、若いけど将来力を持つのが確実なエスパーという、このマンガにおける社会の軋轢をモデル化したような家庭が舞台なので、さすがに次回は父と子が対立する展開になりそうな気がします。チルドレンを含めてケンカになりそうなところで皆本が出てきて事態を収拾しようとする、みたいな展開になるのでしょうか?

 以下はツッコミどころ。

  • きれーでかわいいおねーさんが3人も来たという段階で、とりあえず細かいことは忘れて喜べよ!?
    とか言いながら、薫がタケシ君におっぱいを押しつけているように見えます。おっぱいないけど。
  • せや、考えたらあかん!
    とか言いながら、葵がタケシ君の右手を自分のおっぱいに押しつけているように見えます。おっぱいないけど。
    全国の葵のお父さん! あなたの娘さんは、「女」を武器にするやり方を身に付けてしまいました! オトナの階段登ったよ!
  • サイコメトリーがいいわよね? 私が教えてあげる!
    紫穂の笑顔がたいへんに怖いコマですが、タケシ君は赤面しつつも「…なんであんたたちに?」と疑うだけの理性は保っていた模様。大物の予感がします。
  • いきなりテレポートで上空に飛び出すタケシ君。普通なら、来週は墜落して死にます
    確かにこれでは近くに超能力者がいてあげないとダメだと思いました。
  • そして、チルドレンの監視の名目で、皆本と賢木が二人でいちゃいちゃしている(語弊)のが気になります。
    完成原稿速報でも、二回続けて皆本と賢木のコンビの絵が掲載されていますし、この二人のカップリングが今回の裏テーマ?
Posted at 12:54 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/12/03

■掲載位置が気になる季節になりましたね(サンデー52号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 これまでサンデーの巻末特別枠を占めていた「聖結晶アルバトロス」の終了により、新たな席替え闘争が勃発。今週のサンデーを読む限りにおいては、巻末席を争う資格を持っているのは「武心」・「絶チル」・「ブリアク」の三本であると推測されます。連載の入れ替え時期も近いですし、サンデー掲載位置マニアとしてはここしばらくの掲載位置の変動に注目して行きたい所存です。
 っていうか、ちょっと油断していた隙に、「絶チル」の掲載位置がまた下がって来ているのが気掛かりです。少年サンデーが狙う低年齢路線から遠く離れた場所にいるマンガは辛いですな! みんなアンケート出そう!(年齢を偽証して)

 政治的にはそんなアレな状況に置かれている「絶対可憐チルドレン」ですが、今回から始まった新エピソードはストーリーとしては重要で面白そうなんだけど、話としては極めて地味な展開になりそうな予感。まかり間違ってもパンチラが連発する系のエピソードにはなりそうにありません(期待するな)。
 今回提示されたこのエピソードの問題点は二つ。新キャラクターとして登場した河村タケシ君は、潜在的に強い超能力を持っており、かつ彼の親は反エスパー組織「普通の人々」の支援者であること。そしてもう一つは、皆本と薫の関係が上手くいっていないことです。

 「普通の人々」は、その構成員の大半が「我々はフツーだ!」と主張しつつフツーではない(と彼らが思っている)人を迫害することを目的にしている、色々な意味でおかしい人達で占められている愉快な団体なのはご存じの通りですが、そういった非寛容な思想を持った人の身内の中から「普通」ではない人が出てきた場合、彼らがその身内に対してどんな行動を起こすのか? というのを想像すると、そりゃもう心底恐ろしくなります。今回のエピソードが内包している問題は、実は極めて深刻なものだと思います。
 そして、そういう現実を目の当たりにしたチルドレン(特に、同じエスパーが困っているところを見ると放っておけない性格である薫)が、彼らやタケシ君に対してどんな行動を起こすのか。その辺が今回のエピソードの肝になりそう。

 あともう一つの問題であるところの皆本と薫の関係ですが、こっちはまあ男女の関係なんだから色々紆余曲折もあるよね! という感じで、微笑ましく見守っていきたいところ。この二人が二十歳と十歳のカップルであるというところはともかく。
 薫の皆本に対する期待が過大であったところと、皆本がその過大な期待に応えようとして挫折したところがこの二人のわだかまりとなっているように思えるので、あまり相手に過度な幻想を抱かず、現状のその人をそのまま素直に受け入れればいいんじゃね? とか思いました。なにこの恋愛マンガ的な感想。

 以下は留意したところ。

  • 今回出てきたESP検査や「カタツムリがカミソリの刃の上を…」について、ここの感想掲示板で元ネタが提示されています。提供ありがとうございます>鼎さん。
    ブレードランナー」も「地獄の黙示録」も観たはずなのに、思い出せませんでした。
  • ちさとちゃんは、特務エスパー姿だといわゆる「デコっ娘」っぽくなりますね。萌え(反射的に)。
    うっかり高レベルのテレパスになってしまうと、あっちこっちから人の念波を勝手に受信してしまう「エスパー魔美」状態になってしまう恐れがあると思うので、ちょっと彼女には荷が重いかも知れません。
  • 皆本から自然に恋の相談を受ける立場になってしまう紫穂。ここでもまた将来地球を支配する女帝の才覚の鱗片が(略)。
  • 小学校三年生の男子にとっては、四年生の女子三人組にいきなり囲まれるのは恐怖以外の何者でもないと思いました。そっちの方でもがんばれタケシ君。
Posted at 08:30 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/11/25

■明君の報われなさっぷりは萌え要素(サンデー51号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 「光速エスパー」の「エスパー」は主人公の少年が超能力を持っているからエスパーなのではなく、エスパー星からやって来た宇宙人によってもたらされたオーバーテクノロジーで作られた強化服を着ているから「エスパー」なのです。
 ここの感想掲示板でも話題が上がっていますけど、40過ぎのオッサンであるところの椎名先生ですら幼稚園前にTVで見たおぼろげな記憶しか持っていないような「光速エスパー」や「宇宙少年ソラン」に対して、的確なツッコミを入れられる読者が存在するところが凄いよなあと思いました。
 まあ、週刊少年サンデーの実態はオッサンが読む少年マンガ雑誌なので、当然といえば当然なのかも知れませんが(きめつけ)。

 その辺はともかく、長かった「逃亡者」エピソードもついに今回で完結。
 今回の話は、兵部と不二子(=パンドラとバベル)の立ち位置を改めて確認する回だったという印象です。モモンガを巡る今回の一件に象徴されるエスパーとノーマルの間の現在の対立構造と、伊号の未来予知に基づく将来への対応における双方の相違点を、兵部と不二子の台詞の形で簡潔にまとめています。
 あと、この中で不二子が「何十年同じ議論をさせる気!?」とか言ってますけど、この二人の議論に結論が出ないのは、双方共に頭のレベルが子供のままなので、口論しているうちにガキのケンカみたいな罵り合いになって収拾が付かなくなってしまうからなのではないか、と思いました。そういう意味では、ホントお似合いですよねこの二人。ハハハ(爽やかに)。

 また、今回のトピックスとしては、パンドラの幹部にして兵部のチャット友達(まちがい)のメンバーがついに顔出ししたことが上げられます。髪を伸ばす変な能力で不二子を拘束した髭ロンゲ男、椎名マンガには割と珍しい茶髪の美青年(マッスルを吊り上げてるところを見ると能力はサイコキノっぽい)、そして「最適な乳の大きさはこれだ!」と言わんばかりの小さめサイズのおっぱいを誇示しつつテレポートで去ったサングラス女と、パンドラのCMにも出てきた見目麗しい系のキャラがようやく登場して来た感じです。同じくあのCMに出てきた、ツインテールのロリっ娘の登場が待たれるところです(関係ない)。
 どれもそれなりの能力者っぽい彼らですが、「君らだって拾ったときには小さかったぜ?」という兵部の台詞からすると、彼の頭の中ではまだみんな子供のままの印象っぽいですね。パンドラは兵部の為の永遠の子供の国なのかも知れません。

 以下はメモするべき留意点。

  • ついにマッスル大鎌の必殺技「ビッグマグナム」が披露。確かにこれならモモンガを捕獲できますな(当たれば)。
    でも一撃必殺を期すなら、この技は相手を捕まえて密着し、至近距離から撃たないとダメなのではないかと思います。いつか皆本にマグナムをぶっかけられるといいね!(ぶっかける言うな)
  • じゃーね、タレ乳のオバサン♥
    最近の不二子ちゃんは明らかに垂れすぎなので、いくら皆本がおいしいからって言えども、少しは吸い取るのを自重した方が良いです。もっと言ってやって下さいお姉さん。
  • 最後のシーンで、紫穂が皆本の手を握った後に「薫ちゃんはわかってるから」となぐさめるシーンが良かったです。サイコメトラー能力を持つ紫穂と、紫穂を信頼している皆本の間だからこそ成立する励まし方だと思いました。ちょっと感動。
    このシーンの紫穂の姿からも、将来地球を支配する「禁断の女帝」の人心を掌握する才能の鱗片が伺えますね(だいなし)。
Posted at 16:19 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/11/22

■サンデー50号絶チル感想(今日は51号の発売日です版)

絶対可憐チルドレン

 時間がないので留意点のメモのみで。

  • 今回は最初から最後まで兵部にヤられた回。兵部が全てを丸く治めてしまった。あと、前回自ら深刻側に振ったノリを反対側に揺り戻してバランスを取ることにも成功。こういう事を難なくやってしまう兵部のキャラクターの完成度は素晴らしい。
    エピソードのテーマが深刻なものだったのですっかり失念していたんだけど、このマンガはあくまで椎名高志のマンガであることを思い出させる回だったと思う。
  • 兵部がモモンガを諫めてみんなホッとしているところで、「そういうわけにはいかない!」と銃を向けた皆本。あのシーンでは、おそらく皆本以外の全員が「皆本空気嫁」と思ったに違いない。
    あれは結局、エスパー同士の問題に対しては自分の力が全く及ばないことを思い知った皆本の頑なな意志が取らせた行動だったので、実に彼らしくはあるんだけど、やっぱり堅いなあ皆本。そこがいいんだけどネ!(マッスルっぽい口調で)
  • なぜ撃てない!?」の理由に皆本が気付くことができれば、兵部を攻略する糸口になるんだけどなと思った。
  • 今回の薫は本気でカワイイです。兵部の前ではどんどん乙女っぽくなってく薫。
    それに比べると皆本は、やっぱりまだ薫にとっては父というか兄というか、「保護者」の立場からあまり変わってないのかも。
  • マッスルが皆本に迫ったシーンで、本気で嫌がってる葵は萌え対象。
    紫穂も嫌がってはいるんだけど、彼女は多分「兵部×皆本」の組み合わせだったら、むしろ赤面しながらも見守るタイプだと思う(きめつけ)。
  • 不二子ちゃんの胸がどんどん大きくなっているように見えるのは気のせいですか?
Posted at 01:18 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/11/14

■要約:それにしても兵部はエロいなあ(サンデー49号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 モモンガに撃たれる哀れな自分の姿を皆本に見せつけ、「どうだい?」と自己憐憫に浸りながら微笑む兵部。
 やっぱりこのマンガのベストカップルは兵部×皆本で決まりだよな! というのが今回の感想です(真顔で)。

 その辺はともかく、今回のキーワードは「大丈夫、もうなんの心配もいらない」という兵部の台詞でしょう。この言葉は、以前薫が皆本に対して言って欲しかったにも関わらず皆本が結局口にすることができなかった言葉なのですけど、兵部がこの言葉を薫に対して口にしたことで、自分は薫(=虐げられているエスパー達)の願いを叶えられる存在であることを改めてアピールしたことになります。葵や紫穂に対してかけた「僕は女王を悲しませたりしない。あいつとは違う」という言葉にも、そういった意味が込められていると思われます。
 また、モモンガを自分と重ね合わせて過去を語り始めたところもポイント。信じていた人々や国家に裏切られてそれら全てを憎むようになった彼の憎悪は、あまりにも深いです。いずれ薫が皆本に撃たれる未来が待っていることを知っている今の彼は、本気で薫を救うために行動しているに違いありません。

 そして、そんな兵部と相対することになった皆本。彼が本当にエスパーとノーマルの間の対立を止めさせたいのであれば、皆本はお互いの持つ憎悪を乗り越えて兵部と和解をする必要があると、私は考えています。言うなれば、兵部は皆本にとっての最終攻略目標キャラです。藤崎詩織みたいなものです。
 ですが、その兵部はモモンガに自分を撃たせる姿を皆本に見せつけることでエスパー達が持つノーマルへの憎悪の深さを示し、「そんなことは不可能だ」と皆本に訴えかけている始末。ツンデレで言うところの、ツン状態が極まった状態。それが現在の皆本に対する兵部のステータスなのです。
 兵部は皆本が最終的に攻略しないといけないキャラであるにも関わらずあまりにツンが過ぎている上に、更に皆本自身も兵部に対してツン状態なので、全く手が付けられない状態。今の皆本の状況は、だいたいそんな感じなのではないのでしょうか。

 皆本は果たしてこの手詰まり状態から抜け出し、兵部を攻略するきっかけを作ることができるのか。皆本の持つビッグマグナム(暗喩)は、誰のハートに向かって火を吹くのか! 明日のサンデーが楽しみですネ!(無理矢理煽ってみた)

 ただ、薫の「(桃太郎に)何かしてやりたかったんだ」という気持ちと、兵部やマッスルといった「パンドラ」の構成員が持つ気持ちとでは、明らかに何かが食い違っているんですよね。その辺がいずれはポイントになるのかも知れません。

 以下、個人的な留意点。

  • マッスルの能力である「硬質化」した肉体を白黒の誌面でどんな形で表現するのか、結構悩んだのではないかと想像。
  • 小学生時代のマッスルが石を投げられているコマは、異質な存在として迫害されるマイノリティである彼に同情していいのか、「それ超能力と関係なくね?」と突っ込んでいいのか、判断が付かずに本気で悩みました。登場するマンガが「絶チル」ではなく「あいこら」だったら、彼も「渋沢のフェチ友達の一人」程度のキャラクターとして普通に幸せになれたと思うのですが(マジメな顔で)。
    とりあえず、あの格好とランドセルの組み合わせは萌え対象です。さすが「教育的指導!!」で変態を描き続けただけのことはあるなあと思った。
  • 薫や葵の能力は、体を動かなくすると発動を抑制できるという新設定が登場。この世界のエスパーは能力発動時のポーズが重要。
  • そして兵部が紫穂を「女帝」呼ばわりした件については突っ込み入れないといけないと思うので入れますが、なんか「女帝」という響きにはもの凄い説得力があります。薫はエスパー達のリーダーとしての「女王」の称号が、葵はエスパー達の信仰の対象(=萌え対象)としての「女神」の称号がそれぞれよく似合っていますが、紫穂はそれよりも更にスゴイ「女帝」ですよ。女帝。
     つまり紫穂は、いずれ世界を征服して女帝として君臨するんですよ。「教育的指導!!」に出てきた、『26年後に世界を征服する女』一条理絵の再来ですよ。そのうちキャプションに、「三宮紫穂。将来世界を征服する女」とか書かれるようになるに違いありません。
Posted at 12:28 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/11/05

■「遂に本性をあらわにした」のはモモンガではなく明の懐の広さだと思います(サンデー48号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 童顔巨乳!(挨拶)

 扉の成長バージョンの薫の顔が「凛々しい」から「カワイイ」にシフトしていてビックリです。絵柄の変化はこんなところにも及んでいた! なんか薫の未来が、ただの巨乳から童顔巨乳に変わりつつありますよ!
 椎名先生って、首輪+鎖のシチュエーションが結構好きですよね?(何が言いたい)

 で、皆本がエスパー殺しの銃を桃太郎に向かって本当に撃てるのか否か? が焦点になるかと個人的に思っていた今回の「絶チル」ですが、葵と紫穂が機転を利かせたことで皆本の代わりに薫が桃太郎と対峙する展開に。
 葵と紫穂は、このまま皆本に任せていても最悪の方向に話が進むだけだと判断した様ですが、結果的にはそれが正しかったみたいです。「一般人の安全だって守らなきゃ」とか言ってる今の皆本なら、おそらくそれを精神的な後ろ盾にして桃太郎を撃ってしまっていた(→そして薫と破局に)可能性が高そう。
 任務に対して頑なな態度を取る今の皆本のままでは、まだ未来は「薫に対して銃を向ける」ところから変わっていないのではないか? と思いました。皆本には、もちっとエスパーを「信頼」することが必要なようです。

 一方の薫の方ですが、桃太郎の誘導弾をガードせずに食らうところが相変わらず男らしいというか、「ケンカすればダチ」理論で立ち向かうのが恰好良いなあと思いました。
 また、桃太郎と出会った時のナウシカ的行動をリフレインしている展開になっているところも興味深いです。この行動は、あの時はあんなに痛がっていた彼女も、桃太郎の境遇と自分を重ね合わせて見ている今では、その痛みを耐えて自分が全てを受け止める覚悟ができているという表れですね。やっぱり薫は、戦えば戦う程「女王」としての素質を開花させて行くみたい。

 そして、そんな薫の前に「桃太郎の怒りを受け止める必要などない」と語るマッスルが登場。桃太郎を(ノーマルに対する)武器としてしか見ようとしない彼の考えは、桃太郎をエスパーに対する武器として作ったノーマルと変わらない以上、薫の反発は必至でしょう。なんか兵部も割り込んでくるみたいですし、次回の展開が楽しみになってきました。

 以下、その他留意するべき点。

  • 公務員としての任務に頑なな皆本に対して、「俺のケガ、なかったことにすれば、何とかなりませんか」と身を挺して懐柔案を提示する明に萌え。皆本の身体を庇っただけでなく、今回の事件における皆本の責任まで「かばう」コマンドで庇おうとしてますよ彼。好感度! 好感度!(うるさいよ)
  • また、明は「薫を信じる」方に賭けているのも印象的でした。明は、特務エスパーの指揮官としての才能は皆本以上のものを持っているのかも。でも彼は永遠に初音の面倒を見る立場なんだろうなあ。
  • おはようからお休みまで、兵部少佐と共に生きることを希望ッ!
    この変態、いきなり凄いことを言い切りやがったー!
  • マッスルの能力はとりあえず肉体強化系であることは判りましたが、まだ自慢のビッグマグナムは披露してないみたい。早く出せ! 皆本のマグと勝負だ!(見たいのか)
  • マッスルの存在は、深刻になりがちな今回のエピソードの緊張感を緩和する目的があるのではないかと思いますが、個人的には兵部が出てきたことで、更に緊張感が和らぎました。兵部が出てくると、なんか物語の雰囲気がギャグマンガチックになりますからね。やっぱり兵部はいいキャラです(←褒めてるように読めません)。
Posted at 08:15 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/10/28

■ビッグマグナムでどうやってモモンガを捕獲するつもりなのか聞きたいサンデー47号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 サンデー47号絶チル感想です。

 今回は、この「逃亡者」というエピソードの終着点が、「超能力で人間に危害を加える可能性がある」という理屈で桃太郎を排除しようとする皆本を薫はどう思うのか、またその皆本も「エスパー殺し」の為の銃を本当に桃太郎に向けて本当に撃つことができるのか、という点にあるのを明確にするための、繋ぎにあたる話だったかなという印象です。次回は更にその辺に踏み込んだ話になりそう。
 薫達にとって、「危険なエスパーである」ことを理由に皆本が桃太郎に銃を向ける姿を見ることは、同様の理由で同じエスパーである自分たちにも銃が向けられる可能性があることを知ってしまうことになります。皆本が「この先は君たちには見せたくないんだ」と言っているのは、そういう未来が来ることを予知で知らされているからというのもあるのではないかと思いました。
 でも、完成原稿に提示されてる次回の絵を見る限り、結局薫もそういう現実に気付いてしまうのではないかという気がしますが。

 以下、その他留意するべき点。

  • 例の薫が着替えを見られてイヤーンなシーンですが、そのシーンにおける葵の視線の先が(間の悪いところに闖入しちゃった皆本ではなく)薫のおっぱいの方に向けられているのが気になります。しかもちょっと頬染めてるし。薫の肉体が気になって仕方がない葵。萌え
  • 一方の紫穂は、「あんた自分から見せたりするじゃない!?」とか言いながらも、薫の女としての精神的な成長を見透かしている様子。紫穂は(頭が)年増だなあ。
  • マンションからサイキックで吹き飛ばされても、後のページでは無傷で復帰する皆本と明。ここだけギャグマンガだ。
  • 明が皆本に「かばう」コマンドを! 好感度が!(まちがい)
  • 10/30補足:明が真っ先にリタイアしたのは、彼は小動物を操る能力を持っていて桃太郎を簡単に制圧できちゃうので、そういうストーリー展開になる可能性を潰す必要があったからだということに、後になって気付きました。フラグ立てたかったから、という理由だけじゃなかったんだ!(だけ?)
  • 確かに、今回は絵柄に対してそれほど「変わった」という印象は持ちませんでした。
    あと、パンツの露出もそれほど気になりませんでした。この程度なら全然オッケーですよ先生!
  • この私のビッグマグナムでェェェー!!
     皆本は、ビッグマグナム(暗喩)においても、マッスル大鎌如きに遅れを取るとは思えません。
     っていうか、皆本は熱線銃がなくたって素でエスパーを色気で殺しますからね! 皆本のマグを見たらぶったまげること間違いなし! マッスルも刮目して見よ!(脱ぐの?)
  • 10/30補足:あと、桃太郎の誘導弾の弾道を見て、個人的に「ダライアス外伝」のネオンライトイリュージョンやグレートシングが発射する誘導レーザー弾を思い出しました(古い)。「ギリギリまで引きつけてかわす」葵の台詞が、ゲームにおける誘導弾の回避テクニックと一緒なのが熱いです。どうでもいいですね
Posted at 21:42 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/10/26

■朧さんの存在意義について考える(サンデー46号絶チル感想)

 椎名先生は「ナウシカは肌色のタイツを履いてるよ派」であることが判明!(挨拶)
 今更ですが、先週のサンデー46号の感想です。

 今回は、頭が大きくなって等身は下がったけどおっぱいの大きさはデフォルメされなかった朧さんが私服で登場。マメに掃除してる皆本を嫁に欲しがるような言動をする辺り(←深読み)は思わずグッと来る訳ですが、しかしそんな彼女からは、連載開始時における「年齢不詳」「片眼を前髪で隠し、何か秘密がありそうと思わせる演出」がなされていた当時の姿からは随分遠いキャラになってしまった感があるのもまた事実です。

 コミックス1巻の段階では「普通の人々」と通じているようなところを臭わせる描写もあったりしてミステリアスな雰囲気を漂わせていた彼女でしたが、連載内におけるバベルの『敵』が「普通の人々」から「パンドラ」にシフトすることで序盤の彼女の行動がストーリー的にあまり意味を持たなくなったり、不二子管理官の登場で「皆本よりも年齢や階級が上のムチムチボディな女性」という立場を奪われてしまったりと、徐々にキャラクターとしての立ち位置がおぼろ気になって来てしまっているのは間違いないと思われます。朧だけに(余計)。
 すっかり薫のセクハラ対象キャラとなっちゃった今回のエピソードの彼女を見ていると、何というかこう、朧さんって「一番湯のカナタ」におけるユウリみたいなキャラになりつつあるんじゃないか、という気がしてなりません。

 せめて『皆本が朧に憧れている』という没バージョンの設定が残っていたら、まだ「ハヤテのごとく!」におけるマリアさんみたいなポジションになれたのかも知れませんが、それはもはや存在し得ない選択肢です。とりあえず、マセた子供やおかしな上司に悩まされながらも、皆本にアドバイスをすることができる大人の女性の立場を獲得できるようにがんばって下さい。秘書萌え属性を持つやっかいな読者にとって、朧さんは「ハルノクニ」の麗第一秘書官と並ぶ萌えキャラですからね!

 あとちょっと気になったのですが、朧に触れられた桃太郎が過去の実験動物時代の虐待を思い出してしまったのは、朧がノーマルな人物だからなのか、それとも触れたのが朧だからなのか、どっちなのでしょうか。

その他留意するべき点:

  • 予知シーンにおける10年後の皆本が全く老けておらず、30歳に見えない件について。
    皆本は永遠の美青年だなあ
  • 紫穂が食後に食器を片づけている描写が出てくるが、彼女は皆本が食事作っている時も同じように片づけの手伝いをしているとは到底思えない。食べ残しが全くないところも、ジャンクフード大好きな偏食児童である紫穂としてはありえない。朧の前では「いい子」になる紫穂。萌え
  • 完成原稿速報において、このエピソードの先行きが重くなることを示唆。あまりに悲惨な内容のため妹にダメ出しされたという、あの「ポケットナイト」の没エピソードみたいな話をやらかすつもりなのか
  • ちくわー
Posted at 10:52 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/10/25

■スーパーヒロインコラボポスターないしょ話

 一昨日、小学館から自宅に「スーパーヒロインコラボポスター」が届きました。

 小学館の懸賞に当たったのは、去年コミックスを購入した時にネットから応募したアンケートで図書カードが当たった時以来ですよ。椎名高志先生の作品のグッズが当たったということを含め、たいへんに嬉しく思います。

 しかしポスターが届いたのと同じ日、絶チルの同人誌を作っている友人から、このコラボポスターに関するこんな話を教えてもらいました:

 『以前、ネットで「応募券を1枚しか貼らなかったのにポスターに当選した」という話を見たので、試しに自分も応募券を1枚だけ貼ったハガキを、締め切りを過ぎてから出してみた。
 そしたら、今日ポスターが届いていた』

 「厳選なる抽選の結果、この懸賞に御当選されました」じゃなかったんか少年サンデー!
 っていうか、実は応募総数が少なくて当選確率がかなり高かったりとか、そういうことはなかったんか少年サンデー!

 ポスターありがとうございました少年サンデー(フォロー)。


Posted at 10:10 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/10/20

■PANDRAはやはり変態の巣窟なのかも知れないと思ったサンデー45号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 先週マンガ系サイト繋がりの方々と飲んだ時に自分が口走ったらしい言葉:
 「『絶チル』を読む時は、もっとパンチラに敏感にならないとイカンですよ!

 先週号の感想です。

 まず突っ込まなければいけないのは掲載位置について。
 サンデー45号では、これがジャンプだったら降格間際だよね! みたいな位置(「ネコなび」を除くと後ろから3番目)に掲載されていました。更にこの号では、「絶チル」の前に掲載されていた「武心」「レンジマン」の各作品が、まるでこのまま連載が終わってしまうのではないかと思わんばかりの急展開をしていた上、「絶チル」までもがなんかこのマンガの核心的なシーンであるところの「皆本が薫を撃つバッドエンド」に触れる内容だったため、「もしかしたらこのマンガまでもうすぐ終わってしまうのでは?」という不安に駆られることに。

 絶チルのコミックスに特典が付くようになったり、作者が「掲載位置が低すぎる」と苦言を呈した途端に掲載位置が上昇したりと、ここのところ「絶チルは人気マンガ」みたいな錯覚を覚えることが続いていたために忘れていた、「『絶対可憐チルドレン』は少年マンガとしては異端な、いつ切られてもおかしくないタイプの作品である」という危機感を、おかげさまで久しぶりに思い出させて頂きました。
 思えば「MISTERジパング」の時代から椎名高志先生のマンガはサンデーの後ろの方に掲載されているのが当たり前だった訳であり、我々としてもゆめゆめ侮ることなく、常に危機感を持って「絶チル」を読まなければならないと思った次第です。

 椎名高志ファンサイトC-WWWへようこそ(基本)。

 あとは読者の間でも色々と物議を醸していた絵柄のカワイイ方向への変化でしたが、「魔法少女チルドレン」でついに絶頂に達してしまった感があります。一言で言えばやりすぎ。悪い夢のようです。特に葵の眼鏡の形がヤバいと思います。眼鏡の形が変わるとここまでキャラが変わってしまうのかと痛烈に実感。丸眼鏡だけは! 葵に丸眼鏡だけはご勘弁を!(トラウマ?)
 とりあえず先生の方から絵柄シフトに対する終息宣言は出たので、今後は絵柄も少しは落ち着くのはないのでしょうか。

 その他留意するべき点:

  • 兵部エロス。彼は常に裸で寝てるのか。
  • 不二子にキスされてる皆本の「むっ…やっ…!!」がエロス。セクハラし甲斐がある奴だと思った。
  • 初音がすっかりかわいい(頭が)キャラに。初登場時のクールビューティーっぷりは幻になってしまった模様。バベルに入って生活が楽になり、常に明に面倒見てもらえる立場になったので、脳が緩んでより動物的になったと解釈。平和なのは良いことです。
  • とっとこ桃太郎がネズミの死体だと思っていた時の紫穂の態度と、モモンガだと判った時の紫穂の態度が全然違うところに萌えた。この二面性こそが彼女の本質です。皆本への想いっぷりといい、紫穂は観察すれはするほど面白いキャラだ。
  • 前回の苦戦の原因となった「皆本はエスパーに武器を使わない」がちゃんと今回の話に繋がっているところは感心。ちゃんと大局的にストーリーを考えながら話を作っているんだなと思いました。
Posted at 08:11 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/10/09

■学校の先生の仕事は生徒にトラウマを与えることだと思います椎名先生(サンデー44号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

・機動戦士ゆんゆん

 今回はなんかガンダムネタが多かった感じ。「やらせはせん」とか「あれは憎しみの光」とか。電磁波義兄弟のデザインの元ネタはギレンとドズルだったのね。
 あとは、毒電波攻撃の効果音に「ゆんゆん」を使っていたのが印象的でした。電波系を表現するスラングとしてはすっかり定番の言葉になっているゆんゆん」ですが、メジャーな週刊少年マンガ誌でこれを大胆に使った例は珍しいのではないかと思います。

・皆本はお姫さま

 そして、そんなゆんゆん攻撃を食らってぐったりとし、薫に守られるように抱き抱えられた皆本は、まるでお姫さまのようでした。

 皆本さんったら、紫穂みたいな護身用の拳銃すら(兵部に対して以外は)あまり使わないためか、今回のようにエスパー相手に接近戦を挑まれると、割とあっけなく敵の手に落ちてしまうんですよね。更には戦闘力が皆無であるにも関わらず、持ち前の正義感から積極的にエスパーに対して逮捕を挑んだりするなどのやんちゃな行動に出がちなので、結果的に薫が皆本のお守りをしないといけないことになってしまうんですよ。従って、皆本がどんどん薫から護られるお姫さまのポジションにシフトしてしまう結果に。

 彼のキャラクターとしての立ち位置は、「聖結晶アルバトロス」における、連載序盤のまだ世間知らずなお姫さまだった頃のアルバトロスに案外近いのかも知れません。皆本のヒロインとしての格は上昇する一方です。そりゃもう、皆本の絵柄もどんどんカワイイ方向にシフトするのは仕方がないことですよね。

リスペクト騒音おばさん

 凶悪版葵が言ってた「ほーらひっこせー!!」って、あの騒音おばさんリスペクトネタなのでしょうか。今はカワイイ葵も、成長したらあんな感じの関西のうるさいおばちゃんになってしまうという暗示なのか。恐ろしいですね
 あと紫穂の相手に水かける奴も、何かソレ系のネタがあったような気がします。紫穂相手に民事トラブルは起こしたくないです。彼女がエスパーかどうかという問題以前に、裁判で勝てる気がしません。

・担当編集者変更

 現担当は週刊ポスト出身のイケメンです。

椎名百貨店 完成原稿速報060922より

 ということは、ちょっと前までペロ先生の担当だった國友さんが新しい担当編集者ということになりますね。
 結局、ペロ先生にはフラれちゃったんですか?(まちがい)

Posted at 22:10 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/10/01

■椎名先生、お目々とお身体をお大事に(´・ω・`)(サンデー42/43号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 前回の感想も含め、思いついたことを羅列しました。

・絵柄

 前回から明らかに絵柄を変えてきましたね。特に子供キャラに顕著。お目々が格段に可愛くなり、そのせいか顔がより丸く大きくなったようなイメージを受ける(相対的に体つきはよりスレンダーになった)ところが判りやすい変化点でしょうか。大人キャラはそれほど変わってませんが、例外的に皆本はやたらカワイクなってます。
 ただカワイクなったとは言え、いわゆる「萌え」系の絵柄とはちょっと系統が違うのは明らか。むしろ古典的な少女マンガのソレに近い印象を受けました。もっと女の子にも読んで頂きたい! みたいな意志が込められているのではないか、と妄想しています。

・紫穂ちゃんムチの味

 43号にちょっとだけ出て来た、エレキ照(兄)が回想する大人版の紫穂は凛々しくて大変にカッコイイんですけど、逆にマグ熱人(弟)が改変した紫穂の極悪バージョンは大変に悪そうです(頭が)。「超能力味わってみるかオラー」ってアンタ、鞭で物理的に叩くのはどう考えても超能力じゃないです。弟のこのセンスは、ちょっと侮れないモノがあるなと思いました。
 あとは、極悪バージョンになってまでもパンチラをさせられている葵が可哀想。いつもよりも胸のサイズが小さくなってる大人版の葵はもっと可哀想。照兄貴は容赦がないですね。せめてそこくらいは改変してやって下さい。

・皆本は兵部の手を握らなければならない

 42号では、膝を抱えて兵部のことを考えている薫と、それを察して「あいつを信じるな!」と怒鳴る皆本のシーンが印象に残りました。

 兵部が狙っているのはエスパーとノーマルの間の不信感の増大であることは間違いないのですが、兵部にとって最も重要なノーマルは皆本であることも、また間違いありません。皆本はこのマンガの中では、エスパーを受け入れるノーマルの代表みたいな立場にいるからです。
 ただそれ故に、薫が兵部のことを気に掛けていることを理由に皆本が兵部を敵視していることは、今後チルドレンが皆本に対して不信を抱くきっかけになる可能性があるように思えます。

 現段階では薫にとって皆本は一番大好きな男性なんですけど、その「大好き」の成分は、どっちかというと家族に対するソレが多分に含まれているように思えます。前に不二子が彼女たちに対して「皆本にとってチルドレンは妹のような存在である」とか言ってたことがありましたが、逆にチルドレン達もまた皆本をまだ兄のように思っているのところが多いのではないのでしょうか。
 しかし、薫の兵部に対する想いはそれとは明らかに異なってます。いわゆる「恋」って奴です。42号で兵部を想っている薫の表情は、他のコマとは雰囲気が違いますし。そして、それを皆本は何となく判っているからこそ、彼は兵部に警戒感を抱いている訳です。「いずれチルドレンは兵部に獲られてしまう運命にある」と彼が知っているので尚更でしょう。
 皆本の兵部に対する思いの中には、嫉妬という成分が多分に含まれているのは間違いないと思われます。

 しかし、もし本当に皆本がエスパーとノーマルの間の架け橋となれる人物であるのであれば、皆本は恋敵である兵部でさえも受け入れなければならないのではないか? と私は思っています。兵部が恋のライバルであることと、兵部がノーマルにとっての敵となろうとしていることがごっちゃになっているから話がややこしくなるのであって、もし「エスパーとノーマルは共存できる」と皆本が主張するのであれば、皆本はいずれ自分が兵部とも共存できることを決意しなくてはならない時が来るのではないのでしょうか。薫の恋のライバルであることは別問題として。
 皆本が兵部と和解して、二人が握手をすることができるような世界。現段階におけるこのマンガの最終的な理想の終着点はその辺になるんじゃないかなあ、と思いました。

・安奈みら

 42号にちょっとだけ名前が出てきた「安奈みら」ですが、彼女は元々は「GS美神極楽大作戦!!」の登場人物です。
 コミックス28巻(ワイド版ではおそらく15巻)の「紙の砦!!」編に登場した少女小説系のティーンエイジ向けミステリー作家で、「絶チル」内の水曜サスペンス劇場化されていた「華の女子校ミステリーシリーズ」は、「GS美神」当時から彼女の代表作でした(美神の時は「花の女子校」)。
 どんな人かと言うと、大体こんな人です:


「GS美神極楽大作戦!!」コミックス28巻 P.167より。安奈先生は左のコマ

 ちょっとおかしいですね。さすが椎名キャラ。
 「紙の砦!!」が描かれたのは「マリみて」登場以前の1997年だったこともあって少年誌ではまだこういうネタは希少でしたけど、現代における少年サンデーの男性読者は女性キャラが二人並んで出てきただけで二人の間の関係性を自動的に妄想してしまう訓練がなされた人が8割くらいを占めているのは確実なので、結構いい線イケるのではないのでしょうか。どんな線だ。

Posted at 09:14 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/09/18

■10歳の賢木ってちょっと髪型がカナタに似てませんか(サンデー41号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 序盤で薫が寝ていたベッドなのですが、クルーザーに置かれているベッドにしては広すぎるというか、むしろラブホテルとかそういう施設に行かないとなかなかお目にかかれないと思われるタイプのベッドのように見えてしまうのが、ちょっと気になります。
 賢木の個人所有ならともかく、これってバベル印のクルーザーですよね? コミックス6巻で「キスは大人になってから」とか言ってるバベル所有ですよね? 何でこんなエロいのん? 大人が使う分にはいいのん?

 そんな感想(何)。
 あと細かいところでは、日焼け痕を皆本に見せびらかしてる薫を、スケベ眼鏡オヤジ的な表情で見つめる葵がツボでした。葵もそんなお色気が気になる年頃なのか、それとも薫のだから気になるのか。個人的には、この調子で葵×薫を妄想する路線も少しは盛り込んで下さるとありがたいです(ダメ)。

 話としては、大人げない賢木と子供っぽくない紫穂がサイコメトリーを通してケンカしつつも、お互いの弱みを少しづつさらけ出して相互理解をすることができた(ように見える)というエピソードでした。紫穂が「透視まないようにしていることもたくさんあるの」と言ってるところが、紫穂が既に無邪気な子供ではないことを改めて示していて印象深かったです。
 彼女は以前「皆本のことを全力で透視したい」とか言っていましたが、これは皆本に対しては遠慮や抑制なしで素直に子供として振る舞うことができることの裏返しな表現なのかも知れないな、と思います。

 あと、個人的に前回読んだ時に期待していた賢木と皆本の過去話ですが、結局そういうのはほとんど出て来なかったですね。でも、「俺が今10歳だったら、『チルドレン』のメンツになって皆本に面倒をかけてやったものを」という賢木の問題発言は期待以上に面白かったというか、如何に賢木が皆本のことを大好きなのかってことがよく判ったので、個人的にはもうそれで十分グッと来てしまいましたよ。
 今回のエピソードの結論としては、紫穂も賢木もみんな皆本のことを愛しているということで一つ。

 あと、賢木のその発言を受けた皆本が惚けた表情をしてましたが、あれは多分女の子になった10歳の賢木の姿を妄想してニヤニヤしていたに違いないと思いました。確かに変態だ(決めつけ)。

Posted at 18:07 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

■絶対可憐チルドレン6巻

 スーパーヒロインコラボポスターの応募は今日で締め切りですよ!(挨拶)

 自分は昨日出しました。ギリギリ過ぎ。
 そんなアレで「絶対可憐チルドレン」の6巻を買いました。今回は池袋のとらのあなで購入できる機会があったので、一緒に購入特典の没設定資料ペーパーも入手。コミックス5巻のおまけに掲載されていた、皆本高校生バージョンの時期の設定資料みたいですね。大人になって眼鏡を外した葵の姿が新鮮。
 また、チルドレン三人組が「バビル二世」の三つの僕(しもべ)からイメージされたものであるのは割と有名ですが、このペーパーによれば「ロプロス=薫」「ポセイドン=葵」「ロデム=紫穂」になってます。やっぱ紫穂はロデムなのか。猫っぽく四つんばいになってる紫穂の姿は萌え対象(本編では絶対こんな恰好をしないという意味で)なので、もし機会があったらみんな猫紫穂を見て萌えるがいいと思いました。

 この巻に掲載されているエピソードは、薫が『女王』(というか姉御)の素質の鱗片を見せた「パンドラの使者」後半2話、プリティー兵部のおちゃめな大活躍が拝める「荒野のエスパー」、不二子ちゃん初登場の「浅し夢見し」、そして「いつか王子さまが」の前半2話。
 この巻最大のトピックは、間違いなく不二子ちゃんこと蕾見不二子管理官の登場で決定です。兵部と同期の旧日本軍所属のエスパーだったとか、バベルにおける影の最大権力者であるとかいう設定面でも興味深いキャラクターなのですけど、何より(例え理由がどんなに合理的であろうとも)やることなすこと全てエロい方向に直結している、というバカバカしさが最高に面白いです。

 あと、このマンガにイマイチ欠けていた巨乳要素を持ち込んだ点も大きいと思われます。うきうきしながらエロ要素を振りまいて大暴れしている彼女の姿を見ていると、「やっぱり椎名先生は何だかんだ言いながらも巨乳キャラを描きたくて仕方がなかったんだね! こんな楽しそうだもんね!(作者が) しょうがないよね!」って優しい気分になって来ます。
 6巻のおまけマンガも、彼女のおかげでエロくて面白いモノになってますしねー。不二子ちゃんはいいキャラだなあ。

 そして、西エイジアの薫のそっくりさんの姉と、コレミツ10歳は、正直やりすぎだと思いました。特にコレミツ。いったいどんな人生を辿れば、こんな美少年が包帯フェチの大男になってしまうのか。彼の姿は、エスパーの運命の過酷さを暗に表しているのかも知れませんね。ウソだけど。

ISBN:409120578X
Posted at 11:55 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/09/10

■勿論、船酔いした薫は萌え対象です(サンデー40号絶チル感想)

 iTune Music Store で 「BETWEEN THE DEVIL AND THE DEEP BLUE SEA」を検索して試聴した人ー?(挨拶)

 紫穂の達観した落ち着きぶりと、それに対する賢木の大人げなさの対比が笑いどころになってる今回のエピソードですが、色々な意味で「普通の人々」である俗物の権化みたいな医学部の教授が出てきたことで、今回のエピソードのテーマ的なものが見えてきた感じがします。
 紫穂の場合、まだ子供だった頃に皆本に出会えたことで随分精神的に救われてきているところがあるのですが、賢木の場合は皆本のような人物と出会えるどころか、逆にエスパーを雲霞の如く嫌う人々の中で生活しなければならなかった――という過去を持つことが、今週の話の中で垣間見ることができました。故に、いずれ紫穂も自分と同じような経験をする時が来るという現実に対する覚悟を持たなければならないことを、賢木は彼女に伝えようとしているように思えます。大人げない遊びを通じて。

 皆本(のような人間)に出会えなかったエスパーの典型例として澪という荒んだキャラが以前登場しましたけど、賢木も皆本に出会う前は結構荒んでいたのではないか? と思われます。今回は賢木の過去を描くこともテーマの一つみたいなので、もしかしたら次回その姿が拝めるかも。
 また、今回出てきた、自分との握手を拒まない皆本に初めて出会った紫穂の姿は、まるで彼に一目惚れしちゃったかのようにやたら可愛く描かれていましたが、もしかしたら皆本と初めて出会った頃の賢木も、紫穂と同じように彼に一目惚れを(略)。次回は京都から帰ってきた皆本も登場するみたいなので、その辺の賢木と皆本の過去話もちょっと期待していきたい。「カップリングが大好きな女子に生まれてくれば良かった!」とこの私に言わせるような、猛烈な過去話が出てきちゃったらどうしよう! みたいな!(←どうしようもない)

 あと今回は、その初めて皆本に出会った頃の紫穂の髪型が、旧バージョンというか短期連載版の頃のものになっているところに芸の細かさを感じました。薫のバカっぷりもラブ。

Posted at 18:00 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/09/05

■無線コントローラーならサイコメトリーされなくない?(サンデー39号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 今更ですが感想です。暇がない!(挨拶)

 今回のお話ですが、「紫穂、貴様このゲーム、読みこんでいるなッ!」がJOJOパロになってることが、ネットのあちこちで話題になっていましたね。
 現代少年漫画界においてJOJOパロと言えば勿論「太臓もて王サーガ」の大亜門先生に他ならない訳なのですが、椎名高志先生は大亜門先生のマンガのスタイルに対して大きなお友達的な観点からの近親感を持っているような気がするので、これはきっと椎名先生から大亜門先生に向けての遠回しなメッセージというかラブコールではないかと妄想しました。どうでしょう(妄想です)。

 あと個人的には、薫と紫穂が遊んでいるゲーム機がX-BOX360コントローラっぽいものであることの方にグッと来ました。こんなシーンで、あえてハードゲーマー御用達ハードであるところのX-BOX360をモデルにしたマシンを出してくるセンスは侮れません。X-BOX360欲しい!
 あと「このゲーム、読みこんでいるなッ!」ってことは、紫穂はゲームのプログラムを直接読んでそこからスタートダッシュの隠しコマンドを見つけたということなのでしょうか。サイコメトリーでマシン語を理解する10歳。すごいなあ。ゲーム会社はみんな紫穂をデバッガーとして雇うべき。

 それで今回の話の主眼は、おそらく紫穂の「年の割には色々と達観している彼女だけど、薫や皆本のことになると子供っぽい隙ができるのがカワイイ」というところを愛でる(そして賢木の大人げなさも一緒に愛でる)ところにあると思われますが、個人的には更に

 「皆本のやつ、よくこんなの可愛がれるな
 「皆本さん、なんでこんなひととつきあってんのかしら

 という台詞から垣間見られる、紫穂と賢木の溢れんばかりの皆本大好きっぷりが面白かったです。紫穂も賢木もあくまで皆本が判断の基準になっているところなんかが特に。結局この二人は、相手の心理を読み放題なサイコメトラーとも分け隔て無く付き合うことができる皆本のことが、どこまでも大好きなんですよねー(乙女チックな瞳をしながら)。

 あと今回は、(紫穂の腹黒さと対比させる意図もあったと思いますが)薫がやたらと愚直なまでに素直でカワイイ子として描写されていたのも印象的でした。彼女の場合は「心を読まれたらムカつく」とハッキリと公言し、その上でサイコメトラーと仲良く遊べるタイプであり、やっぱり今の紫穂には必要不可欠な存在であることが、簡潔に表現されていたと思います。
 今回の結論としては、腹黒く歪んだ紫穂みたいな子も魅力的だけど、やっぱ薫くらいバカな子もいいですよね! ということで(←いいのか)。

Posted at 14:20 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/08/26

■グリシャム大佐が葵の弟に何のアニメの話をしたのか気になります(サンデー38号絶チル感想)

 「クライドを破る一発逆転の秘策とは――!?

 『葵はすごく強い』が秘策だったというオチが! っていうかそれ秘策じゃないような気がします!
 前回の予想ではケンのクレヤボヤンスを何らかの形で使ってくるのではないかと思っていたのですが、それは何故かというと「ここでケンが役に立たないとケンが京都に来た意味がないから」だったのです。しかし、今回の話でどうやら「ケンは役立たず」ということ自体が彼の存在の最大の価値であることが明確になった以上、この予想が外れてしまったのは納得。メアリーにすらバカ呼ばわりされ、コスプレとかツンデレとかそういう日本のダメ文化が大好きになっちゃったケンは、自分の頭の中では一躍萌え対象の仲間入りです。
 結局ケンが実質的に役に立った時って、葵を怒らせた時に皆本を諭したシーンだけなような気が。そう考えると、やはりケン×皆本もアリなのか(何の話だ)。

 それと同時に、テレポーターである葵には「空間を把握する感覚が極めて優れている」ということが提示されました。絶チル世界に置けるテレポーターがすごいことはコミックス3巻のおまけマンガでも少し触れられていましたけど、今回のエピソードはそれを明確にする目的もあったのではないかと思います。
 前回、皆本が葵に「君なら大丈夫」って言ったのは決して励ましだけではなく、葵の潜在能力を既に把握していたということになるのでしょう。皆本はチルドレンのことなら何でも知ってるんだなあ。こういう描写がないと、皆本は単に子供に頭が上がらないヘタレになっちゃうので致し方ないところでしょうか(仕方ないの?)。

 あとは、昔の薫が舌足らずな言葉で葵の父に怒鳴り込むシーンが良かったです。いやその、小さい頃の薫や紫穂のロリさ加減がどういういう話ではなく、今回見せた葵の強さの源はやっぱり仲間達の存在があるからだ、という表現をこういう形で入れてくれたのが良かったなと思います。
 にしても、小さくて気弱だった頃の葵はホントにカワイイですよね(ダメ)。

Posted at 17:05 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/08/22

■葵祭り終了前夜祭(サンデー36/37号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 今回のライバルであるクライドですが、テレポーテーションとサイコキネシスという二大超能力を持ち合わせていながら、その自分の才能をくだらないことにしか使わない男であることが判明。「人類の英知はくだらないことに費やしてこそ最高の輝きを放つ」というのが持論の私としては、まさに彼は天才の鑑であると評さざるを得ません。

 ただし、葵の視界を奪ったことは戦術としては極めて正しいのは認めますが、でも眼鏡っ娘の葵から眼鏡を外してしまったら葵の魅力が台無しになってしまうことにまで考えが至らなかったことは、彼の芸術家としての才能に大きな欠陥があることを証明してしまいました。眼鏡っ娘が眼鏡を取る時は、眼鏡という仮面を捨てて己をさらけ出す覚悟を決めた時でなければいけないのに! 芸術家を自称しているくせに眼鏡の何たるかさえ知らないだなんて、君は芸術というものが判っていない!
 どうせ粘液を葵の顔に発射するなら、せめてもっとエロっぽくして欲しかったよ!(最悪の感想)

 最後の金箔寺(仮名)での葵とクライドの対決シーンは、葵が何らかの手段でケンの視覚イメージを取得しているのは間違いないと思うのですが、その手段が判りません。一番てっとり早そうなのが「ケンの視覚イメージを葵の脳内にテレポートする」なのですが、ここまで来るとさすがにソレってアリなのか? という世界に突入してしまいそうな気がします。
 まあ、でも前に澪が「素粒子レベルでテレポートして分身を実現する」なんてネタを前にやっているので、「テレポート」という能力の解釈はもはや何でもアリなレベルでまで拡大可能になっていると考えてもいいのかも。どんな理屈を用意しているのか期待したいところです。

 そして、完成原稿速報で紹介されていたコマにグッと来ました。
 葵がいないのをいいことに、何か紫穂と薫がイチャイチャしてますよ!(語弊)

Posted at 22:23 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/08/05

■京都弁とツンデレ台詞の親和性の高さは異常(サンデー35号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 『オー! ジャパニーズ「ツンデレ」!!

 ノット秋葉系SFコメディーを自称していた「絶チル」のキャッチフレーズは「このマンガにツンデレはいません」じゃなかったのか! なかったのか! と一瞬絶望したくなりましたが、しかしツンデレの正確な定義は「普段はツンツンとした態度を取るが、一定の条件下では態度が急変してデレデレといちゃつく」状態を指すとなっている以上、普段から皆本にデレデレしている葵が今回ちょっとツンツンしたからと言っても、狭義的な意味でツンデレには該当しないと考えられます。従って、今の葵はまだツンデレ少女ではないと思います。
 とはいえ、わざわざ「ツンッ」という効果音を発生させつつ、京都弁で「カンちがいせんとってや!」と言って強がっている葵は大変に可愛らしくて萌え萌えであることは間違いなく、先週の「椅子に乗って背伸びしながら皆本のネクタイを締めてる葵」と並べて額に入れて飾っておきたいくらいです。小学館は夏コミの企業ブースで売るべき。

 どっちかと言うと、「女の子ってのはどうしてこう…」とぶつぶつ言いながらも赤面しながら葵にメールする皆本の方が、より狭義の意味でのツンデレに近いのではないか? と思うのですがどうだろう。
 まあ、皆本は葵に対してはツンツンしてるんじゃなくて、葵を特別に意識してないだけっぽいんですけどね。隙あらばセクハラして来る薫と比べると葵は「良くできた子」なので、そういう意味で皆本は葵に対して安心しきっているのかも知れません。男女の間特有の緊張感を醸し出せ葵! ツンデレ化はそれからだ!

 あと今回は、ケンのクレヤボヤンス能力がこのマンガの中で初めて有効に使われた気がします。
 ケンって、日本を勘違いしているボケ外国人としてじゃなく、エスパーとしても普通に役に立つんだと思った(ひどい)。

Posted at 19:27 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/07/31

■葵の作ったぶぶ漬け食べたい!(絶チル34号感想)

葵祭り

 葵祭り!(挨拶)
 ついに葵が祭られる対象にまで出世を果たしました。短期連載版「絶チル」(=コミックス1巻)の頃はキャラがまだイマイチ立っておらず、当時ここのチャットで葵をもっと目立たせる方法について議論してしまう程に地味な存在だった葵が、今では三人娘の中では一番の人気キャラにまで成長してしまいましたよ。
 「金にがめつい」ではなく「優等生」の方向に葵のキャラクター性を向けたことが、彼女に人気が出た勝因なのではないかなと思います。

 また、将来は貧乳になると運命づけられてしまったのも、そういうのが大好きな人(おそらくサンデー男性読者の8割に相当)にとってはグッと来るポイントなのではないかと思いました。今回出てきた葵のお母さんも、そういう意味で人気出そう。

葵の弟

 葵が5歳だった時の姿から、『病弱』という設定を抱えて生まれて来た彼女の弟はさざや薄幸オーラをまとったもの凄い美少年なんだろうなあと勝手に妄想していたんですけど、実際出てきてみたらただの生意気でシスコンなガキでした。椎名デザインの美少年…(遠い目)

 その弟と一緒になって皆本に嫉妬してる父親も面白いキャラで、ドタバタホームコメディ描かせたら椎名先生は相変わらず上手いと感じました。個人的には、弟がお菓子を取ろうと手を伸ばしているところが割とツボ。「子供」を描くためのコツが判ってるなあという感じ(エラそう)。

ケン

 「日本を誤解しているアメリカ人」というステレオタイプなキャラを演じるには恰好の存在ですね。まさに、京都が舞台である今回のエピソードに出るべきして出たキャラです。というか、彼がいたからこそ今回のエピソードが作られたはずです。実は「葵祭り」エピソードの真の主役は彼なのではないか、と勝手に思ってます。

 そして今回の彼の敵はボニー&クライド。何故ここでボニー&クライドなのかは不明ですが、それ以上にこのルックスで自分たちをボニーとクライドだと言い張るセンスが凄いと思います。むしろ「普通の人々」が仕立てたインチキエスパーみたい。
 ケン&メアリーといいこいつらといい、オリジナルとはまるでかけ離れてますな。このマンガに出てくる外国人エスパーは、今後もこういう方向性でやって行くのでしょうか。超期待

Posted at 11:20 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/07/25

■一周年おめでとうございます(サンデー33号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 今週もちょっとまとめている時間がないので箇条書き気味に。

・一周年

 おめでとうございます!

 連載が始まった頃は、作者自ら「俺が打ち切られたら、誰かがあとをついでくれ。光は絆だ。」とか弱気な発言をしており、まるでウルトラマンネクサスの放映末期並に悲壮感溢れる雰囲気を醸し出していたこのマンガでしたが、今では第二カラーページで連載一周年を掲載誌から祝ってもらえるくらいの人気作に成長することができました。
 ただ、あくまで「第二」というところが、このマンガがまだ微妙な位置にいることを暗示している気がしてならないのですが。

 ちなみに今週の第一カラーページは、「あお高」の鈴ねえが盲腸で倒れて寝込んでいるシーンでした。盲腸でハァハァ言ってるオトナの女性に負けるチルドレン達。やっぱり微妙です。「我々が本気になったらこんなもんじゃないヨ!?」って局長の台詞は、この微妙な扱いに対する椎名氏の決意表明に違いありません。二年目の目標は脱・微妙ということで一つ! がんばれ先生! 突き抜けろ先生!

 でも、この微妙な立ち位置加減が、我々のようなファンとしてはたまらないのです!(ダメ)

・末摘さん

 前回に引き続き、いい動きをしていた末摘さん。今回の「葵の姿で泣かせて籠絡作戦」は不二子ちゃんとグルだったのは確かで、結果的にバレて皆本に蹴られてましたけど、でも「管理官よりいい人だし」とか「今日は管理官がどうしてもって」とかいう台詞からは責任を不二子に押しつけて自分だけは悪く思われないようにしたいというセコさが感じられてグッと来ました。セコいんだけど根がドジっ娘なので憎めません。

 また、このマンガに出てくるエスパー女子は、チルドレン達から不二子ちゃんに至るまで基本的におっかない人ばっかりなのですが、末摘は逆にドジ故に読者に対して親しみを感じさせるタイプであり、そういう意味でも貴重な存在と言えます。イメージ的には「美神」の小鳩に近いかも。やっぱり、みんなも末摘さんと結婚するがいいと思うよ。

・葵かわいいよ葵

 「こんな色気のない貧乳メガネが好みかあっ!? 皆本はんの変態ッ!!
 今回、みんなの話題を独占したのが大人バージョンの葵。ネットで感想を読む限りにおいても、末摘が化けた三人の中でダントツの人気を獲得した模様です。
 貧乳+メガネに白衣をコーディネートすることで「地味なイメージ」を「清楚なイメージ」にプラス転換するとは、末摘さんもなかなかやりますね。根はドジっ娘でも、肝心なところをちゃんとわきまえて皆本を本気で籠絡しにかかっているところは、さすが大人の女性です。本来なら葵はこの攻め方を見習うべき。

 でも葵はちっちゃいから、まだまだそういう男の勘所って奴が判らないんだよね! カワイイなあ!

・皆本の裸体おそるべし皆本の裸体

 そして、最期に出てきた皆本の水着姿のセクシーっぷりは、男の目から見ても異常。もはやただ事で済むレベルではありません。何このほどよく付いた美しい筋肉。チルドレンの可憐な水着姿も霞むこの魅惑のボディはどうよ! どう考えても、転職前の仕事が白衣の研究職だったとは思えない身体ですよ!
 まさか、登場しているマンガがマンガな以上いつ脱がされるのか判ったものじゃないから、逆にいつ脱がされてもいいようにさりげなく鍛えていたとでもいうのか! 伊達に特務機関に所属している訳じゃないということか! この特務の青二才めが!(時間がないのでまとまらないままおわり)

Posted at 22:05 in マンガ::絶対可憐チルドレン |

2006/07/19

■戦う愛のサイエンスレジェンド(別名:絶対可憐チルドレン)サンデー32号感想

絶対可憐チルドレン

 残念ながらまとめている時間がないので、箇条書きにします。

・扉

 『出ましたっ!! 絶対可憐なチルドレン!!
 期待通りPPGZをネタにしてくれて、ちょっと嬉しくなりました。担当編集者氏もちゃんと見ているんでしょうか。どのキャラがお気に入りですか? やっぱりバブルスですか?(馴れ馴れしい)
 あと、紫穂に胸の谷間のようなものが出来始めているのに気付いた人は目ざといですね(他人事のように)。オトナの階段登りたい競争は紫穂が一歩リード。

・末摘さん

 皆本から取り調べを受けてるコマの末摘が、やたらと可愛く感じました。ミソッカス→おキヌちゃんと続く、椎名高志マンガ正統派ドジっ娘ラインの後継者ですね彼女。不二子からいじめられる姿がよく似合ってます。
 案外、皆本は彼女のようなタイプとくっついた方が、結婚生活自体は上手く行きそうな気がします。彼女も何だかんだでちゃんと皆本がグッと来てしまう弱点を掴んだみたいですし、結構いいコンビになれるかも知れません。みんなも末摘さんを嫁にするがいいと思うよ。

・不二子の狙い

 「今のあの子達のことばかり考えないで、常にそれ(成長後の姿)を意識する…これはその修行です!
 つまり、幼女を幼女のまま愛するのではなく、将来成長した姿を心の中で愛でながら今の幼女を愛せよと申しているのですね。まさに光源氏的な戦略。方法論だけは正統派っぽいです。
 でも結局、今回の不二子ちゃんは「なんて恐ろしい子」って言いたかっただけちゃうんかと。月影先生プレイ。

・朧おそるべし朧

 寿司を握る特務機関のトップも凄いのですが、その寿司を普通に食べてる秘書の朧さんも、違う意味で凄いと思いました。彼女は一体何者!
 しかし、欄外のキャラ紹介から朧がさりげなく外されていることに、彼女は気付いているのでしょうか。今回のこの行動により、担当編集者氏はこのマンガで最も謎めいた存在である朧を敵に回してしまった可能性があります。逃げて! 担当さん早く逃げて!

Posted at 00:59 in マンガ::絶対可憐チルドレン |