コミックマーケット61 椎名高志作品関連サークル情報
CD-ROM版のカタログを「美神」「ジパング」「椎名高志」で検索し、ヒットしたものを掲載しています。
1日目 (12/29)
- 東ニ30b バージン大名(ひでのぶ本、女性向け)
- 東ニ31a 男の20号(道三×光秀、女性向け)
- 東ニ31b 蛍月(MISTERジパング、他)
- 東ニ32a カカロッ闘(横島くん中心、女性向け)
- 東ニ32b 風色通り(雪之丞×ピート[健全]。葦谷弥生さんのサークル)
- 東ニ33a 美神神社(マリア本)
- 東ニ33b あざらしあざらしあざらしぃ(おキヌちゃん本?)
- 東ネ20a トノマニア(信長受け、女性向け)
- 東ネ20b SHR(信長受け、女性向け。播磨屋本舗さんの本も委託販売)
- 東ネ21a リップバンパー(信長×日吉、女性向け)
- 東ネ21b 天使のしっぽ(信長×日吉、女性向け)
- 東ネ22a 人参少年(日吉受け、女性向け)
- 東ノ03b 朝の魔法 (犬夜叉オンリー。カタログに「GS美神も好き」とのコメントあり。愛鬼みさとさんのサークル)
- 西あ60a ス堂(チーフアシ・須藤氏のサークル。美神/ジパング本はなさそう)
2日目 (12/30)
参考情報
※29日夜は、今のところヒマです。
誰か飯に誘って下さい(わがまま)
メリークリ−スマース!(懐に出刃包丁を隠し持っているような人特有の作り笑顔っぽく挨拶)
という訳で、クリスマス連休に愛しい彼氏彼女と甘く切ない一時を過ごすことができた人生ゲームのプチ勝利者の皆様、こんにちは。
こちらは、人生における罰ゲームというよりも、むしろ人生ゲームから除外されたような毎日でした。
より具体的には、男同士で鍋食って酒(←言わなくていいです)。
極楽大作戦外伝感想
先週19日に発売された「月刊サンデーGX」1月号に、「GS美神」の外伝にあたる『GSホームズ極楽大作戦!!』が掲載されました。掲載されたので、ファンサイトらしく感想を少し。
感想:
一言で言えば「よくできていて面白い」。いやマジで。
一般的な日本人がイメージする「名探偵ホームズ」の姿(イギリス・グラナダテレビ制作「シャーロック・ホームズの冒険」。昔NHK で放送された)を大きく崩すことなく、作者オリジナルの「GS美神・極楽大作戦!!」の世界設定に組み込むことに成功している。ホームズ、ワトソン、マリア、カオスの4名の登場キャラの使い方についても、読んでいて「無駄」と思えるようなものがほとんどなく、個々のキャラの特徴や性格を練り上げた上でプロットして作られた作品であると思う。
外伝における物語のテーマは、言ってしまえば「ロボットと人の間の恋愛」という、それこそ「To Heart」のマルチから「ちょびっツ」のちぃに至る、現代メイドロボ系作品ではよく見られるものではあるのだが、それを椎名氏はマリアとホームズというキャラを使い、かなり密度の濃いエピソードを作り上げた。
この外伝は、「GS美神極楽大作戦!!」「MISTERジパング」の経験を経た現段階での椎名氏が作ることが出来る、考えらえる中ではほぼ最良に近い面白さを持ったマンガなのではないのだろうか? と書いたら誉めすぎか(多分誉めすぎ)。
ただ、この「既に広く知られている既存のキャラとオリジナルのキャラを融合させたパロディマンガ」の形態は、おそらく「MISTERジパング」が最初に目指していたものだったと思う。「極楽」を終了させてまで新しく連載を始めた「MISTERジパング」が狙っていた面白さが、「ジパング」の連載終了後に作られた「極楽」の外伝で具体化される、というのは、ある意味皮肉かも。
また、この作品が連載当時の「極楽大作戦」から大きく乖離しておらず、「極楽大作戦」の中の一エピソードとしても普通に楽しめるものになっているのも良い点だ。
以前にサンデー超増刊に掲載された「エミ外伝」は、単発のエピソードとしては十分に楽しめるものであったのだが、「外伝のエミと本編のエミ(特に連載初期)の間に、物語的な関連性が薄い」(シリアスだった外伝のエミの数年後の姿が、本編の『霊体撃滅波ッ!』と半裸で叫ぶキャラになってしまう過程が想像できない)という、外伝モノとしてはややマズイ点が見受けられた。
しかし、今回の「ホームズ」では、マリアとカオスがこの物語を経験した結果として得られた結末(「表情を失う」ことを自ら選択したマリア、自分の行動の結果として知識を古き神に吸われてヘボくなったカオス)が、そのまま「極楽」に初めて登場した時の二人の姿に繋がるように出来ており、そういう面でもきちんと「外伝」として機能している。この点は、素直に評価して良いと思う。
作品世界の拡張に寄与し、読者の想像の余地を広げる力を持つエピソードの追加は、昔からのファンにとっては嬉しいものではないのだろうか。
――とか長々と描いては来ましたが、ぶっちゃけた話、このマンガを判りやすく要約すると
「ホームズやワトソンがマリアに萌え狂う話」
ってことになっちゃうんですけどね!
さすがは、マルチを「自分の漫画のキャラのバッタモン」と切り捨てるだけの資格を有する漫画家の描くロボっ娘マンガ! 一味も二味も違いますな!(台無し)
クリスマス特別企画:アニメキャラとの Christmas Story
ところで、みんなはアニメキャラと素敵なクリスマスを過ごしたいと思ったことはないかな〜?(いきなり)
以前、GS美神の同人誌を作られていた愛鬼みさとさんから縁あってGS美神グッズを譲り受けたのですが、その中に「GS美神」アニメ放送当時(1993年)に作られたと思しき、アニメ情報誌のクリスマス特集のグラビア記事の切り抜き(雑誌名は不明。アニメディアかニュータイプ辺りじゃないッスか?←投げやり)がありましたので、せっかくだからクリスマス特集としてご紹介致します。

その記事の写真(スキャナがないのでデジカメで適当に撮影)
その記事のタイトルは、「アニメキャラとの Christmas Story」。どうやら、当時放送されていたアニメに登場するキャラクターを対象に「あなたがもしアニメキャラとクリスマスにデートできるとしたら、どのキャラと、どんな場所で、どんな風に過ごしたいか?」を読者アンケートで集め、その結果から男性女性キャラそれぞれのトップ10を決定、それを元にライターが記事を起こして作成したと思しきコーナーです。
なんかこう、「アニメキャラとの Christmas Story」という題名だけでもちょっとアイタタな感じがしてくるんですけど、当時(1993年)のアニメ雑誌の記事は基本的に「ティーン向けアイドル系グラビア雑誌」の延長っぽいノリで作られており、それ故にこういう主旨のアンケートや記事も存在していたのではないのかなー、と推測されます(昔も今もあんまり頻繁にそういう雑誌読んでなかったのでよくは判りませんけど)。
ただ、アニメを「批評的な視点で作品を鑑賞する」スタンスで捉えていた生真面目なアニメマニアな方にとっては、この手の企画モノはちょっと辛いモノとして感じられたに違いありません。当時の大きなお友達の皆さんの苦労が忍ばれます。
――と、ちょっとソレっぽいことを前置きしたところで、記事の内容を引用します。
記事からにじみ出る、何とも言えないムズムズした感覚をお楽しみ下さい(嫌がらせか?)。
ランキング
デートしたい女性キャラ No.9
美神令子
令子と行きたい場所BEST3
1.ホテルのバー 2.中華街 3.ディスコ
令子に着て欲しいファッションBEST3
1. チャイナドレス 2.ロングドレス 3.ミニのボディコン
デートしたい女性キャラ No.6
おキヌちゃん
おキヌちゃんと行きたい場所BEST3
1.雪山のロッジ 2.遊園地 3.墓地
おキヌちゃんに着て欲しいファッションBEST3
1.セーター&ミニスカート 2.スキーウェア 3.ひらひらのワンピース
『令子と行きたい場所』の「ディスコ」は90年代前半という時代を感じさせてくれる意味ではナイスワードですが、『おキヌちゃんと行きたい場所』の「墓地」というのは、いくら彼女が幽霊だったという設定を差し引いても、ちょっとどうかと思いますがどうか。「幽霊→墓地」なんて貧困な発想しかできないなんてこれだから(以下略)
あとファッションについてはどれも作品で出てきたものですが、「ミニのボディコン」って、美神令子にとってはデートコスチュームというよりもむしろ単なる仕事着じゃ?
クリスマスカードの文章
X'mas も忙しいんだから、時間厳守よ!
デート代はよろしくネ
令子
くりすますってどんなマス?
よくわかんない…
おキヌ
「ソーセージ好きの人と法律を尊ぶ人は、その作成過程を決して見てはいけない
」と申しますが、私としては、このおキヌのクリスマスカードの文章を考えている時のライター氏の表情をぜひ見てみたいです。絶対「オレって何でこんな事を考えているんだろう」という絶望感を、「これは仕事だ! 仕事なんだ!」と理性で締め付け続ける苦悩の表情を浮かべているに違いありません(決めつけ)。
そして、人類の英知とは、得てしてこういう一見くだらないことを考える時にこそ発揮されるものなのです。「くりすますってどんなマス?」も、また人類の英知が生み出したものなのです。
やはり人類は一度滅んだ方がいいのかも。
グラビア記事の本文
令子とおキヌちゃん、本編では二本もクリスマスの話がある。35話はサンタクロースのお手伝い。36話は1日だけ肉体を持ったおキヌちゃんの話。横島への淡い想いが可愛い。メルヘンチック&ロマンチックな設定なのだ。
でも、読者のデートプランはチョーッと違う。令子には「チャイナドレスが気に入っています。あれを着て、中華街でにぎやかに過ごしましょう」(神奈川県/剛)「大人の令子にはホテルのバーが似合います」(東京都/小室和之)と、光ものクリスマスを期待しているし、おキヌちゃんには、「普通の女の子姿で会いたい」(新潟県/渡辺繁樹)という声がある一方、「幽霊とのデートって、どこ行けばいいの?」(岡山県/合元)と、戸惑うファンも多いのだ。おキヌちゃんには西洋の習慣はミスマッチかな。で、今回は令子さんのデートにご一緒させて頂きました。
中華街、それもゴージャス・令子は香港で待っているのです! 声優の鶴さんのメッセージにもあるけど、ギャラ次第では仕事を選ぶ令子。クリスマスの夜、独り占めすると高くつきますよ!
「GS美神」アニメ版の35話、および36話についてはこちらを参照。36話はコミックス4巻「ブラインド・デート!」を元にした話として評価が高かった模様ですが、個人的には35話に出てきた冥子の無駄な使われ方に対して「出す意味ないじゃん!」と憤慨した記憶の方が強いです。ホントダメな!(当時のオレが)
あとこのテキストの特徴としては、このページの背景になっている令子のチャイナドレス姿のイラストに読者の興味を誘導するためか、「おキヌちゃんには西洋の習慣はミスマッチかな
」と、あっけなく令子よりもランキング上位のおキヌをポイ捨てしているのが気になります。
てか、ミスマッチなのがいいんだっての! 判ってねぇよな! 新潟県在住の渡辺クンも怒れ!
声優からのメッセージ
美神令子は、「クリスマスと言えども、ギャラのいい仕事があれば、当然、除霊に行くわよ」と、私は思います。そうでなければ、イヴの日にはおキヌちゃんと、令子の家でクリスマス・ケーキをおいしくいただくのではないのでしょうか?
「エッ、横島? …それ、誰!?」
鶴ひろみ(美神令子役)
え!? おキヌちゃんのクリスマスですか? 神道にはクリスマスはないけれど、きっと、大好きな横島さんと美神さん、そして、その他もろもろの方達と、大騒ぎだったりして…(笑)。
本当は横島さんと二人で、ドキドキしながら過ごさせてあげたいですね。だって横島さん、おキヌちゃんにはとっても優しいから。メリー・クリスマス♥
國府田マリ子(おキヌ役)
当時、清純派声優アイドル路線をムリムリ邁進していた國府田マリ子嬢のコメントが良い味出してます。
色々な意味で純朴なファンの夢やキャラのイメージを壊さないコメントを要求される職業であるところの声優はいつの時代だって大変と思いました(結論)。
更新情報:
-
「煩悩の部屋」の創作文集ページに、まきしゃさんの新作、「ブラドーお宝鑑定団」を掲載しました。今回の主役はピート。ついに彼が美神の奴隷の仲間入りに! という話です(ミスリード)。
なお、まきしゃさんは今後、来年初頭に公開予定のホームページに主活動の場を移すそうです。勿論、正式公開の折りには、こちらからもリンクを張らせて頂きます。今後ともよろしくお願いします〜>まきしゃさん
お知らせ
年内は、コミケの前辺りにもう一度更新する予定です。
来年の最初の更新は、1/5 〜 1/7 くらいになりそう。
今週の発見:
「GS美神」の時代から椎名先生のチーフアシスタントを勤めている、須藤氏のサイトを発見(情報源:コミケのCD-ROMカタログ)。冬のコミケにサークル参加するそうです。
すごい! 須藤さんは本当に実在したんだ!(失礼)
というか、皆様こんにちは。
こちらは、椎名高志ファンサイトを標榜している C-WWW です。
それで、そろそろ椎名氏の新作読み切り「GSホームズ極楽大作戦!!」が掲載されている「サンデーGX」1月号が書店に出回り始める頃ですが、皆様方におかれましてはもう入手なされたでしょうか?
今回の外伝がコミックスに掲載される保証は全くありませんし、それより何より「極楽大作戦!!」と銘打った作品を雑誌で読めるのは今度が最後の機会となるやも知れませんので、この機会に是非。今読まないと後で後悔することにもなりかねませんぜHEHEHE!
あと、できたら読んだ感想を「妙神山・裏門」(19日までのネタバレ感想はこちらへ)や「感想掲示板」(20日以降)に書き込んでくれると嬉しいな!
というか、一応ここはファンサイトなのに、読者の不安を煽るのはどうかと思いました。
もうすぐ年末スペシャル(いきなり)
2001年オレ購入コミックス大賞
主旨:
そろそろ色々な趣味系サイトで「2001年のベストを決定!」みたいな企画で盛り上がり始める頃だと思うので、私もベストを決定したくなりました。
決定してみたくなったので、私が今年購入したコミックスや雑誌掲載マンガの中から「これはこれで! これはこれで!」と燃えたり萌えたりしたコミックスを列挙してみました。
- 青年向け部門:
- プラネテス(幸村 誠、講談社モーニングKC)
- 少年向け部門:
- 魁! クロマティ高校(野中英次、講談社コミックス)
- 成人コミック部門:
- 猫飯[ねこまんま](逢魔刻壱、フランス書院Xコミックス)
- 審査員特別賞:
- こさめちゃん(小田 扉、講談社KCデラックス)
- なつのロケット(あさりよしとお、白泉社ジェッツコミックス)
- ゆめのかよいじ(大野安之、角川書店ニュータイプ100%コミックス)
- ラズベリー賞:
- ライジングサン(画:松浦聡彦/作:武論尊、小学館サンデーコミックス[発売予定])
- 話題賞:
- エイケン(松山せいじ、秋田書店少年チャンピオンコミックス)
- 東京ミュウミュウ(絵:征海未亜/シナリオ:吉田玲子、講談社コミックスなかよし)
部門別各賞:
「プラネテス」は、『宇宙開発系ハードSF』という一般的には受けが取りにくいと言われているジャンルで、説得力のある舞台設定と美しいビジュアルを背景に「宇宙への憧憬」を高らかに謳い上げた傑作として大健闘(オレのハートに)。個人的には間違いなく今年買ったコミックスの中ではナンバーワンのヒット作品です。「モーニング」で隔月連載も始まるそうですし、今後も更に期待と言うことで。
なお、本年度のセールス面での青年向けナンバーワンヒットコミックは、おそらく「バガボンド」(井上雄彦)で決まりでしょう。コミックス11巻分までで発行部数が2200万部という売れ方はただ事じゃないです。
「魁! クロマティ高校」は、最近はややパワーダウン気味ですけど、今年の少年誌界隈ではスマッシュヒットを飛ばしたマンガと言って良いでしょう。特にコミックス1巻の売れ方には、書店関係者も「何故こんな売れる要素がないマンガか?」と唸った(らしい)程。
「ラブひな」とか「エイケン」とかそういうキャラ萌えマンガが売れ筋マンガとして跋扈し、その一方では「ヒカルの碁」や「遊戯王」を(子供とはちょっと違った視点から)愛読している女性の皆さんをもマーケティングの対象にする時代に突入した週刊少年誌界において、「小学生から大学生に至るまで、あらゆる年齢層の男子読者が読んで笑える」正統派ギャグマンガがこれだけ売れたというのは、少年マンガがまだまだ健全であることの証なのではないか? とか大げさなことを考えてしまう今日この頃。
そして、成人向けの「猫飯」は、単に私の趣味です。
感情の揺れ模様をキッチリ描写している美少女レズエロマンガは萌えですな!(ハキハキと)
あと、少女/女性向けマンガについてはあまり数をチェックしていないですし、基本的にこのサイトの範疇外にあるので論評は避けますが、個人的に気に入ったマンガを強いて上げるとすると、少女コミック連載の「ガ・マ・ンできない♥」(しがの夷織)でしょうか(よりによって)。少女マンガの世界には、同棲セックスロリショタゲイ何でもアリで脳天気に楽しめ、それでいて要所で乙女チックな恋愛感情を描写をするのも忘れない、いわば「馬鹿少女マンガ」と呼ぶべきタイプの作品が存在していたのか! と私に知らしめてくれた一作です。
内容は基本的に「ヒロインとその彼氏がイチャつくだけ」という言葉で説明できるマンガですが、「お兄ちゃんのことが大好きでたまらないロリっ娘の妹」とか「レズっぽい雰囲気でヒロインに迫るバイセクシャルな女家庭教師」などの男性向け成人マンガではお馴染みのアーキタイプに属するキャラも出て来ますので、そういうのが好きな人なら読めるかも。
とりあえず、第一話を読んだ後に本を床に叩き付けたくなる衝動に駆られなければ、この戦いは我々の勝ちだ!(戦い?)
審査員特別賞:
というか、単に個人的に気に入ったマンガの名前を挙げただけなのですが!
小田扉氏の作品集「こさめちゃん」は、表題作を始めとして、ちょっと泣かせる話からナンセンスなギャグまで、実に様々なタイプの作品が収録されている、氏の作風の集大成とも言えるコミックです。
氏は活動の場が基本的に「コミティア」などの創作系同人誌即売会なので、一般読者への露出度はそれほど高くはないのですが、一度この人の作品の味を知ると「新作を読みたいからコミティアへ行きてぇ!」と思ってしまうくらいの面白さがある人だと思います。というか私がまさにソレ。氏のサイトに載っているイラストのセンスにグッと来れる人なら是非。
「なつのロケット」は、SFマンガの大家・あさりよしとお氏のロケットマンガ。小学生が夏休みにロケット(それも積載物を衛星軌道に乗せることを目的とした、本当の意味でのロケット)を作るという趣向の話ですが、「小学生が現実的に作ることが可能な技術のみでロケットを作る」というリアリティを持たせつつも、「少年の夏の思い出」を描いたジュヴナイル作品としても質が高い物語になっているのが素晴らしいです。
あと、解説として「作品内に出てきたロケットがホントに作れるか?」を検証しているところも、読者の科学マインドを刺激すること間違いなし。理系男子なら読んで損なしと言えましょう。
そして「ゆめのかよいじ」は、元々は1988年にヤングキングで掲載されたマンガの再録コミックなので「今年のコミック」という意味からはちょっと外れてはいるのですが、それでもこのマンガの魅力は現代でも(むしろ、現代だからこそ?)十分に通用すると思います。
元々作品のテーマが「『過去』を体現する精霊と化した少女と、『現在』そして『未来』を生きる現代の少女との心の交流
」なので時代を超えて普遍的に通じるものを持っていますし、更に作品が発表されてから10年以上が経過したことで『時間』をモチーフにしているこの