ここは、椎名高志先生が週刊少年サンデーで連載している、「絶対可憐チルドレン」に関する意見や感想を書き込むための掲示板です。 詳しくは、この掲示板についてをご覧下さい。
椎名先生生原稿展示 もし既にどっかで告知済みのことでしたらすみません。私の記憶では特にお知らせはなかったと思うので…。
しばらく前より、新宿の紀伊國屋で椎名先生の生原稿が展示されてます。「さぷりめんと」の1ページだけですが、先生のタッチを間近で見られるチャンス、新宿近辺に寄られることがありましたら、是非どうぞ。
店舗は南口店ではなく東口の方、さらに本店ではなく、道1本隔てた奥に入った Forest の2階になります。(http://www.kinokuniya.co.jp/04f/d03/tokyo/01.htm を参照)
井汲さんの書き込みで思い出した!
椎名先生の「絶チル」生原稿ですが、現在池袋のジュンク堂でも展示されています。 原稿は、薫と初音がパンツ一丁で牛乳飲んでるシーンです(「もののけ姫によろしく」編のワンシーン)。なんというかこう、自然に目を惹かれてしまいます。
地下1階へ降りるエスカレーターの途中の壁に貼ってあるので、じっくり鑑賞できないのがちょっと残念。
CD特典とかコミックス特典とか。 情報元は、animateの情報誌「きゃらびぃ(5/20付、vol.177)」より。
まず5/28発売のED主題歌「絶対LOVE×LOVE宣言!!」の初回封入特典は、 「絶対可憐な色鉛筆/薫Ver.」 との事。 おそらく赤の色鉛筆だと思われますが、「薫Ver.」って事は、今後「葵Ver.」や 「紫穂Ver.」も何かの折に付いてくるかも!?
次に6/18発売の「絶対可憐チルドレン(13)」の初回限定特装版の特典は、 「未公開アニメ映像やアニメ声優陣の特典映像満載のDVD」 との事。 おそらく「東京国際アニメフェア」でのロングPV(ナオミちゃんが剥かれるVer.) かも、ショートPVはプレレンタル版に収録されてるしね。
さて、がっつり買うとしますか(笑)
まんが家BACKSTAGE Vol.21 http://websunday.net/backstage/set_siina.html
アレ!?? 見間違いかと思ったら本当に更新されていますね。 およそ一年ぶりの更新。イッツ ア 椎名クオリティですねw
>「可憐Girl’s」からのビデオメッセージが届きました。
だ か ら 思 わ ず 更 新 し た ん で す ね w w 僕もDVDを入手して、そのキュートな姿を部屋で上映するつもりです。 ええ、既定事項ですっ。
完成原稿速報 26号 http://cnanews.asablo.jp/blog/2008/05/21/3531664
遂に来ましたね…「暫定最終回」…。 「皆本不在」がまたコワイですねぇ…。
>近日行われるアフレコにはなんとしても行かなければなりません。
ええ、行ってきてください! そして現場のお話を聞かせてください!w 全員のお話を聞きたいですが、個人的には特に小杉さん、遊佐さん、釘宮さんのお話を聞きたいです☆
>レコーディング
僕の知識は『「もののけ姫」はこうして生まれた。』くらいしかないのですが、素人ながらアフレコの大変さは感じました。作品を、キャラクターを、セリフを「理解する事」と「表現する事」はまったく違いますもんね…。 エラそうな事は言えませんので、願望を口にしたいと思います。 頑 張 っ て 良 い 作 品 に し て く だ さ い ☆
『(有)椎名大百貨店』&三雲版『絶チル』、発売!! ちょっち仕事で忙殺されてて昨日は本屋にも行けなかったですが…よーやく、今日、とらのあなにて 『(有)椎名大百貨店』 と ガガガ版改め三雲版『絶チル』 を買って参りました ノシ 一休みしてから気合入れて読むどーっ!! で、その前にネット巡回済ませとこうかと思ってダイブしたらば…おろ? 珍しや…アキバBlogさんで『椎名大百貨店』がピックアップされてました (^^)
http://www.akibablog.net/archives/2008/05/asahi-080520.html
しかも…サスケ部屋さんの名前がナニゲに挙げられてる!! アキバBlog(多分?)デビュー、おめでとうございます!>サスケさん (…お、おめでたい事なのカナ?www) つか、そのサスケ部屋引用エントリ…げ…私の名前もあごうとるやん…(汗 …ハ、ハズいので、これから穴に篭りまするるる/// ってワケで感想はまた後ほど、時間が取れたら書き込んでみます。 (にしても、とらで暫くお客さん方を眺めてたら、結構『大百貨店』を手にされて行く方々が多くて、何だか物凄く嬉しくなりました…気のせいか、会社帰りの社会人の方が多かった感じでしたがw)
げげーん。すごいですねー。びっくりしました。 これで私もアキバ人。英語で言えばアキバー(黙れ)。
とはいえ、該当記事は、るかるかさんのゲットした情報を ほぼそのまんま書いただけですので、 非常に何というか申し訳ないです。改めて、ありがとうございますー。
それから、この情報も、るかるかさんに教えていただかなければ 私自身の巡回能力では、きっと見つけることができなかったと思います。 こちらも、ありがとうございますー。
でも、私の記事からの引用って、要は作品タイトルだけなんだけど、 アキバBlogさんの記事って、実際の本の写真なんかも掲載されてますし、 ぶっちゃけウチのこと書く必要ないんじゃないかと思うんですけどね……。 まぁ、コピペする手間くらいは省けたかもしれないけど。
基準がよくわかんないけど、とりあえず嬉しがっておきますw
『大百貨店』は無事に手に入れました。後ほど感想を書きます。 僕は『パンドラ』と『TIME SLIPPING BEAUTY』は初読なのですー。
ノベル版は、昨日近隣3店を回っても無かったので「あれ? 明日だったのカナ??」と思い、本日行ってみたらありませんでした…。 ち き し ょ う … ! ! でも、無事に隣町でGETしてきました。勿論『美神』と一緒に。 正直な所、大好きな作品なだけに不安が先行していましたが、読み始めてみるとスムーズに読み進める事ができます。ただ今P.52です。 そこまでしか読んでいませんが“精緻な出来”とハッキリ感じます。早速、三雲岳斗先生のお言葉を借りてしまうほど、敬意が芽生えてます。カバー折り返しのメッセージも素敵です。
感想は「下手したら7月になってしまうかも…」と思ってましたがw、これほどの引力があるならもっと早そうです。とりあえず『神様ゲーム』は後回しにしますーw
今回もカバーデザインはベイブリッジ・スタジオですね。いい仕事してます。
■ 「4コマ」 コレだ!やっぱりコレだよ!!(笑)
■ 扉絵のパンドラがやけに幼い顔つきですね。チルドレンの雰囲気に引きずられたか、それとも椎名先生そっちの方面にも目覚めちゃったのか…(笑)。
■ 「血を吸う探偵」 久々に読みましたが、やっぱ面白いですね。例によってキレのいい小ネタもいっぱい仕込んであるし、回想シーンを跨いでクルクル変わるエリスの性格・表情を楽しめます。 それにしてもやっぱりホームズとワトソンの声は、自動的に広川太一郎・富田耕生両氏の声で脳内再生されます。広川さん……!(涙)
■ 「パンドラ」 あとがきで当時の制作事情が新たにわかって、「なるほど」と思った部分がありました。ネームが全然できなかった、ということが http://cwww.pos.to/hihou/comic/#pandora での絵柄の変線に繋がったのか…という所がひとつ。それから、第1話の最後で「箱」を壊すことをパンドラがあっさり提案することと、第3話のストーリーの接続が何かちょっと違和感あるな?と思っていたんですが、第3話は当初思ってもみなかった方向に進んだんですね。 実はマンガの出来としてはイマイチ、と思っていて(笑)、深沢さんを始めとして「空から降ってくる人間じゃない女の子最高ッ!」というセリフではしゃいでばかりというのは物足りないというか、思考停止なんじゃないの?というか、そーゆーことも感じてるのですが、まー「ちちしりふとももーっ!!」のマンガ描いてる人だし、椎名先生自身も「個人的に転換点になった大事な作品」と仰ってるし、そんなもんか(笑)。
■ 「TIME SLIPPING BEAUTY」 ああっ、後編 p.187 の新聞記事で、芳山の名前が違っているのが直ってないっ!(笑)時間移動ものが本当に好きで好きで仕方がない椎名先生の「業」ともいうべきものが伝わって来る作品。いや、根っこにあるのが非常に真摯な想いであることが、あとがきからもはっきりしましたので、そうやってまぜっかえしちゃいけないですね。 実を言うと、雑誌掲載時は「実は直前の予定変更で、準備不足のリスクを犯してターゲットを変更した」ことについて、「それだったら1ヶ月後に回して、今日は予定通りのターゲットを選択すればいいじゃん」という疑問も、それに対する答が用意されていたことも、どっちも気づいていませんでした。今回初めて解ったよ!(笑)←ダメじゃん!!
■ 「蜘蛛巣姫」 大人びたおキヌちゃん、といった風情の蜜姫。このマンガっきりの出演に留まってますが、割と好みのキャラなので、そのうち別作品のレギュラーとしてリバイバルしてくんないかなあ、と思ってます。
■ 「あとがき」 描き下ろし(ですよね!?)イラストに感激。おお、ミソじゃあ!ミソッカスがおる〜!これは嬉しいサービス。そしておキヌちゃんの前で、「極楽」破魔札を構えるばーちゃん………はっっっっ!!そうかあー!!!これって、「老境の美神」ってことかあ!椎名先生、美神が歳を取るとこんな感じ、というイメージを持ってらっしゃるんですね!?んでそれをさりげなく示してくださってるんですね!?なるほど、性格的にも、実は納得いく連続性が感じられます。あの美神が時輪家の定めに囚われたら、ああいう感じの、諦念の中にも情熱を失わないパワフルなキャラになりそう。
あと、初出時の雑誌を全部残してあったので(あー、これでやっと古紙回収に出せるぜイ)ざっと見比べてみましたが、全体に渡って多少の写植の修正が入ってますね。主なものは、先生も当時ちょっと仰ってた、句読点・リーダーに関する慣習が、講談社風から小学館風に変わっていたことですが。
ちらほらとネタバレするので、未読の方は出来たら避けて通ってください。 結果が判ってしまうと楽しさが激減してしまいますので…。
三 雲 岳 斗 先 生 が 素 晴 ら し い で す っ っ ! ! ! ! ! 大勢のキャラを登場させ、かつそれぞれのキャラがまー原作通りな事っ!! コメリカチームまで登場しているんですよ!? しかも各キャラの持ち味を活かした活躍の数々!! 僕的には、不二子ちゃんの動きが嬉しかったです。“バベルの陰の首領”の実態を知る事ができました。一日18時間も寝てる人じゃないのですネw
テロの首謀者、威河弘徽博士。 何が素晴らしいって、椎名先生の意思を汲み取ったかのような“悪役”でした。いや、三雲先生がきっちり汲み取ったんでしょうけど。「ストーリー上は悪役なんだけど悪人というわけではなくて」、「たいていの悪いことは良かれと思って行われる」、そんな人でした。局長も感涙ものですっ。
ヒロイン、落葉ちゃん。 ヒロインに幼女をもってくる三雲先生が素敵ですw このコはそのうち原作に出てきそうなのですが、…ちょっとムズカシイかな? 一番嬉しかったシーンは、中トビラと目次イラストです! 紙飛行機が! 紙飛行機がっ☆ 椎名先生、「挿絵が邪魔」だなんてとんでもないですっ☆
皆本光一 その落葉ちゃんに「揚力」という言葉を用いて紙飛行機の折り方を教える生真面目さには、男ながら惚れ惚れします。あと、専攻が判った事がちょっと嬉しかったです。しかし賢木センセイが「極めて希な存在」ですかぁ…。凄い人だったんですねぇ…w 全然そうは見えない所が凄いのカナ?w
今回のノベル版で一番凄かったのは、対ESP戦です。 執拗に使われるECM、それにことごとく対抗する皆本の知恵! 本当に手に汗握る緊迫シーンの連続でした(汗)。椎名先生が封印した(?)「ECCM搭載型リミッター」も登場して、もうスレスレの攻防の連続です。一番面白かった(凄かった)のは「指向性長距離ECM戦」です。葵の活躍が特に素晴らしかったです! ちなみに、ECCM搭載型リミッターにはおそらくブースト機能は付いてないので、リミッターが加熱して火傷する心配はありませんw これらは単独で使えば問題無いように思えますが、薫たちが常にリミッターとブースターを身に着けているのは絵的に好ましくないと言いますか利便性が高すぎると言いますか…ゴニョゴニョ。えーつまり…、漫画版でこれは無しッスね、椎名先生w
僕もうですね、中盤辺りを読んでいる頃からテンションが上がって上がって仕方ありませんでした。最初に言いましたが、出てくるキャラ全てが原作通りなんですもん☆ 「こんなに忠実にやってくれてる!!」という事が嬉しくてたまりませんでした。僕はこの本を2008年度の最高傑作にしようと思います。 機会があれば椎名先生にこれを漫画化してほしいのですが、40週くらい使っちゃうカナ?w むしろ映画に向いてますか? どうですか川口監督? 漫画、アニメ、小説の中で、意外と小説が一番制約が少ないのかも知れないですね。ページやコマ割り、尺やテンポ等の制限が無いように感じます。その分、文章で全てを表現しなければいけない訳ですが、うーん…、どれも凄いです…!
三雲岳斗先生、素晴らしい作品を本っ当にありがとうございます!!!!! ほぼ最初から「この先どうなるの?」とハラハラワクワクしながら読みました! 所々に椎名先生が考えていた(であろう)裏設定が見えた事も嬉しかったです! 圧巻の「精緻な仕上がり」に、ただただ感嘆するばかりです! 是非、是非! 第2弾もよろしくお願いします☆ しばらくこの本を就寝の友としますz
ああ、こりゃすごい!大変すばらしかったです。三雲先生ありがとう!
これまで氏の書いたものって短編2本くらいしか読んだことなかったので、私にとっては出来栄えは未知数だったのですが、これほどまでとは。あとがきで椎名先生も絶賛されてるように、原作のテイストが細かいところまで再現されているばかりか、骨太なテーマへの切り込み方もずっしりと重みがあってたまらないです。
前者は、何度も繰り返されるシリアスな場面でのちょっとしたギャグでの落とし方が代表的。何かというとすぐ犠牲に(笑)される皆本の姿が、原作そのものの再現度です。「人聞きの悪いことを言うなーっ!」とか、「え、あれ、そういう理由!?」とか、「……って、僕のクレジットカード!」とか、もー皆本がどんな表情で言ってるのか、ありありとわかってしまいます(笑)。
後者については、ここで言葉にしてしまうのも無粋なほど。ただの表面的な繋がりでない、深い信頼で結ばれた彼らの姿が何度も描かれ、しまいには目頭が熱くなる思いでした。
そしてまた嬉しいのが、ほぼオールスターキャストで、しかも彼らがまたほんとに原作のイメージ通りなこと。ザ・ハウンドも、ザ・ダブルフェイスも、ワイルドキャットも、コメリカチームも、ちさとちゃんも東野も、澪にマッスルまで!谷崎のアホさ加減とか、賢木の嘆きとか、初音の食欲とか、薫の「エロっぽく拘束」とかいったギャグも含めて、本当に細かい所にまで気を配って描かれています。三雲先生がほんとに椎名作品が好きなんだなあ、というのが、「どっかの魔族のヒス女」という一言からも伝わってきてニヤリとさせられますね(笑)。(それでか!それであんなネーミングにしたのんかあああーっ!(笑))
ストーリーは、あとがきにも書かれていた通り、長編にふさわしいスケールの大きなもの。チルドレンの超度7の力が、無制限に縦横にふるわれる爽快さが味わえます。そしてこういう話になると、紫穂にサイコメトリーの能力を割り振った椎名先生の初期設定が卓見だったことが改めてわかりますね!サイコメトリーのお陰で、様々な場面で構成の幅が広がることが、作り話のプロでない読者にもよくわかります。サイコキネシスやテレポートといった解りやすい超能力でなく、001も写楽保助も持っていなかったややマイナーな超能力ですが、その選択眼には脱帽。
そして、話が終盤に近づいても、まだ「これでもか」と繰り出される意外な展開!重層的な奥行きと、たっぷりの見せ場を、お腹一杯堪能させて頂きました。ごちそうさまです。
比較して申し訳ないのですが、「水迷宮の少女!!」が、小説としての出来はちょっと「………」なものだったこともあって、ノベライズにはあまり期待していなかった(最初は買うのを見送ろうかとすら思っていた)だけに、嬉しい誤算でした。
椎名先生の挿絵も申し分なしです!週刊連載と完全に同レベルの丁寧さで描いてらっしゃいますよねこれ!邪魔だなんてとんでもないです!ひとつだけ指摘するなら、p.25 のイラスト、あまつばめの車両は先頭1両だけが切り離されて暴走しているはずなんですが…?(笑)、という点ですが、何かもうありとあらゆる〆切がギッシリ重なっていた時期でのお仕事だったに間違いなく(この1冊だけでどれほどの量を描き下ろされているのか、ましてやこないだのムックや水迷宮復刻版、アニメ化関連の仕事も含めたら…!)、文句を言うつもりはまったくありません。それに、これは担当編集者が気づかなきゃいけないことのはずですしね(あるいは、担当さんも気づいてはいたけど、椎名先生の仕事の量を慮って、リテークは出さずに敢えてそのまま掲載することを選択されたのかもしれません)。
「買ってよかった」と思える1冊でした。関係者の皆様方に感謝を。
『パンドラ』 僕の前知識として「海老名とパンドラ」は「椎名先生と漫画」の関係性を表している、というのがありましたので、そういう風に入りました。 前編でパンドラを捨てて現実と向き合う海老名、中篇でパンドラに傾倒して現実逃避する海老名、後編でパンドラと一緒に現実と戦う海老名…。ストーリーはともかく内容的には若干 支離滅裂ぎみなのですが、どこか一本、筋が通っているような…。それが「空から降ってきた人間じゃない女のコ最高ッ!!」という感情の爆発かなぁと感じます。全ての要素が導火線のようにこのシーンに繋がっているように思います。
そしてやっぱり当時の先生のコメントが印象的です。
「ワタシにとって漫画ってのはどーやらああいう女らしい。人間じゃないし、バカバカしくて恥ずかしいし、世間におおっぴらにできないし、きちんと手綱を取らないと危険でさえある。でも、社会人としてダメダメなワタシは、彼女が励ましてくれたり慰めてくれたりするからどうにかやっていけるのね。家も仕事も、彼女がワタシにくれたものです。いつかは彼女なしで生きていける人間にならなければならないのですが、まだ当分は無理みたい。息子たちには読ませたくない漫画だなあ。すまん、パパは君たちのために大人になろうとしたんだけど、それはかなわぬ望みだった(笑)。」
その象徴的なシーンが、ジョンと先代パンドラが再会するシーンでしょうか。僕的に最も印象深いシーンでした。 ちなみに、上記のコメントを読んだ瞬間が、僕が漫画家・椎名高志個人を好きになった瞬間です。 遅まきながら、先生の“自己再発見”を読めてとても幸せです! そしてパンドラ可愛いです☆
『TIME SLIPPING BEAUTY』 こちらの前知識は「ウチの子は過去に戻って犯罪者をトンファーやスタンガンでしばいてる」お話らしいという事だけでした。なので、もっとコメディ調だと思ってました。読んだ第一印象は「青年誌だからかパンチラ30%増量だなぁw」でしたし。
でも、あとがきを読んで一転しました。「なんだか今描かないと先に進めない」という想いで「子供を守ることは絶対の正義」というテーマを表現した、非常にシリアスな作品でした。 どことなく「コヨミと芳山」は先生の内面的な「兵部と皆本」のように感じました。 理にかなっているものの非情的な現実論を実践するコヨミと、キレイで正しいような理想論を唱える芳山…。コヨミの叫びが悲痛に聞こえてなりません。 間違っているかも知れませんが、僕としては「がんばったあの子たちは ほめられていいはずだ…ってな。」が先生が一番言いたかった事だと感じました。無数に起こる悲惨な事件に対する先生の悲痛な叫びかなぁ…と……。
ところで、過去を変えるのは『絶チル』の予知出動に似てますね。どっちも犠牲者がゼロにならない所とか。いつか『絶チル』でも犠牲者ゼロにできる日が来るのでしょうか?
総じまして、この2つの作品は先生の内面が色濃く出たちょっと特別な作品だと思いました。ある種、先生が自分のために描いた作品…。近年の僕はそういう個々の「欲」に興味津々だったりしますので、椎名先生のそういう部分が垣間見れた事がちょっと嬉しいです。 『血を吸う探偵』と『蜘蛛巣姫』は以前に感想しましたので、ここでは省略させてもらいます。でもエリスとヤツメは可愛いですっ☆
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椎名先生生原稿展示
もし既にどっかで告知済みのことでしたらすみません。私の記憶では特にお知らせはなかったと思うので…。
しばらく前より、新宿の紀伊國屋で椎名先生の生原稿が展示されてます。「さぷりめんと」の1ページだけですが、先生のタッチを間近で見られるチャンス、新宿近辺に寄られることがありましたら、是非どうぞ。
店舗は南口店ではなく東口の方、さらに本店ではなく、道1本隔てた奥に入った Forest の2階になります。(http://www.kinokuniya.co.jp/04f/d03/tokyo/01.htm を参照)
井汲さんの書き込みで思い出した!
椎名先生の「絶チル」生原稿ですが、現在池袋のジュンク堂でも展示されています。
原稿は、薫と初音がパンツ一丁で牛乳飲んでるシーンです(「もののけ姫によろしく」編のワンシーン)。なんというかこう、自然に目を惹かれてしまいます。
地下1階へ降りるエスカレーターの途中の壁に貼ってあるので、じっくり鑑賞できないのがちょっと残念。
CD特典とかコミックス特典とか。
情報元は、animateの情報誌「きゃらびぃ(5/20付、vol.177)」より。
まず5/28発売のED主題歌「絶対LOVE×LOVE宣言!!」の初回封入特典は、
「絶対可憐な色鉛筆/薫Ver.」
との事。
おそらく赤の色鉛筆だと思われますが、「薫Ver.」って事は、今後「葵Ver.」や
「紫穂Ver.」も何かの折に付いてくるかも!?
次に6/18発売の「絶対可憐チルドレン(13)」の初回限定特装版の特典は、
「未公開アニメ映像やアニメ声優陣の特典映像満載のDVD」
との事。
おそらく「東京国際アニメフェア」でのロングPV(ナオミちゃんが剥かれるVer.)
かも、ショートPVはプレレンタル版に収録されてるしね。
さて、がっつり買うとしますか(笑)
まんが家BACKSTAGE Vol.21
http://websunday.net/backstage/set_siina.html
アレ!?? 見間違いかと思ったら本当に更新されていますね。
およそ一年ぶりの更新。イッツ ア 椎名クオリティですねw
>「可憐Girl’s」からのビデオメッセージが届きました。
だ か ら 思 わ ず 更 新 し た ん で す ね w w
僕もDVDを入手して、そのキュートな姿を部屋で上映するつもりです。
ええ、既定事項ですっ。
完成原稿速報 26号
http://cnanews.asablo.jp/blog/2008/05/21/3531664
遂に来ましたね…「暫定最終回」…。
「皆本不在」がまたコワイですねぇ…。
>近日行われるアフレコにはなんとしても行かなければなりません。
ええ、行ってきてください! そして現場のお話を聞かせてください!w
全員のお話を聞きたいですが、個人的には特に小杉さん、遊佐さん、釘宮さんのお話を聞きたいです☆
>レコーディング
僕の知識は『「もののけ姫」はこうして生まれた。』くらいしかないのですが、素人ながらアフレコの大変さは感じました。作品を、キャラクターを、セリフを「理解する事」と「表現する事」はまったく違いますもんね…。
エラそうな事は言えませんので、願望を口にしたいと思います。
頑 張 っ て 良 い 作 品 に し て く だ さ い ☆
『(有)椎名大百貨店』&三雲版『絶チル』、発売!!
ちょっち仕事で忙殺されてて昨日は本屋にも行けなかったですが…よーやく、今日、とらのあなにて 『(有)椎名大百貨店』 と ガガガ版改め三雲版『絶チル』 を買って参りました ノシ
一休みしてから気合入れて読むどーっ!!
で、その前にネット巡回済ませとこうかと思ってダイブしたらば…おろ?
珍しや…アキバBlogさんで『椎名大百貨店』がピックアップされてました (^^)
http://www.akibablog.net/archives/2008/05/asahi-080520.html
しかも…サスケ部屋さんの名前がナニゲに挙げられてる!!
アキバBlog(多分?)デビュー、おめでとうございます!>サスケさん (…お、おめでたい事なのカナ?www)
つか、そのサスケ部屋引用エントリ…げ…私の名前もあごうとるやん…(汗
…ハ、ハズいので、これから穴に篭りまするるる///
ってワケで感想はまた後ほど、時間が取れたら書き込んでみます。
(にしても、とらで暫くお客さん方を眺めてたら、結構『大百貨店』を手にされて行く方々が多くて、何だか物凄く嬉しくなりました…気のせいか、会社帰りの社会人の方が多かった感じでしたがw)
げげーん。すごいですねー。びっくりしました。
これで私もアキバ人。英語で言えばアキバー(黙れ)。
とはいえ、該当記事は、るかるかさんのゲットした情報を
ほぼそのまんま書いただけですので、
非常に何というか申し訳ないです。改めて、ありがとうございますー。
それから、この情報も、るかるかさんに教えていただかなければ
私自身の巡回能力では、きっと見つけることができなかったと思います。
こちらも、ありがとうございますー。
でも、私の記事からの引用って、要は作品タイトルだけなんだけど、
アキバBlogさんの記事って、実際の本の写真なんかも掲載されてますし、
ぶっちゃけウチのこと書く必要ないんじゃないかと思うんですけどね……。
まぁ、コピペする手間くらいは省けたかもしれないけど。
基準がよくわかんないけど、とりあえず嬉しがっておきますw
『大百貨店』は無事に手に入れました。後ほど感想を書きます。
僕は『パンドラ』と『TIME SLIPPING BEAUTY』は初読なのですー。
ノベル版は、昨日近隣3店を回っても無かったので「あれ? 明日だったのカナ??」と思い、本日行ってみたらありませんでした…。 ち き し ょ う … ! !
でも、無事に隣町でGETしてきました。勿論『美神』と一緒に。
正直な所、大好きな作品なだけに不安が先行していましたが、読み始めてみるとスムーズに読み進める事ができます。ただ今P.52です。
そこまでしか読んでいませんが“精緻な出来”とハッキリ感じます。早速、三雲岳斗先生のお言葉を借りてしまうほど、敬意が芽生えてます。カバー折り返しのメッセージも素敵です。
感想は「下手したら7月になってしまうかも…」と思ってましたがw、これほどの引力があるならもっと早そうです。とりあえず『神様ゲーム』は後回しにしますーw
今回もカバーデザインはベイブリッジ・スタジオですね。いい仕事してます。
■ 「4コマ」 コレだ!やっぱりコレだよ!!(笑)
■ 扉絵のパンドラがやけに幼い顔つきですね。チルドレンの雰囲気に引きずられたか、それとも椎名先生そっちの方面にも目覚めちゃったのか…(笑)。
■ 「血を吸う探偵」 久々に読みましたが、やっぱ面白いですね。例によってキレのいい小ネタもいっぱい仕込んであるし、回想シーンを跨いでクルクル変わるエリスの性格・表情を楽しめます。
それにしてもやっぱりホームズとワトソンの声は、自動的に広川太一郎・富田耕生両氏の声で脳内再生されます。広川さん……!(涙)
■ 「パンドラ」 あとがきで当時の制作事情が新たにわかって、「なるほど」と思った部分がありました。ネームが全然できなかった、ということが http://cwww.pos.to/hihou/comic/#pandora での絵柄の変線に繋がったのか…という所がひとつ。それから、第1話の最後で「箱」を壊すことをパンドラがあっさり提案することと、第3話のストーリーの接続が何かちょっと違和感あるな?と思っていたんですが、第3話は当初思ってもみなかった方向に進んだんですね。
実はマンガの出来としてはイマイチ、と思っていて(笑)、深沢さんを始めとして「空から降ってくる人間じゃない女の子最高ッ!」というセリフではしゃいでばかりというのは物足りないというか、思考停止なんじゃないの?というか、そーゆーことも感じてるのですが、まー「ちちしりふとももーっ!!」のマンガ描いてる人だし、椎名先生自身も「個人的に転換点になった大事な作品」と仰ってるし、そんなもんか(笑)。
■ 「TIME SLIPPING BEAUTY」 ああっ、後編 p.187 の新聞記事で、芳山の名前が違っているのが直ってないっ!(笑)時間移動ものが本当に好きで好きで仕方がない椎名先生の「業」ともいうべきものが伝わって来る作品。いや、根っこにあるのが非常に真摯な想いであることが、あとがきからもはっきりしましたので、そうやってまぜっかえしちゃいけないですね。
実を言うと、雑誌掲載時は「実は直前の予定変更で、準備不足のリスクを犯してターゲットを変更した」ことについて、「それだったら1ヶ月後に回して、今日は予定通りのターゲットを選択すればいいじゃん」という疑問も、それに対する答が用意されていたことも、どっちも気づいていませんでした。今回初めて解ったよ!(笑)←ダメじゃん!!
■ 「蜘蛛巣姫」 大人びたおキヌちゃん、といった風情の蜜姫。このマンガっきりの出演に留まってますが、割と好みのキャラなので、そのうち別作品のレギュラーとしてリバイバルしてくんないかなあ、と思ってます。
■ 「あとがき」 描き下ろし(ですよね!?)イラストに感激。おお、ミソじゃあ!ミソッカスがおる〜!これは嬉しいサービス。そしておキヌちゃんの前で、「極楽」破魔札を構えるばーちゃん………はっっっっ!!そうかあー!!!これって、「老境の美神」ってことかあ!椎名先生、美神が歳を取るとこんな感じ、というイメージを持ってらっしゃるんですね!?んでそれをさりげなく示してくださってるんですね!?なるほど、性格的にも、実は納得いく連続性が感じられます。あの美神が時輪家の定めに囚われたら、ああいう感じの、諦念の中にも情熱を失わないパワフルなキャラになりそう。
あと、初出時の雑誌を全部残してあったので(あー、これでやっと古紙回収に出せるぜイ)ざっと見比べてみましたが、全体に渡って多少の写植の修正が入ってますね。主なものは、先生も当時ちょっと仰ってた、句読点・リーダーに関する慣習が、講談社風から小学館風に変わっていたことですが。
ちらほらとネタバレするので、未読の方は出来たら避けて通ってください。
結果が判ってしまうと楽しさが激減してしまいますので…。
三 雲 岳 斗 先 生 が 素 晴 ら し い で す っ っ ! ! ! ! !
大勢のキャラを登場させ、かつそれぞれのキャラがまー原作通りな事っ!! コメリカチームまで登場しているんですよ!? しかも各キャラの持ち味を活かした活躍の数々!!
僕的には、不二子ちゃんの動きが嬉しかったです。“バベルの陰の首領”の実態を知る事ができました。一日18時間も寝てる人じゃないのですネw
テロの首謀者、威河弘徽博士。
何が素晴らしいって、椎名先生の意思を汲み取ったかのような“悪役”でした。いや、三雲先生がきっちり汲み取ったんでしょうけど。「ストーリー上は悪役なんだけど悪人というわけではなくて」、「たいていの悪いことは良かれと思って行われる」、そんな人でした。局長も感涙ものですっ。
ヒロイン、落葉ちゃん。
ヒロインに幼女をもってくる三雲先生が素敵ですw このコはそのうち原作に出てきそうなのですが、…ちょっとムズカシイかな? 一番嬉しかったシーンは、中トビラと目次イラストです! 紙飛行機が! 紙飛行機がっ☆ 椎名先生、「挿絵が邪魔」だなんてとんでもないですっ☆
皆本光一
その落葉ちゃんに「揚力」という言葉を用いて紙飛行機の折り方を教える生真面目さには、男ながら惚れ惚れします。あと、専攻が判った事がちょっと嬉しかったです。しかし賢木センセイが「極めて希な存在」ですかぁ…。凄い人だったんですねぇ…w 全然そうは見えない所が凄いのカナ?w
今回のノベル版で一番凄かったのは、対ESP戦です。
執拗に使われるECM、それにことごとく対抗する皆本の知恵! 本当に手に汗握る緊迫シーンの連続でした(汗)。椎名先生が封印した(?)「ECCM搭載型リミッター」も登場して、もうスレスレの攻防の連続です。一番面白かった(凄かった)のは「指向性長距離ECM戦」です。葵の活躍が特に素晴らしかったです!
ちなみに、ECCM搭載型リミッターにはおそらくブースト機能は付いてないので、リミッターが加熱して火傷する心配はありませんw これらは単独で使えば問題無いように思えますが、薫たちが常にリミッターとブースターを身に着けているのは絵的に好ましくないと言いますか利便性が高すぎると言いますか…ゴニョゴニョ。えーつまり…、漫画版でこれは無しッスね、椎名先生w
僕もうですね、中盤辺りを読んでいる頃からテンションが上がって上がって仕方ありませんでした。最初に言いましたが、出てくるキャラ全てが原作通りなんですもん☆ 「こんなに忠実にやってくれてる!!」という事が嬉しくてたまりませんでした。僕はこの本を2008年度の最高傑作にしようと思います。
機会があれば椎名先生にこれを漫画化してほしいのですが、40週くらい使っちゃうカナ?w むしろ映画に向いてますか? どうですか川口監督?
漫画、アニメ、小説の中で、意外と小説が一番制約が少ないのかも知れないですね。ページやコマ割り、尺やテンポ等の制限が無いように感じます。その分、文章で全てを表現しなければいけない訳ですが、うーん…、どれも凄いです…!
三雲岳斗先生、素晴らしい作品を本っ当にありがとうございます!!!!!
ほぼ最初から「この先どうなるの?」とハラハラワクワクしながら読みました!
所々に椎名先生が考えていた(であろう)裏設定が見えた事も嬉しかったです!
圧巻の「精緻な仕上がり」に、ただただ感嘆するばかりです!
是非、是非! 第2弾もよろしくお願いします☆
しばらくこの本を就寝の友としますz
ああ、こりゃすごい!大変すばらしかったです。三雲先生ありがとう!
これまで氏の書いたものって短編2本くらいしか読んだことなかったので、私にとっては出来栄えは未知数だったのですが、これほどまでとは。あとがきで椎名先生も絶賛されてるように、原作のテイストが細かいところまで再現されているばかりか、骨太なテーマへの切り込み方もずっしりと重みがあってたまらないです。
前者は、何度も繰り返されるシリアスな場面でのちょっとしたギャグでの落とし方が代表的。何かというとすぐ犠牲に(笑)される皆本の姿が、原作そのものの再現度です。「人聞きの悪いことを言うなーっ!」とか、「え、あれ、そういう理由!?」とか、「……って、僕のクレジットカード!」とか、もー皆本がどんな表情で言ってるのか、ありありとわかってしまいます(笑)。
後者については、ここで言葉にしてしまうのも無粋なほど。ただの表面的な繋がりでない、深い信頼で結ばれた彼らの姿が何度も描かれ、しまいには目頭が熱くなる思いでした。
そしてまた嬉しいのが、ほぼオールスターキャストで、しかも彼らがまたほんとに原作のイメージ通りなこと。ザ・ハウンドも、ザ・ダブルフェイスも、ワイルドキャットも、コメリカチームも、ちさとちゃんも東野も、澪にマッスルまで!谷崎のアホさ加減とか、賢木の嘆きとか、初音の食欲とか、薫の「エロっぽく拘束」とかいったギャグも含めて、本当に細かい所にまで気を配って描かれています。三雲先生がほんとに椎名作品が好きなんだなあ、というのが、「どっかの魔族のヒス女」という一言からも伝わってきてニヤリとさせられますね(笑)。(それでか!それであんなネーミングにしたのんかあああーっ!(笑))
ストーリーは、あとがきにも書かれていた通り、長編にふさわしいスケールの大きなもの。チルドレンの超度7の力が、無制限に縦横にふるわれる爽快さが味わえます。そしてこういう話になると、紫穂にサイコメトリーの能力を割り振った椎名先生の初期設定が卓見だったことが改めてわかりますね!サイコメトリーのお陰で、様々な場面で構成の幅が広がることが、作り話のプロでない読者にもよくわかります。サイコキネシスやテレポートといった解りやすい超能力でなく、001も写楽保助も持っていなかったややマイナーな超能力ですが、その選択眼には脱帽。
そして、話が終盤に近づいても、まだ「これでもか」と繰り出される意外な展開!重層的な奥行きと、たっぷりの見せ場を、お腹一杯堪能させて頂きました。ごちそうさまです。
比較して申し訳ないのですが、「水迷宮の少女!!」が、小説としての出来はちょっと「………」なものだったこともあって、ノベライズにはあまり期待していなかった(最初は買うのを見送ろうかとすら思っていた)だけに、嬉しい誤算でした。
椎名先生の挿絵も申し分なしです!週刊連載と完全に同レベルの丁寧さで描いてらっしゃいますよねこれ!邪魔だなんてとんでもないです!ひとつだけ指摘するなら、p.25 のイラスト、あまつばめの車両は先頭1両だけが切り離されて暴走しているはずなんですが…?(笑)、という点ですが、何かもうありとあらゆる〆切がギッシリ重なっていた時期でのお仕事だったに間違いなく(この1冊だけでどれほどの量を描き下ろされているのか、ましてやこないだのムックや水迷宮復刻版、アニメ化関連の仕事も含めたら…!)、文句を言うつもりはまったくありません。それに、これは担当編集者が気づかなきゃいけないことのはずですしね(あるいは、担当さんも気づいてはいたけど、椎名先生の仕事の量を慮って、リテークは出さずに敢えてそのまま掲載することを選択されたのかもしれません)。
「買ってよかった」と思える1冊でした。関係者の皆様方に感謝を。
『パンドラ』
僕の前知識として「海老名とパンドラ」は「椎名先生と漫画」の関係性を表している、というのがありましたので、そういう風に入りました。
前編でパンドラを捨てて現実と向き合う海老名、中篇でパンドラに傾倒して現実逃避する海老名、後編でパンドラと一緒に現実と戦う海老名…。ストーリーはともかく内容的には若干 支離滅裂ぎみなのですが、どこか一本、筋が通っているような…。それが「空から降ってきた人間じゃない女のコ最高ッ!!」という感情の爆発かなぁと感じます。全ての要素が導火線のようにこのシーンに繋がっているように思います。
そしてやっぱり当時の先生のコメントが印象的です。
「ワタシにとって漫画ってのはどーやらああいう女らしい。人間じゃないし、バカバカしくて恥ずかしいし、世間におおっぴらにできないし、きちんと手綱を取らないと危険でさえある。でも、社会人としてダメダメなワタシは、彼女が励ましてくれたり慰めてくれたりするからどうにかやっていけるのね。家も仕事も、彼女がワタシにくれたものです。いつかは彼女なしで生きていける人間にならなければならないのですが、まだ当分は無理みたい。息子たちには読ませたくない漫画だなあ。すまん、パパは君たちのために大人になろうとしたんだけど、それはかなわぬ望みだった(笑)。」
その象徴的なシーンが、ジョンと先代パンドラが再会するシーンでしょうか。僕的に最も印象深いシーンでした。
ちなみに、上記のコメントを読んだ瞬間が、僕が漫画家・椎名高志個人を好きになった瞬間です。
遅まきながら、先生の“自己再発見”を読めてとても幸せです!
そしてパンドラ可愛いです☆
『TIME SLIPPING BEAUTY』
こちらの前知識は「ウチの子は過去に戻って犯罪者をトンファーやスタンガンでしばいてる」お話らしいという事だけでした。なので、もっとコメディ調だと思ってました。読んだ第一印象は「青年誌だからかパンチラ30%増量だなぁw」でしたし。
でも、あとがきを読んで一転しました。「なんだか今描かないと先に進めない」という想いで「子供を守ることは絶対の正義」というテーマを表現した、非常にシリアスな作品でした。
どことなく「コヨミと芳山」は先生の内面的な「兵部と皆本」のように感じました。
理にかなっているものの非情的な現実論を実践するコヨミと、キレイで正しいような理想論を唱える芳山…。コヨミの叫びが悲痛に聞こえてなりません。
間違っているかも知れませんが、僕としては「がんばったあの子たちは ほめられていいはずだ…ってな。」が先生が一番言いたかった事だと感じました。無数に起こる悲惨な事件に対する先生の悲痛な叫びかなぁ…と……。
ところで、過去を変えるのは『絶チル』の予知出動に似てますね。どっちも犠牲者がゼロにならない所とか。いつか『絶チル』でも犠牲者ゼロにできる日が来るのでしょうか?
総じまして、この2つの作品は先生の内面が色濃く出たちょっと特別な作品だと思いました。ある種、先生が自分のために描いた作品…。近年の僕はそういう個々の「欲」に興味津々だったりしますので、椎名先生のそういう部分が垣間見れた事がちょっと嬉しいです。
『血を吸う探偵』と『蜘蛛巣姫』は以前に感想しましたので、ここでは省略させてもらいます。でもエリスとヤツメは可愛いですっ☆