絶対可憐チルドレン 一覧

「バレット×葵」妄想に公式から久しぶりに燃料が投入されそうな予感がする記念 サンデー32号までの絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「絶対可憐チルドレン」も随分長く続いたコンテンツなので、その歴史の中で様々なカップリング妄想が生まれて来た訳なのですが(いきなり)、その中でも「バレット×葵」の組み合わせは、おそらく比較的マイナーカップリングの部類に入るであろうと思われます。

 この組み合わせが公式で明確に推されたのは、自分の記憶が確かなら(現実世界で)今を去ること7年前の2011年に発売されたコミックス27巻に掲載の「スタンド・バイ・ミー」編が最初で最後であり、あとは伊号による未来予知の中で戦闘機に乗ったバレットが葵に核ミサイルが発射されようとしていたことを告げていたバージョンがあったとは思いますが、基本的にはあまり公式からカップリング妄想をするための燃料が投下されてこなかったカップリングであると言えます。

 そして時は流れて2018年。ギリアムの洗脳ネットワークに取り込まれたバレットを救出するため、ザ・チルドレンチームはPUBGっぽいFPSゲームの世界を舞台にバレットと紫穂が勝負をして「バレットにゲームを通じて敗北感を感じさせ、そのスキを突いてバレットを支配しているネットワークから切り離して奪い返す」計画を立案。
 そのアイディアにバレットを乗せるために選ばれた手段が、葵に「このゲームに負けたら、ウチはバレットのものになるから…」と色仕掛けをしかけるというもので、案の定バレットはこのちょろい取引に目の色を変えて乗ってきました。

 この勝負で紫穂が勝てば何の問題も起きなかったのですが、先週のサンデー31号において、紫穂がバレットにヘッドショットされ、まさかの敗退を喫するという展開となりました。紫穂が負けたということは、即ち葵はバレットのものになってしまったことを意味します。
 まあ、紫穂が不意を突かれたとはいえ素直に負けるとは思えないので、まだ実際試合がどうなるのかは判りませんが、ここで紫穂がバレットに本当に負けてしまってバレットが葵を文字通り手に入れるチャンスを得てバレット×葵のカップリングに新たな燃料を投下してもらった方が個人的には面白くなるので、ここは一つ紫穂には素直に負けて頂きたいと思う所存です(ひどい)。

 もし本当に葵がバレットのものになってしまった場合、いくらバレットがギリアムの洗脳によって悪の心に目覚めてしまっているとはいえ、彼が葵に対して「やめて! 私に乱暴する気でしょう? エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!」みたいなことを本当にしてしまうのかという問題があるのですが、まあそれは絶対にないでしょう。
 バレットは今でも勝負の前の段階で葵に対して「この戦いが終わったら俺──」と真摯な愛の告白の予告(というかむしろ死亡フラグ)をわざわざするくらいピュアな性格のままですし、彼は洗脳されていてもその辺の性格に変化はないようです。これならお父さんも安心です(誰)。

 コミックス27巻「スタンド・バイ・ミー」において、バレットと葵はギリアムの洗脳の影響を再び受けるようになったティムから攻撃されました。
 その際、葵はバレットに対して気丈に振る舞って適切な指示を送り、結果的に二人が協力してティムを抑え込むことに成功します。

 でもその時、バレットは葵が薫や紫穂に対しては自分には決して見せない「弱さ」を素直にさらけ出しているところを見て、自分の力がまだまだ至らないことを悟ります。彼女を守れるよう、そしてチルドレンと同じくらい葵から信頼されるよう、もっと強くならなければ──という決意を持つこととなるのです。
 葵の持つ強さに素直に感服し、彼女に「心の強さも超度7です」と臭いセリフを爽やかに言い切ったあの時のバレットは、間違いなく男の顔をしていました。

 バレット×葵のカップリングはもともとそういう出来事を由来としているので、バレットとしても今回のような「葵と直接ではない形で勝負に勝った結果として葵が手に入る」ような形は望んでいないはずです。バレットにとって葵とは、単に憧れの女の子という訳ではなく、彼女を守り彼女から信頼される存在になりたいと願う、彼の人生の目標そのものであると言っても過言ではありません。多分。
 それと葵にエロいことをしたいという欲望は別問題である可能性もありますが、そこら辺は彼も立派なオタク紳士なので、分別は付いているものと信じています。

 また、これまでの洗脳されたバベルの仲間達との対戦では、単に仲間をギリアムの洗脳から取り戻すだけではなく、彼らの今後の生き方を暗示するかのような描写もなされているので(ナオミと谷崎は今後も楽しいSM関係を続けていくんだろうなとか、初音と明は「身近な人の幸せを考えろ」という祖先の教えに従って素直にくっつくんだろうなとか、ティムが新たに「物語の創造」の能力に目覚めて将来有望そうとか)、バレットについても多分そういう道が提示されるのではないかと思われます。彼の往く道として、果たしてどんなものが提示されるのか。彼の往く道の先に、果たして葵は存在しているのか。
 バレット×葵のカップリングが「絶チル」の中でクローズアップされるのはおそらくこれが最期になるであろうと思われるので、コミックス27巻以降このカップリングに密かに注目していた私としても、次回以降で描かれるであろうバレットと葵の行く末には期待せざるを得ません。

 もちろん、現在の展開だと原作からバレット×葵要素が何も提示されない可能性も十分以上にあるので、そこら辺の覚悟も決めつつ次回の「絶チル」を待ちたいと思いました。カップリング妄想は楽しいなあ(結論)。

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27巻といえばアダムもカワイイんですよねー


「絶対可憐チルドレン 椎名高志展 in 池袋マルイ」に行った日記

 お久しぶりです(´・ω・`)。

 諸般の事情でクロノマギア攻略サイト状態のままサイトを放置していましたが、リハビリを兼ねて去る6/5まで池袋マルイで行われていた「絶対可憐チルドレン 椎名高志展 in 池袋マルイ」(以下、原画展)に行った時の感想メモを。

 椎名先生の原画展は2016年の中野ブロードウェイで行われたイベント以来。中野の時は「GS美神25周年記念」という名目だったのでメインの展示は「GS美神」でしたが、今回は「絶チル」原稿の展示がメインでした。

 そして原画展に行く度に言っているような気がしますが、原画を観る最大の魅力は「漫画家が直接原稿に手を入れているが故に生じる『生』の迫力」を感じられることに尽きます。
 原画には、実際の雑誌に印刷には載らない様々な情報──筆で描いた跡、ホワイトで修正した跡、作画や写植を指示した手書き文字の跡など──が残されており、その痕跡を見て思いを巡らせることで、この原稿に手を入れていた時の作者の努力を我々読者も垣間見ることが可能になります。
 作者の実際の努力の痕跡を間近で見て、作者の息吹を感じられること。それが原画展の最大の魅力であることは間違いありません。

 そして更に今回のイベントでは、椎名先生が実際に使っていた丸ペンが展示されていました(撮影禁止だったので写真はなし)。そのペンは墨が染み込んたガーゼが幾重にも巻かれた、文字通り「椎名先生が実際に使い込んでいるこた」が見ただけで判るもので、それを見た時にはンもう自分の興奮度が最高潮に達しましたね。達したんですよ!(連呼)

 「原画」からは作者が作品に命を込めている時の息吹を感じることができる痕跡が沢山残されていて興奮できますが、実際に作者が握っていた「ペン」は、まさに先生の息吹そのもの。というかこのペンは椎名先生そのものです。椎名先生の魂が染み込んだペンが展示されているよ! もうこれって聖遺物レベルの貴重品じゃないですか! 椎名先生が握った生丸ペン最高! という気分になることができました。
 自分が椎名先生の生原稿だけでなく、丸ペンでも興奮できる人間だったことを自覚できただけでも、原画展に行った価値がありました。ありがとうございます(感想)。

 なお今回の原画展ではグッズを買えば買うほど椎名先生のサイン会に参加できる権利が得られる抽選ができるイベントも開催されていましたが、ちょっとお小遣いが心もとなくて当選できる自信がなかったこと、そして既に椎名先生のサインは持っているので(自慢)まだサインを持っていない方にチャンスを譲るべきだと思ったことなどの理由により、自分は今回の参加は断念しました。参加された方々、本当にご苦労様でした。

 次の原画展は、2019年のデビュー30周年記念か、あるいは2020年の「絶チル」15周年記念のタイミングで開かれるに違いないと信じています

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ここだけの話、池袋マルイのグッズで一番欲しかったのはダンボール製の本棚


現代ファンタジー作品論マンガ爆誕記念 サンデー13〜20号「絶チル」感想

絶対可憐チルドレン

 原画展開催決定おめでとうございます!(ファンサイト要素)

 サンデー13号辺りから始まった、ティムが作ったなろう系異世界転生ファンタジーっぽい物語の世界に薫が放り込まれる「やかましき玩具」編が決着しました。

 このエピソードの見所は、ティムの能力が大幅にアップグレードし、自分が作った世界を統べるゲームマスターとしての能力を手に入れたことでしょう。
 元々は玩具をキーワードして周囲の人間を催眠で操る能力者だったティムが、(黒い幽霊による洗脳によって)「人間を玩具にして支配する」という方向に自分の能力を伸ばすことに気付いた結果、バーチャルリアリティ的な世界を創造し、催眠によってその世界の中に人間の意識を放り込むことができるようになったという、ティムの能力のグレードアップのアイデアそのものがこのエピソードの根幹を成しているのは間違いありません。

 その能力でティムはゲーム的なファンタジー世界を創造し、そこに異世界転生ファンタジーの導入のお約束的な手法を使って薫を放り込み、(ティムが創造した)「皆本」と冒険の旅をさせ、最終的にはかつての滅びの予言と同じく「皆本の銃によって撃たれて薫が死ぬ」バッドエンドを再現することで薫を精神的に殺す筋書きを作りました。つまりティムは、自らが作ったゲーム世界のストーリーをプレイヤーである薫に体験させるという、テーブルトークRPGのゲームマスター的なことをやろうとしていたのです。
 「玩具」を操るティムの能力をそういった方向に拡張させるという発想は自分には全くなかったので、この点においてだけでも今回のエピソードは発想が素晴らしいなと素直に感心致しました。

 ティムがゲームマスターを努めた今回のシナリオは、彼が構想していたバッドエンド直前までは上手く行っていたように思われますが、しかし最後の最後でティムは「皆本の銃によって撃たれて薫が死ぬ」シナリオを実行することに失敗し、彼は敗北を喫してしまいます。
 その理由は、「ティムの作った『皆本』というキャラクターにそぐわない行動をティム自身が行ってしまった結果、作品としてのリアリティを保てなくなって催眠能力が低下し、これまで催眠で抑え込んでいた悠理が催眠を破ってティムの世界を破壊したため」というもの。

 ティムの作った異世界ファンタジー世界は、きわめて陳腐というか考証が欠けているというかツッコミどころに事欠かないアレな感じな世界で、隣の松風君から「ファンタジー世界の住人がメガネをかけているのはおかしい」「地名に英語が混ざっているのはおかしい」「ファンタジー世界の宿屋にシャワーがあるのはおかしい」等の無粋なツッコミを受けてきたのですが、それに対してティムは「この世界では僕が神だ!考証の矛盾など僕はまったく気にしない!考証厨は滅びろ!」と(怒りを込めながらも)言い切って来ました。
 その言い切りと妄想世界への思い込みの強さが、そのまま彼の作った世界の強さに繋がっていたのです。

 しかし、ティムの作った「皆本」が薫を銃で撃つ段階になった時点で、ティムは自分が想像した「皆本」というキャラクターが、(たとえ撃たなければ世界が滅びてしまうような状況でも)薫を簡単に撃てるような人物ではないことに、自分で気がついてしまいました。
 彼の作った「皆本」は勿論現実の皆本のコピーなんですけど、それだからこそ皆本はそういうことが平気でできる人物ではないことを、シナリオの最終局面で理解してしまったのです。

 結局ティムはキャラクターではなくシナリオの都合を優先して、適当な理由付けで「皆本」が薫を銃で撃つ展開を選びました。自分が作ったキャラクターの内面を無視する行動を取ってしまったことで彼の世界のリアリティは崩壊、そこを突いた悠理に世界を一撃で破壊されてしまいます。
 この時の悠理の台詞である「この世界を壊したのは、あなた自身よ、ティム。あなたは自分の心に、自分が信じている幻想に、もっと誠実に敬意を払うべきだった」が、本編におけるメインテーマであると、個人的に思います。

 ただ、最後の最後でティムはゲームマスターとして失敗してシナリオを崩壊させてしまったものの、プレイヤーである薫は彼が作った「皆本」にリアリティを感じ、「とっても楽しかった! あんたの作る世界、あたしもっと見たい!」と賞賛の言葉を送りました。プレイヤーからこんなことを言われたら、ゲームマスター冥利に尽きるというものですよね。良かったねえティム。

 たとえ自分の妄想した世界がツッコミどころだらけのファンタジー世界であろうとも、その世界を作った自分自身こそが、その世界を矛盾を含めて愛し続けることが何よりも大切であることを訴えた今回のエピソード。これはある意味、なろう系異世界転生ファンタジーに対する作品論として読み解くことが可能なのではないのでしょうか。いやそれがテーマに違いないです(きめつけ)。

 椎名高志先生のマンガでここまで判りやすい現代作品論をテーマとしたエピソードを読めるのは、「GS美神 極楽大作戦! !」旧コミックス28巻の『紙の砦!!』以来なのかも知れません。
 『紙の砦!!』の時は出たのが1997年なので少女向けライトノベルが題材だったのが、今回はなろう系ファンタジーが題材になっているところが今っぽいなあと思いました。

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コミックス28巻には、一瞬だけ新レギュラーキャラになりそうだった鈴女も登場。アシュタロス編が始まらなかった別の歴史では彼女にも出番はあったのかも


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