椎名先生の原画展は2016年の中野ブロードウェイで行われたイベント以来。中野の時は「GS美神25周年記念」という名目だったのでメインの展示は「GS美神」でしたが、今回は「絶チル」原稿の展示がメインでした。
そして原画展に行く度に言っているような気がしますが、原画を観る最大の魅力は「漫画家が直接原稿に手を入れているが故に生じる『生』の迫力」を感じられることに尽きます。
原画には、実際の雑誌に印刷には載らない様々な情報──筆で描いた跡、ホワイトで修正した跡、作画や写植を指示した手書き文字の跡など──が残されており、その痕跡を見て思いを巡らせることで、この原稿に手を入れていた時の作者の努力を我々読者も垣間見ることが可能になります。
作者の実際の努力の痕跡を間近で見て、作者の息吹を感じられること。それが原画展の最大の魅力であることは間違いありません。
そして更に今回のイベントでは、椎名先生が実際に使っていた丸ペンが展示されていました(撮影禁止だったので写真はなし)。そのペンは墨が染み込んたガーゼが幾重にも巻かれた、文字通り「椎名先生が実際に使い込んでいるこた」が見ただけで判るもので、それを見た時にはンもう自分の興奮度が最高潮に達しましたね。達したんですよ!(連呼)
「原画」からは作者が作品に命を込めている時の息吹を感じることができる痕跡が沢山残されていて興奮できますが、実際に作者が握っていた「ペン」は、まさに先生の息吹そのもの。というかこのペンは椎名先生そのものです。椎名先生の魂が染み込んだペンが展示されているよ! もうこれって聖遺物レベルの貴重品じゃないですか! 椎名先生が握った生丸ペン最高! という気分になることができました。
自分が椎名先生の生原稿だけでなく、丸ペンでも興奮できる人間だったことを自覚できただけでも、原画展に行った価値がありました。ありがとうございます(感想)。
なお今回の原画展ではグッズを買えば買うほど椎名先生のサイン会に参加できる権利が得られる抽選ができるイベントも開催されていましたが、ちょっとお小遣いが心もとなくて当選できる自信がなかったこと、そして既に椎名先生のサインは持っているので(自慢)まだサインを持っていない方にチャンスを譲るべきだと思ったことなどの理由により、自分は今回の参加は断念しました。参加された方々、本当にご苦労様でした。
次の原画展は、2019年のデビュー30周年記念か、あるいは2020年の「絶チル」15周年記念のタイミングで開かれるに違いないと信じています。
小学館 (2018-05-02)
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ここだけの話、池袋マルイのグッズで一番欲しかったのはダンボール製の本棚