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唐揚げ屋は死んだ鶏の肉を使っているという事実 サンデー22+23号「なのは洋菓子店のいい仕事」感想

なのは洋菓子店のいい仕事

 前回、ついに「なのは洋菓子店」のライバル役となる和菓子店「和菓子しらかわ」と、レギュラーキャラ(およびラブコメ要員)となるであろうそこのオーナー姉妹が登場し、いよいよ前作「神のみぞ知るセカイ」のようなラブコメ展開が開始されるのでは? と期待されていたこのマンガなんですが、今回は何故かまさかのニワトリ回に。

 ストーリーとしては、「なのは洋菓子店の卵を生んでいるのは、個性的なニワトリ達である」「洋菓子にとって卵の存在は極めて重要である」ということが伺える、洋菓子マンガとしてはある意味正しい内容でしたが、前回で美少女キャラを出しておいてからの突然のニワトリ女子回というのは、明らかに読者の意表を突くものであったと思います。この話の筋の崩し方はすごいです(褒めてます)。

 このマンガ、実は本当は第一話や今回の第四話のような、ちょっと型破りなことをやりたいのはないか? と思えるようになって来ました。冷静に前回の内容を振り返れば、ラブコメ回というよりはうんこ回というべき内容だったしなあ。やっぱりそういう方向性なんでしょうか。


期待のアホの子降臨記念 サンデー22+23号「tutti!」感想

tutti!

 個人的に高校の吹奏楽部というと、「中学の頃から吹奏楽やってる音楽好きな連中が集まる部活」という文化系的なイメージと、「基本的なノリは体育会系であり、夏の高校野球の応援に駆り出されて暑い中で延々と演奏させられるのがすごい大変」という体育会系を併せ持った、アンビバレンツな存在であるという歪んだイメージしかないんですけど、この認識は一般的なものなんでしょうか(挨拶)。

 新連載。テーマは吹奏楽部。音楽をテーマとした「響け!ユーフォニアム」や「セッション」といった作品が話題となる中、やるなら今しかない! と狙っている感がありありと伺えます。いいと思います

 物語としては「人数が少ない弱小吹奏楽部に、天才的なセンスを持った型破りの新人がやって来る」という基本的なパターンだと思われますが、その「型破りの新人」役である金髪キャラの頼城君がものすごくカワイイ音楽バカであり、個人的に好感が持てました。バスケの音や動きを音階やリズムとして聞き取る描写をすることで、このキャラが根っからの音楽バカであることを表現している所は上手いと思います。
 そして彼は過去にトランペットを演っていて今も音楽が大好きであるのにも関わらず、何か過去に色々あって音楽を捨てたという感じの描かれ方をされていますが、その実態は全然音楽を捨てられていないことがンもうバレバレであり、吹奏楽部女子の桜井さんの罠にあっけなく釣られる始末。
 この感じだと、多分「音楽を捨てた」理由も何かものすごい下らないことが原因に違いありませんね(決めつけ)。

 とにかくこの頼城君がものすごくアホの子でカワイイので、このマンガもとても気に入りました。次回以降、如何に彼が吹奏楽部に籠絡されていくかが楽しみです。

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サンデー超増刊で連載されていた片桐先生の前作


武蒼の監督から中年男性の悲哀を感じたサンデー20号感想

BE BLUES!!

 今回は龍と交代した小田さんがかわいい弟の期待通りの活躍をしましたが、話の内容はまさかの監督回
 「俺自身、思っていたほどの時間はないかも…だ」とか意味深なモノローグを入れてきたり、柄にもなく桜庭の成長にチームの未来を期待したりと、何かものすごい勢いで自らフラグを立ててきました。少年マンガ的には、後は「ムシブギョー」の仁兵衛の父ちゃんのように、陰で口から血を吐いて咳き込めば完璧な感じです。
 いかなスポーツマンと言えども四十代になったら基本的に体はオッサンですので、日々の生活を気を付けて体を労った方が良いと思いました。オッサン同士お互いに頑張りましょう(馴れ馴れしい)。

 そんな感じで死期が近い(決めつけ)監督の期待を暗に受けている桜庭さんですが、チームが逆転勝利しても相変わらずベンチで不機嫌そうにグラウンドから目を逸らす態度を取り続けており、「そんなことじゃ使ってもらえないぞ!」「えらそうな口をたたくなポンコツが!」と龍と息のあった夫婦漫才をする始末。
 でも、彼はこれでいいんですよ。彼は独善的なカスだからこそ、サッカー選手としての価値があるんですよ。素直な龍とひねくれた桜庭のコンビをどのように使っていくかこそが、武蒼のチーム力を上げる要になるんですよ。その辺は監督も判ってると思いますよ。多分。

競女!

 ここのところ毎回のように声に出して読みたい日本語の必殺技を繰り出している「競女!」ですけど、今回もまたやってくれました。「乳魂」。にゅうこんです。魂を入れる「入魂」と乳の「乳魂」をかけてるんですよ(解説)。

 乳首を注射に見立て、乳を通じて他人にパワーを送り込むと思しきこの技、もはやここまで来ると通常の物理法則では説明できない超能力としか言いようがないんですけど、このマンガの世界観は乳から外に気を飛ばす(通常の物理法則では説明できない)「発勁」が存在するので、乳を通じて気を注入する「気功」もアリなんだと解釈できます。
 実際、このシーンを見ても「これはありえない」と思った読者はおそらく皆無であり、むしろ読者は皆「『競女』だから仕方がない」という境地に達していたに違いありません。

 これまでのエピソードで「このマンガは乳と尻さえ経由すれば何でもできる」ことを読者の共通認識として刷り込ませることに成功しているが故に、今回の「乳魂」も許されるのです。現実には存在しない独自の格闘体系をマンガの中で組み上げ、それに基づいてストーリーを作り、読者を納得させる説得力を持たせるという意味では、もはやこの作品は、かつての「史上最強の弟子ケンイチ」に匹敵する作品になったと言えるのではないのでしょうか。
 おっぱいから楽しそうに衝撃波出したり光ったり抜刀したりするこのマンガを読んでいると、「二つの胸のふくらみは何でもできる証拠なの」という魔女っ子メグちゃんの歌詞ってこういうことだったのかも知れないとか思ってしまいます。

 我ながら言い過ぎだと思います。

絶対可憐チルドレン

 まさかの島編開始(島編=「ふしぎの海のナディア」をリアルタイムで視聴してた世代だけに通じるオッサン用語)。

 今回のシチュエーションは、松風君が紫穂と葵と一緒に孤島に突然閉じ込められるという形式になっており、皆本と薫は本筋から締め出された形になっていますが、前のエピソード(薫が風邪引いた話)では単に隣の部屋で朧さんとダベってただけでいまいち見せ場がなかった紫穂や葵の出番と活躍をフォローする意味合いもあるんじゃないかと思います。

 実際、今回の紫穂は、松風君をその気にさせて彼のサバイバル能力を無駄に発揮させ、タダで食料を貢がせることに成功してました。紫穂らしい大活躍です。さすがは将来世界を支配する女(未来が変わってもこれは決定事項)。
 彼女がこうやって男子を意のままに操ってる姿がマンガに出てくるのって、実は小学生編以来なような気がします。学校ではずっと日常的にやってそうだけど。

ノゾ×キミ

 大団円。終盤のノゾミが自分の本当の気持ちに気づき、冷徹な仮面をかなぐり捨ててキミオの愛を受け入れる展開は、そういうのが大好きな私にはンもう大満足でした。ありがとうございます。

 基本的には本名ワコウ先生の「ノ・ゾ・キ・ア・ナ」の少年誌向けリメイクといった感じの物語でしたけど、個人的にはこれくらいのエロさ加減の方がサンデーで読むには丁度良かったのかなと思います。
 でも最後のロッカーでのキスシーンは、本名ワコウ先生のマンガなので多分あの後で二人はロッカーの中で(略)。

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