第九の波濤 一覧

Amazonで電子書籍版の配信が遅れた記念 サンデー30号感想

古見さんは、コミュ症です。

 サンデー27号において「古見さんの性欲」という新たな視点を手に入れた我々としては、今回のように古見さんが只野くんを男性としてモリモリ意識し出して赤面しまくる展開を見てしまうと、ンもう興奮を覚えざるを得ません(最低の感想)。

 個人的にグッと来たのは、前半の話で古見さんが消しゴムを忘れた只野くんを見かねて、自分の消しゴムを半分ちぎって床に落としたシーンです。自分から相手に意志を伝えることを大の苦手としていたあの古見さんが、只野くん相手にあんなに大胆な行動を取れるようになれるだなんて…! と胸が熱くなること請け合いでした。
 古見さんって、もし恋人と二人きりになれた時には、自分から積極的に(中略)なタイプなのかも知れない…と妄想するに十分なエピソードでしたね。只野くんがうらやましいなァ!(最低の感想)

天野めぐみはスキだらけ!

 前から思ってはいたのですが、まー君って勉強するのは好きな子だけど、すば抜けて成績が良いわけではなく、高望みし過ぎて自滅するタイプっぽいんですよね。勉学もそうだし、女子についてもそんな感じ。

 「美川さん」と「東大」は、今のまー君にとってはどちらもあまりに高嶺の花なのは明らかですし、仮にまー君が東大に受かって再会したとしても、その後のことは全く考えていなさそう(というか再会さえできれば自動的に美川さんと相思相愛の恋人になれると思い込んでそう)なことからしても、まー君にはどこかで自分の能力と将来、そして美川さんとの関係について考え直すチャンスを与えた方がいいんじゃないかという気がします。今のままでは、東大や美川さんどころか、身近にいる彼にとっての「青い鳥」であるはずの天野めぐみの魅力に気付けないまま、灰色の青春を送ってしまいかねません。
 何より、女目当てだけで大学に進学してもろくな事にならないのは「第九の波濤」が早くも証明してますので、まー君も勉強ばかりではなく自分の掲載誌の作品も読んだ方が良いのでは(感想?)。

 あと天野めぐみは、中学生の頃からムチムチな体型していてすごいと思いました。

キングオブアイドル

 作者の若木先生が「まほろ砲」と表現している、歌を全力で歌うと現れるまほろの巨大なちんこが再び火を吹きました。今度のまほろのちんこの相手は、名前からして鬼教官キャラである「鬼ヶ島」こと佳島先生。
 ルームメイトの瀬川はまほろのちんこの魅力で何とか説得することに成功しましたが、果たしてまほろのちんこは大人の女である鬼教官に通じるのか。ちんこの魅力で教官を落とさなければ、まほろのアイドルとしてのキャリアは、早くも死あるのみの状態に! 大人の女をメロメロにするオアダイ! という異常な展開に。異常なのは自分の解釈の方な気もしますが気にしない。

 今回の話を読んで思ったのですが、まほろのちんこは確かにこのマンガが普通の女装アイドルマンガではなく「キングオブアイドル」という独自のマンガであることを象徴する大きな差別化要因ではあるのですが、あまりに多用すると「またちんこが出たの?」と読者から思われてしまって飽きられてしまいかねない、諸刃の剣なのかも知れません。
 「女装男子の勃起したちんこに驚く女の子」という絵柄は強烈な魅力がありますが、だからこそちんこの露出を多用せず、ここぞという時に効果的に露出させる必要があるものなのではないのでしょうか。

 まほろの勃起したちんこは、「身も心も男の子だけど、母の面影を追うため、自分の正体を隠してアイドルの世界に足を踏み入れた」まほろが周囲に秘めるべきアイデンティティの象徴そのものであり、だからこそ滅多矢鱈に露出していいものではないのです。まほろのちんこをどのように露出させて行くのかは、まほろというキャラの命運、そしてこの作品の行く末をも握る、重要なポイントとなり得るものなのです。
 この辺が、ちんこという武器で戦うことを選んだこの作品のポイントなのかも知れないと、個人的には本気で思い始めています。

 それにしても、ホントこのマンガの感想は合法的に「ちんこちんこ」書けるので、まほろが勃起した回は感想を書くのが本当に楽しいです。みんなもマンガ感想ブログを始めて、ちんこちんことか書いてみよう!(最低)

天野めぐみはスキだらけ!(6) (少年サンデーコミックス)
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サンデー25号 新連載陣感想まとめ

隕石少女 ―メテオガール―

 「空から人間じゃない女の子が降って来る」という全人類男子憧れのシチュエーションを、「空から人間じゃない女の子がひっきりなしに降って来る。でも、その女の子に当たると死ぬ」という捻った形にアレンジした、終末感あふれる社会を舞台にした作品。

 当たると死ぬような物体(以下「MG」)が日常的に落ちてくる異常な世界が舞台なのにも関わらず、そこで暮らす人々はみんなそんな日常に慣れてしまって危機感が薄れ、逆にMG対策グッズを持ち歩いていることがダサいとみなされてしまっているところが、「まあでも、そういうもんだよなあ」という気持ちにさせられます。
 作品内に出てくるMG接近の警告を知らせるスマートフォンのアラーム音は、かつて東日本大震災の時に頻繁に携帯電話から鳴り響いていた緊急地震速報を連想させるに十分ですが、それに対して既に我々の感覚が鈍ってしまっている点も含め、この作品は現代日本に住む我々のメタファーとして描く社会派なマンガとなる素質は十分あると思いました。

 そういえばまだ頻繁に地震が起こっていた当時、うどん屋に入った直後に緊急地震速報が鳴り響いて震度3クラスの地震に襲われたにも関わらず、揺れが収まった後に普通にうどんを店員に注文し、店員も普通に応じてうどんがすぐに出てきたってことがありました。店にいた他の客も、特に騒ぐこともなく淡々としてましたよ。
 あの時は「非日常が日常になるってのはこういうことなのかなあー」とぼんやり思いながらうどん食ってましたね。それを思い起こさせる第一話でした(感想?)。

第九の波濤

 「ファンタジスタ」の草場先生の新連載。
 「東京生まれ東京育ちの都会っ子の男子が、長崎で出会った釣り好きの女子に一目惚れしてしまう」という、これまでの草場先生の作品とは明らかにノリが違う話だったのでどうなることが心配だったのですが、サンデー25号において主人公が長崎の大学の水産学部に進学した結果舞台が長崎になったことで、やっぱり草場先生のマンガは九州が舞台になるんだよな! と安心しました。
 主人公はまだ「東京生まれのシティボーイ」の状態ですが、いずれは「ファンタジスタ」の轍平みたいな立派な九州男児に変化していくこと請け合いですよ。楽しみですね(そういうマンガ?)。

 舞台が水産大学ということは、このマンガは「銀の匙」や「あおさくら」と同様の、『日常とはノリが違う異常な法則が支配する大学』が舞台の職業訓練モノということになると思われます。
 現実の日本の水産業は、資源の減少や漁業従事者の減少など色々と問題を抱えていると言われる業界なのですが、「第九の波濤」はそれに対する光明を示すことを究極の目標とした社会派のマンガとなれるのでしょうか(そういうマンガ?)。

妖怪ギガ

 みんな大好き日本妖怪を題材に、これまでのソレ系の話とはちょっと違う解釈を加えた小話集として連載が始まった「妖怪ギガ」。
 テーマが妖怪であることに加えて、絵柄がクラシカルというか(今っぽい「妖怪ウォッチ」とかと比べて)やや劇画チックな正統派の妖怪絵巻なので、内容的にはちょっと少年誌っぽくないというか、むしろビックコミック系に載っていても不思議じゃないように思えるのですが、今の懐の広さをアピールして行きたい少年サンデーならこういうマンガも許容範囲ですよ! ということなのでしょう。

 作品の雰囲気は、基本的に妖怪が人間のアレっぷりに困ってしまうようなユーモアな方向に振られていて楽しく読めるのですが、時々サンデー25号の「絡新婦(女郎蜘蛛)」のような、妖怪を通じて人間の本性をさらけ出すような怖い話を振って来るので、ゆめゆめ油断はできない作品だなと思ってます。やっぱり1番怖いのは人間ッスよねー

週刊少年サンデー 2017年25号(2017年5月17日発売) [雑誌]

個人的に今のサンデーの看板マンガは「舞妓さんちのまかないさん」なのではと思い始めている


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