ご無沙汰しています。色々あって体調整えるのが大変です。サンデー44号感想
はじめてのあく
作者もビックリの巻頭カラー。藤木先生は「よくある打ち切り前の最後の編集部のプッシュ
」とか謙遜したことを仰っていますが、本当に打ち切り前にサンデー編集部がプッシュする時は巻頭カラーではなくセンターカラー枠を使うことをかつて我々は「一番湯のカナタ」で学んだので、「はじあく」が打ち切られることはまだ当分ないのではないかと思われます。
話の方は「一つ屋根の下同居型コメディー」の定番の一つである看病ネタであり、汗かいた寝間着を着替えさせてドッキリとか、熱で朦朧としている時に妙にエロい態度をとってドッキリとか、ちゃんとこのエピソードでやるべきことはキッチリとこなしており、ジローとキョーコの両主役キャラがキッチリと立っている本作においてこれで面白くならないはずがありません。「はじあく」の連載枠確保は当分安泰なのではないのでしょうか。
結界師
ATフィールドは誰もが持っている心の壁ですが(唐突な枕詞)、良守の白い結界は「心の壁」どころか現実に起こっていることそのものを拒否して自分にとっての完璧な世界法則を持った空間を造り上げるという、まさに神に等しい力であったでござるの巻。氷浦が死ぬことを怖れた良守は、彼の死そのものと、彼を死に至らしめようとした七郎の存在を否定しようとして、今の世界とは違う彼にとっての「理想」の世界を作ってしまったということなのでしょうか。
新たな「世界」を開闢する能力はこのマンガにおける土地神と同レベルであり、良守がついにただならない領域に足を踏み入れてしまったことを示唆しています。
更に、現実を否定して新しい世界を作るという力は、かつて「神聖モテモテ王国」でブタッキーの存在理由として語られた「宇宙開闢時に、神の死骸の大きいかけらが浄化を恐れて宇宙を否定した。彼は因果律を修復不可能な程に破壊して、時を外に開くため、行動を起こした。
」という文章における「神の死骸」と基本的に同様のものであると考えられます。即ち良守は、この作品世界においては「神聖モテモテ王国」の神の死骸=ブタッキーと同様の危険人物となってしまったと言えるのではないのでしょうか。神と同レベルだなんて良守ヤバイ。超ヤバイ。
そんなヤバイ良守を止めようとした時音さんとか超偉い。もっとがんばれ。超がんばれ。
MAJOR
「吾郎が童貞を失う時がMAJORの終わる時である」とか言ってるうちに、何か吾郎ちゃん童貞喪失どころかそのまま清水と
「MAJOR」を連載が始まった時からずっと読んでる私としては、何かこう親戚の甥っ子が結婚したという報告を聞いた時くらい嬉しいです。そうかーあの小さかった吾郎ちゃんがもう結婚しちゃったのかーとか言いながら、自分も歳とったことを感じる今日この頃です(感想?)。
マギ
モルジアナの奴隷の軛を切ったのはゴルタスでしたが、アリババは彼女を「奴隷」という立場から社会的および経済的に解放したという話の流れに。
モルジアナは自分を心身共に解放したアリババに感謝しており、フラグまで立ちそうな勢いなのですが、そのアリババの頭の中にあるのはアラジンのことばかり。「アラジンならこうしたに違いない」と思って奴隷を解放し、「アラジンならこんなところで立ち止まっているのが望みなんかじゃない」と出生の地のバルバッド(=バクダッド)へ戻って過去に決着を付ける決意をし、そしてアラジンと再会したい一心でアラジンを捜して絶対見つけると意気込むという、そこまでアラジンのことが好きなら仕方ないよなと納得せざるを得ない内容でした。
そしてそのアラジンは、今度は全く別の土地に流された模様。「ルフ」という単語が出て来たということは、今度はそのルフ(=ロック鳥)が出てくるシンドバッドの物語をベースにしたストーリーが始まるのかも知れません。
アラタカンガタリ
門脇に再会したことでフォースの暗黒面に目覚めてしまった自分に落胆する革を、あのカンナギ様が「お前はそこまでの人間だったのか?
」と手荒く激励。「革は傍らに彼を献身的に愛するコトハという美少女がいるリア充なので、心が歪んでも持ち直せる」というのが前回の私の見解だった訳ですが、革の傍らにいて彼を支えるのは美少女のコトハちゃんだけではない! カンナギ様もいるのだ! 男同士が拳で語り合わなければ解決できないこともあるのだ! みたいな感じで、カンナギ健在っぷりをアピールするエピソードでした。やっぱり彼はただのヘタレじゃなかったんだ。
アーティストアクロ
前回はおっぱい触られて「にゃー
」で和ませてくれたマルルでしたが、今回は一転してラウと共に貧しい生活を生き抜いてきたハードな過去が明かされました。これじゃ確かにラウ以外の人間におっぱい触られたら「にゃー」とか言っちゃう訳だわ(間違った解釈)。
「アーティストアクロ」はたまにこういうことやって来るので、相変わらず油断できません。