サンデー2012年46号感想
神のみぞ知るセカイ
女神編完結となるコミックス19巻が発売されました。物語的なメインは歩美の最攻略ですが、要所で「歩美の再攻略」という桂馬の筋書きに変化を与え続けるちひろの行動や心理がとても重要であったことが、改めて読み直すとよく判ります。
その辺を踏まえた上で読む締めの学園祭ライブのシーンは、本当にグッと来ますね。ちひろマジ天使。19巻の表紙は常に飾っておきたいくらいカワイイです。
そして連載の方は、やっぱり小学生男子と高校生女子のキスシーンは何かもの凄くエロスを感じてしまってどうしようと思いました。
また、小学生男子の桂馬が女子のうららと仲良くケンカしてるところを観てドクロウが機嫌を損ねて幼児化、というシークエンスが提示されましたが、これは「桂馬への好感度が下がるとドクロウは幼児化する」というルールが存在していることを意味します。ドクロウの機嫌を損ねる事なく、うららと仲良くならないといけない。これが第二ステージのクリア条件な様です。
昔の「ときメモ」型のギャルゲーって、攻略対象の女子が増えるとパラメータ管理が難しくなるんですよね。初代ときメモでは、自分は4人同時が限界でした(どうでもいい)。
ファンタジスタステラ
対面から走ってくる女性を見ただけで「敵チームの女スパイ」という設定を作って彼女を組み伏せるシーンまで妄想してしまう本田選手が、何だか中二病羅患者のように思えてきました。
あと琴音姉さんは誰か嫁にもらってやって下さい。いやマジで。
いっそのこと本田選手と次元を超えてマンガの中で結婚しないかしら… (*´∀`*)
銀の匙
なんだかんだで八軒とアキがいい感じになってるので、八軒良かったねえと素直に思いました。
そして、商品にならないくらい小さいジャガイモを油で揚げて食べるっては、自分が小さい頃にはよくやってた(祖父の家が農家でした)ので、何か無性に懐かしくなりましたよ。あれ美味しいんですよねぇー><
BE BLUES!
おじいちゃん無理しないでー!(感想)
「BE BLUES!」のミルコおじいちゃんのモデルは勿論イビチャ・オシム監督なんですけど、オシム監督は途中で脳卒中で倒れちゃったんで、何かマンガの方でも「ミルコ、龍にサッカーの真髄を教える。ダイイングメッセージで
」みたいな展開にならなければいいのですが(悲観論)。
あと今回はアンナに「臨死!!江古田ちゃん」で言うところの猛禽ちゃんの素質があることが判明しましたが、それ以上にアンナに釣られてユニホーム脱いだ大学生のおっさん臭さが気になりました。
ひめはじけ
この世界には排尿フェチという性癖が確実に存在していますが、なでちこししょーがおしっこ漏らした事実についてこの界隈がどんな反応を示しているのか興味があります(持たなくていい興味)。
個人的にはもうちょっとおしっこ我慢してる表情が見たかったところですが(持たなくていい感想)。
ささみさん@がんばらない
昨今流行の兆しを見せている、というかむしろもうライトノベル界では一ジャンルとしてすっかり定着した感のあるひきこもり美少女介護型ラブコメディですが、サンデー46号から連載が始まった「ささみさん@がんばらない」もまたそのジャンルの中の一つの作品と呼べると思われます。
この「ささみさん@がんばらない」は日日日先生のライトノベルが原作で、来年からのアニメ化も決定しているという、いわゆるメディアミックス展開の一環となっているところも特徴。サンデーでのメディアミックスというと、この前まで連載されていた「戦コレ!」や「AKB48殺人事件」がすぐに思い浮かびますが、積極的なメディアミックス展開もここ最近のサンデーの戦略の一つなんでしょうか。「戦コレ!」は個人的には面白いと思っていたんですが(略)。
それで本編の方ですが、自分は原作は(名前は知っていたものの)未読なので、「この小説ってこういう話だったのか」と興味深く読むことができました。
特に個人的に興味深かったのが、邪神三姉妹の長女のつるぎさん(31)が、サンデー誌上で堂々とエロゲーをプレイしてるところです(よりによって)。最近のラノベでは割とカジュアルにエロゲーを登場人物がプレイしていたりするそうですが、仮にも少年誌と名乗っているサンデーにおいてマンガの中で堂々とエロゲーをプレイしているシーンが出てくるのは、結構レアな事態ではないのかなと思いました。「神のみぞ知るセカイ」の桂馬がプレイしているのはあくまでギャルゲーであってエロゲじゃないですからね。建前上は。
勿論、つるぎさんが堂々とエロゲーをプレイしているのは、彼女が見た目はともかく成人だからという理屈があるのは間違いないところでしょう。エロゲープレイは大人の象徴なのです。少年マンガにおける「大人」を象徴するアイテムの代名詞の筆頭は煙草でしたが、現代においてはそれがエロゲになったということなのかも知れません。まあ、煙草よりもエロゲの方が健康には良さそうですよね。多分。
主人公の月読兄妹の名前のソレっぽさや、邪神三姉妹の名前の由来が「三種の神器」から取られていること、等からこの作品が日本神話をモチーフにしていることは判りますし、主人公のささみさんの置かれた状況は天岩戸を連想させますけど、その辺は今のところはあまり深く考えず、まずは現代ライトノベル的なラブコメディを素直に楽しもうかと思ってます。よろしくお願いします。
AREA D
「残された者は分からないこと自体が苦しいんだ!
」
誰を憎めばいいのか!? 誰を憎まなくてもいいのか!?
この台詞は、東日本大震災以降の、様々な理不尽な現実に直面している我々の心理を象徴しているような気がしました。
物語がレンゲ事件への核心に近付いて来るに連れて、この作品のテーマ的な部分が見えてきたように思えます。
正しいコドモの作り方
「まさか、僕と子供作りたいとか思ってる?
」
あの悠が、幼馴染の女の子の告白をハイセンスなジョークで遠まわしに拒否できるようになるなんて…(まちがい)。
多分悠は、マリオネッターのせいで今日子以外の女子に好意を寄せられても、全て「操られているのではないか」と疑心暗鬼に陥ってしまうトラウマを追ってしまったようです。今日子は悠のことが好きだったことを知っている幼馴染の登場で心穏やかではない様子ですし、結局は「超常者」のおかげで物事は来人の思う通りに状況が進んでいるのかも知れません。がんばれコヨミちゃんと歴史の修復力。
絶対可憐チルドレン
以前の引越しのドタバタで「ASTRO GIRL 脆腕伊号ちゃん
」のイラストが掲載されたヤンマガアッパーズを紛失してしまったことを、今も後悔している今日この頃です(挨拶)。
話の方は、日独による伊号ちゃん争奪戦が勃発。伊八号と伊九号の身柄を賭けて、ドクイツ帝国の超能力者・ファウスト准尉と不二子達超常部隊が「決闘」を行う展開となりました。
が、今回のエピソードのメインはやはり伊八・九号のプレコグ能力のひみつが明かされた点でしょう。彼らは単独でも未来予知を行う能力を持っていますが、実際にはこの二頭が異なる領域の未来を予知することで「確実に収束する絶対の未来」のビジョンを得ており、その上で彼らはそれを超えた未来を創りたいという意志をも持ち合わせていました。
伊八号単独では未来を予知することはできず、伊九号の予知に基いて更にその先を読むことに徹する──という予知のやり方は面白いです。逆に言えば、彼らが個別に予知を行った場合は先読みのプロセスが働かないため、「確実に収束する絶対の未来」とはならないことを意味していると思われます。後に伊九号が皆本に教えた「薫と皆本が対決する未来」も、兵部が伊八号(の脳)から得た未来予測も、揺るがないものではないということなのでしょう。
そして今回、不二子がその伊号のアドバイスと全く同じ結論(=大神がファウストに倒される未来)を直感的に出したのは「女のカン」ということになってますけど、こんなことできるの女の中でも不二子ちゃんだけなんじゃないかという気もします。
小学館 (2012-10-18)
どうですかこの天使の様なちひろの笑顔