小山愛子先生サンデー帰還記念 サンデー5・6号「舞妓さんちのまかないさん」感想

舞妓さんちのまかないさん

 新連載。作者の小山愛子先生は、昔(といっても10年くらい前)は男の子が活躍する正統派な少年マンガらしいマンガを描く人というイメージがありましたが、カフェで働く一人の少女に焦点をあてて彼女の働く様を丁寧に描写した「ちろり」のゲッサンでの連載を経て、今度は舞妓さんの屋形でまかない飯を作る少女が主人公となった、普通の少年マンガとは少々ノリが異なる「舞妓さんちのまかないさん」で少年サンデーに再登場を果たすこととなりました。

 「舞妓さんちのまかないさん」は、いわゆる少年マンガらしくはない極めて雰囲気が静かな作品ですが、「少年マンガ」という枠に囚われずに多様なジャンルの作品を許容するというか、むしろ積極的に多様性を求めるようになった今のサンデーにおいては、こういった作品も普通に存在できるようになったんだなーと思います。個人的にはこういう系統のマンガは大好きなので、ンもう大喜びです。
 何と言っても、サンデーに掲載されている料理がテーマのマンガなのに、登場人物の舞妓さんが料理を食べても「なんやて!」と叫ばず、ダルシムに変身とかもしないんですよ? これってすごくないですか?(前例が異常という説が有力)

 あとこの物語は京都が舞台ということもあって(主人公のキヨさん以外は)登場人物がみんな京都弁を喋っているんですけど、他人のプリンを勝手に食べたり他人の化粧品を勝手に使ったりしつつも、みんな流暢な京都弁を喋りながら適当に責任逃れをしている腹黒いところが、何というかこう我々のイメージする「京都人」っぽくていいなと思いました。
 我々が観たかった京都がここにあるよ!(あるの?)

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自分が連想する小山愛子先生の作品というと、まずこれが思い浮かびます(古い)

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