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一番湯のカナタ1~3巻発売中♥ サンデー4+5号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 本当に全部四コママンガだったよ! すげえ!
 と、判っていてもあえて驚いてあげるのがファンの勤め!(挨拶)

 なお今回の最期に出てきた亡霊について一応補足しておきますが、これは「一番湯のカナタ」という椎名先生のサンデーにおける前連載作品です。2002年21号から2003年2号まで掲載。全29話。最期は打ち切りを食らって終了しました。このサイトにおける感想ページはこちら(新規書き込みはできません)。

 そして「休載した直後にカラー」が何故不吉なのかというと、「一番湯のカナタ」の場合、コミックス3巻に掲載されている「変身」編第一話が休載明けに一度センターカラーになったのですが、そのわずか8話後に作品そのものが打ち切られてしまったという経歴があるからです。
 当時は「センターカラーになった週で読者アンケートの結果が奮わなかったから打ち切りが決定した」とも、「センターカラーが掲載された時には既に打ち切りが決まっていた」とも言われたものですけど、まあ結果として打ち切りになったのは事実なので、今となってはどっちでもいいです。

 この事実から得られる教訓は、「普段は下位に掲載されている漫画が突然センターカラーに来た場合、編集部は『この回の読者アンケートの結果でこの漫画の人気を推し量りたい』という意図を持っていると推測されるので、ファンの人はちゃんとアンケート出しておいた方が良い」という事です。
 ですので、次回のサンデーで「絶チル」が巻頭カラーになった場合も、「重大発表って、もしかしてアニメ化の発表とかがあるんじゃね?」とかゆめゆめ油断することなく、ちゃんとアンケートを出すなどの形で応援して頂きたいと思いました。
 例えあと8週で打ち切られたとしても、「カナタ」の時みたいに悔いが残らないようにしないとね!(ドクロ)

 以下雑感。

  • 青山先生と畑先生に対して、キッチリ義理を返してますね。律儀だなあ。
  • 80-56-83なら十分じゃね?(何)
  • 私は皆本と身長が一緒なのに、体重が20kgも違う件について。
  • 朧さんがどんどんフツーに…(「絶望先生」で日塔奈美を嘆くような口調で)
  • 「絶対チルチル」は間違いなくテレ東規制に引っかかるので、関東U局で放送されているに違いないと見ました。
     これがテレ東だったら、おそらくパンチラにモザイクかかります。エロい。逆効果だ。
  • 「ボクに108人の妹が!?」という時点で原稿を叩き付けない薫を尊敬していきたい。

 そして、おそらくこんな機会は二度とないので、「カナタ」のアフィリエイトを張っておきます。
 最期のセンターカラーから打ち切りに至るまでのハチャメチャさが楽しめる3巻がお奨め。いやマジで。


「兄ふん」の終わり方の美しさっぷりに驚いたサンデー4+5号感想

ハイド&クローザー

 「これぞ王道! 毎週がクライマックス!」という冒険百連発なキャッチコピーをひっさげて始まった新連載。実際、その名に恥じない、極めて判りやすい正統派な「少年マンガ」してる第一話だったと思います。どのくらい正統派かと言うと、ここだけ週刊少年ジャンプだよ! と言っても通用しそうなレベルです。
 個人的には、ハイドの武器が電動ノコギリで、かつ名前が「テキサスチェーンソー」(=悪魔のいけにえ。椎名先生も大好きだと公言している、どうしようもないホラー映画)であるところにグッと来たというか、そういう感性を持った漫画家がサンデーに登場してくれたこと自体が嬉しいです。このマンガも人気が出て欲しいですね。

 あとついでに言うと、前号のサンデーで予告を見た時に感じた「『リボーン』とソックリ同じだったらどうしよう」という心配が杞憂に終わって良かったです(余計)。

ハヤテのごとく!

 クロコダイン様はそんなことしない!

 今回は、ハヤテの中では西沢さんルートは完全に終わっていることが明示的に提示された、ちょっともの悲しいお話になりました。
 逆に西沢さんの好感度を上げる結果になったのは皮肉なんですけどね。クロコダイン様も罪なことをしなさる。

金色のガッシュ

 これは! 登場人物達がいきなり学校に通い出す、この展開は! 「となりの801ちゃん」に出てきた、腐女子の七大罪の筆頭である「学園化」そのものじゃないですか!
 だ! だめよ! 禁じ手なの学園化は! そんなことしたらゼオンが図書委員で! 白ランで! キャー! じゃないですか!

 というところしか突っ込みようがない、完膚無きまでに美しい最終回でした。少年誌に掲載されるバトルまんががこんなに美しく終われるだなんて、現代においてはもはや奇跡としか呼びようがありません。今はただ、その奇跡を成し遂げた雷句先生に対して「お疲れさまでした」と申し上げるのみであります。
 「ヒーローババーン」の頃から己が信じるヒーローの真にあるべき姿を描き続けてきた雷句先生の努力が、「ガッシュ」の幸福な完結という形で実ったのではないかと思います。

 何はともあれ、雷句先生長い間お疲れさまでした。次の作品で、また新たなヒーローを生み出して下さい。

LOST+BRAIN

 「デスノそっくり」ということで瞬間沸騰的にネットで盛り上がったものの、その直後に「メガバカ」にその座を奪われてしまった「LOST+BRAIN」。ただ、マンガとしての吹っ切れ具合としては「デスノ」を(おそらく意図的に)意識させる構成だった前回よりも今回の方が遙かに吹っ飛んだ領域に達しており、今回に入っていきなり面白くなって来たなと思いました。
 第一話では催眠術の技法を説明して内気な子が陽気になるレベルだったものが、第二話になるといきなり「羅生門」を暗唱させたり腕立て伏せを100回やらせたりする、催眠術表現のインフレっぷりがたまりません。そしてラストの大沢君自爆テロ。まさか本気で『催眠術で革命起こしたる! 目指せ人類完殺!』みたいな話に持って行くとは思いませんでした。このマンガの「面白い」は、まあつまりはそういう意味においての面白さです。
 このペースなら、あと2回くらいで氷山君が日本を支配している姿を拝めそうです。催眠番長!(まちがい)

 なお「ブルーバード計画」や「MKウルトラ計画」というのは実際に存在した計画だそうで、これらをキーワードにして検索してみれば、そういうのが大好きな人達の世界を垣間見ることができると思います(ただし深入り注意)。「絶チル」のキャリー編の下敷きになっている「国防総省が極秘裏に超能力の開発を行っていた!」なんて話も、この手の冷戦下における大国の『極秘実験』がベースになっていたりします。
 こういう陰謀系の話をベースにした少年マンガは昔は結構作られていたものですが(「MMR」とか)、「LOST+BRAIN」はそんなセンスを現代に持ち込もうとしているのかも知れません。

金剛番長

 念仏番長の仏罰攻撃には種も仕掛けもあったんだ! という話。個人的には別に念仏番長の念仏がホンモノである方が面白かったのですが、念仏番長の「念仏による日本支配」を否定するためには彼の能力を否定する必要があるので致し方ないですね。残念です(バカ)。
 しかしそうすると、彼が座禅を組んで移動する技って、腹に溜めた空気を尻から発射してホバークラフトの要領で動いていたということになるのでしょうか。つまり屁で移動。屁の力で宙に飛び上がれる程の力があるのなら、例え宗教団体を作らなくても別の意味で信仰を集められるのではないのでしょうか。

魔王

 「LOST+BRAIN」は催眠術に頼って人間を支配しようとする物語ですが、「魔王」の犬養はよりプリミティブで判りやすい手法である「演説による大衆の扇動」によって人間を支配しています。「スズメバチ」による攻撃による仲間の被害までも自分の都合の良いように利用したり、自分にとって唯一の不確定要素である安藤君をあえて近くに置こうとする大物っぷりがステキ。
 これで顔が美形を超えてちょっとキモい領域にまで達していなければと思うと!(思うな)

 感想:「スズメバチ」の縛られ方の本格派っぷりに吹いた


加筆修正によって皆本がキャリーとヤッてないことが公式設定となったと解釈したコミックス11巻感想

 発売日に買いました!
 感想書きます!(発売から1ヶ月以上経過していることをごまかしつつ)

 この巻のメインは、「空から降ってきた人間じゃない女の子と恋に落ちる」という、全人類男子憧れのシチュエーションに皆本が遭遇した「面影」編。通称キャリー編。
 いやもう、空から降ってきた、人間じゃない、身体は大人だけど中身は子供な、しかもオレだけを愛してくれる女の子って、やっぱ最高っスよね!(満面の笑みで)

 しかしこのエピソードは単にいきなり湧いて出てきた女の子とイチャイチャできてめでたしめでたしなだけの話ではなく、相思相愛状態にあった皆本とキャリーが「皆本はキャリーの、そしてキャリーは皆本にとって最も良い結果となる行動を取ったが故に、二人は結ばれず別々の道を歩くこととなる」という悲恋の物語でもあります。

 コミックス化されるにあたって追加された2ページ(P.103~P.104)でキャロラインが「半分別人になった私は今ここでこうしてたかしら」と独白しているシーンがありますが、キャリーが皆本への想いをキャロラインと融合させないようにしたからこそキャロラインは自分の意志で宇宙に飛び立つことができ、また皆本も日本へ戻ってキャリーが観た『翼』の持ち主である薫達チルドレンの育成任務に就くことができたのですから、結局「面影」編で取った皆本とキャリーの選択は正しかったのでしょう。正しいが故に結ばれない。だからこそこの物語は悲しく、かつ美しいのです。

 キャロラインが自分がキャリーと融合した仮定の話をしようとした時、皆本が「『もし』はないんだ」とキャロラインに言って言葉を遮ったのは、「あの時はそれ以外に選択のしようがなかった」という皆本の意志の表れと取ることができます。まあ、自分がキャリーと結ばれなかったことへの未練を断ち切りたいだけなのかも知れませんけどね。

 ただ、薫はそんな皆本に対して「好きだったら一緒になればいいじゃん」という、至極子供らしいストレートな疑問を持ちます。また皆本も、あの時は「君さえいればそれでいい」と言ってはいけないことが判ってはいても、「もう一度同じことがあったら、僕はどうするんだろう」と迷いを見せています。
 「もう一度同じことがあったら」とは予知されている薫と皆本の未来のことであることは明らかなのですが、こんな今の二人のままではやっぱり破滅の未来になってしまうんでしょうか?

 そんな感じで、「面影」編は今後のこのマンガの行く末を示唆する意味でも極めて重要なエピソードであったと、改めて思いました。
 以下雑感。

  • サンデー掲載時の感想にも書いた気がしますが、「キャリー」という名前にしろ超能力を持った少女が国から狙われる展開にしろ、そして「アルジャーノンに花束を」を想起させるラストにしろ、椎名先生のオールドタイムSF映画に対する好きっぷりが出てるよなあと思いました。
  • オマケマンガは、「皆本をからかうと面白い」ことに目覚めた賢木がえらい楽しそうでした。自分が彼の立場でも、絶対に皆本をああやってからかったと思う。いいなあ賢木。
  • 教授に「単位やるから」と言われただけで、拳銃を持った黒服連中に全くひるまずに襲いかかって KEEEL!! NAGOOOL! するアメフト部の連中がバカ過ぎて熱いです。体育会系キャラに対する扱いが相変わらずヒドイですね。それでこそ椎名先生です。

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