アド アストラ ペル アスペラ 一覧

連載作品の入れ替わりが激しくなって来た感がすごいサンデー44号感想

BE BLUES!

 ついに龍に対するツンデレのフリができなくなってデレッデレに移行しつつある藍子っちーがとにかく可愛かった今回ですが、藍子がツンデレかわいいのはもう皆判りきっていることですので、個人的にはあえてクラス内で微妙にモテ期が来た可能性を感じさせた優人をクローズアップしたい気持ちになりました(あえて?)。

 色々な意味で超人の龍や桜庭が側にいるので普段はあまり目立ちませんが、龍の高速パスを処理できるテクニックと龍以上に走れる持久力、そして与えられた役割を最期まで遂行できるフォア・ザ・チームの精神性、女子(特に藍子)に応援されると普段以上のやる気を出せる根性を持ちあわせている彼は、サッカー選手として既に非凡な才能を持っている訳であり、現在の武蒼のビック4が引退した暁にはサイドバック要員としてそのままレギュラー入りできそうですし、将来はプロリーグの選手になれる可能性すらあるのではないかと思ってます。
 それにルックスも受けっぽい感じが強いけど悪くはないですし、脱いだら結構凄いことも判明してます(腹筋が)。なので、オレが優人のクラスの女子なら放っとかないよね! といつも思ってます。女子じゃないので思ってるだけですが。
 いつか優人にもモテる日が来るといいね! 肝心の藍子の眼中にはまだ全く入ってないけどね!

 そして物語的には、前々から仕込まれていた黒部先生の死亡フラグがついに炸裂してしまいました。
 惜しい人を亡くしました(死んでません)。

なのは洋菓子店のいい仕事

 セージがほの香に夜の浜辺に連れ出された先週の段階では「セージ君、生きて明日の朝日を拝めないのでは」と危惧していましたが、とりあえず無事生還できたようで何よりでした。

 前々回のイタ電のシーンから推測するに、ほの香さんの気が狂っているのはもはや確実だと思われますが、その狂気は現状では自分を「おっぱいが出ないから」という無茶苦茶な理由で拒絶したタイムに向けてのみ向けられている様であり、セージに対しては「隣りに住んでるおっとりした美人のお姉さん」のキャラクター性を逸脱する行動は起こしませんでした。
 ただし、セージに対する彼女の姿が本来の彼女の姿なのか、それとも「おっとりした美人のお姉さん」像は己の狂気を隠すためのペルソナに過ぎないのか、いまだに判断はできかねる状況です。セージはほの香に対してフラグを一つ立てたように思われますが、それもまた彼女の思惑の内である可能性は十分にありそう。

 何にしろ、かの香の存在はこのマンガが単なる幼なじみラブコメの枠に収まらない、とてつもないを感じさせることに成功していると思いました。現在のサンデーにおいて「正気にては大業ならず」を最も体現している人物と申せましょう。
 このようなエクストリームな人物をラブコメ展開の軸に据える「なの菓子」は、相変わらず油断できない作品だと思います。

ヘブンズランナーアキラ

 連載が始まった頃は、一人ぼっちのコミュ症で頻繁に死線を彷徨っているおかしいキャラに過ぎなかったアキラ君が、今では陸上部のみならず県大会に出場する陸上の猛者たちの絆を結ぶ大切な存在にまで上り詰めたことに、感動を禁じえません。
 今回のお話は、この作品が最初に目指していた到達点だと言えるのではないのでしょうか。

 ただ、サンデーが今はあんな状況なので、あまりにアキラがスムーズにサクセスストーリーを突っ走っていると「このマンガこのまま終わってしまうのではないか」という危惧を抱いてしまうのも事実(不穏)。
 アキラが県大会で勝利したことで、次はいよいよ全国編か!? と思わせておいたところで、アキラが顧問の先生からいきなり「高校を辞めてくれない?」と吹っかけられる急展開を見せたこの作品、果たして次回以降どうなってしまうのか。全国編か、はたまたいきなり世界編か? はたまた男坂を登るのか。待て次号。

戦争劇場

 主人公の平凡な女の子が、ツンデレでツインテールで恋敵で性格が凶暴な後輩女子を手懐ける今回の展開は、往年の「マリア様がみてる」を彷彿とさせてグッと来ました(マイナーな感想)。
 撫子は天使の側が前面に出たらまかり間違いなくとんでもない美少女になれると思うんですが、それを決して許さない残念な性格が最後まで素敵でしたね。おつかれさまでした。

 サンデーが今はあんな状況なので、ラブコメ要素に決着付けた上で次回最終回になるのは致し方ないところですが、せめてラストバトルは「戦争劇場」の名に恥じない、天使と悪魔が愛の名にかけて血で血を洗う壮絶な争いを繰り広げて欲しいところです。
 そしてできれば、何かの拍子で天使ちゃんを脱がせて欲しいです。最終回だし。

アド アストラ ペル アスペラ

 前編を読んだ時は「ボーイズミーツガールがテーマのジュヴナイルSFなのにも関わらず、肝心のヒロインがまったく出てこないのがすごい」と思っていたんですが、実は最初からロボットの中にいた変なウサギの中に入っていたというオチでした。
 きっとそうだろうと思ってました(後知恵)。

 超銀河レベルの帝国の皇帝と戦うために美少女と一緒に主人公の男の子が宇宙を旅する物語というと、自分の世代だと真鍋譲治先生の「アウトランダーズ」を連想してしまいます(古い)。
 「アウトランダーズ」だとヒロインは銀河帝国の皇帝の娘だったんですけど、「アド アストラ」のヒロインは一体何者なんでしょうか。メカの名前が「ヴェルサイユ」なので、やっぱり帝国の関係者なんでしょうか。

 というか、地球の外から来た人のはずなのに、何故わざわざメカの名前が「ヴェルサイユ」なんてフランス語チックかつマリー・アントワネット的なアレなんでしょうか。やはり彼女も、幼少期に「ベルサイユのばら」を観てた口なんでしょうか。「一番湯のカナタ」のワネットちゃんを何となく思い出します(ファンサイト要素)。

絶対可憐チルドレン

 真のヒーローは仲間がピンチの時に遅れて高いところから現れるという「ダイの大冒険」のヒュンケルメソッドを踏襲しつつ、悠理が久しぶりに再登場しました。
 再登場とともに「第四のチルドレン帰国!」ってアオリを背負っているところからして、彼女はチルドレンと合流するために帰ってきたと見て良いでしょう。

 「絶対可憐チルドレン」最終章となる高校生編の予告のティザーイラストでは、高校生になったザ・チルドレンと並んでバベルの制服を着て後ろ向きで立っていた謎の女性がいましたけど、あれはやっぱり悠理だったということになりますね。
 悠理と見せかけて実は女装したギリアムお兄さまである可能性も微粒子レベルで存在しているのではと思っていた時期もあったのですが、残念です(最初からないです)。

 そして悠理が合流することで高校生編の予告イラストの予言が実現したとなれば、いよいよ高校生編も佳境に入ってきたと言えるのではないのでしょうか。悠理とギリアムの戦いの火蓋が再び切って降ろされ、因縁に決着をつける時も迫っているのかも知れません。

 あと、9/22にアニメイト池袋本店で行われた椎名高志先生のサイン会の様子について、イベントに参加した井汲景太さんが感想掲示板に詳細なレポートを書いて下さいました。ありがとうございます。

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絶チル43巻、kindle版が既に発売されてますね。ありがたい


サンデー新時代が到来した気がする記念 サンデー40号「ハヤテのごとく!+アド アストラ ペル アスペラ」感想

ハヤテのごとく!+アド アストラ ペル アスペラ

 「この漫画は…打ち切りだー!

 サンデー編集長交代に伴い、「これから掲載マンガを容赦なく入れ替えるよ! なさけむよう!」的な内容で業界に衝撃を与えた「読者の皆様へ」が公開されてから2週間、いよいよ誌面もそれを反映した内容になって来つつあることを伺わせるネタを「ハヤテ」が早速ぶっ込んで来たなーと思いました。
 「ハヤテ」の場合は特に、今回の声明文の発表を受けてインターネット(というか2ちゃんねる)では真っ先に「打ち切られる」とか言われてた印象があるので、こういう自虐ネタがより光ります。

 まあでも、本当に打ち切られるならこんな悠長なことを書いてる余裕なんかないはずなので、「ハヤテ」はそう簡単には打ち切られないと思いますけどねー(´・ω・`)

 そんな畑先生ですが、今週から「ハヤテ」と新連載「アド アストラ ペル アスペラ」をサンデーで開始しました。
 「ハヤテ」の中では『正直、最初は軽い冗談のつもりだったのだが』とか言ってますけど、これはあくまで畑先生の謙遜であって、本当はサンデー新時代の到来を象徴する連載になるよう綿密に打ち合わせていたのでは? と信じていたのですが、サンデー編集部の人が自ら「初めは冗談のつもりだったのに……」って白状してしまっている記事を見てしまった今となっては、本当に冗談から勢いで作ってしまった作品であると認めざるを得ません。

 我々のような凡人としては、いくらネタが浮かんだからと言っても明らかに自分にとって過負荷となる同一誌二本同時連載をやってしまうのは信じられないんですが、本当にマンガを描くのが好きな作家というのは、本来こういうものなのかも知れませんね。
 以前、松江名俊先生が週刊連載の合間にフル3DCGアニメ「技の旅人」を作ってしまった時も信じられませんでしたが、真のマンガの天才というのはそういうものなのでしょう。多分。

 そして「アド アストラ ペル アスペラ」の感想ですが、「偽りの平和の裏に隠された真実を見てしまった少年の成長物語」という正統派のジュヴナイルな雰囲気の作品っぽくて、そういうのが好きな自分としても期待大です。
 今週のサンデーの表紙を飾った、本当ならボーイズミーツガール的に出会うであろうヒロインと思しき女の子がまだ全く出て来ていない辺りなんか、早くも大河ドラマの雰囲気を醸していますよね(褒めてます)。

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「それが声優!」も含めると三本連載体制なのが純粋に恐ろしい


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