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絶対可憐チルドレン連載再開記念・サンデー39号感想

絶対可憐チルドレン

 今回から高校生編が始まると聞いた上で本編を読み始め、「高校生のはずなのに、チルドレンが何か小学生っぽくね?」と思ってしまった人?(挨拶)

 そういうアレで、「絶対可憐チルドレン」の最終章と称されている高校生編がついに開始。高校生編の第一話となる今回は「かつて小学生だった時に薫のパンツを見て一目惚れしたに助けられた少年が高校生となり、薫に再び会うために六條学院に入学して来る」という、まるで学園ラブコメマンガのような導入であったと言えましょう。

 「破滅の未来の回避」というこれまでの重いテーマから解き放たれ、より日常的な物事にフォーカスできるようになった高校生編を象徴するような第一話であったと思います。

 あと、その少年が高校生になったら眼鏡キャラになってるのも、何かいいですよね。彼の眼鏡は、周囲を冷静に観察するクレバーな知性と、心のなかに何か秘密を隠している仮面を象徴しているように思えます。端的に言って、こういう子は大好きです。さすが椎名先生、本当に判っていらっしゃいます(エラそう)。

 それで高校生編はまだ始まったばかりなんですけど、個人的には高校生編では最終的に物語をどこに持っていくつもりなのか、より具体的に言えば最終章である本編では何を物語のゴールとするつもりなのか、という点が気になっています。
 中学生編は兵部とユーリを救済するための物語だったと言って良い内容だったと思いますが、高校生編は何のため・誰のための物語になるのか。その物語は、エスパーとノーマルの垣根を乗り越え、破滅ではなく希望をもたらすものになるのか。その辺が気になるところです。

 この作品世界における世界平和に対する最大の懸案事項はギリアムであることは間違いないところですが、皆本と薫の関係(もう高校生なので性的な意味を含む)も、同じくらいのレベルで重要な懸案事項っぽいような気がします。皆本は「薫を愛することはしない」と自らにセカンド童貞の誓いを立ててるところが極めてやっかいで、彼がその誓いを守っている限り、薫の皆本に対する想いは叶えられないことになります。
 未来は変わったとはいえ薫は将来「破壊の女王」となる器を持った人物であることに変わりはないので、皆本との関係が拗れると、最終的に彼女がどうなっちゃうのかは判りません。

 ギリアムについては、既に予告でザ・チルドレンに悠理(っぽい女性)が加入するようなカットが描かれているので、最終的には悠理とギリアムの兄妹対決の末に決着をつける形になるのかなーとは何となく予想できるのですが、皆本と薫については今後どうなるのか正直予想できません。二人は幸せなキスをして終了、的な判りやすいエンディングを迎えられるんでしょうか。

 とりあえず再開第一話の結論としては、紫穂がものすごい美人になっててビックリしました(そこか)。
 あと、葵の胸にも未来があるといいなと思いました。

BIRDMEN

 修学旅行で烏丸が色々と不憫なのがもの凄く面白い話でしたが、個人的には鷹山が少し目線を下に向けて「修学旅行も…行かなくていいかなと思ってた」とか「働く方が、人の役に立つ」とか話す、烏丸が言うところの「視点が何だか遠い」なカットが印象に残りました。
 鷹山の性格や物事の考え方が、彼の目の動きに象徴されていると思います。こういう表現できるの凄い。

競女!

 「金剛尻」に「尻殺しの軟尻体質」!

 尻一つにここまで様々な個性を持たせることができるってのも、ある意味凄いと思います。
 はい、勿論褒めてます。

ヘブンズランナーアキラ

 小笠原さんは、ヒロインというよりはむしろ天使に近い存在なのではないかと思いました。あるいは女神。
 なので、この作品のヒロインはやっぱり部長です。

 あと最後のページのアキラが、隣の「BE BLUES!」のネクタイを外して胸元が見えそうな藍子さんに対して興奮しているように見えてしまうので、こういうのよくないと思います!(眼鏡の委員長っぽく)

BE BLUES!

 龍とナベケンが空中で交錯して衝突するシーンがありましたが、この二人が空中でぶつかってもとても爽やかな雰囲気があっていいなと思いました。長い間お互いをライバルと目して競い合ってきた経験が生み出した、健全なスポーツマンシップに溢れた雰囲気とでも申しましょうか。
 つまり何が言いたいのかといえば、桜庭が龍にジャンピングヒップアタックを仕掛けて空中で交錯した時とはえらい違いだと言いたい訳ですよ。

 あとは、窪塚マネージャーがどんどん面白キャラになってて微笑ましいです。
 彼女、もう面白キャラとして戻れないところに来た感があります。

氷球姫

 「ときめくな俺の心 揺れるな俺の心 恋は覚悟を鈍らせる」と、かつて『覚悟のススメ』の葉隠覚悟は申しておりましたが、紅羽たんの常盤木に対する心境も何かそんな感じになっているのではないか、と匂わせるに十分な雰囲気の回でした。
 彼女にも、いつか冷酷な女王の仮面をかなぐり捨てて愛を叫ぶ時が来たりするんでしょうか。でも相手が常盤木だしなあ。

絶対可憐チルドレン(1) (少年サンデーコミックス)

「絶チル」が「GS美神」を超える長期連載になるって、連載始まった頃のいつ打ち切られるかハラハラしてた自分に教えてあげたい


サンデー38号の比較的ダメな感想

ヘブンズランナーアキラ

 部長がカラーページをほぼ独占してるのを見て、やっぱりこのマンガの正ヒロインは部長で間違いないと確信しました。
 アキラの家族から「アキラには友達なんていないです」と言われて怒っている部長もカワイイと思います(ダメな感想)。

競女!

 藤崎さんがのぞみの尻技で水着を破られつつイカされたシーンが最高でしたね(ダメな感想)。

BE BLUES!

 基本的には、パス供給能力に優れた龍をセンターバックで活用することが選抜チームのポゼッション戦術の肝であることが提示された回でしたが、しかしそれ以上にベンチで毒づく桜庭の存在感が輝いていた回だったと思います。さすが桜庭さんはモノが違う。

 龍のパスに桜庭のドリブルが組み合わされるのが選抜チームの完成形だと思われますので、いつミルコ爺さんがそれを発動させるのかが今後の焦点でしょうか。
 安易に龍と桜庭でコンビを組ませると、桜庭がゴールを決める前に龍にジャンピングヒップアタックを極めてしまってチームが崩壊する可能性があるので、桜庭を投入するタイミングは名将ミルコ爺と言えども難しそうです(ダメな予想)。

ムシブギョー

 長福丸こと家重殿がここ一番での名演説を行い、出生の秘密を知って揺らいでいた仁兵衛の心を元に戻すことに成功。
 家重の仁兵衛への愛が、ここ一番で炸裂したという感じでした。このマンガを読んでいて、初めて家重は仁兵衛と結婚するがいいと思いました(ダメな感想)。

だがしかし

 まさかのメンコ回。Eテレでメンコバトルアニメ「ギガントシューターつかさ」が放送されたり、ローソンのペットボトルにメンコのオマケが付くなど、何か微妙にメンコがキているように思えてならないのですが、これは日本で今メンコをリバイバルさせようと企んでいる秘密結社が暗躍しているとか、そういう理由なのでしょうか?(ダメな妄想)

 なお、マンガの中ではメンコが簡単にひっくり返ってましたが、今改めて自分でやってみると、そう簡単にメンコってひっくり返らないというか、今の感覚だとプレイアビリティが低いゲームなんだよなーと痛感すること請け合いでした。単に歳のせいで腕力が下がっているからかも知れないけど。

氷球姫

 マリアとイーラの関係って、イーラがヤンデレっぷりを発揮したら、何か行くところまで行ってしまいそうな危うさがあると思いました。
 もし「氷球姫」の掲載誌がサンデーではなくて百合姫Wildroseだったらヤバかったね!(ダメな妄想)

百合姫Wildrose Vol.8 (IDコミックス 百合姫コミックス)
アンソロジー
一迅社 (2014-07-31)

Wildrose、本当は毎号買いたい


絶チル中学生編読み直し企画:コミックス16巻

概要

 来週からいよいよ「絶チル」高校生編が始まりますが、それを踏まえて、中学生編を久しぶりに読み返して高校生編に備えてみようという気分になりました。
 せっかく読み直すということで、読んで感じたことを簡単に列挙していきたいと思います。

コミックス16巻
  • 2008年のサンデー33号~45号掲載分を収録。6年前
  • 反攻作戦第一号
  • 小学生から中学生へ。チルドレン達の体と心が変化していることを、最もピーキーな能力を持つ葵の超能力の変調によって表現。
  • この頃の葵はホントにかわいい。
  • スクール・デイズ
  • 薫が部活動に誘われることによって改めて意識されられる、高レベルエスパーであることによる代償。
  • 中学生編のキーパーソンとなる悠理が登場。
  • シャドウ・オブ・チルドレン
  • ティムとバレットが「影チル」として再登場。初々しい。
  • ファントムの暗躍が本格的に。この頃から、既にファントム・ミラージュ・そして悠理と、彼女の人格が分裂していることが判る。
  • このエピソードに出てくる皆本の「チルドレンと連携させることで、この子たち(ティムとバレット)にも新しい居場所と絆ができる。忌まわしい過去の記憶が戻った時、それはこの子たちの力になるかもしれない。そしてそれは、いつか『チルドレン』の未来も救うかもしれない」というモノローグは、後にユーリを救うことになった中学生編の最終局面に通じるものがある。
  • 中学生編のメインテーマは、既にこの時点で示されていたと思う。

 薫が陸上部に誘われる「スクール・デイズ」編は、物語の緊張度が低い序盤だからこそできる日常的な話だなと思いました。
 高校生編でも、序盤はこういう話が読んでみたいですね。



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