感想 一覧

お盆休み終了記念・サンデー36+37号感想

戦争劇場

 新連載。マンガにおけるコメディ的な表現でよくある「葛藤している時、頭の中で天使と悪魔がコミカルに殴りあう」アレを徹底的に誇大表現した、ある意味とてもマンガらしいマンガが始まったという印象です。
 天使と悪魔が血で血を洗う凄惨なバトルをする原因が「釣り銭が多かったので返すべきか悩む」とか「見知らぬ子どもが見ている前で信号を守って横断歩道を渡るべきか悩む」とか、徹底的に小さいネタであることもお約束。

 ただこのネタ、読み切りならともかく、連載となるとどこまで話が続くのか心配になるのが正直なところですが(エラそう)、キャラクターは(主人公の抹岡るりを除いて)天使も悪魔も皆美しくかつカッコ良いので、これから彼女たちの活躍を期待したいところです。
 「神のみぞ知るセカイ」が終わって以降、私の悪魔っ娘萌え属性を満たしてくれそうな数少ないマンガでもありますしね(本音)。

BE BLUES!

 「まだまだだな…田沢だっけか?
 「格が違う…!
 「うわ~矢沢が子供扱い!
 矢沢…(´・ω・`)

 結論としては、やっぱり矢沢は基本的にこういう扱いをされるキャラなので仕方ない、という話でした。
 できる優人にできない矢沢な展開は、まだまだ続きそうです。

ヘブンズランナーアキラ

 アキラが正式に短距離走の選手となり、藤乃とのライバル関係がより明確になった回でしたが、今回はやはり部長が浅岡さんに性的なネタでからかわれているところが最高でした。このマンガ、部長をあえてショタっぽい外見のキャラにしたのは、きっとこういうことがやりたかったからに違いありません。
 浅岡さんと部長のおねショタカップル、すごくいいと思います。

 また今回は藤乃の実家が駄菓子屋なのが判明しましたが、「だがしかし」といいこれといい、もしかして今世間的には駄菓子屋がかなりキてて、マジでいい感じだったりするんでしょうか。世間の話題に疎いのでよく判りません。

読み切り:洋菓子店ギャラクシー

 みんな大好き「神のみぞ知るセカイ」の若木先生が、早くも読み切りで返って来ました。
 テーマはけもショタ(断言)。

 基本的なストーリーは「空から人間じゃない男の子が降って来て、主人公の女子においしいケーキを作ってくれるだけというものなのですが、その男の子をあえてけもショタで生真面目で理知的な宇宙人にデザインしたところが、実に若木先生らしいなと思います。「神のみぞ知るセカイ」では、桂馬が女装したり性転換して女子になったり子供になったりと色々やってましたが、今回のけもショタ宇宙人のココアはその辺のノウハウを上手く活かしたキャラクターになってますね。いいと思います
 そういうアレで、このマンガにおけるヒロイン格(というか一番カワイイキャラ)はココアであることは間違いありません。少年マンガにおいて、男性キャラにそういう役割をごく自然に与えられるところも、若木先生のセンスの一つでしょう。

 なお、最初のうちはケーキのレシピを見ても全然理解できなかった主人公の女子が、宇宙人がプロセスに従ってケーキを焼くのを見るうちにレシピの意味を理解し、ケーキ屋を継ぐ決意を固める──という、主人公の成長要素がちゃんとマンガの中で描かれているところも良かったです。登場人物が問題を乗り越えて成長する要素がある読みきりマンガは、読んでいて楽しいです。
 結論としては、とても面白いマンガだと思いました。

読み切り:ケンガンアシュラ

 裏サンデーの人気作品「ケンガンアシュラ」が、「ULTRA STREET FIGHTER IV」をリリースしたばかりのカプコンとコラボしてお互いの主役キャラが殴りあうという趣向の、文字通りのお祭りマンガでしたね。
 後半では、スト4のリュウらしく昇龍セビキャン滅波動拳、いわゆるセビ滅を出してくれたらいいなと思います。ちなみに自分は出せません(聞いてない)。

 格闘ゲームとのコラボといえば、ちょうどサンデーの合併号が出た頃に、世間では「ハイスコアガール」がSNKプレイモアに著作権法違反で訴えられてスクエニが家宅捜索を受けたニュースがネットを飛び交ってました。今も昔もゲームのキャラが出てくるマンガは珍しくありませんが、そのためには出版社とゲーム会社の間でちゃんとビジネス的にネゴシエーションを取る必要があることを、改めて認識させられた次第です。
 キャラの著作権が割とうやむやだったっぽい、80年代以前のカオスなゲーム業界が今となっては懐かしいですね…

最終回:サイケまたしても

 第一シーズン最終回。サイケが自らこの世界に対して自発的に向き合い、自分の力で『ヒーロー』となって世界と戦う意志を持ったことで、全てが好転して蜜柑を死の運命から救い出すことに成功する──という終わり方は、最終的にこうなるだろうと思ってはいても、やはり実際にこういう結末を迎えると心底良かったなと感じます。
 と、そこで終わっていれば普通のマンガだったんですが、何か最期の方で明らかにこれまでとはノリの違う電柱担いだ男が出てきて、サイケに向かって「おめー”能力者”だろ」と言い出したところで雰囲気が一変。実はこの作品は能力者バトルマンガであり、第一シーズンはサイケが自らの能力に目覚めるきっかけを描いた話であったことが明かされました。そう来たか

 第二シーズンは今冬に再開されるとのことなのですが、何かこれまでとは全く違うマンガになりそうな予感がします。
 冬まで生き延びないといけない理由ができました。


ヘブンズランナー アキラ 1 (少年サンデーコミックス)

アキラ1巻がついに発売。この頃のアキラはよく死んでました


もうすぐお盆の合併号ですね記念・サンデー35号感想

BE BLUES!

 できる優人にできない矢沢という、前の紅白戦の序盤と同様の流れに。紅白戦ではドリブラーの桜庭さんの投入によって突破力のある矢沢が生き返る展開になりましたが、今回は果たしてどうなるんでしょうか。
 「ポゼッションサッカーで勝つには守備を崩せるドリブラーが不可欠」という前回の試合の結論からすると、矢沢にも守備を崩す桜庭さん並の突破力が求められると思うのですが、果たして彼が報われる展開になり得るのでしょうか。

 でも矢沢は「レノンのバックアップとしてなら」レベルの実力と窪塚監督(自称)に評された優人ですら突破できなかったところからすると、独力でレノンを突き崩すのはまだちょっと無理ですよね? 彼はこのマンガでは基本的にはそういう役回りですよね?(決めつけた)

マギ

 「マギ」とは直接関係ない話なんですけど、「仕事で家を留守にしがちな旦那を延々と待つ理解ある妻」を頑張って演じた挙句、その女性が最期には発狂してしまうという物語というと、個人的には昔読んだ新井素子先生のサイコホラー小説「おしまいの日」を思い出しました。頭がおかしくなった時の描写が心底怖いんですよ(本当に関係ない話で申し訳ない)。

2014/8/6追記:
36+37号の展開を読んでからサンデー35号を読み直してみたところ、35号の最後でおかしくなってるのは(ソロモンの妻のシバではなく)アルバの方でしたね。
勘違いしてました(´・ω・`)。

電波教師

 長かった「班戦争」が終了し、いよいよ鑑の触れられざる過去に踏み込んだ物語が始まる予感がする展開になって来ましたが、この回は話の中にさりげなく今流行の壁ドン的なシチュエーションを入れてくる東先生の時代感覚にグッと来ました(そこか)。

 東先生の描く性格悪い系女子は「超弩級少女4946」の玖海の時から一目置いているので、今回の那由他もそういう意味でとても楽しみです。ホントです。

氷球姫

 風花が咲夏に対して突っかかって行ったシーンは、どう見ても風花の常盤木に対するフラグが立ったとしか思えないので、何かニヤニヤしてしまいました。

 そして結果的には、常盤木の選手の才能を見つけて育てる特殊スキルを評価した咲夏が常盤木をストーキングするようになるという、明らかにおかしい(頭が)けどこのマンガらしい結末に落ち着きました。風花だけではなく咲夏にもフラグを立てた常盤木恐るべしです。多分。

ヘブンズランナーアキラ

 このマンガ、実はアキラが周囲の男たちを次々とナチュラルに「友達」という名目で籠絡していく様子を描くことが真の目的なのではないかと思うようになって来ました。というか、アキラから友達カードをもらう時に何故赤面するんですか大八木先輩。

 扉絵のアキラ探しクイズ、地味に難しいです(感想)。

湯神くんには友達がいない

 文化祭の出し物がおもいっきり滑るとか、聞いてる方も何か滑ってる雰囲気を察していたたまれなくなって来るとか、何かこう高校の文化祭にありがちな雰囲気が再現されており、読んでて何か辛くなってきました。


電波教師(11) (少年サンデーコミックス)

ドラマCD付きの12巻もまもなく発売。個人的にはまだ12巻なのかという感覚。すごい長期連載作品のように思えるので


飛べないことを自覚してから本当のおっさん化が始まると思うサンデー34号感想

BIRDMEN

 毎回大変に面白い「BIRDMEN」ですが、サンデー34号における面白さは何か神がかり的なものがありました。

 ストーリー面では、これまで時折その姿を垣間見せては何か謎めいたことを呟いていた謎の白衣の科学者達が所在すると思われる研究都市「EDEN」の存在が明らかになったという点が重要ですが、何よりも冒頭から21ページ目に至るまでほぼ全てのページに笑いどころが仕掛けられているのが、何より凄いと思います。
 その中でも一番弾けていたのは龍目のおっさん。烏丸が書いた経過ノートにわざわざ「創作ノート」と中二病に羅患した者の心を打ち砕くタイトルを付けるし、自分も「鳥男」になりたいとか突然爽やかかつ狂気じみた笑顔で言い出すし、その上変身できないと判ったら勝手にそんな世界に挫折するし、かつての弟子だった鞠林『モンロー』虎次郎相手に漫才するしと、色々な意味で大活躍してました。

 田辺イエロウ先生のマンガでここまではっちゃけてるのは珍しいと思われますが、逆に言えば田辺先生をここまではっちゃけさせる龍目というキャラがそれだけ素晴らしいと言えるのかも知れません。何にしろ、おっさんを描かせたらサンデー随一の実力を誇る田辺先生のお力をまた拝見出来たのが嬉しかったです。
 「EDEN」にも龍目に匹敵する白衣のおっさんがきっとワンサカ所属していることでしょうし、「BIRDMEN」はおっさんわんさかコメディーとしても期待できるのではないのでしょうか。何かそんな気がしてきました。

マギ

 神話的なスケールに足を踏み込んでいたこのマンガですが、ついに新しい神と新しい世界の始まりまで描いてしまいました。本当におつかれさまでした
 アリババがモルジアナ相手にモジモジしていたり周囲から童貞ネタでからかわれていたのが、もうはるか遠い昔のようです。いつかそっちに戻ってこれるんでしょうか。

 アルバが「神」を観た時に「お会いしとうございました!」と練玉艶みたいな口調で言ってたのが気になります。この辺繋がってるんですかねやっぱり。

だがしかし

 駄菓子をネタに微エロを表現するという方向性を見出しつつある本作品ですが、今回はみんな大好きブタメンを美少女が汗だくで食べることで仄かなエロスを醸し出すことに成功していたと思います。
 でも、暑い中でわざわざ熱いものを食べる必要性はないと思うのですがどうか(だいなし)。

銀白のパラディン

 「銀白のパラディン」は、現在サンデーに掲載されている作品の中でも極めて正統派なスポーツマンガという認識なんですけど、今回は何か半裸の少年同士が氷を肌に押し付けあって悲鳴を上げるお話になっていて、このマンガこういうこともできるんだなと感心しました。半裸の少年同士が氷を肌に押し付けあって悲鳴を!(連呼)

 まあそれでもちゃんとフェンシングの訓練として理に適っているように見えるので、良しとして行きたい所存です。

氷球姫

 「てめぇみたいなスカシ野郎より、常盤木の方がよっぽど良い監督だって、証明したるわー!
 ついに風花が常盤木への愛に目覚めた!(曲解)

 結果は及ばなかったものの、風花もあおいも常盤木監督への信頼に応えようと頑張っていたところが良かったですね。
 あと泣いてる風花は「勝ち気な女の子は泣くと可愛い」の法則の偉大さを改めて感じさせるものがあって良いと思います。


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自分の幼少期にはブタメンが無かったので、ベビースターラーメンにお湯かけて食べたりしてました(オッサンの思い出)


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