アニメ終了感想日記
今更ですが、アニメ版「絶対可憐チルドレン」の放映が終了しました。
この作品に関わった全ての皆さま、おつかれさまでした。そして、ありがとうございました。
このサイトではほとんどアニメの感想書いてませんでしたけど、一応全話ちゃんと観てましたよ!(←手遅れ気味のアピール)
最終話の前半は原作週刊連載版の第一話をベースにしたエピソードでしたが、第一話のテーマである皆本の台詞「何にでもなれるし、何処へでも行ける
」がそのまま最終話のテーマとしても通用するのが凄いというか、作品の主題そのものにブレがない証拠なのかな、とか思いました。
さすがは「背骨の通った美少女SFコメディー」を標榜して連載を開始しただけのことはあります。「ソリッドな秋葉系でない
」の部分はスルーの方向で。
そして後半は、流石にハヤテのように「第二期決定!」とは行きませんでしたが、チルドレンの新コスチューム、悠理の登場、ティムバレコンビの復帰、パティの掛け算趣味などの『今後』を意識させる要素を垣間見せてくれたのが嬉しかったです。これは「続きはマンガで読んでね!
」というアニメスタッフからのアピールであると解釈しました(妄想)。
今出てるコミックス16巻が、ちょうどアニメが終わった直後からのエピソードになっているというアニメファンに優しい仕様であることを、もっと小学館はアピールした方がいいと思います。コミックスの売れ行きの好調さの理由を担当編集者の交代に求めている場合じゃないと思います(サンデーGX編集者日記 3/25参照)。
とにかくこのアニメを観ていて思っていたことは、これを作ってる方々は「絶対可憐チルドレン」という作品、そしてこの作品を生み出す母体となったSFというジャンルそのものが、本当に好きなんだろうなということでした。
椎名先生は「こういうのが大好きな自分を偽れない!」と悟りを開いてこの作品を作ったことは既に皆さまご存じだと思いますけど、こういうのが大好きなのはアニメ作った方々も一緒だったんだろうな、と想像してます。
この時代に「絶チル」のようなプリミティブな超能力SFアニメを作れることの、作り手側の喜び? みたいなものを感じていました。勝手に。
「全ての人間、全ての子供の未来は輝いている」
このメッセージが、あなたの心に届きますように。そしていつか、どこかで、それを必要としている子供の心を救いますように。
そして個人的に「絶チル」が改めてすごいなと思っているところは、「未来」に対して極めてポジティブなメッセージを発している点です。このご時世で。
私は「絶チル」の中ではキャリー編が特に好きなんですけど、どこが好きかって言われたら、「未来の日本が人工衛星の打ち上げ当番国を勤められる程、航空宇宙技術が発達している」ところをあえて挙げたいです。現在の日本における宇宙開発の現状はともかく、このマンガの世界ではちゃんとこういう形で「明るい未来」が出現することを肯定して表現しているのがこのマンガの素晴らしいところだと、かねがね思ってます。
例え絶望的な未来が予知されていようとも、それを乗り越えるだけの希望を読者に与えることを、本気で目指している作品。大げさに言えば「絶対可憐チルドレン」の魅力はそういうところにあるのかも知れません。
何はともあれ、アニメ関係者のみなさん、改めておつかれさまでした。
椎名先生はアニメが終わっても気力を失って倒れないよう頑張って下さい(ひどい)。