感想 一覧

良いお年を!(←年の瀬に間に合いませんでした)サンデー4+5号感想

ARAGO

 新連載。「ダレン・シャン」で魅力的なおっさんキャラを多数描いたことで名高い(自分の中で)新井隆広先生が、オリジナル作品を引っさげてサンデーに帰ってきました。
 今度の舞台はロンドン市警ということなので、今度はナイスかつダンディな英国紳士がわんさか登場することを期待していきたいです。現代日本では英国紳士というと勿論みんな大好きレイトン教授なのですが、個人的にはむしろ「ストリートファイターIII」に出てくるダッドリーみたいなタイプの紳士が好きです(どうでもいいです)。

 そして今回は、第一話というよりは「アラゴ爆誕編」と表現した方が相応しい、この物語の主人公のアラゴが如何なる人物であるのかを描いた話である──という印象を受けました。要するに、アラゴは「パッチマン」と呼ばれる怪人から魂の『寄り代』として狙われるだけの強靭かつ特殊な肉体を持っており、かつそのパッチマンによって兄ユアンの右腕を移植された結果、手から炎を出したりするパワーを持った超人となるに至った──という解釈で良いのでしょうか。
 あと最後のシーンでは右手に持った薔薇から精気を吸い取って枯れさせる描写があったので、おそらくアラゴはいわゆる吸血鬼となったのかも知れません。薔薇の精気を吸い取る行為と来ると、このサイト的には「GS美神極楽大作戦!!」のピートを連想してしまいますが、アラゴはピートとは違って「美しい花の生命を吸い取るなんて、僕は罪深い生き物です…」と自己憐憫に浸るタイプではないので、とりあえず横島に殴られることはなさそうですね(何)。

マギ

 期待通りのモルジアナ残酷ショーが開催されたものの、もっと残酷な女・奴隷商人ファティマーが現れてたいそう残酷なことをモルジアナにしたのでモルジアナが大ピンチ! という展開。
 序盤はモルジアナが期待通りの大暴れを見せ、ファティマーが登場してからは一転してピンチに陥り、そして捕まって牢屋に放り込まれたらそこにはモルジアナを介抱する謎の美少女が現れた! という最初から最後まで気が抜けない展開で、今回も面白かったです。コミックスが2巻同時に発売されるなど営業的にプッシュされていますし、この調子なら2010年のサンデーの表の顔の座は「マギ」が射止めるかも知れませんね(裏の顔というかオタク向け作品の座は「はじめてのあく」が射止めると予想)。

 そして奴隷商人のお姉さまの名前は「ファティマー」というそうですが、これは(ファイブスター物語のアレはともかくとして)イスラム圏では『ファティマ』は女性の名前として比較的よくある名前だそうなので、日本名で表現すると花子さんみたいな感じなのかも知れません。奴隷商人花子。台無しですね(ひどい)。

結界師

 良守がフスマを開けたらそこに何故か女湯が! というコマに感激。滅多に拝めない田辺イエロウ先生のサービスシーンですよ皆さん! 今のうちにじっくり観ておいた方がいいですよ皆さん! 田辺先生の描く女性の裸はホントにイイですよ! 腰回りのラインとか、ンもうちょう最高ッスよ!(興奮)

 ストーリーの方は、良守が「烏森城の主が子供であることに気付き、彼と遊ぼうとする」という少年マンガ的な意味における正攻法で城の主とコンタクトを取ろうとしている一方で、時音は巨大ゴキブリに化けた式神に行く手を塞がれて錯乱しているという、二人の対比っぷりが面白かったです。
 というか、ゴキブリに怯える時音さんは相変わらずカワイイです(ダメ感想)。

神のみぞ知るセカイ

 「今まで攻略した女の子たちに女神がいるかも知れないので、女神がいる娘を探し出してくれ」という新たなクエストが発生。プレイヤーである桂馬には、このクエストは拒否できないみたいです。
 「女神がいる娘は『攻略』されても記憶が残っている」というのは即ちその娘は桂馬に惚れている事を意味しますが、仮に以前攻略され、今も桂馬に惚れている娘がいたとしても、彼女が桂馬に惚れているのは「女神」がいるためなのか、それとも記憶がなくなった後に再び桂馬に惚れ直してしまったからなのか、の区別をつけることは(少なくとも神ならぬ人間である桂馬には)不可能であるため、この女神探しクエストは非常に難航することが予想されます。

 ただ、だからこそ「一度攻略した女子を再び桂馬と絡ませる」ためのギミックとしてはこの設定は非常に魅力的であり、彼女たちが桂馬と再び関わることによって、専門用語で言うところの「焼けぼっくいに火」な状況が多発することが予想されます。2010年の桂馬は、これまた専門用語で言うところの「爆弾処理」に追われることになるのかも知れません。

ハヤテのごとく!

 ナギがハヤテに「ここから先の未来は、お前が私を守ってくれ」とプロポーズし、ハヤテはナギに「僕は必ずお嬢さまの元に帰ってきます」と応える。相思相愛ですね。オレ、この戦いが終わったら、日本に帰ってお嬢さまの執事に戻るんだ…(死亡フラグ的表現)。
 何はともあれ、ハヤテはナギの協力を得て、「ナギお嬢さまの執事」としてアテネを助けることを決意するに至るという、少年マンガ的に最も正しいところに落ち着きました。今後はハヤテがアテネと如何に決着を付けるかが焦点になりそうですが、何かもう現在の覚悟を完了したハヤテは向かうところ敵無しな雰囲気がマンマンなので、まあ死亡フラグ的なアレは大丈夫でしょう。多分。

ツール!

 一話全てを使って父親の葬儀を描写し、ヒイロの無念と「ロードレースの世界で世界一になり、父の挑戦が無謀ではなかったことを証明する」決意を描写。このマンガの「ヒイロの人生を描く大河ドラマを作ってやる!」という本気っぷりを、改めて感じた次第です。

月光条例

 「あたし、むやみに羽ばたく鳥を狩りたいな
 「私は『サル回し』を一度してみたかったの

 とりあえず、藤田和日郎先生の女性キャラを敵に回してはいけないということはよく判りました。
 ちょうこわい。


次号は来週22日に発売ですよねサンデー2+3号感想

マギ

 肉弾戦ならおそらく現在サンデーで連載されているマンガの中でも最強の一角を占めること間違いなしな、地上最強の嫁ことモルジアナ復帰の巻。誰の嫁かは秘密。
 前のエピソードでは最後の方でアリババに対するフラグ(立つと惚れる方)が発生したのかと思っていたんですけど、彼女が一人で物思いに耽っていたシーンでの「あの子、どこかで元気にしているかしら? 私を解放してくれたあの男の子も」というモノローグからすると、アリババに対する感謝の念はあってもあくまでアラジンとワンセットの存在というか、まだそういう感情が発生するまでには至っていないようです。その辺に変化が訪れるとしたら、バルバッドへ行ってアリババと再開してからになるんでしょう。多分。

 次回は、久しぶりにモルジアナのグラップラーっぷりが堪能できそうな予感。モルジアナ残酷ショーの幕開けとなるのか否か。

ツール!

 『あまりに…突然の悲劇──

 今回は冒頭の「勝のフランストップチームへのスカウト」からフラグ(立つと死ぬ方)が立ち始め、雪が降り始めたり、路面が凍結したり、そんな環境下で勝が過剰に練習したり、息子のヒイロが来年の渡欧に向けてフランス語の勉強をし始めたりとページを追う毎にフラグが濃厚になって行き、そして後はクライマックスの転倒→丁度いいタイミングで大量の木材を積んだトラックが→あぶない!→パートナーの優を庇って勝が木材の下敷きに→フラグ成立、という流れるような展開に。
 今回は一話を通じて読者に「嫌な予感」を伝え、最後にそれを現実のものとする表現が冴えていたと思いました。前回のゼウスがスパートして勝を追い抜く描写も迫力があって凄かったですが、今回の描写も負けず劣らず凄かったです。素直に感心しました。

 しかしここで勝が本当に死んでしまうと、ヒイロが父の無念を晴らすためにゼウスに挑むことを決意するという、「MAJOR」の序盤を彷彿とさせる展開が予想されます。このマンガもいずれは70巻を超える大河ドラマに…(ゴゴゴ)

ハヤテのごとく!

 ハヤテが「アテネを救うかナギを救うか」でさんざん悩んでいたところ、当事者のナギが満を持してハヤテの前に登場、そして今回の騒動の全ての元凶である王玉をクルミ割り機であっけなく破壊。その上で「ここから先の未来は、お前が私を守ってくれ」と、これ以上ないくらい判りやすい言葉でハヤテに対してプロポーズを決めたという、ナギの漢らしさが際立った話でした。
 ここしばらくは登場機会に恵まれなかった彼女ですが、さすが主役は決めるところでは決めますね。惚れ直しました。ナギのお嫁さんになりたいです。

 ハヤテは、かつてアテネに対して「自分がアテネを守る」と宣言したけど結局力がなくて果たせなかったことがトラウマとなって今も彼の精神を支配しているのですが、今回のナギの言葉は彼を過去のトラウマと再度対峙し、アテネを救ってナギを守ることで過去を克服するチャンスを与えたことを意味します。ハヤテは過去を乗り越えなければ先に進むことができない以上、結果としてナギはハヤテにとってもっとも必要だった行動を自ら行ったことになります。
 そういった意味で、今回は大きなターニングポイントとなりえるエピソードだったと思います。ナギとハヤテの本当の物語は、実はここから始まるのかも知れません。

神のみぞ知るセカイ

 何気に七香はスクールタイツキャラなんですよね(フェチ挨拶)。

 七香編終了。今回は七香が勝負の後で言った「勝つに決まってるやん、うちは鮎川より持ち駒多かったんやもん。うちにはもう一つ…桂馬がおったからね!」という台詞が非常に上手いなと思いました。マンガの中の勝負でもディアナが七香の持ち駒を1つ読み間違えていたことが決め手になりましたし、「桂馬」が七香の側にいてイチャイチャしていたことでディアナの動揺を誘ったのも勝因の一つであったことは間違いありません。

 今回、桂馬は「勝ち負けを超えた何かを掴む」ことを目指していたはずなのですが、それが途中で「勝たなきゃ…ダメだぞ」に変わったというのは、まだ彼が神ならぬ人であることの証なのかも知れません。
 にしても、「ダメだぞ」って言ってる桂馬はカワイイっスよね。桂馬を嫁にしたいです。

はじめてのあく

 キョーコもジローのおもちゃにされることに随分慣れて来てますよね(語弊を伴った感想)。

 後半のジローとキョーコのイチャイチャバカップルっぷりも楽しかったですが、前半の「仲間で楽しくドタバタとクリスマスを過ごす」雰囲気もなかなか良かったです。マンガみたいな連中とマンガみたいな騒ぎをしながら楽しく過ごす。こういうのには純粋に憧れちゃいますよ。私もティーンエイジャーだった頃は、こういうドタバタ騒ぎに憧れてたように思えます。一人寂しく
 こういう(少年マンガ的に)清く正しい騒ぎを演出できるマンガは、多分サンデーだと「はじめてのあく」だけです。昔の自分みたいな今を生きる少年達のためにも、「はじめてのあく」には頑張って頂きたいです。藤木先生は、非モテなサンデー男子みんなの希望の星です。と決めつけておわり。


あけましておめでとうございます(論理上は新年号なので)サンデー2010年1号感想

マギ

 先週の話になりますが、白瑛のジンであるパイモンは、乳首に穴を開けて鎖をぶら下げているパンクなファッションがたいそうイカしてるなあと思いました(頭悪い感想)。
 このパイモンというキャラは、元々は「ソロモンの指輪」などに出てくる悪魔がそのモチーフであると考えられ、その容姿については一般的に「女性の顔をした男性の姿をしている」という表現がされている様なのですが、それからインスパイアを受けた結果こんなヤバイ格好したお姉さんをデザインしてしまうってのは、純粋に素晴らしいと思います。感動しました。乳首ピアスで感動。

 そして今週は、あのゴルタスが黄牙の一族の出身だったというのが明らかになりました。「黄牙一族は奴隷狩りの被害に遭っている」という話が遙かアラビアで出会ったゴルタスに繋がるという妙に壮大なスケール感が、「ルフの大いなる流れに導かれたアラジンの冒険」であるこの物語の壮大っぷりを表現していると思います。
 要するに「マギ」はおもしろいです。

ハヤテのごとく!

 ハヤテはアテネかナギかの選択の狭間で悩んでいる最中ですが、ヒナギクは現在その彼の選択の余地に入ることすらできなかったことで落ち込んでいます。でも、自分の側にはそんな自分を気遣って自然にそっと支えてくれる西沢さんがいることに改めて気付き、自分にとって彼女はかけがえのない存在であることに目覚めたのでした、という話でした。あそこで美希が邪魔してなかったら、間違いなくヒナギクは西沢さんに告白してますよね。
 ああ、だから美希はあそこで邪魔に入ったのか。なるほど。

MAJOR

 あの吾郎ちゃんが頭に打撃を受けたくらいでは死なないことは判っていましたが、流石に最終戦には選手として出場できない模様。
 しかしベンチスタートということは選手登録はされていることを意味するので、ゆめゆめ油断できません。

 次号の「重大発表」とは、吾郎ちゃんがパパになることではなく、アニメ六期の放送決定ということでいいのでしょうか。いつか、あの「くっ目にゴミが→ゴシュ」がアニメで放送される時が来たりするのでしょうか。

神のみぞ知るセカイ

 突然出て来た車田正美マンガ的な演出に、電車の中で大笑いしそうになったことは秘密です(←公言した)。桂木桂馬! 神に最も近い男!

 話の方は、桂馬と七香が根詰めて将棋に没頭しているうちに何か普通にフラグ立ってる感があって攻略自体はスムーズに進んでいるように見えますが、今回の主題はそれよりもむしろ最後の桂馬と天理の会話に象徴される様な「何故人は今の自分で満足できないのか」という哲学の追求にある様に思えます。
 桂馬も「神に最も近い男」とはいえまだ人の身なので、今回のエピソードが無事終了した際には何か彼にとっても得るモノがあるのかも知れません。

DEFENSE DEVIL

 クカバラとイダマリアにテニスをさせてシンクロ率を高めようという神父さんの熱血っぷりが面白かったです。
 あと、今回の表紙に書かれた「聖女でも悪女でもない裸の私と向き合って!」ってコピーですが、これってノリがエロマンガのアオリ文句みたいだなと思いました。純愛系の作品の比重が高い成人コミック雑誌掲載マンガのアオリとしてそのまま使えそうな感じ。勿論これは褒め言葉です。

はじめてのあく

 「悪い人ではないけどただひたすら迷惑」という特性を持つ正義の味方見習いの草壁ファミリーですが、その中でも一番やっかいだったのは兄ではなく妹のシズカの方だったという展開に。
 前回のエピソードでジローに対するフラグが立ったら即アプローチを開始する行動力、あらゆることを乙女チックな妄想に変えてしまう煩悩力は侮りがたいものがあるのですが、何より学校の制服のスカートの下にジャージを履くという、中学生女子らしいダサさっぷりがそのままチャームポイントになっているところが怖ろしいです(怖ろしいのか)。あと、個人的には乙型のミサイルを手刀一発で真っ二つにする戦闘力も萌えポイント。
 物語的にも、乙型とライバル関係を構築したということは、今後乙型と共にコメディ要員として出番が増えることが期待されます。このマンガは本当に惜しげもなく良質なキャラを次々と投入しており、先行きが楽しみです。2010年のサンデーを牽引するのは「はじめてのあく」だ! みたいな気概で頑張って欲しいですね。いやマジで。

オニデレ

 周辺キャラの掘り下げを狙った(多分)夏休み合宿編も終わり、物語は久しぶりにサヤのオニデレっぷりを描写するという本来の主題に戻って来た感があります。
 しかし何か「アンジー」に変装したサヤの人格の変わりっぷり、および主人格との分裂っぷりは、もはや「コスプレすると今までとは違う大胆な自分になれるの☆」みたいなメルヘンチックな領域を超えた、ある種の狂気とも言っていいレベルに近付きつつあるのではないかと、マンガの事ながらちょっと心配です。
 でもまあ、サヤの正に対する惚れっぷりはキスされただけで心肺が停止してしまうレベルなので、それはそれで既に狂気の沙汰であると言えなくもありませんが(ひどい)。


スポンサーリンク
1 60 61 62 63 64 65 66 85