金に執着する汚い大人登場記念 サンデー9号「トキワ来たれり」感想

トキワ来たれり!!

 今回の敵である源術師のおっさんですが、現金を媒体にソーサリーを使う能力は「金の額の多さがそのまま術の強さになる」という意味で視覚的に判りやすいですし、また能力を使う度に現金を消費するもったいなさは我々一般人にも心理的に同調できることもあり、マンガに出てくる能力としてはとても面白いんじゃないかと思いました。
 それに現金を能力にすることで、「金に執着する汚い大人」ってキャラ付けも自然にできますしね。私も汚い大人なので、たかが子供相手に万札を消費する勿体なさには凄く共感できます。

 あと、1万円札の持ち方がちょっと「GS美神」の破魔札っぽいところもグッと来ました(ファンサイト要素)。破魔札も値段が高いほど威力が高くなるという点においておっさんの能力と似ているとも言えますし、何より金の力を能力の根源にすることによる「金に執着する汚い大人」という性格付けは美神令子と方向性が一致しているとも言えます。多分。

 何にしろこのおっさんはここで死ぬのは勿体無いくらい面白いというか、この能力だけで別のマンガを一本作れるくらいだと思いますので、もうちょっと頑張って欲しいなと思いました。最期で真っ二つにされてるけど。

 トキワがようやく主人公らしくなって来て、ちょっと頼もしく思えました(本来の感想)。

史上最強の弟子 ケンイチ(60) (少年サンデーコミックス)

ケンイチ最終巻となる61巻とトキワ1巻は2月に同時発売。狙ってますねえ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

THE UNLIMITED -三宮紫穂-(←強そう) サンデー8号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 薫は小学生の頃から「超能力が暴走して手が付けられなくなる状態」の危機を内包していたキャラではあるのですが、彼女同様に葵や紫穂も能力が強すぎてついに自らをも滅ぼしてしまうレベルにまで到達してしまったことが明らかになったエピソード。

 自らの能力を自らの意志で制御できずに暴走させてしまい、結果自分もろとも果ててしまう可能性を抱えて戦うというのは所謂能力バトルものの定番パターンですが、「絶対可憐チルドレン」もいよいよその領域へ本格的に足を踏み込んで来たという印象です。
 葵や紫穂の能力は行き着く先が「自己破壊」なのですけど、薫の場合は能力が能力なだけに下手すると周囲の重力を極限まで歪めた結果、重力の特異点が発生してブラックホール化してしまうんじゃないんだろうか? と心配になって来る程です。もし地上でブラックホールが発生したら勿論地球はおしまいであり、文字通りの「破壊の女王」になってしまうことは必至の有様。

 つまりチルドレン達は自らの能力を制御できなくなって周囲を巻き込み崩壊してしまう、所謂「邪気眼」をリアルで装備したのと同じ状態であると言えます。中二病患者の誰もが夢見る、「死にたくなかったら早く俺から離れろ!!」っていうアレですよアレ。チルドレン達は、あのセリフを本当に口にする真っ当な資格を得たんですよ。ステキ!(ダメ)

 また、既に彼女たちの能力に対してリミッターが効かなくなって来ているということを皆本が言ってましたが、これはもし彼女たちの能力を解禁したら、文字通り誰にも彼女たちを止める者はいなくなることも意味しています。彼女たちが何らかの意志を持って本気で行動を起こしたら、皆本を含めて誰にもチルドレン達を止められる者はいません
 果たして彼女たちは、自分を破壊する程に強くなってしまった、誰にも止めることができない力で、何をするつもりなのか。あるいは何をするべきなのか。そしてそれを知った松風君はこれからどうするのか。その辺りが高校生編のチルドレン達のテーマになり得るのではないか、という気がします。

 高校生編はこれまで松風君をメインに「チルドレンとどう関わっていくのか」を描く構成の話が多かった感じがしますが、ようやくチルドレンがメインのエピソードがやって来てくれた! という感じがします。彼女たちがメインの話を読めるのは、個人的に嬉しいですね。内容はかなり深刻なんだけど。

絶対可憐チルドレン 40 (少年サンデーコミックス)

39巻までと40巻とでは、絶チルのロゴのフォントが変わっていることに気付いた(おそい)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

がっかりフラレナオン祭りの予感しかしないサンデー8号「BE BLUES!」感想

BE BLUES!

 AチームとBCD混成チームとの練習試合は、龍には1対1の場面でのチャレンジ精神の欠如、桜庭にはチームの得点を素直に喜べるメンタリティの欠如、という課題がミルコから課せられる結果となりました。

 龍と桜庭のどちらもメンタルな部分に関わる問題と言えますが、龍の方は性格が前向きなのでまあいずれ克服できるのではないか(というか、今回の海水浴編で克服のキッカケを掴むんじゃないのか)と思える反面、桜庭の方は彼の性格を考えるとそれ克服するの絶対に無理なんじゃね? と突っ込まざるを得ない感じがするのがアレです。

 今の桜庭のプレイ面での快調っぷりは、元々の高慢な性格を隠すことをやめて「俺様を尊敬しろ!」と高々と言い放つカスっぷりを復活させたからこそだと思われるので、それと「チームのメンバーに対するリスペクト」を両立させるのはかなり至難なのではと予想されます。チームメイトの得点を喜べるメンタリティを獲得した桜庭なんて桜庭じゃないと言いたい(誰に?)。
 何にしろ、ミルコに課せられた彼の宿題の重さが伺えます。桜庭の試練はまだまだ続きそう。

 そして本編のアンナのがっかりフラレナオン祭りですが(決めつけ)、アンナが「曲がりなりにもアスリートなのに実は泳げない」という意外なドジっ子属性を持ち出してきたおかげで、単にアンナが(サッカー以外のことは多分何も考えていない)龍に相手にされずにガッカリして終わりではなく、如何にもラブコメマンガ的なドタバタコメディな展開を予想させる形になってきました。伊達にサンデー8号では「ハヤテのごとく!」の次に掲載された訳ではなさそうです(関係ない)。
 あと、龍に対して好意を丸出しにするアンナに対抗して優希が「龍の裸を見たことがある」と、こっちもラブコメマンガ的な形で本妻アピールをしているところも面白かったです。年下のアンナと同レベルで張り合ってる姿はカワイイですね(一応褒め言葉)。

 しかし、今回の海水浴編で最も龍のことを考えていたのは、龍が悩んでいることを察してわざわざ息抜きの場であるビーチサッカーをセッティングした宮崎であることは間違いありません。ホント宮崎は龍のことが大好きなんだよなと改めて思った次第です。

BE BLUES!~青になれ~ 17 (少年サンデーコミックス)
田中 モトユキ
小学館 (2014-12-18)

17巻のレビューを読むと、優人の活躍を褒めてる方が多い印象。あの試合で一番株を上げたのは間違いなく優人

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

スポンサーリンク
1 60 61 62 63 64 65 66 271