畑先生がマンガの鬼と化す記念・サンデー32号感想

ハヤテのごとく!

 連載500回達成おめでとうございます(礼儀)。

 第一話をリアルタイムで読んだ時は「このマンガ、どこまで連載が続くんだろうか」と不安に思ったものでしたが、今では逆に連載されていないことが考えられないような作品になったと思ってます。今や「ハヤテ」というマンガは、ジャンプにおける「こちら葛飾区亀有公園前派出所」のように、サンデーが続く限り永遠に掲載される存在なったんじゃないんでしょうか。割と本気でそう思ってます。

 「どうでもいい話の間でストーリーをやる」というのが構造的欠陥として話の中で自虐的に語られていますけど、このマンガがここまで続けてこられたのは、逆にこの構造が連載作品として正しかったことを示しています。
 バトルモノや恋愛モノのマンガやアニメで一番評判が良いのが、実は日常回とか温泉回とかストーリーのウェイト的には比較的軽めの話だったりすることが多いのが世の常ですが、「ハヤテ」の場合はストーリーを締めるところをちゃんと締める話を年に一度くらい出して、基本的には「どうでもいい」話を続けることが許される構造を作れたことが大事なのではないのでしょうか(褒めてます)。

 その一方で、今号のサンデーには「畑健二郎による完全新作の月イチ新連載開始! 『ハヤテのごとく!』の連載は通常通り継続!」とかいう恐ろしい予告が掲載されていました。
 週刊連載と月刊連載をかけもつというと、自分の世代だとやはり「うる星やつら」と「めぞん一刻」を同時に連載していた往年の高橋留美子先生が思い出されるんですけど、畑先生はついに高橋先生と同じレベルに立つ覚悟を完了させたということなんでしょうか。更に畑先生には今が旬な作品である「それが声優!」もありますし、作業量的には高橋先生をも超えてしまうのかも知れません。
 畑先生がついに高橋先生と同レベルのマンガの鬼と化す姿を、我々はリアルタイムで見ることになるのでしょうか。

 これからの畑先生の鬼への変貌っぷりが楽しみです!(注意:心から応援してます)

アラタカンガタリ

 久しぶりに連載再開。「アラタカンガタリ」については以前から色々と辛そうな話が流れていただけに、もう二度とサンデーでは続きを読めないのでは? と覚悟していた時もあったので、再び読めるのは素直に嬉しいです。
 あと連載再開となると、既存のコミックス版とリマスター版の関係はどうなるんだろうかとも思ったのですが、9/18にコミックス24巻とリマスター6巻が同時に発売されるということは、どちらも継続して発刊していくという形になるみたいですね。「加筆修正」という言葉ではくくれないくらいの大改訂を行っているリマスター版を作る手間は膨大なものになっていると思われますが、それを継続していく作者の心意気には感謝したいです。

 そして本編の方ですが、本当に「前回の続き」になっててビックリしました。連載作品なので前回からの続きなのは当たり前なんですが、前との間隔が間隔だから総集編的なものを挟むのかなーと何となく思っていたので、純粋な「前回の続き」が載っていて驚いた次第です。
 そういやハルナワって、とにかく人殺す奴だったよなー(そこからか)

なのは洋菓子店のいい仕事

 言葉さん、明らかにおかしい(頭が)人なのに、本当に住み込みの従業員として居着くことに成功してしまうとは。
 最初登場した時は、ラブコメ要員っぽい設定ではあるけど色々とズレてる残念の塊みたいなキャラだったのに、タイムやセージの仕掛けた試練を乗り越えて最終的には何かちょっと可愛げが出てきてますし、これはもしかしたら本当にセージに対するラブコメ要員として役に立つかもしれないのでは? と思うようになってきました。
 もう一人のラブコメ要員であるかの香が「セージの幼なじみでライバル店の娘で性格はツンデレ」という非常に判りやすいキャラであるのとは対象的なキャラになってると思います。

 このマンガは基本的に「洋菓子店を舞台にしたハートウォーミングなストーリー」というイメージを逆手に取った、お菓子で人々を救わず全くハートウォームもしない、読者の期待の斜め上を行くひねくれた構造のマンガである、という認識は変わりませんが、ラブコメ要素については判りやすい展開を期待しても良いのかも知れません。
 でも多分、そっちもかなりひねくれた話を持ってくるのではないかと思いますが。期待してます。

BE BLUES!

 ゴールを決めた後、ノアの熱い抱擁から逃げようとする曽我さんが面白かったです。みんなしてキャッキャウフフしてるようにしか見えないのが微笑ましい。

 というかこの人達、ゴール決める度にこんなキャッキャウフフをしてるような気がします。ノアが曽我にあえてラストパスを出したのも、曽我さんがゴール決めた後にキャッキャウフフしたかったからなのかも知れないと思うようになりました。こいつら仲いいなあ(感想)。

tutti!

 頼城君が桜井さんを「隣の家の犬よりも何も考えていない奴」と評してたのが、ちょっとショックでした。
 自分の脳内では、桜井さんは一見すると常にニコニコしている明るい女の子なんだけど、その実態は貴重な戦力である頼城君を吹奏楽部に引き込むために暗躍していた吹奏楽部の陰の支配者であり、過去に一悶着あったに違いない(←妄想)オケ部に一矢報いるために今も戦っているという設定になっていたのですが、実は彼女はそういう難しいことを全く考えていなくて、単純に「音楽できそうだからうちの部においでよ」的に頼城君を親切心から誘っただけだったりするんでしょうか。彼女の頭の中は、本当に飼い犬みたいに素直なんでしょうか。

 ありえる…十分にありえる…これまで自分が考えていた彼女は、「ひねくれた性格の女性キャラが好き」という自分の理想の元に築かれた妄想だったのかも知れない…(悩みながら終わり)

競女!

 「次号、力士とバチコーン!
 話の中身は、のぞみが「お姉様」にと望んでいる澄玲が抱える過去が明かされる割と真面目な回でしたが、最後のハシラの煽り文句によってその雰囲気の何もかもが破壊された気がします。でかした編集(エラそう)。

 次回は相撲対尻相撲の異種格闘戦な展開になりそうですが、久しぶりに物理法則を超越した競女ファイターの超能力が拝めるのではないかと期待しております。

アラタカンガタリ~革神語~ リマスター版(5) (少年サンデーコミックススペシャル)

リマスター版ものすごく評判良いので改めて読みたい

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