今週号読むまで主人公のメガネっ子が女子だということに気付かなかったサンデー6号「はじあく」感想

はじめてのあく

 「はじめての」という単語を見ると反射的に「おるすばん」を連想してしまうお兄ちゃん達こんにちは!
 このロリコンどもめ!(バックベアード様の声で)

 そういうアレとはおそらく何の関係もなく連載が始まった「はじめてのあく」。みんな大好き「こわしや我聞」の藤木俊先生が、幾度かのサンデー超での読み切りを経て、ついに満を持して週刊少年サンデーに帰って参りました。

 満を持しているだけあって、第一話から藤木作品独特のテイストが全開。
 貧相な体格に地味なメガネにもっさい髪型、ハイキックを繰り出しても決して翻ってパンツを見せることがない鋼鉄のスカートという、全く以て少年マンガにおけるヒロインらしくない女子高生をあえて主人公として登場させるストイックさ。その一方で、彼女の相方として「悪の科学者」を名乗る明らかに常識外れで独善的な思考の持ち主の少年をぶつけてくるという破天荒さ。主人公の友達や従姉も一癖ありそうな連中ばかりです。
 どれも、藤木先生の持ち味が存分に発揮されている、素敵なキャラクター達だと感じました。

 藤木先生の作品の魅力は、個性的かつ(良い意味で)独善的なキャラクター達が作り出す作品世界の雰囲気の心地よさにある――と私なんかは思っているので、そういった意味でもこの「はじめてのあく」もまた自分にとってはとても楽しめる作品になりそうな予感がします。
 おそらく今後登場するであろう、これまた破天荒に違いない「正義の味方」達との掛け合いも含め、このマンガの世界がこれからどうなって行くのか注目して行きたい所存です。

 そんな「はじめてのあく」に対するこのサイト的な懸念点としては、「常識的な性格の主人公の前に、異世界からの闖入者が!」というこの作品のスタイルが、ほんのちょっとだけ「一番湯のカナタ」を連想させてしまうところくらいでしょうか。そういや闖入者が姉弟ってとこも、弟が変なガジェット使ってトラブルを引き起こすところも、主人公の家庭が父子家庭ってとこも似てますよね。
 がんばれ藤木先生(←ひどい)。

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