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局長と一緒にお見合い監視にはしゃいでる朧さんを見てると切なくなるサンデー51号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 自分がトラウマを持つ幼少期をモデルにした愛玩ロボットの存在に気付き、その創造主達を殴り倒した皆本。そして、自分の存在自体が彼の怒りの源であることを理解しつつも、ただ泣いて許しを請うことしかできないメカ皆本ハーマイオニー。存在自体が相克している、オリジナルとコピーの対峙。何ですかこのSF的に燃えるシチュエーションは。
 かつて朧さんは自分のコピーロボットを秒で破壊しましたが、皆本は果たして自らのコピーを自らの手で破壊できるのか。続きがもの凄く気になります。外伝化希望。あるいは第二期でのアニメ化独立エピソード化を希望(第二期?)。

 そして本編の方ですが、ついにお見合いエピソードが「絶対可憐チルドレン」にも登場。この手の「子どもパーティー+大人のリーダー」型の構成になっているマンガとかだと、「お見合いエピソード」はもはや必須レベルの定番ネタと言えます。「陸上防衛隊まおちゃん」のアニメ版にもこういう話ありましたよね(微妙に古い例え)。
 この「お見合いエピソード」には、『子ども達がお見合いを壊そうと行動した挙げ句にドジ踏んでヒドい目に遭う』、『見合いの相手には実は好きな人がいて、すったもんだした挙げ句に相手がその好きな人と結ばれ、主人公は骨折り損で終わる』などといったお約束をこなさなければならない不文律が存在しており、今回の「絶チル」エピソードも基本的にはそのお約束を踏襲する形になることが予想されます。特に葵と紫穂はお見合いを破壊しようとする気がマンマンであり、今からこの二人がどんなヒドい目に遭うのか楽しみです(ひどい)。
 また、皆本がこの見合い話を承諾した裏には、彼が何らかの理由で相手の女性である若山菜々子の「事情」を知っており、彼女の力になろうとしている可能性はありそうです。これもまたお約束の範疇でしょう。

 このエピソードで唯一お約束に沿っていないのは、薫が葵や紫穂とは違って「お見合い壊し」に消極的である点。もしこのエピソードがチルドレン達が小学生の頃に展開されていたら、薫もお見合い壊しに率先して参加していたんでしょうけど、今の彼女は既に「皆本が結婚することを阻止する」という単純なレベルではなく、「自分が知らない皆本を知ってる人がいるのが嫌だ」という独占欲絡みの悩みを抱えるようになって来ているため、単にお見合い壊しが成功したからといっても自分の欲求は満たされないことが判っているはずです。それ故に、今の彼女は消極的になっているのかも知れません。
 基本的には「お約束」で構成されるお見合いエピソードにおいて、薫の気持ちがイレギュラー要素としてどう影響を及ぼすのか、その辺に期待したいして読みたいと思います。

 そして今回のお見合い相手の若山菜々子さんですが、名前の元ネタは源氏物語の「若菜」から来ていると思われます(感想掲示板の上田洋一さんの書き込みより)。このマンガにおいて源氏物語の巻名から引用された名前を持つキャラは基本的に重要キャラと認識可能なので、葵の思惑に関わらず彼女が今後レギュラー化する可能性は十分あると思います。がんばれ葵。ドジして失敗することが宿命付けられてますけど。

 あと個人的には、今バベルで結婚相手を真剣に探さないといけない人物はおそらく谷崎主任だと思うので、見合いセッティングマニアの槍手さんに面倒も見て欲しいと思いました。難易度高いのでマニアとしては燃えるはず!
 ついでに、できれば朧さんにもそろそろ適当な男性を見繕ってあげて下さい。局長と一緒にお見合い監視にはしゃいでる朧さんを見てると、何だか切なくなってきます。


「コナン」の高木刑事は幸せになるべきだと思ったサンデー51号感想

史上最強の弟子ケンイチ

 「中華街じゃいつもこんなのと戦う毎日だったわ!

 昔の「拳児」もそうだった記憶があるのですが、格闘マンガ界における横浜中華街は常に中国拳法使い同士が闇でバトルしてたりするバイオレンスアンダーグラウンドである、という不文律があるように思えます。海外のマンガで現代日本にニンジャが出てくるのとノリとしては同じようなものなのかも知れません。
 表通りでマクロスFの「まぐろ饅」を売ってたりする裏では中国拳法の使い手達が火花を散らす。いいなあ横浜中華街(いいの?)。

 あと、「ケンイチ」に出てくる格闘体系って格闘マンガの中でもかなり独特なものなんじゃないかと、最近になって思う様になって来ました。前回のバトルにおける、ケンイチが連華にガイドされながら攻撃をすり抜けつつ九官鳥男の背中によじ登る展開なんて、まかり間違いなくこのマンガ世界でなければ成立しない戦法だと思われます。作者の松江名先生の想像力はホントに凄いです。
 Wikipediaの「ケンイチ」の項目には、この作品の世界観が簡潔にまとめられていて参考になります。

結界師

 「何このまやかし、超スゲー!」って言ってる良守がバカっぽくて良かったです。こういうバカっぽさと、烏森を守るために修行に打ち込む一途さの描写のバランスが取れているのが地味に凄いと思った回でした。

 あと今回は、カケルに引っぱたかれた「壱号」が、屈辱に耐えつつも冷酷な意志を瞳の奥に秘めているようにも、それとも単にカケルに叩かれて赤面している様にも見えました。彼はサドなの? それともマゾなの?(←そういう視点からだけでキャラクターを判断するのは止めよう)

神のみぞ知るセカイ

 ゲームに限らず、パソコンに向かってネット相手に作業してると、自分がリアルな世界に肉体を持っている存在であることを忘れてしまうことってよくありますよね?(挨拶)

 ただ桂馬の場合、彼のリアルに対する拒否姿勢は明らかに「ゲームに没頭する自分の存在を理解してくれない」という怨恨絡みであり、逆にいえばそのルサンチマンがあるが故に彼はゲームの世界で「落とし神」となるまで技術と才能を極めることができたという側面もあるので、そこは相当やっかいです。リアルの拒否は桂馬のアイデンティティの拠り所なのです。
 今回のエピソードは、歩美が桂馬にそれとなくアプローチをかけて来たところから推測すると「リアルからの干渉」がテーマになっているように思えますが、如何に桂馬がリアルを嫌っていようとも、彼がリアルの世界に肉体を持っている以上、生きている間はリアルは常に彼に迫り来る訳であり、この問題は避けて通れません。要するに、桂馬には都合が悪いことかも知れませんが、彼は次第にリアルの世界でモテ始めてしまっているのです。
 桂馬が斯様なリアルに対してどのように折り合いを付けて行くのか? ということに対する結論が出るのは、それこそこのマンガが終わる時になるんじゃないかな、とか考えてしまいました。

 あと今回の展開では、結局桂馬はちひろの恋のお手伝いをすることになりそうな雲行きですが、少女マンガとかだと「ヒロインのことが一番好きだったのは、実は彼女の恋の手伝いをしている幼なじみの男の子だった!」みたいなパターン以外はあり得ないので、何かこれからそういう方向でフラグが立つ展開を期待していきたいです。ベタな展開大好き。

アーティストアクロ

 アクロの「信じてっから」という言葉一つでフラグが立っちゃったスバル坊ちゃんが良かったです。
 あと、アクロとスバルが番犬相手に息のあったコンビプレーを見せつけるところも良かったです。まーあの二人ってすっかり息が合っちゃってもー(←見合いセッティングマニアの槍手さんっぽいしゃべり方で)

 そして、デコの話し相手が「一人じゃ創れんモノもあるぞ」と言った次のコマに、『なんとも首の痛くなる海』の中にある「握手」のスタチューを挿入する作者のセンスは素晴らしいと思いました(フォロー)。

月光条例

 今回は「わらしべ長者」。「わらしべ長者」の能力を『わらしべとあらゆるモノを強制的に取り替える』と定義したのも凄いなと思いましたが、それ以上に月光がわらしべ一本で超おとぎ話級の大冒険を経験したってエピソードにしたのは更に凄いなと思いました。何が凄いって、こんなおかしな話を考えつく作者の頭が。
 1話完結のエピソードになってからというもの、何かこのマンガが内包している狂気っぷりが加速しつつあるような気がします。藤田先生は永遠に侮りがたい作家です。

魔王

 自分がバットで撲殺しようとしたマスターが自分の目前で「押し屋」に殺されたことを逆恨みし、バットを持ったまま能力(推測:ギャンブルでは自分の思った通りの結果になる)を駆使して彼を追跡、自宅を発見したら扉をバットで殴りつけて「押し屋」を脅迫するという、潤也の常道を逸した狂気っぷりが大変に面白いエピソードでした。
 こういう主人公の存在を許せる文化がある限り、サンデーという雑誌はまだ大丈夫ではないかと個人的には思ってます。

 あと最期に出てきた兄弟(兄妹?)は、確か前にアンダーソングループのビルの工事現場で「事故」に巻き込まれた子達だったような気がします。


若き日の格好良すぎなグリシャムさんに惚れたサンデー50号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 お久しぶりです。
 諸般の事情でサンデー50号の「絶対可憐チルドレン」感想を書く時間が週末に取れなかったので、読んで思ったことを箇条書きにて列挙しておきます。

  • 不二子ちゃんは絶対昔兵部に女装させてたよね!(挨拶)
  • イベントの日は休む」というのは即ち「日曜日は休む」と同義だと思います。腐女子はフルタイムで働く革命戦士には向かない。
  • 東野がちさとにプレゼントするシーンをバベルのメンバーが総出で覗いて騒いでるシーンを見た時、「こういう場面に対する作者のメンタリティは、『Dr.椎名の教育的指導!!』で官憲がアベック狩りをしている話を作ってた頃から基本的には進歩してないんだなあ」と思いました。いい意味で
  • 予定より早い事故の発生と予知の消滅。そこに絡むエスパー。あなたのカンはなんて言ってる?
    今回のエピソードが持つ意味を総括した言葉。今回のエピソードで「超能力は予定された未来を書き換える力を持つ」と明確に定義されたことを再認識させる意味を持つ台詞であると解釈しました。しかし、それと「『破滅の未来』の前にチルドレンと皆本がデキちゃえば未来は書き換わる」とは、何かちょっと理屈が違う様な気がしないでもないような。愛もまた超能力と一緒で時空を超える力を持つのでしょうか。
  • ファントムの能力は「潜在的エスパーを覚醒させて洗脳し、意のままに操る」でほぼ決定でしょう。これは「黒い幽霊」がこれまで超能力者に対して行ってきた行動と全く一緒であり、ファントムが実際に洗脳を行ってきた催眠能力者である可能性も高そうです。
    あと、完成原稿速報の画像のtitleタグには、悠理の正体が「黒い幽霊」のボス(自分内コードネーム:バビッチ佐野)の側近の少女であると仄めかすような記述が。やはり彼女は、ただの心が歪んでいるちょっとおかしなクラスメートだけではなかったということなのか。
  • 不二子ちゃんと局長が、揃って(部下なので本来なら呼び捨てか階級で呼称するべき)末摘を「末摘さん」呼ばわりしてるのが、妙に面白かったです。ちょっと前まではメイドの衣装を着て不二子相手に「奥方に虐げられる健気なメイド」プレイを楽しんでいた末摘さんが出世した!
  • 生命球」について説明して薫に突っ込まれた際の葵の態度がちょっと気になります。何かの伏線? テレポーテーション能力を活かして生命球を作るバイトをしてるとか? 超能力持った関西人がその能力を活かして商売するのは「パーマン」のパーやんからの伝統なので、別にいいんじゃないんでしょうか?(決めつけた)
  • 生命球の中のメダカを見て『狭いところじゃかわいそう』とちさとに言われた時の悠理が何を考えていたのか、想像するのが怖いです。こわいこわい。ヤンデレこわい。

 あとこの前の日曜日のアニメの内容ですが、「ハヤテ」第二期で遠足エピソードを放送する時にはチルドレンや澪達がゲスト出演することを期待していいんでしょうか。来年が楽しみですね!(気が早い)


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