サンデー 一覧

川澄選手の描いたコナンの「素人的な上手さ」に癒されたサンデー40号感想

銀の匙

 鹿の解体を通じて、「肉を食べる」という行為は生き物を食べる行為であると改めて認識させられるエピソード。
 現代の日本では生き物を「解体」する行程は、理科の授業でカエルの解剖をする時以外ではまずお目にかかる機会はありませんが、畜産業の世界に足を踏み入れた八軒にとって、これはいつか必ず経験することだったのでしょう。まあ、自ら鹿をバラすという貴重な経験を経ても、まだ彼は「豚丼」相手にモジモジし続けるのは変わらないんでしょうけど。それでこそ八軒です(褒め言葉)。

 あと個人的にこのマンガで好きなところは、「生き物を食べる」という行為が持つ意味や是非はともかくとして、「肉は食べると旨い」という圧倒的な事実をキチンとかつ美味しそうに描いていることです。あんなにカワイイ豚や鹿も、食べるとやっぱり美味いんですよ。困ったことに。ああ肉食べたい(結論)。

ハヤテのごとく!

 「ルカさんの同人誌、もう完売したんですよ
 夏のコミケをやってる最中、仕事しながらTwitterで「完売」をリアルタイム検索して雰囲気を味わっていたことを思い出しました(個人の感想)。まどか完売。
 ルカの同人誌はヒナギクの思惑通り午前中で完売。初参加の創作系同人サークルが30部を一日で売ったというだけでも大した実績だと思います。個人的には、次の即売会の時は調子にのって既刊を増刷して持っていったはいいけど今度は売れ残ってしまい、在庫が溜まって置き場所に困るとかそういう地味に嫌な話をしてくれることを期待したいのですが、今回のエピソードの狙いはそういうところにはないのが残念です(まちがい)。

 ナギの方は予想通り挫折への道を歩んでいるようで何よりです。

ARAGO

 今週はセンターカラーに掲載。先週までは巻末に掲載され、如何にも「この戦いが終わったら連載も終わる」的な雰囲気を醸し出していた(←失礼)「ARAGO」ですが、ここに来てラスボスであったパッチマンは倒したけど、彼の魔の手から救ったはずのユアンにはパッチマンの影が! みたいな演出をするこでおまだ今後に含みを持たせるなど、専門用語で言うところの「もうちょっとだけ続くんじゃ」モードに入ったかのような印象を受けます。
 いやまあ、センターカラーで新展開→そのまま巻末に戻って連載終了した「一番湯のカナタ」の例もあるので油断はできませんけどね(ファンサイト要素)。

 既に死んでいる状態であったユアンからパッチマンの影響を取り除いて蘇生することは可能なのかという点も気になりますが、何よりもアラゴがパッチマンを倒す最大のモチベーションとなった「戴冠石」の中のセスはこれからどうなるのか、心がアラゴに傾きつつあるリオは蘇ったユアンに対してどのような感情を抱くのかなど、まだ描いて欲しいことは沢山あります。本当に「もうちょっとだけ続くんじゃ」になって欲しいですね。
 個人的にはココ×獣化したリオのケモ百合路線をもう一度見たいです(無理です)。

ムシブギョー

 蜜月が仁兵衛とお春を攻撃するたびに二人のバカップルとしてどんどんラブラブになって行き、お春を背負った仁兵衛が思わず彼女のおっぱいに感謝の気持ちを表すほどのおっぱい星人であることも明らかになるなど、蜜月にとってはどんどんストレスが貯まる展開。あまりのバカップルっぷりにアてられた蜜月は、ストレスのあまりもう今にも怒死しそうな勢いです。
 こういう形で悪役が主人公にやり込められる展開って見たことないので、何か新鮮です。

はじめてのあく

 やはり乙型はかわいいなあと思いました(感想)。
 あと、何気にキョーコは何気にが健康的でいいですね(ハキハキと)。

 シズカの腹黒さは特筆するべきものがあるので、将来はルナの組織を乗っ取って悪の組織を立ち上げたらどうかと思いました。最終的に陰謀に失敗する間抜けさ加減もこの世界の悪の組織っぽいです。

短期集中連載:エコエコクラブ

 マガジン連載の「脳みそプルン!」の川口憲吾先生と、同じくマガジン連載の「LET’S ぬぷぬぷっ」の三ツ森あきら先生という、マガジン連載経験コンビが何故かサンデーで短期連載。クロスオーバーの時代を象徴していると思いました(何)。
 内容ですが、「エコエコクラブ」と銘打ちながらも単に校長先生をネタにして終わりという、全くエコと関係ない内容になってるのが素晴らしいです。あれだけ酷い目に遭わされておきながら一週間の停学で済ませる校長は優しいなあ。


P57の布団の中で拗ねてる歩美に気を取られて油断していたサンデー40号神知る感想

神のみぞ知るセカイ

 今週の「神のみぞ知るセカイ」を読んだ人が、みんなTwitterで「今週の『神知る』は神汁だった」と言い出すので何事かと思ってサンデーを読んだら、本当に『神知る』が神汁だったので驚きました。
 「歩美は汗っかきなので、桂馬の布団にずっと潜っていたら汗をかいてしまった」という理屈で彼女を汗だくにさせて服をスケスケにするとか、ちょっとこの発想は凄すぎます。さすが若木先生は違う

 今回の話は、基本的には桂馬が「歩美とちひろの鉢合わせ」なる危機敵状況をどのように切り抜けるのか? というスリルとサスペンスだけで十分に盛り上がって面白くなるシチュエーションですし、更にラストにおけるちひろの思わぬ告白というサプライズイベントがあったおかげで普通のラブコメマンガとしても十二分に面白いエピソードに仕上がっていると思うのですが、しかし作者の若木先生はそれだけに飽きたらず、「桂馬の布団の中に隠れる歩美に汗をかかせ、スケスケにすると同時に彼女の感情が如何に昂っていたのかを表現する」ことで、スリルとサスペンスに満ちた今回のお話に更にエロスの要素を投入してきました。エロス。スリルとサスペンスとエロス。これでお話が面白くならないはずがありません。
 実際、歩美がのぼせるほど汗をかいてしまったのは、単に布団の中が暑かったからだけでは絶対ないですよね。汗以外の汁も間違いなく出てますよね(ダメ発想)。

 とはいえ、今回の歩美は、ちひろが桂馬のことをどのように想っているのかについて、ちひろが桂馬に聴かせるために奏でた新曲を布団の中で隠れて聴きながら「察して」しまったのも確か。布団から出た彼女が怒っていたのは、それに感づいてしまったからに他ならないでしょう。
 それに、ちひろが桂馬に対して真っ直ぐに向い合い、曲を奏でて桂馬に「この曲は好きだ」と言われ、それを聞いて自分の気持ちを確認した上で告白したのとは対照的に、自分はそれを隠れて見ているだけだった上に桂馬に対して嫉妬してしまった、という後ろめたさもあったのかも知れませんね。

 何にしろ、ちひろが桂馬に告白したことで、この三者の関係は一気に動き出すことは必至。嗚呼、桂馬を巡る歩美とちひろの泥沼の争いが、ついに切って落とされてしまうのか。私としては、ついに来るべき展開が来てしまったのかとガクブルしてます。もはや女神がどうこういう次元は自分の中で超越してしまいましたよ。
 ああもう、この恋の行方はどうなっちゃうの?(乙女チックに) 続く。

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中川かのん starring 東山奈央
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ハヤテの映画が評判良さそうで何より記念・サンデー39号感想

ハヤテのごとく!

 「自分で選んで手に入れた力で、特別な何かになりたいの
 「私は…! 特別な何かに…! なりたいのだ!

 「きっと何者にもなれないお前達に告げる」という言葉がいちいち心に突き刺さる系の人生を歩む我々からすれば、そもそもルカもナギももう十分「特別な何か」を持っている人間なんじゃないの? と思ってしまうのですが、まあ何はともあれ彼女たちのような年頃の若者が自分の可能性を限界まで突き詰めて「特別な何か」を目指すのはいい意味での中二病の症状なので、更にこの世に一つだけの存在である私を特別な何かにするための努力を惜しまないこの二人に対しては、素直に「がんばれ」と言うべきなのでしょう。
 まあナギの方は明らかに頑張る方向性が間違っているのですが、仮にここで挫折してもへこたれるようなタマではないはずなので、お嬢様らしく華麗に復活して欲しいです(既に負けること前提)。

ムシブギョー

 「ウザかわいい」なる新概念もすっかり定着した感がありますが、今回の話を読んで仁兵衛殿は間違いなくウザかわキャラであると確信しました。仁兵衛がウザいのは今回のエピソードを読めばよく判りますが、それ以上に仁兵衛がカワイイのです。特に「私は知っていますよ。蜜月殿が、どんなにお優しい方なのか…」と目をキラキラさせながら著しい勘違いを語りだす辺りは、ンもう仁兵衛が可愛くて仕方ありません。ちなみにここで言う可愛いは、「馬鹿な子ほど可愛い」という意味での可愛いです。
 こんなのにうっかり絡んでしまった蜜月が仁兵衛をウザがるのは致し方ないところですが、その一方でお春はそんな仁兵衛を見て目をキラキラ輝かしているところからして、彼女は仁兵衛と同じ感性の持ち主であることは間違いないと思われます。今回の話を要約すると、この二人がお似合いのカップルであることを蜜月がはからずも証明してしまったエピソードであると言えるのではないのでしょうか。

 とりあえず蜜月はこれ以上このバカップルに関わるのを止め、さっさと次の悪巧みを画策する方がいいんじゃないかと思うのですが、でもきっと腹の虫が収まらない彼女はこれからも仁兵衛を執拗に追い掛け回してしまう(そしてまた仁兵衛のウザさにやられて酷い目に遭う)んでしょうね。お気の毒です。

はじめてのあく

 エーコさんと清里先生はこのまま結婚してしまうがいいと思いました。いやマジで。
 でも、「職がない」とか「彼氏がいない」とか、お年頃の現代女性にとってクリティカルなネタを肴に酒を呑んでケンカしてしまうのはこの二人の悪い癖だと思うので、お互いその点は直すべきでしょう。犬も食わない夫婦喧嘩と言えども、持ちだしてはいけない話題というのはあるものなのですよ(エラそう)。

神のみぞ知るセカイ

 『このダブルお見舞いイベント…ボクなら…うまくやれるぞ!
 どう見ても修羅場寸前の状況です。本当にありがとうございました。

 歩美が初回ヒロインの貫禄とも言える可愛らしさと健全なエロスを披露し、その上おっぱいまで大きくなった(via ヤマカム)、という意味でとても盛り上がった今回のエピソードでしたが、歩美程には舞い上がっていなさそうなちひろがこの状況に気づいてしまえば、好感度を上げるどころか爆弾が爆発してしまう(=初代ときメモ的表現)のは必至の有様。果たして桂馬の運命や如何に。
 個人的には、こんなにイイ目に遭ったんだから、今度はちょっとくらい痛い目に遭ってもいいんじゃないかと思います(狭い)。

ARAGO

 「一緒にやるぞセス!
 全てをアラゴに託してその身を犠牲にしたセスの想いは、アラゴのこの台詞によって報われたと思います。この台詞を読んだ時は、本当に背筋がゾクゾク来ましたよ。
 ジョーのおっさんとオズウェルもセスの犠牲を目の当たりにして文字通り燃え上がってますし、あのベガーですらその身を犠牲にして皆を助けるというらしくない形で活躍したりと、まさにクライマックスに相応しい盛り上がり。
 このマンガはもはや、アラゴ総受けとかそういう認識を超えた盛り上がりを見せていると思いました(←思ってたのか)。


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