烏丸君は、中二病です。サンデー40号「BIRDMEN」感想

BIRDMEN

 今週の「BIRDMEN」を読んでいて気が付いたのですが、もしかしてこのマンガって、いわゆる中二病テイストの含有量が割と半端ないんじゃないんでしょうか。

 今週特にグッと来たのが、烏丸のクラスメートの鮫洲あやめが彼に「おはよう」と声をかけた時に見せた、烏丸の表情と態度ですね。
 ここではないどこか遠くを見ているような焦点の合わない瞳、周囲に全く興味がなく、かつ周囲を見下しているかのようにも見える態度、そして「まあ俺、主な活動時間夜だから」という、自分は他の奴らとは生活そのものが違うんだよ的なアピールを含んだ台詞。いいですね。実にソレッぽいと思います。

 我々読者は、既に烏丸が人類を超越してセラフ達を導く「先導者」として覚醒しているが故に、彼の言動が結果的にそうなってしまうことを知っていますし、また彼のその態度から「烏丸はどんどん鷹山に似てくるなあ。やっぱり彼は鷹山が大好きなんだろうなあ」とか妄想を働かせて楽しむこともできるのですが、当の鮫洲あやめはそんなことは知らないため、彼のあまりに中二病的な言動を目の当たりにして「烏丸君って、あんな感じだったっけ…?」と不審に思わざるを得ないのです。

 その他にも今週は、EDENから捨てられた実験体達(実験体!)で構成される秘密結社エクソダスという新たな組織が登場(秘密結社!エクソダス!)、その組織に接触しようとしたイヴ(イヴ!)にEDEN(EDEN!)の生体強化兵(バイオブーステッドソルジャー!)が瞬間強化剤(ライトニングブースター!)を使って襲いかかり、それを一撃で撃退したフードで全身を覆ったエクソダスの構成員は(フード!)、「薬使ってあの程度…」と呟いて「フ…」と鼻で笑ったり(フ…と鼻で笑う!)、更にイブはエクソダスの首領であるナイル教授(教授!)に、「次の人類」であるセラフが統べる世界を作るため、セラフを「拡散者」(スプレッダー!)の能力で増やしつつ今の人類を抹殺する計画を提案する(人類を抹殺!)という、何かンもうあらすじを書いているだけでワクワクするようなキーワードが満載で、実に愉快なエピソードだったと思いました。

 考えてみたら、BIRDMENって「先導者(ベルウェザー)」とか「繋げる者(リンカー)」とか「超越者(トランセンダー)」とか、セラフのタイプの呼称にいちいちフリガナをカタカナで振ってある辺りからして、そういうセンスを内包していたんですよね。今更ながら気付きを得た気分です。

 そういえば今週の「古見さんはコミュ症です。」に自称中二病の中々さんが出て来ましたが、彼女の「中二病」っぷりは所詮は「中二病でも恋がしたい!」のフォロアーの域を出ておらず、「中二病でも~」以降に定着したテンプレート化された中二病の症状を演じている程度に過ぎないのがちょっと残念だなと思いました。
 彼女も真の中二病キャラを目指すのであれば、「BIRDMEN」の烏丸や鷹山のように、人類を超越した者だけが持つ尊大さ、「超越者」であるが故に浮世では生きられない孤独感を醸し出しつつ、教室の窓から外を眺める姿が様になるくらいのレベルにはなって欲しいです。彼らはホンモノなので(中二病がではなく、人類を超越した存在であるという意味で)貫禄が違います。
 中々さんもホンモノの超人を目指せ! 中二病の道は険しくないのよ!(「古見さん」はそういうマンガではありません)。

 あと今回では、鮫洲あやめがクラス内で中二病的な態度を取り始めた烏丸に対して「烏丸君って…あんな感じだったっけ…?」と感じた時、彼女が妙にドキドキしていたのが気になります。彼女のこのドキドキの正体は一体何なのでしょうか。
 もしかしたら、普段とは違う烏丸君を見て恋に落ちてしまったのでしょうか彼女。「中二病でも恋がしたい!」どころか、烏丸は中二病になったらモテるようになってしまったのでしょうか。

 ただ、鳥男になる前の烏丸だったらともかく、今の烏丸はもう人間の女子からモテても何とも思わないんじゃないかと考えると、ちょっと寂しいですね。連載が始まった頃に「烏丸バリアー」(教室で机に座って顔を手の平で覆ってるアレ)をやってた彼の姿が懐かしいです。あの頃の君のままで居て欲しかったよ…


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はい、「BIRDMEN」は「中二」ではなくあくまで「青春ジュヴナイル」であることは承知しています

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