さようなら、枝垂ほたる記念・ここ一ヶ月くらいの「だがしかし」感想
だがしかし
このマンガのキャッチコピーは「ウマイ駄菓子×ヘンな美少女? ハイテンション駄菓子コメディー開封ッ♪
」なのですが、ココノツとほたるの夏祭り花火デート回以降は明らかに話の雰囲気が変わって来ています。まるでタイトルが「さようなら、枝垂ほたる」に変わったかのような切なさと重苦しさです。
ほたるがいずれこの町からいなくなるであろうことは、これまでのエピソードの中でも示唆されてはいましたが、ついにその時が訪れてしまいました。
話の雰囲気が変わってきたのは、明らかにココノツがほたると「二人きりで」花火に誘った、ホームランバーのエピソードからでしょう。
本当なら遠藤兄妹と一緒に行くはずだった花火大会を、ココノツがほたると二人で行くと言ってしまったことは、彼にとってはほんの一時の気の迷いというか、(ほたるから「二人で?
」と聞かれたことによる)偶発的な出来事だったと思うのですが、しかしその選択はココノツ・ほたる・遠藤兄妹の間の微妙な人間関係のバランスを壊し、今後の彼らの関係を大きく変化させるきっかけになってしまう可能性はあり得ると思います。
そしてほたるは、おそらく現在の人間関係や駄菓子屋を巡るこの町の状態に満足しており、それが大きく変わることは望んでいなかったのではないかと思われます。
しかしその一方、いずれそれらは時代と共に変わってしまうであろうことも、多分彼女は判っているはずです(幼少期に通っていた駄菓子屋がなくなってしまったエピソードが象徴的)。
そんなほたるに対して、ココノツがこれまでになく積極的なアプローチをして来たことは、ほたるにとっては「ついにこの町も変わる時が来てしまった」ことを意味していたのかも知れません。この町が変わってしまう以上、自分もこのままではいられない。そんな考えが、彼女を動かしたのかも知れませんね。全て自分の妄想ですが。
あと今回の話では、ほたるが不在であってもいつも通りにココノツに接するサヤの姿が印象に残りました。
でも、彼女の側から今のココノツ達の状況を見た場合、
- 花火大会の時にココノツとほたるの姿がなかった
- つまり花火大会の時、ココノツとほたるは「一緒に花火を観る」約束を破って二人きりで逢っていた
- 二人は付き合っていたのか?
- しかし花火大会が終わった途端、ほたるは姿を見せなくなってしまった
- ほたるが姿を見せなくなったのは、花火大会の時にココノツがほたるに何かやらかしたからなのでは?
と訝しまざるを得ない訳であり、サヤの今の態度はココノツに対して微妙に引いている結果である可能性も否定できないのでは(嫌な感想)。
そんな感じで、否応なく人間関係がネクストステージに進む可能性を秘めたこのマンガ。
次にココノツの店に訪れた時のほたるの姿は、これまでのままの駄菓子大好きな美少女の姿なのか、それとも駄菓子界隈の衰退を憂うあまりホームランバーの当たり棒どころか全てを忘却の彼方に追いやってしまった、変わり果てた姿なのか。
そんな妄想をしつつ、次回の「帰ってきた枝垂ほたる」編を待ちたいと思います。
今回の結論としては、「二人で?
」と言ってココノツを見つめる時のほたるさんはすごく可愛いと思いました。
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今考えると、アニメ版のほたるさんは少々エキセントリック過ぎた気がする