ニプレスは大人になってから!サンデー14号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 この前、会社への通勤途中に「『黒い幽霊』の名前って、サイボーグ009の『ブラックゴースト(黒い幽霊団)』から来てるんじゃね?」とか今更なことに気付いたりしてます。こんばんは(挨拶)。

 サンデー14号の「絶チル」は、ギリアムのクローン男の娘軍団によって賢木の身体に埋めこまれたものが「エスパーに寄生して超能力で増殖し、脳に移転したらエスパーを見境なく攻撃する」というやっかい極まりないガン細胞的な性質を持った物体「ESPキャンサー」であることが判明、それを察した皆本の指揮のもとでチルドレン達とショタっ子兵部が賢木に宿ったキャンサーを駆除しようと奮闘する──という筋書きでした。

 超能力でガン細胞を駆除するというと、やはり思い出されるのが「エスパー魔美」における「くたばれ評論家」のエピソード(ただし思い出せるのは40代以上限定)。魔美の場合は、ガンに侵された評論家氏の身体から直接ガン細胞をテレポートさせて除去してましたが、絶チルの場合は「抗癌剤でがんの進行を抑制し、その間に薬をガン細胞めがけてテレポートさせて細胞を破壊する」という、もう少し現実の医療寄りな描写をしているところが現代的だなと思いました。魔美みたいに転移したガン細胞を直接引っこ抜いて切除するのは、葵の絶妙のコントロール能力をもってしても難しいと解釈するべきなんでしょうね。
 あと「絶チル」とは全然関係ないんですが、この機会に久しぶりに「エスパー魔美」を読み直したら、自分の記憶に残っている以上に魔美ちゃんがポンポン脱いでてビックリしました。歴史に残る名作は違います(何)。

 そしてそんなやっかいな細胞を送り込んだギリアムですが、その理由というのが(賢木をコントロールして身体を手に入れるとかそういう実利的な理由ではなく)色々ぐちぐちと理屈をこねまくった上で「言いたいことを言って虚数空間に消えた兵部に対して、能力を持っている者は持っていない者から虐げられる存在であると言い返したい」からという、テオドールですら思わずツッコミを入れざるを得ないくらいひねくれたものであるというのが、何というかこう愛情とか父親からの期待とかいろいろなものが欠如している彼らしい捻じれっぷりだなあと思いました。
 彼は彼で色々と可哀想なところはあるんですよねえ。こんな彼にも、いつか「エスパーの女王」である薫に判ってもらえる時が来るんでしょうか。

 次回は、エスパーを襲う凶暴な存在と化した賢木に対して、非エスパーである皆本(と、そもそも人間ではないショタ兵部)がどう対峙するのかが見所になるんでしょうか。危機に直面した可憐ボーイズの今後の展開に期待しつつ、サンデー16号を待ちたいと思いました。


葵たちチルドレンの大始祖。もう35年も前の作品というのが驚き

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