2008年01月一覧

ワイルドライフがドラマ化を待たずに終了してビックリ記念・サンデー8号感想

結界師

 血涙を流して「カエ…セ」と訴える土地神に対してあっけなく「そんなに大事なものなら返すよ。ごめんな」とキーアイテムである唐傘を返してしまう人の良い良守と、散々「禁忌だ」「禁忌だ」って言われているにも関わらず、危機的状況を打開するために覚悟を決めて土地神を殺しにかかる時音。行動が両極端ではありますが、やっぱりこの二人は何だかんだでバランスが取れている、良いコンビだと思います。
 時音はこのままだと扇一族の陰謀シナリオ通り、良守母同様「神殺し」の汚名を着せられてしまう可能性があるのですが、良守にとっての時音を守るための本当の戦いはそこから始まるのではないのでしょうか。

 でもまあとりあえず、その辺の心配は今回のバトルを生き延びてからしないといかんのですけどね。個人的な今回のバトルにおける死んじゃいそう感は、黒芒楼編ラストバトル以上です。

ハヤテのごとく

 作品内ヒエラルキー最上位に位置している割には何かと報われない、マリアさんの幼少期を描いたお話。彼女は確か自称17歳という設定なので、7年前というと10歳。「絶チル」の薫達や、ついでに言えば「ドラえもん」のしずかちゃんと同年代ということになりますが、でも何かこう必要以上にロリロリなマリアさんを見ていると、とても彼女が同じ10歳だとは思えません
 10歳の時にはあまりに幼く、17歳の時にはあまりに老けているマリアさん。一体彼女は何者なのでしょうか。

 今回は、本来であれば彼女の過去の一端を窺い知ってマリアさんをより深く愛することができるようにするためのエピソードなはずなのですが、逆にますます謎が深まったような気がします。

金剛番長

 「剛力番長はあんなちっちゃい体なのに何故あんな巨大な鉄球を振り回せるの?」という、読者なら誰もが思う疑問に対して、「彼女はヒュペリオン体質という特異な筋肉構造の持ち主だから」なる説明がなされていましたが、この説明は民明書房の本から引用されたものに違いないので、コミックス収録の際にはぜひ引用元を記載してくださるようお願いします。
 というか、あらゆる読者が「これは『金剛番長』なんだから、あらゆる理不尽も『金剛番長のやることなら仕方ない』と納得する」ことを了承している物理的リアリズム皆無なこの作品において、あえて間違った形でリアリティに説得力を持たせようとするこのサービス精神には、ほとほと感心させられます。

 勝負の方ですが、予想通りパワーでは剛力番長が一歩リードな状況。でも彼女は持久力の面で問題を抱えているような気がするので、金剛が粘れれば勝機はあるかも知れません。
 このマンガは『金剛番長』なので、まともな予想が通用しそうにないところはアレですが。

最強!都立あおい坂高校野球部

 「すげー!」「でけー!」という驚嘆の声は、富士山に対してではなくマネージャーの小池さんのけしからんおっぱいに対してかけられた言葉だと思った人は、絶対私だけではないはずです。

 あともう一人のマネージャーの桂木響子さん(優等生)が鈴ねえに「お人好しですね」とボソッと呟いたところにグッと来ました。正統派青春野球漫画であるはずの「あおい坂」で、こんな腹黒そうで根性が曲がってそうなステキお姉さんを拝めるとは嬉しい限りです。千葉さんの靴に画鋲入れるとかやってくれないでしょうか(バカ)。

DIVE!!

 湊さんの胸は、もっとスレンダーなものだと思ってたよ!(表紙を見ながら)
 でもあのポーズっていわゆる「寄せて上げる」をやっているので、素だともうぢょっと小さく見えるのかも知れない!(目を閉じながら)

 今回のエピソードは、実は湊は知季に影響されて飛び込みを始めたのであった! という、割と重要な位置付けのエピソードでした。
 言うなれば湊は知季に対してツンデレ状態にあるということになりますが、知季は彼女にフラれたことが飛び込みに没入する原動力になっているので、とりあえずオリンピックが終わるまでは湊は知季に対してツンモードを持続していただきたいと思います。
 オリンピックにおける日本のメダルの数に影響を与える程のツンデレ。ツンデレも随分スケールが大きくなって来ましたね。


人間は汚いと知りつつ、それでも人を愛そうとするダブルフェイスに人間の尊厳と業の深さを垣間見たサンデー8号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「ハヤテのごとく!」の枠で流れている、サンデーCM劇場「絶チル」版を見ました。確かに、薫の声は平野綾さんっぽいですね。
 (アニメファンの間では)一般的に平野綾と言えば「やっぱりハルヒの声の人」であるらしく、そのイメージが強過ぎてあまり薫っぽくないという感想も見かけましたが、自分の場合はハルヒの本放送の時は裏番組だった「シムーン」を観ていたので、個人的にはあまりそういう固定観念はないです。「シムーン」観ていて良かったよ!(そういう喜び方はどうか)

 そして今週のサンデーの感想ですが、物語の時間軸は連載第一話よりも前の出来事ということになっているものの、これまでの長い連載の積み重ねでチルドレン達や皆本のキャラクター性が連載開始時と比べて確立していること、および彼らにもそれぞれの生い立ちや経歴といったバックボーンがついたことにより、連載開始時と比較するとよりキャラクターの個性が際立っているように思えました。
 特に、薫が「仲間を守る」意思を持っているということをかなり明確に描写していた点が印象的です。皆本がそんな薫が葵と紫穂を守るために周囲に牙を向く様を猫に例えていたのは、判りやすくて良い表現ですね。猫かわいいよ猫(まちがい)。

 ただ、最後に「その人が『お菓子あげるから家へおいで』って──」ってシレッと言ってのける姿は連載開始時の凶悪だったチルドレンそのまんまのアレっぷりであり、この辺はちゃんと基本を踏まえているんだなと思いました。

 また、今週は「首輪を調べるために顎を上げて上向きになる」描写が何回か出てきたんですけど、何かこの仕草ってグッと来ませんか皆さん。言うなれば幼女が顎を上げる仕草フェチ。何でこんなにこの仕草にときめくのか、自分でもよく理由が判りません。背の高い男性とチューする時の仕草に似ているから?

 あと最後のシーンの「シャツがはだけた状態で手錠をかけられて拘束される」皆本の姿は、深遠な読者サービスだと思います。こんなシーンを盗撮しつつニヤニヤする朧さんは流石です(何が)。


当サイトは「あおい坂」の新エロス担当・小池さんを応援します サンデー7号感想

金剛番長

 「今はプリンが優先だ!

 今週、また新しい番長語録が生まれました。金剛番長の言葉は、どうしてこんなに我々の心を揺さぶるのか。
 そして金剛がプリンを食べる時の表情は、あまりに美しいです。それはきっと、彼はプリンを作った幼女の真心を素直に受け止めることができるからに違いありません。例え横から喧嘩を売られても、「プリンを食べる」という筋を全力で通す金剛の心意気。心が洗われました。

 そんなアレで金剛がこのマンガの真のヒロインである月美ちゃんとキャッキャウフフしている一方、今回の金剛の対戦相手である港区代表剛腕番長・白雪宮拳が登場。なんか腕力自慢で正義感の強い、かつ頭がちょっとおかしいお嬢様みたいです。
 金剛番長も腕力で相手をねじ伏せる剛腕の持ち主ですが、ついに腕力において金剛と真っ向勝負ができそうなタイプのキャラが登場した感じがします。金剛はプリンを食する時も拳を交える時も相手の真心を汲むことができる真の漢なので、きっと彼女の狭量ながらも真摯な正義感をも真正面から受け止めることでしょう。好勝負を期待。

 なお、今回の最後のページのアオリが「マリみて」のパロディになっててコレ書いた編集担当の人はスゲエなあとか、そもそも白雪の細腕ではあの巨大な鉄球を支えるのは物理的に無理なのではないかとかについては、既に突っ込むことすら無粋であるのはよく判っているので、もう何も言いません。「金剛番長」はそういうマンガなのは重々承知なので、ごゆるりとやって頂きたい所存です。

LOST+BRAIN

 メガネ君こと設楽君はすっかり氷山君の仲間みたいな顔して「九遠寺を消すっていうのが、こういう事だったとは…」とか言いながら眼鏡を光らせつつ腕組んでエラそうなこと言ってますが、氷山は目的(というか自分の保身)の為なら簡単に手下を殺す人物であることが今回の一件で判ったはずなので、早いところ設楽君は氷山から逃げられるよう準備をしておいた方が良いのではないかと思いました。多分もう手遅れだけど。

 「デスノート」で言うところの月の側に突っ込み役のメガネ君を置き、主人公側の行動を判りやすく表現するというコンセプトは良いと思います(フォロー)。

魔王

 これは意図的な演出だとは思うのですが、顔を紅潮させて「窒息プレイのお時間でしてよ」とあられもない事を言いながら襲いかかるスズメバチに対し、「君はもう少し羞恥心を学ぶべきだ」とニヤけて呟きつつコートのジッパーを下ろす犬養さんのエロさは、大概にして欲しいくらいのレベルだと思われます。犬養さんのエロスはねちっこそうでヤバいです。

 そしてそんな犬養さんの大衆煽動スキルのヤバさに危機感を覚えた安藤が、ついに自ら主人公らしい行動を起こしました。ついに態度を決めた彼の決断力は大したモノだと思いますが、でも何かあんまり活躍しちゃうと安藤君が死んじゃいそうでドキドキしてしまいます。弟の愛は彼を救うことができるのか!

ハヤテのごとく

 畑先生もインド人少女萌え属性を持っていたとは!(そこか)

 日比野さんは、このマンガのキャラクターとしては何というかこうあまりに面白すぎるので、彼女を主人公にしてヒナギクを初めとした生徒会メンバーと絡ませたスピンアウト作品を作るべきだと思いました。
 あと前回と今回のエピソードは密かにこのマンガの学園編の主要キャラクターを紹介するフォーマットになっているので、アニメ版「ハヤテ」第二期の第一話はきっとこの話をアニメ化したものになるに違いありません。っていうか、4月以降もハヤテのアニメは放送されるんでしょうか? 前番組の「メルヘブン」も確か2年くらい放送していたので、「ハヤテ」も最低2年は続くモノと勝手に思っていたのですが。その辺どうなんだろう。

クナイ伝

 語尾に「だぞ」が付けるのがよく似合う、生意気な性格だけどお兄ちゃんのことは大好きなつり目でカワイイ女の子を登場させたにも関わらず、わずか1話でいきなり惨殺にかかるとは、「クナイ伝」もいよいよ本格的にあなどれないマンガになって来たなあと思いました。
 結局、良い幼女は死んだ幼女だけである、ということなのでしょうか。幼女は放ったらかしておくと、「ダレン・シャン」のデビーのように勝手に大人の女性に成長しちゃうからなあ(ダメ発想)。

読み切り:悪魔弁護士クガバラ

 「新暗行御史」コンビがサンデーに再び登場。前回同様、今回も「無茶な設定やストーリーを圧倒的な画力で説得力を持たせて押し切る」手法は健在で、「ペンは剣よりも強し」って物理的にペンが剣よりも強いって意味じゃないんじゃね? とか細かいところを突っ込む暇もないまま、あれよあれよといううちに読み進めることができました。やっぱ梁慶一先生の描く大人の女性はエッチだよなあ(バカ感想)。

 もしかしたら、このマンガは正式連載化を狙っているのかも? と思ったのですが、このマンガはテーマ的にはかなり重いものを内包しているので、この設定で連載化したらかなりの異色作となりそう。両先生の再登場に期待しておきます。

メテオド

 ついに最終回。連載が始まった時には、今後のサンデーを背負って立って欲しい! サンデーの「NARUTO」みたいなマンガに成長して頂きたい! という期待作扱いをされていた感があったのですが、結局そこまでには至らなかった印象です。素材的には非常に良い作品なだけに、ここで終わってしまうのは個人的にちょっと残念な気がします。撫子さんのお姿をもっと拝みたかったです。
 四位先生の次回作に期待します。


掲載位置がちょっと上がってる!アニメ化決定効果すげえ!サンデー7号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 ここの情報掲示板をはじめとするネットの噂によると、現在開催中の次世代ワールドホビーフェアで「絶対可憐チルドレン」のPVが流れているそうです。サンデーCM劇場で流れる版と、それよりも尺が長い版の二種類がある模様。
 これからワールドホビーフェアに行かれる方は、ぜひその内容を確認して詳細を教えて下さるとありがたいです。自分は家庭の事情で動けそうにないので(わがまま)。

 そして同時に、声優や制作会社に関しても色々とPVに基づいた推測が出回っているみたいですね。
 薫の声が「解体新ショー」のナレーションの人だとか噂されてるけどホントかしら(せめてハルヒとか言え)。

 まあ真偽はともかく、この話をしている方がみんな楽しそうなのが何よりです。アニメ化って、情報が徐々に出回り始めているこの時期が一番楽しいものなのです。
 実際に本編が始まったら、きっとアニメ版の出来に関してネットで論争が起こったり、些細な絵の崩れを「作画崩壊!」と騒ぐ人が出てきたり、原作と違うことを理由にアニメ版を卑下する人が出てきたり、アニメの内容についての苦情をアニメの制作会社ではなく漫画家の方に申しつけたりする人が出てきたりするんですよ。アニメ版「GS美神」の時のような事がまた起こるかと思うと、そりゃもう今からゾクゾクします。
 当時は私も「幽霊潜水艦を追え!』のエピソードで、キャラの名前が貝枝と鱶町じゃなくて長嶋と野村に変わってるのが許せねえ!」とか吼えてましたからね! 死ね自分!

 「絶チル」のアニメも今から楽しみです! そういう意味で!

 そして今週のサンデーの感想の方ですけど、「電気ショックを与えて言うことをきかせる」という、チルドレンを全く人間扱いしていない指導方法を採るヒスモチさん改め須磨主任にしろ、彼女の横暴な指揮に対して始終反発してギスギスしているチルドレン達にしろ、どちらも性格がねじくれ曲がっているなあと思いました。特にチルドレンの方は、皆本の指揮下にいる現在ではもう見られないようなトゲトゲしさを発揮しています。こんな指揮官の下にいれば、そりゃもうチルドレンならずとも性根がひねくれるのも致し方ないというもの。
 性根がねじれた女性キャラが活躍するタイプのマンガが大好きな私としては、今回は読んでいて大変に興奮するエピソードでした(バカ)。

 ただまあ、須磨主任のやり方はコミックス5巻「パンドラの使者」編でコレミツが言った「ノーマルにとってエスパーは『怪物』か『便利な怪物』に過ぎない」そのものであり、いくら何でもこの状態ではチルドレン達がマトモな人間に成長するとは思えません。このままでは、彼女たちは人類にとっての悪魔にしかならないことは必至の有様。
 それに電気ショックを受けて「調教」される今回の薫の姿は、コミックス8巻「訪問者」で「自分がライオンやトラだったことがないから…!」と皆本に対して悲しそうに訴える姿にも重なります。

 斯様な立場にいる彼女たちを、皆本が如何に救うことになるのか。皆本が天性の幼女育成スキルを炸裂させるであろう次回以降の展開に期待です。


[Clip]「絶チル」がガガガ文庫でノベライズ化(修正あり)

 表題通り、小学館ガガガ文庫より「絶対可憐チルドレン」のノベライズ版が3月に出るよ、ということのようです。→訂正:3月には発売されないことが判明しました(ガガガ文庫の刊行予定より)。4月以降になるとのこと。
 ノベルの著者は三雲岳斗先生、イラストはおそらく椎名先生本人だろうとのこと。

 ルルル文庫じゃないのか…(←期待してたのか)


[Clip]サンデー6号の読者アンケートは「絶チル」ネタだったらしい

えー、不覚にも気づかずにいたのですが、先週のサンデー第6号のアンケートは、「絶対可憐チルドレン」ファンにとって非常に重要なものでした。

サスケ部屋mk2 | 絶チルファンはポストへゴー。

 サスケ部屋mk2さんの記事より。先週のサンデー6号の読者アンケートは「絶チル」に関する質問だったという件。
 すみません私も完全に気付いていませんでした。今日出します! 回答はB-1/C-1/D-3/E-2です!


みすてぃっく・あい

みすてぃっく・あい (ガガガ文庫) (ガガガ文庫 い 3-1)
一柳 凪 弧印
小学館 (2007/09/19)
売り上げランキング: 67312
内容紹介

冬休みの女子寮には、4人の美術部員しかいなかった。ぼけぼけおっとりの沖本部長に読書魔の天才・三輪先輩、あっぱらぱーの門倉せりか、そして優柔不断な私・久我崎蝶子。私たちはひたすらに戯れる――ピクニックをしたり、チェスをしたり、いっしょにお風呂に入ったり。けれど、蛇行をつづける他愛のないおしゃべりも、ぼんやりとした空想に耽る時間も終わるだろう。なぜなら私は迫られてしまったから――せりかと先輩に。三角関係。私は選ばなければいけない ――愛の行方を。
第1回小学館ライトノベル大賞・期待賞受賞作。

 今日は以前読んだ本の感想書きます。

 この「みすてぃっくあい」ですが、取り上げている書評サイトでの評判が軒並み高かった印象があったので購入。実際読んでみたところ、確かにこれは噂に違わぬ本でした。おもしろかったです。
 買ってから三ヶ月くらい積読状態にしていたのが勿体ないくらいです(読めよ)。

 読んでいて上手いなと思ったのが、上記の内容紹介から連想されるライトノベル系百合作品にありがちな設定――閉ざされた女子寮、如何にも今時のギャルゲーに出てきそうな記号化された少女達、同性愛的な志向を内包した少女達の戯れ――といったものが、単なる読者の嗜好に合わせた味付けというだけではなく、物語の根幹に関わる「意味」を持たせる仕掛けが施されているという点です。

 物語が進んで行くに連れ、次第にキャラクター達(特に、主人公の幼なじみの角倉せりか)が「これちょっとおかしくね?」と思える行動をし始めるのですが、私の場合は「でもまあラノベだし、こういうのもあり得るよね」と脳内で違和感を補正しながら読み進めて行ったのですが――しかし物語内における三角関係の緊張が最大限になった時、「違和感」の原因であるこの作品世界に潜んでいた矛盾が一気に暴かれ、主人公が抱えている問題とは何なのか、そしてそれはこの作品世界にどんな影響を及ぼしていたのかが明確なものとなります。
 一見するとギャルゲー的な楽園として設定された作品世界の中に巧妙に織り込まれた矛盾が明かされ、不確かな世界が抱えた問題が一気に明確なものになった時に受ける衝撃。それを味わうのがこの作品の醍醐味なのかも知れません。
 「ライトノベル」というジャンルを謳うレーベルから出ている本だからこそ成立する叙述トリックもあるんだな、というのが本作を読んだ時の感想です。

 また、全体的な語り口が全体を通して理知的なのも特徴的です。物語を通して「虚数」、および三輪先輩の語るアレイスター・クローリーの魔術書の記述がキーワードになるのですが、語り口がそれらにもっともらしさを与える雰囲気を上手く作っています。
 あとは、「閉ざされた女子寮 わたしたちの、キケンなアソビ」という売り文句の期待に違わない、少女同士のエロスな雰囲気の散りばめ方もなかなかだとと思いました。特におっぱいが大きい三輪先輩の胸胸しさが良いです。先輩になら抱かれたい。


あおい坂の美少女わんさかコメディー化を希望しますサンデー6号感想

金剛番長

 仏滅番長の喝撃をビンタで完璧に封じた後、新必殺技「メテオドライバー」で念仏番長を撃破。「メテオドライバー」は「ダブルハンマー」同様、普通の技に凄い名前を付けて凄そうに見せる、金剛番長独特のセンスが光る一品です。
 今回の見所は、信仰の対象を失った念仏番長の信徒達が金剛にすがろうとした時に「知るか!」と一喝したところでしょうか。でも、この前の悪矢七君みたいに、そんな番長のつれない仕草にきっとみんなメロメロになってしまうに違いありません。男を惚れさせてしまう罪作りな漢。それが金剛番長。
 このマンガが漢わんさかラブコメディーの様相を呈してくるのも、もはや時間の問題なのかも知れません。

LOST+BRAIN

 催眠術で大沢君を操って政治家相手にテロを起こしたまでは良かったけど、いきなり学校に警察と一緒にマスターオブ催眠術師の久遠寺がやって来て氷山君大ピンチの巻。
 というか、個人的には政府首脳を殺害するテロを起こすくらいだから、氷山君はその後の催眠術を使った国家転覆へ至るまでの電撃作戦的な計画を既に綿密に組んであるものだとばかり思っていたのですが、自分の計画がバレそうになった途端に「一刻も早く消さなくては…」と焦り出すところを見ると、実は氷山君はあまり先のことを考えていないうちにテロを始めてしまったのではないか? と思わざるを得ません。国家転覆は計画的にネ!

 もっとも、そんなドジな氷山君のおかげで、マンガ的には「催眠術を巡る氷山と久遠寺の対立」という、まるで「デスノート」における月とLの対立のような構造が明確になった訳です。このマンガがやりたかったのはやっぱりそういう事だったみたいです。判りやすさは少年漫画の基本です(フォロー)。

クナイ伝

 やっぱり忍者爺さんには秘密がありましたの巻。「忍狩り」と書くと格好良いのですが、ターゲットを倒した後でタンスを物色している姿は、忍者というよりは単なる押し込み強盗であり、そりゃまあ廃業もしたくなるよなあと思いました。
 あと爺さんが育てていた忍者の女の子が何かみんな妙にカワイイんですけど、この世界には忍者の血筋を引いていると美人になるとかいうジンクスがあるんでしょうか。クナイ君もやたらカワイイですし(クナイは男の子です)。

ハヤテのごとく

 普通の少女が名門学園に入学した日に学園を代表する三名の人物に遭遇する、というシチュエーションは、個人的に「おにいさまへ…」を思い出します(古い)。

 今回出てきた日比野文とヒナギクが出会ったシチュエーションは、何となくハヤテとヒナギクが出会ったシチュエーションに近いモノを感じるのですが、彼女はこのままヒナギクに絡むかわいい後輩役として活躍するレギュラーとなる運命にあるのでしょうか?
 でも作者の畑先生のコメントから推測すると、どうも彼女は割と行き当たりばったりでできたキャラっぽいので、この子の今後の運命はまだ作者にも判らないレベルなのではないかと思われます。果たして彼女は「おにいさまへ…」の主人公のように、生徒会長が企んだ陰謀に巻き込まれて「涙が止まりません…」と呟く日は来るのか!(来ないよ)

ダレン・シャン

 まさか「ガッシュ」に続いて「ダレン」までもが、「となりの801ちゃん」における腐女子七大罪の一つ・学園化に手を付けてしまうとは!
 だ! だめよ! 禁じ手なの学園化はー! そんなことしたらハーキャットが図書委員で! 学ランで! キャー!(←バカ)

 寝起きのクレプスリーのセクシーさ加減は油断ならないものがありますね(油断?)。

お茶にごす。

 夏帆の妄想の中の部長もカワイイのですが、猫の鳴き真似をしている部長の方が更に可愛かったので、今回の勝負は船橋の勝ちと判定。
 このマンガ本当に面白いです。個人的に、今年のサンデーの中では「金剛番長」と並ぶ期待作の筆頭です。


アニメ化決定おめでとうございます記念・サンデー6号絶チル感想

 アニメ化決定おめでとうございます!(挨拶)

 既に前から判っていたことではありますが、実際に今週のサンデーを入手して表紙を眺めていると、「絶対可憐チルドレン」が本当にアニメ化するんだなという実感が湧いてきます。
 駅の売店で初めてサンデーを手に取った時なんか、もう何かこみ上げて来ましたからね。本気でちょっと涙出そうになりました。

 だってアンタ、あの「絶チル」がですよ! 一番最初の読み切り版が掲載されてから正式連載に昇格するまで2年もかかった「絶チル」がですよ! 作者自ら少年漫画のお約束から外れたマンガになっちゃったけど、でももうこれしかない」みたいな事を言って悲壮な覚悟を決めていた「絶チル」がですよ! 我々も当時はこれがサンデーに掲載される最期の椎名高志マンガになるんじゃないか」と覚悟を決めていた「絶チル」がですよ! 連載が始まっても、何か常に掲載位置が低かった「絶チル」がですよ! ついにTVアニメ化ですよ! 凄いじゃないですか! 信じられません! どうなってるの!

 まあ「アニメ化されるのはいいけど、所詮は原作とは別物で、それが面白いものになるとは限らない」とか、そもそも「絶チルを本当にアニメ化してしまっていいのか」とか「っていうか、そもそもスク水とかパンツどうするの」とか懸念するべき点はいくつもあるのですが、とりあえず今は素直にアニメ化されたことを「絶チル」という作品に対する評価だと捉え、素直に喜びたい次第です。
 それに椎名先生のコメントによれば、アニメの方もそれほど悲観しなくて良いような気がして来ますしね(あくまでネガティブシンキングが基本)。

 そして今週の「絶チル」ですが、今回からは皆本とチルドレン達のファーストコンタクトを描いた出会い編になる模様。冒頭の未来予知をベースにした出動シーンや、チルドレンの将来を予測する「懸案666号」など、週刊連載版第1話を彷彿とさせる構成が興味深かったです。とりあえずアニメ化が決定したので、ここらで一つ基本に戻ってこのマンガの基礎をおさらいしつつ、新しい読者にこの作品の存在をアピールしようという魂胆でしょうか。さすがアニメ化が決定したマンガは余裕がありますね。
 でもきっと来週からはまた掲載位置が前号と同じくらいの後ろの方に戻ると思うので、我々も「このマンガ本当に人気あるの? 何かの間違いじゃないの?」とまたハラハラしないといけなくなるような気がしますけど(ネガティブシンキング)。

 あと今回は、皆本の前任指揮官と思われる女性がちょっとだけ出てきましたが、何かものすごく性根が捻じ曲がってそうで、何だかゾクゾクします。この人、普段から黒い下着を着用してそうだよ!(←何)
 私が彼女を最初に観た時、ちょっと「ポケットナイト」の日須持教授のことを思い出したので、名前が明らかになるまではとりあえずヒスモチさんと呼称して行きたい所存です。我々人間の「異端」に対する憎悪の念を判りやすく体現した存在であろう、ヒスモチさんの今後の暴れっぷりに期待。性格が捻じ曲がった女性キャラって大好き!

 歪んだ感想ですみません(おわり)。


いつか感想書きたいリスト

 こんにちは(普通の挨拶)。
 このサイトの今年の目標の一つは「ちょっとでもいいので読んだ本の感想を書く」なので、以下にその感想書きたい本リストを備忘録として書き留めておきます。

 いつか、以下の本についての感想を書くかも知れません。
 書かないかも知れません(何)。