2011年05月一覧

美しい犬! 愛らしい犬! りこうでかしこく忠実な人間の友! サンデー26号感想

犬部!

 新連載。殺処分されかねない迷い犬を保護して新しい飼い主を探すことを目的とした「犬部」を舞台とした骨太なヒューマニズムドラマといった風格ですが、主人公のキャラクターが好感や共感を持ちやすい犬好きな好青年であることもあってか、特に気負わずに読むことができました。「僕らが思っている以上に世の中捨てたもんじゃないよ」って台詞は、このご時世だからこそグッと来ますね。
 私にとって犬は、かつて郵便局のバイトをしていた時に配達先で飼っていた犬に脚を噛まれてからの永遠のライバルですが(どうでもいい)、それでも老後は犬飼って暮らしたいと思っているので、どうぞよろしくお願いします(何)。

犬部!-ボクらのしっぽ戦記‐

犬部!-ボクらのしっぽ戦記‐ – エピソード1

原作 片野ゆか
漫画 高倉陽樹
シナリオ協力 はまなかあき
(C)Yuka Katano (C)Haruki Takakura/Shougakukan 2011

話題の原作本を完全漫画化!

posted with EmbedSunday on 2011-05-31

BE BLUES!

 ツンデレ少女のアンナが見つめる中、ケガから復帰した龍がついに新人戦に登板! という感じで、この試合が終わった頃にはツンデレ少女のツンがデレに転じていること必至な様相を呈していますが、個人的にはアンナのおじいちゃんこと元ユーゴスラビア代表監督オシムミルコさんの動向が気になります。彼が再び龍のプレイを目の当たりにした時、彼のプレイが世界に通じるものかどうか、きっとこのじいさんは饒舌に語ってくれるに違いありません。
 埼玉の中学校の新人戦の試合だって、世界に繋がっているんだ! みたいな、かつての「リベロ革命!」のママさんバレー大会編みたいな展開になったら熱いなと思ってます。

境界のRINNE

 前回は「犯した罪に対するペナルティが厳しすぎると、人は罪を隠すようになる」という教訓めいたエピソード、そして今回は新人サラリーマンの宴会芸に対するウンチクエピソードと、何か妙に社会派というか世知辛いお話が続いているような気がするのですが、個人的にこういう話が好きなので、一向に問題ありません。
 でも、個人的には新人に宴会芸を強要するような会社は避けた方が賢明と思うのですが(台なし)。

神のみぞ知るセカイ

 結の中に潜んでいた女神マルスが復活し、対結再攻略編がついに決着! のはずなのですが、ハクアの全裸が全てを持って行ってしまった感があります。桂馬の計略に乗せられて服を剥がされた挙げ句、「お前は特に覚えとけ!」と言いながら桂馬に自分の裸体をアピールした(に違いない)けどやっぱり全然反応されなかったハクアのいじらしさは異常。
 そしてちっぱい呼ばわりされがちなハクアの胸ですが、個人的にはおっぱいのサイズはこれくらいあれば十分だと思います。彼女はもっと自分の体に自信を持つべきです(感想?)。

ちいさいひと

 自分が前の父親の暴力から子どもを救ったのに子どもからなつかれないことを理由に、自分も暴力をふるってしまうようになった、という話でした。ずいぶん自分勝手な理屈に見えますが、今回のエピソードのシナリオは新聞記事を参考にして作られたことからして、こういう事例が実際に存在したのでしょうね。
 最初はその気がなくても、人は誰だって子どもに対して暴力をふるえるようになってしまう可能性があることは、人の親となる人間は常に自覚しておく必要があるのではないかと思いました。

はじめてのあく

 自分の卒業式で自分の性癖を高らかに宣言して答辞とする赤城の変態紳士っぷりが見事なエピソードでした。こういう高校生活を皆さんも謳歌したかったですよね(よね?)。
 あとアキは今回で完全に赤城にメロメロになってることが判明したので、今後も折りを見てメロメロな彼女の姿を堪能させてくれるとありがたいです。

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小学6年生女子にボディブローを喰らって悶絶したい人の数→ サンデー24号感想

マギ

 今週のサンデーの表紙を飾るのみならず、オールキャラクターピンナップまで付いてくるなんて、ホントに「マギ」は人気高いんだなと実感しました。個人的には、特にこのピンナップにおける夏黄文の「卒業アルバムに載せる集合写真を撮影するときに欠席した」的な扱いに胸が熱くなります。彼もう出てこなさそう(ひどい)。

 物語の方は、個人的には「武装錬金」の躁状態のパピヨンを連想させるジン・サガンが本格的に登場。彼は明らかにアッパー系の変態です。
 最終的には彼も誰かの金属器に宿ることになるのでしょうが、こんな変態を使役することになる人は大変だなあと同情せざるを得ません。クソ真面目な白龍と組ませて、白龍を変態色に染める展開?
 あと幼女かわいい(お約束)。

BE BLUES!

 「はっきりわかったろ! テメーは持ってねえ!
 あれから長い月日が経ったにも関わらず桜庭君の龍に対するツンデレっぷりに拍車がかかっており、何だか胸が熱くなります。龍が大怪我から復帰しようと頑張っているのを知っていながら、同情の素振りも見せずにツンを貫き通すその姿勢は、ツンデレとして見事。実際には彼の方が「持ってない」ことは明らかなので、いずれ彼は再び「持っている」龍君にしてやられることになるのは必至でしょう。
 もしそうなるのであれば、彼はいずれ「アラタカンガタリ」における門脇のようにひねくれたツンデレ男子に育つことは間違いありません。将来が楽しみです。

 その桜庭のツンデレに拍車がかかる一方、登場当時はツンデレ化すると思われていたアンナは相変わらず態度が陰鬱な上にリハビリで龍に置いて行かれてしまったストレスも溜まっているので、このままではヤンデレ化してしまう可能性があるのではないか? と懸念しているところです。
 龍君もツンデレとかヤンデレとかやっかいなのに惚れられてしまって大変ですね。続く。

ちいさいひと

 リアルバウト児童虐待ドラマシリーズ「ちいさいひと」の第二弾が開始。前回はネグレイトでしたが、今回は身体的虐待、いわゆるDVがテーマな模様。
 前回同様に読むのがしんどい展開になること必至ですが、せめてこのマンガがサンデーに掲載されることで、このマンガと同じような境遇に置かれている子どもが、このマンガを通じて自分が虐待されている状況にあることを自覚してそこから逃げ出すような行動を起こしたり、周囲から救いの手が差し伸べられたりするようなことが起こることを祈っております。
 さすがの私もこのマンガのみはマジレス。

神のみぞ知るセカイ

 桂馬が結に「落とされる」気満々で女装を開始、そのあまりの可愛らしさに結もメロメロになってしまい、ついには結の中の女神まで飛び出してしまったでござるの巻。桂馬の女装については、かつてコミックス4巻(今まさにアニメで放映中の対ちひろ編)の巻末のおまけで、ちひろから「女装してドラムをやれ」みたいなアプローチをかけてくるネタがありましたが、まさかこんな形で実現してしまうとは想定外でした。

 今回は絵的にやたらかわいく描かれている桂馬の美少女っぷりに思わず目が行ってしまいますが、桂馬は「女装した自分はカワイイ」ことを十分自覚した上で今回の結に対する篭絡作戦を実行しているに間違いなく、そのあまりの女子力の高さに感心してしまいます。己がカワイイことを自覚し、甘えるところは甘え、隙を見せつつターゲットの男性(結は女だけど)を意図した通りに操るその高度な女子力は、もはや肉食系どころか猛禽の域にまで達していると言えるのではないのでしょうか。
 何にしろ、本気になった桂馬の恐ろしさはやはり半端ないです。世の男性は、彼が男性であったことに感謝するべき。でも桂馬なら、必要とあれば同性をも攻略しにかかるに違いありませんが(決めつけ)。

はじめてのあく

 対真世界編決着。ジローの心の強さを信じて待つキョーコの姿に、妻としての貫禄を感じました。
 何故この二人まだ結婚してないんでしょう(真顔で)。

おすもじっ!

 第一部完。今回寿司勝負をした星鮨の板前は、間違いなく司に惚れましたよね。同じ板前として。
 この作品はこうやって徐々に皆を司に惚れさせて行き、それがやがて性別を超えた純粋な恋に変わるようになり、その上で何時「司は実は女だった!」という最大最後最強の伏線が持ち出されて日本の寿司業界を巻き込んだドッキドキな性倒錯寿司ラブコメに移行するのかを読者もハラハラしながら楽しむタイプのマンガになったらどうしよう(と言われても)。

読み切り:全員留年!2年森組

 読み切りギャグマンガ攻勢の最期を飾ることになった「全員留年!2年森組」は、粗筋を追うことそのものに全く意味を持たない本気でアナーキーなマンガであり、読んででクラクラ来ました(本気で)。まさか読み切りギャグ枠でこんなおかしいマンガが掲載されるとは驚きです。
 まあアナーキーであることとマンガとして面白いことは全く別問題であることは確かですが、読んだ時のインパクトはとにかく凄かったことを、ここに記録しておきます。

 なお、おたみ先生の読み切り作品は現在クラブサンデーでも読めます。クラサンのマンガの方がもっとひどいと思います。

おさむらい

おさむらい

おたみ
(C)Otami/Shogakukan 2010

ギャグの超新星現る! 大胆な見せ方で笑いのツボを刺激する手法に編集部は大いに沸いた! 2010年3・4月期まんがカレッジ入選作!

posted with EmbedSunday on 2011-05-17


久しぶりにマガジン買って読んだ日記

 「フェアリーテイル」の「テイル」って、TALE(物語)じゃなくてTAIL(尻尾)だったのか!(挨拶)

 そんな感じで普段は諸般の事情により週刊少年マガジンを購読していない私ですが(=単に資金的な問題です)、先週のマガジンは「かってに改蔵」が掲載されていたこともあり、久しぶりに購入しました。自分が毎週マガジン買っていた最後の時代は確か「ラブひな」が連載されていた頃だったので、もう10年以上前の話になります。
 せっかく買ったので、ほとんど予備知識がないまま、いつものように感想を書いてみます。

ファイ・ブレイン 最期のパズル

 新連載。最初はクイズ部を舞台に、パズルを織り込みつつゆるい学園ラブコメディをやるマンガなのかと油断していたら、いきなり最後の方で女子高生がダイイングメッセージを残しつつ三人まとめて怪死、「敏腕警察官登場!」のナレーションを背負いながらちょっと警察官っぽくない人が出てきてエンド、という急展開にビックリしました。
 今のサンデーだと、こういうタイプのマンガは載らないんじゃないかと思います。こういうマンガこそ今のマガジンっぽいと思います絶望先生。

 この作品、(マンガの中で特に明示されていないようですが)作品のタイトルからしてこの秋にNHK教育で放送が予定されている「ファイ・ブレイン 神のパズル」の連動作品のようですね。
 アニメの方は、パズルで世界を支配しようと企んでいるに違いない謎の組織P.O.G(Puzzle of God)が登場するそうですけど、こちらの方もそれを踏襲する形になるのでしょうか。Puzzle of Godってネーミングセンスはちょっと厨二病っぽくて、個人的には好感が持てます。

AKB49

 さすがの私もタイトルは知っていたこのマンガ。「女装イロモノマンガのように見えて、実は努力と根性の熱血マンガである」との話は聞いていたのですが(主にヤマカムさん経由で)、実際読んでみたら確かに努力・友情・根性・勝利を是とする、極めて真っ当な熱血少年マンガでした。色々と精神的な葛藤を乗り越えてきた結果公演に遅れてしまったに違いないアイドルを主人公がぶん殴ったり、彼女を疑った自分が許せない主人公が自分自身を殴ったりするシークエンスは、間違いなく熱血ドラマのクライマックスの展開です。
 総じて、判りやすくてなおかつ面白いマンガだなという印象を受けました。人気出るのも頷けますね(エラそう)。

金田一少年の事件簿

 「金田一少年」が「脱出ゲームDERO!」みたいな脱出ゲームをやってる! と思いました(貧弱な感想)。
 こういうの最近流行ってるんでしょうか?

はじめの一歩

 両者にらみ合ってるだけで一話終わり。なおかつこの緊張感。さすが「はじめの一歩」は違います
 久しぶりにマガジンを読んでも、「一歩」が載っているとマガジン読んでる実感がふつふつと沸いてきます。これこそが超長期連載作品の魅力というもの。一歩はまだ戦っている…!

A-BOUT!

 サンデーに目が慣れた身には目が眩む、どこかチャンピオン的なノリすらも感じる正統派ヤンキーマンガだということはよく判りました。さすがマガジン。マンガも面白いです。

この彼女はフィクションです。

 脳内妄想していた女の子が現実社会に出て来てしまった! という素晴らしい設定のマンガであるという話は聞いていたのですが(主にヤマカムさん経由で)、今回の話だけ見ると割と普通の「幼なじみのドジな女の子と学校のクールで素敵な先輩との間で揺れる三角関係ラブコメ」に見えます(ただし、ミチルの目からビーム出そうになってたところを除く)。
 今回かなりイイ感じのシーンで終わっていたので、純粋に次回が気になります。多分目からビームが出てオチが付く展開に繋がるんでしょうけど。あと皆さん仰るとおり、フーコ先輩いいですねフーコ先輩。

読み切り:かってに改蔵

 サンデーでの連載が終了してから幾星霜。あれから掲載誌が変わったり、本来ならDVD発売と同時掲載なはずだったのにDVDが延期になった結果不本意な形で掲載されたりと、連載が終わっても相変わらず数奇な運命を辿っている「かってに改蔵」ですが、今回の内容は相変わらずの「かってに改蔵」なので安心しました。
 個人的にはもっと羽美に暴れて欲しかったんですけど、彼女がモーニングスターを振り回して大虐殺に走るのはさすがに時節柄駄目だったのかも知れません。早く羽美が心置きなく暴れられるような、平和な世の中が戻って来て欲しいものです(感想)。

 久しぶりに読んでみましたが、「ダイヤのA」「あひるの空」「振り向くな君は」「エリアの騎士」などのスポーツものは、それまでのストーリーが判らなくても一話で話を把握できる感覚がありました。逆にバトルやサスペンスもの、いわゆる群像ドラマなどはキャラ同士の関係が把握できないせいか、初見で話を把握するのはちょっと難しい感じ?(サスペンスは自分がジャンル的に苦手というものあるかも) これらの作品は、雑誌を読み続けることでどんどん面白く感じられるようになるタイプでしょうね。

 今週続きが気になったのは、「AKB49」「この彼女はフィクションです。」、あと「アゲイン!!」でした。続き読んでみたいものです(←買えよ)。おわり。

野球盤 週刊少年サンデーVSマガジン
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大人の階段を登り始めたバレット×それを優しく見守る賢木ですね、判ります。サンデー22+23号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「闇を覗き込む時、闇もまたお前を見ている
 かのニーチェが『善悪の彼岸』で提示したこの一節は、かのウルトラマンネクサスでも引用されたくらい有名な言葉ですが(ファンサイト要素)、こう言われたのがこれまで絶チル界で最も腹黒い(断定)紫穂であるところが興味深いです。
 既にこれまでの人生で散々心の闇を覗いて来たはずの紫穂に対し、「闇もまたお前を見ている」と堂々と宣戦を布告して来たギリアムはこれまでのエピソードでも伺えるように相当の腹黒キャラであることは間違いなく、この二人の関係は早くも新旧腹黒キャラ対決とも言える様相を呈してきました。
 今回はギリアムの奇襲を受けてあわやというところまで追い込まれたものの、かつて自分達がティムに放ったブーストの力によって辛うじて救われた彼女でしたが、しかし紫穂はやられっぱなしで黙るような女ではないので(断定)、ギリアムの尻尾を掴んだら必ず仕返しをしてくれるものと信じています。「将来世界を支配する女」の鱗片をギリアムに対しても見せつけることができるよう、紫穂にはがんばって欲しいですね(ひどい)。

 そしてその紫穂を守った力を「薫ちゃんの意志」と表現した時、フェザーが意味深な表情で微笑んでいたところも印象的でした。あのフェザーの表情は、多分あれは単に薫の力だけではなく、紫穂をも含めた、未来を変えることを望むエスパー達の意志の力なんだよ的なことを言いたかったのではないかと、妄想してるところです。

 次回からは「紫穂ちゃんの視点でチルドレンの出会いを振り返るエピソードとなります」とのことなので、しばらくは紫穂の腹黒さを堪能できそうな予感。彼女は薫や葵よりも「腹黒」という我々のようにひねくれた読者にとって共感しやすい属性を持っているので、彼女の視点からの方がより楽しく読めそうな気がします。
 三人が寝泊まりするところは、彼女たちが幼年時代を過ごしたあの部屋でしょうか。続く。

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ケンイチが乳離れしたら連載が終わってしまいます久米田先生!サンデー22+23号感想

銀の匙

 「マクロス一機分くらいだ
 こんなおっさんホイホイな台詞が出て来るマンガだとは思っていなかったので、うっかり笑ってしまいました。今後は注意します(注意?)。

 あと今回校長先生が登場しましたが、このデザインの簡素さというか他の主要キャラとのデザインの整合性のなさっぷりはちょっと凄くね? と最初は思ったんですけど、でも改めてこのマンガ読んで見ると、馬術部の顧問の先生とか多摩子さん(敬語)とか今週号で勇吾の隣で飯を食べてる奴とかもみんなベクトルは違っているけど総じてちょっと違うので、校長先生がアレでも全く問題ないんじゃないかと思い直しました。このマンガ懐が深いです。

マギ

 キャラのデザインといえば、むしろ「マギ」のハチミツモンスター(仮称)の方がやばさでは断然上ですね。凶暴化した時の表情も勿論やばいですが、その前の通常モードの無表情っぷりの方がサイコホラーっぽくてヤバい。今回の迷宮は歪んだメルヘンなテーマっぽいのですが、最初の中ボスがコレだとすると、これから更にもっとヤバいのが出てくるということになりかねません。大丈夫か(読んでるオレの理性が)。

 今回は迷宮攻略者であるアリババ達と初挑戦の白龍の対比を見せることでアリババ達の成長っぷりを示唆するのが目的とのことですが、その中でも生身でハチミツモンスターと互角以上に渡り合ったモルジアナのパワーアップっぷりは目を見張るものがあります。確か彼女はまだ金属器にジンを宿していない状態であるので、彼女はまだまだ強くなることは確実でしょう。並の少年マンガなら確実に主役を張れるレベルですね。
 そして彼女に護られているアリババは、むしろヒロイン格ということになりますね。だんだんこのマンガがどんなものか判ってきましたよ(間違った意味で)。

ポケットモンスターReBURST

 「どうしてもこの世に二つとないスクープが欲しかったんです!
  世界一のジャーナリストになる! それがオレの夢だから!

 ヤッピーさん! それはジャーナリストの中でもイエロージャーナリストって呼ばれるタイプというか、俗にいうところのトップ屋ですよ! 芸能ニュースの見過ぎじゃないですか! 権力チェックやアジェンダセッティングができてこそ、真のジャーナリズムって奴じゃないんですか!(ネタにマジレス)
 ジャーナリズムの危機が叫ばれる現代日本で、仮にもメジャーな少年誌にまがりなりにも「ジャーナリスト」を名乗るキャラクターが出てきたのは社会的な意味で面白いと思うので、ぜひヤッピーさんにはこの世界におけるバーストハートを巡る陰謀を暴き、ジャーナリズムとは何であるかをポケモンファンの少年達に知らしめて欲しいですね(無理そう)。

キングゴルフ

 キャディの野方さんがヤバいです。歯の隙間からスースー息が漏れてるところとか、そこを強調してデフォルメしなくてもと思ってしまうくらいのなオバサンっぷりでキャラ立てしてるところが特にヤバい。明らかに只者ではありません。キャディとしての修羅場を何度も潜っている顔ですよ。
 彼女は、少年向けゴルフマンガのキャディさんキャラ界に革命を巻き起こすこと間違いなしの存在感を放っているなと思いました。このマンガは相変わらず侮れません。

神のみぞ知るセカイ

 結に引き回されることで、桂馬は強引な押しに弱いことが明かになったの回。桂馬は最後に「落とされ神」になることを決意しますが、具体的にどんな行動を起こすのかに期待です。「絶チル」の皆本みたいなヒロインポジションに収まって誘い受けをかますとかそんな感じ?(どんなだ)
 あとは「これからいっぱい仕返ししてやる!」といいつつ紅潮していたハクアが可愛かったです。桂馬を困らせるためと称して強引なセクハラ行為に及んだ挙句、ドジって逆に自分がエロスな目にあって困ってしまう展開が手に取るように見えて来ますね。ご期待下さい

ハヤテのごとく!

 畑先生の次回作にご期待下さい!(挨拶)
 久米田先生にサンデー本誌でいじってもらった畑先生は、きっと大喜びしているに違いない! と決めつけてます。

 本編の方は、ワタル編第一部完といった感じでした。起業家を目指すこと以上に、自分の(生涯の)パートナーとしてサキを選んだことの方が遥かに重要でしょう。ハヤテの連載が本当に終わって「畑先生の次回作にご期待下さい!」と言われる頃までには、この二人が幸せになってくれるといいなと思いました(気長)。

はじめてのあく

 コミックス9巻で意味深に凛々しく初登場した頃がピークでその後はどんどんヘタレ化する一方、対真世界編になってからは相手の噛ませ犬的なポジションに収まってしまうのかと思われていた黒澤さんが、今回ついにその真の実力を発揮するの巻でした。
 密着した状態からカウンターで鉄山靠を放って一発KOするだなんて、まるで初代バーチャファイターのアキラみたいでカッコイイなと思います(変な褒め方)。

新連載:オーバーフェンス

 「もしドラ」の影響で野球部の女子マネージャーが盛り上がりを見せている現在、野球部女子マネの真祖はワシじゃあ! ワシが「タッチ」で浅倉南を登場させなければ、「もしドラ」の主人公の川島みなみも生まれなかったんじゃあ! 全ての創作物の女子マネキャラはワシが育てた! と言わんばかりの勢いで、あだち充先生が週刊少年サンデーに復帰。こういう時代なので、勿論舞台は野球部で、ヒロインは女子マネージャーです。
 「もしドラ」によって女子マネの時代があだち充先生に追いついた今、その時代を追いかけるように新たな女子マネマンガをあえて描くところに、あだち充先生のこのジャンルに対する心意気を感じます。ホントです

 ストーリーの方は、同じ出生の秘密を背負い宿命に導かれて高校の野球部にやって来たメンバー達の数奇な運命を語る、といったものでしたけど(大げさ)、女子マネの瀬里沢みのりとキャプテン桜井章夫の間のロマンスや、部員の八島の父親の突然の死など、細かく書こうと思えばいくらでも書き込めるエピソードを独特のドライなノリでさらりと流しつつも読後に余韻を残させるいつものあだち充先生の手法がこの作品でも冴え渡っており、楽しく読むことができました。
 不定期連載ということですけど、今後も時々登場して誌面を盛り上げてくださることを期待します。

読み切り:さよなら絶望先生番外編

 マガジンに移籍して連載を開始した「さよなら絶望先生」が大ヒットでアニメ版も大当たり、その勢いで「かってに改蔵」もOVA化と、名実ともにヒットメーカーの仲間入りを果たした久米田先生が、マガジンとのスワップ企画で「絶望先生」を引っさげてサンデーに帰って来ました。
 諸般の事情で「改蔵」OVAは結局発売延期となり、スワップ企画だけが先行して載ってしまうという「ハシゴを外された状態」(マガジン掲載「かってに改蔵」より引用)になってしまった様ですが、まあ斯様な不足の事態となっても「久米田先生の作品なので仕方がない。というか、むしろネタになるので面白いんじゃね?」と思われてしまうところが先生の人徳です(決めつけ)。

 マンガの方はさすがの面白さで、最初から最後までニヤニヤしながら読ませて頂きました。特に怪談の定番である皿屋敷を「いちまーいくろしーべると」と放射線被曝ネタにアレンジしたところが、最高に黒くて面白かったです。時事ネタマンガの本領発揮ですね。
 あと小森霧はやっぱり可愛い(結論)。

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読み切り:岳

 あだち充先生と久米田康治先生の登場だけでも凄いのに、今週のサンデーは更に映画化記念で普段はビッグコミックオリジナルで連載されている「」までもがまさかのサンデー登場。
 ビッグコミックオリジナルというと「弁護士のくず」とか「三丁目の夕日」とか「ヒゲとボイン」とか、青年誌というよりもはむしろ壮年誌というかオッサン向けという印象が強く、日本中のちびっこが読んでるタテマエの少年サンデーとは今ひとつ咬み合わない印象があるのですが、でも何としても今週号はお祭り状態にして行きたい! というサンデー編集部の気概を感じます。と好意的に評価しておきます(偉そう)。

 内容の方は今回の主人公の15歳の哲也少年が山の洗礼を受けながらも、最後まで諦めないことで人間として成長するという物語で、これが「岳」ってマンガなのかーと感心しながら面白く読むことができました。
 個人的に、哲也君は15歳という設定にしては少々見た目が年齢以上に見えるところにちょっと違和感を感じましたが、これは青年誌と少年誌の絵柄の違いから来るものだと理解しました。というか、自分はもういい加減いい歳ですので、サンデーとかばかりではなくもう少し壮年誌的な作品も読むべきだと、「岳」を読んで改めて自戒させられた次第です。