2008年08月一覧

今週のMVPは男性の股間を踏んで興奮してる「魔王」の蜂に決定ですサンデー39号感想

結界師

 先週に続いて氷浦君大暴れの巻。一見すると暴走しているようにしか見えない彼ですが、実は彼の中では理論整然とした意志決定ロジックが存在しており、それに従って動いていることを伺わせてくれました。不審者を追跡して捕獲した際、ちゃんと良守の言いつけを思い出して殺さないで持ち帰ったところなんか、何というかこう「飼い主に忠実な猟犬」みたいな感じで萌えです。忠犬萌え(専門用語)。
 時音さんは一度タッグを組んだだけで彼の忠犬属性に気付いた模様であり、彼女なら氷浦のいい飼い主になりそうな感じなんですけど、でも今の氷浦に必要なのは飼い主ではなく、彼と心を通じ合って魂を救うことができる存在であり、それができるのは間違いなく良守しかいないと思います。今回のシリーズの究極の目的はその辺にありそうな予感。というか妄想

 あとは閃が氷浦の迫力に圧されてへたり込んじゃったところも良かったです。あの閃ちゃんですらたじろがせる氷浦恐るべし。でも、このままだと良守は氷浦に寝取られちゃうよ! がんばれ閃ちゃん!(何)

金剛番長

 金剛番長のパパは文字通り「日本を裏から支配する影の大物」なのですが、その大物っぷりを表現するためだけに国会議事堂を破壊してしまうのが、「金剛番長」の「金剛番長」たる所以なんだよなと思いました。物理的に大物なんだから、国会議事堂を壊しちゃうのも仕方ないよね。みたいな。
 というかこの人、あんな巨体なのにそもそもどこからどうやって国会議事堂の議場に入ったんだろう? と普通の読者なら疑問を持ってしまうところですが、この問いに対してはおそらく「小せえことは気にするな。」としか答えが返ってこないであろうところが、「金剛番長」という作品なのです。読者に対しても漢の器を要求するマンガなのです。

 そんな今回の「金剛番長」に対してあえて物言いを入れるとすれば、首相が若手議員に対して言った「いずれは内閣官房長官にもなれる漢だ」という台詞です。個人的には、権謀術数に長けるタイプの国会議員に対しては、心情的に「漢」という漢字を使って欲しくないです。
 ちなみに私の考える「真の漢」は、そもそも権謀術数という言葉が読めません。

オニデレ

 正少年が無意識のうちに咲に対してフラグを立てる行動をしているよ! たいへんだ!
 これで咲にフラグが立ってしまったら、このマンガは『優しい以外に何の取り柄もない少年を巡って美少女同士が争う』という、普通の美少女わんさかコメディーみたいなマンガになってしまうじゃないですか! 「オニデレ」はあくまで異常なラブコメでないといけないのに!(ひどい)

 あとはユナが今回は体操着+カットジーンズ+おまけに巨乳という本来であれば激しくエロいコスチュームをしているにも関わらず、何か全くエロスを感じないのが素晴らしいと思いました。健康的ですね(まちがい)。

神のみぞ知るセカイ

 「絶対可憐チルドレン」が休載しているタイミングを狙って作品内四コママンガを描く若木先生に萌え!(挨拶)

 話としては、春日先輩がカワイイもの(桂馬の顔を含む)が大好きな感情と「武道を極める」という自分の目標が相剋するものと認識し、その板挟みになって悩んでいるというもの。あまりに悩みすぎた結果なのか、猫を抱っこしているところを桂馬に見られてしまったことをきっかけに、本格的に精神が二分されてしまった模様です。前回出てきた分身描写って、やっぱり彼女独特の奇妙な歩行術じゃなかったんだ。
 西原かのん編以来、「駆け魂にとりつかれた人間には、心のスキマに関連する極端な現象が発生する」という設定が追加されたため、マンガ的に判りやすくてかつ面白い描写ができるようになって来たなと思いました。

 なお「羅新活殺拳」はおっさんホイホイなネタなのは明らかなので、そう簡単には釣られませんよ!
 裸神活殺拳は脱げば脱ぐ程強くなるのですが、羅新活殺拳はどうやらカワイイものに萌えれば萌える程強くなるっぽいですよ!(釣られてます)

野村AD野球

 読み切り。最初から最後までスケッチブックだけでキャッチャーが意志を表現するというネタだけで押し通したのは潔いというか、「同じ事を繰り返すと面白くなる」というギャグの基本に忠実なマンガだなあと思いました。描いてるウチに絵が上手くなってくるところが面白かったです。
 でもこの話ってアニメ化されたらキャッチャーの声優の人は困るだろうなと思った(思うな)。

アグリのマジカル日記

 読み切り第二弾。かわいいんだけど現代萌え系から微妙に外れている絵柄のせいか、独特の妙にまったりしたリズム感のせいか、読んでるうちにだんだん脳の判断力がとろけて来て、なんか妙に面白くなってくる感を味わえるマンガだなと思いました。アグリのお姉さんの「ドMになる魔法」は斬新で好きです。


まもなく閉鎖されるmF247でまだ聴くことができる、個人的に好きな10曲

 珍しくマンガ無関係の音楽エントリです。Over The Future以来?

 mF247というインディーズ系音楽配信サイトが8月末で閉鎖されるというニュースをご存じの方もおられるかも知れませんが、mF247は個人的には結構お世話になっていたサイトでした。RSSで配信されている新曲リリース情報を週に一度くらいの割合でチェック、「ダウンロード数が100を超えている曲は人気があるだろうから多分良い曲だろう」みたいな曖昧な判断基準で曲をダウンロードし、楽しんで聴かせていただいてました。
 インディーズ系の音楽配信プラットフォームとしては既に MySpace などがメジャーになっている現在、mF247的には「もはや音楽サイトとしての使命は終えた」という判断で閉鎖ということになったのではないかと思われます。関係者の皆様には、心から「お疲れ様でした」と申し上げたい次第です。

 しかし実際にサイトが閉鎖されるのは8月末であり、現在でもまだ様々な曲を無料でダウンロードすることができることは変わりありません。ですので、せっかくだからまだダウンロード可能な曲のうち、個人的に気に入っているものを紹介してみたい! と突発的に思った挙げ句、このエントリを書いてみました。
 なお、自分は音楽方面は極めてオンチというかトレンドに全く乗れないタイプであり、最も音楽的に多感だったはずの10~20代のほとんどをゲームミュージックばかりを聴いて過ごし、現在もマンガとか読むと勝手に脳内でゲーム音楽が再生されるという相当なボンクラなので、その辺はご了承願います。紹介文も自分の脳内イメージそのまんまなゲーム脳的です。

 ちなみに「絶対可憐チルドレン」の脳内テーマ曲は、「怒首領蜂大往生」の1面BGMです(どうでもいい)。

ハウス/テクノ/エレクトロニカ
1. Transmigration (STEIEL)
重厚な物語のオープニング、あるいはこれから佳境に入る的な場面で流れそうな曲。ドラマを感じさせる
2. Allegro (transquillo)
ベルトアクション格闘ゲームのBGMのイメージ。聴いているうちにたぎって来ます
映画/ゲーム/アニメ
3. うみの唄 (Psalm)
海の向こうから聞こえてくる美しい声と旋律のイメージ
4. 夏物語 (きーな)
遠い異邦の地で見上げる青空
5. 万環 (ヤチカ)
太古に栄えた王国の記憶
ポップス/ボーカル
6. 空のダンス (ORIGA)
来るべき嵐を待ち受ける覚悟。「攻殻機動隊SAC」で知られるORIGAさんの曲。
7. She (you & me together)
失恋の曲だと思うんだけど、可愛らしくもしっかりした歌声が魅力的
8. くらいもりのおはなし (小林未郁)
不思議な曲。歌われている寓話の世界に引き込まれるような感覚
ニューエイジ/現代音楽
9. Redemption (ヴィタ アクティヴァ)
大草原で見る夕焼け。聴いてると家に帰りたくなる
10. hal melo~春旋律~ (ハジメ(ミドリ))
ピアノソロ。卒業式が終わった後のイメージ
+α:mf247では公開終了となったけど好きな曲
Heavenly Star (元気ロケッツ)
MySpaceで試聴可能。真夏の陽光を浴びているイメージがする
SHINE (Jazzin’park)
サイトを開くと最初に聞こえてくる曲。純粋に歌声がステキだと思う
キングダム・オブ・ウィンド (天地雅楽)
雅楽と現代音楽をミックスした、非常に不思議かつ美しいメロディが印象的な天地雅楽の曲。アルバム「天地乃響」に収録されている模様。
天地雅楽の他の曲はMySpaceでも試聴できます

兵部の戦後は彼が戦っている限り終わることはないと思ったサンデー38号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 中学生になったからトリプルブースト時のエロい表情も成長したのですね!(感想)

 今回は特にブースト時の紫穂がたいへんに素晴らしいと思ったのですが、何がどう素晴らしいのか具体的に表現するとフィルタリングの対象になりそうなので遠慮しておきます。また葵も薫への抱きつき方がエロいのは相変わらずであり、これはつまり今後もトリプルブーストの時はそういう方面の描写の冴えっぷりを楽しんでね! という作者側のメッセージであると解釈しました。
 事後に薫が「キモチいいなあ」と言ってるとことか見ると、もうコレはそういう暗喩なんだよな! と納得せざるを得ません。やっぱり「絶チル」は、そういう方向には勘が働くおっさん読者が多いサンデーにぴったりなマンガですね。困ったモノです(おっさん読者が)。

 話の方は、前回の「あたし達は望んでこの仕事をしているわけじゃ…」という引きからして薫の部活問題が事件の解決に対して何らかの影響を及ぼすのかなと思っていたのですが、実際今回の序盤の薫は相当不調でした。マンガの中に描写はないですが、この辺の影響があったと考えるのが妥当でしょうか。
 ただ現場に出て三人一緒に力を合わせて事件を解決した結果、チルドレンとして働くことに再び意義を見いだし、部活に対する未練はなくなった模様。薫もエスパーがアスリートとして通常の競技に参加することができないことは知っていたみたいで、結果的には今回の話は皆本の取り越し苦労だったというオチになります。
 ただ、薫の部活動に本気で悩んだ皆本にしろ、自分に「バベルのエスパー」になる以外の可能性があることを知った薫にしろ、この作品世界に存在するエスパーとノーマルの壁の存在を意識したことは確かでしょう。将来の薫の「反逆」も、こういう些細な要素が積もり積もった結果だったのかも知れないな、とか思いました。

 そして今回の騒動の黒幕である謎のマスク女ですが、月見さんが指摘するように、そのマスクはあまりにも「吼えろペン」に出てきた仮面編集の星紅女史のソレっぽいです。星紅さん何やってるんですか!(まちがい)
 髪型的にはクラスメートの雲居悠理に似てなくもないのですが、今のところ正体は不明。そのコスチュームといい犯行動機といい、従来のノリとはかなり異なるキャラクターと見て間違いはないようです。とりあえず変態であることは間違いなさそう。椎名先生は変態を描かせたら昔から随一の才能を発揮する人なので、彼女の変態っぷりについても期待しておきます。


サンデー38号は「ダイヤのA」が目印!(まちがい)

結界師

 氷浦蒼士暴走するの巻。腕に纏った刀状のオーラで無表情のまま既に事切れた敵をザックザック斬り続けている彼の姿は、何というかこう、イイです(邪気眼的に)。凄くイイ。自分の中に秘められたチカラに支配されて制御することができないばかりか、自身もそれを諦観しているような様子が伺えて、実にイイです。
 己のチカラがあまりにも強すぎて呪われているために、自分のチカラを制御してくれるより強大な権力に全ての判断を委ねて己は何も考えない様にしつつも、でも心のどこかでは己を呪われた境遇から解放してくれる『誰か』を求めてやまない、今の氷浦君の姿。なんて魅力的なんでしょう(中二病的に)。自分が今中学生だったら、間違いなく氷浦君と自分を重ね合わせてウットリしてるに違いないと思いました。
 氷浦蒼士というキャラは、そういうアレっぽい雰囲気が醸し出されているので大好きです。

神のみぞ知るセカイ

 「ひと夏の体験すごろく」って何事!(挨拶)
 しかもすごろく専用オリジナル美少女と来ましたよ! 良い意味で調子に乗ってますなあ! 「神知る」もすっかりサンデーのソッチ系看板マンガになっちゃいましたね! この調子でいけば、深夜アニメ化も夢じゃなさそうですよ! 深夜28時から放送している「魔法メイド少女 ぜったい!チルチル」の後番組枠とかどうですか!(存在しません)

 そしてマンガ本編の方は、アオリにある「武士的な少女」というよりは「あずまんが大王」の榊さん的な少女と表現した方が遙かに的確であるところの春日楠が登場。彼女はどうやらエルシィの可愛らしい仕草に対して明らかに萌え萌えになっていたので、今回はエルシィが攻略の鍵を握る可能性もないとはいえない! と思いましたが、でもそれ以上に桂馬の描いた萌えイラストにグッと来ているようなので、まずはそこを起点に接触を図る展開になることが予想されます。まあでも、このマンガで一番カワイイのは桂馬に決まっているので、やはり最後の決め技は桂馬自身という流れを希望。

 あと彼女が時折意味もなく分身している描写がありますが、これは彼女独特の奇妙な歩行術なのか、それともこれも駆け魂によるものなのか気になるところ。何かのメタファー?

最強! 都立あおい坂高校野球部

 キャプテンにモテフラグが!
 キャプテンは野球一筋の非モテだとばかり思っていたのに、その野球に対する直向きさがツンツン系女子マネージャーのフラグを立てるきっかけになっちゃいましたよ! 何たること! 何たること!

 オレも生まれ変わったら今井キャプテンみたいなキャプテン顔になって野球やる! 野球やってモテる!(絶望エンド)

オニデレ

 「茨城王」を名乗る人物が「県内最強」を名乗るサヤをライバル視している→サヤが住んでいるところは茨城から見てライバルな関係にある県である→茨城のライバルって何か栃木っぽい、といういい加減な論理によってこれまで「オニデレ」の舞台はずっと栃木県だと無根拠に思っていたのですが、今回の茨城王の台詞によって実は舞台が埼玉であることが判明しました。さいたま。
 茨城から見ると、ライバル県は栃木じゃなくて埼玉だったのか! 北関東の県域ライバル事情は奥が深いなあ!(何で)

 あと客観的に見ると、正少年と咲は割とお似合いだと思います。というか、咲はあらゆる意味でサヤの対極に位置している存在としてデザインされているので、もし「オニデレ」が正統派ラブコメマンガだったら、今頃咲にフラグが立っているはずです。でも何か一向に立ちそうにないので、「オニデレ」はやはり異端派ラブコメと再認識しました。

魔王

 暗いところに蝋燭などの小さい火を沢山灯すってのは、集団催眠にうってつけの舞台装置だよなと思いました。さすが犬養さんは色々とわきまえてます。「LOST+BRAIN」亡き後の催眠術マンガはオレにまかせろ! と言わんばかりの貫禄を感じます。あなたが神か(デスノネタ)。

鮮血夢想

 読み切り。「吸血鬼や彼のライバルのヒロインが非現実的な野望のために戦っている行為そのものをギャグにする」ことを狙うと同時に、この手の説明過多なファンタジーマンガの構造そのものもギャグとするという、極めてメタレベルなマンガだなあと思いました。
 何の解決もせずにただ日常が流れて終わり、な投げっぱなしっぷりも色々な意味で印象的でした。こういうのもアリなんだ今のサンデー。

なつみんのまんが

 読み切り。最後の「夏の定番まんが」は、最初のページのメニューを描写しているシーンに「冷やし中華始めました」の張り紙がないとオチが効いてこないんじゃないか? と、自分の脳内にいるマンガ編集者が指摘してました。
 あとは同様に、「恩返しのまんが」の「チェンジ」もネタが風俗的に高度過ぎます。サンデー読んでるのは実はおっさんばかりである、という正しい現状認識の上で描かれたマンガなのでしょうか。


[crossreview]お釈迦様もみてる―紅か白か (コバルト文庫 (こ7-58))

マリみてスピンオフ小説。祐麒や柏木といった花寺サイドのキャラに新たな側面を加えて魅力を掘り下げることを目的とした、純粋なファンサービス作品という印象。花寺の少女マンガ的バンカラ学園描写は妙に可笑しい。 [6]
2008-08-19 22:40 | Permalink | Other Review


お盆休暇も終わりますがサンデー36+37号感想

キングゴルフ

 ドレッドヘアは描くのが大変そうだよなと思いました(感想)。

 新連載。「ヤンチャな乱暴者が今後の自分の運命を変える出会いをしてその道に入る」というパターンは「三つ星のスペシャリテ」と全く同じであり、ある意味少年マンガの王道と言えます。「ハイド&クローサー」以降の新連載に顕著な特徴である、少年マンガの王道路線を志向する最近のサンデーの傾向をそのまま反映したマンガという印象です。
 まあ、中には王道を突き進んでいるはずなんだけど、何か変な方向に突き抜けちゃっていばら道に踏み込んでしまった「金剛番長」みたいな事例もありますが、逆に言えばそれくらいにならないと、サンデーと言えども長期連載として定着するのは難しいのかも知れません。

 とりあえずドレッドヘアは描くのが大変そうなので、そのうち主人公がドレッドを止めてタイガー・ウッズみたいな爽やかな髪型に転向するエピソードが出て来かねないよ! とか思いました(思うな)。
 あと、主人公が「わがままで何が悪い?」と言ってるシーンでは、君ら若者がわがまま放題できる社会を維持するために、オレ達大人はみんな苦労してるんだよ! と説教したくなりました。もう歳です。

結界師

 氷浦を冷たくあしらう良守は、氷浦が限と良守との思い出を壊す存在となるから氷浦を嫌っているのか、それとも氷浦が限と同じ自滅の道を歩む恐れから彼を拒絶しているのか。その両方の心理が微妙に入り混じっているのか。
 周囲の人もみんな「氷浦は限みたいだ」と言ってますが、現在の問題を解消するためには、氷浦は限とは違う存在であることを良守が認識する必要がありそう。良守が氷浦をテストするような行動に出たのも、それを確認する意味があるのかも知れません。青春ですねえ(無理矢理キレイに終わらせたつもり)。

ハヤテのごとく!

 アーたん編終結。今回のエピソードはハヤテの抱えているアーたん絡みのトラウマを明示することにあったと思うのですが、その辺については十二分に理解できました。まあこんな過去があったからこそ常識外れなレベルにまで精神と肉体を鍛えることができてナギと出会うことができたんだから、まあ良かったんじゃね? 絶チルで表現するところの「ムダな過去なんかない」ってこのことだったんだよね? みたいな認識でいいんでしょうか。
 そして物語終盤でナギが笑顔で出てきた時は、何かこう暗闇で光明を見いだしたような、深遠な気分になることができました。ハヤテはナギの存在で随分救われてますよね。

 あとバックステージで畑先生がアーたんの現在の姿を「アテネ(成体)」と表現しているのが面白かったです。昆虫扱い?

オニデレ

 「ハヤテのごとく!」でマリアさんはヒエラルキー最上位にいるから強いのと同様の理由により、「オニデレ」におけるヒエラルキー最上位かつ最強キャラは生徒会書記のサキで決まりそうな勢いです。マンガ内ではサヤのライバルというか対極に位置する存在として描かれていますが、覚醒状態になったサキは明らかにサヤよりも生命体的に格上なので、現段階で最強なのはサキで決定。
 あと、サキって名前も「スケバン刑事」っぽくて強そうな上、「虹ノ瀬咲」ってフルネームはときメモの虹野さんみたいで萌えです(古い)。

アーティストアクロ

 「アーティストアクロに女はいらねえ」がこのサイトにおける「アーティストアクロ」に対する基本ポリシーですが、前回登場した美人のお手伝いさんが人間じゃなくてロボットだったので安心しました(するな)。
 でもパンツ見られて恥ずかしがるということは、彼女はロボとはいえどもメンタル面では立派な女性であり、女性としてカウントするべきではないかという気もします。私は女が全く出ないのがこのマンガの最大の特徴だと思っていたのですが、その認識はそろそろ改める必要があるのかも知れません。何だこの感想

 それはそうと、「伸縮自在の体を持つお掃除ロボ」と言えばやっぱり「わくわく7」のティセを思い出しますよね。三十歳以上の男性の皆さん。

神のみぞ知るセカイ

 今回の話は、まさに散々そういうゲームをやりまくった経歴を持つ若木民喜先生でなければ作れないエピソードだと思いました。
 今回は「ループ」「初回特典」「オンラインパッチ」等の専門用語が飛び交う話ということもあって作者の側はどこまで読者がついて行けるか不安な様ですが、元々このマンガを支持している層はこれくらいのネタなら息をする様に自然に理解できるリテラシーを持ち合わせているので、全く問題ないと思われます。それに「空はなんにも悪くない!」「ボクは必ずこの娘を救ってやる!」と力説する桂馬の姿からは、ホンモノの人にしか語ることができない一流の気概を感じます。若木先生は一流
 この調子で突き抜けちゃっていばら道に突入しても一向に構いません。それが先生の進むべき道であれば、我々は喜んでそれを受け入れます! がんばれ若木先生!(サンデーが受け入れてくれるかどうかは別問題)

 職業プログラマの立場からすると、特典フィギィアの納期とか宣伝の都合といった兼ね合いで政治的に無茶な締め切り日を決められて大変だったんだろうなとか、開発現場がデスマってプログラマがボロボロ入れ替わったのも品質を落とした原因なんだろうなーとか、色々想像してしまって切なくなります。「プレイした状況によってループから抜ける場合と抜けない場合がある」ってのは明らかにフラグ管理部分のメモリがプログラムによって破壊されているのですが、そういうメモリ管理絡みのバグって実は原因を掴みにくいんですよ。C言語でポインタ操作したことがある人ならみんな判ってくれるはず!(何)


コミックマーケット74 椎名高志作品関連サークル情報

※8/14追記あり

■8/15(1日目)
  • 東-M10a DARKNESS(兵部×皆本、GS美神あり? 女性向け)
  • 東-ナ38a タケノコプロ(絶対可憐チルドレン本あり?)
  • 東-ニ24a 白竜堂白亜店(絶対可憐チルドレン チルドレン中心ギャグ)
  • 東-ニ24b ぶれんどぱーく(絶対可憐チルドレン)
  • 東-ニ25a SEAROSE(絶対可憐チルドレン 紫穂中心ほのぼの)
  • 東-ニ25b ANGELICA(絶対可憐チルドレン、GS美神)
  • 東-ニ26a 田吾作(絶対可憐チルドレン オールキャラほのぼの)
  • 東-ニ26b POKEKARA(絶対可憐チルドレン パンドラ中心)
  • 東-ニ27a Iris Moon(絶対可憐チルドレン ビジュアルノベルも?)
  • 東-ニ27b 朝の魔法(絶対可憐チルドレン ギャグ、グッズ)
  • 東-ニ28a トロイメライ(絶対可憐チルドレン オールキャラ、賢木×紫穂)
  • 東-ニ28b 風桜花(絶対可憐チルドレン 皆本×薫 小説)
  • 東-ニ29a BLUE SIGNALS(絶対可憐チルドレン 三人×皆本中心)
  • 東-ニ29b 紫マヨネーズ(絶対可憐チルドレン 皆本中心オールキャラギャグ)
  • 東-ニ30a TEK(絶対可憐チルドレン 皆本受、兵部受 女性向け)
  • 東-ニ30b たけの亭(絶対可憐チルドレン 皆本総受 女性向け)
  • 東-ニ31a Eulenspiegel (絶対可憐チルドレン 賢木×皆本 女性向け)
  • 東-ニ31b コピー機が粉砕。(絶対可憐チルドレン 皆本受 女性向け)
  • 東-ニ32a Paraiso(絶対可憐チルドレン 賢木×皆本 女性向け)
  • 東-ニ32b ルミネセンス(絶対可憐チルドレン パンドラ中心 女性向け)
  • 東-ニ33a x80(絶対可憐チルドレン 兵部受 小説 女性向け)
  • 東-ニ33b アップルクランブル(絶対可憐チルドレン 真木×兵部 女性向け)
  • 東-ニ34a paralle(MISTERジパング 信長×日吉 女性向け)
  • 東-ニ34b ジュラルミンアタッカーズ(MISTERジパング 信長×日吉 女性向け)
  • 東-ニ35a 第三領域(絶対可憐チルドレン チルドレン中心四コマ/皆本受 女性向け)
  • 東-ニ35b 風色通り(GS美神 雪之丞×ピート)
■8/16(2日目)
■8/17(3日目)
  • 東-A41a ししゃもハウス(絶対可憐チルドレン 男性向け)
  • 東-D12a 来つ寝(絶対可憐チルドレン 男性向け)
  • 東-G35b すたぢおK(絶対可憐チルドレン本あり?)
  • 東-G36a 旅人(絶対可憐チルドレン 葵本?)
  • 東-G36b 根はマヂメ(サンデー本 絶対可憐チルドレンあり)
  • 東-G37a でばいんぶれいど(絶対可憐チルドレン 葵本?)
  • 東-G37b BLACKLIST(絶対可憐チルドレン)
  • 東-G38a みそのデンパ塔(絶対可憐チルドレン 葵本 男性向け)
  • 東-G38b Pop Word(絶対可憐チルドレン)
  • 東-G39a サークル大淫魔(絶対可憐チルドレン本あり?)
  • 東-G40a 雲丹イクラ堂(絶対可憐チルドレン本あり?)
  • 東-G40b ASTRA’S(絶対可憐チルドレン本あり?)
  • 東-H34a FractalThink(絶対可憐チルドレン コピー誌あり?)
  • 東-H60a イランイラン(絶対可憐チルドレン 不二子・兵部 男性向け)
  • 東-I55a K^2 友の怪(絶対可憐チルドレン本あり?)
  • 東-J09b Little SQUASH(絶対可憐チルドレン 葵本あり?)
  • 東-M15b 肉りんご(絶対可憐チルドレン 葵本 男性向け)
  • 東-M33b 神葉烏龍茶(紫穂中心のエスパー特集本)
  • 東-N18b イヌドリルロリータエンジン(絶対可憐チルドレン 男性向け)
  • 東-コ58a SHINING(絶対可憐チルドレン本あり)
  • 東-セ08a 忍ノ館(絶対可憐チルドレン 葵本あり?)
  • 東-ハ38a ふにふにはんど(絶対可憐チルドレン 葵本あり)
  • 東-フ02a DAMe project(絶対可憐チルドレン本あり 委託)

※誤りや登録漏れなどがありましたらご指摘をお願いします

 あとは私事になりますが、「マンガがあればいーのだ。」のたかすぃさん(8/17西す36a)が夏コミで発行する予定のおっぱい同人誌に、おっぱいアンケートの回答者としてちょっとだけ参加してます。ご覧になって抱けると嬉しいです。
 ワシが若い頃は、「GS美神・極楽大作戦!!」における美神令子のおっぱい形状の経年変化を観察していたものじゃったわい…(バカ)


今回の話がアニメ化されたら平野綾がエッチな声を!アニメ第二期希望!サンデー36+37号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「最後のバッターはまるで計算されたように相手チームの強打者」「お前の投げる球なら誰も文句ねえから」ってそれ「大きく振りかぶって」ネタ!(挨拶)

 賢木がこの台詞聞いて泣くのは、やっぱり中の人繋がりですね。わかります
 そしてこの悪夢で、皆本は「大振り」「タッチ」そして「さよなら絶望先生」を読んでいることが判明しました。ついでにファミスタもやってたことも判明。押さえるべき作品をちゃんと押さえているところのは流石エリートです(関係ない)。
 暗い毎日を送っていた幼少期に「絶望先生」を読んで、己の絶望感をシニカルな笑いに転換して気を紛らわせている皆本の姿を想像したら、何か萌えてきました。

 その辺はともかくとして、徐々に今エピソードのテーマが明らかになってきた感がある今回の話。薫は自分の持っている肉体的な才能に目覚めてそれに打ち込みたいんだけど、エスパーの責務としてバベルの仕事をこなさないといけない矛盾に気付き始めた模様であり、また保護者役の皆本も「超能力者は一般のスポーツ大会には参加できない」規定をどう薫に伝えようか、変な悪夢を観るくらいに悩んでいる様子。
 この辺は対応を間違えるとまっすぐな性格である薫を傷つけてしまい反抗を招く結果となってしまうため、皆本としてはかなり悩ましいところなのではないのでしょうか。若いのに我が子の部活動と社会活動のバランスについて悩まないといけないなんて大変ですね奥さん(奥さん?)。

 前のエピソード「反攻作戦第一号」は葵が子供っぽく拗ねた程度で済みましたが、反攻作戦第二号となる薫の場合は、彼女の可能性とか将来の夢とかを摘んでしまう可能性がある分、ちょっとやっかいさのレベルが違いそう。次回の展開が気がかりです。
 というか薫ですらこんなやっかいなことになるんだから、反攻作戦第三号となる紫穂なんかもう凄いことになるんじゃないのでしょうか。こわいこわい。


高橋留美子展行ってきた日記

高橋留美子展
 この前の金曜日に、現在松屋銀座店で行われている高橋留美子展に行ってきました。

 高橋留美子先生は、自分にとっては藤子F不二雄先生の次に「オレはこの漫画家にハマった!」と自覚するに至った漫画家であり、中学生の頃に高橋留美子先生のマンガを元に放送劇を作って校内に流したり、高校生の頃は「めぞん一刻」にずっぽりハマって友人と展開の是非について語り合っていたりしていたりとかしていた訳で、要するに青春のメモリアル。行かずにはいられなかったのです。
 ヤンデレキャラといえば「笑う標的」ので決まりです!(ハキハキと)

 感想ですが、いやもうどっちを向いてもどの壁を見ても高橋留美子先生の生原画が飾ってあるので(当たり前)、頭の中が「高橋留美子先生のイラストだらけ! うれしい!」という感情で埋め尽くされてしまい、大変な幸福感に包まれた状態で会場をあっちこっち徘徊させていただきました。多分、当時の自分は相当ニヤニヤしてたと思います。
 カラー原画の他にも生原稿がいくつか展示されており、着物の柄などの細部が書き込まれた原稿を見て感心したり、「PIYO PIYO」マークが印刷されてる原稿用紙がカワイイなあと思ったりしてました。

 展示内容は「うる星」「めぞん」「らんま」「犬夜叉」の四大作品が中心ですが、「人魚シリーズ」などの他のるーみっく作品の展示もありました。そんな中で「笑う標的」の梓が描かれたイラストが展示されていたのは、個人的には望外の喜びでしたね。死ぬほど怖い絵ですが。
 ラムちゃんに代表される男性読者に好かれるキャラから、女の情念を具現化した桔梗や梓のようなキャラに至るまで、「キャラクターに実存を感じる」(My Lumの椎名先生のコメントより)活き活きとしたキャラを産みだして描くことができるところが、やっぱ高橋先生の凄いところなんだよなと思った次第です。

 あと今更ですが、こうやって改めて見ると、高橋先生の描く女の子はみんなカワイイです。会場に入ると観られるオープニングアニメで宙に浮いて動いてるラムちゃんの可愛らしさは、今現在においてもやっぱり健在。そりゃ当時の漫画家志望の人達がみんな揃ってラムちゃんを描いちゃう訳ですよ。
 「絶チル」の薫が宙に浮かんでいるのもラムちゃんの影響なのかなあ、とか思ったりしました。


 写真は職場へのおみやげ用に買ったお菓子。
 高橋留美子展に寄ったために遅刻したので。



DS版絶チルの「第四のチルドレン」ドリーってクローン人間なの?多分私は三人目なの?サンデー35号感想

史上最強の弟子ケンイチ

 ボリスは、この戦いが終わったら先生と結婚してロシアへ帰って家業を継ぐべきだと思いました(死亡フラグ)。

三つ星のスペシャリテ

 『一流の料理人はみんなオムレツを作る専用のフライパンを持ってる』ことを「美味しんぼ」で学んだオレがちょっと通りますよ!
 ホンモノのオムレツを食わしてやる!(挨拶)

 その辺はともかく、「一流の料理人は細部にも気を遣う」料理マンガとしての表現と、「上には上がいることを認めて成長する」少年マンガとしてのロジックがガッチリと噛み合っている、とてもキレイなエピソードだなと思いました。
 そのうち鴨料理をわさび醤油で食べる食通が出てきたり、醤油をステーキのソースの隠し味として使ったりするシェフが出てきたりするのでしょうか(美味しんぼに影響されすぎです)。

金剛番長

 東京二十三区の支配者を決める戦いなんだから、決闘するのにわざわざ富士山まで行かなくても都内でやればいいじゃん? とずっと思っていたのですが、ようやく今回その理由が明らかになりました。富士総合火力演習場でミサイルが降り注ぐ中、金剛番長と爆熱番長で格闘戦やりてえ! 爆熱番長がミサイル掴んで振り回すとかやってみてえ! という、演出上の理由(だけ)だった模様です。
 そして、高圧電流が体に流れても死なない人間同士の戦いなので、ミサイルが直撃した程度では当然死にません

 こんなに無茶なことやっているのに、いわゆる「強さのインフレ」をあまり感じないのは何故なんだろう。このマンガが我々現実世界の常識とあまりにかけ離れているので、インフレという概念そのものが成立しないからでしょうか。

トラウマイスタ

 スジャータさんはピカソのちんこを見る度に「粗チン」だと言う印象があるのですが、今回のエピソードで判明したピカソへの好感度っぷりを見ると、実は彼女は粗チンが好きなのではないかという気がしてきます。
 チンコの大きさがモテの決定的差ではないことを教えてくれるマンガ。それがトラウマイスタ。

 あとこのマンガって、実は「空から降ってきた人間じゃない女の子サイコー!」マンガとしても成立していることに気付きました。異世界から突然現れた人間じゃない女の子に一方的に好かれて困っちゃう系のアレです。あくまで人間じゃないところがポイントです。
 少年誌的には必須であるにも関わらず今のサンデーには実は欠けていたこの要素を補填する意味でも、「トラウマイスタ」には頑張って欲しいなと思いました。

神のみぞ知るセカイ

 電源切られた程度でパスワードが初期化されちゃうシステムは、セキュアじゃないと思います!(←そこに突っ込むの?)

 今回で栞編完結。図書館をロックアウトした彼女の本心が「捨てられる本がかわいそう」ではなく、「『本を捨てないで』と人に告げられない絶望感」であることを読み切った桂馬が詰めの部分で積極的に行動し、最期は自ら栞にキスをして心のスキマを埋めることに成功。栞にコミュニケーション下手を解消できるきっかけを与えて卒業後に引きこもりになる可能性を減らして彼女を救ったと同時に、いよいよ桂馬も現実世界で「落とし神」としての貫禄が出てきた、と思わせるに十分なエピソードでした。おもしろかったです。

 次回は「イタ回」だということらしいので、心の中で「当方に迎撃の用意あり!」とポーズを極めながら覚悟を決めて読みたい所存です。
 二十代後半にゲームのヤリスギによるリアル引きこもりを経験した若木先生が本気を出してイタい話作ったら、さぞや恐ろしいものが…(ゴゴゴ)

魔王

 「おおおおお」が埋め尽くされた紙面を見ているうちに、「『お』ってこんな変な形をした字だったっけ?」と不安になって来ました。まさか少年誌で認知心理学的な現象であるゲシュタルト崩壊を体験することになろうとは想定外です。これだからこのマンガは油断できない!(そういう問題なのか)

 「マスターのサイコキノ攻撃を回避することはできても、その後どうやって安藤はマスターを倒すつもりなのか?」と不思議だったのですが、自分の腹話術能力でマスターの肺の空気を全て抜いて酸欠にさせて行動不能にする、というのは凄いアイデアだと感心させられました。
 能力が限定されていればいるほど、上手い使われ方をすると冴えますね。能力バトルものマンガの面白さの肝を再認識した次第です。おおおおお。