2008年09月一覧

声だけでは満足できなかった者達の宴・サンデー43号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「萌える魂と萌え対象は、断固死守する!

 バレットは、黙ってさえいればかつての緑川光が声優やりそうな系のカッコイイ少年ですし、この台詞も「チルドレンを守る」という純粋かつ断固たる意志の元で言っているのでとても熱いんですけど、でもやっぱり「萌える魂と萌え対象は、断固死守する!」なんですよね。萌え対象とか言うなや(ツッコミ)。
 この台詞は彼が既に二次元と三次元の垣根をチルドレンへの萌えという名の信仰によって乗り越えてしまったことを意味しており、かつあまりにも格好いいので、今後バレットの決め台詞になってしまう可能性が高いんじゃないかと思いました。

 一方のティムはティムで、ストライカーユニットを自作の影チルロボに仕込むことで三次元を二次元の概念を持ち込むことに成功。さすがティムはオモチャの扱いに長けているアニメファンなだけあって、最新アニメのギミックを三次元化するのが早いです。
 っていうか椎名先生は「ストライクウィッチーズ」見てたんですか。今の椎名先生は本当にアニメがお好きなんですね(しみじみと)。今度は、影チルにスク水履かせた状態でストライカー形態に変形して下さるようお願いします。

 話としては、そんなアレでチルドレンへの萌えっぷりを隠そうとせず全身全霊で萌えまくっているティムとバレットが、「おともだち」であるチルドレンに近づく彼らを排除しようとしたファントム(愛称:変態仮面)の妨害を退ける形で勝利。
 ファントムに当たったはずのバレットの弾丸が実は変質者に当たっていたり、紫穂ロボに乗り移ると同時に紫穂ロボがファントムの姿形に変わったということを考えると、ファントムの能力は文字通り操っている対象を自分自身に見せる「幻影」ということになるのかなと思いました。なんか敵に回すと非常にやっかいそうです。

 そして今回は更にファントムと対になる存在であるらしい「ミラージュ」も登場。この両者の関係は今のところ不明ですが、名前から推理すると「ミラージュ」が実体で「ファントム」はその影の存在ということになるのでしょうか。先週の段階ではファントムの正体は悠理なんじゃないかと臭わせる演出があったのですが、今回の話を読んだ限りでは悠理は「ミラージュ」だと判断するのが妥当っぽいです。
 ただ、まだ彼女には色々と謎が多そう。中学生編は間違いなく悠理の謎が大きなテーマとなりそうです。

 本物のチルドレンは今回は全く見せ場はありませんでしたが(寝てたので)、とりあえず寝起きでボケてる葵の姿をありがたく拝ませていただきます。「高速の女神」たる葵は萌え対象ではなく、既に我々の信仰の対象なのです。


サンデーVSマガジン=平野綾VSほしのあき サンデー43号感想

神のみぞ知るセカイ

 この前池袋のとらのあなに行ったら、「神のみぞ知るセカイ」1巻の重版が置かれていました。随分長いこと品切れしていた気がしますが、また書店に出回り始めたようで何よりです。とらのあなは品切れ中もずっと「神知る」のポスターを貼っていたので、このマンガにはかなり期待をかけているのかも知れませんね。
 2巻が10月に出るそうですけど、今度はこれまでのような長期にわたる品切れが起こらないことを期待します。むしろ、ンもう本が余りまくって本屋さんが困っちゃうくらい流通在庫が発生するといいな! と思いました(それもどうか)。

 話の方は、新悪魔キャラ・ハクアが登場。新悪魔キャラが出るというのでてっきりエルシィの姉が出てくるのかなと思っていたのですが、まだ姉は温存するみたいですね。というかエルシィ姉は悪魔社会内でも相当の実力者であるようなので、登場する際はラスボスクラスの待遇を受けることは確実でしょう。なので、エルシィ姉が出てきたらこのマンガもそろそろなのかと覚悟を決めた方がいいのかも知れません(それもどうか)。
 ハクアは「学生時代は優秀だったけど、社会に出たら壁にぶつかってメゲてるけど、というか今まさに自分の失敗のフォローをしてる真っ最中なんだけど、意地っ張りなので友達に弱みを見せられない」キャラであることが、今回の話を読んだだけで把握できました。判りやすくていいキャラだと思います。あとおっぱいが小さいのもいいです。
 また今回は悪魔にとって「駆け魂」を捕まえた数がそのまま評定に繋がることも提示されたので、今回はエルシィが捕まえようとする駆け魂をハクアが奪取しようと邪魔するような展開になるのかも。悪魔の世界も完全成果主義で回ってるみたいで、色々と大変ですね。うっかり地獄にも行けません。

結界師

 今回は色々と悩んだ良守が蒼士と「約束」を交わしてダチになるの巻なんですけど、それ以上に良守が蒼士と仲良くなろうとすることに必死で反対する閃ちゃんがかわいい回でした。
 蒼士に対して一方的に敵意を抱いている閃としては、良守が蒼士と仲良くしようとすること自体が許せないんですよね。わかります。要するに嫉妬?(ちがう)

ハヤテのごとく!

 「大人の恋の行方はどっちだ!?」と言われても、雪路先生も薫先生も性的な意味以外の要素は明らかに大人じゃないので、この二人の行く末を「大人の恋」と表現することにはやや抵抗があるのですが、社会的にはこんな人達も大人に分類されるので仕方ないよなと思いました(感想)。トイカメラについてナギに悠々とレクチャーするハヤテの方が遙かに態度が大人なのがアレです。

 あと今回は男の甲斐性っぷりを「海外に女の子を連れて行けるかどうか」で描いていますが、こういう価値観って何だかバブル時代を彷彿とさせます。あの頃はみんなこんな理由で金を簡単に消費するのが肯定されてた時代だったんだよなあ、と思うと感慨深いです。
 要するに、現実社会はもうそういう男はマンガの中にしかいないので、雪路先生はオタクの小金持ちであるところの薫先生で妥協するべきなのではないのでしょうか。大人の恋は妥協しないと成就しないものなんですよ(いやだなあ)。

お茶にごす。

 副部長が言うところの茶道のホニャララの部分は、茶道の道を極めて悟りを得ないと見えて来ないものなので凄さが判ってもらえないのですが、でも茶道に使う道具の金額は誰にでも見えるので「凄さ」を誰にでも納得してもらえるという、深いんだか浅いんだか、人間の真理に迫っているんだかただ単にみんな浅ましいだけなのか、判断が難しい話でした。でも面白かったです。
 あと副部長が山田にまんまと丸め込まれるうかつなキャラだと判ったのが収穫でした。もっと腹黒いキャラかと思ってました(ひどい)。

オニデレ

 「だだだだめぇまだ早いよぉ!!
 (*ノωノ)

 このマンガではサヤのデレっぷりが既に生死の領域にまで達していること、およびサヤのデレ顔がどんどんエロくなっていることはもはや当たり前になりつつあるので、あえて今回はミヅキが服の上からサヤのブラジャーのホックを外して抜き取る技を会得していたことを指摘しておきたいです。
 こんな技を持ってる少年マンガのキャラは「みつどもえ」の千葉だけだと思ってましたが、意外なところから高速片手ブラホックはずし戦線に伏兵が表れた格好です。こんなところに変態が!

 あとはモモが、パンチラならぬ絶対領域チラアクションをしてくれたのにグッと来ました。新鮮だ。

フジミ注意報!!

 読み切り。『少々倫理感に欠いた天才科学者の父が、実の娘を実験台に色々なことをしちゃって騒動に!』っていうパターンのスラップスティックコメディーマンガは、個人的には「レモンピープル」や「漫画ホットミルク」といった往年の美少女マンガ雑誌で何度か読んだ記憶があります。1980年代後半くらい?(古いな)
 そういうおっさん臭いバックグラウンドを持つ私個人としては、このマンガは当時の感覚を思い出しながら楽しく読むことができました。絵柄がなんかソレっぽい雰囲気を醸してるところもグッと来ます。あれからもう20年も経つのか…嗚呼、何もかもなつかしい…(何だこの感想)


[Clip]絶対可憐チルドレン ディスティニーキャンペーン

絶対可憐チルドレン

10月5日から新エンディングテーマ曲になるわよ! タイトルは「Break+Your+Destiny」! 今回はなんと、 チルドレンに代わって 「兵部京介vs皆本光一with 賢木修二starring  遊佐浩二・中村悠一・谷山紀章」が熱唱!

 絶対可憐チルドレン公式サイトより。他にDS版ゲームやDVDに関する(主に女性向けの)情報も掲載されています。
 それはそれでいいんだけど、なんかこの特設ページはノリがおかしい! おかしいよ! 紫色のオーラが出てる気がするよ!


[crossreview]美少女戦隊デュエルーゼ (メガミ文庫 18)

美少女戦隊デュエルーゼ (メガミ文庫 18)
井上 敏樹 平林 佐和子 (学習研究社) / ¥ 693
喪失感を心に抱えた四人の少女達が、地球を救う戦士として選ばれる物語。戦士としての力を得る過程で、少女達は自分を見つめ直して喪失から回復していく。最後の戦闘シーンが成長のカタルシスに繋がっているのが良い [6]
2008-09-23 15:21 | Permalink | Other Review


[crossreview]不思議の国のミュート (メガミ文庫 19)

不思議の国のミュート (メガミ文庫 19)
柿沼 秀樹 (学習研究社) / ¥ 651
人間の少年に恋したロボ少女が、恋人のために戦うアクション小説。設定やキャラはとても魅力的で、作者がこの作品世界に強い思い入れがあることを感じさせる。ただ台詞回しに不自然さを感じる箇所も。クセのある作品 [5]
2008-09-23 15:21 | Permalink | Other Review


[crossreview]エキデン・ガールズ (メガミ文庫 20)

エキデン・ガールズ (メガミ文庫 20)
ラインファーム 和智 正喜 (学習研究社) / ¥ 630
極めて利己的な理由で女子駅伝部を立ち上げた主人公と、色々とワケありな理由で駅伝を志す少女達が織りなす、ライトな陸上ストーリー。<イダテン様>と主人公の軽快な掛け合いを軸に、気軽に楽しんで読める一冊 [7]
2008-09-23 15:19 | Permalink | Other Review


※crossreviewで取り上げているメガミ文庫の本は、メガミマガジン編集部の方より献本して頂きました。
ありがとうございます!


初音は高校でモテモテなんだろうなと日々妄想してますサンデー42号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 日曜日に放映されたアニメ版絶チル第25話に出てきたゲストキャラクターの夫婦の名前が「ミツオ」「スミレ」だったのに、これの元ネタが「パーマン」であることに気付けなかった自分が悔しいです(挨拶)。

参考:

 そして今週のサンデーの感想。
 前回はメカ薫にツンデレ演技をさせてしまう天然っぷりで我々を沸かせてくれたティムですが、今回もまた「同級生と一緒に着替えをするのが恥ずかしいお年頃の女子」の演技を天然でやってしまうことで、我々をときめかせることに成功。こういう演技は生身のチルドレン達は絶対にやらない(特に紫穂は)ので、読んでるこちらも妙にドキドキしてしまいましたよ。
 そして、ティム製造のメカチルドレンのボディが乳首とか全然ついてない少年誌仕様になってるところも、彼の健全なというか、むしろ健全が行きすぎて不健全な発想に行き着いちゃってるような性格が垣間見えて良かったです。個人的には、ティムがマンガとかでよく出てくる下着の上からでも隆起しているのが見える「鋼鉄の乳首」を真に受けてたのが萌えポイント。少年にとっておっぱいは存在自体がファンタジーなのです。

 物語の方は、チルドレン達がいらない悪戯心を出してしまったばかりに急展開、前回のエピソードにも出てきた謎の仮面のお姉さんによってあっけなくチルドレン達が倒されてしまってピンチ! という展開に。彼女の言動からすると、仮面の女性はブラックファントムの構成員であることは間違いなさそうですね。
 更に今回は、彼女の正体が如何にも悠理であるかのように仄めかす演出があったので、とりあえず現段階ではその演出に乗せられる形で「やっぱり仮面の女の正体は悠理だったのか!?」とビックリしておくことにします。普段は鈍くさい女の子だけど、裏ではスゴいんです! ってのは、お約束だけどやっぱりグッと来ます。
 しかし彼女が悠理だったとして、別に人体標本を遠隔操作するだけだったら仮面を被ったり服を着替えたりする必要はないじゃん? とも思うのですが、これは彼女なりの悪のポリシーであると好意的に解釈するべきなのでしょうか。それとも別に深遠な理由があったりするのか。

 あと今回では、ティムが操るロボ葵がキックで人体標本を蹴り倒すシーンが良かったです。生身の葵はこういう華麗なアクションは滅多にしてくれませんからね。やればおっぱいが大きくなるのに(なりません)。
 普段とは全く違うチルドレン達の姿を鑑賞することができるという意味でも、やっぱり影チルはレギュラー化して欲しいなと思いました。


バカとテストと香辛料・サンデー42号感想

MIXIM☆11

 最初は「安西先生が『ロケットプリンセス』以来久しぶりに美少女コメディーを描くのかな」くらいの認識だった「MiXiM♀12」ですが、ラブコメ展開や少女同士の友情展開、少女を巡るバトル展開、マンガのタイトルそのものを「MIXIM☆11」に変更するなどの様々な紆余曲折を経た結果、いつの間にか銀河規模の覇権を賭けたバトルマンガの様相を呈する形になって来ました。
 しかも今回は、前回まで戦っていた相手よりももっと凄い(けど明らかに雑魚っぽい)組織が出てきたよ! その名も「ビッグバン0」! というアレっぷりで、格闘マンガにありがちな敵対勢力のインフレーションが早くも凄いレベルに達しつつある模様。

 もはや今のこのマンガの形状は、連載当初の構想とは大きく違って来ているんじゃないかとは思うのですが、まあでもこのマンガは基本的に安西先生がやりたいようにやって頂くのが一番だと思っていますので、言うなれば「シグルイ」でいうところの「ごゆるりと…」みたいな心境で今後もこのマンガを読んでいきたいです。以上、決意表明でした。

アーティストアクロ

 これまでずっとレギュラー格に生身の女性キャラが存在しなかった「アーティストアクロ」に、ついに「メメンサ」を名乗る女性キャラが出てきたよ! たいへんだ! 瞼を封印してて前が見えないはずなのにごく普通に歩行しているところで既に怪しさが爆発してますが、それより何よりなんか服装が明らかに水着ですよ! パンツ履いてるようには見えませんよ! エッチですよ! っつうか、あの水着のようなものは実はボディペインティングだと言われても驚かないくらいエッチですよ! さすがアーティスト!(関係ない)

 物語的には、「世界を変える」という志を持ったアクロのピンチに直面したスバルが、自分の「世界は変えられない」という悲観的な見方を捨て、アクロを助ける道を選ぶかどうか? という、極めて熱血的な展開になって来ました。勿論少年マンガ的にはスバルはアクロを助けるのが正解なのですけど、もしそうなった時にはスバルが助けたアクロに対して行うであろう「べ、別にアンタのために助けたんじゃないんだからね! か、勘違いしないでよ!」的なツンデレ態度を、今から楽しみに待ちたいです。

金剛番長

 金剛番長、マシン番長のドリルに死すの巻。これにはビックリです。前回のアオリで「次回衝撃の展開が!」と書かれてはいたのですが、まさかここまで衝撃だとは思ってませんでした。すみません。ごめんなさい(何故か謝る)。

 「金剛番長」は、基本的に80年代の週刊少年ジャンプに掲載されていた格闘マンガをリスペクトしていることを隠そうともしない大変に漢らしいマンガなので、そう簡単にキャラが死ぬとは思えません。例えば、もしここで王大人が出てきて「死亡確認!」とでも言ってくれれば、金剛は無事に生き返るに違いありません。
 果たしてマシンお兄ちゃんの「死亡ヲ確認」は、王大人の「死亡確認!」と比べてどのくらい信頼性があるのか。その辺が金剛の生死の分かれ目になるのではないかと思われます。

オニデレ

 コミックス1巻買いました!(事後報告)
 回を追う毎にモリモリ態度がかわいくなっていくサヤと、たまにもの凄く格好良くなる正少年がたいそうステキでした。 結構ネットでも話題になってるみたいなので、もしかしたら今後本格的にブレイクするかも知れません。今最も人気が出て来て欲しいマンガです。

 そして今回の話は、その「モリモリ態度がかわいくなっていくサヤと、たまにもの凄く格好良くなる正少年」を突き詰めちゃったような展開でした。サヤの正に対するデレっぷりはどんどんピーキーになる傾向がありましたが、ついに正を見るだけで心臓が停止するレベルにまで至ってしまったのは凄いです。恋人を見るだけで死んじゃう! でもチューされると生き返っちゃう! なんという純愛!(まちがい)
 あと何気にユナが八重歯っ子として急激に可愛くなりつつある気がしてならないのですが、全国の八重歯フェチの皆さまは彼女をどう捉えているのでしょうか。

魔王

 第一部最終回。安藤死すの回。「金剛番長」の金剛とは違い、こちらは例え王大人が出てきて「死亡確認!」とでも言ってもダメなくらい、完全に死んでしまいました。
 己の持った能力と己の宿命に目覚めてからの彼は犬養の野望を阻止するために全力で戦い続けましたが、結局犬養の野望は阻止できず、志半ばで倒れる結果に。唯一の救いは、安藤自身が自分の人生に納得して死んでいったところでしょうか。

 そして、とりあえず第二部が掲載されることが発表されて良かったです。今の時代、こういうマンガが少年誌に載っていることには相応の意義があると思うので。

闇夜の絵師

 読み切り。作者の福田宏先生は藤田和日郎先生のアシスタントの経歴の持ち主ということもあって、一目で藤田一門と判る絵柄が印象的です。
 マンガとしては、「情念」をキーワードに統一されたゴシックホラー調の世界観が非常に魅力的で、悪霊をそのまま絵画にしてしまうバトル方法も極めてユニーク、そして子供が読んだらトラウマになること間違いなしな残酷シーンもてんこ盛りと、とても読んでいて楽しい作品でした。
 これだけのマンガを描けるのであれば、福田氏が再び誌面に登場する日も近いのではないのではないかと思いました。将来が楽しみです(エラそう)。


黒巻さんも腐女子とかギアスとかSEEDとか普通に知ってるんかと思ったサンデー41号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 この前発売されたDS版絶チルに出てくる「第四のチルドレン」ことドリーですが、コナミのサイトに掲載されているラフ画をよーく見ると「インド」っぽい文字列が書かれているので、彼女の出身はインドとかその辺なのかも知れません。 『「ドリー」は、名前からお察しの通り、遺伝子操作がどうとかそういう境遇の子』『<先進国の超度7、ただし旧植民地支配地域の出身>という設定』という彼女のバックグラウンドは非常に意味深長なものを感じさせますが、その辺はともかくとりあえず褐色美少女ってステキですよね(色々とだいなし)。
 チルドレンと同世代の褐色少女キャラが出て来るのは、西エイジアで兵部がテロ組織相手にやんちゃをしでかした「荒野のエスパー」編に出てきた薫のそっくりさん以来じゃないかと思います。ドリーそのものが本編に出てくることはないでしょうけど、今後もたまには褐色美少女が登場するエピソードも見てみたいところです。
 というか、そんなに椎名褐色美少女が見たければそもそもドリーが出てくるゲーム版をやれという話なのであり、自分もプレイしてみたいんですけど、今はお小遣いがちょっと…(子どもか?)。

 そして今週のサンデーの話なのですが、もう今回は「エンディングが見えたー!!」に尽きます。女子との間にフラグが立ったと思ったら即エンディングに直行する妄想を抱いてしまいがちな男子的な発想のバカバカしさを、「神知る」の決め台詞とシンクロさせてパロディとして表現したのは流石です。こうやってみると「エンディングが見えた」って応用が利く言葉ですね。自分も、今後の人生の重要な局面で使っていきたいと思います。
 そしてクラスメート男子にそういう勘違いを誘発したメカ薫(というかティム)のツンデレ演技も見事です。本人は無関心への表明をしただけだったのに、その台詞が現代日本ではあまりに「ツンデレ」カテゴリに類型化されてしまうものだったばかりに誤解を生んでしまう挙動をごく自然に実行することができてしまう、ティムの天然のトラブルメーカーっぷりはあなどれないものがあります。
 もし今後彼の操る影チルがレギュラー化することがあったら、薫達のクラスはさぞかしチルドレンを中心に典型的な学園ラブコメディが繰り広げられる楽しいクラスになること間違いなし。通いたいです。

 彼らがレギュラー化することになる唯一の弊害は、絶対可憐チルドレンの「ソリッドな秋葉系でない、背骨の通った美少女SFコメディー」という本来の方針が揺らいでしまうことくらいでしょうか。というか既に若干揺らいでいる気もしないでもないですが、肝心の「背骨の通った美少女SFコメディー」の要素は今週の話でもバレットやティムが今回の任務に対して意気込む理由が提示されるシーンや、それを知った薫の反応にちゃんと現れていますので、このマンガはまだ大丈夫だと信じてます。

 あと今週は、悠理が如何にも影チルの正体を見透かしているかのような台詞を言ってるコマの、何とも小悪魔っぽい挑戦的な笑顔が良かったです。早く彼女の化けの皮が剥がれたところを見てみたい(歪)。


今週のトラウマイスタのスジャータさんは使える!サンデー41号感想

神のみぞ知るセカイ

 春日主将攻略編終了。「何かをギセイにして手に入れたものは、結局何かが欠けている。もっと大きな強さを追うべきだ」という極めて求道的な理論によって導かれた結論が、「強い」と「カワイイ」を兼ね備えた武道家路線を追い求めることだったというのが、何かこうこのマンガらしいです。彼女ならきっと、「カッコイイよりもカワイイの方が強い」という「あずまんが大王」における榊さん理論を超えられる日が来ると信じてます。
 そして次回はついにエルシィの姉が登場する模様。エルシィの話によれば確か相当悪魔として優秀だということらしいのですが、でもやっぱりエルシィの姉なので油断できないと思われます。

 あと今回主将が来てた服はエルシィの羽衣から生成されたとのことなので、駆け魂が抜けた後の主将ってもしかして全裸なのでしょうか? シーツを羽織っただけの全裸の女性を夜の公園に放置? 脱げば脱ぐ程強くなる裸神活殺拳的には、今の主将は最強の状態?

お茶にごす。

 「『優しさ』とは何か」を追求している現在のエピソードは、この作品のテーマ的には極めて重要なものなのではないかと思いながら読んでます。
 今回の話はつまり、単に場の空気を読んでそれに従うのではなく、己の成したいことを率先して成し、己の成すべきことができる空気を自ら作り上げることが肝要であると理解しました。昔読んだ「お嬢さまことば速修講座」にも『自分が自信を持ってお嬢様然として振る舞うことで、相手も自分を「お嬢様」に相応しい態度で接するようになる』という心構えが説かれていましたが、それに通じるものを感じます。

 それはそうと姉崎部長はホント優しくて美しくて素晴らしい女性だと思いますし、もし自分にがいたら「奈緒美さん、ぜひウチの孫の嫁に」と推薦したくなるくらいなのですが、いまだGoogleで「姉崎奈緒美は俺の嫁」と検索してもマイナーな二次元嫁を挙げるスレのログにしか引っかからないのは正直どうかと思うので、みんなもっと理想の二次元嫁を探すセンスを磨くべきだと思います。

ハヤテのごとく!

 マリアさんがハヤテに対してお姉さんぶろうとして空回りする回。ハヤテに対して威厳を示すことには失敗したというか歯牙にもかからなかったものの、結果的に氷の微笑みでストーカー神父を撃破できたので、ストーリー的には辻褄が合った形になってます。さすがですマリアさん。

 個人的には、最後のページの「いつか私にもそんな人ができて…こんな風に一緒に…」の部分がちょっと気になりました。「いつか私にもそんな人が」ということは、今隣で歩いているハヤテはそんな人じゃないと認識していることになります。
 あとついでに言えば、ハヤテはマリアさんに対して憧憬の念を抱いているという設定があったと思っていたのですが、今回あんまりそういう方向のハヤテのモノローグが出てこなかったことを考えると、ハヤテ×マリアのカップリングが成立する線は現段階ではほとんどないと思った方がいいんでしょうか。ヒナギクの妄想を除いて。

金剛番長

 渋谷・大田・世田谷の番長を壊滅させたマシン番長も、「金剛番長」の真のヒロイン・月美ちゃん(幼女)には勝てなかったの回。
 マンガの中では、マシン番長が月美のことを「Dr.月奈」と認識して呼称していたので、月美と月奈の間には何らかの血縁的な繋がりがあり、それ故にマシン番長は月美の言葉を自分を作った人間の命令と見なして従っているのではないか? という推測は容易に成り立つ訳なのですが、しかしそれよりは「純真無垢な月美ちゃんは、機械の心をも揺り動かしてしまうパワーを秘めているのだ!」と解釈した方が面白いので、マシン番長は月美ちゃんと出会ってロリに目覚めたことにして行きたいです。
 「感情を持たない冷徹なロボットが純粋な少女に出会って愛を知る」系のシチュエーションは、個人的な萌えシチュエーションでは相当な上位に属します。「金剛番長」で一番強いのは間違いなく月美ちゃんです。

月光条例

 エンゲキブの致命的な勘違いに頑張って話を合わせようとする「シンデレラ」の中の人達は大変だなあという話でした。
 このマンガ、月光が現実世界に介入してきたおとぎばなしを排除する役目である一方、一方のエンゲキブはおとぎばなしに介入してドタバタを引き起こす役目になっているのね。

ハイド&クローサー

 「ルサンチマン」という呪具の名前が既に猛烈に怖いですが、「何万年もの間、世界中の人間の怨恨を増幅し続けて大きくなった」という設定も怖いです。あと、「窓辺の男」は何かこう存在自体が怖いです。なんであの人、あんなに湯気が立ってて熱そうな紅茶をいとも簡単にクィッと飲めるの?(←突っ込むところはそこじゃない)

魔王

 安藤、犬養の前についに倒れるの回。犬養に「女子高生最高ー! 巨乳大好きー!」と叫ばせることで犬養の威信を削ぐ計画だったようなのですが、しかし犬養はイケメンであり、イケメンは何を言ってもいい方に取られるという世界の法則を考えると、逆に「犬養さんステキー! もいでー! 私のチチをもいでー!」みたいな感じでモテてしまう、パルコ=フォルゴレ化現象を引き起こしかねないと思います。ここはむしろ「アンダーソングループ最高ー! お金大好きー!」と叫ばせ、彼の政治信条を揺るがす攻撃をするべきだったのではないのでしょうか。
 あるいは、あくまで犬養キモメン化の方向を突き詰めるのであれば、「空から降ってきた人間じゃない女の子最高ー! ラムちゃん大好きー!」くらい突き抜けた方が良かったかも知れません。空から降ってきた人間じゃない女の子さいこう! それがオレ達の理想!

 結果的に一歩及ばなかったとはいえ、何にしろ安藤はよく戦いました。ホントこのマンガは面白いです。次回で第一章は終わるそうなのですが、第二章はあるのでしょうか。

トウテツの番人

 読み切り。「ハルノクニ」の作画を担当した中道裕大氏がサンデー本誌に帰ってきました。
 読み切りアクションマンガとしての完成度は極めて高く、一気に読んで「ああ面白かったー」と言うことができる、エンターテイメントとしてよくできたお話だったと思います。次回作も期待。