2014年01月一覧

白紙の未来を黒く塗りつぶすのだ!サンデー2014年8号感想

マギ

 モルジアナ達ファナリスの「正体」といい、いきなり出てきて練家との政略結婚を言い出すシンドバッドといい、何かこの世界のあらゆる勢力がアリババとモルジアナの恋路を妨げようとしているようにしか見えません。
 恋は障害が多い程燃え上がるとは申しますが、果たしてアリババにこの試練を乗り越えられるだけの力はあるのか。ますます彼の童貞力が試される展開になったと言えましょう。

クロノ・モノクローム

 このマンガで壁ドンが拝めるとは!(そこか)

 今回登場した財務官ヨハンからは、もの凄い攻めキャラ臭がします。サディストのケンペレンをも受けに回せる器を持つ男。中々侮れないかも知れません。

競女!

 旋風尻! 本当に実戦の尻相撲で使える技なのかどうかはさておき、何か名前だけで勝てそうなすごい技が出てきましたよ!
 「ストリートファイターII」が出た頃、「竜巻旋風脚は実戦では使えないのではないか」議論を本気でしていたあの頃を思い出します!(感想?)

神のみぞ知るセカイ

 美女が美少女を鈍器で滅多打ちにするマンガが読めるのは、少年サンデーだけ!(煽り)

 全ての伏線が明らかになって、もはや失うものがなくなった二階堂先生マジ半端ないッス! と思いました。死んじゃいそうだけど。

電波教師

 何かここ最近のこのマンガは荒木光太郎くん推しな展開が続いており、光太郎を手にしたものが学園を制すると言っても過言ではないレベルの重要キャラになりつつある今日このごろです。
 それはともかく、彼や今回登場した七瀬八百を見ていると、「可愛い」という事象の前ではちんこの有無なんかもう心底どうでもよくなるという、所謂「こんなかわいい子が女の子のはずがない」の法則の強さを改めて強く思わされますよね。

絶対可憐チルドレン

 白紙の未来と聞くと、やっぱりどうしても「世界よ! 最悪の結末、バッドエンドに染まれ! 白紙の未来を黒く塗りつぶすのだ!」っていうスマイルプリキュアのアレを思い出してしまいますよね(挨拶)。

 長い道のりを経て、ついに兵部やフェザー達は「未来」を不確定な白紙の状態に変化させることに成功した模様です。
 後は、皆本や薫たちの若い世代が新しい未来を創っていくのじゃ!→エンディング、となるのがまあ普通のマンガの展開だと思うのですが、何しろこのマンガは「絶チル」なので、正直まだ色々と悶着が起こりそうな感じがします。解決していない問題も多いですし。皆本の未来の薫を絶対愛さないでセカンド童貞を守る宣言(コミックス30巻参照)とか、割と問題なような気がする。

 とりあえず、伊八号が言うところの「白紙の未来を作るために存在してはならない者」とは誰なのでしょう。

絶対可憐チルドレン(30) (少年サンデーコミックス)

コミックス30巻は兵部が「死んだ」巻。そして最新刊である37巻は彼が「甦る」巻です


アリババは全世界の童貞青少年の希望の星・サンデー7号感想

マギ

 アリババの童貞っぷりはこれまでもギャグのネタにされて来ましたが、今回の「童貞なだけで軽蔑される」展開は流石に辛いです。
 これまで煌帝国は専制政治の象徴という位置付けでしたが、これからは更に「非童貞であるというだけで童貞を虐げる」というセクシャルハラスメントの象徴としても捉えなければならなくなりました。

 しかしアリババは並の童貞ではなく、王たる者の資質を持った英雄的童貞であることは、皆さん既にご存知だと思います。
 真の英雄は様々な試練を克服しなければならない宿命を帯びているものですが、つまり今回、アリババは「煌帝国の専制に対して童貞の意地で抵抗し、モルジアナに対する純情なんだか不順なんだかよく判らない童貞特有の一途な愛を貫くことで、バルバットの王座を童貞のまま奪回する」という、新たな試練が課せられたのではないのでしょうか。
 童貞だからこそ克服できる試練もあるということを、ぜひアリババには示して頂きたい。私はそう思いました。

 小学館漫画賞受賞おめでとうございます(フォロー)。

姉ログ

 自称百合好き教師の東雲先生に、ガチ百合アニメと評判の「桜Trick」を観せたら、どのような反応を示すのか興味あります。女子同士が自然に戯れる光景を好む彼の嗜好に合致しているようであり、女子同士の過激な愛情表現を嫌う彼の傾向にも合致しているようでもあり。趣深いです。

 なお、個人的に今まで見た中で最もガチ度が高い百合アニメは「おにいさまへ…」です。みんなも一度は「おにいさまへ…」を観て、花のサン=ジュストさまのアレっぷりとか、マリ子のアレっぷりとかに感動して欲しいです。
 マンガと全然関係ない感想で大変に申し訳ない。

絶対可憐チルドレン

 今回のエピソードのサブタイトルは「レター・フロム・ファントム」ですが、ここでいうファントムは「黒い幽霊」のファントムではなく、兵部が言うところの「あの未来に取り憑かれた『幽霊』」のことだったんですね。
 このタイトルからは、何となく彼ら「幽霊」が、何らかの意志を皆本や薫たちの世代に託してこの物語の表舞台から立ち去るような印象を受けます。

 兵部も不二子も過去と未来に囚われた存在であることは間違いありませんが、もし伊号の予知が覆り、彼らが過去と未来の枷から解き放たれたら、その時はどうなっちゃうんでしょうか。一気に老けこんで歳相応のじいちゃんばあちゃんに戻ってしまうんでしょうか。それはそれで見てみたい気もしますが。

月光条例

 月のオオイミが、実は地上のヒーローもののTVアニメを観て憧れを抱いていたって展開には、何かグッと来るものがあります。
 物語の力はかくも偉大であることを、オオイミが気付く時は来るのでしょうか。

マギ キャラクター大図鑑 ~サディーク~ (少年サンデーコミックススペシャル)

大河ドラマと化した「マギ」のキャラクター達を把握するため、副読本として欲しい一冊


週刊少年マンガ誌読んでる日記

 お久しぶりです。
 最近、サンデー以外の週刊少年マンガ誌を読める機会が増えて来るようになった(=職場での回し読み環境が充実して来た)ので感想メモ。

最近の少年マガジン:
  • 赤松健先生の新連載(もはや新という時期ではないけど)「UQ HOLDER!」は、マンガの中に出てくるタームの端々に中二病的なエッセンスが潜んでおり、読んでてニヤニヤできるところが良いと思います(褒めてます)。
  • 久米田先生の「せっかち伯爵と時間どろぼう」は、回を追う毎にノリが「かってに改蔵」チックになってるように思えます。
  • 鈴木央先生の「7つの大罪」は文句なく面白いので、コミックス買い揃えました。
  • あと最近「アホガール」が面白く感じてきたのですが大丈夫でしょうか自分(と言われても)。
最近の少年ジャンプ:
  • 今週の読み切りの「世界遺産大戦パルテノンくん」が面白かったです。こういうマンガはジャンプじゃないと読めないと思う。
  • 暗殺教室」のビッチ先生かわいいなあ(小並感)。
  • かわいいと言えば、今週の「ニセコイ」の千棘も『勝気な女の子は泣くとかわいい』の法則の伝統を踏襲していて良かったです。
  • ジャンプに掲載されている作品は、どれも「何時から読んでも何処から読んでもおもしろい」構成をかなり意識している感じがします。載ってるマンガに馴染みのものが多いからそう感じるのかも知れないけど。
最近の少年チャンピオン:
  • 実は私は」が面白いです。基本的に出てくるキャラがみんなアホの子なのが良いですが、何よりラブコメとしてよくできていると思います。面白そうなのでコミックス買って読み始めたところ。
  • 侵略!イカ娘」の安定っぷりはもはや驚愕に値します(褒めてます)。
実は私は(1) (少年チャンピオン・コミックス)

若かりし頃に抱いていた「やはり女の子は人外に限る」という信念を思い出しました。回春。


ワネットちゃんのお母さま登場記念・サンデー7号「クロノ・モノクローム」感想

クロノ・モノクローム

 サンデーの入荷数を絞っている近所のコンビニに朝9時半頃行ったところ、既にサンデーが売り切れていました(近況)。

 今週のサンデーのセンターカラーは「クロノ・モノクローム」でしたが、このマンガは何かこう回を追うごとにアントンが可愛くなって来ていることを実感させられました。
 今週は、彼のご主人様であり稀代の発明家でありそしてサディストでもあるケンペレンとの出会いのシーンが描かれ、如何に彼がケンペレンを敬愛しているのかというバックグラウンドが語られました。そして、それ故にケンペレンがタークの操縦者として拾ったチェスの天才・黒六に対して嫉妬の念を抱いてしまうという構図も見えて来たように思えます。

 チェスの才能を持った黒六にご主人様の愛情が注がれるのを見て、自分が何も「持っていない」ことに気付き、このままではご主人様の言う「つまらん大人」になってしまうことを自覚して悔しがるアントン。いいですね
 ご主人様が自分のすべてだったのにも関わらず、そのご主人様を黒六に取られてしまうかも知れないと疑念を抱くアントン。可愛いですね

 これまでは単純に「サディストなご主人様と、でもそんなご主人様が大好きな純朴な少年」という構図でアントンに萌えていましたが、今週のお話でグッとアントンという人物に深みが出て来たように思えます。それでこそより萌えられるというものですよ。そうなんですよ(連呼)。
 この作品で史実に名高いオートマタ「ターク」の活躍がどのように描かれるかということ以上に、アントンというキャラの描かれ方にも注目していきたいなと思いました。

パルメランの夢 (ハヤカワ文庫JA)
井辻 朱美
早川書房
売り上げランキング: 1,367,943

「ターク」の存在にインスパイアされた作品は数多いらしいのですが、これも「自動人形の中に小さな将棋指しの男が入っている」設定で描かれたファンタジー作品。自分にとっては思い出深い小説です


コナン連載二十周年おめでとう記念・サンデー6号感想

名探偵コナン

 現在、過去サンデーに掲載された作品の第一話を集めた電子書籍が無料で公開されていますが、そこで「名探偵コナン」の第一話も読めます。
 なのでこの前久しぶりに読んでみたんですが、やっぱりこの第一話は何度読んでも「犯行の動機と比較してトリックが大胆過ぎる」と思ってしまいます。人一人殺すなら、わざわざジェットコースターに乗ってる最中に首を切り落とさなくても、アリバイ工作に使った包丁を使って三寸斬り込めば人は死ぬのだ! 虎眼流は最小の斬撃で斃す! って「シグルイ」で言ってました(間違い)。
 勿論そんなことは作っている側は承知の上であり、むしろ探偵小説における醍醐味は犯人の仕掛ける大胆かつ繊細なトリックと、それを推理と洞察で見破る探偵の妙にあることを「名探偵コナン」第一話は教えているんだよなと、今でも思ってます。

 なお「名探偵コナン」は1/17に82巻が発売されますが、このコナンの長期連載記録に比類する作品が今後のサンデーで現れるかどうかを妄想するのが、最近の個人的な趣味です。今連載している中で可能性があるとしたら「ケンイチ」か「マギ」かな…(ポワワワ)

湯神くんには友達がいない

 学校の屋上で男女がふたりきりで向かい合うというラブコメみたいな構図にも関わらず、全くそういう雰囲気にならずに片や落語の、片や友人関係の悩みの話を一方的に話すだけってシチュエーションが物凄く面白かったです。このマンガに色恋沙汰は不要だということがすごくよく判りました。
 あとは、普段は神のように超然としている湯神が、落語に関しては自分を見失っていることに気付いて「自分のことだと見えねえな…」と呟くところも良かったです。彼もまた、神ならぬ人に過ぎないということなのでしょう(大げさ)。

クロノ・モノクローム

 「ターク稼働します!」のシーンが、ちょっとだけモビルスーツで出撃するっぽくて良かったと思います(そこか)。

 このマンガ、ケンペレンがキャラ的に非常に面白いので、今後彼が黒六やアントンをどのようにいたぶるのか期待して行きたい所存です。特にアントンはケンペレンが好き過ぎていたぶられるのも嬉しそうなフシがあるので尚更ですね。
 金髪サディスト貴族が、自分を慕う純朴な召使の少年を(以下略)とか素敵…(ポワワワ)

神のみぞ知るセカイ

 ここ最近の展開で二階堂先生とリミュエルの伏線というか正体が明かされましたが、何かすごすぎて理解が追いつきません(ダメ)。
 リミュエルとエルシィの関係は、今後の展開に影響を及ぼすんでしょうか。あと、エルシィはフラグ立てちゃった以上死んじゃうんでしょうか。

アナグルモール

 「ルチル編」完結。おつかれさまでした。終盤の盛り上がりっぷりは期待以上でした。
 ルチルは勿論、ストーカー氏のその後も気になります。外伝を希望。

無料試し読み版「少年サンデー」0003 (少年サンデーコミックス)

絶チル第一話は0003に掲載。「私の夢は世界征服です」って薫の台詞、今読むとあまりにこの頃の彼女が無邪気で泣ける


孤独な中学生男子に羨望の眼差しを送る2014年4+5号サンデー感想日記

BIRDMEN

 あけましておめでとうございます!(一週間ぶり二度目)

 二週間前に出た2014年4+5号のサンデーですが、一番印象に残っているのはやはり「BIRDMEN」です。鷺沢から「仲良くなれて嬉しい」と言われて一人でニヤニヤしたり、図らずも女子に囲まれる羽目になって一人で赤面しつつニヤニヤしたかと思えば、親との関係が上手く行かずにやっぱり一人で悩んだりする、主人公の烏丸君の「学校と家庭が世界の全てを占める中学生的な世界」を生きてる孤独な男の子っぽさが凄く良かったです。
 最後に翼を出して空を飛ぶところは、まあワシらの若いころの感覚からすると「盗んだバイクで走り出す」的な、自分がいる世界ではないここではない何処かへの渇望を表していると解釈できますよね。このシーンを読んだ時は、「そうそう、若者はこうじゃなくちゃイカンのじゃよ!」とか、しみじみ思ってしまいました。
 「銀の匙」もそうなのですが、若者が色々と思い悩みながらも自分の力で前に進もうともがく姿は、何かこうイイですよね…(オッサン)。

 今烏丸君が色々悩んでいることは、(超人としての力の件はともかくとして)「学校と家庭が世界の全てを占める中学生的な世界」に閉塞しているから感じることであって、大人になって自分の世界が広がって社会的な力を持てれば、まあ何とでもなることではあると思います。
 今の烏丸君にとっての不幸は、そういった悩みに対して「君は何処にだって行けるし、何にでもなれるんだ」と言ってくれる、「絶チル」の皆本みたいな大人の存在が欠けていることなのかも知れないな、と読んでいて思った次第です。

絶対可憐チルドレン

 そしてその「絶チル」ですが、ユーリ×ナイのカップリングが大好きだった私としては、悠理がナイと好きなだけイチャイチャできる平穏を手に入れることができたことを、何より嬉しく思います。ユウギリという可愛い妹もできたことですし、かつて自分が手を汚して来たことによる心の傷を癒やす意味でも、ンもう百合百合な生活を送ってほしい所存です。

 悠理にとって薫たちザ・チルドレンの存在が救いになったように、悠理の存在がユウギリやギリアムのクローン少年兵のような暗い生い立ちを背負った者達にとっての救いになれば、自然と彼女の罪というものも償われることになるのかも知れませんね。
 何か思いのほかキレイなことが書けたのでおわり(自己満足)。

絶対可憐チルドレン 37 クリアしおり付き限定版 (小学館プラス・アンコミックスシリーズ)

ユーリ最期の戦いを描いたコミックス最新刊は1/17発売とのこと


新年のご挨拶

あけましておめでとうございます

 あけましておめでとうございます。

 昨年は、あまりサイトを更新できませんでした。
 ここしばらくは「週に一度のペースで週刊少年サンデーに掲載されたマンガの感想をいくつかかいつまんで書く」形式でやって来ましたが、正直なところ公私ともに忙しくなって「感想を書くためにまとまった時間を取る」ことが難しくなってきていること、およびサイト更新のために深夜まで起きているのがのせいで辛くなってきていることもあり、これまでの形式で感想日記を書いていくことが今後はますまず難しくなっていくと思われます。
 実際まだ先週のサンデーの感想をここに書いてないですしね(ドクロ)。

 なので、今年はとりあえず上記のようなまとまった形式ではなく、その日に読んだマンガとかアニメとかについて、その日のうちに散文的に書き散らかしていくようなスタイルに移行する方向を模索していくつもりです。
 サイトそのものは継続していくつもりですので、今後とも適当によろしくお願いします。

雨の日のアイリス
雨の日のアイリス (電撃文庫)
松山 剛
アスキーメディアワークス (2011-05-10)
売り上げランキング: 46,163

 年末に読んでいた小説。友人がべた褒めしていたので購入。
 ロボット同士が自発的に「読書会」をしつつ、自らの存在意義について語り合うシーンには特にグッと来ました。本来魂が宿らないものに魂が宿る系の話は、ハヤカワ文庫の「銀色の恋人」やドラえもんの「精霊よびだしうでわ」の回を昔読んで以来の個人的な萌えポイントですよ。面白かったです。