BIRDMEN一覧

うちの子にかぎって…!(古い) サンデー52号「BIRDMEN」感想

BIRDMEN

 鳥男を巡る状況が著しく変化していることを察した烏丸がついに母親と決別、自らの自由を得るため、そして自分たちを置いて失踪した鷹山を探すために、実家を離れて旅立つという話。

 今回のクライマックスは、勿論烏丸が母親に自分の正体を明かすシーンなんですけど、母親の前でおもむろに服を脱いで鳥男に変身した後、諦めに似た表情を浮かべながら「全然…いい子になれなくてごめん」と母親に言うシーンが、ンもう最高にグッと来ましたね。こんなカッコいい家出宣言、今時めったに見られるものじゃありません。

 自分の中に潜む邪気眼的な能力によって自分が世界から迫害される対象となり、これまでのような平穏な生活を捨てて世界と戦うために飛び立つ覚悟を決めた少年が、かりそめの平穏の象徴だった家族に己の正体を晒し、「いい子に育って欲しい」という両親のささやかな希望を叶えられなかった後悔の念と共に、全てを告白したんですよ! いいですね! もし自分が現役の中学二年生だったら、絶対烏丸の真似をして家出するフリをするに違いない! って本気で思いました。

 「BIRDMEN」という作品が内包する中二病的な志向はこのサイトでも以前指摘していますが、今回の烏丸の家出宣言のシーンもそういった視点で見るとものすごくカッコいいんじゃないかと思いました。中二病を自称する「古見さんは、コミュ症です。」の中々さんも、友達と楽しくスマブラやるのもいいけど、同じ雑誌に載ってるホンモノの超人でありリアルバウト中二病伝説の真っ只中である烏丸の徹底した清々しさを見習って欲しいですね(相変わらずひどい感想)。

 あと興味深かった点は、これまでは瞳が描かれずにのっぺらぼうだった烏丸の母親が、烏丸の告白を受けて初めて瞳が描かれたことでしょう。あれは「息子にいい子でいてもらいたい母親」のペルソナが外れたことの表現であると解釈していますが、彼女の本当の表情が描かれたのが息子を失った後だったというところが悲しさを感じさせます。
 そして烏丸君って、顔が母親似だったんだなとも思いました。男の子は母親に似るっていうけど、烏丸も例外じゃなかったんですねえ(そこか)。

 全体的な感想としては、アイリーンはやっぱ猫っぽくてカワイイなと思いました(おわり)。


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はい、「BIRDMEN」は「中二」ではなくあくまで「青春ジュヴナイル」であることは承知しています(二度目)


烏丸君は、中二病です。サンデー40号「BIRDMEN」感想

BIRDMEN

 今週の「BIRDMEN」を読んでいて気が付いたのですが、もしかしてこのマンガって、いわゆる中二病テイストの含有量が割と半端ないんじゃないんでしょうか。

 今週特にグッと来たのが、烏丸のクラスメートの鮫洲あやめが彼に「おはよう」と声をかけた時に見せた、烏丸の表情と態度ですね。
 ここではないどこか遠くを見ているような焦点の合わない瞳、周囲に全く興味がなく、かつ周囲を見下しているかのようにも見える態度、そして「まあ俺、主な活動時間夜だから」という、自分は他の奴らとは生活そのものが違うんだよ的なアピールを含んだ台詞。いいですね。実にソレッぽいと思います。

 我々読者は、既に烏丸が人類を超越してセラフ達を導く「先導者」として覚醒しているが故に、彼の言動が結果的にそうなってしまうことを知っていますし、また彼のその態度から「烏丸はどんどん鷹山に似てくるなあ。やっぱり彼は鷹山が大好きなんだろうなあ」とか妄想を働かせて楽しむこともできるのですが、当の鮫洲あやめはそんなことは知らないため、彼のあまりに中二病的な言動を目の当たりにして「烏丸君って、あんな感じだったっけ…?」と不審に思わざるを得ないのです。

 その他にも今週は、EDENから捨てられた実験体達(実験体!)で構成される秘密結社エクソダスという新たな組織が登場(秘密結社!エクソダス!)、その組織に接触しようとしたイヴ(イヴ!)にEDEN(EDEN!)の生体強化兵(バイオブーステッドソルジャー!)が瞬間強化剤(ライトニングブースター!)を使って襲いかかり、それを一撃で撃退したフードで全身を覆ったエクソダスの構成員は(フード!)、「薬使ってあの程度…」と呟いて「フ…」と鼻で笑ったり(フ…と鼻で笑う!)、更にイブはエクソダスの首領であるナイル教授(教授!)に、「次の人類」であるセラフが統べる世界を作るため、セラフを「拡散者」(スプレッダー!)の能力で増やしつつ今の人類を抹殺する計画を提案する(人類を抹殺!)という、何かンもうあらすじを書いているだけでワクワクするようなキーワードが満載で、実に愉快なエピソードだったと思いました。

 考えてみたら、BIRDMENって「先導者(ベルウェザー)」とか「繋げる者(リンカー)」とか「超越者(トランセンダー)」とか、セラフのタイプの呼称にいちいちフリガナをカタカナで振ってある辺りからして、そういうセンスを内包していたんですよね。今更ながら気付きを得た気分です。

 そういえば今週の「古見さんはコミュ症です。」に自称中二病の中々さんが出て来ましたが、彼女の「中二病」っぷりは所詮は「中二病でも恋がしたい!」のフォロアーの域を出ておらず、「中二病でも~」以降に定着したテンプレート化された中二病の症状を演じている程度に過ぎないのがちょっと残念だなと思いました。
 彼女も真の中二病キャラを目指すのであれば、「BIRDMEN」の烏丸や鷹山のように、人類を超越した者だけが持つ尊大さ、「超越者」であるが故に浮世では生きられない孤独感を醸し出しつつ、教室の窓から外を眺める姿が様になるくらいのレベルにはなって欲しいです。彼らはホンモノなので(中二病がではなく、人類を超越した存在であるという意味で)貫禄が違います。
 中々さんもホンモノの超人を目指せ! 中二病の道は険しくないのよ!(「古見さん」はそういうマンガではありません)。

 あと今回では、鮫洲あやめがクラス内で中二病的な態度を取り始めた烏丸に対して「烏丸君って…あんな感じだったっけ…?」と感じた時、彼女が妙にドキドキしていたのが気になります。彼女のこのドキドキの正体は一体何なのでしょうか。
 もしかしたら、普段とは違う烏丸君を見て恋に落ちてしまったのでしょうか彼女。「中二病でも恋がしたい!」どころか、烏丸は中二病になったらモテるようになってしまったのでしょうか。

 ただ、鳥男になる前の烏丸だったらともかく、今の烏丸はもう人間の女子からモテても何とも思わないんじゃないかと考えると、ちょっと寂しいですね。連載が始まった頃に「烏丸バリアー」(教室で机に座って顔を手の平で覆ってるアレ)をやってた彼の姿が懐かしいです。あの頃の君のままで居て欲しかったよ…


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はい、「BIRDMEN」は「中二」ではなくあくまで「青春ジュヴナイル」であることは承知しています


はいてないことなんて些細な問題ですよと思ったサンデー14号感想

天野めぐみはスキだらけ!

 今回は浴衣ネタの定番であり、最強の飛び道具でもある「はいてない」ネタを繰り出して来た天野めぐみさんですが、今回の主題はむしろ「まーくんと手を繋いでみたい」というピュアな欲求のために彼女なりに頑張るかわいい姿を拝む点にあったと言えます。
 本当にありがとうございます

 何にしろ、彼女のピュアさ加減はこの世に存在していることそのものが奇跡のレベルであるので、関係者各位においてはその保護に全力を尽くして欲しいと思う次第です。具体的には、このマンガ面白いのでもっと続いて欲しいです。

なのは洋菓子店のいい仕事

 「菜花としらかわの共同作業」というセージの洋菓子屋としての理想が垣間見えた前回の学園祭パンケーキ回とは打って変わって、全てがゆるい感じの言葉メイン回でしたけど、さりげなく「言葉がセージの学校に転校して来る」という重要な情報が含まれている点は見逃せません。

 彼女の行動は全て「セージを籠絡してなのは洋菓子店を乗っ取る」という目的に直結しており、彼と同じ高校に行くことはその目的からすれば極めて合理的なんですけど、唯一にして絶対的な問題は、彼女が高校生活を無難に過ごしてセージとラブコメするような展開を繰り広げるのは彼女にはそもそも不可能であるということを、彼女自身が認識していない点です。
 今の状態の彼女が高校に入学したら、ラブコメどころか即「しきたりを知らない闖入者が騒動を引き起こす」系のスラップスティック学園ドラマに移行するのは必至の有様。いいですよねドタバタ学園モノ。「うる星やつら」以来のサンデーの伝統ですよね。色々な意味で楽しみです。

柊様は自分を探している。

 記憶喪失の検査のために入った病院で騒動を起こして脱出するって、「神聖モテモテ王国」のファーザーとやってることが一緒なのではないかと思いました。ギャワー。そう言えば彼女、常に男と物理的なトラブルを起こしているところもファーザーと共通してます。
 柊様って、謎の自称お嬢様だったり、23個くらいは秘密がありそうだったり、死んでも死にきれなさそうだったり、3つのノウハウがありそうだったり、にこやかな日本人女性の夢を見たり(正体か?)と、案外ファーザーと共通点が多いのでは? という気がして来ました。どうでしょうか(と言われても)。

 そんな彼女にとって幸運だったのは、彼女と同居しているのがボンクラなメガネスキーではなく、全てにおいてデキる男である白馬圭一郎であることだと思います。
 もし圭一郎が「もう、お前、好きに生きろ。だってお前の人生なんだから」と言って柊様を見捨てるような人物であったらこのマンガはそもそも成立しないことを考えると、やっぱり真のお嬢様には、お嬢様をお嬢様として立てることができる紳士の存在が必要不可欠なんだよなと思いました。
 お嬢様という存在は、周囲との関係性の上で成り立つものなのですね(感想?)。

ふれるときこえる

 ちょっと前までは『泉澤くんは、まだ人の心の声が聞こえることの残酷さをまだ判っていない! 彼を守るためなら、この私はなんだってやる! たとえ彼からどれだけ憎まれようとも、私が彼を人の心の声が聞こえる呪われた能力から救う!』とかっこよく悲壮な覚悟を決めてたはずのさとりが、今回は何かちゃっかり噪と仲良くなってフラグを立ててしまったところが面白いと思いました。

 このマンガは基本的に善男善女しか登場していませんが、さとりもその例外にもれず内面はものすごく良い子であり、噪達と付き合うことで彼女はいずれ本来の明るさを取り戻し、モリモリ可愛く魅力的になっていくんじゃないかと期待してます。
 ただ、さとりが噪達のグループの中で存在感を増して噪と仲良くなっていくことは、即ち現在の噪と結川と拓海の微妙な三角関係を突き崩すことを意味する訳で、いずれ彼らは善男善女の仮面をかなぐり捨てて、これまでの関係を破壊するような本心をぶつけ合う日がいつかやって来ることでしょう。
 個人的には、その日が来るのを今からものすごく楽しみにしています(性悪)。

BIRDMEN

 アーサーの夢敗れるの回。
 端的に言えば「アーサー達は目立ちすぎたのでEDENの大人達の判断で処分された。汚いさすが大人汚い」という話でしたが、彼らが壊滅する前の夜にアーサーとロビンがいちゃついてるシーンを入れることで「深夜のキャンプ場で男女がいちゃつく→死亡フラグが立つ」という基本的なプロセスをきちんと描写しているのは丁寧さを感じました(多分感心するところが間違ってる感想)。

今際の国のアリス

 最終回。実質的な話は前回で終わっていたので、最終回にはどんな話を持ってくるつもりなのか? と思っていたら、何かものすごくエモーショナルな表現をして来たので驚きました。
 いわゆる「デスゲーム」というジャンルは極限状態におかれた人間の有様を描くことが主眼であることを考えると、究極的にはこういう形でエモくテーマ性を全面に出すのも漫画表現としてはアリなのかなと思います。

 そして「今際の国のアリス」というタイトルが、死と隣合わせのデスゲームの有様を表現したものではなく、文字通り登場人物たちが今際の際にいたというダブルミーニングになっているのは上手いなーと感じました。長い間おつかれさまでした。

絶対可憐チルドレン

 「スリーピングビューティー」を自称する不二子ちゃんが久しぶりにその眠りから復活。でも、何かこうあからさまに様子がおかしいというか、サンデー13号のハシラで既に「黒い幽霊の計画は、不二子にレアメタルを植え付け実行段階へ」って堂々と書かれてしまっているので、もう「実は叙述トリックでした」とか言い訳できないレベルで「黒い幽霊」にヤラれてしまっていることが明確になってしまいました。

 「黒い幽霊」に精神をヤラれてしまった結果、彼女は何かいつにも増して性格が悪くなっていますが、なんだかこれはこれでというか、こういう不二子も割とアリなんじゃないかと思えてしまうところは、彼女の人格の賜物だと言えましょう(ひどい感想)。
 普段の態度がアレなだけに忘れがちなことではありますが、彼女も兵部と同様に戦中戦後におけるエスパーの歴史の闇の部分に浸かりつつ、己の理想のために社会を相手に戦い抜いてきた人間であることは間違いはない訳で、「黒い幽霊」によってその闇の部分が増幅されることは十分に考えられます。

 サンデー14号の冒頭で、兵部が不二子の悪夢を見たことから推測すると、最終的に不二子を「黒い幽霊」から解放するのは兵部の役目になるんじゃないのかな? という気はします。
 過去への執着を捨てて闇に囚われることを止めた兵部が、再び過去の闇に飲まれようとしている不二子を助け出す──という物語がもし本当に展開されたらとても美しいと思うんですけど、でも色々とひねくれている兵部と不二子のことなので、これから相当ひねくれたことになるのではないかと思います。この二人が今更ラブにコメるとか想像できないですしねえ。

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最終巻となる18巻は4月発売の模様。最終戦となるハートのクィーン戦は驚きの連続でした


マギ「もうちっとだけ続くんじゃ」 サンデー48号感想

マギ

 ついに最終章が開始。最終章では、シンドバッドが統べる「戦争のない世界」を舞台に、シンドバッドと一体化したダビデから世界を守るためにアリババがアラジン達を探す旅に出る──という筋書きになりそうですが、まず今回はアリババが肉体を取り戻して人間として生き返った点がちょっと驚きでした。

 彼が肉体を取り戻したということは、即ち彼が童貞の座を取り戻したということを意味します。かつて肉体を失って精神体となってこの世界の理を知り、人智を超えた存在となっていたアリババ君も、再び肉体を取り戻した今は再び童貞の身に。人智を超えた童貞の誕生です。
 文字通り死から蘇って肉体を復活させた今のアリババ君は、「世界を守る」意思に満ち溢れた眼差しを持つ立派な男になりましたが、でもかつてはモルジアナ相手に非モテ特有のぎこちないコミュニケーションをしていた時のピュアなマインドも忘れないで欲しいなと、個人的には思ってます。

 もはや神話的なスケールに突入しているこのマンガだからこそ、神ならぬ人としての心の象徴としての童貞力を保って欲しい。私が「マギ」に望むのはそこですね。
 何この文章。

BE BLUES!

 龍と同じく将来はプロ選手になりたいという野望を持つ清和台の小早川君の心境にフォーカスしたエピソードでしたが、でも我々としてはどうしても優人のストレッチの介助をしている優希の太ももに注目してしまうのは致し方ないことだと思いました(自己弁護)。

 あとは、アンナが龍の応援よりも自分のフィギュアの練習を優先する心境の変化も描かれていました。龍に色ボケして優希相手にエロ妄想トークを繰り広げていた海水浴の時とはエライ違いです。これはもしかすると、彼女が数年後にアスリートとして龍と並ぶくらいの大物に成長する伏線なのかも知れません。
 高校生編終了後に始まるであろう日本代表編に、ものすごい美女になって出てくるであろうアンナに期待したいところですが、逆に言えば高校生編のラブコメ戦線からは脱落するってことなので、ラブコメ展開ではしばらくは藍子っちーの独壇場になりそうです。
 優希は読者サービス要員として頑張れ(ひどい)。

初恋ゾンビ

 「彼女なんて十代のうちはいらん。学生時代の恋愛なんて、どうせ別れるからコストの無駄なんだよ

 特に非モテを自覚してる若者は恋愛をこう思いがちなんですが、しかし歳を取っていわゆる「婚活」をせざるを得ない状況に追い込まれてみると、結婚相手として理想的ないい女や男は、だいたい学生時代につきあっていた彼氏や彼女とごく普通に結婚していて既に手遅れなことに気付くんですよ。そうなってからでは遅いんですよ!(←何があった)

 ただタロウちゃんの場合は「『来る者を拒む』という労力をオレは惜しむ」とか言っちゃってるので、こいつは信念を持った非モテではなく、単なるボンクラなんだなと思いました。そんなことじゃ指宿くんを君の嫁には出せないね!

なのは洋菓子店のいい仕事

 ここのところは、まるで「なの菓子」はラブコメマンガなのではないかと錯覚するようなお話が続いていたのですが、今回の「なのは洋菓子店で飼ってるミツバチのレデイースがスズメバチの襲撃と戦う」みたいなおかしい話をやってくれるのが、「家族経営の洋菓子店を舞台にした物語」から連想されるハートウォーミングなイメージを真っ向から打ち砕くストロングスタイルな作風がウリの「なの菓子」本来の姿なのです! と、個人的に勝手に思ってます。

 でもまあ、こういう系統の話はたまにやるくらいが丁度いいのではとも思います(感想)。

BIRDMEN

 「次回、怒涛の急展開!?
 次々に連載作品が入れ替わっている今のサンデーにおいて、「怒涛の急展開」という文字列は色々と要らぬ憶測を呼んでしまうので、あまり多用するのは控えていただきたいと願います。心臓に悪いです(気弱)。

 
 物語としては、前回まで戦って瀕死の状態になっていた強化人間っぽい少女・アイリーンに対して鷹山が血を与えることで「鳥男」の仲間にしつつ、かつみんなが戦っている間にヒロイックな人命救助を行って世間の目をそちらに向けさせることで「鳥男」に対するイメージを劇的に改善させ、更にはアイリーンを自分に惚れさせることにまで成功していたという、総じて言えば鷹山おそるべしといった内容でしたが、個人的には鳥男達が繰り広げる男子トークが妙に面白かったです。ワイルドシングがどうこうとか、鷹山の食事シーンをまた見逃したとか、あのへんのくだり。

 このマンガはこんな感じの男子同士がキャッキャウフフする雰囲気が大好きなんですけど、「怒涛の急展開」と言ってる以上、日常エピソードが入る余地もそろそろなくなって来るんでしょうか。ちょっと寂しいですね。

ヘブンズランナーアキラ / おいしい神しゃま

 どちらも今回で最終回。この二作は、どちらも前編集長時代にサンデー外で活躍していた作家をサンデーに招聘したという点で共通しており、そしておそらく編集長が変わらなければ連載がまだまだ続いていたであろうという点でも共通していると思います。

 特に「アキラ」は、主人公がちょっと特異な以外は少年マンガとしては比較的真っ当な内容で、このまま連載が続いていればそれなりに人気は続いたのではとも思うのですが、純正なサンデーの作家を育成したいという今の編集部の意向はそれだけ強いものだったということなのでしょう。
 「マギ」も最終章に突入して終わりが見えて来ましたし、これからサンデーは本当に激変して行くんだなーと思ってるところです。

おいしい神しゃま 1 (少年サンデーコミックススペシャル)
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「おいしい神しゃま」は、正直「どうしてこうなった?」という心境です…(´・ω・`)


前記事のアンケートへのご協力ありがとうございます サンデー39号感想

BIRDMEN

 「バードガール」を名乗る褐色美少女が本格的に参戦、烏丸達とバトルを開始する展開となりましたが、個人的には今回2コマだけ出てきた鮫洲あやめが可愛いなと思いました。

 彼女、現時点ではまだモブキャラに毛が生えた程度の存在感しかありませんが、登場する度に確実に可愛らしさがアップしていることは間違いありませんし、何よりクラスメートの中で唯一烏丸を気にかけてる健気さと相まって、今後何かのタイミングで化ける可能性はかなり高いのではないかと推測してます。願望込みで。
 そのうち、烏丸絡みで生死に関わるレベルの大事件に巻き込まれるんじゃないんでしょうか彼女。楽しみですね(ひどい)。

 あとは「バードガール」こと強化人間のCATさんですが、「ブーストオン」と言いつつ何か薬剤が入ったアンプルを首にぶっ刺してる描写があったので、多分そのブーストが切れたら反動で弱体化してシワシワになって負けてしまいそうな予感がします。その辺の見極めを烏丸達ができるかどうかが勝負の分かれ目になりそう。少年マンガの世界では、ドラッグに頼ったキャラはたいてい最後には負けることになってそうですしね。
 “Winners don’t use drugs”は、かの伝説的なゲーム「ソード・オブ・ソダン」にも登場した、世界共通の合言葉ですからね! ドラックダメゼッタイ!(間違った結論)

だがしかし

 駄菓子屋に置いてあるルーレットゲームは、自分も昔散々プレイした記憶があります。「当たるとコインが出てくる」というプリミティブかつ射幸心を煽るゲーム性は全てのゲームの面白さの基礎なので、ココノツ達がハマるのも致し方ないと思います。
 自分はあの頃の経験から「この手のメダルが出るエレメカは基本的に当たらない」ことを学び、パチンコやスロットにはあまり金を突っ込まない大人に育ったので、あれはあれで必要な経験だったのかも知れないと今は思ってます(遠い目)。

 あと最新ゲーム機というと、個人的な経験ですが Wii Uを買って「スプラトゥーン」を初めて遊んだ時には、粘性のあるインクがリアルタイムで飛び散って床や壁に塗りたくられる描画を見て「ネトネトしてる感じが本当に出てる! 今のゲーム機すごい!」と妙な感慨に浸れたので、みんなもWii U買って「スプラトゥーン」やればいいと思いますし、グラフィックがもっと高性能なPS4も欲しいなというのが、今回の「だがしかし」の感想です。

BE BLUES!

 ノアさんの突進をレノンが止め、そこからカウンターで龍→小田と繋いでゴール。見事逆転に成功した回でした。今回の得点はカウンターサッカーを志向する武蒼の理想的なプレイですし、また龍がボールを持ったことで赤城のディフェンダーに焦りを生じさせたのがきっかけとなって得点に繋がったという意味で龍の成長を感じさせる展開でもありました。
 が、個人的にはその龍の活躍を見た藍子が、ミルコに対して「彼、未来を…目指せるようになりましたか?」「目標…大きいですもんね」と言ってるシーンが良かったです。

 彼女のこの口ぶりは「私は龍の夢を理解しており、彼の夢を応援している」ことを示すものであり、即ち彼女自身が龍の成長を優しく見守る正ヒロインポジションにいることを高らかに宣言しているに等しいものだと理解しました。
 龍のことが好きだとか、龍の彼女になりたいとかそういう俗っぽい欲望ではなく、「主人公の成長を見守る」という気高く尊く清らかな正統派ヒロインの位置に自分はいるのだ! と認識していなければ、「目標…大きいですもんね」なんて言葉はナチュラルに出てこないと思います。
 今回のこの台詞を以って、「BE BLUES!」高校生編の正ヒロインの座は藍子っちーのものとなったと確信するに至りました。なので、正妻ポジションの優希も、窪塚さんから「あんたのダンナ」とか言われて喜んでる場合じゃないと思います。

 あとは、得点でリードした監督が「よし…次の手だ!」と言ってましたが、どのような手を打つんでしょうか。相手のDFが龍に脅威を感じているのでよりオフェンシブに行くのか、それともツートップ+ポゼッション重視の体制に戻して試合を落ち着かせるのか。
 少年マンガのお約束では基本的に「この手の試合では守りに入ったら負ける」なので、ここはやはり攻撃的に行って欲しいですね。具体的には桜庭を投入し、試合をよりカオスにして頂きたいです。
 はい、単にノア対桜庭の因縁の対決が見たいだけです。

tutti!

 オーケストラ部を支配する蘭部長を崇拝しているらしい、トランペット担当の連堂さんが登場。部長がスーパートランペッターである頼城君に目をつけ始めてたことで自分の立場が脅かされると感じ、保身のあまり彼を過小評価させようと必死になる小物っぷりを発揮してました。こういう歪んだ女子キャラは個人的に大好きなので大喜びです。
 昔のマンガだったら、こういうキャラは嫉妬した相手の上履きに画鋲を入れたりしたものでしたが、せっかく現代の吹奏楽部が舞台のマンガなので、嫌がらせするにしてもより吹奏楽っぽいことをやって欲しいです。トランペットのマウスピースをこっそりブロッコリーに置き換えるみたいな展開を期待して良いのでしょうか(ない)。

 あと、蘭部長がファンからもらったプレゼントを、わざわざゴム手袋を装備して開封するシーンも、彼女の歪みっぷりを象徴していて良かったです。
 このマンガ、実はオケ部側は歪んだ女子キャラの宝庫なのではないのでしょうか。部長が絶対的な権力を握っている女だらけのソロリティということは、その内情は部長の寵愛を受けようとする部員たちが日頃からドロドロした内部抗争を繰り広げている可能性が高いはずです。歪んだ女子キャラが大好きな私としても期待が膨らみますね。続く。

リオンさん、迷惑です。

 主人公の隣の部屋に住んでるリアル天使であり現役女子高生であるルカのお姉さんって、並のラブコメマンガだったらまかり間違いなくメインヒロインを張れるだけのスペックを持ったキャラだと思うんですが、決してそうはならないところが幼女わんさかコメディーたる「リオンさん」だよなと、常々思ってました。
 ルカのお姉さんは、性格的にはものすごい素直で他の人間のことを良くも悪くも決して疑わないとても良い性格であり、この辺はこのマンガに登場する悪魔達と似通った、とても純真で優しい生き物であると言えます。我々人間は、そんな彼らを傷付けることなく共存して行けるのかが、最終的なこの作品のテーマとなるのかも知れません。基本が幼女わんさかコメディーなのでならなさそうだけど。

絶対可憐チルドレン

 今回の扉絵を見た時、一瞬「誰!?」と思ってしまいました(感想)。

 特に明君は、タンクトップが似合う筋肉質のいい男に成長しましたねー。初登場時から彼らの成長を見守っている私としても嬉しいです。久しぶりに甥っ子に会った親戚のおじさんみたいな心境になりましたよ(うざい)。
 初音はおおむね想定通りというか、コミックス30巻の頃から大きな変化はないように見えますが(おっぱい以外は)、髪型はよりワイルドに進化してますね。あれはナチュラルにああなっちゃってるんでしょうか。彼女、髪の手入れとか全くしてなさそうですし、あんな調子で将来大丈夫なのかしら。明が良ければそれでいいのかしら。

 そして次回以降は、松風君がこの二人の臨時の指揮官として働くことになりそうです。シチュエーション的には、明と初音が初登場して皆本の指揮下で戦ったコミックス3巻のエピソードを連想させます。
 最後の方では、何か明が「このあとのザ・ハウンドの任務は、ちょっと過酷かもしれないぜ?」と思わせぶりなことを言ってますが、多分ザ・ハウンドのやることなので、思わせぶりレベルで終わるに違いないと決めつけてるところです(ひどい感想)。

 あと小鹿さんについては、自分もああいう形で休職するならものすごい勢いでダラダラするに決まっているので、ちょっと親近感が湧きました。
 でも彼女が観てたトトロのバッタもののアニメ、あれは動物が子供たちを虐殺するスナッフムービーなのではないかという疑惑が。彼女、ただの動物オタクでジブリオタクなだけではなく、実は心の闇とか抱えてるんでしょうか。謎が深まります(勝手に深めた)。

絶対可憐チルドレン(3)【期間限定 無料お試し版】 (少年サンデーコミックス)

「ザ・ハウンド」の初登場エピソードが読めるコミックス3巻は、9/4までkindleで無料で読めます。兵部の初登場エピソードも載っててものすごく面白い巻なので、万が一未読なら是非


超人になっても非モテの心は忘れないで欲しい サンデー9号「BIRDMEN」感想

BIRDMEN

 紅一点のつばめを中心とした仲良しグループ内のほのぼのラブコメと思わせておいて、実は烏丸達が既に恋愛感情面においても「人間」とは違った存在になりつつあることを随所で示唆している、なかなか奥が深いエピソードだと思いました。
 自分がもう人間相手にこれまでのような感情を持てなくなったことに気付いてしまった烏丸は、また一歩鷹山と同じ領域に近付いてしまったとも言えます。もう彼はこのまま戻れなくなるのでしょうか。

 あと烏丸は今回、本人は全く意識することなく地味女Bこと鮫洲さんにフラグを立てていたりしたんですが、これって普通の女子に興味がなくなってから女子にモテるようになる系統なんでしょうか。そういえば「Dr.椎名の教育的指導!」にもそういう話ありましたよね(ファンサイト要素)。

 というか鮫洲さん、実は結構可愛くないですか。フラグが立ってモブから名前持ちのサブキャラに昇格した途端にメガネの中の瞳が描かれて可愛くなるだなんて、まるで恋愛マンガみたいで素敵です。もちろん褒めてます。
 自分は常々、「いつか田辺イエロウ先生は、己のキャリアを放り出す覚悟で美少女わんさかコメディを描いて欲しい」と願っているのですが、今回はつばめにしろ鮫洲さんにしろ女の子がみんな可愛く描かれていて、夢の田辺イエロウ風ラブコメの一片が垣間見えたいみたいで嬉しかったです。こういう感じの話を、今後もたまにはお願いします。
 しかしこのままだといつか烏丸が「人間」を超えてしまうことによって鮫洲さんのフラグがへし折られる展開が待っていること必至であり、その日を考えると辛いです。「神のみ」でちひろのフラグがへし折られた時並に辛そう(想像)。

 あともう一つの可能性としては、ラストで鷹山に引っ張られて退場する烏丸を見た鮫洲さんが、鷹山×烏丸妄想に目覚めて腐っていく展開もあり得るのではないかとも思いました。個人的にはこの組み合わせなら逆もアリなんじゃね? とか思うんですけど(どうでもいい)。

BIRDMEN 4 (少年サンデーコミックス)
田辺 イエロウ
小学館 (2014-12-18)

「BIRDMEN」の電子書籍化もお願いします(懇願)


孤独な中学生男子に羨望の眼差しを送る2014年4+5号サンデー感想日記

BIRDMEN

 あけましておめでとうございます!(一週間ぶり二度目)

 二週間前に出た2014年4+5号のサンデーですが、一番印象に残っているのはやはり「BIRDMEN」です。鷺沢から「仲良くなれて嬉しい」と言われて一人でニヤニヤしたり、図らずも女子に囲まれる羽目になって一人で赤面しつつニヤニヤしたかと思えば、親との関係が上手く行かずにやっぱり一人で悩んだりする、主人公の烏丸君の「学校と家庭が世界の全てを占める中学生的な世界」を生きてる孤独な男の子っぽさが凄く良かったです。
 最後に翼を出して空を飛ぶところは、まあワシらの若いころの感覚からすると「盗んだバイクで走り出す」的な、自分がいる世界ではないここではない何処かへの渇望を表していると解釈できますよね。このシーンを読んだ時は、「そうそう、若者はこうじゃなくちゃイカンのじゃよ!」とか、しみじみ思ってしまいました。
 「銀の匙」もそうなのですが、若者が色々と思い悩みながらも自分の力で前に進もうともがく姿は、何かこうイイですよね…(オッサン)。

 今烏丸君が色々悩んでいることは、(超人としての力の件はともかくとして)「学校と家庭が世界の全てを占める中学生的な世界」に閉塞しているから感じることであって、大人になって自分の世界が広がって社会的な力を持てれば、まあ何とでもなることではあると思います。
 今の烏丸君にとっての不幸は、そういった悩みに対して「君は何処にだって行けるし、何にでもなれるんだ」と言ってくれる、「絶チル」の皆本みたいな大人の存在が欠けていることなのかも知れないな、と読んでいて思った次第です。

絶対可憐チルドレン

 そしてその「絶チル」ですが、ユーリ×ナイのカップリングが大好きだった私としては、悠理がナイと好きなだけイチャイチャできる平穏を手に入れることができたことを、何より嬉しく思います。ユウギリという可愛い妹もできたことですし、かつて自分が手を汚して来たことによる心の傷を癒やす意味でも、ンもう百合百合な生活を送ってほしい所存です。

 悠理にとって薫たちザ・チルドレンの存在が救いになったように、悠理の存在がユウギリやギリアムのクローン少年兵のような暗い生い立ちを背負った者達にとっての救いになれば、自然と彼女の罪というものも償われることになるのかも知れませんね。
 何か思いのほかキレイなことが書けたのでおわり(自己満足)。

絶対可憐チルドレン 37 クリアしおり付き限定版 (小学館プラス・アンコミックスシリーズ)

ユーリ最期の戦いを描いたコミックス最新刊は1/17発売とのこと


【まっ裸で】これが少年誌最先端!サンデー46号BIRDMEN感想【キャッキャ】

BIRDMEN

 「何で廃工場で野郎とまっ裸でキャッキャ言わなきゃいけないの!?

 キマシタワー!(まちがい)

 めでたく連載再開された「BIRDMEN」ですが、再開第一話は主人公達を「鳥人」にした鷹山の孤独な生き方に焦点を当てるのかと思わせておいて、そこから「変身する時パンツ履いてない?」→「履いてない」→「パンツ早く脱げばいいんじゃね?」→「女子にパンツ脱ぎかけのところ見られてショック」→「いいから脱ごうぜ」→「だから脱がすなって」→脱衣所的なキャッキャウフフ開始! という感じで、シリアスからコメディにシームレスに展開するところが素晴らしかったです。いやマジで。

 この号のサンデーの表紙には、「BIRDMEN」を『これが、少年誌…最先端!』と宣伝していたことを考慮すると、サンデー編集部が考えている少年誌の最先端とは、つまり半裸の少年同士がキャッキャウフフしながら脱衣するということであると解釈するのが自然でしょう。
 私は、少年誌上であえて少女同士がキャッキャウフフする百合百合な展開をすることこそが少年誌の最先端だと思っていたのですが、時代はいつの間にか少年同士のキャッキャウフフが最先端に移行していた模様です。それもただ単にキャッキャウフフするのではなく、思春期特有の気恥ずかしさとか子供じみたプライドは勿論、「死をも超越する力」なる厨二的な要素をも内包した、極めて高度なレベルのキャッキャウフフなのです。これが、少年誌の最先端ということなのです。なのです。

 感想としては、私は「BIRDMEN」を読むことで、新しい少年誌の世界を垣間見たような気がしました。
 気のせいでしょうか?(はい)


BIRDMEN 1 (少年サンデーコミックス)
田辺 イエロウ
小学館 (2013-10-18)

でも何だかんだ言っても、この作品は正統派のジュヴナイルですよ?(フォロー)


【黒翼】サンデー36+37号【半裸の】BIRDMEN感想【美少年】

BIRDMEN

 能年玲奈の表紙のせいかコンビニからサンデーが減るペースが異様に早く、「これが『あまちゃん』の力か…!」と驚愕せざるを得なかったサンデー36+37号が出てから早くも二週間が経過しましたが、皆様如何お過ごしでしょうか(挨拶)。

 そんなサンデーの巻頭カラーを「主人公四人組が血まみれで死にかけてる姿」というたいへんにショッキングな絵面で飾って我々をビビらせた「BIRDMEN」。
 今回は主人公達の命を「鳥人」にすることで助けた男・鷹山の登場、そして彼の口から語られ、そして彼が態度を持って示した「鳥人」としての宿命──という、この作品の今後の展開が垣間見え始めたという意味において重要なエピソードだったと思います。

 が、それより何より重要だったのは、この「BIRDMEN」という作品は「黒い翼を生やした半裸の少年たちがキャッキャウフフするマンガ」だったことが明らかになったことなのではないのでしょうか。
 だってアンタ、背中から羽根が生えるということはつまり、強制的に上半身裸になるということなんですよ? 今回なんか、背中に黒い翼が生えていることを確認するために、みんな一斉に服を脱いで見せ合いっこしてヒャッホウと盛り上がっていたんですよ? 黒い翼を生やした半裸の少年たちがキャッキャウフフなんですよ? 更に鷹山に至っては、完全変化する直前には自分からズボンとパンツ脱いで全裸になるんですよ?

 自分はこのシーンを読んだ時、「田辺イエロウ先生は今回はこれがやりたかったに違いない!」と確信しました。さすが現代サンデー随一のヒットメーカーにしてストーリーテラーである田辺先生、目の付け所が素晴らしいです。背中から黒い翼生やした半裸や全裸の少年たちがキャッキャウフフするマンガを、今あえてサンデーでやらかす覚悟、私めは存分に受け取りました。望むところです

 今回の続きが掲載される10/16を、このテンションを保ったまま待ち続けていきたい所存です。


結界師(35) (少年サンデーコミックス)

「結界師」は全巻電子書籍化されているんですね。
「BIRDMEN」はできればコミック版と電書版をタイムラグ短めで出してくれるとありがたいです(本を置くスペースが本気でないので)


サンデーの眼鏡男子主人公率は異常記念・サンデー33号BIRDMEN感想

心象風景風
BIRDMEN

 バードマンと言えば我々の世代では勿論「パーマン」のバードマンが連想されますが、Wikipediaの「パーマン」の項目を読んでみたところ、当時の設定がポリティカル・コレクトネス的な理由や商標権的な理由で現在では色々と改変されていることを知り、世知辛さを感じてしまう私がいたという感じです。
 お久しぶりです(挨拶)。

 その辺はともかくとして、「結界師」の田辺イエロウ先生の新連載「BIRDMEN」が始まりました。サンデーでの期待度の高さを反映してか一挙2話掲載。
 話の内容としては、ダークな世界観の描写を得意とする田辺先生の作品らしく、舞台設定は我々が今いるのとほぼ同じ社会であるにも関わらず、陰鬱としたモノを抱えている男子中学生の視線を通して見るとここまで絶望的に見えるのかー、と何かこう読んでいてこちらまで陰鬱とした気分になって来るのは流石です。

 というか、本編の主人公である「ちょっと頭は良いけど社交性がないために得も知れない疎外感を覚えてしまい、世界に絶望している男子中学生」というのは、おそらくサンデーを今も読んでいる系の成年男子にはおそらく色々と刺さる設定であることは間違いなく、それだけに主人公の心理も理解できてしまうのではないのでしょうか。少なくとも私はそうです
 このままだとこの主人公の烏丸英司君は周囲をバカにしている間にロクに勉強しないまま成績がズルズルと下がってしまい、気が付いた時には割と取り返しのつかない状態になってしまうこと必至なので(参考:自分の人生)、何とか色々と気付いてこの段階で踏みとどまって立ち直って欲しい欲しいなと、割と本気で思ってしまいました。

 以上です(鳥男は?)。


終末のラフター (少年サンデーコミックススペシャル)

3.11以後の社会に対する田辺イエロウ先生の決意表明とも取れる作品。おそらくBIRDMENにも通じるものがあるはず