2011年06月一覧

蕾見不二子10歳は「ウザ可愛い」に属するのか否かを議論したいサンデー30号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 ひょうぶきょうすけななさい!(挨拶)

 先週までは紫穂や薫の幼少期(のトラウマ)を描いたエピソードが展開されていましたが、今回からは兵部や不二子の幼少期(のトラウマ)を描くエピソードが開始。これまで本編やサプリメントで断片的に語られて来た兵部の過去の出来事が、ついに明らかになる時が来ました。
 七歳の兵部はとってもカワイイですし、やんちゃな不二子との掛け合いも微笑ましいのですが、我々は既にやがて彼らが辿る過酷な運命を知っているだけに、読んでいて複雑な心境になってしまうのも事実。なかなか素直に兵部少年の半ズボン姿に萌えられません(萌えなくていいです)。

 今回のエピソードにおける個人的な注目点は、かつてコミックス15巻で兵部が薫について語っていた「あの子はね、昔の僕なんだよ。傷を負う前のね。彼女はいずれ僕とよく似た道を進む運命なのさ」という言葉を、このエピソードによって検証することができそうなところです。
 最終的に兵部は上官である『早乙女大尉』に撃たれることになるのですが、その大尉といずれ薫を撃つことになるであろう皆本とでは何が違うのか、それとも同じなのか。撃たれる側の兵部と薫には、そこに到るまでの過程で悲劇を回避する可能性はあったのか。これらはいずれもこの作品の本質に関わる点なだけに、その辺を考慮しながら読むともっと面白くなるのではないかと期待してます。

 現時点で兵部と薫で異なる点は、当時の兵部には同年代の葵や紫穂に相当する親友がいなかった(と思われる)ことでしょうか。兵部は周りが自分よりも年上ばかりなので、不二子を筆頭に相当可愛がられていたんじゃないかと思うんですけど、前のエピソードでの薫のような「友達だから絶対に自分が守る」みたいな感情を抱ける相手がいなかったのかも。
 もしこの時代に皆本と賢木がいて可憐GUY’Sを結成できていたら、歴史は変わっていたのかも知れません。この歴史のIFについて、パティさんによる妄想的考察を聴きたいところです。


「ハヤテ」のルカといいんちょの脱がせっぷりが清々しいサンデー30号感想

神のみぞ知るセカイ

 いわゆる「作家」と呼ばれる人は皆すべからく読書しているのは事実ですが、読書しているからといっても作家にはなれないのもまた事実なんですよね。やっぱり普段から沢山書かないと、いざ書こうと思ってもなかなか書けないものなんですよ(エラそう)。
 今回の今後の話のロジックとしては「存在自体がユニーク極まりない桂馬のことを書くつもりだったが、実は自分は彼のことを何も知らなかった」→「桂馬のことを改めて知るたびに彼のことが好きだったことに改めて気付いて行く」→「物語の完成と共に再びチュー!」→「ロリ女神が出た!」という展開が予想されますが、しかしあのおとなしそうに見えて実は頑固な栞がそう簡単に事を進めてくれるとは思えません。未だ何を考えているのかよく判らない栞のロリ女神の動向も含め、まだまだ波乱を含んだ展開になるのかも知れません。

 そしてアニメ二期最終回は、よっきゅんの可愛らしさの半端無さがヤバかったです。あれが現代ギャルゲーにおけるヒロインの到達点…萌えをも超える何かが見えた気がする…というかこの最終回色々ヤバ過ぎるよ…(ゴゴゴ)

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おすもじっ!

 京都の葵祭とは「絶対可憐チルドレン」の葵の可愛らしさを讃える祭りですよ?(ですないよ)

 今回の司に課せられた任務は、顔に包帯を巻いて巨大な鋏を常に抱えている、心神喪失状態の庭師・八兵衛さんを「鮨」で正気に戻すこと。一言で言えば無茶振りです。
 八兵衛さんは、もし「おすもじっ!」が料理漫画でなければ変質者として通報されること必至なレベルのルックスであり、また庭木でうっかり「貝」を形作ってしまう辺りはフェチズム丸出しなエロスへの執着を抱えていると判断せざるを得ないことを考慮すると、鮨を食わせる前にまずはカウンセリングを受けさせた方がいいんじゃないか? と良識的なツッコミを入れたくなること必至なのですが、しかし連載再開後の「おすもじっ!」は色々な意味でちょっと違うので、ここはかつての「焼きたて!ジャぱん」を読んでいた時のようなおおらかな気持ちを思い出し、素直にこのおかしな展開を面白がるべきでしょう。イイ感じにおかしくなって来ましたネ!(褒めてます)

銀の匙

 何故かゴミ捨て場から出てきた石窯で勇吾がピザを作ることになり、ついに彼が自主的に動き始めた! という流れに。ピザの宅配圏外にあるのが普通という北海道の残酷なまでの広大さが(主人公以外の)若者たちの衝動を引き起こしていることを考えると、若者にはやはりハングリー精神が大切ということなんでしょうか。ハングリー精神ってそういうのだっけ?(違う気がする)

 「なにーッ! 本当か別府ー!
 そして鼻と顔がまん丸の坊主頭の男子は別府というのな。ちぃ覚えた(誰?)。

ムシブギョー

 「バカね、そんなの当然じゃない!無涯さんなのよ!」「はい、無涯さんですものね!

 駄目だこいつら早く何とかしないと…(´・ω・`)
 仁兵衛はサンデーのCMではあんなカッコイイのに…(´・ω・`)

はじめてのあく

 キョーコの「起きなさいジロー!」の一括で本当に起きることができてしまう、ジローの尻に敷かれっぷりに感動しました。いや本当はこれは信頼とか愛情とかそういうもののハズなのですが、自分にはそういう風に見えたということで。
 そしてルナが泣くところはゾクゾクするほど可愛らしかったのですけど、それ以上に最後のシーンでジローに素直に抱きついてるシーンも最高に可愛らしかったので、要するにルナがカワイイです。どうしよう。「こわしや我聞」の桃子もそうでしたけど、藤木先生はこのタイプの気の強い女の子描かせると本当に上手いので、サブレギュラー入りは素直に嬉しいです。

 彼女のような強力なライバルキャラがサブレギュラーに入ったということは、このマンガはまだまだ連載が続くと信じてよろしいんですよね? ね?(不安)

ポケットモンスターReBURST

 一度戦って敗れた相手に弟子入りし、奥義を手に入れるために修行するというのは格闘マンガには割とあるパターンだと思いますが、「ReBURST」は展開がものすごく早いように思えます。「拳児」(例えが古い)だと他流派の拳法家の家に何週間も泊まり込んで修行をコツコツ続けるといったエピソードも珍しくなかったものでしたが、「ReBURST」では修行を開始したその日の夜にバーストハートの中にいるゼクロムと対面して奥義を獲得(する見込み)。
 この展開の速さは今の時代に即したものなのか、それとも諸般の事情で巻きが入っているからなのか、今のところはその理由を伺い知ることはできません。がんばれリョウガ。

読み切り:召喚されテトラ

 プレイヤーが様々な属性を持ったモンスターを召喚してバトルするという世界観が、とてもポケモンチックなこのマンガ。私のような大きなお友達は「ReBURST」が連載されている今のサンデーだからこそ掲載できたのかな? とか余計なことを訝しんでしまいがちですが、マンガそのものは「誰でも取り柄はあるので、諦めないで頑張ればきっと認められて報われる日が来るさ」という、就職難な今を反映したかのようなハートウォームな物語になってました。面白かったです。

 そう言えば「GS美神極楽大作戦!!」の横島君も最初の属性は「荷物持ち」でしたね(ファンサイト要素)。最初はただのボンクラだった彼も最終的に世界を救う大活躍をするまでに成長することができたことを考えれば、テトラもいずれは立派な魔物になれるやも知れません。まずは、主(推定女性)のスレンダーなちしりふとももに欲情するところから始めてみては如何でしょうか。ハートウォームだいなし。


つぼみ VOL.12 (まんがタイムKRコミックス GLシリーズ)

今回は、表紙を飾っている表題作「ウミニソラ」(小梅けいと)が珠玉の出来。
無垢な魂を持ち、文字通り全身の全てを主人公の少女に託している起動直後のアンドロイドと、彼女の「想い」に応えようとする少女との交流というテーマは、「百合」というこのアンソロジーのテーマに素晴らしく合致していると思う。細かい描写がいちいちエロいのも素敵。

連載陣では、佳境に差し掛かった「ロンリーウルフ・ロンリーシープ」の続きが気になるところ。でも続き読めるのはまた四ヶ月後とかになるんだろうか。
全体的な感じとしては(刊行ペースが早くなったせいもあって?)良くも悪くも「安定」して来ているように思えるが、今回は「ウミニソラ」が素晴らしかったのでそれを読めただけでも価値があった。人間じゃない美少女さいこう(*´д`*)

2011-06-22 06:31 | Permalink | Other Review


腐ることで輝ける青春も確かに存在する。サンデー29号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 コミックス26巻限定版に付属の、パティの夢と妄想が詰まったドラマCDを聴きました。可憐GUY’Sが腐っているのは期待した通りでしたが、悠理×パティな妄想も決して不可能ではない作りになっているので、そういう趣味をお持ちの方も楽しめるかと思いました。
 相対的にチルドレンの扱いが小さくなっていますが、まあ彼女たちは本編で活躍しているのでいいですよね(いいのか)。

 そのコミックス本編の方は、改めて読みなおして見ると、皆本と薫の大人のキスがよりエロく感じてしまってビビりました。こんなのをあの年齢で経験してしまったら、そりゃー薫も必要以上にドギマギしてしまうというもの。彼女は健気にもこの不慮の事故を「がんばってあのキスに追いつくから!」と自身の成長への糧とすることを決意するんですけど、本気を出した皆本のエロスっぷりに追いつくのは、さすがの薫も相当大変だと思います。頑張れ薫。
 あと、おまけマンガでこのエピソードのその後がフォローされていたのも嬉しかったですね。そして皆本と薫がエロかっただけに、バランスを取る意味でも紅葉姉さんの残念さもまた際立ってました。この人はパンドラの中でも一番の常識人だと思っていたのですが、実際は真木の頭痛の種を増やす存在だった模様。
 というか、パンドラはボスも大幹部も全て真木の頭痛の種だったりするんでしょうか。真木さんはホント大変だなあ(結論)。

絶対可憐チルドレン 26 特別版
椎名 高志
小学館

 そしてサンデー29号の感想ですが、こちらは廃墟に残された薫の幼少期の怨霊(GS美神的表現)が紫穂と皆本の窮地を救う形になったという物語でした。薫はかつて、須磨指揮官によって首に電撃付きの首輪を付けられ、結果的に紫穂と葵の身を危険に晒してしまったことに対して激しい自責に囚われており、その時の無念さがあの怨霊を生み出した、ということのようです。
 紫穂はその薫の怨霊を、薫がかつて自分にしてくれたように慰めて鎮めようとしていた様ですが、結果的には紫穂のピンチを怨霊が自ら救うことで、怨霊の無念を晴らして成仏させるという結末になりました。紫穂は結局また薫に護られることになり、自分の心を直接あの時の薫に伝えることは叶いませんでしたが、自分が改めて薫に愛されており、また自分も彼女を愛していることを改めて自覚することになった訳なので、これはこれで良かったのではないのでしょうか。
 こういう話を見る限りでは、紫穂も根はやっぱりいい子なんですよねー。でも、これまでのサプリメントで賢木に色々といらんことをして歪んでいる今の彼女はとても輝いているので、やっぱり彼女にはこのままの腹黒キャラでいて欲しいなと思う次第です(ひどい感想)。

 あと今回のエピソードで留意しておいた方がいいのは「高レベルエスパーが発した怨念は、強い力を持ったままそこに残り続ける」という点です。フェザーの超常的な力の源は、もしかしたら過去の薫を初めとした過去のエスパー達の残した、「未来を変えたい」という強い願いなのかも知れないな、とか思いました。

 「足りない…なにか足りない…
 葵のおっぱいが足りないのは仕様です(おわり)。


太くて大きいモノが固くなったサンデー29号感想【注:穴子です】

おすもじっ!

 「諸般の事情で主人公の司が男装している」という以外は正統派寿司マンガだったはずの「おすもじっ!」が、ちょっとあざとくなってサンデーに帰って来ました。

 司が着替えているシーンで縞パンを見せるのは、今週から読み始めた読者に対して「実は司は女の子なのだ」とアピールするという理屈を付けられるのでまだいいとして、「大きい穴子ですね!」→「『すけべえ』が訛って『べえすけ』と呼ばれている、太くて大きい穴子を仕入れとるんです」→「うわっ、元気!(笑顔でウィンクして穴子を顔の前で撫でながら)」→穴子が「ブフッ」、という一連のシーケンスは、まあどう考えても司が元気なちんこを撫でてるメタファーですよね(ハキハキと)。穴子=ちんこという暗喩を全く隠そうとしていないところが、逆に清々しくて好感が持てます。
 もっとも、その次のコマでは司は全く躊躇することなくちんこ穴子を包丁で背開きにしており、穴子=ちんこと捉えてニヤニヤしていた男子の股間を縮ませたに違いありませんが。この辺の締め方もいいですよね。ゾクゾクします。

 更に少年誌における料理マンガには欠かせない食後のリアクションについても、今回はスキンヘッドで髭面のオッサンが穴子と一緒に川下りをするという、全く意味が判らないけどとにかく凄いことだけは伝わる面白おかしいものでした。「おすもじっ!」はこれまでもリアクションは地味におかしかったのですが、連載再開と共にそちらの方もボルテージを上げてきた模様。
 寿司職人が穴子の煮汁を常に持ち歩き、ところ構わず煮汁に火を入れるというツッコミどころが何故か美談になってしまっているオチも含め、今回のエピソードは「おすもじっ!」は色々な意味でひと味違うマンガであることを十分にアピールできていたのではないのでしょうか。次回以降もこのテンションを維持できるかどうか、楽しみに待ちたいと思いました。

ハヤテのごとく

 最後のコマの「へ~大浴場とかまであるんだ。せっかくだから入ってみようかなぁ~?」の白々しさが凄いと思いました(ハキハキと)。
 今後は浴場でハヤテとルカが鉢合わせという展開しか考えられませんが、ハヤテの股間に本当にちんこがあるかどうかは私も興味があるというか、ハヤテは既に性別を超越した現人神のようなモノになっているのではないかと常々思っているので、ルカが彼の股間にを見ることになるのか、今からちょっとだけ期待してます(ひどい感想)。

神のみぞ知るセカイ

 「最初は作戦のためだと思っていた女装が、だんだん…やめられなくなってきてしまった…
 「思えば、あの日…屋上で地獄の使いがボクの前に現れて以来…ボクの日常は崩壊を始めていたんだ

 桂馬は本当のことを語っているに過ぎないのですが、第三者の栞には単なる戯言にしか聞こえないところが面白かったです。これまでのあらすじを語るだけで己のキテレツっぷりを栞にアピールできてしまう桂馬すごい。マンガみたい(マンガです)。
 あと、その次のコマで背徳の官能に浸っているようにしか見えない桂馬の股間にかかっている黒い影は、コミックスではもうちょっと薄目に修正されていることを期待します。

 あと今回は、栞の思考が何時にも増して毒舌になっているのが気になりました。これが彼女の本来の姿なのか、それても女神の影響によるところなのかは定かではありませんが、いつかは彼女も毒舌をすらすらと喋れるようになり、無口で大人しい文化系女子萌えな軟弱男子の幻想をぶち破れるステキな女性に成長して欲しいものですね。

月光条例

 今回はセクハラ魔人が女性陣にエロスなミスリードを誘うなぞなぞを出して性的な意味で女性陣を困らせるエピソードでしたが、個人的にはすっかりミリタリーオタクのキャラ付けをされてしまった親指姫に萌えざるを得ませんでした。
 カノン砲と榴弾砲の違いを得意げに説明するミリオタ女子の勇姿をサンデーで拝んだ時の喜びは、もはや「望外の喜び」としか表現しようがありません。やっぱり人生は、どこでどんな喜びが待ち受けているのか判りませんね。生きてるって素晴らしいです(おおげさ)。

マギ

 「みなさん…私…やりました…」と笑顔で呟きながら血涙を流して倒れるモルジアナの怖さが半端ないです。マジ泣きそう。目から血が出るのは本気でヤバいと思います。
 最期のコマを見る限り、サガンの本体と相打ちになったかのように思えますが、その前のコマでは既に彼女が走馬灯モードに入っているかのようにも思える表現がなされており、今回のエピソードはどこまでが現実でどこからがモルジアナの妄想なのか区別がつかないように構成されているように感じました。果たして彼女の運命や如何に。本気で心配です。

はじめてのあく

 精一杯に背伸びしてるけどやっぱりオトナの世界に踏み出せない健気なルナのいじらしさが可愛らしいエピソードでしたが、個人的に気掛かりなのが、徐々にキョーコがジローとの仲をなかなか認めない割にジローに近づく女性が出現すると機嫌が悪くなりどんどん嫉妬深くなって行くという、長期化するラブコメマンガにありがちな嫌な女スパイラルに陥る兆候が出てきている点です。
 今回の最後でジローをルナに譲らない決意を示したところは評価できますけど、まだちょっと素直になれてない様子も伺えます。彼女が単に嫉妬するだけの女性ではなく、ジローに対する好意を素直に示せる女性になれるかどうか。それがキョーコに与えられた試練なのかも知れません。前の対真世界編でジローは大きく成長しましたけど、これからのこのマンガはキョーコの成長物語としての側面がよりクローズアップされるのかも知れませんね。

 あとは、何だかんだでジローの部活のためにいいように使われている黒澤さんが素敵です。いいなあ黒澤さん。

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この彼女はフィクションです。(1) (少年マガジンコミックス)

マガジン連載の「この彼女はフィクションです。」1巻を購入。凄い面白い。
マガジンで読んだ時にも思いましたが、ミチルは勿論フーコ先輩を含めたキャラ設定や物語の導入に関しては、ホント完璧だと思います。あとはこの設定でどこまで話を引っ張れるかが、連載作品としての勝負ですね(エラそう)。マガジンらしいラブコメとして、これからの展開に期待してます。

あと、やっぱりフーコ先輩もかなり存在がフィクションな彼女だと思いました(笑)。

2011-06-18 00:23 | Permalink | Other Review


紫穂のオカルト恐怖症の原因はやはり薫だったことが明らかになったサンデー28号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 コミックライターズ∞(エイト)チャリティーイベントの余波覚めやらぬ今日この頃ですが(主にサイン会で先生方のサインをもらうための待ち行列に合計4時間半以上程立っていたことによる足腰へのダメージが)、今日は先週のサンデー28号に掲載された絶チルの簡単な感想を書きます。

 「もうあなたを独りで泣かせたりしない
 すっかり腹黒キャラが板についた紫穂ですけど、前回のサンデー27号では「自分は誰からも愛されない」というツンな態度だった彼女を薫がストレートな愛情表現で篭絡してデレさせた描写があったことからも判るように、彼女の薫に対して感じている愛情は本物です(多分)。
 紫穂がかつての「独りで泣いていた」頃の薫の心情を知りたがっているのは、彼女の抱えている悲しみを親友として理解し、もし彼女が泣くのであれば自分も一緒に泣きたいと思っているからじゃないかなと思いました。「Over the Future」の歌詞にある『悲しみ抱え込むなら私も泣こう 未来はこの手にある』そのものですね。

 しかし何か薫が独りで泣いた時に残した感情はただならないものがあったらしく、紫穂は薫の感情に当てられてノックダウン、同伴していた皆本にかつての薫の感情の痕跡を可視化させてしまうという事態に。ここに残っている薫の痕跡は言わば残留思念というか地縛霊みたいなものですから、皆本は紫穂を霊媒として怨霊と対峙するかのような、オカルト的な状況に陥ってしまったと言えます。
 次回、皆本はあの頃の薫の「生」の感情を知ることになるのかも知れません。それを知った皆本はどんな反応を示すのか。暴走した紫穂はどうなるのか。それより何より、「深夜、いい大人が中学生女子と廃墟の病院で密会していた」という社会的にヤバい今の状況が第三者に見つかってしまうことはあるのか否か。気になります。続く。

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サンデー27号感想(眠気に負けて途中まで版)

ムシブギョー

 仁兵衛との一日デート権を巡って、お春と火鉢と(何故か)永冨丸こと徳川家重がつばぜり合いを繰り広げるエピソード。超増刊版では該当エピソードに登場するのはお春と火鉢だけだったのですが、週刊版では何故か家重までフィーチャーされていることからして、家重はこのマンガにおいてはお春や火鉢と比類するヒロイン格であると認識するべきではないかと思いました。
 「俺はただ、仁兵衛に会いに来たんだ!」「俺はこれから毎日仁兵衛に会いに来る!」という発言からして彼は既に並のマンガのヒロイン以上に仁兵衛に惚れ込んでいるようですので、私からは愛の為に頑張ってくださいとしか申し上げられません。

 まあ如何な家重の想いが強くても、超増刊に掲載されていた版の「ムシブギョー」が『最強の侍を志して上京した仁兵衛がお春のおっぱいに目覚めるまでを描いた物語』であったことを考えると、やはりヒロイン争いはお春にアドバンテージがあることは間違いないようです。おっぱい的に。
 果たして火鉢と家重は、斯様におっぱいの比重が高い本作品において、おっぱいの性能の違いが戦力の決定的差でないということを仁兵衛に教えてやることができるのでしょうか。その辺がラブコメ方面における今後の見所です。

はじめてのあく

 小生意気なロリっ娘ツンデレヴァンパイアという、ごく一部の属性萌えファンから絶大な人気を集めていたに違いない(決めつけ)ルナが、ちょっと大きくなった上にエロくなって再登場。
 彼女が突然上京してジローを籠絡しようとするのには何か訳がありそうですが、それはそれとして、気位が高いお嬢さまが感情を押し殺して従順な態度を強要されるシチュエーションが大好きだったり、普段は勝ち気な女の子が泣くところにどうしようもなく可愛らしさを感じてしまう紳士の皆様方におかれては、今週のルナはもう心底たまらんものがあったのではないのでしょうか。厄介だなあ(自分を棚に上げながら)。

神のみぞ知るセカイ

 「あの男はあんな調子で声かけて、ちょっかい出してるに違いないわ! 男女問わず! だって倒錯変態女装男なんだから!
 栞のこの認識は前半部分に付いては確かにその通りであり、攻略の鬼と化している桂馬の行いは倫理的に問題ありと言わざるを得ませんが、しかし後半部分については、桂馬に限らず倒錯してたり変態だったり女装してたりする男が主役を張ってるマンガが沢山載ってる現在のサンデーという雑誌においては、残念ながら「倒錯変態女装男」は罵倒にはならないんですよね。「ハヤテのごとく!」のハヤテなんて、女装をしすぎたおかげでもはや性別を超越した存在になってますよ?
 というか、文学少女にとって倒錯・変態・女装といったやっかいな属性はむしろ萌え要素であるはずだと思っているのですが、この辺どうなんでしょうか。私は生まれ変わったら文学少女になって同人誌作りに邁進する予定ですので、来世でこの認識が正しいかどうかを判断したいと思ってます。

 それはそうと、栞の天使は随分カワイイですねー(←本題)。

犬部!

 シロ編完結。「助けないほうがいい命もある」と語った玉井まゆこの過去についてのエピソードは、同じサンデー連載の「銀の匙」の少し前のエピソードで出てきた「獣医になる夢をかなえるために必要なのは、殺れるかどうかだ」にも繋がるものがあります。
 家畜相手に日々命の選択を迫られる獣医もいれば、(同じく「銀の匙」で診療所の獣医が語っていた)「殺せない・殺させないってやさしい人達ががんばっているから助かってる命がたくさんある」というスタンスで動き、今回シロを救った上に、過去のしがらみに囚われていたまゆこの心も救った「犬部!」の人達もいる。どちらが正しいという訳ではなく、そのどちらも必要だということなのでしょう。

 あと、何だかんだで同学年のまゆこと仲良くなれたことを考えると、やはり「雨のそぼ降る中、捨てられている犬を拾う」アクションは古典的ながらも極めて有効であると言わざるを得ないと思いました(そういうマンガじゃないです)。


コミックライターズ∞チャリティーイベントに行ってきました日記

東日本大震災支援 コミックライターズ∞(エイト)チャリティーイベント

 6月12日に中野サンプラザで行われた、コミックライダーズ∞(エイト)によるチャリティーイベントに参加することができました。
 コミックライターズ∞(エイト)とは、河合克敏先生・久米田康治先生・椎名高志先生・曽田正人先生・藤田和日郎先生・藤原芳秀先生・皆川亮二先生・村枝賢一先生の90年代前半のサンデー黄金期を築いた漫画家8名によって結成された作家ユニットのこと。このユニットが今回、東日本大震災支援を目的として開催したのが、今回のチャリティーイベントです。収益は全て義援金として被災地に寄付されます。
 イベントの意義に賛同するのは勿論のことですが、90年代にサンデーにガッチリとハマっていた私のような人間にとって、斯様な豪華な作家陣が集まるイベントはとても魅力的だったので応募してみたところ、幸運にも当選することができました。ありがたい。

 今回のメインイベントは、もちろん参加された先生方が持ち寄ったグッズやサイン色紙を対象にしたオークションだった訳ですが、先生方のカラー色紙や原画やネームや生原稿を前にした参加者が興奮しないはずもなく、オークションは最初から大盛況。曽田先生のサイン色紙とネームとグッズのセット:15万円、久米田先生の絶望先生第一話カラーの印刷用原画:15万円、藤田先生のカラー原画5枚:15万円など、高額での落札が続出することになりました。
 あまりに高額落札が続いたので、進行役の方(声優の岡野浩介さん)が「帰るお金はありますか? 大丈夫ですか?」と何度も言ってしまったほど。また落札金額が一律15万円なのは、そうしないと落札価格が青天井に上がってしまうからと途中でストップがかかったからでした。
 中には一万円台で落札されるグッズもありましたが、作家の直筆ものや一点モノ(例:村枝先生が布に直接仮面ライダーを描いた特製布ポスター)については特に人気があった印象です。

 進行そのものは、この手の手作りイベントにありがちなグダグダなところもちょっとありましたが、総じて楽しく、かつ興奮できたイベントだと思いました。
 私は結局資金的な問題と度胸的な問題があって落札できませんでしたが、椎名先生のグッズのオークションで「いちまん!」と最初に声を上げられたので満足です(弱い)。

 以下、個人的なまとめ。
 なお、「萌えた」や「カワイかった」などは全て個人の感想です。スピーチの内容も記憶で書いているので間違っている場合もあります。

  • 冒頭での椎名先生の挨拶:「まどマギファンで有名な椎名高志です
  • 冒頭での久米田先生の挨拶:「畑先生と一緒の部屋で仕事をしていた久米田です
    • 久米田先生は、オークションの間ずっとステージの隅の方に立ってましたが、司会の方から「そんな隅にいないでこちらに来て下さい」と言われると、素直に反対側の隅に移動してくれました。何だかいい人っぽかったです。
    • あと久米田作品ではお馴染みの前田さんがアシスタントとしてステージに上がってましたが、見た目がマンガと一緒ですごいと思いました(失礼)。
  • スペシャルゲストとして、たかしげ宙先生と七月鏡一先生が登場。また、村枝先生の作品のヒーロー「ジエンド」と仲間たちも登場。サイン会やってました。
    中身はフレンドリーなヒーローな様で、サイン会中はみんなから構ってもらいたそうに会場をうろうろしてました。
  • 藤田先生はステージ上でのトークが上手く、喋りも丁寧で貫禄を感じさせる振る舞いが素敵でしたが、自分の出したグッズが高額落札されて行くにつれて「だんだん恥ずかしくなってくる」と心情を吐露するところも。萌えました
  • 河合先生の姿を拝見するのは初めてでしたが、何か凄く強そうに見えました。体格が良い上に坊主頭だったから?
  • 藤原先生と七月先生は、「現在連載中の『JESUS 砂塵航路』にキャラとして登場し、マンガの中でジーザスに殺される権利」をオークションに。漫画家らしいオークションだなと思いました。
  • 皆川先生が最初に出品した「ARMS」の生原稿にいきなり9万円の値が付き、驚いていた姿がちょっとカワイかったです(失礼)。
  • 椎名先生が出品した色紙(Ustreamで配信していたアレ)は全て10万円以上の値を付ける参加者が続出したため、希望者全員で椎名先生とジャンケンして勝った人が獲得する形式に変更されました。ガチでオークションしてたらどこまで行ったんだろう。
  • 村枝先生は、仮面ライダーを描いた直筆布ポスターに仮面ライダーカードのコンプリートセットを付けたり、「仮面ライダーSPIRITS」の1話から5話までのネームをセットで出したり、各国語版の「RED」を無料で提供したりと、サービス精神が旺盛でした。
  • そしてオークションのオチは、コスパ謹製のザ・チルドレン中学生編の薫版ジャケットでした。場内爆笑。

 オークション終了後はサイン会となり(応募したときに希望した作家の色紙サイン券、および三人までの作家のコミックを購入しそれにサインをもらう権利を事前に購入する形式)、自分は椎名先生の生原稿サイン、および河合先生・藤田先生・七月先生のサインをいただくことができました。
 椎名先生の生原稿サイン会では原稿に出てくるキャラクターを選べるのでユーリを希望したところ、ユーリ×ナイ的な扉絵の生原稿が提示されたので、悩んでいるフリをしつつも内心大喜びで選択。ありがとうございました。
 そして藤田先生には「瞬撃の虚空」(短篇集・暁の空に収録)のおじいさんが好きだと告白できたのが個人的に嬉しかったです(でもサインの時にリクエストしたのは「からくりサーカス」のしろがね)。じいさんが実は凄い強いというパターンは好きだと先生も仰ってました。

 会場では「気ままに絶チル!」管理人のkizetsukannさんを始めとした椎名ファン繋がりの方ともお会いすることができたこともあり、楽しい時間を過ごすことができました。
 私は時間的な都合もあって夜8時前に会場を退出しましたが、最終的にイベントが終了したのは夜9時を過ぎた頃だったそうです。参加された皆さん、そしてコミックライターズ∞の先生とスタッフの方々、今日は本当におつかれさまでした。このようなイベントを開いて下さったことに感謝します。


【世界の】サンデー27号感想【ミサイルカタログ】

BE BLUES!

 龍の復活劇開始。投入直後に早速「優人を一番上手く使えるのはオレだ!」と言わんばかりの采配を見せて「ピッチの上の司令塔」スタイルを志向、このまま大活躍できればサッカー部のレギュラー入りは勿論のこと、車椅子のツンデレ少女から一方的に惚れられて優希と本妻争いをし始めることまで視野に入って来ること必至の様相です(必至なの?)。
 そして今回の最終ページは優人のセンタリングを龍がヘディングでゴールに押し込めるか否か、という緊張感のあるシーンで終わっていてとても格好いいんですけど、でもその隣のページでは「史上最強の弟子ケンイチ」の未羽が決めポーズを取りながらボディスーツ越しでも立っているのが判る鋼鉄の乳首を披露している関係上、どうしても視線がそちらの方に映ってしまうのが龍にとっては残念だと思いました。

銀の匙

 「その子に名前付けちゃダメだよ?」というアキの台詞が地味に効く今回。彼らが育てているのはペットではなくあくまで食物の原材料としての畜産物なので、理性的なスタンスを保ち続けなければならないということなのでしょう。
 あとサディスティックな女教官が「陰嚢を切開しタマを取り出し…」と言いながら手術用のゴム手袋を嵌めるシーンで、マゾヒスティックな興奮に目覚めちゃった読者がいそう。陰茎切開プレイとはなんて高度な(まちがい)。

神のみぞ知るセカイ

 ああハクアは素敵だなの回。前回もそうだったけど、今回は特にそうです。桂馬を心から信頼しているエルシィに対して素直に「私もお前みたいになりたいわ!」と言えたり、寝ている桂馬に向かって素直に「私もすごいと思ってるよ…」と呟いてキスしそうになったりと、強気で強情ないつもの姿勢を緩めて素直に自分の感情を吐露する彼女は本当に可愛いです。
 でもこんなに可愛くて桂馬のことが好きであっても、決して報われないからこそハクアなんですけどね。誰かこの子を幸せにしてあげてください。いやマジで。

ポケットモンスターReBURST

 新幼女キャロラ登場の巻。明らかな腹黒キャラですが、ものすごいカワイイです。さすがは幼女が主役の「イエロードラゴンがあらわれた!」で頭角を表した田村先生、やんちゃで腹黒な幼女の描写は素晴らしいですね。今後の再登場に期待です。

ムシブギョー

 仁兵衛による春菊殿攻略完了回。女子との間にはフラグを立てようともしない仁兵衛殿も、男相手にはフラグをばんばん立てまくりますね。最後から2つ目のコマなんてもう、ラブラブ過ぎて見ているこっちが困るほどでした(バカ)。
 その一方で今回はパンツ履いてない系の蟲使いのお姉さまが出てきて無涯殿をからかってましたが(性的な意味で)、無涯は全く反応せず。彼もまた仁兵衛と同様、女子との間にフラグを立てるつもりは全くない様です。

犬部!

 雨のそぼ降る中、捨てられている犬を拾う男子! こんなシーンを目撃してしまったら、女子の方はもう好きになるしかないじゃないですか! 「サルまん」にもそう書いてありましたよ!
 犬が主役なマンガだと、こんなコテコテな演出も極めて自然かつ効果的に使えるんだなあと感心しました。ホントです。